JPH1041249A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH1041249A
JPH1041249A JP19302096A JP19302096A JPH1041249A JP H1041249 A JPH1041249 A JP H1041249A JP 19302096 A JP19302096 A JP 19302096A JP 19302096 A JP19302096 A JP 19302096A JP H1041249 A JPH1041249 A JP H1041249A
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JP
Japan
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silicon nitride
nitride film
film
silicide layer
semiconductor substrate
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JP19302096A
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Atsushi Suenaga
淳 末永
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板上に窒化シリコン膜を成膜する
際、半導体基板の表面側のシリサイド層の凝集を防止し
て当該シリサイド層のシート抵抗値を低く保つ。 【解決手段】 半導体基板11の表面側にシリサイド層
19aを形成する。減圧CVD法によって、半導体基板
11上に所定膜厚Tよりも薄い膜厚tで第1窒化シリコ
ン膜20を成膜する。この際、シリサイド層19aに掛
かる熱ストレスを出来るだけ低く抑えて第1窒化シリコ
ン膜20の成膜を行う。次に、第1窒化シリコン膜20
の成膜よりも高い成膜温度での減圧CVD法によって、
所定膜厚Tよりも第1窒化シリコン膜20の膜厚t分だ
け薄い膜厚で第2窒化シリコン膜21を成膜する。そし
て、第1窒化シリコン膜20によってシリサイド層19
aへの酸素の供給を遮断しかつシリサイド層19aを抑
え込みながら第2窒化シリコン膜21を成膜して所定膜
厚Tの窒化シリコン膜22を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特には表面側に高融点金属のシリサイド層
が形成された半導体基板上に、所定膜厚の窒化シリコン
膜を成膜してなる半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置のさらなる高集積化及
び高機能化の要求に伴い、素子構造の微細化及び配線構
造の多層化が進んでいる。上記素子構造の微細化を達成
するためには、拡散層やゲート電極の低抵抗化が必須で
ある。そこで、シリコンからなる半導体基板の表面側に
形成された拡散層及びポリシリコンからなるゲート電極
の表面層をシリサイド化するセルフアラインシリサイド
(Self Aligned Silicide)技術が開発され、一部の製品
で既に実用化されている。
【0003】一方、配線構造の多層化を進めるために
は、素子が形成された半導体基板の上方を平坦化する必
要がある。そこで、成膜ガスにオゾン(O3 )−テトラ
エトキシシラン(TEOS:tetraethoxysilane )系の
ガスを用いたCVD(ChemicalVapor Depositiion) 法
によって、表面の平坦化が容易な酸化シリコンからなる
層間絶縁膜を上記半導体基板上に成膜している。ところ
が、このようにして成膜した層間絶縁膜は水分を多く含
み、この膜から拡散された水分は素子の寿命を劣化させ
る要因になる。
【0004】そこで、素子が形成された半導体基板上に
は、減圧CVD法によって成膜した窒化シリコン膜を介
して上記層間絶縁膜を設けるようにする。半導体装置の
層間絶縁膜をこのような構成にすることによって、減圧
CVD法で成膜された緻密な膜質を有する窒化シリコン
膜で、上記層間絶縁膜から拡散される水分を遮断し、素
子が形成された半導体基板表面に水分が供給されること
を防止している。
【0005】上記半導体装置を製造するには、先ず、素
子が形成された半導体基板の表面上に、成膜時の圧力雰
囲気を減圧状態に保った減圧CVD法によって、成膜温
度を760℃程度の一定温度に保ちなら膜厚100nm
程度の窒化シリコン膜を成膜する。その後、この窒化シ
リコン膜上に上記層間絶縁膜を成膜する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記半導体装
置の製造方法には、以下のような課題があった。すなわ
ち、減圧CVD法によって窒化シリコン膜を成膜する際
の成膜温度は、他の絶縁膜を成膜する際(例えば常圧C
VD法によって酸化シリコン膜を成膜する際)の成膜温
度と比較して高い。そして、例えば、760℃の成膜温
度で100nm程度の膜厚の窒化シリコン膜を成膜する
には、150分程度の成膜時間を要する。ところが、こ
のような熱履歴がシリサイド層に掛かると、当該シリサ
イド層には凝集が生じ、シート抵抗が上昇する。特に、
素子の微細化が進んでゲート電極や拡散層の幅が細くな
るほど、上記凝集によってシリサイド層が段切れした状
態になり易いため、シート抵抗の上昇が顕著になる。
【0007】図7は、窒化シリコン膜の成膜温度と成膜
速度との関係を示すいわゆるアレニウスプロットであ
る。この図に示すように、上記シリサイド層の凝集の防
止を目的として窒化シリコン膜の成膜温度を低く設定し
た場合、これによって成膜速度が低下するため所定膜厚
を得るための成膜時間が増加することが分かる。したが
って、単に成膜温度を低くしただけでは、シリサイド層
に掛かる熱ストレスを低減することはできず、上記凝集
を防止することはできない。
【0008】また、上記水分の侵入を防止するための窒
化シリコン膜の成膜以外でも、半導体基板の表面側にシ
リサイド層を形成した後に、例えば層間絶縁膜を平坦化
するためのリフロー工程や、半導体基板上にキャパシタ
を形成するための成膜工程等の熱工程を行う場合には、
この熱工程で上記シリサイド層に凝集が生じてしまう。
【0009】そこで本発明は、半導体基板の表面側に形
成されたシリサイド層の凝集を防止して当該シリサイド
層のシート抵抗値を低く保つことができる半導体装置の
製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、半導体基板の表面側に高融点金属のシリサ
イド層を設けてなる半導体装置の製造方法であり、半導
体基板の表面側に前記シリサイド層を形成した後、この
シリサイド層の凝集を抑える膜厚を有する窒化シリコン
膜を、所定温度での減圧CVD法によって当該シリサイ
ド層の凝集が開始されるより短い成膜時間で前記半導体
基板上に成膜する工程を行うことを特徴としている。
【0011】上記半導体装置の製造方法では、当該シリ
サイド層が形成された半導体基板上に、シリサイド層の
凝集を抑える膜厚を有する窒化シリコン膜が、このシリ
サイド層の凝集を防止した状態で成膜される。このた
め、窒化シリコン膜を成膜した後には、当該窒化シリコ
ン膜によってシリサイド層の凝集が防止され、当該凝集
によってシリサイド層の抵抗が上昇することはない。
【0012】また、本発明の他の半導体装置の製造方法
は、表面側に高融点金属のシリサイド層が形成された半
導体基板上に所定膜厚の窒化シリコン膜を成膜してなる
半導体装置の製造方法であって、先ず、減圧CVD法に
よって、上記半導体基板上に前記所定膜厚よりも薄い膜
厚で第1窒化シリコン膜を成膜した後、この第1窒化シ
リコン膜の成膜よりも高い成膜温度での減圧CVD法に
よって、上記所定膜厚よりも当該第1窒化シリコン膜の
膜厚分だけ薄い膜厚で第2窒化シリコン膜を成膜するこ
とを特徴としている。
【0013】上記製造方法では、成膜温度を変化させた
2回の減圧CVD法によって窒化シリコン膜が成膜され
る。そして、半導体基板上には、2回目の減圧CVD法
よりも低い成膜温度でかつ窒化シリコン膜に必要な所定
膜厚よりも薄い第1窒化シリコン膜が成膜される。この
ため、第1窒化シリコン膜の成膜は、半導体基板の表面
側のシリサイド層に加わる熱ストレスを抑えた状態、す
なわち当該シリサイド層の凝集を抑えた状態で行われ
る。また、このようにして成膜された第1窒化シリコン
膜によって、上記シリサイド層が抑え込まれかつ当該シ
リサイド層への酸素の供給が遮断される。この状態で、
当該第1窒化シリコン膜上に第2窒化シリコン膜が成膜
される。このため、第2窒化シリコン膜の成膜は、半導
体基板の表面側のシリサイド層の凝集を抑えた状態で行
われる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、実施形態の半導
体装置の製造方法を示す図である。以下、先ず、図2を
用いて半導体基板の表面側に素子を形成する手順を説明
し、次に図1を用いて上記素子が形成された半導体基板
の上方に層間絶縁膜を成膜して半導体装置を完成させる
手順を説明する。
【0015】先ず、図2(1)に示すように、シリコン
からなる半導体基板11の表面側に、LOCOS(Locl
Oxidation of Silicon )法またはトレンチ法により素
子分離領域12を形成する。ここでは、例えば950℃
のウエット酸化によるLOCOS法によって、酸化シリ
コンからなる素子分離領域12を形成することとする。
そして、素子分離領域12で分離された半導体基板11
の活性領域11aには、イオン注入によって、トランジ
スタのパンチスルー抑制を目的とした埋め込み層(図示
せず)を形成したりVthを調整するための不純物を導
入する。
【0016】その後、MOSTr.のゲート絶縁膜13
及びゲート電極14を形成する。この際、先ず、パイロ
ジェニック酸化(例えば酸化雰囲気温度850℃,ガス
雰囲気H2 /O2 )によって、半導体基板11の露出面
に8nm程度の酸化シリコン膜を成膜する。次に、減圧
CVD法(例えば原料ガスSiH4 ,堆積温度620
℃)によって、この酸化シリコン膜上にポリシリコン膜
を成膜する。その後、リソグラフィーによって形成した
レジストパターン(図示せず)をマスクに用いてポリシ
リコン膜及び酸化シリコン膜をエッチングし、これによ
って、酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜13及びポ
リシリコン膜からなるゲート電極14を形成する。
【0017】次に、図2(2)に示すように、ゲート電
極14をマスクにしたイオン注入によって、MOSトラ
ンジスタ(以下、Tr.と記す)のLDD(Lightly Do
pedDorein) 拡散層15を形成すための不純物を半導体
基板11の表面層に導入する。上記イオン注入の条件
は、一例として、Nチャンネル領域においてはヒ素イオ
ン(As+ )を注入エネルギー20keV,注入ドーズ
量6×1012個/cm2に設定し、Pチャンネル領域に
おいては二フッ化ホウ素イオン(BF2 + )を注入エネ
ルギー20keV,注入ドーズ量2×1013個/cm2
に設定する。
【0018】その後、図2(3)に示すように、ゲート
電極14及びゲート絶縁膜13の側壁に絶縁性のサイド
ウォール16を形成する。この際、先ず、ゲート電極1
4を覆う状態で、半導体基板11上に絶縁膜を150n
mの膜厚で成膜し、次いでこの絶縁膜を異方性エッチン
グすることによってエッチバックし、当該絶縁膜からな
るサイドウォール16を形成する。尚、この絶縁膜に
は、常圧CVD法やTEOSやオゾン(O3 )を用いた
減圧CVD法によって成膜した酸化シリコン膜や、減圧
CVD法によって成膜した窒化シリコン膜等を用いる。
【0019】次に、図2(4)に示すように、ゲート電
極14及びサイドウォール16をマスクにしたイオン注
入によって、MOSTr.のソース/ドレイン拡散層1
7を形成すための不純物を半導体基板11の表面層に導
入する。上記イオン注入の条件は、一例として、Nチャ
ンネル領域においてはAs+ を注入エネルギー60ke
V,注入ドーズ量3×1015個/cmに設定し、Pチャ
ンネル領域においてはBF2 + を注入エネルギー40k
eV,注入ドーズ量3×1015個/cm2 に設定する。
【0020】その後、上記不純物を活性化するための熱
処理を行う。ここでは、例えば1000℃〜1100℃
で10秒程度のRTA(Rapid Thermal Anneal: 高速加
熱処理) や、850〜950℃で10分程度のファーネ
スアニール(F.A)にて行う。
【0021】次に、サリサイドプロセスにより、シリコ
ン( ここではゲート電極14及び半導体基板11) の露
出表面層に高融点金属のシリサイド層を形成する。この
際先ず、図2(5)に示すように、CVD法や蒸着法に
よって、半導体基板11上の全面に高融点金属膜18を
30nm程度の膜厚で成膜する。高融点金属膜18とし
ては、例えばチタン(Ti),コバルト(Co),ニッ
ケル(Ni),プラチナ(Pt)等を用いる。
【0022】次いで、図2(6)に示すように、RTA
による熱処理(例えば窒素雰囲気中で650℃,30
秒)を行うことによって、高融点金属膜18とゲート電
極14及び半導体基板11との界面でシリサイド反応を
生じさせ、ゲート電極14及び半導体基板11の露出表
面層に高融点金属のシリサイド層19を生成する。この
シリサイド層19は、シリサイドC49相で構成された
ものになる。また、素子分離領域12上の高融点金属膜
18は、シリサイド化反応が生じないためにそのまま残
る。尚、本シリサイド反応はアルゴン雰囲気中の熱処理
でも生じる。
【0023】その後、図2(7)に示すように、未反応
のまま半導体基板11の上方に残った高融点金属膜(1
8)を選択的にウエットエッチングで除去する。この
際、例えばアンモニア過水(NH3 :H2 2 :H2
=1:2:6)をエッチング溶液として用い、室温にて
10分間のエッチング処理を行う。また、エッチング液
は塩酸過水または硫酸過水等でも良い。
【0024】次に、図2(8)に示すように、窒素雰囲
気中またはアルゴン雰囲気中において800℃,30秒
程度の熱処理を行う。これによって、シリサイドC49
相からなるシリサイド層19を、より低抵抗なシリサイ
ドC54相(5Ω程度)からなるシリサイド層19aに
相転移させる。
【0025】以上のような2ステップアニール法によっ
て、素子としてMOSTr.が形成された半導体基板1
1の表面側に高融点金属のシリサイド層19aを形成す
る。そして、この半導体基板11上に減圧CVD法によ
って窒化シリコン膜を成膜するには、以下のようにす
る。尚、この窒化シリコン膜は、半導体基板11の表面
側に形成した素子への水分の供給を遮断できる程度の所
定膜厚Tを有することとし、ここでは100nm程度の
膜厚で成膜することとする。
【0026】先ず、図1(9)に示すように、減圧CV
D法によって、表面側にシリサイド19a層が形成され
た半導体基板11上の全面に、第1窒化シリコン膜20
を成膜する。この第1窒化シリコン膜20は、上記所定
膜厚Tより薄く、半導体基板11上の全面を隙間無く覆
いかつシリサイド層19aを押さえ込むのに十分な範囲
で、できるだけ薄い膜厚tを有することとする。そこ
で、ここでは、5nm〜10nm程度の膜厚で第1窒化
シリコン膜20を成膜する。
【0027】また、第1窒化シリコン膜20の成膜で
は、上記膜厚を得る間にはシリサイド層19aが凝集し
ないように、成膜温度と成膜時間とを設定する。図3に
は、シリサイド層19aに様々な熱処理を施した場合の
シート抵抗値の変動を示すグラフである。尚、シリサイ
ド層19aの初期のシート抵抗値R0 は、R0 =5Ω/
□であり、熱ストレスを加えた後のシート抵抗値RがR
>10Ω/□,R=10Ω/□,R<10Ω/□の場合
で分類してある。そして、減圧CVDによる窒化シリコ
ン膜の成膜が可能な成膜温度範囲が650℃以上であ
り、この温度範囲内における各成膜温度と当該各成膜温
度で5nmの窒化シリコン膜を成膜するのに要する時間
とから、上記第1窒化シリコン膜20の成膜温度と成膜
時間とを決める。
【0028】そこで、一例として、第1窒化シリコン膜
20の成膜条件を、成膜温度=680℃,成膜圧力=1
00Pa,成膜ガスSiH2 Cl2 /NH3 =25sc
cm/250sccmに設定する。このような成膜条件
で第1窒化シリコン膜20の成膜を行うことによって成
膜速度を1nm/分程度にし(図7参照)、5分程度で
第1窒化シリコン膜20の成膜が完了するようにする。
さらに、この成膜では、シリサイド層19aに熱ストレ
スが加わる時間を短く抑えるために、成膜時間以外(例
えば搬送時)における半導体基板11の加熱時間が短く
抑えられる枚葉式のCVD装置を用いることとする。
【0029】次に、図1(10)に示すように、減圧C
VD法によって、第1窒化シリコン膜20上に、第2窒
化シリコン膜21を成膜する。この第2窒化シリコン膜
21は、上記所定膜厚Tよりも第1窒化シリコン膜20
の膜厚t分だけ薄い膜厚で成膜することとする。そこ
で、ここでは、90nm程度の膜厚で第2窒化シリコン
膜21を成膜する。
【0030】また、上記膜厚の第2窒化シリコン膜21
を成膜するのに、ここでは、早い成膜速度が得られるよ
うに成膜条件を設定する。成膜条件の一例としては、成
膜温度800℃,成膜圧力100Pa,成膜ガスSiH
2 Cl2 /NH3 =25sccm/250sccmに設
定して成膜速度を9nm/分程度にする。これによっ
て、第2窒化シリコン膜21を10分程度で成膜し、窒
化シリコン膜の成膜のスループットを確保する。
【0031】以上によって、高融点金属のシリサイド層
19aが形成された半導体基板11上に第1窒化シリコ
ン膜20と第2窒化シリコン膜21とからなる窒化シリ
コン膜22を成膜する。
【0032】その後の半導体装置の製造工程としては、
図1(11)に示すように、窒化シリコン膜22上にT
EOSガスを用いて酸化シリコンからなる層間絶縁膜2
3を成膜する。次いで、層間絶縁膜23のリフロー処理
を850℃で10分間行うことによって、当該層間絶縁
膜23の表面を平坦化する。
【0033】次いで、図1(12)に示すように、層間
絶縁膜23にコンタクトホール24を形成し、コンタク
トホール24内にタングステンプラグ25を埋め込み、
このタングステンプラグ25に接続する状態でアルミニ
ウム配線26を形成する。さらに、アルミニウム配線2
6を覆う状態で層間絶縁膜23上に上層絶縁膜27を成
膜して表面を平坦化し、この上層絶縁膜27にここでは
図示しない接続孔を形成し、この接続孔内をプラグで埋
め込み、このプラグに接続する上層配線を形成して半導
体装置1を完成させる。
【0034】上記半導体装置の製造方法では、シリサイ
ド層19aが形成された半導体基板11上に、先ず、半
導体基板11上を隙間無く覆い、かつシリサイド層19
aを押さえ込むのに十分な範囲でできるだけ薄い膜厚t
の第1窒化シリコン膜20が成膜される。このため、こ
の第1窒化シリコン膜20上に第2窒化シリコン膜21
を成膜する際には、第1窒化シリコン膜20によってシ
リサイド層19aへの酸素の供給が遮断されると共にシ
リサイド層19aが抑えこまれる。したがって、第2窒
化シリコン膜21の成膜の際には、シリサイド層19a
の凝集が防止される。また、第1窒化シリコン膜20
は、できるだけ低い成膜温度でかつ上述のようなできる
だけ薄い膜厚で成膜される。このため、この第1窒化シ
リコン膜20を成膜する際には、上記シリサイド層19
aに加わる熱ストレスが低く抑えられる。
【0035】以上のことから、シリサイド層19aに凝
集を生じさせることなく、半導体基板11上に窒化シリ
コン膜22が成膜される。そして、シリサイド層19a
のシート抵抗値が低く保たれる。図4は、横軸を拡散層
の幅とし、縦軸を拡散層の表面層に形成されたシリサイ
ド層のシート抵抗値としたグラフを示す図である。グラ
フ中のf1は、シリサイド層が形成された半導体基板上
に窒化シリコン膜を成膜しない場合のシート抵抗値であ
る。また、グラフ中のf2は、上記実施形態の手順で窒
化シリコン膜を成膜した場合のシリサイド層のシート抵
抗値である。そして、グラフ中のf3は、従来方法で窒
化シリコン膜を成膜した場合のシリサイド層のシート抵
抗値である。これらデータの比較からも分かるように、
実施形態の方法では、シリサイド層のシート抵抗値を上
昇させることなく半導体基板上に窒化シリコン膜が成膜
されたことが確認できる。
【0036】また、図3におけるグラフ中のf4は、上
記実施形態の手順で窒化シリコン膜を成膜した後、80
0℃で10分間の熱処理を行った場合のシート抵抗値で
ある。また、グラフ中のf5は、従来方法で窒化シリコ
ン膜を成膜した後、800℃で10分間の熱処理を行っ
た場合のシート抵抗値である。これらのデータから、シ
リサイド層19aの上部に窒化シリコン膜22を成膜し
た後には、この窒化シリコン膜19aによってシリサイ
ド層19aが押さえ込まれ当該シリサイド層19aが凝
集し難くなることが分かる。
【0037】このため、図1(11)を用いて説明した
層間絶縁膜23のリフロー処理(850℃,10分間)
においても、上記窒化シリコン膜22下の上記シリサイ
ド層19aが凝集することが防止され、当該シリサイド
層19aのシート抵抗値の上昇を防止することが可能に
なる。
【0038】このことから、半導体基板11の表面側に
シリサイド層19aを形成した後、当該半導体基板11
に対して熱処理工程が行われる場合には、シリサイド層
19aが形成れた半導体基板11上に上記実施形態のよ
うにして窒化シリコン膜22を形成した後に、上記熱処
理工程を行うようにする。そして、当該熱処理工程での
熱履歴によってシリサイド層19aが凝集することを防
止し、当該シリサイド層19aのシート抵抗を低い値に
保たれるようにることができる。
【0039】このため、例えば、シリサイド層19aが
設けられた半導体基板11上にDRAMのキャパシタを
設けてなる半導体装置を形成することが可能になる。こ
の場合、シリサイド層19aが形成された半導体基板1
1上に上記実施形態のようにして窒化シリコン膜22を
成膜する。その後、当該キャパシタを形成する工程を行
う。これによって、当該キャパシタ形成における熱履歴
によってシリサイド層19aに凝集が生じることを防止
した状態で、半導体基板上にキャパシタを形成すること
ができる。
【0040】次に、図5には、上記実施形態の変形例を
示す。すなわち、ここで示す変形例は、MOSTr.の
ソース/ドレイン拡散層17に達するコンタクトホール
24を自己整合的に形成する場合の例である。
【0041】この場合、図5(1)に示すように、ポリ
シリコン膜とシリサイド膜とからなるゲート電極14上
にオフセット絶縁膜51を設け、ゲート電極14及びオ
フセット絶縁膜51の側壁にサイドウォール16を形成
する。サイドウォール16の形成は上記実施形態で図2
(3)を用いて説明したと同様の手順で行う。その後の
工程は、上記実施形態で図2(4)〜(8)を用いて説
明したと同様に行い、ソース/ドレイン拡散層17の表
面層にのみシリサイド層19aを形成する。
【0042】次に、図5(2)に示すように、シリサイ
ド層19aが形成された半導体基板11上に窒化シリコ
ン膜22を成膜する。この窒化シリコン膜22の成膜
は、上記実施形態で図1(9)及び(10)を用いて説
明したと同様に行う。その後の工程は、上記実施形態で
図1(11)及び(12)を用いて説明したと同様に行
う。
【0043】この変形例では、窒化シリコン膜22上の
層間絶縁膜23にコンタクトホール24を形成する際、
サイドウォール16の側壁に成膜された厚膜の窒化シリ
コン膜22部分がエッチングのストッパになる。このた
め、ソース/ドレイン拡散層17に達する上記コンタク
トホール24が、自己整合的に形成される。
【0044】尚、上記変形例を含む実施形態では、窒化
シリコン膜22を形成する際、第1の窒化シリコン膜2
2の成膜と第2の窒化シリコン膜22の成膜とを、それ
ぞれ別の装置を用いて不連続に行うようにした。しか
し、本発明の半導体装置の製造方法では、第1の窒化シ
リコン膜22の成膜と第2の窒化シリコン膜22の成膜
とは、図6に示すように連続的に行っても良い。すなわ
ち、この場合、CVD装置内において第1の窒化シリコ
ン膜22を成膜した後、ただちに成膜温度を上昇させて
第2の窒化シリコン膜22の成膜に移行する。
【0045】上記のように成膜を行った場合において
も、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0046】また、半導体基板11の表面側にシリサイ
ド層19aを形成した後、当該半導体基板11の表面側
に層間絶縁膜を形成することなく、当該半導体基板11
に対して熱ストレスが加わるような工程を行う場合に
は、シリサイド層19a上の窒化シリコン膜は膜厚は、
必ずしも水分の侵入を遮断する程必要ではない。そこ
で、シリサイド層19aが形成された半導体基板11上
に、上記第1窒化シリコン膜20のみからなる窒化シリ
コン膜を成膜する。これによって、シリサイド層19a
を形成した後、上記熱ストレスが加わる工程を行って
も、第1窒化シリコン膜20からなる窒化シリコン膜に
よって当該シリサイド層19aに凝集が生じることが防
止され、シリサイド層19aの抵抗値を低く保つことが
できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体装
置の製造方法によれば、シリサイド層の凝集を抑える膜
厚を有する窒化シリコン膜をシリサイド層の凝集を防止
した状態で半導体基板上に成膜することで、窒化シリコ
ン膜の成膜及び後工程でシリサイド層に熱が加わって
も、当該シリサイド層が凝集によってシリサイド層の抵
抗が上昇することはない。このため、シリサイド層を形
成した後に、熱処理を伴う工程を行うことが可能にな
る。
【0048】また、本発明の他の半導体装置の製造方法
によれば、減圧CVD法によって所定膜厚よりも薄い第
1窒化シリコン膜を成膜した後、この成膜よりも高温の
減圧CVD法によってさらに第2窒化シリコン膜を成膜
することで、低温で成膜した第1窒化シリコン膜によっ
て半導体基板の表面側に形成されたシリサイド膜を抑え
込みかつ当該シリサイド層への酸素の供給を遮断した状
態で、第2窒化シリコン膜を成膜することが可能にな
る。このため、表面側に高融点金属のシリサイド層が形
成された半導体基板上に、所定膜厚の窒化シリコン膜を
成膜してなる半導体装置において、シリサイド層のシー
ト抵抗を低く保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を示す断面工程図である。
【図2】素子の形成手順を示す断面工程図である。
【図3】熱処理条件によるシリサイド層のシート抵抗の
変動を示すグラフである。
【図4】シリサイド層の形成幅とシート抵抗との関係を
示すグラフである。
【図5】他の実施形態の変形例を示す断面工程図であ
る。
【図6】窒化シリコン膜成膜の他の例を示すグラフであ
る。
【図7】成膜温度と成膜速度の関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 半導体装置 11 半導体基板 19a シリ
サイド層 20 第1窒化シリコン膜 21 第2窒化シリコン
膜 22 窒化シリコン膜 T 所定膜厚

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の表面側に高融点金属のシリ
    サイド層を設けてなる半導体装置の製造方法であって、 前記半導体基板の表面側にシリサイド層を形成する工程
    を行った後、 前記シリサイド層の凝集を抑える膜厚を有する窒化シリ
    コン膜を、所定温度での減圧CVD法によって当該シリ
    サイド層の凝集が開始されるより短い成膜時間で前記半
    導体基板上に成膜する工程を行うこと、 を特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面側に高融点金属のシリサイド層が形
    成された半導体基板上に、所定膜厚の窒化シリコン膜を
    成膜してなる半導体装置の製造方法であって、 減圧CVD法によって、前記半導体基板上に前記所定膜
    厚よりも薄い膜厚で第1窒化シリコン膜を成膜する工程
    と、 前記第1窒化シリコン膜の成膜よりも高い成膜温度での
    減圧CVD法によって、前記所定膜厚よりも当該第1窒
    化シリコン膜の膜厚分だけ薄い膜厚で第2窒化シリコン
    膜を成膜する工程とを行い、 前記第1窒化シリコン膜と前記第2窒化シリコン膜とか
    らなる窒化シリコン膜を成膜することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第1窒化シリコン膜は、前記シリサイド層の凝集を
    抑える膜厚を有し、かつ所定温度での減圧CVD法によ
    って当該シリサイド層の凝集が開始されるより短い成膜
    時間で前記半導体基板上に成膜されること、 を特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記窒化シリコン膜の所定膜厚は、当該窒化シリコン膜
    の上層からの水分の侵入を遮断する膜厚であること、 を特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記窒化シリコン膜の所定膜厚は、当該窒化シリコン膜
    の上層からの水分の侵入を遮断する膜厚であること、 を特徴とする半導体装置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007165813A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Seiko Npc Corp シリコン窒化膜の形成方法
CN1326686C (zh) * 2005-07-20 2007-07-18 哈尔滨工业大学 主动变形混合复合材料的制备方法

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