【発明の詳細な説明】発明の名称
ポルフォシアニン及びCNC−展開ポルフィリン関連出願
この出願は、1992年10月30日に出願された米国出願番号第07/968,966の一部継
続出願である1993年6月15日に出願の米国出願番号第08/077,789の一部継続出願
であり、これらの先行する両出願の開示も参照により本願開示中に組込まれる。発明の分野
この発明は、ポルフォシアニンのようなCNC-展開ポルフィリン、その製造方法
、及び光照射による標的細胞又は組織の検出又は破壊を行うこれらの化合物の用
途に関する。更に、本発明は、放射線及び磁気共鳴イメージング法における本発
明化合物の使用に関する。背景技術
これまでポルフィリン及び他のテトラピロール大環状物の合成及び研究に対し
かなりの努力が払われてきたにも拘わらず、より大きな芳香族ピロール含有系、
所謂“展開ないし拡大(expanded、以下「展開」と称する)されたポルフィリン
”についてはそれほど知られていない。そのような系は、大多数のπ電子、付加
的な配位をするヘテロ原子及びより大きな中心の結合核を含むために、ポルフィ
リンよりも優れているというべきである。
多くの展開されたポルフィリン系は4個以上のピロール環を含む。トリピラン
ジカルボン酸とビピロールジカルボキサアルデヒドからペンタピロール化合物
を生成するサフィリンの合成が数十年以前に
Woodward、R.B.,Aromaticity Conference、Scheffield、英国,1966年により
報告された。同様に、Broadhurst et al.,J Chem Soc Perkins Trans(1972
)1:2111 及び Baueretal.J Am Chem Soc(1983)105:6429を参照
されたい。ビピロールジカルボキサアルデヒド及びピロールジジピロメタン ジ
カルボン酸からのスマラジリンの合成は、1970年にM.M.King.(Ph
.D.Dissertation、Harvard大学、ケンブリッジ、MA)により報告された。
スーパーフタロシアニンのウラニル複合体は、歴史的に重要な化合物の他のペ
ンタピロール大環状化合物である。この化合物は、ジシアノベンゼンとウラニル
ジクロライドとの直接テンプレート縮合により調製されたが、遊離の塩基は不
安定である(Day et al.J Am Chem Soc(1975)97:4519)。脱金属
化は、フタロシアニンを形成する環の縮小に結果として終わった(Marks、T.J.
及びD.R.Stojakovic J Am Chem Soc(1978)100:1695)。
Gossauerは、ビス−α−トリピランとトリピラン ジアルデヒドとの縮合、と
それに続く酸化反応により最初のヘキサフィリンを合成した(Bull Soc Chim Be lg
(1983)92:793)。ヘキサフィリンに存する6個のメテン架橋の内で、
2個はE型配置(Id.)を有する。Charriereはヘキサフィリンが数種の遷移
金属とニ金属化複合体を形成すると報告した(1987、Thesis、University d
e Fribourg、スイス)。他のヘキサ ピロール系のルビリンは、最近合成されて
、構造学的特徴が明らかにされた(Sessleretal.Angew Chem Int Ed Engl(19
91a)30:977)。
ビニル化ポルフィリン又はプラチリンはR.A.Berger,及びE.LeGoffによって
最初に記載された他の重要なクラスのピロール−含有大環状物である(TetraLet t
(1978)44:4225参照;及びLeGoff、E.及びO.G.Weaver J Org Chem
(1977)52:711;及びFrancketal.ProcSPIE In tSocODtEng
、Ser 5(1988)997:107も、同様に参照されたい。)。
これらの化合物は、通常、ジピロメタンとアクリルアルデヒド置換ジピロメタン
と反応を行うことにより合成される(Beckman et al.Angew Chem Int Ed E ngl
(1990)29:1395)。ビスビニル化展開ポルフィリンは、更に、
4個のメソ架橋の全てが拡大されるテトラビニル化ポルフィリンに展開された。
テトラビニル化ポルフィリンは、N−保護、ピロール置換アリル アルコールの
酸−触媒の自己縮合によって製造される。テトラビニル化ポルフィリンは、標準
のポルフィリンのものから150nm超にシフトする大変強いソレト状バンドを有す
る(Gosmann,M.及びB.Franck Angew Chem IntEd Engl(1986)25:11
00; Knuebel、G.及びB.Franck Angew Chem Int Ed Engl(1988)2 7
:1170)。更に、ビスビニル化ポルフィセン(porphycene)は、最近、報
告されている(Jux et al.Angew Chem Int Ed Engl(1990)29:13
85; Vogel et al.Angew Chem Int Ed Engl(1990)29:13
87)。
テキサフィリンにより表わされるシッフ−塩基化合物は、大きな環を含有する
他のクラスのピロールを含む(Sessler et al.J Org Chem(1987
)52:4394;Sessleretal.J ,Am Chem
Soc
(1988)110:5586);Sessler,J.L.et al.Acc Chem Res(199
4)27:43-50)。テキサフィリンは、トリピラン ジアルデヒドとo−フェ
ニレンジアミンとの酸−触媒の縮合により合成される。幾つかのテキサフィリン
は、類似の手法を使用して調製されてきた(Sessler et al.(1991)201回 Nat
l Soc Mtgの要旨、無機分科会;Sessleretal.Inorg Chem(1992)28:
529)。
ポルフィリンの、悪性細胞の検出及び治療のための放射線治療と組合せての使
用は、これまで幾つかの重要な歴史を有している(例えば、Porphyrin Photosen sitization
(Kessel、D.et al.,eds.Plenum Press、1983を参照。)。ある特
定のポルフィリンは、悪性細胞を局部に制限する能力が“本来”あるようだ。照
射されるとき、ポルフィリンは、それらを有用にする二つのの特性を有する。最
初に、紫外線又は可視光線で照射されるとき、それらは蛍光を発することが出来
、故に、悪性物の検出に関連する診断方法において有用である(例えば、Kessel
et al.、前掲;Gregory、H.B.Jr.et al.,Ann Surg(1968)167:827−
829を参照されたい。)。
更に、光で照射されるとき、ある特定のポルフィリンは、それらが局在化され
ている細胞に対し毒性効果を示す(例えば、Diamond、I.et al.、Lancet(1972)2
:1175-1177;Dougherty,T.J et al.、Cancer Research(1978)38:2628−
2635;Dougherty,T.J.et al.、The Science of Photo Medicine 62
5−638(J.D.Regan & J.A.Parrish、 eds.,1982);Dougherty,T.J.et al.
、Cancer :Principles and Practice of Oncology 1836-1844(V.T.DeVita
Jr et. al.,eds.,1982)を参照されたい。)。サフィリン、テキサフ
ィリン及びビニル化ポルフィリンのようなある特定の展開ポルフィリンは、腫瘍
の光治療における使用のために可能性がある光増感剤として、同様にそれらを魅
力的にする特徴的な長波長及びシングレット(singlet)の酸素生産特性を有し
ている(Malya etal.,J phys Chem(1990)94:3597;Sessler et al.,SPI E Soc
(1991)1426:318;Franck et al.,前掲)。
ヘマトポルフィリン、モノヒドロベンゾポルフィリン誘導体(BPDS)及びポル
フィマー(porfimer)ナトリウムのようなポルフィリンは、所望される細胞又は
組織にたどり着くその能力を向上するために標的とされる細胞に特異的であるイ
ムノグロブリンに複合化された。
光力学的治療の実施に付随する一つの問題は、ある特定のポルフィリンを活性
化するために要求される照射のための波長が、630nmの領域にあるというこ
とであり、この波長は、同様に、他のポルフィリンや、血液や他の組織中に通常
存する天然の発色団によって容易に吸収されてしまう。それ故に、効果的な治療
の深さは、ヘモグロビンのような光吸収性天然の発色団の阻止効果のために数ミ
リメーターに制限される。より大きな浸透が要求されるときは、そこで、対象と
なる有機体のいたる所に存在する天然の発色団の阻止効果を回避するためにBPDs
のようなより長い波長に励起され得る照射の効果を伝えるための化合物を投与す
ることが望ましい。
光照射治療に加えて、展開ポルフィリンは、磁気共鳴イメージング(MRI)
に有用である。MRIは、正常及び異常な組織が発育の早い段階に観察され、認
められるようにする非侵入、非イオン化方法
である。現在、MRIは、疾患組織対正常組織のための信号の増大の程度が、こ
の方法を多くの臨床の情況の中で使用されるようにするには、しばしば不十分で
あるという点で、重大な欠点を有している。この課題を解決するために、MRI
用のコントラスト剤が開発されてきた。ガドリニウム(III)(Gd)から誘導
されたもの等の常磁性金属の複合体が、最近、臨床試験において特に有効である
ことが、最近明らかにされている。
今日まで、MRIコントラスト剤におけるガドリニウムの配位が、ポルフィリ
ンを含むカルボキシレート−型配位子を使用することで達成されるようになって
きているが、テキサフィリンではより好ましい結果を与えている(例えば、Lauf
fer R.B.Chem Rev(1987)87:901;Kornguth et al.,J Neurosurg(1987
)66:898;Koenig et al.,Invest Radiol(1986)21:697;Chache
ris et al.Inorg Chem(1987)26:958;Loncin et al.Inorg Che m
(1986)25:2646;Chang,C.A.及びV.C.Sekhar Inorg Chem
(1987)26:1981を参照されたい。)。Sessler et al.は、テキサフィ
リンがイン ビトロで極めて安定なGd(III)複合体を形成するということを
報告した(Sessler et al.Inorg Chem(1989)28:3390)。Gd(III)
は通常のポルフィリンとは安定な複合体を形成しない。Gd(III)以外では、
テキサフィリンは、CdやEuのような種々の遷移金属と複合体を形成すると報
告されている(Sessler、J.L.及びA.K.Burrell Top Cur Chem(1992)1 61
:177)。発明の開示
本発明は、標的組織、細胞及び病原体を検出及び/又は治療ないし処理する際
の使用に適した新規な光吸収性化合物を提供する。本発明の化合物は、光力学的
治療及び診断において、ポルフィリン、フタロシアニン、BPDs及び関連化合
物が使用され得るものに類似の態様で使用されることが出来る。希望があれば、
本発明の化合物は、血液又は他の組織中に高濃度で存在する成分、特に、通常ヘ
モグロビンやミオグロビンに結び付かれるポルフィリン残基に通常吸収される領
域の外側にあるエネルギー領域で放射(radiation)を吸収する能力のおかげで
、比較的低投与量で投与され得る。これは、光による組織への透入が要求される
ときは有利である。幾つかの例では、表皮の治療・処理が十分であるときは、よ
り短い波長が使用されることが出来る。
これらの化合物は、非標的組織及び細胞と比較して標的組織や細胞中に優先的
に保持される。しかしながら、この特性は、有効な治療のためには必ずしも必要
ではない。例えば、1992年9月21日に出願された米国出願番号07/94
8,113及び1992年11月20日に出願された米国出願番号07/979
,546を参照されたい。これらの開示内容は、この出願の開示中に参照により
組込まれる。
故に、一つの局面として、本発明は式:
で示される CNC−展開ポルフィリンに向けらる。但し、式中、n=1−4で
あり;各Piは独立していて式
で示されるピロール残基であり、各々Ria及びRibは独立していて、非相互作用
の置換基であり、
各Ziは独立していて、共有結合;式
で示されるメソ架橋基;式
で示されるN−メソ架橋基;式
で示されるCC連結;式
で示されるCNCCNC連結(但し、式中、各々Ric、Rid,Rie、Rif及びRig
は独立していて非相互作用置換基である。);又は式
で示されるCNC連結であり、少なくとも1個のZiは当該CNC連結である。
本発明の化合物において、少なくとも1個のZiは当該CNC連結である。本
発明化合物は、同様に、式(1)で示される化合物の金属化された形体及び塩の
形体も含む。
このグループの“CNC−展開(拡大)ポルフィリン”の原型は、下記に述べ
られるようなポルフォシアニンである。
他の局面では、本発明は、本発明の化合物を含む医薬及び診断上の組成物、本
発明化合物が共有結合でイムノグロブリンのような特異的に標的となる薬剤に結
合される複合体、並びに光力学的(ダイナミック)な治療及び診断におけるこれ
らの化合物及び複合体の使用に向けられる。
もう一つの局面では、本発明は、これらを使用する方法と同様、放射線イメージ
ング及び磁気共鳴イメージング(Radioimaging and magnetic resonance imagin
g)コントラスト剤(contrast agents)としての使用に適するような本発明の化
合物の形体に向けられる。更に他の局面は、本発明化合物の合成に関する。図面の簡単な説明
図 1は、遊離塩基の形態にあるオクタエチルポルフォシアニンの放射(emis
sion)スペクトルを示す。
図 2は、酸付加塩の形体にあるオクタエチルポルフォシアニンの放射スペク
トルを示す。
図 3は、本発明化合物の幾つかの好ましい具体例を示す。本発明の実施形態
本発明の化合物は、ここでは“CNC−展開ポルフィリン”と称されるが、共
有結合を介して、又は天然にポルフィリン中に見られ、任
意に置換される通常のメソ連結を介して、N−メソ連結を介して、フォルファセ
ンに見られる任意に置換されるCC連結を介して、テキサフィンに見られるo−
フェニレンジアミン連結に類似の任意に置換されるCNCCNC連結を介して、
又はCNC連結によって連結される少なくとも3個のピロール核を含む。但し、
少なくとも1個の連結(リンケッジ)は、式
で示されるCNC連結である。
このグループに属する1つの特別のクラスのメンバーは、ポルフォシアニンと
称される。これらは、式
で表わされる。
種々のR置換基は、適当な波長の光を吸収し、少なくとも1個の要求される効
果、例えば、光力学的な治療関係で標的組織及び細胞の破壊を仲介し、MRIコン
トラスト剤として役立ち、及び同様のことを行う等など、を達成するその能力に
おいて基本的なポルフォシアニン核と相互作用しないものである。相互作用しな
い適当なR置換基の特性
は、後で更に検討される。しかしながら、広大な種類の置換基がこれら化合物の
有用さに障害となることなく採用されるはずであるということが出来る。これら
の非相互作用の置換基の選択は、意図される特異的な用途によるものである。例
えば、in vivoの用途のために意図されるならば、置換基は非毒性でなければな
らない。in vitroで採用されるときは、特に、適切に処置される物体からの本発
明の化合物の除去の可能性があれば、このことは重要ではないというべきである
。通常の技術を有する当業者であれば、各Riの選択を行うパラメーターを理解
するはずである。
式 (1a)で示される化合物以外では、他のCNC−展開ポルフィリンが本
発明の範囲の中に含まれる。n=2である場合、1つの好ましい具体例では、式
(1)が
により示され得、各々Pi及びZiが上記定義の如くである。n=2である場合こ
れらの−CNC−化合物の図示は、式 (1b)−(1e)で示される化合物で
ある:
又は、一般的には、
である。
これらの図示された式から見られる通り、4個のピロール核間の少なくとも1
個の架橋は、CNC連結でなければならない。その他の点では、架橋は共有結合
、Ricにより任意に置換される常法のメソ単
一原子メチン(methine)連結、又は上記したその他の連結であり得る。
本発明のCNCポルフィリンにおいて結果として生じるπ−結合の配置は、有
機化学において通常の技術を有する当業者により理解されるように、連結の選択
によるものである。例えば、メソ連結の奇数の番号CNCで置換することは芳香
族性を非芳香族性に安定なもの(one)にかかわらず、転換する;偶数番の置換
は芳香族性を維持する。
追加の具体例は、n=1であるもの:
n=3であるもの:
又はn=4であるもの:
を含む。
特に好ましいものは、図 3に示される具体例のものである。
通常の置換基Ria、Rib、並びにRic、Rid、Rie、Rif及びRigに関し、各
Riは独立していてH,ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、NR’2、SR’、
OR’、SOR’、SO2R’、COOR’、CONR’2、任意に置換されるア
ルキル基、任意に置換されるアルケニル基、任意に置換されるアルキニル基、任
意に置換されるアリール基、又は任意に置換されるアリールアルキル基である。
置換基R’は、水素原子又はアルキル(1−6C)基を表わす。アミノ基、スル
フヒドリル基及びヒドロキシル置換基は、同様にアシル(1−6C)化されてい
てもよい。当該任意の置換のための適当な置換基は、上記に挙げられたもの、例
えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、NR’2、SR’、OR’、及び類
似のものを含む。勿論、芳香族核ないし環(nuclei)は、同様に、アルキル基、
アルケニル基、又はアルキニル基により置換されていてもよい。
ここに使用される如く、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、慣習
的には1−6Cを含むヒドロカルビル置換基として定義され、飽和又は不飽和の
どちらかであり、又直鎖状、分岐鎖状又は環状モイエティである。故に、アルキ
ルはメチル、第三ブチル、シクロヘキシル、n−ヘキシル及びそれらと類似のも
のを含み、アルケニルはこれらの炭素骨格に1又は2個の二重結合を有するもの
を含み、そして、アルキニルは、類似の炭素の枠組みに1又は2個以上の三重結
合を有するものを含む。アリールアルキル(5−18C)基は、CNC−展開ポ
ルフィリン核にアルキレン基を介して連結されるアリール
置換基のことを指し、アルキレンはアルキル(1−6C)基の定義に対応する方
法で定義される。
“アリール”の意味は、4−12Cの芳香族基(モイエティ)で、任意に1又
は2個以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。故に、適当なアリールは、フェニ
ル、ナフチル、ピリジル、ピリミジル、キノリル、及びこれらと類似のものを含
む。
置換基が、カルボン酸又はアミノ基置換を含む場合は、相応の塩が、同様に本
発明化合物の範囲内に含まれる。
−COOHの塩は、無機の又は有機の塩基から誘導されることが出来、医薬上
許容される非毒性の無機又は有機の塩基を含む。適当な無機の塩基は、ナトリウ
ム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、及びマグネシウム、水酸
化物、並びにこれらと類似のものを含む。特に好ましいものは、カリウム及びナ
トリウム塩である。医薬上許容される有機の非毒性塩基は、第一級、第二級、第
三級及び第四級アミンを含み、これらアミンは環状アミン、及び塩基性イオン交
換樹脂を含んでいる。その例は、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、エタ
ノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カ
フェイン、プロカイン、コリン、ベタイン、グルコサミン、テオブロミン、プリ
ン、ピペラジン、ポリアミン樹脂、及びこれらと類似のものを含む。
置換基の中に含まれるアミノ基は、同様に、その酸付加塩の形態で存在しても
よい。更に、CNC−展開ポルフィリン核自体は、酸付加塩の形態で存在してい
てもよい。これらの塩は、塩酸、硫酸及び燐酸のような無機酸から、又は酢酸、
シュウ酸、安息香酸などのような有
機酸とで形成される。
本発明化合物の遊離の酸又は遊離の塩基から対応する塩の形への転換及びその
反対の形への転換はこの技術の中で良く理解された方法により実施される。
好ましいRia及びRibの具体例は、水素原子、任意に置換されるアルキル基、
任意に置換されるアリール基、及び任意に置換されるアリールアルキル基を含む
。特に好ましい置換基は、カルボキシル基である。最も好ましい置換基は、水素
原子及びアルキル基である。更に、各Ria及びRibは独立して決定されるが、こ
れらの置換基の選択に際して対称性が、結果として得られる生産混合物の成分の
数が減少されるので、化合物の製造を容易にする。クロマトグラフィーによる分
離技術が、生産混合物から分離されるべき任意の数の成分を許容するので適切で
あるが、収量は、可能な生産物の数が減少される場合増加する。故に、特に好ま
しいのは、全てのRiaが同一で、全てのRibが同一で、特に全てのRia及びRib
が同一である場合の本発明の化合物である。他の好ましい具体例は、式1(a)
の化合物においてR1a、R1b、R4a及びR4bが相互に同一である場合のもの、R2a
、R2b、R3a及びR3bが、R1a,R1b、R4a及びR4bとは異なるが相互には同
一である場合のものである。
特に、Ric−Rigの好ましい具体例は、H及び任意に置換されてもよい芳香族
性(アリール)置換基である。特に、Ricの好ましい具体例は、H及び任意に置
換されてもよいフェニル基である。
n=1である場合の本発明化合物の実例となる好ましい具体例は次の通りであ
る:
1. Z1はCNCであり、Z2はR2cがHであるときメソであり、Z3は共有結
合であり、R1a及びR2bは、Hであり、R1b、R2a、R3a及びR3bはメチルであ
る;
2. Z1はCNCであり、Z2はR2cがフェニルであるときメソであり、Z3は
共有結合であり、R1a、R2a、R3a及びR3bは、(CH2)2COOHであり、R1b
はメチルであり、R2bはHである;
3. Z1はCNCであり、Z2はR2f及びR2gがHであるときCNCCNCであ
り、Z3はR3d及びR3eがHであり、またR1a及びR2bがHで、R1b、R2a、R3 a
及びR3bがメチルのときCCである;
4. Z1はCNCであり、Z2はR2f及びR2gがフェニルであるときCNCCN
Cであり、Z3は、R3d及びR3eがフェニルであり、R1a、R2a、R3a及びR3b
が(CH2)2COOHであり、R1bがメチルであり、R2bがHであるとき、CC
である;
5. Z1はCNCであり、Z2はR2fがフェニルでR2gがHであるときCNCC
NCであり、Z3はR3dがフェニルでR3eがHであるとき、そして、R1a、R2a
及びR3aがフェニルでR1b、R2b及びR3bがHである場合CC連結である。
n=2である場合の好ましい具体例はつぎの通りである:
1. Z1はCNCであり、Z2はN−メソであり、Z3はR3cがメチルである
ときメソであり、Z4はCNCでありその場合R1a及びR2bがHであり、R1b、
R2a、R3a、R3b、R4a、及びR4bがメチルである;
2. Z1はCNCであり、Z2はN−メソであり、Z3はR3cが
フェニルであるときメソであり、Z4はCNCでありその場合、R1a,R2a、R3 a
、R3b及びR4aが(CH2)2COOHでR1b、R2b及びR4bがHである;
3. Z1はCNCであり、Z2はN−メソであり、Z3はR3cがHであるとき
メソであり、Z4はCNCでありその場合、R1a、R2a、R3a、及びR4aがフェ
ニルであり、R1b、R2b、R3b及びR4bがエチルである;
4. Z1はCNCであり、Z2はR2f及びR2gが両方ともフェニルであるとき
CNCCNCであり、Z3はR3d及びR3eがHであるときCC連結であり、Z4は
共有結合でありその場合R1a及びR2bはHであり、R1b、R2a、R3a、R3b、R4a
及びR4bがメチルである;
5. Z1はCNCであり、Z2はR2f及びR2gがHであるときCNCCNCで
あり、又はZ3はR3dがエチルでR3eがHであるときCC連結であり、Z4はR4c
がエチルであり、その場合、R1a、R2a、R3a、R3b及びR4aが(CH2)2CO
OHで、R1b、R2b及びR4bがHであるとき、メソである;
6. Z1はCNCであり、Z2はR2fがエチルで、R2gがHであるときCNC
CNCであり、Z3はR3cがフェニルであるときメソであり、Z4はR3d及びR3e
がメチルであり、その場合、R1a、R2a、R3a及びR4aがフェニルで、R1b、R2b
、R3b及びR4bがエチルであるとき、CC連結である。
n=3である場合の例として、より好ましい化合物は次の通りである:
1. Z1はCNCであり、Z2はR2cがメチルであるときメソであり、Z3は
R3cがメチルであるときメソであり、Z4は共有結合であり、Z5はCNCであり
、その場合、R1a、R2a、R3a、R4a及びR5aがメチルで、R1b、R2b、R3b、
R4b及びR5bがHである;
2. Z1はCNCであり、Z2はN−メソであり、Z3はR3cがフェニルであ
るときメソであり、Z4はCNCであり、Z5は、R5d及びR5eがフェニルである
ときCCであり、その場合、R1a、R1b、R3a、R3b、R5a及びR5bが(CH2
)2COOHであり、R2a、R2b、R4a及びR4bはメチルである;
3. Z1はCNCであり、Z2はN−メソであり、Z3はR3cがHであるとき
メソであり、Z4はN−メソであり、Z5はCNCであり、その場合、R1a、R3a
及びR5aがフェニルで、R1b、R3b及びR5bがHであり、R2a、R2b、R4a及び
R4bがメチルである;
4. Z1はCNCであり、Z2はR2cがメチルであるときメソであり、Z3は
R3f及びR3gがフェニルであるときCNCCNCであり、Z4はN−メソであり
、Z5はR3d及びR3eがHであり、また、R1a及びR2bがHで、R1b、R2a、R3 a
、R3b、R4a及びR4bがエチルであるとき、CC連結である;
5. Z1はCNCであり、Z2はR2f及びR2gがHであるときCNCCNCで
あり、Z3はR3dがエチルで、R3eがHであるときCC連結であり、Z4はR4cが
エチルであるときメソであり、Z5は共有結合であり、その場合、R1a、R2a,
R3a、R3b及びR4aが(CH2)2COOHであり、R1b、R2b、R4b、R5a及び
R5b
がHである;
6. Z1はCNCであり、Z2はR2fがエチルでR2gがHであるときCNCC
NCであり、Z3はR3cがフェニルであるときメソであり、Z4はR4dが及びR4e
がメチルであるときCC連結であり、Z5はCNCであり、その場合、R1a、R2 a
、R3a、R4a及びR5aがメチルであり、R1b、R2b、R3b、R4b及びR5bがエ
チルである;
7. Z1はCNCであり、Z2はR2d及びR2eがフェニルであるときCC連結
であり、Z3はR3f及びR3gがHであるときCNCCNCであり、Z4はN−メソ
であり、Z5はR5cがメチルであるときメソであり、その場合、R1a,R1b、R3 a
、R3b、R5a及びR5bが(CH2)2COOHであり、R2a、R2b、R4a及びR4 b
がメチルである;
8. Z1はCNCであり、Z2は共有結合であり、Z3はR3cがフェニルであ
るときメソであり、Z4はCNCであり、Z5はR5d及びR5eがメチルであるとき
CC連結であり、その場合、R1a、R3a及びR5aがフェニルで、R1b、R3b及び
R5bはHであり、R2a、R2b、R4a及びR4bはメチルである。
n=4である場合の化合物のために、より好ましい具体例はつぎのものを含む
:
1. Z1及びZ6はCNCであり、Z2及びZ5はR2d、R2e、R5d及びR5eの
全てがフェニルであるときCC連結であり、Z3及びZ4はR3c及びR4cがエチル
であるときメソであり、その場合、R1a、R2a、R3a、R4a、R5a及びR6aがイ
ソプロピルであり、
R1b、R2b、R3b、R4b、R5b及びR6bが(CH2)2COOHである;
2. Z1はCNCであり、Z2及びZ4はN−メソであり、Z3及びZ5は共有
結合であり、Z6はR6cがHであり、R1a、R2a、R3a,R4a、R5a及びR6aが
フェニルであり、R1b、R2b、R3b、R4b、R5b及びR6bがメチルである場合、
メソである。
多様性の置換基を有するCNC−展開ポルフィリンを取得する可能性は、中心
となるCNC−展開ポルフィリン核の特性がそのような置換基の選択により修正
され得るという有利性を持っている。例えば、化合物の溶解性は極性基を有する
置換基を採用することにより増強されることが出来る。これら置換基の配置の対
称性を変えることで、化合物は、両性(ampiphilic)にされ得、即ち、化合物は
+および−の電荷のパターン化した分布を有するようにできる。この特性は、生
物的分布--膜トランジションなど--の課題解決に有益である。更に加えて、中心
となる核の光−吸収能が、通常の助色団のシフトを提供する置換基において共役
するπ−結合により或程度修正されることが出来る。金属化/ラジオアイソトープの付加
本発明の化合物CNC−展開ポルフィリンは、CNC−展開ポルフィリン自体
が放射線イメージング(scintigraphicimaging)のためのラジオアイソトープ、
又は磁気共鳴のイメージコントラスト剤をイオンとして又は単純にその化合物の
簡便な形態として使用するためにある特定の金属と結合されているものを含む。
有用な標識となるラジオアイソトープの例は、ヨウ素-123、ヨウ素-131、テクネ
チウム-99m、
インジウム-111、及びガリウム-67を含む。MRIコントラスト剤として適切で
ある金属の例は、Gd,Mn,Eu,Dy,Pr,Pa,Cr,Co,Fe,Cu,Ni,Ti,及びV、より好ましく
は、Gd及びMnのような元素の常磁性イオンを含む。本発明化合物の複合体
幾つかの関係の下での使用のためには、本発明の化合物をイムノグロブリン又
は受容体のリガンドのような標的特異性部分(モイエティ)に結合せしめること
が有用である。望むならば、癌のような病気の組織及び細胞へたどり着く本発明
化合物の能力は、そのような標的組織又は細胞の表面に存するエピトープ又は受
容体に特異的に結合する部分に当該化合物をカップリングさせることにより増強
され得る。
故に、本発明における標的特異性部分は、ステロイドのようなリガンド、エス
トロゲン及びテストステロン及びその誘導体、Tセル受容体のためのリガンドを
含むペプチド、糖、例えば、モノサイトやマクロファージがその受容体を有する
マンノース、H2アゴニストのようなリガンドを含む。
標的特異性部分(TSM)は、同様に、免疫特異性要素ということも出来る。
TSMは、ポリクロナール及びモノクロナール抗体調製から誘導されてもよく、
抗体全体又はこれら抗体の免疫的に活性なフラグメント、例えば、F(ab')2、Fab
、又はFab'を含むことが出来る。抗体全体の代用としての免疫学的に活性なフラ
グメントは当該技術の上でよく知られている.例えば、Spiegelberg,H.L.,Immun oassays in the Clinical Laboratorv
(1978)3:1−23を参照された
い。
ポリクロナールの抗血清は、適当な哺乳動物に抗体が望まれる抗原を注射し、
抗原に対する血清中の抗体の量を測定し、次に力価が高いときの抗血清を調製す
ることにより常法に従い製造される。モノクロナール抗体製剤は、常法により、
例えば、免疫された動物から得られた末梢の血液リンフォサイト又は脾臓細胞を
使用し、ウイルス感染、ミエローマとの融合及びその他常法の何れかの方法でこ
れらの細胞を不滅化し、単離されたコロニーによる要求される抗体の製造のため
のスクリーニングを行うコーラー及びミルスタインの方法で、同様に製造され得
る。モノクロナール又はポリクロナール製剤のどちらかから得られるフラグメン
トの形成は、Spiegelberg,H.L.、前掲に記載されているような常法の手段
で達成される。
特に、ここで例証される有用な抗体は、Malcolm et al.(ExHematol(1984
)12:539−547)により記載されているように調製され得るモノクロナ
ール抗体の製剤CAMAL−1;Mew et al
J Immunol(1983)130:1473−1477により記載されているよ
うな抗−M1抗体のポリクロナール又はモノクローナル製剤及びMaier et al.J Immunol
(1983)131:1843及びsteele et al.Cell Immuno l
(1984)90:303により記載されているように調製されるB16G抗
体を含む。
上記のリストは、典型的なものであり、それに制限されるものではない。一度
標的組織が知られると、この組織に特異的な抗体が通常の手段で調製され得る。
故に、本発明は、どのようなものであっても所
望される標的に対して毒性を効果ならしめるために応用される。
本発明のCNC−展開ポルフィリンに対する標的特異性部分の連結は、CNC
−展開ポルフィリン部分の置換基の特性によって、当該技術上簡便な手段により
達成され得る。例えば、少なくとも1個のRiがカルボキシル基を含むならば、
アミノ基含有TSMへの共有結合がカルボジイミドのような脱水剤を用いて達成
され得る。共有結合的にCNC−展開ポルフィリンを標的特異性部分に結合する
特に好ましい方法は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド(EDCI)で実質的にジメチルスルホキシド(DMSO)から成る反
応溶媒の存在下での処理である。この好ましい手段を用いる製造は、下記に説明
される。ジシクロカルボジイミド又はジエチルカルボジイミドのような他の脱水
剤は、同様に、常法の水溶性及び少し水溶性の媒体と同様に、使用され得る。
複合体の活性部分(モイエティ)は、二機能性で二つの活性成分の各々を共有
結合で結合する能力のある連結化合物を介して、同様に連結され得る。広範囲の
種類のこれらの連結剤(リンカー)は、市販され入手可能であり、その典型的な
リストは、例えば、the Pierce Chemical Co ,Rockford,IL.の中に見られるも
のを含む。これらの連結剤は、ホモ又はヘテロの二機能基(モイエティ)であり
、ジスルフィド、アミド、ヒドラゾン、及び広範囲の他の連結を形成することが
出来る機能性を含む。他の連結剤は、ポリアミン、ポリエーテル、ポリアミンア
ルコールのような高分子を含み、ケトン、酸、アルデヒド、イソシアネート、又
は種々の他のグループによって、当該成分に誘導される。
複合体の活性部分を連結するに際して採用される技術は、全ての常法の技術を
含み、連結方法は本発明の一部を構成しない。PDTにおける本発明化合物の使用及び他の応用
本発明の化合物は、ポルフィマー(porfimer)ナトリウム及びBPDsのため
に知られているものに類似の光力学治療のプロトコールに使用され得る。故に、
当該化合物は、望まれない細胞及び組織が機能するのを破壊又は損傷するために
、又は、バクテリアやウイルスのような病原を不活性にするために使用され得る
。
そのためにPDTが有効である標的細胞及び組織の例は、血液癌、悪性骨髄、
ウイルスに感染された血液、又は骨髄、形成異常細胞若しくは組織のような癌、
炎症または感染の部位、乾せん斑又はパピローマウイルス病変(いぼ)又は新生
内膜増殖病変、火炎状母班及び血管腫のような過多の血管過剰増殖性の組織、ア
テローム硬化性斑点、毛包、遊離のウイルス、バクテリア、原生動物又は他の病
原性寄生体を含むが、これらに限定されるものではない。
逆にPDTに冒(影響)され得る病原は、ある特定のウイルス、バクテリア、
原生動物、及び他の病原性寄生体を含む。ウイルスは、例えば、ヒト サイトメ
ガロウイルスのような被覆ウイルス、エプスタイン−バーウイルス、マレク病ヘ
ルペスウイルス、ヒトヘルペス単純ウイルス、帯状庖疹ウイルス、ポクスビリダ
科のメンバー、ヒト肝炎A型ウイルス(HAV)、ヒト肝炎B型ウイルス(HB
V)、及びノン−A、ノン−B肝炎ウイルスのようなヒト肝炎Cウイルスを含む
ヘパドナビリダ科のメンバー、インフルエンザウイルスA型、B型及びC型のよ
うなオルトミクソビリダエ科のメンバー、ヒトT細胞白血病
ウイルス、ヒト免疫欠陥ウイルスのようなレトロビリダエ科のメンバー、及びだ
に産生脳炎ウイルス又は黄熱病ウイルスのようなフラビリダエ科のメンバーを含
む。
例示的な寄生体は、四日熱マラリア原虫(Plasmodium malariae)、熱帯熱マラ
リア原虫(P.falciparum)、卵形マラリア原虫(P.ovale)、三日熱マラリア原虫
(P.vivax) 及びトリパノソーマ原虫(Trypanosoma cruzi)を含む。バクテ
リアは、枯草菌(Bacillus subtilis)、糞便連鎖球菌(Streptococcus faecali
s)、シュードモナス属(Pseudomonas spp.)、ミコバクテリウム属(Mycobact
erium spp.)及び光力学的活性化により治療され得る他の日和見的な微生物を
含む。
このような関係の中で、本発明化合物の使用態様は、この分野の技術上確立さ
れている方法に従がえばよい。特別の技術に使用されるCNC−展開ポルフィリ
ンのための波長吸収の選択は、用途の性格に影響されうる。例えば、標的組織が
血液中に見られるもののような多くの相互作用物質を含む場合、これらの混入物
に割当てられない波長を有するCNC−展開ポルフィリンを使用するのが有利で
ある。一方、表面部の標的組織の治療のために、この考察は適切なものとはなら
ない。故に、光照射されるべき環境に光を吸収する能力ある別の化合物の存在又
は非存在が、本発明のCNC−展開ポルフィリンのクラスの適当なメンバーを選
択するのに、又波長の選択において考慮される。
光力学的治療でのそれらの用途に加えて、本発明の化合物は、ポルフィリン自
体のためのものと類似の態様で、診断のために使用されうる。CNC−展開ポル
フィリンは、ポルフィリン自体のように、適当
な波長の光に励起されるとき、蛍光を発する能力がある。ポルフィリン自体と同
様にCNC−展開ポルフィリンは、アテローム硬化症斑(atherosclerotic plaq
ues)、腫瘍、及び同様のもののようなある特定の標的組織にたどり着く。適当
な場合には、本発明の化合物は、標的特異性部分(TSM)を付与されることが
出来、この“たどり着き”を確かなものにする。本発明化合物は、故に、もしあ
ればそのような標的組織又は細胞に蓄積されて、これらの組織又は細胞が蛍光を
検出することにより検出又は局在化され得る。
更に、本発明の化合物は、共有結合的に結合される置換基として又は金属化さ
れた複合体の形のどちらかでラジオアイソトープを含んでもよく、その結果、本
発明の化合物は、放射線−又はシンチグラフイメージングにより局在化されるこ
とが出来る。
特定の金属イオンは、同様に、本発明の化合物にMRIコントラスト剤として
役立つ能力を付与する。これらのコントラスト剤は、増大した読取り性でMRI
スキャンを取得するのに簡便に使用される。本発明化合物の製造
この発明のCNC連結を成し遂げるために数多くの手法が採用され得る。単一
のCNC連結は、例えば、2−位にカルボキシリック アシド部分(モイエティ
)で置換されたピロールと、2−位にアミノメチル基で置換されたピロールを反
応させることにより形成され得る。CNC連結を形成するためのこの一般的な方
法は反応工程 1に示されている。
示される様に、常法によるアミドの形成に続いて、脱水化により本発明のCN
C連結を形成する。CNC連結は展開されたポルフィリン核の共鳴系中にそれを
含めることにより安定化される。
追加的な試みは、隣接するピロールの2−位に各々結合する二つのシアノ基の
縮合により連結を成し遂げる反応工程 2に図示されている。
反応工程 2に示される様に、この場合のシアノ基−置換ジピロールは最初に
水素化アルミニウム リチウムで還元され、次いで酸素で処理されて成果物の連
結を形成する。還元された化合物(3)は、一部はイオン化され、イオン化され
た形体は酸素(O2)の存在下に式(3)で示される化合物と結合して生成物(
1)を与える。
反応工程 2に対してもう一つの方法は反応工程 3に示されている。水素化
アルミニウム リチウム還元ジシアノ化合物を酸素で処理する代わりに、メチレ
ン クロライド及びTHF中でDDQが使用される。
ビスニトリルで開始するよりも出発物質は、又、式(3)として示されるビス
アミノメチル−誘導ジピロメタンを含むことが出来るということが反応工程 3
から明らかとなろう。この出発物質は式(1a)で示されるポルフォシアニンの
不対称形体を取得するのに特に有利に採用される。これはポルフォシアニン核の
2個の異なった“半分”の縮合を図示している反応工程 3’において図示され
ている。勿論、2個の対称な生成物が同様に形成されるが、これらは求められる
不対称生成物から標準的なクロマトグラフィーの技術を使用して容易に分離され
る。
反応工程 3’の他の変形には、示された様な2個のジアミノメチルジピロメ
タンを縮合するよりもビスアルデヒド(下記反応工程 5における中間体として
取得されることが出来る。)が加えられる。これは不対称形体のポルフォシアニ
ンの製造を容易にする。ここで、R1a、R1b、R4a及びR4b(R1cも同様に)の
特性は、R2a、R2b、R3a、R3b及びR3cと異なることが出来る。故に、反応工
程 3に示される式(3)の化合物の置換基は、ジアルデヒドの置換基とは異な
ることが出来、単一の不対称生産物が得られる。
もう一つの方法として、中間体のジピロールジアルデヒド体は、反応工程 4
に示される様にエタノールと水の中アンモニアを使用して直接に縮合されること
が出来る。
反応工程 2又は3における縮合のための2個のシアノ基を含むジピロール化
合物(モイエティ)、又は反応工程 4における縮合のた
めのジアルデヒドは、反応工程 5に示される様にして取得され得る。
示された様に、ジピロールは、2分子の2-ベンゾイルカルボニル-4-アセトキシ
メチル ピロールの縮合により形成される。結果として得られるジピロールは対
応するジアルデヒドに還元されて標準の試薬を使用してシアノ誘導体に転換され
る。
最後に、反応工程 6は、付加的に式(2)に代表されるジシアノ中間体を取
得するために他のもう一つ方法を示す。ジシアノ化合物は、その後上記反応工程
2又は3に表わされた試験を使用して適当なポルフォシアニンに転換されるこ
とが出来る。
反応工程 6の最初のステップは、1−5の独立して選択された置換基で任意
に置換されたベンズアルデヒドが、2個の縮合ピロール核間のメソ架橋を形成す
るのに使用される。しかしながら、他のアルデヒドは、ホルムアルデヒドや、ア
セトアルデヒド、ブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、などの様な単純なア
ルキルアルデヒドを含めて、同様に使用されることが出来る。更に、1-ナフチル
アルデヒドのような他のアリールアルデヒドも又使用されることが出来る。2番
目のステップでは、DMFのような極性の非プロトン性溶媒中クロロスルホニル
イソシアネート(ClSO2N=C=O;CSI)が、要求されるシアノ基を
5−位の位置に含むようにピロール核を展開する。反応工程 6に示される特異
的な成分は説明のためのもので、限定されるものではない。
反応工程 5に関連するより詳細に関して、テトラエチル−置換ジシアノジピ
ロールが次の如く例証として使用される:
氷酢酸中の出発物質2-ベンジルオキシカルボニル-3,4-ジエチル-5-メチル ピロ
ール(示されていない。)が、鉛テトラアセテートで処理される。エチレン グ
リコールが残っているPb(IV)を還元するために添加される。水が添加され、反
応工程 5の出発物質として示されている5-アセトキシメチル-2-ベンジルオキ
シカルボニル-3,4-ジエチルピロールがろ過により取得されて追加の水で洗浄さ
れる。
5-アセトキシメチル-2-ベンジルオキシカルボニル-3,4-ジエチルピロールが水
中で酢酸に添加され、加熱される。固形の生産物は、得られた溶液が室温に冷却
されると大きな一片として沈殿される。水が添加され、生産物がろ過により集め
られた後、追加の水で洗浄される。ろ液はCH2Cl2で抽出された後、溶媒留去によ
り固体の生産物を製造する。固体の生産物は、一緒にされて、CH2Cl2とヘキサン
の溶液を使用して再結晶化すると5,5'-ビス(ベンジルオキシカルボニル)-3,3'
,4,4',-テトラエチル-2,2'-ジピロメタンを取得する。
この生産物は、テトラヒドロフラン(THF)に溶解されPd/C及びトリエチ
ルアミンの存在下に水素雰囲気でかき混ぜられる。触媒はセライト中濾過された
後、濾液は溶媒留去により乾燥されてN,N-ジメチルホルムアミド中に溶解されア
ルゴン雰囲気で加熱沸騰される。溶液は、冷却され過剰の冷却されたベンゾイル
クロライドが添加される。反応混合物は、かき混ぜられて濾過で固体の生産物
が取得される。この固体の生産物は水に加えられてNaHCO3を使用して塩基性にさ
れて60℃に加熱される。淡い黄色の生産物、3,3'4,4'-テトラエチル-5,5'-ジ
ホルミル-2,2'-ジピロメタン、が溶液中結晶化し、濾別され水で洗浄される。
この生産物は、エタノールに溶解されてアルゴンで泡立たされ、ヒドロキシル
アミン塩化水素及び酢酸ナトリウムが添加される。この混合物は、アルゴン中で
加熱され、溶媒が除去されて、生産物は一夜真空下に乾燥される。その結果得ら
れるビスオキシムは、無水酢酸に溶解されアルゴンで飽和されると生産物として
粗ビスニトリルを生じ、これは無水酢酸を除去すると黒色の固体として得られ、
真空下に乾燥される。反応工程 5の最終生産物として示されている生産物は、
CH2Cl2中0.5%メタノールを用いたシリカゲルカラム処理で精製され、10-20%Et
OAcを用いたアルミナカラム処理される。溶媒を留去すると、3,3',4,4'-テトラ
エチル-5,5'-シアノジピロメタンが淡いピンク色の結晶として生成される。
上記に得られた生産物は、その後反応工程 2に示されるように希望の対応す
るポルフォシアニンに転換され得る。無水THF中の3,3',4,4'テトラエチル-5,
5'-シアノジピロメタンがLiAlH4のTHFけん濁液に窒素雰囲気下0℃で添加さ
れる。混合物はかき混ぜられて水を加えて反応を鎮めた後、沈殿物を濾別する。
金色に着色した溶液を等モル量のPb(SCN)2及び無水硫酸ナトリウム含む二つ首フ
ラスコに移される。無水メタノールが添加され、混合物は加熱還流に付される。
色は、次第に紫色から暗緑色に変化する。反応は中止され、空気を溶液中通過さ
せて徐々に泡立てる。粗生産物は、メチレン クロライドに溶解され、固体が濾
別された。緑色の溶液の容量をおおよそ5mlに減少した後、アルミナのカラムに
誘導してCH2Cl2中酢酸エチルを用いて溶離する。ポルフォシアニンを含む明緑色
の溶出液が集められて、溶媒を留去し乾燥する。
もし反応工程 3が希望するポルフォシアニンを取得するために進められると
すれば、この一連の反応を行うことが、再度例としてテトラエチル−置換ジピロ
メタンを使用して次の如く説明され得る:
無水THF中3,3',4,4'-テトラエチル-5,5'-シアノジピロメタンをLiAlH4のT
HFけん濁液に窒素の雰囲気下0℃で添加する。混合物は、かき混ぜられて、水
が添加されて反応を鎮めて、沈殿物が濾別される。窒素雰囲気下0℃のTHF/C
H2Cl2中10倍量の2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)けん
濁液が無水THF/CH2Cl2中の3,3',4,4'-テトラエチル-5,5'-ビスアミノメチル-
2,2'-ジピロメタンに添加される。溶液は直ちに暗緑色に変わる。粗生産物は、
メチレン クロライドに溶解され、固形物は濾別される。緑色溶液の体積をおお
よそ5mlに減少せしめ、アルミナカラムにみたされてCH2Cl2中酢酸エチルを用い
て溶離する。ポルフォシアニンを含有する明緑色の溶出液を集めて溶媒を留去し
て乾燥する。空気酸化を経由して得られる収量と比較して、収量のかなりの増加
がこの合成方法から得られる。
ビスアルデヒドとビスニトリルから生産物を製造するために、3,3',4,4'-テト
ラエチル.5,5'-シアノジピロメタンを例えば、THFに溶解してLiAlH4のTHF
けん濁液に添加する。得られた混合物をかき混ぜて、これに水を添加する。固体
の生成物が形成され、濾別される。ビスアミン生成物は、真空下乾燥することに
より溶媒を留去後に取得される。このビスアミンは、無水メタノールに溶解して
ビスアルデヒドを添加する。溶液は窒素で泡立てられて加熱還流に付される。鉛
チオシアネート(Pb(SCN2))が添加され、溶液が加熱還流される。
室温で酸素ガスをその溶液に通過泡立てられる。溶媒を留去した後、粗生産物ポ
ルフォシアニンを真空乾燥する。生産物を、CH2Cl2中酢酸エチルを用いたAl2O3
カラムにより精製される。緑色溶出液が集められ、濃縮される。生産物ポルフォ
シアニンの結晶が溶媒を留去すると取得される。
更に他のもう一つの方法の実施、反応工程 4、は次のように説明される。例
証のジアルデヒド(6)の3,3',4,4'-テトラエチル-5,5'-ジホルミル-2,2'-ジピ
ロメタンは、乾燥EtOH中けん濁される。得られたエタノール溶液を0℃に冷やし
、アンモニアガスでその中を通過泡立てられる。その後、(混合物を入れた)フ
ラスコを60℃で72時間オイル バスに置く。反応を中止し、0℃に冷却する。エ
バポレータ(roto-vap)上でエタノールが除去され、残査を中性アルミナ上ジク
ロロメタンでクロマトグラフィーに付される。極めて単純化された合成方法によ
り、高収量のポルフォシアニンが製造される。
本発明のCNC−展開ポルフィリンのもうさらなる変形例を製造するために、
ポルフォシアニン化合物自体に導く反応工程の適当な修飾が、一般に技術上理解
されるような形で採用される。例えば、式(1b)で示されるCNC−展開ポル
フィリンを取得するために、反応工程 2又は3に使用される縮合反応が出発物
質として2,5-ジシアノピロールを用いて採用される。式(1c)で示される具体
的化合物を取得するために、好ましくはジアミノメチル誘導体とジアルデヒドの
縮合が採用される。ジピロール メタンのジアルデヒドをジアミノメチル化ピロ
リルピロールとともに反応を行い、希望の生産物を形成せしめる。式(1d)及
び(1e)で示される化合物の製造のためには、
CNC結合が当該する出発物質のテトラピロールから上記に述べられたように形
成される。そのような修飾は常法の実施でよく理解される、これらの他の物質を
合成する簡便な手段を採用することが出来る。投与及び使用
本発明の化合物又はその複合体は、通常の技術で知られている技術を使用して
患者への投与のための医薬組成物に製剤される。そのような医薬組成物の概要は
、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.,Easto
n,Pennsylvania,最新版)の中に見られうる。
本発明の化合物及びその複合体は、幾つかの病気治療に系統化され、好ましく
は注射の形で、投与される。注射は、静脈、皮下、筋肉内又は腹膜内にさえ可能
である。注射剤(injectables)は、常法により製造可能である。液体溶液又は
けん濁溶液、注射前に液体中の溶液又はけん濁液とするに適した固体状物、又は
乳化物が挙げられる。好ましい賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、デキストロ
ース、グリセロールなどである。勿論、これらの組成物は、湿潤又は乳化剤、p
H緩衝剤等などのような少量の非毒性の補助物質を、同様に含むことが出来る。
系統的な投与は、緩やかな放出又は途切れない放出システムの埋植により、坐
薬で、又は適当に調剤化されると経口的にでも、同様に達成可能である。これら
の投与形体のための製剤は、技術的によく知られており、そのような方法の概要
は、例えば、Remington'sPharmaceutical Sciences(前掲)の中に見られ得る。
治療が、例えば、表皮の癌又は表皮の疾患の治療のように局部的な
ものというべき場合には、本化合物は、ローション、けん濁剤、ペースト又はク
リームを含む標準的な局部用組成物を使用して局部的に投与されることが出来る
。
投与すべき化合物の量は、活性成分の選択、治療を受ける状態、投与の形式、
個々の患者、及び実施者の判断に依る。製剤の特性によって、少量又は多量の投
与量が必要とされる。約0.05-10mg/kgの範囲の投与量が、全身的な投与のために
示唆される。活性成分の約0.01-20%、好ましくは、1-5%の濃度の範囲の投与量
が局部的な投与のために示唆される。約10-300mg範囲の1日総投与量が経日投与
のために示唆される。個々の治療規制に関する変数が大きくこれら推薦される値
からの可動域が予期されるので、上記投与量の範囲は単なる示唆ではあるという
べきである。
本発明の放射線イメージング(シンチグラフ/像映法)法は、個体に注射で有
効量のポルフォシアニン放射線イメージング剤を非経口的に投与することで実施
される。非経口投与は、例えば、静脈内、動脈内、鞘内、間隙内に(interstiti
ally)、又は洞内的(intracavitarily)に投与されることを意味する。個体は
、約1mCiから50mCiの放射線イメージング剤の1投与量を受取るこが予期され
る。特別のラジオアイソトープの機能を有する量で、投薬最頻値(mode)である
。静脈内注射のためには、その量は、通常、:約10−40mCi、好ましくは、約20m
CiのTc-99m;約2−5mCi好ましくは、約4mCiのIn-111又はGa-67である。
ラジオイメージング剤は、簡便には、注射剤として、ヒトへの使用のために好
ましくは殺菌注射剤として薬剤を病気の組織又は細胞好
ましくは殺菌注射用溶液で有効量の医薬上許容される殺菌注射剤、好ましくは燐
酸緩衝食塩水(PBS)を生理学的pH値と濃度にした放射線標識された薬剤を含
む。他の医薬上許容されるビヒクルは、非経口(注射)投与の部位に要求される
ように用いられる。
本発明に従って非経口投与される代表的な製剤は、通常、殺菌液中約0.1か
ら20mg好ましくは約2mgの放射線標識薬剤である。
一度十分量のアイソトープが標的部位に蓄積されると、スキャニングが簡便な
平面的及び/又はSPECTガンマカメラのどちらかで、外用又は内用で使用される
手持式のガンマ プローブを使用して炎症部又は障害部に局在化を成し遂げる。
シンチグラム(scintigram)は、通常1又はそれ以上の50-500KeV範囲のエネル
ギーの検出のためのウインドーを有するガンマイメージングカメラで撮影される
。
磁気共鳴イメージング(MRI)のためのコントラスト剤の投与は、本発明の
化合物が常磁性イオンを採用する金属化された形態にあるということを除いて放
射線イメージングのための投与と類似の方法で成し遂げられる。通常、発する信
号は、イメージされる領域で水の分子の水素原子核のプロトンの磁気モーメント
の弛緩時間と相互に関係する。磁気共鳴イメージコントラスト剤は、弛緩の速度
を増大し、それにより、イメージング剤が付着する領域の水分子と何処か他の体
内の水分子間とでの対比を増強する。しかしながら、その薬剤の効果は、T1及
びT2両方増強することである。前者は、より大きなコントラストに存し、一方
後者は、より弱いコントラストに存する。従って、現象は濃度依存性であり、通
常、最大効果のための常磁性体の最適濃度が存在する。最適濃度は、使用される
特定の薬剤、イメージン
グの位置、イメージングモード、例えばスピンエコー、飽和回復、インバージョ
ン回復及び種々の他の強いT1依存性又はT2依存性イメージング技術のために、
及び薬剤が溶解し、けん濁される溶媒の組成により変化する。これらの要素、及
びその関係の重要性はこの技術の分野で知られている。例えば、Pykett,Scient ific American
(1982)246:78、及びRunge et al.、Am J Radiol(1
987)141:1209を参照されたい。
本発明のMRI方法は、ガドリニウムのような金属元素含む有効量の本発明の
MRIコントラスト剤を非経口的に個体に投与することにより実施される。個体
は、MRI信号を標的場所に増大させるに十分な投与量のコントラスト剤を、少
なくとも約20%、好ましくは、50−500%で、その量は特別の種類の常磁性体(s
pecies)の機能を有し、投薬最頻値(mode)である。
本発明内のコントラスト剤は、簡便には、使用のための注射剤として提供され
る。好ましくは、ヒトへの用途のための殺菌注射製剤、病気の組織又は細胞へM
RI薬剤を標的に付与するための製剤であるが、好ましい例は医薬上許容される
殺菌性注射用担体好ましくは、燐酸緩衝食塩水中の有効量の対照剤を含有する殺
菌性注射液を含む。注射投与のための他の簡便な医薬上許容される坦体は、注射
投与の箇所(site)で要求されるように使用される。
この発明に従って注射投与されるべき代表的製剤は、通常、約0.1から20mg
、好ましくは約2mgのコントラスト剤の殺菌溶液を含む。実施例
次の実施例は、本発明を説明するためのものであり、その範囲を限
定するものではない。実施例 1 オクタエチルポルフォシアニンの合成、還元及びイミンの形成に進められる反応 工程 5
本実施例は、ビスアルデヒド及びビスニトリル ジピロール中間体の両方を製
造するために反応工程 5の実施を記述する。それは、同様に、式(1a)で示
されるCNC連結を取得するためにビスニトリルとビスアルデヒドとの縮合を説
明する。
鉛テトラアセテート(18.2g、0.041mole)が、60mlの氷酢酸中の2-ベンジルオ
キシカルボニル-3,4-ジエチル-5-メチル ピロール(10.1g、0.037mole)溶液にか
き混ぜながら添加された。得られた混合物は、手短に60℃に温められた。10mlの
エチレン グリコールが残余のPb(IV)を還元するために添加された。20mlの水
が添加されて、5-アセトキシメチル-2-ベンジルオキシカルボニル-3,4-ジエチル
ピロール(8)が濾過により集められ追加の水で洗浄された。5-アセトキシメチ
ル-2-ベンジルオキシカルボニル-3,4.ジエチルピロールが、100mlの水中80%酢
酸に添加されて、1時間100℃に加熱された。得られた溶液が室温に冷却された
とき、大きな塊として固体の生産物が沈殿した。100mlの水が添加され、生産物
が濾別により集められた後、追加の水で洗浄された。濾液は、CH2Cl2で抽出され
て、その後、溶媒を留去すると固体の生産物が得られる。固体の生産物は一緒に
されて、その後、CH2Cl2及びヘキサンの溶液中再結晶化されて5,5'-ビス(ベンジ
ルオキシカルボニル)-3,3'-4,4'-テトラエチル-2,2'-ジピロメタン(7)を取得
する。
収量:6.6g、67.4%;分子量C33H38O4N2のための計算値:526.2831
高分解 MS:526.28351
H NMR(CDCl3):1.05(t、6H)、1.12(t,6H)、2.43(q,4H)、2.75(q
,4H)、3.85(s,2H)、5.25(s,4H)、7.28-740(m,10H)、8.70(br s,2H)
200mlのテトラヒドロフラン(THF)中の上記生産物(8.1g、0.015mole)は
、0.4gの10%Pd/C及び5滴のトリエチルアミンの存在下で一夜、常温、常圧で
水素雰囲気下かき混ぜられた。触媒がセライトに通して濾別され、濾液は回転蒸
発器で溶媒留去して乾燥し、ジカルボン酸が結果として生成する。ジカルボン酸
は、100mlのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解されて1時間半アルゴン下で加熱
沸騰された。溶液は、その後、氷で冷却されて、過剰の冷却塩化ベンゾイル(7.
2ml)が点滴で添加された。反応混合物は、5℃で2時間かき混ぜられた。濾別
で固体状の生産物が得られた。固体状の生産物は、50mlの水に添加されて、NaHC
O3を使用して塩基性にされた。溶液は、加熱されて60℃で1時間維持された。溶
液から再結晶化された淡い黄色の生産物が濾過され、その後、水で洗浄されて、
3,3',4,4'-テトラエチル-5,5'-ジホルミル-2,2'-ジピロメタン(6)を取得した
。
収量:3.4g、70.0%
分子量 C19H26N2O2としての計算値:314.1994
高分解 MS:314.19941
H NMR(CDCl3):1.10(t、6H)、1.25(t,6H)、2.50(q,4H)、
2.70(q,4H)、4.00(s,2H)、9.55(s,2H)、10.90(s,2H)
300mlエタノール中の本生産物(1.03g、0.0033mole)は、アルゴンで20分間
泡立てられた。ヒドロキシルアミン塩化水素化物(0.51g,0.0073mole)及び酢
酸ナトリウム(1.20g,0.015mole)が添加された。この混合物は、2時間半アル
ゴン下60℃に加熱された。溶媒は、回転蒸発器で除去されて、一夜真空下生産物
が乾燥された。ビスオキシムは、5ml無水酢酸中溶解されて30分間アルゴンで
飽和された。粗生産物ビスニトリル(2)が無水酢酸の除去後黒色の固体として
得られ、一夜真空下乾燥された。生産物は、シリカ ゲル カラム(40g)によ
りCH2Cl2中0.5%メタノールを使用し、続いて、アルミナカラム(40g)により1
0-20%EtOAcを使用して精製された。溶媒を蒸発させて淡いピンクの結晶3,3'4,4
'-テトラエチル-5,5'-シアノジピロメタン(2)を生成した。
収量:0.43g、42%
分子量 C19H24N4としての計算値:308.2001
高分解MS:308.20021
H NMR(300MHz CDCl3):1.10(t、6H)、1.25(t,6H)、2.45(q,4H)、
2.60(q,4H)、3.90(s,2H)、8.45(s,2H)
この生産物(2)(0.053g、1.7×10-4mole)が10mlの無水THFに溶解さ
れ、LiAlH4のTHFけん濁液(0.050g、1.5×10-3mole)にN2中0℃で滴下
された。得られた混合物は、30分間かき混ぜられて2滴の水が添加された。濾別
されて固体状生産物が生成された。生成物のビスアミンは、溶媒を蒸発後一夜真
空下乾燥することにより取得された。ビスアミン(3)は、50mlの無水メタノ
ールに溶解されて、ビスアルデヒド(6)(0.050g,1.6×10-4mole)が添加
された。溶液はN2中20分間泡立てられ、N2中加熱還流工程に付された。鉛チオ
シアネート(Pb(SCN2))(0.055g,1.7×10-4mole)が添加され、溶液は4時
間還流工程に付された。溶媒を蒸発すると、粗生産物ポルフォシアニンが一夜真
空下に乾燥された。生産物は、Al2O3カラム(4%水を添加)によりCH2Cl2中10%
酢酸エチルで精製された。緑色の溶出液を集めて回転蒸発器で濃縮された。2,3,
9,10,14,15,21,22-オクタエチル ポルフォシアニン(1)の結晶が、溶媒の蒸
発後に得られた。
収量: 19.3mg、19.1%マクロサイクル
分子量 C38H48N6としての計算値:588.3941
高分解能 MS:588.39331
H NMR(300MHz、CDCl3):−4.50(bs,2H)、2.05(t,12H)、2.13(t,
12H)、4.28(q,8H)、4.40(q,8H)、10.50(s,2H)、13.0(s、4H)
UV/VIS(CH2Cl2):455、592、800nm実施例 2 オクタエチルポルフォシアニンの合成(反応工程 2)
本実施例は、反応工程 2に示される縮合手段を使用して、式(1a)で示さ
れるポルフォシアニンの形成を説明する。
3,3'4,4'-テトラエチル-5,5'-シアノジピロメタンが実施例 1の方法に従っ
て製造された。
0.102g、3.3×10-4moleの3,3'4,4'-テトラエチル-5,5'-シアノジピロメタン
の10ml無水THF溶液が緩やかに、LiAlH4の20ml
THFけん濁液にN2中0℃で添加された。混合物は30分間かき混ぜられて2滴
の水が添加され反応を鎮めた。沈殿物が濾別された。金色に着色された溶液が等
モル量のPb(SCN2)及び無水硫酸ナトリウムを含有する双首フラスコに移された。
15mlの無水メタノールが添加されて、混合物は還流工程に付された。溶液の色は
次第に紫色から暗緑色に変化した。4時間半後に反応を中止して、一夜空気を徐
々に溶液に通過して泡立たせた。粗生産物は、メチレン ジクロライドに溶解さ
れ、固体は濾別された。緑色溶液の体積は、おおよそ5mlに減少せしめて、その
後、アルミナカラム(120g、4%の水を添加。)にみたされて、CH2Cl2中10%酢
酸エチルで溶離された。ポルフォシアニンを含有する2リットルの明緑色溶出液
が集められて、溶媒を留去して乾燥された。
収量:23.4mg、24.1%
この化合物の分光学的データは上記実施例 1において製造された化合物のも
のと同一である。実施例 3 オクタエチルポルフォシアニンの合成(反応工程 3)
この実施例は、反応工程 3を説明する。3,3',4,4'-テトラエチル-5,5'-シア
ノジピロメタン(2)が実施例 1の方法に従って製造された。10倍過剰の2,3-
ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)が、69mgの3,3',4,4'-テト
ラエチル-5,5'-シアノジピロメタンの10ml無水THF溶液に添加された。得られ
た溶液は、直ちに暗緑色に変化した。残査は、実施例 2の方法に従って、クロ
マトグラフィーに付された。空気酸化の方法に比較すると、かなりの収量の増加
がみられ
た。
収量:32mg、48%
この化合物の分光学的なデータは上記 1で製造された化合物のものと一致す
る。実施例 4 ポルフォシアニンの合成(反応工程 4)
本実施例は、反応工程 4を説明する。ジアルデヒドが実施例 1の方法に従
って製造された。25mgの3,3',4,4'-テトラエチル-5,5'-ジホルミル-2,2'-ジピ
ロメタン(6)が30mlの乾燥EtOH中けん濁された。得られたエタノール溶液は、
0℃に冷却されて、アンモニアガスを30分間その中に通過し泡立てられた。ガス
の入り口がその後除去されて、フラスコは60℃で72時間オイルバス上に置かれた
。反応が中止されて、0℃に冷却された。回転蒸発装置にてエタノールが除去さ
れて、得られた残査は中性アルミナ(4%H2O添加。)でクロマトグラフィーに
付された。
収量:4.6mg,20%
この化合物の分光学的データは、上記実施例 1において製造された化合物の
ものと一致する。他の生産物1.5mgが、より極性の大きい成分のDDQによる
酸化から得られた。実施例 5 2,2’−ビスシアノメソアリールジピロメタンの合成
この実施例は、反応工程 6を説明する。
一般的手順:
250ml丸底フラスコに、メタノール、(115ml)、ピロール(10ml;
105mmol)及びp-トルエンスルホン酸(2.15g、11.5mmol)をみたす。このかき混
ぜられた溶液に、芳香族性アルデヒドの(11.25mmol)のメタノール(30ml)溶
液を100分間かけて添加する。この時間経過後、反応混合物を水(350ml)に注ぎ
、ジクロロメタン(3×150ml)で抽出される。有機相は、塩水(3×200ml)で
洗浄し、無水炭酸カリウムで乾燥する。真空下溶媒を蒸発留去後、残査をフラッ
シュクロマトグラフィー(シリカ ゲル;100g)に付するとメソアリールジピ
ロメタンを与える。
得られたメソアリールジピロメタン(0.32mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド
(5ml)に溶解し、この溶液をアセトニトリル(5ml)で希釈し、混合物をかき
混ぜながら−78℃に冷却する。この溶液に冷却下、N2の雰囲気下でクロロス
ルホニルイソシアネート(1.42mmol)のアセトニトリル(3ml)溶液を滴下する
。この混合物は、−78℃で1時間その後−40℃で更に1時間かき混ぜられて
室温に上げる。この反応混合物は、炭酸水素ナトリウムの5%水溶液(15ml)
、水酸化カリウム水溶液(3M;2.7ml)及び氷の混合物に注がれ、塩水(200ml
)で希釈され、ジクロロメタン(3×50ml)で抽出される。有機相は、無水炭酸
ナトリウムで乾燥され、溶媒は真空下蒸発され、残査はシリカ ゲルクロマトグ
ラフィーに付されると、2,2-ビスシアノ メソ アリールジピロメタンを与える
。実施例 6 2,2’−ビスシアノ メソ アリールジピロメタンの縮合による対称ポルフォ シアニンの製造
これは、少なくとも1個のRicがアリール基である場合の反応工
程 3を説明する。
一般的製法:
2,2'-ビスシアノ メソ アリール ジピロメタン(0.124mmol)のテトラヒド
ロフラン(5ml)溶液が、水素化アルミニウムリチウム(1.3mmol)のテトラヒド
ロフラン(10ml)けん濁液にかき混ぜながらN2雰囲気、0℃で滴下して添加さ
れる。還元工程に続いて、ジクロロメタンの10%酢酸エチルで溶離する薄層クロ
マトグラフィー(シリカゲル)に付され、終了後に、過剰のLiAlH4が水を加えて
不活性化され、ジクロロメタン(15ml)が添加され、得られた混合物が濾過され
た。濾液は、無水硫酸ナトリウムで乾燥され、溶媒が真空下留去された。残査は
、再度乾燥ジクロロメタン(100ml)に溶解され、これにかき混ぜながらジクロ
ロジシアノベンゾキノン(5当量)のトルエン(5ml)溶液が滴下添加される。
酸化工程に続いて、UV-visスペクトロスコピーに付され、さらにポルフォシア
ニン形成が検出されなくなるときに反応混合物を中性アルミナ層に通し濾過され
て過剰のDDQを除去し、溶媒が真空下留去される。粗ジフェニルポルフォシア
ニンがアルミナのクロマトグラフィーで精製される。実施例 7 実施例 5及び6の方法の適用
種々のポルフィリンを記載する下記例において、つぎの番号付与シシテムが使
用される:
実施例 5及び6の方法を使用して、下記化合物が製造された。
1. 12,24- ジフェニルポルフォシアニン:1gのベンズアルデヒドは、クロマ
トグラフィー(シリカ ゲル;ジクロロメタン中10%ヘキサン)処理後、732m
g(35%)メソフェニル ジピロメタンを与える。500mgのメソ フェニルジ
ピロメタンは、クロマトグラフィー(シリカ ゲル;ジクロロメタン中5%アセ
トニトリル)処理後、195mg(32%)2,2'-ビスシアノ メソ フェニル ジピ
ロメタンを与える。100mgの2,2'-ビスシアノ メソ フェニル ジピロメタン
は、クロマトグラフィー(60−325メッシュの中性アルミナ;ジクロロメタン中1
0%酢酸エチル)処理後、28mg(29%)の1,11-ジフェニルポルフォシアニンを
与える。
分光学的データ:1H NMR(CDCl3):δ7.92(m、6H)、8.44(m,4H)、
9.38(d,j=5.7Hz、4H)、9.8(d、J=5.7Hz,4H)、12.95(s,4H);
UV-vis:λ452、598、640、814 nm(CH2Cl2中);
HRMS(EI),C34H24N6(M+)のための計算値 516.2062、実測値 516.
2058
2. 12,24- ジ(3'4'5-トリメトキシフェニル)ポルフォシアニン:2.21gの3,
4,5-トリメトキシベンズアルデヒドは、クロマトグラフィー(シリカ ゲル;ジ
クロロメタン中3%アセトン)処理後、1.147g(33%)メソ(3,4,5-トリメト
キシフェニル)ジピロメタンを与える。1gのメソ(3,4,5-トリメトキシフェニ
ル)ジピロメタンは、クロマトグラフィー(シリカ ゲル;ジクロロメタン中10
%酢酸エチル)処理後、460mg(40%)のw,w'-ビス シアノ メソ(3,4,5-ト
リメト
キシフェニル)ジピロメタンを与える。100mgの2,2'-ビス シアノ メソ(3,4
,5-トリメトキシフェニル)ジピロメタンは、クロマトグラフィー(60-325メッ
シュの中性アルミナ;ビクロロメタン中酢酸エチル)処理後、31mg(32%)の
1,11-ジ(3',4',5'-トリメトキシフェニル)ポルフォシアニンを与える。
分光学的データ:1H NMR(CDCl3):δ4.1(s、12H)、4.25(s,6H)、
7.67(s,4H)、9.44(d、J=4.8Hz,4H)、9.8(d、J=4.8Hz,4H)、12.95(s,
4H);
UV-vis:λ460、602、644、818 nm(CH2Cl2中);
HRMS(EI),C40H36N6O6(M+)のための計算値 696.2696、実測値 696.2
690
3. 12,24- ジ(ペンタフルオロフェニル)ポルフォシアニン:
2.22gのペンタフルオロベンズアルデヒドは、クロマトグラフィー(シリカ
ゲル;ジクロロメタン中25%ヘキサン)処理後、1.48g(42%)のメソ(ペン
タフルオロフェニル)ジピロメタンを与える。200mgのメソ(ペンタフルオロ
フェニル)ジピロメタンは、クロマトグラフィー(シリカ ゲル;ジクロロメタ
ン中5%酢酸エチル)処理後、89mg(38%)の2,2'-ビス シアノ メソ(ペ
ンタフルオロフェニル)ジピロメタンを与える。89mgの2,2'-ビス シアノ
メソ(ペンタフルオロフェニル)ジピロメタンは、クロマトグラフィー(60−32
5メッシュの中性アルミナ;ジロロメタン中5%アセトン)処理後、23mg(28
%)の1,11-ジ(ペンタフルオロフェニル)ポルフォシアニンを与える。
分光学的データ:1H NMR((D3C)2CO):δ9.55(dd、J1=15.22Hz、
J2=4.15Hz、4H)、10.1(d、J=4.15Hz、4H)、13.24(s、4H);19
F NMR((D3C)2CO) F3CCOOHを基準として60.53、60.92、61.45;
UV-vis:442、582、624、814nm(アセトン中);
HRMS(EI),C34H14N6F10(M+)のための計算値 696.1120、実測値 696.
1124実施例 8 不対称ポルフォシアニン取得のための縮合
この実施例は、反応工程 3の方法を採用する。
一般的手順:2つの異なった置換2,2'-ビスシアノジピロメタン(0.1mmol)が、
乾燥テトラヒドロフラン(5ml)に溶解された。2個の溶液が混合される。混合
された溶液は、LiAlH4の乾燥THF(10ml)けん濁液にN2の雰囲気下0℃で滴
下添加される。還元反応工程に続いて、TLCに付され、その終了後、過剰のLi
AlH4が水を加えて不活性化され、ジジクロロメタン(5ml)が添加される。得ら
れたスラリーは重力で濾過され、濾液は無水硫酸ナトリウムで乾燥される。真空
下溶媒を留去して、ジクロロメタン(20ml)中再溶解されると金色の溶液を与え
た。この溶液に滴下でトルエン(5ml)中DDQ(5当量)の溶液が添加される
。酸化反応に続いて、UV−visスペクトロスコピーに付されこれ以上ポルフォシ
アニン生成が見られなくなることを確認し、反応混合物を中性アルミナ層に通過
して濾過される。濾液から溶媒を留去するとクロマトグラフィーで分離されるポ
ルフォシアニンの粗混合物を与える。実施例 9 実施例 8の方法の適用
実施例 8の方法を用いて、下記化合物が製造された:12- フェニル-2,3,21,22.テトラエチル ポルフォシアニン:
51mgの2,2-ビス シアノ メソ フェニルジピロメタン+58mgの2,2-ビス
シアノ 3,3',4,4'-テトラエチル ジプロメタンは、48mgのポルフォシアニ
ン粗混合物を与える。クロマトグラフィー(C18逆相;0.1%トリフルオロ酢酸
/アセトニトリル中0.1%トリフルオロ酢酸水溶液の20%溶液)で処理後、21.7
mg(21%)の標題化合物が単離される。
分光学的データ:1H NMR(CDCl3):2.05(t,J=7.5Hz、3H)、2.07(t,
J=7.5Hz、3H)、4.21(q,J=7.5Hz、2H)、4.32(q、J=7.5Hz、2H)、7.88(m、
3H)、8.41(m、2H)、9.31(d、J=4.5Hz,2H)、9.7(d、J=4.5Hz、2H)、10.3
(s、1H)、12.72(s、2H)、12.96(s、2H);
UV-vis: λ456、592、632、804nm(CH2Cl2中);
HRMS(EI),C36H36N6(M+)のための計算値 552.3001、実測値 552.
2996実施例 10 12,24−ジフェニル β−アルキル ポルフォシアニン
この一般的な手順は、反応工程 5及び反応工程 2の一部を包含し、ビス
カルボキシ ジピロメタンから開始される:
2,2'-ビス カルボキシ-3,3',4,4'-テトラアルキルメソ フェニル ジピロメタ
ン(0.25mmol)又は2,2,-ビス カルボキシ-3,3,-ジアルキル メソ フェニル
ジピロメタン(0.25mmol)がN,N-ジメチルホルムアミ
ド(10ml)に溶解される。その溶液は、N2の流れの中で加熱還流される。反応
は、TLCによりモニターされ、脱カルボキシル化が完了するとき混合物はアセ
トニトリル(10ml)で希釈され−78℃に冷却される。得られる混合液にかき混
ぜながら、クロロスルホニル イソシアネート(2.9mmol)のアセトニトリル(
1ml)溶液が、N2雰囲気の中で滴下して添加される。混合物は1時間−78℃
で、その後更に1時間−40℃でかき混ぜられ、室温に上げられる。反応混合物
は、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)、水酸化カリウム水溶液(4ml)及
び氷の混合物に注がれ、その後、塩水(200ml)で希釈されジクロロメタン(3
×50ml)で抽出される。有機相は、塩水(5×100ml)で洗浄され、無水炭酸カ
リウムで乾燥され、溶媒が真空下に留去される。残査のクロマトグラフィーによ
り、2,2'-ビス シアノ メソ フェニル-3,3',4,4'-テトラアルキル ジピロメ
タン又は2,2'-ビス シアノ メソ フェニル.3,3'-ジアルキル ジピロメタン
を与える。
このビス シアノ 化合物(0.11mmol)は、乾燥THF(10ml)に溶解される
。この溶液は、滴下でかき混ぜながら乾燥THF(10ml)中、LiAlH4(1.3mmol
)のけん濁液にN2雰囲気下0℃で添加される。還元反応は、TLCによりモニ
ターされ終了すると過剰のLiAlH4が、水を加えて不活化され、ジクロロメタン(
15ml)が添加され、得られるスラリーは重力濾過される。濾液は、無水硫酸ナト
リウムで乾燥され、溶媒は真空下で留去される。残査は、ジクロロメタン(100m
l)に再溶解され、この溶液にかき混ぜながら滴下でトルエン(5ml)中DDQ
(5当量)の溶液が添加される。酸化反応に続いて,UV-visス
ペクトロスコピーに付され、更にポルフォシアニンの形成が観察されなくなると
き、反応混合物はアルミナ層を通過し濾過される。濾液は、真空下で溶媒が留去
され、残査はクロマトグラフィーに付されると、1,11-ジフェニル β−オクタ
エチル ポルフォシアニン又は1,11-ジフェニル β−テトラアルキルポルフォ
シアニンを与える。実施例 11 実施例 10の方法の適用
実施例10の方法を使用して、下記化合物が製造された: 12,24-ジフェニル-3.9,15,21-テトラエチル-2.10.14.22-テトラメチルポルフ ォシアニン:
100mgの2,2'-ビス カルボキシ 3,3'-ジエチル-4,4'-ジメチル メソ フ
ェニル ジピロメタンは、40mg(44%)のビス シアノ 3,3'-ジエチル-4,4'
-ジメチル メソ フェニル ジピロメタンを与える。40mgのビス シアノ 3
,3'-ジエチル.4,4'-ジメチル メソ フェニル ジピロメタンは、クロマトグラ
フィー(60−325メッシュの中性アルミナ;10%酢酸エチル ジクロロメタン溶液
)処理後、90μg(0.23%)標題の化合物を与える。
分光学的データ:
UV-vis: λ462、604、642、802nm(CH2Cl2中);
HRMS(EI),C46H48N6(M+)のための計算値 684.3940、実測値 684.
3932実施例 12 ポルフォシアニンの毒性(In vitro)
細胞が血清を含まない培地(DME)中で3回洗浄される。カウント
され1ml当たり107個の細胞の濃度までに調製される。
“親和性”測定のために、暗い中で100μlの細胞けん濁液及び100μl
のテスト又は対照の化合物が混合される。“標識化”が4℃、1時間継続して行
われ、標識された細胞は、暗中で3回夫々3mlの溶媒で洗浄され、再度新しい
溶媒中けん濁される。再度けん濁された細胞は、その後、300−850nmで
30分間光に当てされる。
“直接”測定において、細胞は、テスト又は対照の化合物の添加後、直ちに照
射される。照射の効果は、標的細胞に対し適当な方法を使用して測定される。
ヒト赤血球(RBCs)がテスト細胞として使用されるとき、対照(ヘマトポ
ルフィリン、Hp)及びポルフォシアニン(式(1))標識細胞の照射により引き
起こされる変性が可視的に測定される。
ムリン肥満細胞種セルラインP815が使用されるとき、結果が次の如く測定
される:
細胞が、10−50ng/ml濃度で、対照としてHp及びテスト物質として式
(1a)のポルフォシアニンを使用して上記の如く標識化される。再度けん濁さ
れる細胞は、30分間300−850nmの光で処理される。存在する生育力が
、エオシン−Y排除し、死滅細胞と生存細胞を区別するための標準な手法を用い
て、直接カウントにより測定される。
上記のように実施される他の測定において、光露出から回取される細胞は、そ
の際チミジンの共存が生存力と同等として標準の手法でそれらを18時間10μ
Ci/mlトリチウム標識チミジン中で生存力のために測定される。細胞は、採取
され、放射能量がシンチレーショ
ン カウンターで測定される。実施例 13 ポルフォシアニンの選択的結合
P815細胞が、1−200ng/mlのHP又は式(1a)で示されるポルフォシ
アニンを使用して、実施例 12に記載される如く培養される。細胞は、30分
間暗中にて標識され、吸収されないポルフィリンのない状態で洗浄され、再度け
ん濁された後、300−850nmの光に更に30分当てられる。細胞の生存性
が、30μCI/mlトリチウム含有チミジンで標識し18時間37℃で培養した後
、トリチウム含有チミジン共存により確証される。実施例 14 免疫複合体の調製
この実施例は、ヘマトポルフィリン(Hp)又は式(1a)で示されるポルフ
ォシアニン(Pc)の何れかとの4種の異なる抗体の免疫複合体調製のための製
造方法を説明する。採用される抗体は、CAMAL−1、抗−M1抗体、及びB
16G抗体(全てこの開示中上記に記載されたようにして製造される。)、並び
に親和性上精製されたラビット 抗−マウス Ig(RaMIg)である。更に
、精製された不適切なモノクローナル抗体(C−MAb)製剤は、対照が要求さ
れる場合使用される。
一つの複合体の製造は、基本的には、Mew et al.J Immunol
(1983)130:1473)により記載される通り実施される。簡単には、
220mgのHp.0.2HClの25ml水の溶液(Sigma Chemical Co.,
St.Louis、Mo)及0.8mlN,N-
ジメチルホルムアミドに、0.6ml水中20mgの1-エチル-3-(3-ジメチルア
ミノプロピル)-カルボジイミドHCl(EDCI)が添加される。30分後、
この溶液は、5mlの蒸留水に溶解された15mgの抗体蛋白に混合されて、5
時間培養される。この間、溶液のpH値は、モニターされ6から7の間に調整さ
れる。その後、50μlのモノエタノールアミンが添加されて、溶液は、一夜室
温に放置される。溶液は、0.001M燐酸緩衝液(pH7.4)に対し4日間1日
当たり3回の交換で、その後PBSに対して透析される。ポルフォシアニンの複
合体が類似方法で調製される。
好ましいプロトコールにおいて、各5mgのHp又はPc及び脱水剤を含むDM
SOけん濁物2mlが調製され、30分間室温で窒素雰囲気下でかき混ぜられる。
これに、2mlのDMSO中に2mgの適当なイムノグロブリンを含むけん濁液が添
加され、得られた混合物は更に10分間かき混ぜられる。この混合物は、その後
、燐酸緩衝の食塩水(pH7.4)(PBS)中で5倍量の50μlモノエタノ
ールアミン含有PBSを加えて希釈されて作製後、PBSに対し3回洗浄交換を
行い透析される。
もう一つの方法として、各々5mgのHp又はPc、連結剤及び脱水剤を含む
けん濁液2mlが調製され、おおよそ15分間窒素雰囲気下室温でかき混ぜられる
。これに、その後、2mlのテトラフラン中に約2mgの免疫特異性蛋白を含むけん
濁液が添加され、得られる混合物は、更に10分間かき混ぜられる。
上記の手順は、CAMLA−1のために、そして上記にリストされたその他の
抗体製剤のために、適当である。
更に、下記の製剤は、特別にB16G及びRαMIgで製造される:B16G
4mlのスペクトル的に上級のDMSO中で11mgのヘマトポルフィリンと11m
gのEDCIが30分間窒素雰囲気下室温でかき混ぜられ、その後、2mlのD
MSO中でMaier et al.JImmunol(1983)131:1843に記載の如く調製さ
れるような20mgの凍結乾燥B16G抗体を加える。得られる混合物は、40秒
間室温でかき混ぜられ、以後前記の如く進められる。得られる生産物はおおよそ
375μgのHp/mg B16Gを含む。類似の手段がHpにPcを代置して
使用される。RaMIg
1mlのDMSO中で400μgのEDCI及び400μgのヘマトポルフィリ
ン溶液が、30分間窒素雰囲気下室温で上記の如くかき混ぜられ、1mlのDM
SO中でMew et al.J Immunol(1983)130:1473により記載の如くして調
製されるような800μgの凍結乾燥RaMIg抗体を加える。得られる混合物
は、30秒間室温でかき混ぜられ、以後上記の如く進め、200 αg Hp/m
g RαMIgを含む生産物を得る。類似の手段がHpにPcを代用して使用され
る。実施例 15 インビトロでの免疫複合体の特異性
TSMがイムノグロブリンにから成る場合、TSM-Hp及びTSM-Pc複合体は、イ
ン ビトロで細胞に対し適当な対照の共存下で複合体と適当な細胞を混合し、そ
の後標識細胞を照射に当てることにより試
験される。この測定を実施するための手段は、CAMAL-1のためのMew et al.、C
ancer Research(1985)中、及び抗−M1のためのMew et al.JImmunol.(1983)に
より詳細に記述される。ここに引用される両文献共に、この開示の中に参照によ
り組込まれる。
CAMAL-1のために、簡便には、3個のセルライン、WC4,WC6及びWC2
(WC4とWC6はCAMAL抗原を生産するが、WC2は生産しない。)は、
前記実施例 14に記載されるような適当なTSM−Hp又はTSM−Pc製剤
で標識される。各々106細胞を含む標識化セル製剤が、ローズ室に導かれ63
0nmのレーザーで光活性化される。種々の製剤のための結果は、その後取集さ
れ、編纂される。
抗−M1複合体のために、M1腫瘍細胞が標的細胞として使用され、TSM-Hp、
TSM-Pc複合体又は薬剤、又は抗体単独又は抗体と薬剤の組合わせ(但し、結合さ
れない。)と、それらを6%炭酸ガスの湿らされた培養基器中37℃で2時間培
養することにより処理される。細胞は、3回PBS中洗浄され、その後、プレー
ト上で一夜蛍光性光に当てられる。細胞は、上記トリチウム含有チミジンの取り
込みによる生存性評価に付される。
B16G複合体のために、A10、P815及びL1210の細胞が標的細胞として使用さ
れる。(A10細胞は、B16G−反応性T−サプレッサー因子を分泌するTセル
ハイプリドーマである。;P815細胞は、同様に、B16Gと反応性がある
。)イン ビトロの検討が、B16G-Pc又はB16G-Pc複合体を採用する直接的方法を
使用し、又は非標識化されたB16G抗体及び標識化されたRαMIg-Hp又はRαMIg-
Pcを間接的に使用して行われる。
直接的方法では、5×105の細胞が、テスト又は対照として適当なTSM-薬剤
複合体を含有する1ml DME/Hepes中Hp又はPc濃度320、160、80、40及
び20ng薬剤/mlでけん濁される。細胞は、暗色下37℃で1時間培養され、そ
の後、3回5ml DME/Hepes中で洗浄され、その後、1mlの同じ緩衝液中に再度け
ん濁される。3個の標識された製剤100μlテストサンプルが平底マイクロタ
イターウエルに調剤され、残った細胞けん濁液(700μl)は、白熱光(22.5
mW/cm2)に1時間20cmの距離で当てられる。その後、追加的に、3個の100μ
l部分標本が、マイクロタイター ウエルに移される。DME/Hepes中に希釈される
20%FCSを含むトリチウム含有標識チミジンは、その後、100μl部分標本
中全てにマイクロタイター ウエルに添加され、その結果、2μCiの標識チミジ
ンが各ウエルに添加される。培養が、18時間37℃で、加湿10%CO2中で行
われ、その後MASH採取器上に採取される。チミジンの取込みは、Hpシンチレ
ーションカウンター(Tri-Carb Model 4550)で測定される。
間接的な測定において、上記に記載された如く調製されるA10けん濁液が、50
μg/mlのB16G又は対照抗体C-MAbの何れかに4℃30分間当てられ、DME/Hepes
中で洗浄され、その後、更に30分間4℃で暗色下、2μg/mlから15ng/ml
のHp又はHcの間で変化するRαMIg-Hp又はRαMIg-Pcに当てられる。細胞は
、上記に記載されたような標識チミジン取込みを用いて生存性を評価される。実施例 16 インビボでのポルフォシアニン及びその複合体の細胞毒性
インビボでのポルフォシアニン(Pc)及びその複合体の有効性が、同様に評
価される。CAMAL-1及び抗-M1複合体のための手順は、上記実施例 15で引用さ
れた2件のMew et al.の文献に記載された通りである。B16G-Hp及びB16G-Pc複
合体のために、又Pc(式(1))単独のために、インビボでの検討が下記の通り行
われる:
インビボの試験は、腫瘍上のT−サプレッサー細胞の集団の間接的有効性に依
る。これは、その後、照射治療の有効性を評価する手段として役立つ。先天性D
BA/2 マウス中生長されたP815肥満細胞腫細胞が、腫瘍のために特異的
にT−サプレッサー細胞を刺激する。これらのT−サプレッサー細胞は、そうで
なければ腫瘍の退行に助けとなる特異的なT−キラー細胞の生長を妨げる。上記
T−セルハイブリドーマ指定のA10は、これらのT−サプレッサー細胞に関連
するT−サプレッサー因子を分泌する。故に、その中でTSMがT−サプレッサ
ー因子に特異的である複合体とのセル(即ち、B16G)表面での反応によるこ
れらT−サプレッサー細胞集団の選択的死滅は、P815腫瘍を有するマウス中
で腫瘍退行に結果としてなるはずである。
それ故に、この測定では、DBA/2マウスの右脇腹の皮下に104P815細胞を注
射し、腫瘍を発生させる。8日目に腫瘍が明瞭(おおよそ、25−42sq.mm)であ
るとき。マウスは適当に8群に区分され、静脈注射で150μlPBSを次に示
す含有物とともに投与される:何も含有せず、Hp又はPc、B16G−Hp又はB
15G−Pc、B16Gプラス薬剤、B16G単独又はC−Mab−Hp又はC
−
Mab−Pcの何れか。Hpの水準は、全ての場合1動物当たり50μgであり、全
ての場合(適切な場合)B16G310μgである。
動物は、暗色下2時間維持され、その後、300−850nm、22.5mW
/cm2の強い光線に当てられる。動物は、その後、正常に取扱われ、毎日モニ
ターされる。実施例 17 診断的イメージング
32才女性患者が発熱かつ腹痛を起こす。その患者は、1週間抗生物質治療を
受け何の効果も観られないまま推移する。CATスキャンが何か異常な固まりの
発生を見落とす。照射イメージング検討がTc-99m-標識ポルホシアニンを使用し
て実行される。20mCiの放射線標識ポルホシアニンの注射がなされ、患者は、S
PECTモードのガンマカメラでスキャンされる。患者の腹部のスキャンは、Tc-99m
の蓄積の焦点を示す。手術が行われ、Tc-99m活性部位に腫物が発見される。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年3月21日
【補正内容】
補正書翻訳文
(原文第50頁に対する差替頁の訳文)
(請求項1の原文第50頁の差替対応部分を「 」で示し、補正部分は下線で示
す;なお請求項1の第49頁の部分も併せて示す)
1.式:
で示される化合物、並びにその金属化体及び塩[但し、式中、nは1−4の整数
であり、各Piは独立していて式
で示されるピロール残基(但し、式中、各Ria及びRibは立していて非相互作用
の置換基である)であり、各Ziは独立していて、共有結合;式
で示されるメソ架橋基;式
で示されるN−メソ架橋基;式
で示されるCC連結;
「式
で示されるCNCCNC連結(但し、式中、各々Ric、Rid、Rie、Rir及びRik
は独立していて非相互作用置換基である);又は式
で示されるCNC連結であり、少なくとも1個のZiは当該CNC連結であり、 旦し、Z1びZ3が共に−CNC−でりかつZ2びZ4が共にメソ架橋基=CR ic −のとき、nは2でない
。]」
(請求項2〜8は変更がないので訳文を省略する。)
(原文第54頁に対する差替頁の訳文)
(請求項34の原文第54頁の差替頁対応部分の訳文を「 」で示し、そのうち
補正部分を下線で示す;なお請求項34の原文第53頁記載部分も併せて示す。
)
(請求項34)
34. 式
で示される化合物を「式
で示される化合物で、過剰のDDQの存在下に非極性非プロトン性溶媒中処理す
ること(旦し、前記過剰のDDQが10倍過剰のとき、式1(a)の化合物はア ルミナカラムのクロマトグラフィーにより精製しない)
を特徴とする」
式1(a)
で示される化合物を製造する方法。
(請求項35)
35. 式
で示される化合物を極性溶媒中で過剰のアンモニアで処理すること(但し該極性 溶媒は乾燥エタノールではない)
を特徴とする式
で示される化合物を製造する方法。
(請求項36は変更ないので訳文を省略する。)
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07F 5/00 7457−4H C07F 5/00 J
9450−4H 13/00 Z
13/00 9450−4H A
9356−4H C07K 16/00
C07K 16/00 7419−4H C07B 59/00
// C07B 59/00 9358−4B C12P 21/08
C12P 21/08 9454−4C A61K 49/02 A
C07M 5:00
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR,
KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M
N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,
UA,UG,UZ,VN
(72)発明者 タン、ハン
カナダ H2X 1W7、クベック、モン
トリオール、ミルトン ロード 1802−
625
(72)発明者 ズィー、リリー
カナダ T1K 5J1、アルバータ、レ
スブリッジ、カユーガ プレイス ウェス
ト 14
(72)発明者 ウィジェセケラ、ティラック
アメリカ合衆国、ペンシルヴァニア
19342、グレン ミルズ、コベントリー
レーン 2106
(72)発明者 ドルフィン、デイビッド
カナダ V6R 2R2、ブリティッシュ
コロンビア、バンクーバー、ウェスト
トゥエルブス アヴェニュー 4464
【要約の続き】
で示されるCNC連結であり、少なくとも1個のZiは
当藷CNC連結である。これらの化合物は光力学的な治
療及び診断において有用である。金属が常磁性であると
き金属化体が、MRIコントラスト剤として有用であ
る。