JPH10502102A - 固体合成用樹脂 - Google Patents

固体合成用樹脂

Info

Publication number
JPH10502102A
JPH10502102A JP8502297A JP50229796A JPH10502102A JP H10502102 A JPH10502102 A JP H10502102A JP 8502297 A JP8502297 A JP 8502297A JP 50229796 A JP50229796 A JP 50229796A JP H10502102 A JPH10502102 A JP H10502102A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optionally substituted
compound
resin
alkyl
aryl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8502297A
Other languages
English (en)
Inventor
ゲイタノポロス,ディミトリ・イー
ウェインストック,ジョゼフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SmithKline Beecham Corp filed Critical SmithKline Beecham Corp
Publication of JPH10502102A publication Critical patent/JPH10502102A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/34Introducing sulfur atoms or sulfur-containing groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/30Introducing nitrogen atoms or nitrogen-containing groups
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2219/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J2219/00274Sequential or parallel reactions; Apparatus and devices for combinatorial chemistry or for making arrays; Chemical library technology
    • B01J2219/00277Apparatus
    • B01J2219/00497Features relating to the solid phase supports

Abstract

(57)【要約】 本発明は新規なポリマー樹脂、その製法およびその医薬剤としてスクリーンされる化合物または化合物のライブラリーの合成における使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 固体合成用樹脂発明の分野 本発明は新規なポリマー樹脂、その製法およびその医薬剤としてスクリーンさ れるべき化合物のライブラリーの合成における使用に関する。発明の背景 種々の生物学的プロセスを効果的に調整しうる新規な化合物を継続的に研究す るにおいて、研究を行うための標準的方法は、種々の化合物、例えば、天然に生 じる化合物、特別に合成された化合物または合成ライブラリーもしくはデータバ ンクにある化合物をスクリーンすることである。化合物の生物学的活性は、スク リーンされる化合物の特定の性質について試験するように設計された適当なアッ セイ、例えば、その化合物の特定のレセプター部位への結合能または酵素で活性 を示す能力を試験するレセプター結合検定にて、その化合物を用いることにより 測定される。 生物学的活性について無作為に選択された多数の化合物をスクリーンすること に関する時間および費用を軽減する努力において、固相合成を組み合わせた化合 物を用い、リード化合物を発見するための化合物のライブラリーを得る開発がな されてきた。化学的な分子多様化を得ることが、新規なリード構造を探究するに おいて主たる手段となった。近年、多種の分子的に異なる化合物を化学的に生成 する公知方法は、一般に、固相合成を用いることを包含する。広範な有機反応は 樹脂上に固定された基質に対して行うことができる。当該分野における当業者に よく知られているように、これらは、ペプチド合成反応に加えて、ベンジルハラ イドにおける求核置換、ハロゲン化、ニトロ化、ミツノブ(Mitsunobu)反応、 スルホン化、酸化、加水分解、酸塩化物形成、フリーデル−クラフト反応、Li AlH4を用いる還元、金属化および有機金属ポリマーと広範な種類の試薬との反 応を包含する。例えば、N.K.Mathurら、Polymers as Aids in Organic C hemistry,Academic Press,New York,p.18(1980)参照のこと。 加えて、Farrallら、J.Org.Chem.,41,.3877(1976)は、樹脂 を用いて実施したこれらのうちいくつかの反応の実験データを詳細に記載する。 固相合成を利用することで分子多様性が得られると一般に知られている方法は 、典型的には、ペプチドおよびペプチドライブラリーの合成および同定を包含す る。例えば、Leblら、Int.J.Pept.Prot.Res.,41,p.201(199 3)は、ある量のペプチドを樹脂より遊離させ、可溶形にて検定することができ るが、なおいくらかのペプチドが樹脂に結合し、それをシーケンスすることがで きるように、ペプチドと樹脂の間で選択的に切断可能なリンカーを提供する方法 体系を開示し;Lamら、Nature,354,p.82(1991)および(WO9 2/00091)は、ポリスチレンまたはポリアクリルアミド樹脂のような固体 支持体上の線状ペプチドの合成法を開示し;Geysenら、J.Immunol.Meth., 102,p.259(1987)は、96−ウェルマイクロタイターにおけるウ ェルの配置に対応するように、ブロック上に配置されている誘導ポリスチレンピ ンでのペプチドの合成を開示し;およびHoughtenら、Nature,354,p.8 4(1991)およびWO92/09300は、可溶性ペプチドプールを包含す る抗体またはレセプター結合シーケンスのde novo測定に対するアプローチを開 示する。 技術的問題は別として、リード物の生成のこれらの方法に伴う、主たる欠点は 、そのリード物の性質にある。線状ペプチドは、歴史的に、薬剤の設計について 相対的にわずかなリード物しか提供しなかった。特に、線状ペプチドを非ペプチ ドリード物に変換するのに合理的な方法はない。前記したように、ペプチドレセ プターに対する非ペプチドリード物を決定するためには、大きなデータバンクの 化合物をスクリーンに付し、各化合物を個々に試験しなければならない。 今回、本発明の新規ポリマー樹脂が、単一の化合物または分子的に異なる化合 物のライブラリーの製造にて有用であることが見いだされた。特に、この樹脂は 、(i)樹脂結合の化合物の中間体が、該新規樹脂を、少なくとも1個のヘテロ 原子を有する化合物とカップリングさせることにより形成され、(ii)樹脂結合 の 化合物の中間体のうちの化合物の部分を誘導し、(iii)樹脂結合の化合物の中 間体を温和な切断条件に付し、こうして切断された誘導された化合物が、樹脂結 合の化合物の中間体からの切断の位置で、−COOH、環状または非環状アミド 、環状または非環状スルホンアミド、−NHまたは−SH基を有することができ る、樹脂結合の合成を介する化合物の調製にて有用である。切断部位に−SH基 を有する化合物の、例えば、ラネーニッケルでの処理が、−SH基を水素に変換 することは当業者に明らかである。樹脂より切断した後に依然として化合物の一 部である、前記した官能基はすべて、特有の医薬特性を有し、したがって、その 基を有する化合物も同様に、レセプターリガンド、酵素阻害剤またはチャネル遮 断剤としての候補体となる。 詳細には、化合物を新規なリンカー部分を介してこの新規な樹脂に連結させた 後、種々の有機反応を、該化合物を樹脂より切断することなく、該化合物に対し て(特に、化合物に結合した官能基に対して)行うことができる。したがって、 この樹脂およびリンカー部分は、薬理活性についてスクリーンされる化合物の効 果的な調製および誘導を可能とする。本発明に従って調製された化合物または化 合物のライブラリーは、限定するものではないが、G−蛋白質結合レセプター部 位を包含する、種々のレセプター部位のリガンドとしての(レセプターのアゴニ ストまたはアンタゴニストとしての)、および活性を測定するための適当な検定 における酵素阻害剤としての、活性をスクリーンできる。 リード化合物を製造する一般的方法が種々の制限を有するということは、医薬 剤としての化合物を製造し、決定するための新規な方法に関して必要性のあるこ とを意味する。 本明細書に開示の方法を用い、酵素阻害剤、レセプターリガンドまたはチャネ ル遮断剤である化合物のライブラリーを得ることができる。発明の要約 本発明は新規なポリマー樹脂、該樹脂の製法および該樹脂の製造にて用いる中 間体に関する。該樹脂は、式(I): [式中、XはO、SまたはN−R(ここにRは水素、アルキル、アリールまたは アリールアルキルである)であり;Pはポリマー支持体であり;Zは結合、所望 により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘ テロアリール(ここに、任意の置換基はアルキル、アリール、ニトロ、ハロゲン またはメトキシである)であるか、またはZは−COOR'(ここに、R'は所望 により1またはそれ以上の介在アリール基を有していてもよい(C2−C20)ア ルキルであり;Wは、酸素、窒素または硫黄アニオンで容易に置換可能な離脱基 であり、限定するものではないが、塩素、臭素、ヨウ素、−OSO2R"(ここに 、R"はアルキル、所望により置換されていてもよいアリール、またはペルフル オロアルキルである)を包含し;R1、R2、R3およびR4は、相互に独立して、 水素、(C1−C4)アルキル、(C3−C10)環状アルキルまたは所望により置 換されていてもよいアリールであり;およびnは0〜10の整数を意味する]で 示される構造を有する。C*は、離脱基Wの置換後に、誘導された化合物が連結 する炭素原子である。この炭素はキラル中心であってもなくてもよい。 式(I)の化合物は、出典明示により本明細書の一部とする、Org.Synth., Collective Volumn 6,p.101(1988);Synthsis,pp.762− 763(1983);Tetrahedron Lett.Vol.28,No.43,pp.512 5−5128(1987);Acta Chimica Scandinavica,B42,pp.5 15−185(1991);およびJ.Med.Chem.,Vol.32,pp.504− 516(1989)に記載の方法に類似する方法を用いて製造できる。 本発明の一の態様は、式(IA): −Z−(CR12)n−X−(C*R34W) [式中、W、X、Z、R1、R2、R3、R4およびnは前記と同意義である]で示 される新規なリンカーに関する。 したがって、本発明の新規な樹脂は、前記の式(IA)のリンカーに結合した 、ポリマー支持体Pからなる式(I)の化合物である。 本発明のもう一つ別の態様は、固相化学を用い、式(II)の化合物を製造する 方法に関する。式(I)の新規なポリマー樹脂を用い、樹脂結合の化合物の中間 体を、式(I)の樹脂と誘導させる化合物をカップリングさせることにより形成 させる。付加的な合成化学を樹脂結合の化合物の中間体の化合物の部分に対して 行い、誘導された樹脂結合の化合物の中間体を形成させ、切断に付し、その切断 された生成物が誘導された式(II)の化合物である。式(I)の樹脂の一の利点 は、その構造が、温和な条件下、樹脂結合の化合物の中間体の切断を可能とし、 樹脂結合の化合物の中間体から切断された位置で、化合物上に−COOH、環状 または非環状アミド、環状または非環状スルホンアミド、ヒドロキシ、−NHま たは−SH基を有する、式(II)の化合物が得られることである。 式(II)の化合物は、以下の構造式: A−H 式(II) [式中、Aは、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7またはA8であり; A1は−OR5であり、ここにR5は所望により置換されていてもよいアルキル 、所望により置換されていてもよいシクロアルキル、所望により置換されていて もよいアルケニル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により置 換されていてもよいカルボニル、所望により置換されていてもよいアリール、所 望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよ いアリールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル 、所望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘ テロアルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望 により置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルである; A2は−NR67であり、ここにR6およびR7は同一または異なり、水素、所 望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいシク ロアルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換され ていてもよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望によ り置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいアリ ールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、所望 により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテロア ルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望により置 換されていてもよいアルキルヘテロアルキルである;ただし、R6およびR7の両 方を水素とすることはできず;またはR6およびR7がそれらが結合する窒素と一 緒になって所望により置換されていてもよい飽和または不飽和4−、5−、6− または7−員環を形成する; A3は−SR8であり、ここにR8は所望により置換されていてもよいアルキル 、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていてもよ いシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により置 換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール 、所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望により置換されてい てもよいヘテロアリールアルキル、所望により置換されていてもよい複素環、所 望により置換されていてもよいヘテロアルキル、所望により置換されていてもよ い複素環式アルキルまたは所望により置換されていてもよいアルキルヘテロアル キルである; A4はR9COO-であり、ここにR9は所望により置換されていてもよいアルキ ル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていても よいシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により 置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリー ル、所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望により置換されて いてもよいヘテロアリールアルキル、所望により置換されていてもよい複素環、 所望により置換されていてもよいヘテロアルキル、所望により置換されていても よい複素環式アルキルまたは所望により置換されていてもよいアルキルヘテロア ルキルである; A5は−NR10C(O)R11であり、ここにR10およびR11は同一または異なり 、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよい シクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換 されていてもよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望 により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよい アリールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、 所望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテ ロアルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望によ り置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルであるか、またはR10およびR11 はそれらが結合する窒素およびカルボニルと一緒になって所望により置換され ていてもよい飽和または不飽和4−、5−、6−または7−員環を形成する; A6は−NR12SO213であり、ここにR12およびR13は同一または異なり、 所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいシ クロアルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換さ れていてもよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望に より置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいア リールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、所 望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテロ アルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望により 置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルであるか、またはR12およびR13 はそれらが結合する窒素およびスルホンと一緒になって所望により置換されてい てもよい飽和または不飽和4−、5−、6−または7−員環を形成する; A7は−O−(CH2)m−C(O)R14であり、ここにmは0ないし10の整数で あり;R14は水素、ヒドロキシル、所望により置換されていてもよいアルキル、 所望により置換されていてもよいシクロアルキル、所望により置換されていても よいアルケニル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により置換 されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、 所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望により置換されていて もよいヘテロアリールアルキル、所望により置換されていてもよい複素環、所望 により置換されていてもよいヘテロアルキル、所望により置換されていてもよい 複素環式アルキルまたは所望により置換されていてもよいアルキルヘテロアルキ ルであるか、またはmが1〜10の整数である場合、R14はメチレン炭素の一と 一緒になって所望により置換されていてもよい飽和または不飽和4−、5−、6 −または7−員環を形成する; A8は−O−(CH2)r−A'−C(O)R15であり、ここにrは0ないし10の整 数であり;A'はO、NまたはSであり;R15は水素、ヒドロキシル、所望によ り置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいシクロアル キル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていて もよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換 されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいアリールア ルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、所望により 置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテロアルキル 、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望により置換され ていてもよいアルキルヘテロアルキルであるか、またはR15はメチレン炭素の一 と一緒になって所望により置換されていてもよい飽和または不飽和4−、5−、 6−または7−員環を形成する;ただし、A'がOまたはSの場合、rは1ない し10の整数でなければならない] からなる。 本発明のさらに別の態様は、式(II)の樹脂結合化合物の製法に関する。本発 明のさらにまた別の態様は、本発明の化合物を製造するための新規なポリマー樹 脂の中間体の利用法に関する。その上さらに、本発明は、式(II)の分子的に異 なる化合物のライブラリーの製法であって、本発明のポリマー樹脂を組み合わせ 合成法にて利用する方法に関する。さらに別に、本発明は医薬剤として本発明の 方法により合成される化合物のスクリーン法に関する。発明の詳細な記載 「樹脂結合合成」および「固相合成」なる語は、本明細書中、互換的に用いら れ、式(II)の単一化合物または式(II)の分子的に異なる化合物のライブラリ ーのいずれかを製造するのに用いる一または一連の化学反応を意味し、その化学 反応は誘導される化合物に対して行われ、その化合物は新規な連結部、特に、炭 素原子により分けられるN、OまたはSのヘテロ原子のいずれか2つを組み合わ せてなる連結部を介してポリマー支持体に結合し、ここにN、OまたはSのヘテ ロ原子はいずれも誘導された化合物の一部である。本発明の好ましい態様におい て、ヘテロ原子はメチレン基により分離されている。 「化合物の中間体」または「樹脂結合の化合物の中間体」なる語は、本明細書 中、式(I)の離脱基Wを少なくとも1個のヘテロ原子からなる誘導される化合 物で置換することで形成される中間体であって、そのヘテロ原子が炭素原子 (C*)に直接結合し、炭素原子−ヘテロ原子結合を形成し、この炭素が第2の ヘテロ原子(可変基X)に直接結合し、その第2のヘテロ原子が、炭素原子(C *)を基−Z−(CR12)n−を介して、ポリマー骨格、Pに結合させる中間体を 意味する。離脱基Wがこうして炭素原子−ヘテロ原子結合/連結を形成する誘導 された化合物の酸素、窒素または硫黄のヘテロ原子により置換されることは当業 者に明らかであろう。 炭素原子C*は、それ自体、誘導される化合物の樹脂への連結の位置を示唆す るために記載され、こうして樹脂結合の化合物の中間体を形成することがわかる であろう。炭素原子C*はキラル中心であってもなくてもよい。 「ポリマー樹脂」、「ポリマー支持体」または「ポリマー骨格」なる語は、本 明細書中、式(II)のこの誘導された化合物(複数)を製造するために行う付加 的な合成化学に関係することが知られている官能基を欠く、多くの脂肪性または 芳香族性ポリマー、コポリマーまたはポリマーの組み合わせのいずれもを意味す る。特に該語は、ビーズまたは他の固体支持体、例えば、ペレット、ディスク、 キャピラリー、中空ファイバー、ニードル、固体ファイバー、ピン、セルロース ビーズ、多孔性ガラスビーズ、シリカゲル、またはラテックスビーズを包含し、 それは、例えば、架橋ポリスチレン樹脂、ポリエチレングリコール−ポリスチレ ンベースの樹脂、ポリプロピレングリコールベースの樹脂、ポリアミド、ポリス ルファミド、フェノール性樹脂、ポリサッカリドおよびそのように用いることが でき、かつ当業者に公知または明らかな他の物質でできている。本明細書にて用 いるのに好ましいポリマー樹脂は、架橋ポリスチレンベース樹脂、ポリエチレン グリコール−ポリスチレンベース樹脂およびポリプロピレングリコールベース樹 脂である。所望の化合物(または化合物のライブラリー)を樹脂結合の化合物の 中間体として合成した後、ついでそれを該樹脂結合の化合物の中間体(以下、「 可溶性化合物」または「可溶性ライブラリー」という)より切断する。該方法に より製造した化合物はまた、樹脂結合合成を行うために用いる樹脂結合の化合物 の中間体(以下、「樹脂結合化合物」または「樹脂結合ライブラリー」という) として結合したままである。 「付加的な合成化学」なる語は、本明細書中、中間体の化合物の部分を誘導さ せるために、樹脂結合の化合物の中間体に対して行われる化学反応を意味するの に用いられる。付加的な合成化学は、誘導される化合物を式(I)の樹脂に結合 させた後、誘導された化合物をポリマー樹脂より切断する前になされる。該化学 反応は樹脂結合の化合物の中間体と融和性かつ非反応性であり、樹脂結合の化合 物の中間体の切断後、最終生成物である式(II)の化合物を生成するために、樹 脂に結合した化合物を誘導させるのに用いてもよい。アセタール、ヘミチオアセ タール、ジチオアセタールおよびアミノアセタールに関して当該分野にて知られ ている方法に類似する方法を、式(I)の樹脂から樹脂結合の化合物の中間体を 製造し、式(II)の化合物を生成するために該樹脂結合化合物の中間体を切断す るのに用いてもよい。本明細書に開示されている樹脂結合有機化合物を樹脂との 結合より切断する適当な方法は、Protective Groups in Organic Synthesis ,第2版,T.GreeneおよびP.G.M.Wuts,pp.17−24;47−55;1 49−150;156−158;279−282;393−394;413−4 16;437−440;および449−452(1991)に示されている。中 間体の化合物に対してなされる付加的な合成化学が、式(I)の樹脂を誘導され る化合物に連結する炭素原子−ヘテロ原子の結合を切断する前に行われることは 当業者にとって自明である。ある種の化学反応条件は炭素原子−ヘテロ原子の結 合には不適合である。というのも、ある反応条件は樹脂に結合した化合物を誘導 するのに必要な工程を遂行する前に炭素原子−ヘテロ原子の結合を切断する。し たがって、そのような化学反応は、本発明の方法にて用いられる付加的な合成化 学の間にあってはならない。例えば、強酸を必要とする反応は、炭素−酸素およ び炭素−窒素含有結合では不適合であり;強酸化剤を必要とする反応は炭素−硫 黄含有結合では不適合である。 「検定」なる語は、本明細書中、限定するものではないが、本明細書に開示の 方法を包含する、当業者に公知または明らかな結合検定または機能検定を意味す る。本発明にて用いるのに特に適当な検定は、Lermerら、Proc.Natl.Acad. Sci.U.S.A.,91(5),pp.1614−1618(1994)に開示さ れている。 「アルキル」なる語は、本明細書中、長さが限定されていない限り、1ないし 20個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の基を意味し、限定されるものでは ないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブ チル、イソブチル、tert−ブチルなどを包含する。好ましくは、アルキル鎖は長 さが1ないし10個の炭素原子であり;さらに好ましくは長さが1ないし8個の 炭素原子である。 「シクロアルキル」および「環状アルキル」なる語は、本明細書中、好ましく は付加的に不飽和結合を有していてもよいモノまたはビシクロ縮合環系である3 ないし10個の炭素原子の環状基を意味し、限定するものではないが、シクロプ ロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチ ルなどを包含する。 「アルケニル」なる語は、本明細書中、長さが限定されていない限り、2ない し20個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖基であって、鎖の2個の炭素原子 の間に少なくとも1個の二重結合がある基を意味し、限定するものではないが、 エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1 −ブテニル、2−ブテニルなどを包含する。好ましくは、アルケニル基は長さが 2ないし10の炭素原子を有し;さらに好ましくは長さが2ないし8個の炭素原 子を有する。 「アルキニル」なる語は、本明細書中、長さが限定されていない限り、2ない し20個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖基であって、鎖の2個の炭素原子 の間に少なくとも1個の三重結合がある基を意味し、限定するものではないが、 アセチレン、1−プロピレン、2−プロピレンなどを包含する。好ましくは、ア ルキニル基の長さは炭素数2ないし10であり;さらに好ましくは長さは炭素数 2ないし8である。 本明細書中、前記したA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7またはA8について 定義したように、置換基(所望により置換されているかまたはいないか)として アルケニルまたはアルキニル基がある場合はいつでも、不飽和結合、すなわち、 ビニレンまたはアセチレン結合は、窒素、酸素または硫黄部に直接結合していな いことが好ましい。 「アルコキシ」なる語は、本明細書中、酸素原子に結合した、長さが限定され ていない限り、1ないし20個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖基を意味し 、限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポ キシなどを包含する。好ましくは、アルコキシ部のアルキル鎖の長さは炭素数1 ないし10であり;さらに好ましくは長さは炭素数1ないし8である。 「アリール」なる語は、本明細書中、二または三環系を包含する5−14員の 置換または非置換芳香族環(複数)または環系を意味し、限定するものではない が、フェニル、ナフチルなどを包含する。 「ヘテロ原子」なる語は、本明細書中、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を 意味する。ヘテロ原子が窒素である場合、それはNRab部を形成してもよく、 ここに、RaおよびRbは、独立して、水素またはC1ないしC8アルキルであるか 、またはそれらが結合する窒素と一緒になって、限定するものではないが、ピロ リ ジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピリジンなどを包含する、飽和ま たは不飽和5−、6−または7−員環を形成することは明らかである。飽和また は不飽和5−、6−または7−員環は、所望により、環中に1またはそれ以上の 別のヘテロ原子を有していてもよい。 「ヘテロアリール」なる語は、本明細書中、1またはそれ以上の環が1または それ以上のヘテロ原子を有する二または三環系を包含する5−14員の置換また は非置換芳香族環(複数)または環系を意味する。代表例は、限定するものでは ないが、ピロール、チオフェン、ピリジン、ビリミジン、オキサゾール、キノリ ン、チアゾール、イソキノリン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、フラニル などを包含する。 「複素環」なる語は、本明細書中、1またはそれ以上の環が1またはそれ以上 のヘテロ原子を含有する飽和または完全にもしくは部分的に不飽和の4−10員 環系を意味し、限定するものではないが、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン 、モルホリン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ベンゾジアゼピンなどを包含す る。 「アリールアルキル」、「ヘテロアリールアルキル」および「複素環式アルキ ル」なる語は、本明細書中、前記したC1ないしC20(好ましくは、C1ないしC10 ;さらに好ましくは、C1ないしC8)アルキル部に結合する、前記したアリー ル、ヘテロアリールまたは複素環部、例えば、ベンジルまたはフェネチルなどを 意味する。 「ヘテロアルキル」なる語は、本明細書中、鎖長が限定されない限り、炭素数 1〜20(好ましくはC1ないしC10;さらに好ましくはC1ないしC8)の直鎖 または分枝鎖基(1またはそれ以上のヘテロ原子を含有する)を意味する。代表 例は、限定するものではないが、A1がOR5(ここに、R5はヘテロアルキルで ある)であり、式:−CH2−S−CH2−NH2で表すことができる。ヘテロア ルキル部のヘテロ原子が酸素または硫黄である場合、その原子はA1、A7または A8の酸素原子に直接結合しておらず;またはヘテロアルキル部のヘテロ原子が 酸素である場合、それはA3の硫黄原子に直接結合していないことは明らかであ る。 「アルキルヘテロアルキル」なる語は、本明細書中、その長さが限定されない 限り、炭素数1〜20(好ましくはC1ないしC10;さらに好ましくはC1ないし C8)の直鎖または分枝鎖基(1またはそれ以上のヘテロ原子を有する)を意味 する。代表例は、限定するものではないが、メチルエチルエーテル、エチルプロ ピルスルフィド、イソプロピルチオブタン、ジメチルアミン、ジエチルメチルア ミン、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシドなどを包含する。 「ハロゲン」なる語は、本明細書中、クロロ、フルオロ、ヨードおよびブロモ を意味する。 「環状アミド」なる語は、本明細書中、アミド部の窒素およびカルボニルが、 それらが結合するR基と一緒になって、飽和または不飽和4−、5−、6−また は7−員環を形成することを意味する。飽和または不飽和4−、5−、6−また は7−員環が、所望により、環中に1またはそれ以上の別のヘテロ原子を有して いてもよいことは明らかである。 「環状スルホンアミド」なる語は、本明細書中、スルホンアミドの窒素および スルホンが、それらが結合するR基と一緒になって、飽和または不飽和4−、5 −、6−または7−員環を形成することを意味する。飽和または不飽和4−、5 −、6−または7−員環が、所望により、環中に1またはそれ以上の別のヘテロ 原子を有していてもよいことは明らかである。 「所望により置換されていてもよい」なる語は、特に限定しない限り、本明細 書中、あらゆる場合で、その部分が、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリ ール、シクロアルキル、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールア ルキル、ハロゲン、−NO2、−OR"'、−SR"'、−N(R"')2、−NHC(O) R"'、SO2N(R"')2、−CO2R"'または−CON(R"')2(ここに、R"'は水 素、(C1−C6)アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘ テロアリールアルキル、複素環、複素環式アルキルであり、限定するものではな いが、フェニル、ベンジル、ピリジルなどを包含する)を包含する1ないし5個 の種々の官能基で置換されていても、またはいなくてもよいことを意味する。任 意の置換基が−N(R"')2、SO2N(R"')2またはCON(R"')2である場合、窒 素に結合したR"'基が同一または異なっていてもよいことは当業者に明らかであ る。 本発明の目的のため、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、 R14またはR15のいずれかに結合した任意の置換基が、アルキル、アリール、シ クロアルキル、アリールアルキル、アルキルヘテロアルキル、ヘテロアリールア ルキル、−OR"'、−SR"'、−N(R"')2、−NHC(O)R"'、−SO2N(R" ')2,−CO2R"'または−CON(R"')2である場合、アルキル、アリール、シ クロアルキル、アリールアルキル、アルキルヘテロアルキル、ヘテロアリールア ルキル部またはR"'部が、所望により、1ないし5個の種々の所望により置換さ れていてもよい官能基、例えば、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアル キル、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、複素環ま たは複素環式アルキルで置換されていてもよい。 「コンビナトリアル・ライブラリー」または「分子的に異なる化合物のライブ ラリー」なる語は、本明細書中、コア化合物の構造より同時に出発して合成した 式(II)の異なる化合物の集合体を意味する。ライブラリーは、別個の数の独立 した可変置換基、官能基または構造エレメントを含有する。さらには、該ライブ ラリーは、独立した可変置換基の各々について選択された一連の化合物について 、それら置換基を交換する可能性を有する化合物がライブラリーにあってもよい ように設計される。そこで、例示として、式(II)の化合物に誘導される化合物 が、X、YおよびZで表される3個の独立した可変置換基を含有し、Xがm個の 異なる化合物より、Yがn個の異なる化合物より、Zがp個の異なる化合物より なる場合(ここに、m、nおよびpは、ライブラリーの大きさを限定する整数で あり、1と100,000の間;1と10,000の間;1と1,000の間;1 と100の間;および1と50の間にある)、該ライブラリーは、mxnxpの 異なる化合物を含有し、X、YおよびZのすべての可能な組み合わせがそのライ ブラリー内の化合物に存在することができる。化合物のコンビナトリアル・ライ ブラリーの製法は、ライブラリーの分子的に異なる化合物のメンバーを同時に合 成する方法である。 「G−蛋白質結合レセプター」なる語は、本明細書中、限定するものではない が、ムスカリン様アセチルコリンレセプター、アデノシンレセプター、アドレナ リン作用性レセプター、IL−8Rレセプター、ドパミンレセプター、エンドセ リンレセプター、ヒスタミンレセプター、カルシトンレセプター、アンジオテン シンレセプターなどを包含する、G−蛋白質をシグナル機構の一部として用いる 膜レセプターを意味する。 所望により置換されていてもよい式(II)の化合物は、樹脂結合合成により製 造でき、新規なポリマー樹脂結合の化合物の中間体より切断した後、該化合物は 樹脂に結合していた炭素上に−COOH、環状または非環状アミド、環状または 非環状スルホンアミド、ヒドロキシ、−NHまたは−SH基を有することが見い だされた。式(II)の化合物は以下のとおりである: A−H 式(II) [式中、AはA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7またはA8であり; A1は−OR5であり、ここにR5は所望により置換されていてもよいアルキル 、所望により置換されていてもよいシクロアルキル、所望により置換されていて もよいアルケニル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により置 換されていてもよいカルボニル、所望により置換されていてもよいアリール、所 望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよ いアリールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル 、所望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘ テロアルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望に より置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルである。本発明の好ましい具 体例は、式(II)の化合物(式中、AはA1、すなわち、−OR5(R5は所望に より置換されていてもよいアリールであり、任意の置換基の一つはCON(R"')2 であり、アミドの窒素に結合したR"'部の少なくとも一つは所望により置換さ れていてもよい複素環式アルキルであり、限定するものではないが、N−エチ ルピロリジンを包含する)である)からなる。本発明のもう一つ別の好ましい具 体例は、式(II)の化合物(式中、AはA1、すなわち、−OR5(R5は所望に より置換されていてもよいシクロアルキル、好ましくは所望により置換されてい てもよい1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり、シクロアルキル環上の任 意の置換基の一つは−N(R"')2であり、R"'は、独立して、C1ないしC6アル キル、所望により置換基されていてもよいC1ないしC6アルキルであり、アルキ ル部上の任意の置換基はアリール、好ましくはフェニルである; A2は−NR67であり、ここにR6およびR7は同一または異なり、水素、所 望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいシク ロアルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換され ていてもよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望によ り置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいアリ ールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、所望 により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテロア ルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望により置 換されていてもよいアルキルヘテロアルキルである;ただし、R6およびR7の両 方を水素とすることはできず;またはR6およびR7がそれらが結合する窒素と一 緒になって所望により置換されていてもよい飽和または不飽和4−、5−、6− または7−員環を形成する; A3は−SR8であり、ここにR8は所望により置換されていてもよいアルキル 、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていてもよ いシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により置 換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール 、所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望により置換されてい てもよいヘテロアリールアルキル、所望により置換されていてもよい複素環、所 望により置換されていてもよいヘテロアルキル、所望により置換されていてもよ い複素環式アルキルまたは所望により置換されていてもよいアルキルヘテロアル キルである; A4はR9COO-であり、ここにR9は所望により置換されていてもよいアルキ ル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていても よいシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により 置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリー ル、所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望により置換されて いてもよいヘテロアリールアルキル、所望により置換されていてもよい複素環、 所望により置換されていてもよいヘテロアルキル、所望により置換されていても よい複素環式アルキルまたは所望により置換されていてもよいアルキルヘテロア ルキルである。本明細書の記載より、AがA4、すなわち、R9−COO-の場合 、カルボキシの酸素が炭素原子−ヘテロ原子の結合を介して式(I)の新規な樹 脂に直接結合し、それはR9を介する直接結合でないことがわかるであろう。本 発明の好ましい具体例は、式(II)の化合物(AはA4、すなわち、R9−COO- であり、R9は所望により置換されていてもよいアリールであり、任意の置換基 の一つはさらに(C1ないしC6)アルキルおよび所望により置換されていてもよ い(C2ないしC6)アルケニル部で置換されているヘテロアリールアルキルであ り、アルケニル部上の任意の置換基は−CO2R"'であり、R"'は(C1ないしC6 )アルキルおよびヘテロアリール部、例えば、チオフェンである)からなる。 A5は−NR10C(O)R11であり、ここにR10およびR11は同一または異なり 、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよい シクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換 されていてもよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望 により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよい アリールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、 所望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテ ロアルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望によ り置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルであるか、またはR10およびR11 はそれらが結合する窒素およびカルボニルと一緒になって所望により置換され ていてもよい飽和または不飽和4−、5−、6−または7−員環を形成する; A6は−NR12SO213であり、ここにR12およびR13は同一または異なり、 所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいシ クロアルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換さ れていてもよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望に より置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいア リールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、所 望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテロ アルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望により 置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルであるか、またはR12およびR13 はそれらが結合する窒素およびスルホンと一緒になって所望により置換されてい てもよい飽和または不飽和4−、5−、6−または7−員環を形成する; A7は−O−(CH2)m−C(O)R14であり、ここにmは0ないし10の整数で あり、R14は水素、ヒドロキシル、所望により置換されていてもよいアルキル、 所望により置換されていてもよいシクロアルキル、所望により置換されていても よいアルケニル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により置換 されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、 所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望により置換されていて もよいヘテロアリールアルキル、所望により置換されていてもよい複素環、所望 により置換されていてもよいヘテロアルキル、所望により置換されていてもよい 複素環式アルキルまたは所望により置換されていてもよいアルキルヘテロアルキ ルであるか、またはmが1〜10の整数である場合、R14はメチレン炭素の一と 一緒になって所望により置換されていてもよい飽和または不飽和4−、5−、6 −または7−員環を形成する; A8は−O−(CH2)r−A'−C(O)R15であり、ここにrは0ないし10の整 数であり;A'はO、NまたはSであり;R15は水素、ヒドロキシル、所望によ り置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいシクロアル キル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていて もよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換 されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいアリールア ルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、所望により 置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテロアルキル 、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望により置換され ていてもよいアルキルヘテロアルキルであるか、またはR15はメチレン炭素の一 と一緒になって所望により置換されていてもよい飽和または不飽和4−、5−、 6−または7−員環を形成する;ただし、A'がOまたはSの場合、rは1ない し10の整数でなければならない。 当該分野にて知られている樹脂とは反対に、本発明のポリマー樹脂および結合 部は、樹脂結合合成による式(II)の化合物の製造に特に有用である。この樹脂 を化合物(または複数の化合物)と結合させ、樹脂結合の化合物の中間体(また は複数の樹脂結合の化合物の中間体)を形成させる。式(I)の樹脂の構造のた め、樹脂結合の化合物の中間体の炭素原子−ヘテロ原子の結合を切断し、その切 断位置に−COOH、環状または非環状アミド、環状または非環状スルホンアミ ド、ヒドロキシ、−NHまたは−SH基を有する式(II)の化合物を得ることが 可能である。これらの基は、各々、それ自身特有の薬理特性を発揮する。さらに は、この樹脂および結合部は、種々の化学反応またはさらなる合成化学を、その 結合させた化合物が十分に誘導されるまで化合物を樹脂から切断することなく、 その結合した化合物に対して行うことを可能とする。誘導後、樹脂結合の化合物 の中間体の炭素原子−ヘテロ原子の結合を切断することにより、例えば、式(II )の化合物を生成するために、温和な酸条件を用いることにより、結合した化合 物を樹脂より切断することができる。加えて、本発明のポリマー樹脂はまた、樹 脂より切断した後、その切断位置に−COOH、環状または非環状アミド、環状 または非環状スルホンアミド、ヒドロキシ、−NHまたは−SH基を有する、分 子的に異なる化合物のライブラリーの調製を可能とする。本明細書に記載の方法 により製造した化合物は、医薬剤としてのリード化合物を測定するために開発さ れた検定にてスクリーンに付すことができる。 一の態様において、本発明は、樹脂結合の合成により、式(II)の化合物を製 造する方法であって、 (i)少なくとも1つのヘテロ原子を有する化合物を、式(I): [式中、XはO、SまたはN−R(ここにRは水素、アルキル、アリールまたは アリールアルキルである)であり;Pはポリマー支持体であり;Zは結合、所望 により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘ テロアリール(ここに、任意の置換基はアルキル、アリール、ニトロ、ハロゲン またはメトキシである)であるか、またはZは−COOR'(ここに、R'は所望 により1またはそれ以上の介在アリール基を有していてもよい(C2−C20)ア ルキルであり;Wは酸素、窒素または硫黄アニオンで容易に置換可能な離脱基で あり、限定するものではないが、塩素、臭素、ヨウ素、−OSO2R"(ここに、 R"はアルキル、所望により置換されていてもよいアリール、またはペルフルオ ロアルキルである)を包含し;R1、R2、R3およびR4は、相互に独立して、水 素、(C1−C4)アルキル、(C3−C10)環状アルキルまたは所望により置換 されていてもよいアリールであり;およびnは0〜10の整数を意味する]で示 されるポリマー樹脂に連結し、それによって、離脱基Wを樹脂に連結させる化合 物のヘテロ原子と置換することにより連結させ、星印で示された炭素原子で炭素 原子−ヘテロ原子の結合を有する樹脂結合の化合物の中間体を形成し; (ii)該樹脂結合の化合物の中間体に連結した化合物に対して付加的な合成化 学を行い;および (iii)樹脂結合の化合物の中間体の炭素原子−ヘテロ原子の結合を切断し、 このように形成された化合物が、切断前の、ポリマー樹脂に結合していた炭素上 に−COOH、環状または非環状アミド、環状または非環状スルホンアミド、ヒ ドロキシ、−NHまたは−SH基を有する 工程からなる方法に関する。 誘導する化合物を式(I)の樹脂に連結させる本発明の一の適当な方法が、化 合物を樹脂に連結させるのに用いられる基Wとヘテロ原子とのSN2置換による ものであることは当業者に明らかである。例えば、以下のスキーム1に記載する ように、非プロトン性溶媒(例、THF、CH212、ジオキサンまたはジメチ ルホルムアミド(「DMF」)中、強塩基(例、NaHまたはCs2CO3)を用い 、3−スキーム1の酸素ヘテロ原子のアニオンを形成させ、そのアニオンを樹脂 2−スキーム1の塩素原子(W)と置換し、それにより樹脂結合化合物の中間体 4−スキーム1を生成することにより、3−スキーム1を、式(I)の樹脂(P はポリエチレン骨格;XはO;Wは塩素;およびR1、R2、R3およびR4は、各 々、水素である)、すなわち、2−スキーム1に連結させる。本発明によれば、 化合物をさらに誘導化させるためにその化合物の中間体に付加的な合成化学を行 ってもよい。前記したように、化合物を修飾するために行われる付加的な合成化 学は、樹脂結合化合物の中間体の炭素−ヘテロ原子の結合を切断することなく、 化合物を誘導するものでなければならない。 本発明によれば、式(II)の化合物を生成するために誘導される化合物を、炭 素−ヘテロ原子の結合を介してポリマー樹脂に結合させ、樹脂結合化合物の中間 体を得る。誘導させる化合物が、リンカー基の炭素原子(すなわち、C*)を介 してポリマー支持体に連結させる少なくとも1個のヘテロ原子を有することが理 解されるであろう。特に、該化合物を、次式: −Z−(CR12)n−X−(C*R34W) [Zは所望により置換されていてもよいアリール基または所望により置換されて いてもよいヘテロアリール基として定義され、任意の置換基はアルキル、アリー ル、ニトロ、ハロゲンまたはメトキシであるか、またはZは−COOR'(ここ に、R'は所望により1またはそれ以上の介在アリール基を有してもよい(C2な いしC20)アルキル);Xはヘテロ原子;Wは酸素、窒素または硫黄アニオンに より容易に置換可能な離脱基であり、限定するものではないが、塩素、臭素、ヨ ウ素、−OSO2R"(R"はアルキル、所望により置換されていてもよいアリー ルまたはペルフルオロアルキルである);R1、R2、R3およびR4は、相互に独 立して、水素、(C1−C4)アルキル、(C3−C10)環状アルキルまたは所望 により置換されていてもよいアリール;C*はそれを介して誘導させる化合物を ポリマー支持体に結合させる炭素原子;およびnは0〜10の整数を意味する] で示される基からなる式(IA)のリンカー基を介してポリマー支持体に結合さ せる。Zは、好ましくは所望により置換されていてもよいアリール邪、さらに好 ましくは所望により置換されていてもよいフェニル部である。Z部上の好ましい 任意の置換基はニトロ、ハロゲンおよび/またはメトキシである。もちろん、化 合物を樹脂に連結させるために、化合物のヘテロ原子がリンカーの基Wと置換さ れなければならず、その結果、樹脂結合化合物の中間体が生成されることは当業 者に明らかであろう。慣用的操作をリンカーをポリマー支持体Pに連結させるた めに用い、それで式(I)の化合物が得られることは当業者に理解されるであろ う。例えば、リンカーをクロロメチル架橋ジビニルベンゼンポリスチレン樹脂と 反応させてもよい。 本明細書に開示の方法を用いるための、式(IA)の好ましいリンカー基、す なわち、Z−(C−R12)n−X−(C*−R34W)は、限定するものではないが 、以下のリンカー基:−Ph−CH2−O−CH2−Cl(ここに、Zはフェニル( 「Ph」);XはO;およびR1、R2、R3およびR4は、各々、水素;WはClお よびnは1である)または−Ph−CH2−S−CH2Cl(ここに、Zはフェニル ;XはS;およびR1、R2、R3およびR4は、各々、水素;WはClおよびnは 1である)を包含する。Zが所望により置換されていてもよいフェニルであり、 ポリマー支持体がポリスチレンベース、例えば、メリーフィールド樹脂として知 られているクロロメチルポリスチレン樹脂である場合、所望により置換されてい てもよいフェニル部、すなわち、Zもまた、ポリマー樹脂の一部である。ついで 、ポリマー支持体をさらに官能基導入し、以下のスキーム1および2に示すよう な方法により、リンカーの残りの部分をポリマー支持体にカップリングさせる。 樹脂結合の化合物の中間体の炭素原子−ヘテロ原子の結合を切断するが、切断 部位に−COOH、環状または非環状アミド、環状または非環状スルホンアミド 、ヒドロキシ、−NHまたは−SH基を残すために、種々の適当な条件を用いる ことができる。特に、アセタール、ヘミチオアセタールおよびジチオアセタール の切断能を有すると一般的に知られている条件を用いてもよい。例えば、樹脂結 合の化合物の中間体を強プロトン酸で処理することにより切断を行ってもよい。 特に、酸性切断条件は、限定するものではないが、トリフルオロ酢酸(TFA) 、フッ化水素酸(HF)、塩酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)、フッ化水素ピ リジニウム、硫酸(H2SO4)、トリフルオロメタンスルホン酸(一般に、トリ フリック酸と称される)、三フッ化ホウ素(BF3)、メタンスルホン酸または その混合物を包含する。切断法は溶液中で行ってもよく、または酸を樹脂結合の 化合物の中間体に適用することで、そのままで行ってもよい。好ましい切断条件 は、25%TFAを利用する。さらには、1%ベラトロールまたはエタンジチオ ールの切断混合物への添加を用い、式(II)の遊離化合物の望ましくない副反応 を防止してもよい。 別法として、リンカー基と硫黄ヘテロ原子についての炭素−ヘテロ原子の結合 の切断は、当業者に知られている条件を用い、銀または水銀塩で達成することが できる。本明細書に開示の方法を用いて式(II)(AはA3、すなわち、−SR8 である)の化合物またはその化合物のライブラリーを製造する場合、付加的な合 成化学を行い、化合物を樹脂から切断した後、式(II)の最終生成物の化合物を 、ラネーニッケルで処理するような当該分野において公知の条件を用いて脱硫し 、化合物が樹脂に連結していた位置に水素を有する化合物を得る。 もう一つ別の態様において、本発明は、樹脂結合する式(II)の化合物の製法 であって、 (i)少なくとも1個のヘテロ原子を有する化合物を前記した式(I)のポリ マー樹脂に連結させ、それによって離脱基Wを置換し、星印で示した炭素で炭素 原子−ヘテロ原子の結合を有する樹脂結合の化合物の中間体を形成させることで 連結を生じさせ;および (ii)所望により、樹脂に連結した化合物に対して付加的な合成化学を行って もよい 工程からなる方法に関する。 本発明のこの態様において、樹脂結合化合物の中間体を、化合物を付加的な合 成化学で修飾することにより直ちに誘導させるか、または樹脂結合の化合物の将 来の誘導化のために保存してもよい。化合物の中間体を誘導させると、得られる 誘導された樹脂結合の化合物の中間体は式(II)の化合物の先駆体であり、切断 後、その化合物は式(II)の化合物であり、すなわち、化合物がポリマー樹脂に 結合していた炭素上に−COOH、環状または非環状アミド、環状または非環状 スルホンアミド、ヒドロキシ、−NHまたは−SH基を有する。本発明に従って 製造した樹脂結合の化合物は、以下に記載の検定にて医薬剤としてスクリーンす ることができる。 さらに別の態様にて、本発明は、分子的に異なる化合物のライブラリーを製造 する方法であって、 (i)複数の化合物の各々の化合物のヘテロ原子を、個々のポリマー樹脂上の 離脱基Wの各々を置換することにより、個々の式(I)のポリマー樹脂に連結さ せ、複数の樹脂結合の化合物の中間体を得; (ii)所望により、該樹脂結合の化合物の中間体を複数の部分に分割してもよ く; (iii)複数の樹脂結合の化合物の中間体に対して付加的な合成化学を行い、 化合物を誘導させ;および (iv)所望により、その部分を組み合わせる 工程からなる方法に関する。 本明細書の開示に基づいて、本発明のライブラリーを形成するための可能な合 成アプローチがあることは当業者にとって明らかである。合成法により製造され た化合物は分子的に異なっており、同時に製造されるため、そのライブラリーは 組み合わせライブラリーであると考えられる。該ライブラリーは本明細書に記載 のリンカーを用いてポリマー樹脂にて調製される。例えば、少なくとも1個のヘ テロ原子を有する複数の化合物を、各々、式(I)の個々のポリマー樹脂支持体 に炭素−ヘテロ原子の結合を介して連結させ、複数の樹脂結合の化合物の中間体 を得る。化合物を樹脂に連結させる第一工程の修飾において、複数の樹脂結合の 化合物の中間体を1個の反応容器にて1またはそれ以上の試薬と反応させる。ま た、第一工程の修飾にて、樹脂結合の化合物の中間体のアリコートを1またはそ れ以上の試薬と反応させ、そのうちの一つを、樹脂に連結させた化合物を樹脂結 合の化合物の中間体のように修飾し、ついで得られた各別々のアリコートの生成 物を別のアリコートにて形成された生成物と一緒に混合し、誘導化合物のライブ ラリーを形成する。ついで、この第1の修飾/誘導ライブラリーを、分割し、付 加的な合成化学により形成された誘導された樹脂結合の化合物の中間体を組み合 わせる工程を繰り返すことによりさらに誘導させてもよい。適当には、本発明の ライブラリーを本明細書の開示に従って製造する場合、各ポリマー支持体ユニッ ト、例えば、ビーズは、樹脂結合の化合物の中間体に対して行われる付加的な合 成化学により形成される単一の誘導化合物種を有する。 所望により、樹脂結合の化合物の中間体を複数の部分に分割し、組み合わせて もよい工程は、組み合わせ合成により生成される化合物に対する誘導化を変える ことを目的とすることは当業者に明らかであろう。例えば、化合物のペプチドラ イブラリーを製造するスプリット−合成法についての、Mossら、Ann.Rep.Me d.Chem.,28,p.315(1993)を参照し、その変形を用いて本発明の 非ペプチドライブラリーを調製することができる。樹脂結合の化合物の中間体は 合成スキームのいずれの時点においても複数の部分に分割してもよいことは明ら かである。その部分をスキームのいずれの時点で組み合わせてもよく、さらなる 誘導が必要ならばさらに繰り返しを行ってもよい。例えば、アリコートを分割し 、1またはそれ以上の適当な試薬と反応させる第1工程の修飾の後、誘導された アリコートを組み合わせ、1つの反応容器中で1またはそれ以上のさらなる試薬 と反応させてもよい。別法として、各アリコートをさらなるアリコートに細分割 し、本明細書に記載のように反応させてもよい。 したがって、一部を分割し、付加的な合成化学に付し、その一部を組み合わせ る工程を、各々、一回以上実施してもよい。所望により樹脂結合の化合物の中間 体を数個に分割および組み合わせてもよい工程は、製造される最終生成物のライ ブラリーに要求される種々の型に依存して、誘導化を変えることを目的とする。 樹脂結合の化合物の中間体を複数の部分に分割し、組み合わせる工程もまた、形 成されるライブラリーの大きさに対して影響力を有する。本明細書に記載の方法 は、多種の式(II)の化合物の調製に適用できる。 本発明によれば、分子的に異なる式(II)の化合物のライブラリーが調製され るように、付加的な合成化学を樹脂結合の化合物の中間体に対して行った後、化 合物を分離し、当業者に公知の通常の分析技法、例えば、赤外線分光法または質 量分析法により特徴付けることができる。該化合物は樹脂結合を保持している間 で特徴付けてもよく、または該化合物は前記した条件を用いて樹脂より切断し、 分析することもできる。加えて、化合物の一部だけが樹脂より切断されるように 、樹脂結合の化合物の中間体の一部を切断し、誘導された樹脂結合の化合物の中 間体としてライブラリーの化合物の残りの部分が樹脂に結合したままで、特徴付 け、分析してもよい。このライブラリーは誘導された化合物の「部分的に切断さ れた」ライブラリー、すなわち、(a)樹脂より切断された誘導化合物、および (b)樹脂結合したままの誘導化合物からなるライブラリーであると考えられる ことがわかるであろう。また、ライブラリーの化合物のすべてが樹脂より切断さ れるように樹脂結合の化合物の中間体のすべてが切断されるならば、化合物の「 完全に切断された」ライブラリーが形成される。一般的製法 本発明の特定の具体例を記載する以下のスキームに従って、当業者は、樹脂結 合の合成により、種々の化合物ならびに分子的に異なる化合物のライブラリー、 すなわち、その各々が樹脂より切断された位置で化合物に結合した−COOH、 環状または非環状アミド、環状または非環状スルホンアミド、ヒドロキシ、−N Hまたは−SH基を有するライブラリーを製造するために開示されている新規な 樹脂およびリンカーを製造し、用いることができるであろう。一般に、式(I) の化合物は、以下に詳細に記載されるように製造される。少なくとも1個のヘテ ロ原子を含有する化合物(複数)を当該分野にて周知の条件を用いて樹脂に結合 させ、樹脂結合の化合物の中間体を生成する。当該分野にて知られている付加的 な合成化学を樹脂結合の化合物の中間体の化合物の部分に対して行い、式(II) の化合物(複数)の樹脂結合の先駆体を生成する。最終の誘導された式(II)の 化合物(複数)の先駆体は樹脂より切断されるか、または樹脂結合を保持したま まである。樹脂結合した、または樹脂より切断された式(II)の最終化合物を、 薬理学的活性についてスクリーンに付す。そのスクリーンにて活性である化合物 は、慣用的分析および分光技法を用いて特徴付けられる。 式(I)のクロロメトキシメチルポリスチレン樹脂(Pはポリスチレン;Zは フェニル;XはO;Wは塩素;およびR1、R2、R3およびR4は、各々、水素) (2−スキーム1参照)は、スキーム1に示されるように、市販されているヒド ロキシメチルポリスチレン樹脂(1−スキーム1)を、例えば、適当な非プロト ン性溶媒中、トリオキサンおよび塩酸と反応させることにより調製される。さら に、3−スキーム1のようなフェノールのアニオンと反応させ、4−スキーム1 のような樹脂結合の化合物の中間体を得る。これらの中間体を、付加的な合成化 学によりさらに誘導化し、さらに樹脂に結合する該当する別の化合物を形成させ る。その誘導された樹脂結合の化合物を、例えば、TFAのような酸で処理する ことにより、樹脂より遊離させて式(II)の化合物を生成する。 式(I)のクロロメチルチオメチルポリスチレン樹脂(Pはポリスチレン;Z はフェニル;XはS;Wは塩素;およびR1、R2、R3およびR4は、各々、水素 )(4−スキーム2参照)の調製をスキーム2に示す。クロロメチルポリスチレ ン(1−スキーム2)をチオ尿素と反応させてチオウロニウム塩(2−スキーム 2)を得、それを塩基加水分解に付してメルカプトメチルポリスチレン(3−ス キーム2)を得る。3−スキーム2をホルムアルデヒド源およびHClと反応さ せ、クロロメチルチオメチルポリスチレン(4−スキーム2)を得る。さらに、 4−スキーム2を、3−スキーム1のようなフェノールのアニオンと反応させ、 5−スキーム2のような樹脂結合の化合物の中間体を得る。これらの中間体を付 加的な合成化学によりさらに誘導化し、さらに樹脂に結合する該当する化合物を 形成させる。その誘導された樹脂結合の化合物を、例えば、TFAのような酸で 処理することで樹脂より遊離させ、式(II)の化合物を生成する。 スキーム3は、数種のドーパミン作動性剤の、チオアセタール結合を介する、 式(I)の樹脂(Pはポリスチレン;Zはフェニル;XはS;Wは塩素;および R1、R2、R3およびR4は、各々、水素)(1−スキーム3参照)への連結を示 す。付加的な合成化学で所望により誘導化した後、これらの化合物を、酸で処理 することにより樹脂から容易に遊離させ、式(II)の化合物を得る。例えば、フ ェノール(2−スキーム3)と塩基、例えば、Cs2CO3との反応に付してアニ オンを形成させ、つづいてクロロメチルチオメチルポリスチレン(1−スキーム 3)と反応させ、樹脂結合の化合物(3−スキーム3)を得た。ドーバミン拮抗 剤エチクロプリド(4−スキーム3)を用い、同様の順序で、樹脂結合の拮抗剤 (5−スキーム3)を得た。これらのチオアセタール連結の樹脂結合の化合物の 中間体を、例えば、25%TFA/塩化メチレンで処理し、式(II)の遊離化合 物を生成した。 スキーム4は、エステル結合により酸を樹脂に連結させるための、アセタール およびチオアセタール結合の使用を示す。慣用的技法により形成された酸のアニ オン(1−スキーム4)を、一のケースでクロロメチルチオメチル樹脂(1−ス キーム3)と、別のケースでクロロメトキシメチル樹脂(2−スキーム1)と反 応させ、各々、化合物の中間体、2−スキーム4および3−スキーム4を得、そ れを、各々、チオアセタールまたはアセタール結合により樹脂に結合させた。こ れらの化合物の中間体を付加的な合成化学によりさらに誘導化し、さらに樹脂に 結合する該当する化合物を形成させる。これらの誘導された化合物は、酸、例え ば、25%TFA/塩化メチレンで容易に切断することができる。 スキーム5は、ジチオアセタールおよびチオアセタール結合を介する、チオー ルの樹脂への連結を示す。特に、セシウムメルカプチドを樹脂(1−スキーム3 )と反応させて2−スキーム5を得る(この場合、化合物(1−スキーム5)を ジチオアセタール結合により樹脂(1−スキーム3)に結合させる)。同様に、 1−スキーム5のメルカプチドをクロロメトキシメチル樹脂(2−スキーム1) と反応させ、3−スキーム5を得る(この場合、化合物(1−スキーム5)をチ オアセタール結合により樹脂(2−スキーム1)に結合させる)。チオアセター ル 結合は酸により容易に切断されたが、ジチオアセタール結合は切断に強酸または 銀または水銀のような金属イオンでの長期にわたる処理を必要とした。この違い は、該当する化合物をチオアセタールリンカーを介して連結させ、一方ビーズの 化学歴を記録するためのタグをジチオアセタールリンカーを介して連結させるこ とができるという点で有用である。すなわち、まず化合物を生物学的検定にて放 出させることができ、後で活性ビーズのタグを読み取り、活性化合物を同定する ことがてきる。例えば、WO94/08051(1994年4月14日公開)の タグを用いる合成の記載を参照のこと。この関連する事項を出典明示により本明 細書の一部とする。 式(II)の放出化合物がチオールである場合、樹脂から放出された後に、例え ばラネーニッケルで脱硫し、樹脂に連結していた位置に水素を有する化合物を得 る。 これらのエーテルおよび/またはスルフィド結合を介して樹脂に連結した残渣 を合成有機化学にて通常用いられる多くの試薬と反応させて、医薬としての活性 をスクリーンするのに用いる樹脂結合のコンビナトリアル・ライブラリーを生成 してもよい。加えて、非樹脂結合のコンビナトリアル・ライブラリーは、酸媒体 中で切断することにより容易に得ることができる。ジチオアセタールリンカーは 弱酸性条件下での切断に対して耐性である。したがって、これらのリンカーの使 用は、樹脂結合の化合物の中間体に対して付加的な合成化学を実施するのに、特 に付加的な化学が酸性試薬を必要とする場合に特に適している。 当業者に明らかであるように、クロロメチルチオメチルポリスチレン樹脂(4 −スキーム2)をチオール化合物に結合させるならば、樹脂結合の化合物を誘導 化させた後、式(II)の遊離化合物(A3は−SR8)はチオールであり、それを 例えば、ラネーニッケルで脱硫し、樹脂に連結していた位置で水素を有する化合 物を得る。 さらに工夫することなく、当業者は、前の記載に従って、本発明を最大限利用 すると考えられる。以下の実施例は、さらに、本発明の化合物の合成および使用 を説明するものである。したがって、以下の実施例は単に例示であって、何ら本 発明の範囲を限定するものではない。実施例: 実施例1:クロロメトキシメチルポリスチレン樹脂(2−スキーム1)の調製 ヒドロキシメチルポリスチレン(1%ジビニルベンゼン架橋、0.8mM OH /g)(1.86g、1.488mM)およびs−トリオキサン(0.54g、5. 952mM)の無水1,4−ジオキサン/エーテル(60ml)(2:1)中静 かに撹拌した混合物を、反応混合物を10℃以下に維持しながら、無水塩化水素 で飽和させた。混合物を冷却しながらさらに3時間撹拌し、その生成物を目の粗 いガラスフリットのフィルターで収集し、1,4−ジオキサン(3x50ml) 、塩化メチレン(5x50ml)およびエーテル(5x50ml)で連続的に洗 浄し、0.1mmHg、外界温度で乾燥し、標記化合物(1.93g、100%)を 得た。フーリエ変換赤外分光法(FtIR)(KBr)637.601cm-1(Cl )。計算値(%):Cl,2.73;測定値(%):Cl,2.39。実施例2:4−フェノキシメトキシメチルポリスチレン安息香酸エチル樹脂結合 の中間体(4−スキーム1)の調製 97%乾燥水素化ナトリウム(0.60g、2.425mM)をp−ヒドロキシ 安息香酸エチル(0.3361g、2.022mM)の無水THF(20ml)中 撹拌溶液に一度に加えた。水素の発生が止むまで(0.5時間)、混合物を撹拌 し、ついでクロロメトキシメチルポリスチレン(0.674mM Cl/g)(1. 00g、0.674mM)を加え、70℃で24時間加熱した。生成物を目の粗 いガラスフリットのフィルターで収集し、THF(3x30ml)、THF:H2 O(1:1)(3x30ml)、THF(3x20ml)およびメタノール(4x 30ml)で連続的に洗浄し、標記化合物(1.01g、93%)を得た。IR( KBr)1700cm-1(C=O)。 生成物のサンプル(0.50g)を、25%TFA/塩化メチレン(4ml) 中、外界温度で5分間に撹拌した。薄層クロマトグラフィー(TLC)(シリカ ゲル、10%メタノール/クロロホルム)分析は、p−ヒドロキシ安息香酸エチ ルが樹脂から切断されたことを示した。濾液を蒸発させ、0.040g(71% )のエステルと少量の対応する安息香酸を得た。実施例3:(E)−α−[[2−ブチル−1−[4−カルボキシフェニル)メチ ル]−1−H−イミダゾール−5−イル]メチレン−2−チオフェンプロパン酸 エチルエステルおよびヒドロキシメチルオキシメチルポリスチレン樹脂の調製 (E)−α−[[2−ブチル−1−[4−カルボキシフェニル)メチル]−1 −H−イミダゾール−5−イル]メチレン−2−チオフェンプロパン酸エチルエ ステル(199年2月9日付登録の米国特許第5,185,351号、実施例41 を参照、出典明示により本明細書の一部とする、1.00g、2.21mM)のE tOH(15ml)および水(3ml)中溶液のpHを、水性20%Cs2CO3を 添加することで7.03にした。溶媒を真空下で蒸発させ、EtOHおよびトルエ ンを連続的に添加することで残渣を乾燥させ、つづいて真空下で蒸発させた。 残渣を0.1mmHgで90℃で乾燥させ、安息香酸部のCs塩(1.31g)を得た 。これをTHF(35ml)に溶かし、クロロメトキシメチルポリスチレン(2 −スキーム1)(1.32g、0.737ミリモル)を加えた。該懸濁液を45℃ で36時間、ついで外界温度でさらに36時間静かに撹拌した。混合物を濾過し 、固体樹脂をまずTHFで、ついでTHFから純H2Oで、H2Oから純THFで 、THFから純CH2Cl2で、最後にCH2Cl2から純H2Oで段々に洗浄した。 80℃、0.1mmHgで乾燥し、樹脂(1.52g)を得た。IR(KBr)171 5、1695cm-1は2個のカルボニル基を示唆する。分析:乾燥した樹脂1g 当たり0.378ミリモルのリガンドとして、計算値(%):N,1.27;測定値( %):N,1.06。 密封した瓶中の小さなバイアルにあるこの樹脂のサンプルを、小さなビーカー からのエタンジチオールの塩化メチレン中3%溶液の蒸気に1.5時間さらした 。ついで、TFAの小さなビーカーを瓶中に入れ、18時間放置した。2ないし 3のビーズの塩化メチレン抽出物は、TLCおよび質量分光法(MS)で出発の 酸の存在を示した。実施例4:クロロメチルチオメチルポリスチレン樹脂(4−スキーム2)の調製 (a)チオウロニウムメチルポリスチレン塩酸塩(2−スキーム2) メリフィールドペプチド樹脂(Aldrichより入手;2%架橋、1.015mM Cl/g)(5.00g、5.075mM)およびチオ尿素(1.55g、20.3 62mM)のDMF(50ml)中混合物を、外界温度で48時間、静かに撹拌 した。生成物を目の粗いガラスフリットのフィルターで収集し、DMF(3x1 00ml)、THF(3x100ml)、塩化メチレン(3x100ml)およ びメタノール(3x100ml)で連続的に洗浄した。物質を風乾し、5.38 gの生成物(100%)を得た。IR(KBr)3410−2800cm-1(b )、1630cm-1(s)。分析: 計算値:N,2.64; 測定値:N,2.5 2。(b)メルカプトメチルポリスチレン樹脂(3−スキーム2) チオウロニウム塩(2−スキーム2)(4.75g、4.821mM)をTHF :H2O(3:2)(50ml)に懸濁させ、水酸化カリウム(0.94g、16 .753mM)を加え、該懸濁液を静かに撹拌し、18時間加熱還流した。生成 物を目の粗いガラスフリットのフィルター上に単離し、THF:H2O(1:1 )(3x50ml)、H2O(2x50ml)、THF:H2O(75:25)( 3x50ml)、THF:H2O(9:1)(3x50ml)、THF(3x5 0ml)、塩化メチレン(3x50ml)およびメタノール(4x50ml)で 連続的に洗浄した。物質を風乾し、4.53gの生成物(95%)を得た。IR (KBr)2530cm-1。分析: 計算値:S,3.26; 測定値:S,3.1 1。(c)クロロメチルチオメチルポリスチレン樹脂(4−スキーム2) メルカプトメチルポリスチレン樹脂(3−スキーム2)(4.25g、4.12 21mM)およびs−トリオキサン(1.55g、17.207mM)の無水1, 4−ジオキサン/エーテル(2:1)(150ml)中撹拌混合物を、−10℃ の氷浴中に置き、無水塩化水素で飽和させた(1.25時間)。ついで、混合物 を外界温度で18時間撹拌した。生成物を目の粗いガラスフリットのフィルター 上に収集し、1,4−ジオキサン(3x30ml)、THF(4x50ml)、 塩化メチレン(4x50ml)およびエーテル(4x50ml)で連続的に洗浄 し、40℃、0.1mmHgで乾燥した。収量は4.41g(99%)であった。 IR(KBr)640cm-1(Cl)。分析: 計算値:Cl,3.28;S,2.9 7; 測定値:Cl,2.86;S,2.91。実施例5:4−フェノキシチオメチルメチルポリスチレン安息香酸エチル樹脂( 5−スキーム2)の調製 4−ヒドロキシ安息香酸エチル(0.0532g、0.3024mM)および炭 酸セシウム(0.1310g、0.4022mM)のDMF(5ml)中混合物を 、外界温度で4時間撹拌した。クロロメチルチオメチルポリスチレン樹脂(4− スキーム2)(0.8066mM Cl/g)(0.1250g、0.1008mM ) を一度に加え、外界温度で18時間撹拌した。樹脂中間体を目の粗いガラスフリ ットのフィルター上に収集し、3x30ml部のDMF、DMF/H2O(1: 1)、水、DMF、THF、塩化メチレンおよびメタノールで連続的に洗浄し、 ついで風乾し、0.1000gの生成物(72%)を得た。IR(KBr)170 0cm-1(C=O)。 少量の5−スキーム2のサンプルを、外界温度で5分間、25%TFA/塩化 メチレンで処理した。TLC(シリカゲル、10%メタノール/クロロホルム) 分析は、4−ヒドロキシ安息香酸エチルが樹脂から切り離されていることを示し た。実施例6:6−(メトキシチオメチルポリスチレン)−S(−)−エチクロプリ ド樹脂の調製 S(−)−エチクロプリド塩酸塩(S(−)−3−クロロ−5−エチル−N− [(1−エチル−2−ピロリジニル)メチル]−6−ヒドロキシ−2−メトキシ ベンズアミド塩酸塩)(0.2500g、0.6626mM)および炭酸セシウム (0.64477g、1.9880mM)のDMF(10ml)中混合物を、外界 温度で3時間撹拌した。クロロメチルチオメチルポリスチレン樹脂(0.806 6mM Cl/g)(0.2770g、0.2234mM)を一度に加え、外界温度 で18時間撹拌した。樹脂中間体を実施例3と同様に単離した。生成物を40℃ で0.1mmHgで乾燥した。収量は0.3024g(88%)であった。IR(K Br)3340cm-1(NH)、1651cm-1(C=O)。分析: 計算値: N,1.80; 測定値:N,1.13。実施例7:(E)−α−[[2−ブチル−1−[4−カルボキシフェニル)メチ ル]−1−H−イミダゾール−5−イル]メチレン−2−チオフェンプロパン酸 エチルエステルおよびヒドロキシメチルチオメチルポリスチレン樹脂の調製 エステル化を溶媒としてDMFを用い、反応物を45℃で48時間加熱する以 外、実施例3の操作を用いた。樹脂生成物を収率96%で得た。IR(KBr) 1710cm-1および1690cm-1は2つのカルボニルを示唆する。分析: 計算値:N,1.69; 測定値:N,1.52は、乾燥樹脂1g当たり0.543 ミリモルのリガンドを示す。塩化メチレ、エタンジチオールおよびTFAの蒸気 にさらすと、この樹脂もまた切断され、出発の酸を遊離させた。実施例8:4−アセトアミドフェニルチオメチルチオメチルポリスチレン樹脂( 2−スキーム5)の調製 4−アセトアミドチオフェノール(Aldrichより入手、80.9mg、0.48 ミリモル)およびCs2CO3(173.5mg、0.532ミリモル)のDMF( 10ml)中混合物を外界温度で24時間撹拌した。ついで、150mg(0. 121ミリ当量)のクロロメチルチオメチルポリスチレン樹脂(1−スキーム3 )を加え、撹拌を外界温度で24時間続けた。得られた樹脂の中間体(2−スキ ーム5)を目の粗いガラスフリットのフィルターで収集し、DMF、DMF−H2 O(1:1)、H2O、DMF、THF、塩化メチレンおよびメタノールで順次 洗浄した。0.1mmHgの真空下、40℃で乾燥し、167.2mgの生成物を得 た。IR(KBr)3300cm-1、3290cm-1(NH)、1680cm-1 (CO)。 少量の生成物のサンプルを1%ベラトロールのTFA中溶液にて1.5時間還 流した。該溶液のTLCは4−アセトアミドチオフェノール(1−スキーム5) の存在を示した。IRは約25%のリガンドが樹脂から切断されていることを示 した。実施例9:4−アセトアミドフェニルチオメチルメトキシメチルポリスチレン樹 脂の調製 4−アセトアミドチオフェノールおよびクロロメトキシメチルポリスチレン樹 脂の反応を、アルキル化工程における触媒として18−クラウン−6を加える以 外、実施例8にあるように行った。生成物を収率96%にて単離した。IR(K Br)1690cm-1(C=O)。実施例10:2−(フェニルエチル−N−プロピル)アミノ−5−ポリスチレン メチルチオメトキシテトラリン樹脂の調製 2−(フェニルエチル−N−プロピル)アミノ−5−ヒドロキシテトラリンお よびクロロメチルチオメチルポリスチレン樹脂(4−スキーム2)の反応を実施 例5におけるように実施し、明黄褐色樹脂として生成物を得た(収率78%)。 分析; 計算値:N,0.93; 測定値:N,0.71、乾燥樹脂1g当たり0. 507ミリモルに等しい。 少量の樹脂生成物のサンプルを、室温で5分間、25%TFA/塩化メチレン で処理した。該溶液のTLCは理論量の出発フェノールの存在を示した。 本発明のリンカーおよびポリマー樹脂を、多種の分子的に異なる化合物を同時 に合成し、同定するために、種々の組み合わせ方法にて用いることができること は当業者に明らかであろう。例えば、本発明は、(i)Geysenら、Proc.Natl .Acad.Sci.,81,p.3998(1984);米国特許第4,708,871 号(1987);Geysenら、Bioorg.Med.Chem.Lett.,3,p.397(1 993);および欧州特許第138,855号(1991)に記載の”multi-pin ”法;(ii)Houghten,R.A.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,82,p. 5131(1985)およびHoughtenら、Nature,354,p.84(199 1)に記載の”tea-bag”法;(iii)Fodorら、Science,251,p.767 (1991)および米国特許第5,143,854号(1992)に記載の”chip ”上の化学合成;および(iv)1994年4月14日公開のWO94/0805 1に記載の合成に適用してもよい。 加えて、医薬品としてのリード化合物を測定するために開発された検定にて該 化合物をスクリーンしてもよい。効率をよくするため、ライブラリーの成分を複 数の化合物の群にてスクリーンする。したがって、化合物のライブラリーを合成 した場合、スクリーンの結果を解明し、個々の活性化合物を同定できる幾つかの 方法がなければならない。本明細書の開示に基づいて、多種の方法をコンビナト リアル・ライブラリーの解明に用いることができるのは当業者に明らかである。 例えば、ライブラリーの化合物が固体支持体上でスクリーンされるならば、個々 の活性化合物が直接選択され、同定されるように、それらは物理的に分離される 。反対に、ライブラリーの化合物が樹脂より切断され、可溶性混合物として試験 されるならば、そのライブラリーは、単一の化合物が同定されるまで混合物を再 合成し、複雑性を減少させることを包含する、反復方法にて、または化合物の種 々の置換基を独立して評価し、活性化合物の構造を推論的に決定するスキャンニ ング法にて解明される。化合物のコンビナトリアル・ライブラリーを解明する反 復およびスキャンニング法の説明には、例えば、Houghtenら、Nature,354 ,p.84(1991)およびStillら、WO94/08051(1994年4 月14日公開)を参照のこと。生物学的検定 (I)代表的な結合検定は以下のとおりである。当業者に公知の、または自明 の他の結合検定または機能検定も同様に行うことができる。適当な標的レセプタ ーを含有する組織をホモジネートし、チーズクロスを介して濾過し、1500x gで10分間遠心分離に付す。上澄をデカントし、ペレットを適当なインキュベ ーションバッファー、例えば、12.5mM MgCl2および1.5mM EDYA を含有うする75mM トリスHCl(pH7.4)に再び懸濁させる。100gの 蛋白質に相当する膜を50ピコモルの放射性標識のレセプターリガンドおよび適 量の試験ライブラリー混合物と一緒に、500リットルの総容量中、37℃で1 時間インキュベートする。5mlの冷インキュベーションバッファーを添加して 希釈することで結合反応を停止させ、結合したトレーサーをWhatman GF/C フィルターペーパーで濾過することにより分離する。濾紙を冷インキュベーショ ンバッファーで数回洗浄し、ついで結合したリガンドの数を計数する。 特異結合は、高濃度の標識されていないレセプターリガンドによって比較する ことのできる放射性標識されたレセプターリガンド結合部として定義される。ラ イブラリー試験混合物中の競合リガンドの存在は、ライブラリー試験混合物の存 在下にある放射性標識されたレセプターリガンドの特異結合の減少により証明さ れる。 (II)本発明に従って製造された化合物を試験するのに有効であり、非常に有 用なさらなる検定は、Lemerら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,91(5) ,pp.1614−1618(1994)により開示されており、それを出典明 示により本明細書の一部とする。 当該方法により製造された式(II)の化合物が、酵素阻害剤、チャネル遮断剤 およびレセプターリガンド、例えば、G−蛋白質結合のレセプターリガンドをス クリーンするのに適当な慣用的検定にて試験できることは当業者であれば理解す るであろう。 当該説明は、本発明の好ましい具体例を含め、本発明を十分詳細に開示する。 本明細書に詳細に開示されている具体例の修飾および改良もまた、以下の請求の 範囲の範囲内に含まれる。当業者は、さらに工夫することなく、前記した説明に 従って、本発明を最大限に利用できると考えられる。したがって、いずれの実施 例も単なる例示であり、本発明の範囲を何ら制限するものではないと解釈される べきである。本発明の排他権を請求する範囲を以下に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI G01N 33/566 0276−2J G01N 33/566 // C07D 207/14 9638−4C C07D 207/14 (72)発明者 ウェインストック,ジョゼフ アメリカ合衆国19460ペンシルベニア州 フェニックスビル、ポザウス・ロード1234 番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.樹脂結合の化合物の製法であって、 (i)少なくとも1つのヘテロ原子を有する化合物を、式(I): [式中、XはO、SまたはN−R(ここにRは水素、アルキル、アリールまたは アリールアルキルである)であり;Pはポリマー支持体であり;Zは結合、所望 により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘ テロアリール(ここに、任意の置換基はアルキル、アリール、ニトロ、ハロゲン またはメトキシである)であるか、またはZは−COOR'(ここに、R'は所望 により1またはそれ以上の介在アリール基を有していてもよい(C2−C20)ア ルキルであり;Wは酸素、窒素または硫黄アニオンで容易に置換可能な離脱基で あり;R1、R2、R3およびR4は、相互に独立して、水素、(C1−C4)アルキ ル、(C2−C10)環状アルキルまたは所望により置換されていてもよいアリー ルであり;およびnは0〜10の整数を意味する] で示されるポリマー樹脂に連結し、それによって、離脱基Wを置換することによ り連結を生じさせ、星印で示された炭素で炭素原子−ヘテロ原子の結合を有する 樹脂結合の化合物の中間体を形成し; (ii)該樹脂結合の化合物の中間体に対して付加的な合成化学を行う 工程からなることを特徴とする方法。 2.さらに、樹脂結合の化合物の中間体を切断する工程からなり、このように 形成された化合物が、樹脂に結合していた位置に−COOH、環状または非環状 アミド、環状または非環状スルホンアミド、ヒドロキシ、−NHまたは−SH基 を有することを特徴とする請求項1記載の方法。 3.各化合物が少なくとも1個のヘテロ原子を有する分子的に異なる化合物の ライブラリーの製法であって、 (i)複数の化合物の各々の化合物のヘテロ原子を、個々のポリマー樹脂上の 離脱基Wの各々を置換することにより、個々の式(I)のポリマー樹脂に連結さ せ、複数の樹脂結合の化合物の中間体を得; (ii)所望により、該樹脂結合の化合物の中間体を複数の部分に分割してもよ く; (iii)複数の樹脂結合の化合物の中間体に対して付加的な合成化学を行い、 該化合物を誘導させ;および (iv)所望により、その部分を組み合わせる 工程からなることを特徴とする方法。 4.製造される化合物が、構造式(II): A−H 式(II) [式中、Aは、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7またはA8であり; A1は−OR5であり、ここにR5は所望により置換されていてもよいアルキル 、所望により置換されていてもよいシクロアルキル、所望により置換されていて もよいアルケニル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により置 換されていてもよいカルボニル、所望により置換されていてもよいアリール、所 望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよ いアリールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル 、所望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘ テロアルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望に より置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルである; A2は−NR67であり、ここにR6およびR7は、同一または異なり、水素、 所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいシ クロアルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換さ れていてもよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望に より置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいア リールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、所 望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテロ アルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望により 置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルである;ただし、R6およびR7の 両方を水素とすることはできず;またはR6およびR7がそれらが結合する窒素と 一緒になって所望により置換されていてもよい飽和または不飽和4−、5−、6 −または7−員環を形成する; A3は−SR8であり、ここにR8は所望により置換されていてもよいアルキル 、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていてもよ いシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により置 換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール 、所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望により置換されてい てもよいヘテロアリールアルキル、所望により置換されていてもよい複素環、所 望により置換されていてもよいヘテロアルキル、所望により置換されていてもよ い複素環式アルキルまたは所望により置換されていてもよいアルキルヘテロアル キルである; A4はR9COO-であり、ここにR9は所望により置換されていてもよいアルキ ル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていても よいシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により 置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリー ル、所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望により置換されて いてもよいヘテロアリールアルキル、所望により置換されていてもよい複素環、 所望により置換されていてもよいヘテロアルキル、所望により置換されていても よい複素環式アルキルまたは所望により置換されていてもよいアルキルヘテロア ルキルである; A5は−NR10C(O)R11であり、ここにR10およびR11は、同一または異な り、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよ いシクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置 換されていてもよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所 望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよ いアリールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル 、所望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘ テロアルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望に より置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルであるか、またはR10および R11はそれらが結合する窒素およびカルボニルと一緒になって所望により置換さ れていてもよい飽和または不飽和4−、5−、6−または7−員環を形成する; A6は−NR12SO213であり、ここにR12およびR13は、同一または異なり 、所望により置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよい シクロアルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換 されていてもよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望 により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよい アリールアルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、 所望により置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテ ロアルキル、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望によ り置換されていてもよいアルキルヘテロアルキルであるか、またはR12およびR13 はそれらが結合する窒素およびスルホンと一緒になって所望により置換されて いてもよい飽和または不飽和4−、5−、6−または7−員環を形成する; A7は−O−(CH2)m−C(O)R14であり、ここにmは0ないし10の整数で あり;R14は水素、ヒドロキシル、所望により置換されていてもよいアルキル、 所望により置換されていてもよいシクロアルキル、所望により置換されていても よいアルケニル、所望により置換されていてもよいアルキニル、所望により置換 されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、 所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望により置換されていて もよいヘテロアリールアルキル、所望により置換されていてもよい複素環、所望 により置換されていてもよいヘテロアルキル、所望により置換されていてもよい 複素環式アルキルまたは所望により置換されていてもよいアルキルヘテロアルキ ルであるか、またはmが1〜10の整数である場合、R14はメチレン炭素の一と 一緒になって所望により置換されていてもよい飽和または不飽和4−、5−、6 −または7−員環を形成する; A8は−O−(CH2)r−A'−C(O)R15であり、ここにrは0ないし10の整 数であり;A'はO、NまたはSであり;R15は水素、ヒドロキシル、所望によ り置換されていてもよいアルキル、所望により置換されていてもよいシクロアル キル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されていて もよいアルキニル、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換 されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいアリールア ルキル、所望により置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、所望により 置換されていてもよい複素環、所望により置換されていてもよいヘテロアルキル 、所望により置換されていてもよい複素環式アルキルまたは所望により置換され ていてもよいアルキルヘテロアルキルであるか、またはR15はメチレン炭素の一 と一緒になって所望により置換されていてもよい飽和または不飽和4−、5−、 6−または7−員環を形成する;ただし、A'がOまたはSの場合、rは1ない し10の整数でなければならない] からなる化合物である請求項1、2または3のいずれかに記載の方法。 5.Wが塩素、臭素、ヨウ素、−OSO2R"であり、R"がアルキル、所望に より置換されていてもよいアリールまたはペルフルオロアルキルである請求項1 、2または3のいずれかに記載の方法。 6.(ii)複数の部分に分割し、(iii)付加的な合成化学を行い、および(i v)その部分を組み合わせる工程を1回以上実施する請求項3記載の方法。 7.誘導された化合物を樹脂より部分的に切断する請求項3記載の方法。 8.樹脂より切断される化合物が式(II)の化合物(A3が−SR8である)で あり、さらに該化合物をラネーニッケルで処理し、HSR8部をHR8部に変換す る請求項7記載の方法。 9.誘導された化合物を樹脂より完全に切断する請求項3記載の方法。 10.その化合物が式(II)の化合物(A3が−SR8である)であり、さらに該 化合物をラネーニッケルで処理し、HSR8部をHR8部に変換する請求項9記載 の方法。 11.化合物を、 −Z−(CR12)n−X−C*−R34− [Zは所望により置換されていてもよいアリール基または所望により置換されて いてもよいヘテロアリール基であるか、またはZは−COOR'(ここに、R'は (C1−C20)アルキルである)であり;Xはヘテロ原子であり;R1、R2、R3 およびR4は、相互に独立して、水素、(C1−C4)アルキル、(C2−C10)環 状アルキルまたは所望により置換されていてもよいアリールであり;およびnは 0〜10の整数である] で示されるリンカー基により樹脂に連結する、請求項1、2または3のいずれか に記載の方法。 12.基Zの任意の置換基がニトロ、ハロゲンまたはメトキシである請求項11 記載の方法。 13.リンカー基が-Ph-CH2-S-CH2-または-Ph-CH2-O-CH2-である請 求項11記載の方法。 14.Pが架橋ポリスチレン樹脂、ポリエチレングリコール−ポリスチレンベー ス樹脂またはポリプロピレングリコールベース樹脂である請求項1、2または3 のいずれかに記載の方法。 15.化合物をHF、TFA、HCl、HBr、H2SO4、フッ化水素ピリジニウ ム、トリフリック酸、BF3、メタンスルホン酸またはその混合物により樹脂か ら切断する請求項7または9記載の方法。 16.式(I): [式中、XはO、SまたはN−R(ここにRは水素、アルキル、アリールまたは アリールアルキルである)であり;Pはポリマー支持体であり;Zは結合、所望 により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘ テロアリール(ここに、任意の置換基はアルキル、アリール、ニトロ、ハロゲン またはメトキシである)であるか、またはZは−COOR'(ここに、R'は所望 により1またはそれ以上の介在アリール基を有していてもよい(C2−C20)ア ルキルであり;Wは、酸素、窒素または硫黄アニオンで容易に置換可能な離脱基 であり;C*は離脱基Wを置換すると炭素原子−ヘテロ原子の結合を形成する炭 素であり;R1、R2、R3およびR4は、相互に独立して、水素、(C1−C4)ア ルキル、(C2−C10)環状アルキルまたは所望により置換されていてもよいア リールであり;およびnは0〜10の整数を意味する] で示される化合物。 17.Wが塩素、臭素、ヨウ素、−OSO2R'であり、R'がアルキル、所望に より置換されていてもよいアリールまたはペルフルオロアルキルである請求項1 6記載の化合物。 18.請求項1、2または3のいずれかに従って製造した化合物をレセプター結 合についてスクリーンする方法であって、該化合物を、レセプターリガンドとし ての活性を測定するために開発された適当な検定にて試験することを特徴とする 方法。 19.レセプターがG−蛋白質結合レセプターである請求項18記載の方法。 20.スクリーンされる化合物が1つの炭素−ヘテロ原子の結合によりポリマー 樹脂に連結した化合物からなる請求項18記載の方法。 21.請求項1、2または3のいずれかに従って製造した化合物を酵素阻害剤と してスクリーンする方法であって、該化合物を酵素阻害剤としての活性を測定す るために開発された適当な検定にて試験することを特徴とする方法。 22.請求項1、2または3のいずれかに従って製造した化合物をチャネル遮断 剤としてスクリーンする方法であって、該化合物をチャネル遮断剤としての活性 を測定するために開発された適当な検定にて試験することを特徴とする方法。
JP8502297A 1994-06-14 1995-06-05 固体合成用樹脂 Pending JPH10502102A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US25959494A 1994-06-14 1994-06-14
US08/259,594 1994-06-14
PCT/US1995/007150 WO1995034813A1 (en) 1994-06-14 1995-06-05 Resins for solid state synthesis

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10502102A true JPH10502102A (ja) 1998-02-24

Family

ID=22985573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8502297A Pending JPH10502102A (ja) 1994-06-14 1995-06-05 固体合成用樹脂

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0765477A4 (ja)
JP (1) JPH10502102A (ja)
WO (1) WO1995034813A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009542797A (ja) * 2006-07-09 2009-12-03 テックフィールズ バイオケム カンパニー リミテッド アスピリンの正荷電水溶性プロドラッグ

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9716456D0 (en) * 1997-08-05 1997-10-08 Univ St Andrews Modified ethylene polymer
GB9717173D0 (en) * 1997-08-13 1997-10-22 Akzo Nobel Nv Solid phase supports
CA2222833A1 (en) 1997-11-28 1999-05-28 Brent R. Stranix Functional polymers bearing non-metal oxyacid derivatives on dimethylene spacers
GB9727126D0 (en) * 1997-12-22 1998-02-25 Zeneca Ltd Process
WO2000026262A2 (en) * 1998-11-05 2000-05-11 Mitokor Functionalized polymeric substrates for binding molecular moieties
WO2000053578A1 (fr) * 1999-03-11 2000-09-14 Kuraray Co., Ltd. Derives de la vitamine d et leur procede de preparation
FR2809405B1 (fr) * 2000-05-25 2002-08-16 Ifremer Copolymeres statistiques insolubles presentant une affinite specifique envers un protiste donne, leurs utilisations et leur procede de selection
FR2826454B1 (fr) * 2001-06-26 2003-10-17 Bio Merieux Cartes d'analyse
US20090221703A1 (en) 2006-07-09 2009-09-03 Chongxi Yu High penetration composition and uses thereof
US20090238763A1 (en) 2006-07-09 2009-09-24 Chongxi Yu High penetration compositions and uses thereof
KR20190091378A (ko) 2007-06-04 2019-08-05 테크필즈 인크 매우 높은 피부 및 막 침투율을 가지는 비스테로이드성 소염제(nsaia) 약물전구체 및 이들의 새로운 의약적 용도
CN113636965A (zh) 2008-12-04 2021-11-12 于崇曦 高穿透性组合物及其应用
KR102443057B1 (ko) 2012-05-16 2022-09-14 테크필즈 파마 코., 엘티디. 폐 병태의 치료를 위한 고침투 전구약물 조성물 및 그의 약제학적 조성물

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4037037A (en) * 1971-07-28 1977-07-19 Yeda Research & Development Co. Ltd. Novel method of organic synthesis to form a polymer-bound active species
US4659774A (en) * 1985-11-01 1987-04-21 American Hoechst Corporation Support for solid-phase oligonucleotide synthesis
US5650489A (en) * 1990-07-02 1997-07-22 The Arizona Board Of Regents Random bio-oligomer library, a method of synthesis thereof, and a method of use thereof
EP0687691B1 (en) * 1990-08-31 1998-10-07 Regents Of The University Of Minnesota Resin for solid-phase peptide synthesis

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009542797A (ja) * 2006-07-09 2009-12-03 テックフィールズ バイオケム カンパニー リミテッド アスピリンの正荷電水溶性プロドラッグ

Also Published As

Publication number Publication date
EP0765477A4 (en) 2004-11-17
EP0765477A1 (en) 1997-04-02
WO1995034813A1 (en) 1995-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10502102A (ja) 固体合成用樹脂
Bräse et al. A Surprising Solid‐Phase Effect: Development of a Recyclable “Traceless” Linker System for Reactions on Solid Support
EP0734398B1 (en) Compounds and methods
CA2187792A1 (en) Complex combinatorial chemical libraries encoded with tags
Vanier et al. Traceless, Solid‐Phase Synthesis of Biarylmethane Structures through Pd‐Catalyzed Release of Supported Benzylsulfonium Salts
EP1315559B1 (en) Apparatus and methods for the automated synthesis of oligosaccharides
US20060046245A1 (en) Porous device
US5767238A (en) Inverse solid phase synthesis
US6486354B1 (en) Solid phase supports
EP0817771A1 (en) Photolytically cleavable encoding and linking agents for use in combinatorial chemistry
JP2000511225A (ja) アリール―含有分子の固相有機合成のためのシリルリンカー
US20040014168A1 (en) Reagents and methods for library synthesis and screening
CA2300088A1 (en) A method for the preparation of tertiary amines, a compound useful therefor and alpha-2-receptor active tetrahydroisoquinoline derivatives
WO1998016508A2 (en) Synthesis of aromatic compounds by diels-alder reaction on solid support
US5773512A (en) Compounds and methods
GB2316941A (en) Combinatorial sythesis on soluble polyvalent supports
JP2001527090A (ja) アルブミンを結合する方法およびその方法で使用すべき手段
JP2001502354A (ja) 化合物および方法
US6388022B1 (en) Linker binding carriers for organic synthesis, their production and use
US5994507A (en) Method for binding albumin and means to be used in the method
JP2003514876A (ja) 新規官能化ポリマー試薬
WO2019172830A1 (en) Pyridinium, quinolinium, acridinium, pyrylium, chromenylium or xanthylizum reactive desorption and/or laser ablation ionization matrices and use thereof
JP2001525866A (ja) 固相有機合成のためのクロライドリンカー
WO2014052174A1 (en) Compound diversification using late stage functionalization
JP2001518946A (ja) 有機分子の固相有機合成のためのRink−クロライドリンカー