JPH1047483A - 圧力容器のシール構造 - Google Patents

圧力容器のシール構造

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JPH1047483A
JPH1047483A JP20685396A JP20685396A JPH1047483A JP H1047483 A JPH1047483 A JP H1047483A JP 20685396 A JP20685396 A JP 20685396A JP 20685396 A JP20685396 A JP 20685396A JP H1047483 A JPH1047483 A JP H1047483A
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JP
Japan
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flange
packing
lid
section
pressure vessel
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JP20685396A
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English (en)
Inventor
Yoichi Kitazawa
洋一 北沢
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HANIYUUDA TEKKO KK
Original Assignee
HANIYUUDA TEKKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力容器の製造コスト低減及びメンテナンス
の顕著な経済性を図る。 【解決手段】 缶胴1の開口端部3を胴フランジ10で
形成し、開口端部3を閉塞する鏡蓋2の外周縁に胴フラ
ンジ10と相対して蓋フランジ20が形成された圧力容
器において、胴フランジ10の内周面に円錐形の凹面部
26を形成するとともに、蓋フランジ20の内周面に凹
面部26に嵌合する凸出部27を形成し、かつ、凸出部
27に鏡蓋2側に立ち上がり壁30を有するパッキン溝
28を刻設し、パッキン溝28にパッキン40を収納し
て構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は圧力容器のシール
構造に関し、特に鏡蓋と缶胴とのパッキン当接部の形状
及びクランプリングを改良することにより、当該圧力容
器にかかる内圧又は負圧(真空圧)の何れの場合にもシ
ール機能が働くとともに、圧力容器の製造コスト、ラン
ニングコスト、メンテナンスコストの低減等、顕著な経
済性を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】缶胴内に処理物を収納し、加圧、加熱又
は負圧にする等して、物の加工又は処理を繰り返して行
う圧力容器は、缶内を密封するためのシール構造が重要
な構成要素であり、圧力容器の製造コストの大きな部分
を占める。このシール構造は、主に缶胴の開口端部とそ
れを開閉可能に閉塞する鏡蓋との間に介在すべきパッキ
ンに指向される。
【0003】そこで、この圧力容器について図を用いて
説明すると、図8に示すように、地面又は床等の支持面
Eに脚台6を介して缶胴1が固定され、この缶胴1の一
端部は開口し、この開口端部3を閉塞する鏡蓋2が枢軸
部4で開閉可能に軸着され、かつ、クランプリング5で
缶胴1と一体に締結される。鏡蓋2と缶胴1の開口端部
3とのシール構造は、図9に示すように、開口端部3の
外周面に半径方向へ所定幅で環状に設けられた胴フラン
ジ10の端面と鏡蓋2の外周面に半径方向へ所定幅で環
状に設けられた蓋フランジ20との間にパッキン7を介
在させたもので、パッキン7は蓋フランジ20の端面に
環状に刻設したパッキン溝8に圧縮可能に嵌合してい
る。
【0004】パッキン7は断面形状において特殊であ
り、パッキン溝8に形成したアリ溝部8aに係合して装
着部7aが抜け止めされており、アリ溝部8aと一体の
テーパー溝部8bには胴フランジ10が圧接する幅広の
リップ部7bが形成され、加硫したゴムにより全体とし
て環状に一体形成されている。クランプリング5は断面
コ字形の環状体であってその半径方向の内周縁には所定
ピッチで爪50,50が相対向して形成され、この爪5
0,50は胴フランジ10と蓋フランジ20の外周縁に
形成した爪11,21と同じである。
【0005】爪50,50は、図8(B)に示すよう
に、クランプリング5が周方向へ半ピッチP/2回転し
て爪11,21と合致すると、鏡蓋2は缶胴1に締結さ
れる。また、クランプリング5を逆に半ピッチP/2回
転させて元の位置に戻し爪50が爪11,21から半ピ
ッチP/2回転すると、爪50,50は爪11,21と
の重なりを解いて締結を解除し、これによって鏡蓋2と
缶胴1の締結が解除され、鏡蓋2は開くことができる。
【0006】そして、クランプリング5は蓋フランジ2
0を胴フランジ10と締結した場合に、図9に示すよう
に、蓋フランジ20との間で隙間S1を形成する。した
がって、缶胴1内を加圧すると、図10に示すように、
隙間S1は胴フランジ10と蓋フランジ20間に移動
し、その隙間S1にパッキン7がハミ出すことがあり、
パッキン7の劣化や耐用寿命の低下を招来する。そのた
め、図11に示すように、図9の場合に形成される隙間
1に一対の加圧部材16を介在させてパッキン7を圧
着して隙間を少なくする。
【0007】加圧部材16は、図12に示すように、所
定の勾配を形成した一対の楔形板体からなり、これらを
互いに勾配面17で対面させてそれぞれ蓋フランジ20
とクランプリング5に固定して構成される。したがっ
て、胴フランジ10と蓋フランジ20を締結した断面コ
字形のクランプリング5を所定角度で回転させると加圧
部材16の勾配面17,17が摺接して、図8(B)に
示すように、互いに一致したとき蓋フランジ20が胴フ
ランジ10に押し付けられ、パッキン7のシール機能が
作用して缶胴1内を密閉できるというものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のシール構造によれば、まず第1に、パッキン7は高
価となる欠点を有する。すなわち、パッキン7は形状が
特殊であるから、その成形用金型の製作も特殊加工を要
し、特に装着部7aを成形する部位は高い精度を必要と
し、切削機械を用いて細かい加工を必要とする。また、
直径が2メートル以上に及ぶ場合も多いが、総じて一品
注文製作となり製造数量がきわめて少ないために高価と
なる。
【0009】第2に、圧力流体として高温の蒸気等を用
いると、パッキン7の耐用寿命がきわめて短く、頻繁に
交換しなければならない欠点があることである。すなわ
ち、パッキン7は断面形が尖鋭なので亀裂や破損し易い
ほか、老化現象が早くてシール性能が劣化するためであ
る。そして、老化したパッキン7をパッキン溝8から取
り外そうとすれば、パッキン7は硬化していて装着部7
aがリップ部7bから裂断してアリ溝部8a内に残り、
これを除去するには多くの時間と労力を要する手作業が
必要となる。さらに、パッキン7を交換する場合にあっ
ても、装着部7aをアリ溝部8a内に手作業にて押し込
まねばならないから、多くの時間と労力を要する。
【0010】第3に、パッキン溝8は耐蝕性の金属を用
いることと、アリ溝部8aやリップ部7bのシール面の
平滑仕上げ等のほか、精度の高い加工が必要となること
などにより、これまた高価となり、不都合である。アリ
溝部8aの加工は、溝の大きさに較べ蓋の寸度が大きい
ので、大型の機械での精細な加工であること、且つアリ
溝部8aの寸法が小さいので太い切削バイトは使えず切
削量は極めて少なくし時間をかけて加工するなど、加工
効率が極めて悪い。
【0011】第4に、パッキン7の外径が缶胴1の内径
に対して大きいから、缶内圧力が構造部に作用する負荷
が大きい欠点がある。すなわち、缶内圧力が構造部に作
用する負荷の値はパッキン7の外径で定まり、この値が
小さいほど負荷は少なくて済む。この値を小さく出来れ
ば、その結果に係わる部分である、缶体及びクランプリ
ング5の断面寸法を縮小でき、設計的に有利であり、又
クランプ開閉のための動力も小さくし得る等メリットが
大きい。しかしながら、従来のパッキン7は図9のよう
に、缶胴1の半径Rに対してr寸法だけ外径が大きく、
不利である。
【0012】第5に、図11において加圧部材16は蓋
フランジ20を胴フランジ10に圧接させるために不可
欠であるから、その分のコストがかさむこととなるため
に、省略できれば好都合である。また、蓋フランジ20
とクランプリング5との間には、加圧部材16を介在さ
せるに足りる寸法S分を必要とするために、クランプリ
ング5はその幅Wを大きく形成しなければならないか
ら、その分のコストがかさむためになるべく小型化でき
れば好都合である。
【0013】第6に、図10に示すように、蓋フランジ
20と胴フランジ10との間に隙間Sが形成されている
場合、パッキン7の外周端が隙間S1内に押し出されて
はみ出し、挟まった状態で固化してしまう欠点がある。
このようになると、クランプリング5を回転するときの
抵抗が大きくなるために回転操作が困難になる。そのた
め、クランプリング5の回転駆動機構は、予め回転力を
大きく設定して製作しなければならない。そして、その
程度を増大させないためには、潤滑をしたり、摺動面の
かじりを除去する等の繁雑なメンテナンスが必要であ
る。
【0014】第7に、圧力容器の用途により缶内圧力に
負圧をかける場合がある。この場合は鏡蓋2の閉鎖時に
パッキン7を予め圧縮するように、パッキン溝8を浅く
作り突出させる。加圧兼用であればこれが「ハミ出し」
となり、不都合である。この「ハミ出し」現象の防止や
対負圧用途の為、鏡蓋2の閉鎖時にパッキン7を予圧す
ることの必要と、それにより生じる事項への対処は製
造、使用ともコストアップの要因であり、この事の軽減
が望まれる。
【0015】そこで、この発明は上記諸欠点を除去でき
る圧力容器のシール構造を提供する。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる圧力容
器蓋のシール構造は、請求項1によれば、缶胴の開口端
部に鏡蓋が開閉可能に軸着され、該開口端部に形成した
胴フランジと対面して鏡蓋の外周縁に蓋フランジが形成
され、これら胴フランジと蓋フランジをクランプリング
で締結して缶胴内部を密閉する圧力容器のシール構造に
おいて、前記胴フランジの開口端部に円錐形の凹面部を
形成する一方、該凹面部に対応する凸出部を前記鏡蓋の
周端部に形成し、該凸出部の外周面にパッキン溝を形成
し、該パッキン溝には前記凹面部に当接する弾性材から
なるパッキンを環状に装着したことを特徴とする。
【0017】したがって、蓋フランジと胴フランジが締
結された場合に、凹面部と凸出部が嵌合し、かつ、凸出
部のパッキンが凹面部に接触して缶胴内を密閉する。
【0018】また、請求項6によれば、缶胴の開口端部
に鏡蓋が開閉可能に軸着され、該開口端部に形成した胴
フランジと対面して鏡蓋の外周縁に蓋フランジが形成さ
れ、これら胴フランジと蓋フランジをクランプリングで
締結して缶胴内部を密閉する圧力容器のシール構造にお
いて、前記クランプリングは前記胴フランジと蓋フラン
ジの外周縁部を嵌合する断面コ字形の環状体が周方向へ
複数に分割形成され、かつ、それらの分割したブロック
が一箇所を残してそれぞれヒンジ結合されて開閉可能な
ロックリングであることを特徴とする。
【0019】したがって、蓋フランジと胴フランジの締
結作業はロックリングをそのヒンジを中心として拡開す
る作業でなされ、従来のように回転させる作業ではな
く、パッキンの予圧を要しないので、加圧部材を省略で
き、その掛け外し機構も省力化したものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図に
基づき説明する。図において前記従来例と同一部分には
同一符号を用いた。
【0021】図1に示すように、缶胴1の開口端部3に
枢軸部4で軸着された鏡蓋2が開閉可能であり、缶胴1
の胴フランジ10と鏡蓋2の蓋フランジ20が前記クラ
ンプリング5に代わるロックリング51で締結されて缶
胴1内を密閉できる構造である。ロックリング5、胴フ
ランジ10と蓋フランジ20には前記従来例のような所
定ピッチの前記爪11,21,50が形成されていな
い。
【0022】すなわち、図2に示すように、胴フランジ
10と蓋フランジ20の外周縁対面側にそれぞれ前記爪
11,21に代わる環状突起部(リップ)12,22が
一体形成され、この環状突起部12,22を嵌合するロ
ックリング51は両側に環状側壁(リップ)52,52
を有する断面コ字形の環状体であるが、図1(B),
(C)に示すように、周方向で2個又は3個のセグメン
トa,b,cに分割され、かつ、それらは一箇所を残し
てヒンジジョイント24で一連に結合され、その一箇所
には開閉装置25が設けられる。
【0023】開閉装置25は分割したセグメントa,c
の端部を連結し、又はその連結を解除して所定の間隔に
拡開できる適宜の手段が用いられる。例えば、セグメン
トa,cの端部に互いに係合する凸凹の端部を形成して
その横断方向へピンを差し込んで連結し、又は、セグメ
ントaの端部に蝶番状の金具の一片を固定し、他片を自
由にしてセグメントcと脱着できるようにすることなど
がある。そして、このロックリング51は開いて環状突
起部12,22に係合し、又は、環状突起部12,22
から外すことができる。
【0024】このロックリング51は、胴フランジ10
と蓋フランジ20を締結した場合に、その端面間に若干
の隙間Sを形成する程度の環状側壁52,52間の幅W
1を有し、前記加圧部材16を介在することはなく、蓋
フランジ20と胴フランジ10を分離不能にするだけで
よい。かくして、ロックリング51の構成は、JIS規
格急速開閉装置の分割クランプに相当するものである
が、環状側壁52,52の内側面は内側に向かって狭ま
る傾斜角を有する。すなわち、図2に示すように、胴フ
ランジ10及び蓋フランジ20との接点oから上の鉛直
線tに対して外側へ角度αの傾斜線t´で形成されるテ
ーパー面を形成している。これに当接する胴フランジ1
0及び蓋フランジ20の各環状突起部12,22の外側
面も同じ角度αのテーパー面を形成している。角度αは
負荷時の各環状側壁52,52の撓み角及び潤滑した場
合の摩擦角の合計値よりも大きく設定し、加圧時に負荷
を受けたとき、ロックリングに中心に向かう力が発生す
るような構成とする。
【0025】胴フランジ10の開口端部に円錐形の凹面
部26が形成され、蓋フランジ20には凹面部26に嵌
合する凸出部27が突出形成されている。この凸出部2
7の外周面にはパッキン溝28を環状に刻設してある。
パッキン溝28は溝底29を半円形断面とし、この溝底
29に続き蓋フランジ20側に略垂直状の立ち上がり壁
30が、また、胴フランジ10側は断面半円形の側壁3
1が、それぞれ形成されて外に開いた形状とする。そし
て、このパッキン溝28内にパッキン40が嵌合してい
る。パッキン40は断面円形で、パッキン溝28の溝底
29の曲率よりもやや小さい曲率を有して凸出部27が
凹面部26に嵌合すると凹面部26に軽く接触可能とな
るように形成する。
【0026】なお、図6に示すように、パッキン溝28
は蓋フランジ20側へ傾斜した底部32に続き、蓋フラ
ンジ20側に略垂直状の立ち上がり壁33を形成した断
面略三角形の外に開いた形状とするとともに、パッキン
41を断面略三角形としてその一辺が凹面部26に接触
するようにしてもよい。さらに、図7に示すように、パ
ッキン溝28は胴フランジ10側へ傾斜した溝底34に
続き、胴フランジ10側へ傾斜して相対向する二つの側
壁35,36を形成した断面略四角形の外に開いた形状
とするとともに、パッキン42を断面略四角形としてそ
の一辺が凹面部26に接触するようにしても、次に説明
する作用効果と同効を奏する。
【0027】したがって、缶胴1内に被処理物を収納し
て開口端部3を鏡蓋2で閉じると、蓋フランジ20が胴
フランジ10と対面し、凸出部27が凹面部26に嵌合
する。そこで、拡開しているクランプリング5の開閉装
置25の閉操作をしてその環状側壁52,52が環状突
起部22と環状突起部12を嵌合して互いのテーパー面
で両者を締結すると、図2に示すように、蓋フランジ2
0と胴フランジ10の端面間に隙間Sを有するが、パッ
キン40はパッキン溝28の溝底29と凹面部26に接
触する。
【0028】そこで、缶胴1内を加圧すると、図3に示
すように、内圧によってパッキン40は隙間S側へ移動
しようとするが、凹面部26とパッキン溝28の立ち上
がり壁30に密着して阻止されることによってシール機
能を完遂できる。さらに、缶胴1内を負圧にすると、図
4に示すように、パッキン40は半円形の側壁31側に
移動してパッキン溝28の溝底29と凹面部26に密着
することによってシール機能を完遂し、かつ、蓋フラン
ジ20と胴フランジ10の端面が互いに接触してそれら
間の隙間Sは環状側壁52,52間に生じる。
【0029】なお、パッキン40に対する隙間Sの減少
効果について説明する。缶胴1内の加圧時の隙間の詳細
を図5に示す。パッキン溝28の立ち上がり壁30の最
外端pと凹面部26との距離S′は、蓋フランジ20と
胴フランジ10の端面間の隙間Sに角度θのsin値を
掛けた寸法となる。角度θを15度とした場合、距離
S′の寸法は隙間Sの0.26倍(Sの約1/4)とな
り、「ハミ出し」防止の効果が大きい。なお、パッキン
40の断面は円なので、p点との間に距離がある。パッ
キン40は硬さに応じて抵抗がありp点までの空間は余
裕となる。更に加熱の場合は硬化することも有利とな
る。従来のようにパッキン40が直接隙間Sに内接して
いるより遥かに有利である。
【0030】ついで、圧力流体を缶胴1内に供給して被
処理物を処理するため、缶胴1内部が高圧になるとその
圧力でパッキン25は凹面部26と立ち上がり壁30に
全面的に密着することとなるために、シール機能は圧力
が高くなればなるほど向上する。圧力流体による被処理
物の加工が終了すると、缶胴1内の圧力流体を抜き出
し、ロックリング5の開閉装置25を操作して蓋フラン
ジ20と胴フランジ10との締結を解除し、鏡蓋2を開
くと、パッキン40が凹面部26からスムーズに離れ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したこの発明によれば、以下の
ような効果を奏する。
【0032】(1)パッキン40は単純形状の円形断面
を有するリング状のものであり、その製造はメーカーに
おいて既存の型と方法を用いることができ、製造コスト
を従来型に比べ大きく下げることができる。
【0033】(2)パッキン溝28が外に開いた溝をな
しているので、装着、交換、掃除が極めて容易である。
また、U字溝には鋭角部がないので腐蝕に強く、汚損物
質の付着堆積も極めて少ない。
【0034】(3)パッキン40を圧着する必要がない
ので、JISの分割クランプ形式を用いるが、パッキン
溝28の傾斜角を前節3のようにし、負荷時にクランプ
リング5に中心方向むきの力が働くのでロックリング5
1が外に向かって外れる危険を完全に除くことができ、
本質的に安全な構造となる。また、リングの分割部分の
連結構造も簡易なものとすることができる。
【0035】(4)パッキン40の圧着が不要なので、
ロックリング51の内幅に対し鏡蓋2及び缶胴1の環状
突起部22,12と環状側壁52,52との間に隙間S
を設けることができる。このためロックリング51の掛
け外しの際、摺動抵抗がなく、開閉のための動力を僅少
にすることができる。また摩擦が殆ど無いので摩耗を生
じることなく、潤滑などのメンテナンスも省ける。缶胴
1の開口端部3の回りの機構に潤滑剤が不要であること
は、圧力容器の用途が食品加工や医薬品製造の場合歓迎
される。
【0036】(5)胴フランジ10側に凹面部26を、
蓋フランジ20側に凹面部26に嵌合する凸出部27を
形成し、凸出部27にパッキン溝28を形成したので、
凹面部26と凸部27間の距離S′を小さくできてパッ
キン40が隙間S内にハミ出す現象を防止する効果は大
である。
【0037】(6)パッキン40の外径が従来のものよ
り小さく、殆ど缶胴1の内径に近いので強度算定が有利
となる。これにより缶胴1、蓋フランジ20及び胴フラ
ンジ10及びロックリング51の断面が縮小でき、製造
コストの低減が可能となる。
【0038】(7)パッキン40の装着、取り外しが極
めて容易なので、変形硬化がある程度進行した段階で前
後を逆に入れ替えて、継続使用すれば寿命を延ばすこと
ができる。
【0039】(8)缶内圧力が正圧時のみでなく、負圧
時においても正圧時と同じ構造で対処できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す圧力容器の正面図
(A)、側面図(B)及びロックリングの作用説明図
【図2】図1(A)のZ部拡大縦断面図
【図3】図2の正圧時の作用説明図
【図4】図2の負圧時の作用説明図
【図5】図3のY部部分拡大説明図
【図6】この発明の実施の他の形態を示す図2同様の断
面図
【図7】この発明の実施の他の形態を示す図2同様の断
面図
【図8】従来の圧力容器の正面図(A)及び側面図
(B)
【図9】図8(A)のX部部分拡大縦断面図
【図10】図9の加圧時の作用説明図
【図11】図9のパッキンはみ出しを防止する構造説明
【図12】加圧部材の斜視図(A)及び作用説明図
(B)
【符号の説明】
1…缶胴 2…鏡蓋 3…開口端部 10…胴フランジ 12,22…環状突起部 20…蓋フランジ 26…凹面部 27…凸出部 28…パッキン溝 29…溝底 30…立ち上がり壁 31…側壁 40,41,42…パッキン 51…ロックリング 52…環状側壁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶胴の開口端部に鏡蓋が開閉可能に軸着
    され、該開口端部に形成した胴フランジと対面して鏡蓋
    の外周縁に蓋フランジが形成され、これら胴フランジと
    蓋フランジをクランプリングで締結して缶胴内部を密閉
    する圧力容器のシール構造において、前記胴フランジの
    開口端部に円錐形の凹面部を形成する一方、該凹面部に
    対応する凸出部を前記鏡蓋の周端部に形成し、該凸出部
    の外周面にパッキン溝を形成し、該パッキン溝には前記
    凹面部に当接する弾性材からなるパッキンを環状に装着
    したことを特徴とする圧力容器のシール構造。
  2. 【請求項2】 前記パッキン溝が断面略U字形に形成さ
    れ、前記パッキンが断面略円形であることを特徴とする
    請求項1記載の圧力容器のシール構造。
  3. 【請求項3】 前記パッキン溝が断面略三角形に形成さ
    れ、前記パッキンが断面略三角形であることを特徴とす
    る請求項1記載の圧力容器のシール構造。
  4. 【請求項4】 前記パッキン溝が断面略方形に形成さ
    れ、前記パッキンが断面略方形であることを特徴とする
    請求項1記載の圧力容器のシール構造。
  5. 【請求項5】 前記パッキン溝の蓋寄りの立ち上り壁上
    端高さを、蓋フランジが胴フランジに密着した時、胴フ
    ランジの凹面部に接するように構成するとともに、缶胴
    側の側壁上端高さを該凹面部に接触しない最少寸法の隙
    間をとることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載
    の圧力容器のシール構造。
  6. 【請求項6】 缶胴の開口端部に鏡蓋が開閉可能に軸着
    され、該開口端部に形成した胴フランジと対面して鏡蓋
    の外周縁に蓋フランジが形成され、これら胴フランジと
    蓋フランジをクランプリングで締結して缶胴内部を密閉
    する圧力容器のシール構造において、前記クランプリン
    グは前記胴フランジと蓋フランジの外周縁部に形成した
    環状突起部を嵌合する環状側壁を有する断面コ字形の環
    状体が周方向へ複数に分割形成され、かつ、それらの分
    割したブロックが一箇所を残してそれぞれヒンジ結合さ
    れて拡開可能であるロックリングとしたことを特徴とす
    る圧力容器のシール構造。
  7. 【請求項7】 前記ロックリングにおける断面コ字形の
    内角は、内側に向かって狭まる傾斜角を有することを特
    徴とする請求項6記載の圧力容器のシール構造。
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