JPH10502326A - 核形成層を経て形成されたエピタキシャルタリウム高温超電導フィルム - Google Patents

核形成層を経て形成されたエピタキシャルタリウム高温超電導フィルム

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JPH10502326A JP8503989A JP50398996A JPH10502326A JP H10502326 A JPH10502326 A JP H10502326A JP 8503989 A JP8503989 A JP 8503989A JP 50398996 A JP50398996 A JP 50398996A JP H10502326 A JPH10502326 A JP H10502326A
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Abstract

(57)【要約】 低い表面抵抗と高RF電流密度での直線的応答特性とを有するHTSフィルム(4)を含むマイクロウェーブ及び/又はRF応用に適した装置を提供するため装置及び方法を提供する。広く、第1に、支持層(1)上に核生成層として使用されるYBCO(2)(或いは構造的類似物)の中間層をインシテュ形成すること、及び、第2に、先行層(2)蒸着により中間層上にタリウムと酸化銅とを基礎としたフィルム(4)を形成して後結晶化のために蒸着後熱処理を行う2段階法である。

Description

【発明の詳細な説明】 核形成層を経て形成されたエピタキシャルタリウム高温超電導フィルム発明の分野 本発明は、基板上、好ましくは、低い(例えば30未満)の等方性の誘電率と 低い誘電損失正接(例えば10-4未満)を有する基板上のエピタキシャル高温超 電導体の薄いフィルム、特に、マイクロウェーブ及び/又はRFの応用に使用す るためのエピタキシャル高温超電導体の薄いフィルムに関する。例えば、本発明 は、MgO上の、TBCCOのようなエピタキシャルタリウム及び酸化銅を基礎 にした超電導体薄フィルムに関する。連邦基金声明 契約番号N00014-92-C-2155による戦略防衛先端的/革新的科学技術の連邦基金 が本発明の実施に使用された。背景技術 電気回路に超電導素子を含むことは多くの利点がある。超電導性は、その試料 が充分低温に冷却されたときに電気抵抗が零である金属又は合金の状態をいう。 試料が常電気抵抗性から超電導性の状態に遷移する時の温度が、臨界温度(Tc )として知られている。回路中に超電導材料を使用することは、通常の電気抵抗 損失をなくするから有利である。 過去においては、公知の超電導材料のTc に到達するには、液体ヘリウムと高 価な冷却装置の使用が必要であった。1986年に、30KのTc を有する超電 導材料が発表された。例えば、Bednorz and Muller,Possible High Tc Supercon ductivity in the Ba-La-Cu-O System,64 Z.Phys.B-Condensed Matt-er 189(19 86)を参照。この発表以来、高い臨界温度を持つ超電導材料が発見 されている。これらは、まとめて、高温超電導体(HTS)と呼ばれている。現 在は、臨界温度が液体窒素の沸点、77K(約−196℃或いは約−321°F )を越えるHTSが公表されている。 アルカリ土類金属と希土類金属との組合せ超電導性化合物、例えば、銅と共に バリウムとイットリウムの組合せから成る超電導性化合物(「YBCO」超電導 体として知られている)が、77Kを越える温度で超電導性を示すことが発見さ れた。例えば、Wu,et al.,Superconductivity at 93K in a New Mixed-Phase Y- Ba-Cu-O compound System at Ambient Pressure,58 Phys.Rev.Lett.908(1987 )を参照。さらに、ビスマスを含む高温超電導化合物が公表されている。例えば 、Maeda,A New High-Tc Oxide Superconductor Without a Rare Earth Element, 37 J.App.Phys.L209(1988); 及び Chu.et al.,Superconduc-tivity up to 11 4k in the Bi-Al-Ca-Br-Cu-O Compound System Without Rare Earth Elements, 60 Phys.Rev.Lett.941(1988)を参照。さらにまた、タリウムを含む超電導化合 物が、90Kから123K(現在最も高い臨界温度)にわたる臨界温度範囲のあ ることが発見されている。例えば、Koren et al.,54 Phys.Appl.Lett.1920(1989 )を参照。 これらのHTSは、多数の形態に調製されている。最も初期の形態は、塊の材 料で調製され、超電導性の状態と相の存在を決定するには充分であった。極く最 近では、各種の基板上のHTSの薄いフィルムが調製され、実際的な超電導装置 の製造に有用であることが証明されている。 HTSフィルムをマイクロウェーブとRFの適用に使用することが望ましいこ とである。最適なのは、そのようなHTSフィルムは、低い表面抵抗を有するこ とと充分な電力レベルを取り扱うことができなければならないことである。マイ クロウェーブ応用に使用されるHTSフィルムは、高いTc を有し、且つ高い電 力レベルに対して実質的に線形の応答性(即ち、Rs がRF電流密度に有意的に 変化しないこと)を有することが望ましい。これらの基準の多くは、HTSが低 い欠陥密度を有し、エピタキシャルであることによって満たされ る。エピタキシーとは、フィルムの結晶格子が基板に関して系統的で単一の(あ るいは一様な)方位関係があるフィルムの状態をいう。しかし、多くのフィルム は、線形性能特性を示していない。 エピタキシーは、望ましいマイクロウェーブとRFの用途の性質を示すHTS フィルムには必要である。例えば、エピタキシャルTBCCOの薄いフィルム( 即ち、タリウム、バリウム、付加的にカルシウム、及び酸化銅を含むフィルム) は、望ましいマイクロウェーブ特性を示す。Eddy et al.,"Surface Re-sistance Studies of Laser Deposited Superconducting Tl2Ba2Ca1Cu28films"70 J.,Appl.Phys.496(1991)を参照。存在することが知られているTBCCOの薄 いフィルムの各種の相の例は、Tl2Ca1Ba2Cu28(すなわち2122)、Tl2Ca2 Ba2Cu310(すなわち2223)、Tl1Ca1Ba2Cu27(すなわち1122)及び Tl1Ca2Ba2Cu33(すなわち1122)がある。また、Olson,et al.,"Preparati on of Superconducting Tl-Ca-Ba-Cu Thin Films by Chemical Deposition,"55( 2)APPl.Phys.Lett.188(1981)、及び、Bayers,et al.,"Crystallography and Mic rostructure of Tl-Ca-Ba-Cu-O Supercond-ucting Oxides,"53(5)Appl.Phys.Let t.432(1988)を参照。しかしながら、最適の又は均一な核生成成長を有するT BCCOの薄いフィルムは、僅か二三の基板でのみ成長する(例えば、このTB CCOの薄いフィルムはLaAlO3とSrTiO3上で成長することが判ってい る。 さらに、LaAlO3は、現在、マイクロウェーブ適用のために適当なTBC COフィルムが成長することができるただ1つの基板であるが、このフィルムは 非線形的性能特性を示す。また、不都合にも、LaAlO3基板は、高い誘電率 を示が、これは双晶化により変化する。LaAlO3のこれらの性質は、マイク ロウェーブの設計を困難にする。例えば、マイクロウェーブの設計とマイクロウ ェーブの性能とのモデルは、基板としてのLaAlO3の使用によって制限を受 ける。高い誘電率は、高い周波数でのライン幅が狭くなるように影響し、過剰の 双晶化により周波数安定度を +/-1%に制限する。 重要なマイクロウェーブとRFの応用は、双晶のない低い誘電率の基板を必要 とする。さらに、基板は、所望の周波数で狭帯域フイルターのような装置に組み 立てるために大面積(回りが2インチ以上)で利用できることが好ましい。Mg O等の基板は、これらの条件を満たす。しかし、タリウムと酸化銅を基礎にした 、例えば、TBCCO等の良好なHTSの薄いフィルムは、MgO上では、容易 にはエピタキシャル成長しない。しはしば、そのようなHTSフィルムは、Mg O上で幾つかの方位関係をもって成長し、その結果、高傾角結晶粒界と低品位の 超電導特性になる。 先行技術は、マイクロウェーブ及び/又はRFの適用に適した特性を示すよう な良好なHTSフィルムと良好な基板の組合せを提供するのに失敗していた。特 に、先行技術は、低い表面抵抗を有し、高いRF電流密度で実質的に直線的な応 答特性(即ち、Rs がRF電流密度と伴って有意に変化しない)を示し、低誘電 率の基板上で成長でき、双晶がなく、フィルムの超電導的性質を低下させないH TSフィルムを含むような、そのような適用に適した装置を提供していない。発明の概要 本発明は、HTSと基板の組合せがマイクロウェーブ及び/又はRF応用に適 した特性を示す基板上の高温超電導性(HTS)フィルム(及びこれを提供する 方法)を含む。特に、本発明は、低い表面抵抗を有し、高いRF電流密度で実質 的に線型の応答特性(即ち、Rs がRF電流密度と伴って有意に変化しない)を 示し、低誘電率の基板上で成長でき、双晶がなく、フィルムの超電導的性質を低 下させないHTSフィルムを含むマイクロウェーブ及び/又はRF応用に適した 装置を提供する。本発明は、また、この装置を提供する方法を含む。 本発明は、MgOと他の基板の両方の上で、例えば、TBCCOのようなタリ ウムと酸化銅を基礎にした高品質でエピタキシャルHTS及びこれを提供す る方法を含む。タリウム基HTSフィルムが、他のフィルムより高いTs を示す から、使用されるのが好ましい。 本発明は、結果としてHTSフィルムの成長のためのテンプレートを提供する ために核生成層を使用することにより達成されるのである。広くは、2段階法が 、第1に、支持層上にYBCO(又は構造的類似物)の中間層をその場で(イン シテュ(in situ))形成すること、第2に、タリウムと酸化銅を基礎にしたフィ ルムをその中間層上に先行層の蒸着とその後の再結晶のための蒸着後熱処理によ って形成すること、からなっている。この方法で、高品質のインシテュ(in situ )結晶成長の利点が、高品質タリウムHTSフィルムを形成するため、タリウム HTSの予想可能の製造技術と結合されている。さらに特に、YBCOフィルム 或いは、成長特性(インシテュ成長できる)とYBCOフィルム(YBCO類似 物)と類似の物理的構造(例えば、a−b面での格子構造)とを有するフィルム が、TBCCOのようなエピタキシャルHTSフィルムの成長を可能にするため に、MgO又は他の基板上で核生成層として使用される。 YBCOは、TBCCOのようなHTSフィルムそれ自体を形成できてもよい が核生成層がHTS又は超電導フィルムである必要はない。例えば、YBCOが 使用できるであろうし、YBCOに代えて、ビスマスフィルムが使用できるだろ う。ビスマスフィルムは、ビスマスフィルムとYBCOの両方がエピタキシャル 的にインシテュ成長し得て、両者が類似的a−b面格子構造を有するときには、 YBCO類似物としての資格がある。核生成層(即ち、YBCO類似物としての 資格のあるフィルム)として使用され得るフィルムの追加の例は、銅酸ビスマス 、銅酸ネオディウムセリウム、銅酸ランタン及び銅酸ストロンチウムが含まれる 。そのようなフィルムへのドーピングや置換が使用できる。例えば、プラセオジ ミウムや他の希土類はYBCO中にイットリウムに置換され、受容できる非超電 導性核生成フィルムを作る。 好ましい実施例では、YBCOが、MgOとTBCCOとの間の核生成層と して使用される。YBCOのインシテュ成長は、MgO上に単一のエピタキシャ ル方位関係が生じる。TBCCOのための核生成層としてのこのようなYBCO 層の使用は、方位関係の情報をこの2層間に伝達させる。さらに、核生成層とし てのYBCOの薄い層の使用は、YBCOとTBCCOとの間の相互拡散により 、上部のTBCCO層の品位低下を生じることなく、方位関係の情報の伝達を可 能にする。薄いYBCO層があれば、TBCCO層の超電導特性を著しく低下さ せるのに充分な相互拡散はない。YBCO層は、その層がピンホールがないため の充分な厚さでなければならず、また、YBCOの単位セル厚みが約10Åであ るから、厚みで約10−600Åの範囲にあるのが好ましい。 MgO基板を調製するための好ましい方法は、その基板上での薄いYBCO又 はYBCO類似物のフィルム層のインシテュ成長によるものである。この同じ方 法が、YBCO又はYBCO類似物のフィルムによって緩衝された異なる基板の 調製に使用できる。高真空システムがYBCO(又はYBCO類似物)のインシ チュ成長に使用でき、レーザアブレーション、スパッタリング、CVD(化学的 蒸着)、MBE(分子ビームエピタキシ)あるいは、他の蒸着手段により蒸着さ れる。 薄いYBCO(又はYBCO類似物)層上のTBCCOフィルムを成長させる 好ましい方法は、最初にレーザアブレーション、スパッタリング、CVD、MB Eあるいは、他の蒸着手段によって先行層を蒸着させることにある。先行層は、 結晶化され、好ましくは、蒸着後処理中のタリウム損失を制御する反応炉中で、 高温での焼鈍によって、結晶化される。この方法は、エピタキシャル低損失フィ ルム法、あるいはELF法として知られており、詳細は、Olsonらの米国特 許番号5071830、及びEddyらの米国特許5139998に記載されて おり、両特許は、出願人の譲り受け人に譲渡されている。上述の如く、タリウム フィルムが、高いTc を達成するので、好ましい。 付加的な層が、YBCO又はYBCO類似物の蒸着前にMgO又は他の基板 上で成長させることができる。この付加的な層は、基板とYBCO又はYBCO 類似物の間の格子不整合を前進的に緩和(grading)させることになる(例えば、 YBCOとMgOとの間の格子不整合は約10%である)。格子不整合の緩和に よって、結晶粒界の回転を経験することの可能性が小さくなり(即ち、成長面に 並行にあるが直線に並んでいない結晶粒を見る可能性がより小さくなる)、これ により良好な核生成層が提供される。受入れ可能な緩和層の例は、チタン酸バリ ウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、ジルコン酸バ リウム(BaZrO3)、及び、ジルコン酸カルシウム(CaZrO3)、その他 のものを含む。このような緩和層は、この技術に巧みな人々に知られている。 さらに加えて、ある基板は、この基板とその上部層との間の相互拡散を制限 するための緩衝層を必要とすることは、この技術に詳しい人々に知られている。 そのような緩衝層は本発明に使用される基板上に備えられてもよい。 低誘電率を有する大面積の基板上で、例えばTBCCOのような、タリウムと 酸化銅を基礎としたエピタキシャルHTSの薄いフィルムの成長は、マイクロウ ェーブ及び/又はRFの応用に役立つHTS装置の生産を可能にする。 本発明の基本的な目的は、マイクロウェーブ及び/又はRFの応用に適した 基板の上でのタリウム基HTSフィルムを提供することである。 本発明の目的は、マイクロウェーブ及び/又はRFの応用に適した基板上で、 タリウム基HTSフィルムを提供することである。 本発明の付随的な目的は、マイクロウェーブ及び/又はRFの応用に適した基 板上でのエピタキシャルタリウム基HTSフィルムを提供することである。 本発明の更なる目的は、マグネシウム酸化物基板上でのエピタキシャルタリウ ム基HTSフィルムを提供することである。 本発明の別の目的は、核生成層として、イットリウムを基礎にした薄いフィル ムに類似の成長特性と物理的構造とを有する薄いフィルムを使用するマグネ シウム酸化物基板上でのエピタキシャルタリウム基HTSフィルムを提供するこ とである。 本発明のまた別の目的は、核生成層としてイットリウム基又はビスマス基の薄 いフィルムを使用するマグネシウム酸化物基板上でのタリウム基HTSフィルム を提供する。 本発明のまた別の目的は、上述のタリウム基HTSの薄いフィルムの成長に適 合できる成長の制御を決定して規定することである。 本発明のさらに付随的目的は、高いRF電流密度にまで直線的な応答性のある HTSフィルムを提供することである。図面の簡単な説明 図1Aは、核生成層としてのYBCO又はYBCO類似物の薄いフィルムとタ リウム基先行層とを有する基板の断面図である。 図1Bは、蒸着後熱処理が先行層を結晶化した後の図1Aの装置の断面図を示 す。 図2は、LaAlO3上のTBCCOのYBCOマイクロウェーブ性能と比較 して、核生成層をもつMgO上のTBCCOフィルムのマイクロウェーブ性能を 示す。 図3は、各種の基板上のTBCCOフィルムの臨界温度を示す。好ましい具体例の詳細説明 タリウムと銅酸化物を含んで、高品質な、エピタキシャル高温超電導性(HT S)の薄いフィルムは、MgO又は他の基板上に提供できる。その基板は、マイ クロウェーブ及び/又はRFの応用に有利な特性を持つものが好ましい。その後 の成長のためのテンプレートを提供する核生成層を使用すると、その基板上でタ リウム基のHTSフィルムのエピタキシャル成長が可能になる。特別に、YBC O或いはYBCOに類似物(YBCO類似物)の成長特性と物理的 構造とを有するフィルムが核生成層としてMgO上使用され、マイクロウェーブ 及び/又はRFの応用に適したエピタキシャルTBCCOフィルムの成長を可能 にする。 例えば、YBCO或いはYBCO類似物は、MgOとタリウム基HTSフィル ムとの間の核生成層として、使用できる。YBCO或いはYBCO類似物のフィ ルムのインシテュ成長は、MgO上の単一のエピタキシャル方位関係を生じさせ る(即ち、フィルムは、類似的な成長特性を有している)。タリウム基HTSフ ィルムのための核生成層としてそのようなYBCOフィルム或いはYBCO類似 物フィルムを使用すると、方位関係の情報を、2つの超電導層に伝達させる。 然しながら、YBCOフィルム層とタリウム基HTS層とが接している時は、 イットリウムがYBCO層からタリウム基の層に拡散し、タリウムは、タリウム 基の層からYBCO層に拡散するであろう。YBCO層とタリウム基の層との間 に実質的な相互拡散がある場合は、ドープされた一連の層が、純粋な相に対比し てタリウム基HTSフィルムの超電導的性質を低下させる結果になるかもしれな い。 相互拡散によるそのような品位低下を防止するため、本発明は、超電導的性質 を低下させる点においてタリウム基HTSを毒することなく、方位関係の情報を 提供するYBCO或いはYBCO類似物のフィルムの相対的に薄い層を使用する 。例えば、4種の異なる厚みのYBCOフィルムが、MgO基板上に蒸着された 。下の表に示すように、YBCOフィルム厚みは50Åから500Åの範囲にあ り、各ロッキングカーブは鋭く(0.12°から0.20°)、MgO基板の1 つは表面調製をせず、他のMgO基板はSyton研磨機で研磨して、空気中1 100℃で24時間の焼鈍がされた。高い磁場が、感度を高めたAC磁化率を試 験するために使用された。 Syton研磨機で表面研磨し、1100℃空気中焼鈍したMgO基板上で成 長させたフィルムについてTc と△Tc で改良があった。LaAlO3上の典型 的なTBCCOフィルムは、高磁場(4.2 gauss)で約6Kの遷移温度幅を持 っている。そこで、よりシャープな遷移温度幅が得られた。調製したMgO基板 の結果と比較して、簡単な洗浄以外に表面調製を必要としない結果を示す受入れ 可能なMgO基板は、アクゾ社(Akzo Corporation,single crystal Technolog y,B.V.,Enschede,The Netherlands)から入手可能である。 図2は、3種のフィルムのマイクロウエーブ性能を比較している。YBCO緩 衝され焼鈍したMgO基板上のTBCCO; YBCO緩衝されたMgO基板( 未調製)上のTBCCO; 及びLaAlO3上のTBCCOである。各フィル ムの7mm長さ150μm幅の直線型のライン共振器が試験された。図2に示し た結果は、入力の関数として無負荷Qをプロットしている。図2に示すように、 すべて3種の試験フィルムは、比較的低電力性能を示す。YBCO緩衝とシトン (Syton)研磨と焼鈍のMgO基板上のTBCCOは、図2中に白四角で示した が、出願人の譲受人で測定されたTBCCOフィルムについて得られた最も良い 電力依存性の1つを示した。このフィルムもまた、−20dBmまでの高いRF 電力レベルで実質的に直線的応答性を示す。LaAlO3上のTBCCO(図2 中黒丸)と未調製MgO上のTBCCO(図2中黒四角 )とは、受入れ可能な電力応答性が低い。事実、未調製MgO上のTBCCOは 、電力が増加するとQの低下、即ち、高いRF電力レベルでの非直線的応答性を 示した。しかし、上述のように、販売人によって供給される以上に表面調製を要 しない受入れ可能なMgO基板は、アクゾ社(Akzo Corporation)、オランダに よって入手可能であるが、より優れた結果をもたらさない。 さらに、YBCOの核生成層を含み、シトン(Syton)研磨と焼鈍したMgO 上で成長したTBCCOが測定された。200μm×20μmライン上で77K で、1.5×106A/cm2のJc が測定された。この臨界電流密度は、LaA lO3上のTBCCOについて測定した同じ構造のものより高い。LaAlO3上 で成長したフィルムの典型的な臨界電流密度は、約0.2−0.8×106A/ cm2の範囲に低下する。Jcに使用される電圧基準は、200μm当たり1μ Vである(即ち、最も高感度の測定法の1つが目下利用できる)。 YBCO核生成層を有する研磨し焼鈍したMgO基板上のTBCCOフィルム のマイクロウェーブの性能が、MgO上のTBCCOフィルムやLaAlO3上 のTBCCOフィルムで観測した性能よりも良いことは明らかである。そのため に、このようなTBCCOフィルムが、現在のHTSマイクロウェーブ装置に現 在達成されているよりも高い周波数で高電力を扱うことのできるマイクロウェー ブ装置として組み立てることができる。さらに、他のタリウム基HTSフィルム も、同様に組み立てに使用できる。 核生成層を有する基板上で、TBCCOのような、エピタキシャルタリウム基 HTSフィルムを調製するときは、その基板上でYBCO又はYBCO類似物の 核生成層を成長させることが出発点になる。しかしながら、基板の調製が考慮さ れるべきである。例えば、YBCOとMgOとの間には、2つの低エネルギーエ ピタキシャル結晶方位がある。2つの方位の間に形成される結晶粒界は、フィル ムの性質に決定的になり得る。しかし、MgOの成長面は、フィルムの単一のド メイン成長を促進するために処理することができる。その処理は 、上述したようにMgOの表面の研磨と焼鈍を含む。さらに、その処理は、販売 者により提供することもできる。上述のように、調製を要しない(即ち、上述の 研磨し焼鈍したMgOで達成した結果と対比できる結果を得るために販売者によ って十分に調製した)MgO基板は、アクゾ社、オランダによって直接入手可能 である。 次の段階は、基板上でのYBCO又はYBCO類似物の成長である。好ましい 段階は、現在の結晶成長技術と矛盾しないもので、以下に述べる。高真空システ ムは、他の蒸着法(例えば、スパッタリング、CVD、MBE)が利用できるだ ろうが、レーザアブレーションによるYBCO又は他のフィルムのインシチュ成 長に好ましく使用される。このシステムは、レーザ流れ、基板温度、及びガス圧 力を含む主な蒸着パラメータを正確に制御するようにさせて、蒸着処理を安定に 且つ再現可能にする。標的上のレーザエネルギー密度は、好ましくは、標的の化 学量論性と酸素圧力に依存して、2−5Joule/cm2に変化させる。フィルムは 、好ましくは、エピタキシャルフィルムが蒸着後処理の必要性なく形成されるよ うに十分に加熱された基板上に蒸着される。この方法は、レーザアブレーション 誘起粒子をフィルムの表面に生じさせるが、これらの粒子は、密度が低い。 最後に、タリウム基HTSフィルムが薄いYBCO又はYBCO類似物の核生 成層上に成長させられる。薄い核生成層上にタリウム基フィルムを成長させる好 ましい方法は、他の蒸着方法(例えば、スパッタリング、CVD、MBE)も利 用できるだろうが、室温でレーザアブレーションによって先行層を最初に形成す ることである。図1Aは、薄いYBCO類似物の核生成層2とタリウム基先行層 3を伴う基板1を示す。レーザアブレーションのための標的は、典型的には、金 属酸化物粉の混合物からホットプレスされる。先行層は、次いで、蒸着後処理の 過程でフィルムからのタリウム損失を抑制する反応器内で高温で焼鈍することに より、結晶化される(即ち、エピタキシャル超電導フィルムに変換される)。こ の方法は、ELF(エピタキシャル低損失フイムル)法と して知られており、詳細は、Olsonらの米国特許番号5071830、及び Eddyらの米国特許5139998に記載されており、両特許は、出願人の譲 り受け人に譲渡されている。図1Bは、結晶化YBCO類似物/タリウム基エピ タキシャル超電導層4を伴う基板1を示す。図1Bもまた、タリウム基の層と例 えばYBCO層との間の相互拡散があるが、しかし、YBCO層は、タリウム基 の層の超電導性に影響するには相互拡散が充分でないほど充分に薄いことを示し ている。 本発明の好ましい方法は、上述したように、YBCO核生成層を含む2インチ MgOウエハー上のエピタキシャルタリウム基HTSフィルムを成長させるのに 使用されて成功した。そのフィルムは、高温超電導装置に組み入れられた。 図3に示したように、YBCO緩衝したMgO基板及び他の基板上のタリウム 基HTSフィルムによって達成された臨界温度は、LaAlO3上の標準的なフ ィルムで達成されたものと比較することができる。上述のように、MgO上のフ ィルムは、幾らか予期しない利点(低誘電率の基板である付加的な利点)を示す 。磁化率遷移の急峻さは、これらのフィルムのマイクロウェーブ回路で良好な電 力依存性等の性能の全ての面で示される性能特性である。また、このフィルムは 、計算で106A/cm2までの高いRF電流密度に直線的応答を示す。さらにま た、上述のように、図2は、フィルムが−20dBmまでの入力に対して実質的に 直線的応答を示す。 超電導フィルム其自体としてよりもむしろ核生成層としてのYBCOまたはY BCO類似物のフィルムの使用は、もし超電導体として使用されるなら高品質フ ィルムの生産の必要性により導入された成長パラメータの制約のいくらかを取り 除く。その結果として、もっと寛容な成長パラメータにより、より大きな再現性 が生じ、両面フィルムの成長が可能になる。前には、高品質の、両面フィルムは 、最初の蒸着側の超電導性の性質が低下することにより、恐らくは、2番目側の 蒸着中の酸素損失によって、調製するのが困難であった。YBC O又はYBCO類似物層の方位関係だけが本発明にとって重要であるから、両面 フィルムは、調製するのに困難さはるかに少ない。 ビスマスフィルムもまた、YBCOに代えて使用できた。ビスマスフィルムは 、YBCOフィルムに類似の成長特性を有している。特に、ビスマスフィルムは 、インシテュ過程によりエピタキシャル的に成長させることができる。ビスマス フィルムがa−b面内の格子構造が類似しているYBCOフィルムと同様の物理 的構造を有していることはよく知られている。そこて、ビスマスフィルムは適当 なYBCO類似物であり、上述のように、YBCOに代えて使用される。他のY BCO類似物も、それらがa−b面での同様の結晶構造を有し、インシテュ成長 でありうることをを条件として、上述のYBCO核生成層に置き換えられる。 付加的な層を、YBCOやYBCO類似物層の蒸着前にMgO又は他の基板上 に成長させることはあり得る。この付加的な成長により、基板とYBCO又はY BCO類似物との間の格子不整合(YBCOとMgOとの間の格子不整合は10 %になる)の前進的な緩和を可能にする。格子不整合の緩和によって、結晶粒界 の回転を経験することの可能性が小さくなり(即ち、成長面に並行にあるが直線 に並んでいない結晶粒を見る可能性がより小さくなる)、これにより良好な核生 成層が提供される。受入れ可能な緩和層の例は、チタン酸バリウム(BaTiO3 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、ジルコン酸バリウム(BaZr O3)、及び、ジルコン酸カルシウム(CaZrO3)、その他のものを含む。こ のような緩和層は、この技術に詳しい人々に知られている。 さらに加えて、ある基板は、この基板とその上部層との間の相互拡散を制限す るための緩衝層を必要とすることは、この技術に巧みな人々に知られている。そ のような緩衝層は本発明に使用される基板に備えられてもよい。 本発明の実施例が示され説明されたが、本発明の範囲から逸脱しない限り、修 正がなされてよい。そのような修正と等価のものが包含されている。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1995年12月22日 【補正内容】 請求の範囲 1. 以下の段階を含み、支持体上にタリウムと酸化銅物とを基礎としたエピ タキシャル超電導フィルムを形成する方法: (1) 支持体上にYBCO類似物のエピタキシャル層を形成すること、 (2) YBCO類似物層上にタリウムと酸化銅とを基礎とする超電導体先行 層を蒸着すること、 (3) タリウムと酸化銅とを基礎とする超電導体先行層を結晶化して、タリ ウムと酸化銅とを基礎とした超電導フィルムのエピタキシャル層を形成すること 。 2. 支持体が、基板である請求の範囲1の方法。 3. 基板が、MgOである請求の範囲2の方法。 4. 支持体が、緩衝された基板である請求の範囲1の方法。 5. 緩衝された基板が、BaTiO3、SrTiO3、BaZrO3、CaZ rO3の少なくとも2種、又は、BaTiO3、SrTiO3、BaZrO3及び/ 若しくはCaZrO3の組合せからの層を含む請求の範囲4の方法。 6. 緩衝された基板が緩和された緩衝層を含む請求の範囲4の方法。 7. YBCO類似物のエピタキシャル層が、厚み約10Åと600Åの間に ある請求の範囲1の方法。 8. YBCO類似物のエピタキシャル層が、厚み約50Åと500Åの範囲 にある請求の範囲7の方法。 9. タリウムと酸化銅とを基礎とする超電導体先行層が、蒸着後熱処理を経 て結晶化される請求の範囲1の方法。 10. YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリ ウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲 1の方法。 11. YBCO類似物のエピタキシャル層が、インシテュ法で形成される請 求の範囲1の方法。 12. 支持体に両面があり、YBCO類似物の層が各面上に形成され、タリ ウムと酸化銅とを基礎とする層が、支持体の各面の各YBCO類似物層上に形成 される請求の範囲1の方法。 13. 以下の段階を含んで、基板上にエピタキシャルタリウム基超電導フィ ルムを形成する方法: (1)インシテュ処理法により基板上にYBCO類似物のエピタキシャル層を 形成すること、 (2)YBCO類似物層上にタリウム基超電導体先行層を蒸着すること、及び 、 (3)蒸着後熱処理法により、タリウム基超電導体のエピタキシャル層を形成 するためにタリウム基超電導体先行層を結晶化すること。 14. 基板がMgOである請求の範囲13の方法。 15. MgO基板が研磨により調製されている請求の範囲14の方法。 16. 研磨がSyton研磨を使用する請求の範囲15の方法。 17. MgO基板が研磨と焼鈍とにより調製されている請求の範囲14の方 法。 18. タリウム基超電導体先行層が、YBCO類似物層上に、レーザアブレ ーション、スパッタリング、CVD、又はMBEにより形成される請求の範囲1 3の方法。 19. 蒸着後熱処理法が、エピタキシャル低損失フィルム法である請求の範 囲13の方法。 20. エピタキシャル低損失フィルム法が、制御された圧力下で高温で焼鈍 することを含む請求の範囲19の方法。 21. YBCO類似物がYBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリウ ム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範 囲13の方法。 22. 基板に両面があり、YBCO類似物の層が各面上に形成され、タリウ ム基の層が、支持体の各面の各YBCO類似物層上に形成される請求の範囲13 の方法。 23. 以下の段階を含んで、基板上にタリウムと酸化銅を基礎としたエピタ キシャル超電導フィルムを形成する方法: (1)インシテュ法によりMgO基板上にYBCOのエピタキシャル層を形成 すること、 (2)YBCO層上にタリウムと酸化銅を基礎とした超電導体先行層を蒸着す ること、及び、 (3)蒸着後熱処理によりタリウムと酸化銅を基礎とした超電導体のエピタキ シャル層を形成するためタリウムと酸化銅を基礎とした超電導体先行層を結晶化 すること。 24. 蒸着後熱処理が、エピタキシャル低損失フィルム法である請求の範囲 23の方法。 25. エピタキシャル低損失フィルム法が制御された圧力下で高温で焼鈍す ることを含む請求の範囲24の方法。 26. 以下の方法を含み、基板上のエピタキシャルタリウム基超電導フィル ムを含む超電導物品を形成する方法: (1)基板上に、BaTiO3、SrTiO3、BaZrO3、CaZrO3、又 は、BaTiO3、SrTiO3、BaZrO3及び/若しくはCaZrO3の組合 せの緩衝層を形成すること、 (2)緩衝層上に厚み約10Åないし600ÅのYBCO類似物のエピタキシ ャル層を形成すること、 (3)YBCO類似物層上にタリウム基超電導体先行層を蒸着すること、及び 、 (4)蒸着後熱処理によりTBCCOのエピタキシャル層を形成するためタ リウム基超電導体先行層を結晶化すること。 27. 基板がMgO基板である請求の範囲26の方法。 28. YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリ ウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲 26の方法。 29. YBCO類似物の層が、インシテュ法により形成される請求の範囲2 6の方法。 30. 以下の段階を含んで、基板上にエピタキシャルタリウム基超電導フィ ルムを含む超電導物品を形成するための方法: (1)両面の基板の各面上にYBCO類似物の薄いエピタキシャル層を形成す ること、 (2)基板の各面上にYBCO類似物の各層上にタリウム基超電導先行層を蒸 着すること、及び、 (3)蒸着後熱処理によりタリウム基超電導体を形成するためタリウム基超電 導先行層を結晶化すること。 31. YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリ ウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲 30の方法。 32. YBCO類似物の層が、インシテュ法により形成される請求の範囲3 0の方法。 33. 基板上にエピタキシャルYBCO類似物層と、該YBCO類似物層上 にタリウムと酸化銅を基礎とするエピタキシャル超電導体層とを有する該基板を 含む超電導物品。 34. 基板がMgOである請求の範囲33の超電導物品。 35. YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリ ウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲 33の超電導物品。 36. 両面の基板を含む超電導物品であって、該基板の各面上にエピタキシ ャルYBCO類似物層と、各YBCO類似物層上にタリウムと酸化銅を基礎とす るエピタキシャル超電導体層とを有する超電導物品。 37. 基板がMgOである請求の範囲36の超電導物品。 38. YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリ ウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲 37の超電導物品。 39. 基板上にタリウムと酸化銅とを基礎とする高温超電導フィルムを有す る超電導物品であって、該物品が実質的に高RF電流密度において直線的応答性 を示す超電導物品。 40. RF電流密度が−20dBmに及ぶ請求の範囲39の超電導物品。 41. 以下の段階を含んで、基板上にタリウムと酸化銅とを基礎とした超電 導フィルムを形成する方法: (1)基板上にYBCO類似物核生成層を形成すること、 (2)核生成層上にタリウムと酸化銅とを基礎とした超電導フィルムを形成す ること。 42. 基板がMgOである請求の範囲41の方法。 43. 基板が緩衝された基板である請求の範囲41の方法。 44. 基板が緩和された緩衝基板である請求の範囲41の方法。 45. エピタキシャルYBCO類似物核生成層が厚み約10Åと600Åの 間にある請求の範囲の方法。 46. エピタキシャルYBCO類似物核生成層が厚み約50Åと500Åの 間にある請求の範囲の方法。 47. YBCO類似物核生成層が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディ ウムセリウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請 求の範囲41の方法。 48. 基板が両面を有し、基板の各面上にエピタキシャルYBCO類似物 核生成層が形成され、タリウムと酸化銅とを基礎としたフィルムが基板の各面上 のYBCO類似物核生成層上にタリウムと酸化銅を基礎とする層が形成される請 求の範囲41の方法。 49. タリウムと酸化銅とを基礎とした超電導フィルムが基板に対してエピ タキシャルある請求の範囲41の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI H01B 12/06 ZAA 4232−5L H01B 12/06 ZAA H01L 39/02 ZAA 9545−4M H01L 39/02 ZAAB

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 以下の段階を含み、支持体上にタリウムと酸化銅物とを基礎としたエ ピタキシャル超電導フィルムを形成する方法: (1) 支持体上にYBCO類似物のエピタキシャル層を形成すること、 (2) YBCO類似物層上にタリウムと酸化銅とを基礎とする超電導体先 行層の層を蒸着すること、 (3) タリウムと酸化銅とを基礎とする超電導体先行層を結晶化して、タ リウムと酸化銅とを基礎とする超電導フィルムのエピタキシャル層を形成するこ と。 2. 支持体が、基板である請求の範囲1の方法。 3. 基板が、MgOである請求の範囲2の方法。 4. 支持体が、緩衝された基板である請求の範囲1の方法。 5. 緩衝された基板が、BaTiO3、SrTiO3、BaZrO3、Ca ZrO3の層、又は、BaTiO3、SrTiO3、BaZrO3及び/若しくはC aZrO3の組合せの層を含む請求の範囲4の方法。 6. 緩衝された基板が緩和された緩衝層を含む請求の範囲4の方法。 7. YBCO類似物層のエピタキシャル層が、厚み約10Åと600Åの 間にある請求の範囲1の方法。 8. YBCO類似物層のエピタキシャル層が、厚み約50Åと500Åの 範囲にある請求の範囲7の方法。 9. タリウムと酸化銅とを基礎とする超電導体先行層が、蒸着後熱処理を 経て結晶化される請求の範囲1の方法。 10. YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリ ウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲 1の方法。 11. YBCO類似物のエピタキシャル層が、インシテュ処理で形成され る請求の範囲1の方法。 12. 支持体に両面があり、YBCO類似物の層が各面上に形成され、タリ ウムと酸化銅とを基礎とする層が、支持体の各面の各YBCO類似物層上に形成 される請求の範囲1の方法: 13. 以下の段階を含んで、基板上にエピタキシャルタリウム基超電導フィ ルムを形成する方法。 (1)インシテュ処理法により基板上にYBCO類似物のエピタキシャル層 を形成すること、 (2)YBCO類似物層上にタリウム基超電導体先行層の層を蒸着すること 、及び、 (3)蒸着後熱処理法によりタリウム基超電導体のエピタキシャル層を形成 するためにタリウム基超電導体先行層を結晶化すること。 14. 基板がMgOである請求の範囲13の方法。 15. MgO基板が研磨により調製されている請求の範囲14の方法。 16. 研磨がSyton研磨を使用する請求の範囲15の方法。 17. MgO基板が研磨と焼鈍とにより調製されている請求の範囲14の方 法。 18. タリウム基超電導体先行層が、YBCO類似物層上に、レーザアブレ ーション、スパッタリング、CVD、又はMBEにより形成される請求の範囲1 3の方法。 19. 蒸着後熱処理法が、ELF法である請求の範囲13の方法。 20. ELF法が、制御された圧力で高温で焼鈍することを含む請求の範囲 19の方法。 21. YBCO類似物がYBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリウ ム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲1 3の方法。 22. 基板に両面があり、YBCO類似物の層が各面上に形成され、タリ ウム基の層が、支持体の各面の各YBCO類似物層上に形成される請求の範囲1 3の方法。 23. 以下の段階を含んで、基板上にタリウムと酸化銅を基礎としたエピタ キシャル超電導フィルムを形成する方法: (1)インシテュ処理法によりMgO基板上にYBCOのエピタキシャル層 を形成すること、 (2)YBCO層上にタリウムと酸化銅を基礎とした超電導体先行層の層を 蒸着すること、及び、 (3)蒸着後熱処理によりタリウムと酸化銅を基礎とした超電導体のエピタ キシャル層を形成するため、タリウムと酸化銅を基礎とした超電導体先行層を結 晶化すること。 24. 蒸着後熱処理が、ELF法である請求の範囲23の方法。 25. ELF法が制御された圧力で高温で焼鈍することを含む請求の範囲2 4の方法。 26. 以下の方法を含み、基板上のエピタキシャルタリウム基超電導フィル ムを含む超電導物品を形成する方法: (1)基板上に、BaTiO3、SrTiO3、BaZrO3、CaZrO3の 層、又は、BaTiO3、SrTiO3、BaZrO3及び/若しくはCaZrO3 の組合せの緩衝層を形成すること、 (2)緩衝層上に厚み約10Åないし600ÅのYBCO類似物のエピタキ シャル層を形成すること、 (3)YBCO類似物層上にタリウム基超電導体先行層の層を蒸着すること 、及び、 (4)蒸着後熱処理によりTBCCOのエピタキシャル層を形成するため、 タリウム基超電導体先行層を結晶化すること。 27. 基板がMgO基板である請求の範囲26の方法。 28. YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセ リウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範 囲26の方法。 29. YBCO類似物の層が、インシテュ法により形成される請求の範囲2 6の方法。 30. 以下の段階を含んで、基板上にエピタキシャルタリウム基超電導フィ ルムを含む超電導物品を形成するための方法; (1)両面の基板の各面上にYBCO類似物の薄いエピタキシャル層を形成 すること、 (2)基板の各面上にYBCO類似物の各層上にタリウム基超電導先行層の 層を蒸着すること、及び、 (4)蒸着後熱処理によりタリウム基超電導体を形成するためタリウム基超 電導先行層を結晶化すること。 31.YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリウ ム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲3 0の方法。 32. YBCO類似物の層が、インシテュ法により形成される請求の範囲3 0の方法。 33. 基板上にエピタキシャルYBCO類似物層と、該YBCO類似物層上 にタリウムと酸化銅を基礎とするエピタキシャル超電導体層とを有する該基板を 含む超電導物品。 34. 基板がMgOである請求の範囲33の超電導物品。 35. YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリ ウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲 33の超電導物品。 36. 両面の基板を含む超電導物品であって、該基板の各面上にエピタキシ ャルYBCO類似物層と、各YBCO類似物層上にタリウムと酸化銅を基礎とす るエピタキシャル超電導体層とを有する超電導物品。 37. 基板がMgOである請求の範囲36の超電導物品。 38. YBCO類似物が、YBCO、銅酸ビスマス、銅酸ネオディウムセリ ウム、銅酸ランタン、若しくは銅酸ストロンチウムのフィルムである請求の範囲 37の超電導物品。 39. 基板上にタリウムと酸化銅とを基礎とする高温超電導フィルムを有す る超電導物品であって、該物品が実質的に高RF電流密度において直線的応答性 を示す超電導物品。 40. RF電流密度が−20dBmに及ぶ請求の範囲39の超電導物品。
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