JPH10502237A - KTiOPO▲下4▼及びその類似体における表面スキムバルク波の生成 - Google Patents

KTiOPO▲下4▼及びその類似体における表面スキムバルク波の生成

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JPH10502237A JP8503271A JP50327195A JPH10502237A JP H10502237 A JPH10502237 A JP H10502237A JP 8503271 A JP8503271 A JP 8503271A JP 50327195 A JP50327195 A JP 50327195A JP H10502237 A JPH10502237 A JP H10502237A
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デイビツド・コ−タイ チユ,
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イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
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    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/02236Details of surface skimming bulk wave devices

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Abstract

(57)【要約】 表面スキムバルク波(SSBW)の生成により高周波信号を制御するためのデバイスを開示する。本デバイスは、(a)mm2結晶対称性及び平面カットされた表面を有するMTiOXO4バルク結晶基板(Mは、K、Rb、Tl、Cs及び/又はNH4であり、Xは、P及び/又はAsである)と、(b)該基板表面の信号受信領域に被覆されており、該基板内において約4200m/秒から7000m/秒の速度をもつインプレーン偏光の表面スキムバルク波を逆圧電生成するために適し、かつ電気信号源への接続に適する入力インターデジタルトランスデューサー(IDT)と、(c)前記表面スキムバルク波から電気出力信号を圧電的に生成するために適しており、該基板表面の信号発信領域に被覆された第二のIDTと、(d)該第二のIDTに動作接続され、かつ該電気出力信号に応答する電気信号応答デバイスを含む。また、電気信号の周波数の制御方法も開示する。この制御方法の一つは、該信号をMTiOXO4基板内のSSBWに圧電的に変換することと、前記基板からSSBWを圧電的に検知することであり、もう一つは流体と接するMTiOXO4基板において入力電気信号をSSBWへ圧電的に変換し、該流体を通過したSSBWを該基板から圧電的に検知する流体検出方法である。

Description

【発明の詳細な説明】 KTiOPO4及びその類似体における表面スキムバルク波の生成 産業上の利用分野 本発明は、結晶質材料を用いた弾性波の生成に関し、特にKTiOPO4及び その類似体を利用した弾性波の生成に関する。 発明の背景 レイリー波としても知られる表面弾性波(即ち「SAW」)は、十九世紀の中 頃から知られていた。しかし、電子デバイスへの応用のためSAWの伝搬現象が 最初に開発されたのは最近になってからである。一般に、本技術分野において知 られる弾性波デバイスは、伝導材料を所定のパターンで被覆した基板から成って いる。このパターン化された伝導材料は、インターデジタルトランスデューサー (すなわち「IDT」)として知られている。R.M.ホワイト等による、「A ppl.Phys.Lett.」第七巻No.12頁314−316(1965 年12月15日)では、圧電表面における表面弾性波の生成と検知に有効な技術 としてのIDTの利用を記述している。IDTを電気的入力へ適切に接続すると 、結晶の屈折率を音響光学応用の必要に応じて変化させることが可能となる(K .S.Buritskii等の「Sov.Tech Phys.Lett.」1 7(8)頁563−565(1991年)、及びL.Kunn等の「Appl. Phys.Lett.」17(6)頁265−267(1970年)等を参照) 。その他の応用例としては、基板表面の一端のIDTを周波数波源(例えば、テ レビのアンテナ(無線周波数))に接続し、基板表面の他端のIDTを所定の周 波数(例えばテレビの特定のチャンネルの無線周波数)を受信するよう設計した デ バイスに接続する。IDTの設計(即ち特定の型の基板表面上の伝導材料のパタ ーン)によって、周波数の制御方法(例えばどのチャンネルを受信するか)が決 定される。 ある結晶内で生成される弾性波のタイプは、その結晶の圧電弾性誘電(即ちP ED)マトリクスに依存し、このPEDマトリクスは結晶構造に依存する。言い 換えれば、全ての材料がSAWの生成に適している訳ではないし、SAWの生成 に適した材料が他のタイプの弾性波の生成にも適するとは限らない。基板の特性 (例えば結晶構造、結晶がカットされる軸、伝搬方向)が、生成される弾性波の タイプや制御のメカニズム、及びどの程度の高さの周波数が制御可能かを決定す ることになる。 受信した無線周波数の制御をSAWの生成により行うことが可能な基板を用い た無線周波数制御デバイスが本技術分野において知られている。例えば、R.S .Wagers等の「音波及び超音波のIEEE会報」SU−31巻No.3頁 168−174(1984年5月)では、ニオブ酸リチウムに基づいたSAWデ バイスを開示している。これらのSAWデバイスでは、無線周波数源に接続した IDTが生成したSAWは、Yカットされたニオブ酸リチウムの結晶中を毎秒約 3500メートルの速さで伝搬する。この性質により、従来のテレビ等の無線周 波数の制御装置としてこれらのSAWデバイスを活用することが可能となった。 SAW以外の弾性波もバルク結晶において生成され得る。例えば、Bleust ein−Gulyaev波(即ちBG波)は、6mmあるいはmm2の結晶対称 性を有する結晶中に存在することが数学的に仮定され、実験で証明されている( 例えば、J.L.Bleustein「Appl.Phys.Lett.」第1 3巻No.12頁412−413(1 968年12月15日)、C.−C.Tseng「Appl.Phys.Let t.」第16巻No.6頁253−255(1970年3月15日)参照)。ま た、表面スキムバルク波(即ちSSBW)は結晶の表面を伝搬し、その一部は結 晶の深さ方向にも徐々に伝搬することが示されている。このような波(SSBW 及びBG波)は一般的に、従来の表面弾性波よりも速く伝搬する。SSBWはタ ンタル酸リチウムでは毎秒約4100メートル、ニオブ酸リチウムでは毎秒約5 100メートルの速さで生成される(Meirion Lewis等「1977 年超音波シンポジウム記録」IEEEカタログNo.77CH1264−1SU 頁744−752参照)。B−G波は、Bi12GeO29(即ち「BGO」)では 1694m/秒、及びBa2NaNb515(即ち「BNN」)では3627m/ 秒の速度をもつことが知られている(C.−C.Tseng「Appl.Phy s.Lett.」第16巻No.6頁253−255(1970年3月15日) 参照)。 カリウムチタニル燐酸(即ち「KTP」(potassium titany l phosphate))結晶は、高い非線形光学係数を有し、光学的破壊へ の耐性も高いことが広く知られているので、ルビジウム置換されたKTPのSA W特性の、音響光学デバイスへの利用に関する研究が行われてきた。K.S.B uritskii等の、「Electronics Letters」第27巻 No.21頁1896−1897(1991年10月10日)では、SAWのR b:KTP(即ち、KTPの単結晶の表面においてRbイオン置換によって形成 されたスラブ状導波路)における励起について論議されている。この導波路で生 成されるSAWの速度は、毎秒約3900メートルであった。Burit skii等の、「Sov.Tech.Phys.Lett.」第17巻No.8 頁563−565(1991年8月)では、Rb:KTP導波路を用いたプラナ ー音響光学変調器の作製について考察されている。 KTPにおけるSAWの生成、並びにKTPにおけるBG波生成のドメイン構 造の効果については、PCT国際出願番号WO 94/03972に開示されて いる。 周波数制御を必要とするデバイスが増加しかつ複雑化するに伴い、マイクロ波 ジェネレータやハイビジョンテレビ等に必要な高周波数の制御への要望も高まっ ている。近年、携帯電話の利用数の増加により携帯電話での高周波数領域の使用 が許可されたことによって、大量の高周波信号を搬送するための、高周波数かつ 十分に高い帯域で動作する装置への需要が高まっている(例えば、N.J.Co lmenares、「IEEEスペクトラム」頁39−46(1994年5月) 参照)。さらに、ある一定の応用、例えば音響デバイスを用いた液体検出等につ いては、SAW波は信号損失が高いので十分ではないと考えられている。 発明の要約 本発明は、MTiOXO4のバルク結晶基板における表面スキムバルク波( SSBW)の生成を含む。ここでMは、K、Rb、Tl、Cs、NH4及びこれ らの混合物から成るグループより選択され、Xは、P、As及びこれらの混合物 から成るグループより選択される。また、MTiOXO4の結晶基板(例えばK TP)はmm2結晶対称性を有する。具体的には、本発明は表面スキムバルク波 の生成による高周波信号を制御するデバイスを提供し、本デバイスは、 (a)受信領域及び送信領域を有する平面カットされた表面を有する前 記MTiOXO4バルク結晶基板と、 (b)前記基板表面の信号受信領域に被覆されており、前記バルク結晶基板内に おいて約4200m/秒から7000m/秒の速度をもつインプレーン偏光の表 面スキムバルク波を逆圧電生成するために適し、かつ電気信号源への接続に適す る入力インターデジタルトランスデューサーと、 (c)前記表面スキムバルク波から電気出力信号を圧電的に生成するために適し ており、前記基板表面の信号発信領域に被覆された第二のインターデジタルトラ ンスデューサーと、 (d)前記第二のインターデジタルトランスデューサーに動作接続され、かつ前 記電気出力信号に応答する電気信号応答デバイスを具備している。 本発明はさらに、電気信号の周波数の制御方法を提供する。この制御方法は、 前記信号をMTiOXO4基板で前記SSBWに圧電的に変換し、前記基板から 前記SSBWを圧電的に検知することにより行われる。本発明はさらに流体検出 方法を提供する。この検出方法は、前記流体と接するMTiOXO4基板におい て入力電気信号を前記SSBWへ圧電的に変換し、前記基板から前記流体を通過 したSSBWを検知することを含む。 図面の簡単な説明 図1は、本発明のバルク結晶性MTiOXO4による周波数制御デバイスの概 略図である。 図2は、バルク結晶性基板を使用した周波数制御デバイスのIDTと基板の概 略断面図である。 図3は、本発明による液体検出デバイスの概略図である。 図4は、図3のデバイスの断面4−4における断面図である。 図5(a)は、信号受信端IDTを含むIDTの構成の概略図であり、図5( b)は信号送信端IDTを含むIDTの構成の概略図である。 図面の詳細説明 本発明の実施に適するMTiOXO4結晶基板(ここでMはK、Rb、Tl及 び/又はNH4であり、XはP及び/又はAsである)は、本技術分野において 周知の各種方法を用いてmm2結晶対称性において製造される。2つの基本的な 方法が一般に用いられているが、一つは水熱法(例えば、米国特許番号5、06 6、356参照)として、もう一つはフラックス法(例えば、米国特許番号4、 231、838参照)として知られている。数多くのMTiOXO4の類似体の 中でもKTiOPO4が好ましい。結晶基板は、結晶対称性がmm2であれば、 単結晶あるいは結晶性薄膜の形体でもよい。結晶基板は、SSBWが平らな表面 に沿って伝搬されるようにプラナーカットを有する必要がある。例えば、結晶基 板をX軸に沿ってカットすると、SSBWはz方向に伝搬される。KTP等のM TiOXO4のバルク結晶基板を、弾性波の生成のために使用されるIDTの周 期(period)と対応する波長のSSBWを生成するために用いてもよい。 結晶基板において生成される波のタイプは、結晶構造によって基本的に決定さ れる。例えば、バルク結晶におけるSAW及びBG波は、特定の結晶構造(例え ば、zカットされたMTiOXO4に共通するmm2結晶対称)においてのみ生 成できる。SAWは、ルビジウム等のイオンドーパントのないzカットされたM TiOXO4基板上で直接生成することが可能である。B−G波もまた、xカッ ト又はyカットされた基板 上でz軸に沿った伝搬に伴い生成され得る。B−G波はバルク弾性波であるため 、BG波のバルク結合係数(材料がどの程度の効率で電気的エネルギーから弾性 エネルギーへ変換するかを示す物性指数である)は非常に高くなり得る(概算で 約20%、即ち水晶の表面結合係数の約40倍)(D.K.T.Chu「博士号 学位論文」頁57−64、デラウエア大学電気工学部(1991年)参照)。ま た、この学位論文では速度も非常に速いことが報告されている(報告では約41 00m/秒)。 本発明は、結晶がプラナーカットされていて波が平面に沿って伝搬する場合、 さらに高速でより深部に透過する弾性波をMTiOXO4において生成すること が可能であるという発見も含んでいる。例えばKPTでは、yz平面におけるz 軸に沿って約6030m/秒の速度(即ちSAW又はBGの約1.6倍の速さ) でSSBWが生成される。本発明により生成されるSSBWは、結晶基板への深 い透過性と、振動のインプレーン表面モード(即ち結晶格子原子が波の伝搬方向 と同一平面において振動する)とを特徴とする。従って、本発明により生成され るSSBWは、SAWあるいはBGのいづれよりも高速かつかなり高い電気力学 的結合係数を呈する。これらのデバイスは、とりわけ低いマイクロ波領域(例え ば900MHzから2400MHz)における遠距離通信の周波数のフィルタリ ング及び制御に特に適していると考えられている。さらに、SSBWにとって結 晶構造内の原子の振動は伝搬平面内にあるので(即ち基板の表面に対して垂直に ではなく平行である)、振動する結晶の表面が蒸気や液体等の流体と接すると、 エネルギー損失はそのような接触におけるインプレーン表面効果とより密接に相 関を成し得る。この特性により、本発明のSSBWデバイスが、生物学的液体検 出へ応用 する圧電基板に適したものとなる。また、このSSBWの深い結晶透過性によっ て、薄い(例えば厚さ約0.1mmから2mm)結晶基板の場合、液体と接触し ている面と同様に裏面の液体検出も可能となる。 インターデジタルトランスデューサーは、結晶基板の表面に従来のリソグラフ 技術を用いて被覆させることができる。従来のリソグラフ技術については、H. I.Smithの「弾性表面波」表面波デバイスの作製技術、頁305−324 、Springer−Verlag、ベルリン ハイデルベルグ、ニューヨーク (1978年)に記述がある。所望のパターンをMTiOXO4基板上に得るた め、以下の方法を用いることが可能である。(1)xカットされたMTiOXO4 基板を用意する、(2)基板を研磨し、半波長(通常約0.3μmの平面変動 )よりも高精度の平面を形成する、(3)電子ビーム蒸着装置を用いて、通常厚 さ約1000Åのチタニウム等の金属フィルムの伝導材料を結晶基板上に蒸着さ せる、(4)ポジのフォトレジスト(例えば、フォトポリマー)を基板上にスピ ンコーティングし、使用するフォトレジストに適した温度及び時間で軟焼(前焼 )を行う、(5)事前に設計されたフォトマスクを位置合わせし、所望の解像度 を得るために必要な時間露光する、(6)使用するフォトレジストに適した時間 及び温度で硬焼(後焼)を行う、(7)適切な現像剤を用いて露光したフォトレ ジストを現像する、(8)フォトレジストでカバーされていない領域からチタン をエッチングによって取除く、(9)特定の除去剤(例えば、アセトン)を用い て露光されなかったフォトレジストを除去する。これらの処理工程の後に、ヒュ ーレットパッカード社の8753C等の市販利用可能なネットワーク解析器を用 いてデバイスの性能を解析することができる。IDTに対 し選択されたパターンにより、どのように周波数が制御されるかが決定される。 弾性波デバイスの動作周波数は、次の等式により求められる。f=v/λ(ここ でvはデバイスにおいてIDTにより生成される弾性波の速度であり、λはデバ イスにおいてIDTにより生成される弾性波の波長である)。従来、弾性波の波 長はIDTのパターンにより決定されていた。波の伝搬方向におけるIDT「フ ィンガ」の幅が狭いほど、デバイスにおいてIDTにより生成される弾性波の波 長は短くなり、つまり動作周波数が高くなる。しかし、実際にIDTフィンガの 幅をどれだけ小さくできるかについては、紫外線、電子ビーム又はx線等の露光 光源の非回折限界により制限される。結果として、本発明のSSBWの高速性に より、非常に幅の狭いIDTフィンガを必要とすることなく、直接的な方法によ ってデバイス製造が可能となる。さらに、本発明で用いたSSBWはインプレー ン偏光された波であり、一方、約7000m/秒以上の速度を有するバルク弾性 波は、通常結晶の厚み方向をも通して伝搬し、大きなアウトプレーン伝搬成分を 有する。このように、約7000m/秒以上の速度を有する波は、高周波電気信 号を確実に生成するためには実用的ではない。 本発明の高周波信号の制御デバイスは、電気信号源及び/又は電気信号応答デ バイスへの本デバイスの接続を容易にするコネクターを含む場合もある。インタ ーデジタルトランスデューサーと高周波信号又は信号応答デバイスとの間の接続 には、金属導線等の従来の伝導材料が通常使用される。研究目的では、マイクロ 波プローブヘッド(Cascade Microtech SN17307、C ascade Microtech社、私書箱1589、オレゴン州Beave rton、970 57−1589)を導線の代わりに用いてネットワーク解析器から生成される電 気信号を受信し、その信号を第一のIDTに入力しSSBWを励起させ、もう一 つのプローブヘッドを基板表面の信号端において用い、ネットワーク解析器への 出力を受けるようSSBWを方向付けし、本デバイスの透過特性を分析すること を可能とする。 本発明で使用するのに適した電気信号応答デバイスは、携帯電話の周波数制御 要素を含む(例えば約900MHzから2400MHzの帯域幅内で動作する要 素)。本発明の使用に適したもう一つの電気信号応答デバイスは、基板に接する 流体を透過するSSBWのモニターである。液体検出及びバイオ検出への応用に ついての一般的特徴については、日本人のT.野村等の「日本応用物理」第31 巻(補足31−1)頁78−81(1992年)、及びJ.C.Andle等の 「センサーとアクティベータ B」、8、頁191−198(1992年)にそ れぞれ提示されている。 図1は、本発明による周波数制御のためのデバイス10の概略図である。デバ イス10は、電気信号源12と電気信号応答デバイス14との間を接続して示さ れている。周波数制御デバイス10は、xカットされたMTiOXO4結晶性基 板16を含み、結晶基板16の表面18上には受信端IDT20及び送信端ID T22が被覆されている。配線25及び26を具備するコネクター24によって 入力IDT20は信号源12に接続されており、配線29及び30を具備するコ ネクター28はIDT22を応答デバイス14に接続している。動作の際には、 信号源12からの電気信号はコネクター24を介してIDT20に送られ、そこ でSSBWが生成される。SSBWは基板16を介して伝搬し、IDT 22により圧電検知される。IDT22で生じた電気信号は、コネクター28を 介して応答デバイス14へと送られる。実際には、信号源12と応答デバイス1 4は、単体のユニット32内に含まれるのが一般的である。 図2は、図1のIDT20等の入力IDTのフィンガ34、35、36と37 及びxカットされたMTiOXO4のバルク結晶基板39に入力IDTを上に被 覆した部分の断面図である。フィンガ34及び36は印加され、一方フィンガ3 5及び38は接地されている。隣接するフィンガ間の距離は、各フィンガの幅d に等しい。フィンガ34と35の間の基板における電界の方向及びフィンガ36 と37の間の基板における電界の方向と、フィンガ35と36の間の基板におけ る電界の方向とは反対になることは明らかである。 図3は、本発明による差動液体検出デバイスを示す。デバイス100は、xカ ットされたプラナー表面102を含むKTP基板を有している。プラナー表面1 02上には、2つの入力IDT103及び104と、2つの検出IDT105及 び106が被覆されている。信号源108からの信号はスプリッタ109を介し て分割され、IDT103と104に等しく分配されて、それぞれ検出IDT1 05及び106へと向かうSSBWを生成する。105及び106から検知され た信号はいづれもベクトル電圧計111に送られて電子減算され、結果として得 られる信号がモニター装置112へ送られる。デバイス100はまた、KPT基 板のxカットされた裏面に固定されるフローセルを含む。液体注入管116及び 液体注出管117がフローセル115に備わっている。 図4に示したように、フローセル115の一壁面を形成 するKTP 基板の裏面120は、IDT104と106との間の経路の下に第一抗体の層1 18でコーティングした第一領域と、IDT103と105との間の経路の下に 第二抗体の層119でコーティングした第二領域を有する。本発明によれば、平 行SSBW信号がIDT103と105との間及びIDT104と106との間 で送られると、第二抗体ではなく第一抗体に吸着した抗原を有する液体がフロー セルを流れる。モニターデバイス112で監視されるデバイス出力と、抗原抗体 吸着とは相関が成り立ち得る。 本発明の実用例をさらに、以下の非制限的な例によって説明する。 実施例1 本例は、フラックス成長によるxカットされたKTP結晶上におけるSSBW の生成について説明する。図5(a)の58で示される設計(縮尺は一定でない )に従って電気信号を受信するようフォトマスクによりIDTを形成した。入力 IDT58は、電極60と電極70を有し、電極60は、コネクター部62、上 部63、及び無線周波数電気信号の印加に適した3つのフィンガ64、65、6 6を有し、電極70は、コネクター部72、底部73、及び接地に適した3つの フィンガ74、75、76を有するものとした。SSBW波を生成するため、各 フィンガ64、65、66、74、75、76の幅は約4μm(長さは約300 0μm)、隣接するフィンガ間のギャップ(例えば、フィンガ64と74の間) は約4μmとした。フィンガ64、65、66と底部73のギャップと、フィン ガ74、75、76と上部63のギャップは、それぞれ約10μmである。入力 IDT58は格子部67も具備しており、これは約4μm幅のストリップをおよ そ300個有し、かつその間隔は表面のSSB Wの反射に適した約4μmとした。 また、フォトマスクにより、図5(b)の59で示された設計(縮尺は一定で ない)に従って信号検出IDTを形成した。検出IDT59は、コネクター部8 2、上部83及び3つのフィンガ84、85、86を有する電極80と、コネク ター部92、底部93及び3つのフィンガ94、95、96を有する電極90と を有するものとした。各フィンガ84、85、86、94、95、96の幅は約 4μm、長さは約3000μmとなっており、隣接するフィンガ間のギャップ( 例えば、フィンガ84と94の間)は、約4μmとした。フィンガ84、85、 86と底部93とのギャップと、フィンガ94、95、96と上部83とのギャ ップは、いづれも約10μmである。検出IDT59はまた格子部87も具備し ており、これは約4μm幅のストリップをおよそ300個有し、その間隔は表面 のSSBWをフィンガ64、65、66、74、75、76へ反射させるのに適 した約4μmとした。 IDT58及び59は、約0.8mm厚のxカットされたフラックス成長KT P結晶上に、マスクを用いる従来の方法により被覆した。58及び59の2つの IDT間の距離は約8mmとした。約1ミリボルトの入力信号を用いて、市販の ネットワーク解析器を用いてSSBWを生成した。デバイスへの送信データはそ のネットワーク解析器で監視しており、大きくかつ非常に広い帯域幅の送信ピー クセンターを376.93MHzにおいて示した。表面波長が約16μm、周波 数が376.93MHzであるので、このモードの表面速度(SSBWである) は約6030m/秒と算出される(速度は周波数と波長の積であるという相関を 用いる)。送信データは、もう一つのさらに狭い帯域幅モード(SSB Wの約8分の1の幅でしかない)も同時に生成されることを示した。これは、従 来のSAWであると考えられ、約227MHz(約3632m/秒の速度)のピ ークセンターとして確認された。 実施例2 例1において見い出された波の特徴をさらに示すため、入力IDTと出力ID Tの間の結晶基板上に20μLの水を添加した他は、図1の手順を繰り返した。 元は約227MHzで出現した従来のSAWが完全に消失し、元は376.93 MHzで出現したSSBWが、水の添加により約4.6dBの信号強度損失を伴 い約376.88となって出現した。これは明らかにプラナー表面モード(即ち 結晶基板の表面に平行な平面)における振動を意味している。 実施例3 例2でテストしたデバイスを反転させ、IDTがxカットされた基板の底面に 位置するようにし、基板のxカットされた上面に20μLの水を添加し、例2の 手順を繰り返した。従来のSAWは液体なしの場合のSAWから殆ど変化しない のに対し、元は約376.93MHzで出現したSSBWは、水の添加により約 6dB信号強度損失して約376.95となって出現した。このことは、明らか にSSBW波の透過性の深さを意味している。
───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 接するMTiOXO4基板において入力電気信号をSS BWへ圧電的に変換し、該流体を通過したSSBWを該 基板から圧電的に検知する流体検出方法である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.表面スキムバルク波の生成により高周波信号を制御するデバイスにおいて 、 (a)mm2結晶対称性を有し、受信領域及び送信領域を有する平面カットさ れた表面を有するMTiOXO4バルク結晶基板であり、Mは、K、Rb、Tl 、Cs、NH4及びこれらの混合物から成るグループより選択され、Xは、P、 As及びこれらの混合物から成るグループより選択されるバルク結晶板と、 (b)前記基板表面の信号受信領域に被覆されており、前記バルク結晶基板内 において約4200m/秒から7000m/秒の速度をもつインプレーン偏光の 表面スキムバルク波を逆圧電生成するために適し、かつ電気信号源への接続に適 する入力インターデジタルトランスデューサーと、 (c)前記表面スキムバルク波から電気出力信号を圧電的に生成するために適 しており、前記基板表面の信号発信領域に被覆された第二のインターデジタルト ランスデューサーと、 (d)前記第二のインターデジタルトランスデューサーに動作接続され、かつ 前記電気出力信号に応答する電気信号応答デバイスを具備することを特徴とする デバイス。 2.前記バルク結晶基板は、KTiOPO4であることを特徴とする請求項1 に記載のデバイス。 3.前記電気信号応答デバイスは、携帯電話の周波数制御要素であることを特 徴とする請求項1に記載のデバイス。 4.前記バルク結晶基板は、KTiOPO4であることを特徴とする 請求項3に記載のデバイス。 5.前記電気信号応答デバイスは、900MHzから2400MHzの帯域幅 で動作する携帯電話の周波数制御要素であることを特徴とする請求項1に記載の デバイス。 6.前記バルク結晶基板は、KTiOPO4であることを特徴とする請求項5 に記載のデバイス。 7.Mは、K、Rb、Tl、Cs、NH4及びこれらの混合物から成るグルー プより選択され、Xは、P、As及びこれらの混合物から成るグループより選択 されるMTiOXO4基板内において約4200m/秒から7000m/秒の速 度をもつ表面スキムバルク波へ信号を圧電的に変換し、 前記基板から前記表面スキムバルク波を圧電的に検知することを含む電気信号 の周波数を制御する方法。 8.前記基板はKTiOPO4であることを特徴とする請求項7に記載の方法 。 9.Mは、K、Rb、Tl、Cs、NH4及びこれらの混合物から成るグルー プより選択され、Xは、P、As及びこれらの混合物から成るグループより選択 され、かつ前記流体と接するMTiOXO4基板内において約4200m/秒か ら7000m/秒の速度をもつ表面スキムバルク波へ電気信号を圧電的に変換し 、 前記流体を通過した前記基板表面スキムバルク波から圧電的に検出することを 特徴とする流体検出方法。 10.前記結晶基板は約0.1mmから2mm厚のKTiOPO4であり、液 体が前記基板の一面と接触し、かつ対向側で液体検出がなされ ることを特徴とする請求項9に記載の方法。
JP8503271A 1994-06-27 1995-06-19 KTiOPO▲下4▼及びその類似体における表面スキムバルク波の生成 Pending JPH10502237A (ja)

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