JPH103934A - 燃料電池発電装置 - Google Patents
燃料電池発電装置Info
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- JPH103934A JPH103934A JP8151974A JP15197496A JPH103934A JP H103934 A JPH103934 A JP H103934A JP 8151974 A JP8151974 A JP 8151974A JP 15197496 A JP15197496 A JP 15197496A JP H103934 A JPH103934 A JP H103934A
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- cooling
- fuel
- blow
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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Abstract
(57)【要約】
【課題】水蒸気分離器の冷却水のブローダウン配管への
スケールの付着を抑制し、簡便な保守点検により安定し
て冷却水の水質を維持できるものとする。 【解決手段】水蒸気分離器7に内蔵された冷却水を循環
ポンプ8により燃料電池本体1の冷却板2に供給し、排
出された冷却水を冷却用熱交換器6へと戻す冷却水循環
系5と、空気オフガスと燃焼排ガスより生成水を回収す
る生成水回収装置9と、回収水の不純物を除去し水蒸気
分離器7に補給水として供給する回収水処理系とを備
え、水蒸気分離器7に冷却水を系外に放出するブローダ
ウン配管11を備えた燃料電池発電装置において、ブロ
ーダウン配管11に補給水によってブローダウン水を1
00℃以下に冷却するブローダウン水冷却器16を備え
る。
スケールの付着を抑制し、簡便な保守点検により安定し
て冷却水の水質を維持できるものとする。 【解決手段】水蒸気分離器7に内蔵された冷却水を循環
ポンプ8により燃料電池本体1の冷却板2に供給し、排
出された冷却水を冷却用熱交換器6へと戻す冷却水循環
系5と、空気オフガスと燃焼排ガスより生成水を回収す
る生成水回収装置9と、回収水の不純物を除去し水蒸気
分離器7に補給水として供給する回収水処理系とを備
え、水蒸気分離器7に冷却水を系外に放出するブローダ
ウン配管11を備えた燃料電池発電装置において、ブロ
ーダウン配管11に補給水によってブローダウン水を1
00℃以下に冷却するブローダウン水冷却器16を備え
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主としてリン酸
型の燃料電池発電装置に係わり、特に燃料電池本体を冷
却する冷却水循環系に備えられる冷却水のブローダウン
回路の構成に関する。
型の燃料電池発電装置に係わり、特に燃料電池本体を冷
却する冷却水循環系に備えられる冷却水のブローダウン
回路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来より用いられている燃料電
池発電装置のガス系統および冷却水系統の要部を示す系
統図である。リン酸型の燃料電池本体1は、リン酸を保
持したマトリックスからなる電解質層を燃料電極と空気
電極とで挟んで構成される単位セルと冷却板2との積層
体からなり、燃料電極に燃料改質器3で改質した燃料ガ
スを供給し、空気電極に空気を供給することにより、電
気化学反応に基づいて発電が行われる。また、電気化学
反応は全体として発熱反応であり、燃料電池本体1の温
度を、例えば190℃程度の運転温度に保持して効率の
良い運転を行うためには冷却することが必要である。し
たがって、冷却水循環系5に備えられた水蒸気分離器7
に内蔵され、所定温度に保持された純水の冷却水を、循
環ポンプ8により燃料電池本体1に組み込まれた冷却板
2に供給することにより燃料電池本体1を冷却してい
る。冷却板2より排出された冷却水は冷却用熱交換器6
で冷却して水蒸気分離器7へと循環されている。
池発電装置のガス系統および冷却水系統の要部を示す系
統図である。リン酸型の燃料電池本体1は、リン酸を保
持したマトリックスからなる電解質層を燃料電極と空気
電極とで挟んで構成される単位セルと冷却板2との積層
体からなり、燃料電極に燃料改質器3で改質した燃料ガ
スを供給し、空気電極に空気を供給することにより、電
気化学反応に基づいて発電が行われる。また、電気化学
反応は全体として発熱反応であり、燃料電池本体1の温
度を、例えば190℃程度の運転温度に保持して効率の
良い運転を行うためには冷却することが必要である。し
たがって、冷却水循環系5に備えられた水蒸気分離器7
に内蔵され、所定温度に保持された純水の冷却水を、循
環ポンプ8により燃料電池本体1に組み込まれた冷却板
2に供給することにより燃料電池本体1を冷却してい
る。冷却板2より排出された冷却水は冷却用熱交換器6
で冷却して水蒸気分離器7へと循環されている。
【0003】メタンガス等の原燃料を水素濃度の高い燃
料ガスに改質するためには、原燃料をエゼクタ4で改質
用水蒸気と混合して燃料改質器3へと供給し、水とメタ
ンとの反応を改質触媒により促進して水素濃度の高い燃
料ガスを得る方法が用いられており、改質用水蒸気には
水蒸気分離器7で分離した水蒸気の一部が使用されてい
る。したがって、水蒸気分離器7には、原燃料の改質に
使用した水蒸気量に対応して純水を補給する必要があ
り、回収水処理系12より補給水が供給される構成とな
っている。
料ガスに改質するためには、原燃料をエゼクタ4で改質
用水蒸気と混合して燃料改質器3へと供給し、水とメタ
ンとの反応を改質触媒により促進して水素濃度の高い燃
料ガスを得る方法が用いられており、改質用水蒸気には
水蒸気分離器7で分離した水蒸気の一部が使用されてい
る。したがって、水蒸気分離器7には、原燃料の改質に
使用した水蒸気量に対応して純水を補給する必要があ
り、回収水処理系12より補給水が供給される構成とな
っている。
【0004】燃料電池本体1の冷却板2に供給する冷却
水の電気伝導度が高くなると、燃料電池本体1の内部で
液絡現象による電気的損失が生じることとなるので、補
給水には純水を使用する必要がある。このため、回収水
処理系12にはイオン交換式の水処理装置13とフィル
タ14が組み込まれており、電気伝導度の低い純水とし
て補給水を供給している。なお、燃料電池本体1の空気
電極から排出される空気オフガス中に含まれる水分(発
電生成水)や、燃料改質器3のバーナー3aにおいて燃
料電極から排出される燃料オフガスを燃焼させる際に発
生する燃焼排ガス中に含まれる水分(燃焼生成水)を凝
縮して得られる回収水は、水道水よりも不純物が少な
く、イオン交換式の水処理装置13の負荷を軽減できる
ので、これらの水分を回収する生成水回収装置9を備
え、熱交換器9aにより冷却して得られた約 50 ℃の回
収水を回収水処理系12へと供給する方式が採られてい
る。なお、回収水のみでは補給水を賄いきれない場合に
は、不足分に相当する水道水を生成水回収装置9へと供
給して水バランスを保持する方法が採られている。
水の電気伝導度が高くなると、燃料電池本体1の内部で
液絡現象による電気的損失が生じることとなるので、補
給水には純水を使用する必要がある。このため、回収水
処理系12にはイオン交換式の水処理装置13とフィル
タ14が組み込まれており、電気伝導度の低い純水とし
て補給水を供給している。なお、燃料電池本体1の空気
電極から排出される空気オフガス中に含まれる水分(発
電生成水)や、燃料改質器3のバーナー3aにおいて燃
料電極から排出される燃料オフガスを燃焼させる際に発
生する燃焼排ガス中に含まれる水分(燃焼生成水)を凝
縮して得られる回収水は、水道水よりも不純物が少な
く、イオン交換式の水処理装置13の負荷を軽減できる
ので、これらの水分を回収する生成水回収装置9を備
え、熱交換器9aにより冷却して得られた約 50 ℃の回
収水を回収水処理系12へと供給する方式が採られてい
る。なお、回収水のみでは補給水を賄いきれない場合に
は、不足分に相当する水道水を生成水回収装置9へと供
給して水バランスを保持する方法が採られている。
【0005】イオン交換式の水処理装置13において
は、そのイオン交換樹脂の不純物イオン処理能力が運転
時間の経過とともに低下するので、一定時間経過する毎
にイオン交換樹脂を新しいものと交換し、純水処理能力
の低下を防ぐ保守管理が行われるが、図3の系統におい
ては、水蒸気分離器7で分離した水蒸気の一部が改質用
水蒸気として使用されるので、補給水にふくまれる微量
の不純物が水蒸気分離器7の内部で濃縮されることとな
り、これが原因で冷却水に含まれる不純物濃度が運転時
間の経過とともに徐々に増加することとなる。したがっ
て、水蒸気分離器7の底部に連通するブローダウン配管
11にニードル弁10を設けて、常時一定量のブローダ
ウン水を系外に放出することにより、冷却水中の不純物
濃度および電気伝導度の上昇を抑制するよう構成されて
いる。
は、そのイオン交換樹脂の不純物イオン処理能力が運転
時間の経過とともに低下するので、一定時間経過する毎
にイオン交換樹脂を新しいものと交換し、純水処理能力
の低下を防ぐ保守管理が行われるが、図3の系統におい
ては、水蒸気分離器7で分離した水蒸気の一部が改質用
水蒸気として使用されるので、補給水にふくまれる微量
の不純物が水蒸気分離器7の内部で濃縮されることとな
り、これが原因で冷却水に含まれる不純物濃度が運転時
間の経過とともに徐々に増加することとなる。したがっ
て、水蒸気分離器7の底部に連通するブローダウン配管
11にニードル弁10を設けて、常時一定量のブローダ
ウン水を系外に放出することにより、冷却水中の不純物
濃度および電気伝導度の上昇を抑制するよう構成されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとき冷却水循
環系5、回収水処理系12、ブローダウン配管11を備
えた燃料電池発電装置を長時間運転すると、ブローダウ
ン配管11に設けたニードル弁10を開いたとき放出さ
れるブローダウン水の放出量が徐々に低下していく現象
が認められ、ニードル弁10の弁シール部にスケールが
付着し流路を塞いでいることが判明した。このスケール
の主成分はシリカ(SiO2)で、水バランスを保持するた
めに生成水回収装置9へと供給した水道水中に含まれる
シリカ成分が、イオン交換式の水処理装置13で除去し
きれず、冷却水循環系5へと侵入したものと推定され
る。すなわち、一定時間経過する毎にイオン交換樹脂を
新しいものと交換して水処理装置13の純水処理能力の
低下を防ぐ保守管理が行われているにもかかわらず、水
処理装置13の些細な不具合、あるいは保守管理の些細
な手違い等によって冷却水循環系5にスケールが生成し
て伝熱性能を低下させるとともに、珪素化合物がブロー
ダウン配管11の弁類に付着堆積してブローダウン水の
放出を阻害し、これが原因となって冷却水中の不純物の
濃縮を促進するという悪循環を生じるという問題点が明
らかとなった。
環系5、回収水処理系12、ブローダウン配管11を備
えた燃料電池発電装置を長時間運転すると、ブローダウ
ン配管11に設けたニードル弁10を開いたとき放出さ
れるブローダウン水の放出量が徐々に低下していく現象
が認められ、ニードル弁10の弁シール部にスケールが
付着し流路を塞いでいることが判明した。このスケール
の主成分はシリカ(SiO2)で、水バランスを保持するた
めに生成水回収装置9へと供給した水道水中に含まれる
シリカ成分が、イオン交換式の水処理装置13で除去し
きれず、冷却水循環系5へと侵入したものと推定され
る。すなわち、一定時間経過する毎にイオン交換樹脂を
新しいものと交換して水処理装置13の純水処理能力の
低下を防ぐ保守管理が行われているにもかかわらず、水
処理装置13の些細な不具合、あるいは保守管理の些細
な手違い等によって冷却水循環系5にスケールが生成し
て伝熱性能を低下させるとともに、珪素化合物がブロー
ダウン配管11の弁類に付着堆積してブローダウン水の
放出を阻害し、これが原因となって冷却水中の不純物の
濃縮を促進するという悪循環を生じるという問題点が明
らかとなった。
【0007】ニードル弁10の弁体へ付着するシリカに
は、水蒸気分離器7の内部で生成したシリカの固形物が
ブローダウン水と同搬して弁部にトラップされるもの
と、約170℃で、0.8 MPa 程度に加圧された冷却水循環
系5の冷却水が、ニードル弁10からほぼ大気圧の系外
へと放出される際の急激な圧力低下に伴って蒸発し、不
純物が生成物として弁部に残ることにより生じるものと
の2種類がある。このうち、前者のトラップされるシリ
カは、ニードル弁10の前段にストレーナを設置する方
法、あるいはブローダウン水を間欠的に大流量で流す放
出方法によりクリーニングすることによりある程度抑制
することが可能である。しかしながら、蒸発に伴い弁部
に生成する後者のシリカは、硬質の付着物であり、水の
流れ等により簡単に除去することは不可能である。した
がって、従来の燃料電池発電装置においては、定期的に
分解清掃し、あるいは新品と交換する方法が採られてお
り、保守点検が煩雑になるという難点があった。
は、水蒸気分離器7の内部で生成したシリカの固形物が
ブローダウン水と同搬して弁部にトラップされるもの
と、約170℃で、0.8 MPa 程度に加圧された冷却水循環
系5の冷却水が、ニードル弁10からほぼ大気圧の系外
へと放出される際の急激な圧力低下に伴って蒸発し、不
純物が生成物として弁部に残ることにより生じるものと
の2種類がある。このうち、前者のトラップされるシリ
カは、ニードル弁10の前段にストレーナを設置する方
法、あるいはブローダウン水を間欠的に大流量で流す放
出方法によりクリーニングすることによりある程度抑制
することが可能である。しかしながら、蒸発に伴い弁部
に生成する後者のシリカは、硬質の付着物であり、水の
流れ等により簡単に除去することは不可能である。した
がって、従来の燃料電池発電装置においては、定期的に
分解清掃し、あるいは新品と交換する方法が採られてお
り、保守点検が煩雑になるという難点があった。
【0008】この発明の目的は、ブローダウン配管への
スケールの付着を抑制し、閉塞による不具合の発生を回
避して、簡便な保守点検により安定して冷却水の水質を
維持できる燃料電池発電装置を提供することにある。
スケールの付着を抑制し、閉塞による不具合の発生を回
避して、簡便な保守点検により安定して冷却水の水質を
維持できる燃料電池発電装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明においては、 (1)複数の単位セルと冷却板を積層してなる燃料電池
本体と、外部より供給される原燃料を改質して単位セル
の燃料電極に供給し、排出された燃料オフガスを燃焼ガ
スとして用いる燃料改質器と、水蒸気分離器と循環ポン
プを備え、循環ポンプにより水蒸気分離器に内蔵された
冷却水を燃料電池本体の冷却板に供給し、排出された冷
却水を水蒸気分離器へ戻す冷却水循環系と、単位セルの
空気電極より排出される空気オフガスと燃料改質器より
排出される燃焼排ガスとに含まれる生成水を回収する生
成水回収装置と、生成水回収装置で回収された回収水中
の不純物を除去し、水蒸気分離器に補給水として供給す
る回収水処理系を備え、上記の水蒸気分離器に、内蔵さ
れた冷却水を系外へ放出するブローダウン配管を備えた
燃料電池発電装置において、このブローダウン配管に、
回収水処理系から供給される上記の補給水を用いてブロ
ーダウン水を 100℃以下に冷却するブローダウン水冷却
器を備えることとする。
めに、本発明においては、 (1)複数の単位セルと冷却板を積層してなる燃料電池
本体と、外部より供給される原燃料を改質して単位セル
の燃料電極に供給し、排出された燃料オフガスを燃焼ガ
スとして用いる燃料改質器と、水蒸気分離器と循環ポン
プを備え、循環ポンプにより水蒸気分離器に内蔵された
冷却水を燃料電池本体の冷却板に供給し、排出された冷
却水を水蒸気分離器へ戻す冷却水循環系と、単位セルの
空気電極より排出される空気オフガスと燃料改質器より
排出される燃焼排ガスとに含まれる生成水を回収する生
成水回収装置と、生成水回収装置で回収された回収水中
の不純物を除去し、水蒸気分離器に補給水として供給す
る回収水処理系を備え、上記の水蒸気分離器に、内蔵さ
れた冷却水を系外へ放出するブローダウン配管を備えた
燃料電池発電装置において、このブローダウン配管に、
回収水処理系から供給される上記の補給水を用いてブロ
ーダウン水を 100℃以下に冷却するブローダウン水冷却
器を備えることとする。
【0010】(2)さらに、上記の補給水の供給回路に
補給水遮断弁を備え、かつ上記のブローダウン配管に補
給水遮断弁が開状態にあるときのみ開状態となる遮断弁
を備えることとする。従来の燃料電池発電装置において
は、既に述べたように、約 170℃の冷却水をほぼ大気圧
の系外へと放出していたので一瞬のうちに蒸発し不純物
が生成物として弁部に残存することとなったが、冷却水
を 100℃以下の温度として放出すれば一瞬のうちに蒸発
する事態が避けられ、不純物の生成もなくなる。
補給水遮断弁を備え、かつ上記のブローダウン配管に補
給水遮断弁が開状態にあるときのみ開状態となる遮断弁
を備えることとする。従来の燃料電池発電装置において
は、既に述べたように、約 170℃の冷却水をほぼ大気圧
の系外へと放出していたので一瞬のうちに蒸発し不純物
が生成物として弁部に残存することとなったが、冷却水
を 100℃以下の温度として放出すれば一瞬のうちに蒸発
する事態が避けられ、不純物の生成もなくなる。
【0011】補給水は、生成水回収装置で熱交換器によ
り冷却され、約 50 ℃に保持されている。また、ブロー
ダウン回路より放出されるブローダウン水の流量は改質
用水蒸気として消費される水量の約 1/10 として運転さ
れるのが一般的である。補給水の所要流量は改質用水蒸
気として消費される水量と同等であるので、ブローダウ
ン水の流量と補給水の流量はおおよそ1:10である。し
たがって、上記の(1)のように、ブローダウン配管
に、補給水を用いてブローダウン水を冷却するブローダ
ウン水冷却器を備えることとすれば、補給水の温度が約
8℃上昇する程度の熱交換を行わせることにより、ブロ
ーダウン水の温度は約 170℃から約 90 ℃へと低下す
る。このように低温度になれば系外へ放出しても一瞬の
うちに蒸発することはなく、不純物の生成もなくなるの
で、従来のように定期的に分解清掃したり、あるいは新
品と交換する等の作業が不要となる。
り冷却され、約 50 ℃に保持されている。また、ブロー
ダウン回路より放出されるブローダウン水の流量は改質
用水蒸気として消費される水量の約 1/10 として運転さ
れるのが一般的である。補給水の所要流量は改質用水蒸
気として消費される水量と同等であるので、ブローダウ
ン水の流量と補給水の流量はおおよそ1:10である。し
たがって、上記の(1)のように、ブローダウン配管
に、補給水を用いてブローダウン水を冷却するブローダ
ウン水冷却器を備えることとすれば、補給水の温度が約
8℃上昇する程度の熱交換を行わせることにより、ブロ
ーダウン水の温度は約 170℃から約 90 ℃へと低下す
る。このように低温度になれば系外へ放出しても一瞬の
うちに蒸発することはなく、不純物の生成もなくなるの
で、従来のように定期的に分解清掃したり、あるいは新
品と交換する等の作業が不要となる。
【0012】さらに、上記の(2)のようにすれば、補
給水が間欠的に補給される燃料電池発電装置であって
も、補給水がブローダウン水冷却器に通流した時のみブ
ローダウン水がブローダウン配管から系外へ放出される
こととなるので、高温度の冷却水が放出されて一瞬のう
ちに蒸発し不純物が生成物として弁部に残存する事態の
発生が的確に回避されることとなる。
給水が間欠的に補給される燃料電池発電装置であって
も、補給水がブローダウン水冷却器に通流した時のみブ
ローダウン水がブローダウン配管から系外へ放出される
こととなるので、高温度の冷却水が放出されて一瞬のう
ちに蒸発し不純物が生成物として弁部に残存する事態の
発生が的確に回避されることとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の燃料電池発電装
置の第1の実施の形態を示すガス系統および冷却水系統
の要部の系統図である。本図において、図3に示した従
来例と同一機能を有する構成部品には同一符号が付され
ており、重複する説明は省略する。本構成の図3に示し
た従来例の構成との相違点は、ブローダウン水配管11
のニードル弁10の上流側に、回収水処理系12から水
蒸気分離器7へと供給される補給水によってブローダウ
ン水を冷却するブローダウン水冷却器16が備えられて
いることにある。水蒸気分離器7の底部より排出された
約 170℃のブローダウン水は、ブローダウン水冷却器1
6において約 50 ℃で供給される補給水と熱交換し、 1
00℃以下に冷却されて、ニードル弁10より系外へと放
出されることとなる。したがって、ブローダウン水が一
瞬のうちに蒸発することはなく、不純物の生成もなくな
るので、従来のように定期的に分解清掃したり、あるい
は新品と交換する等の作業が不要となり、保守作業が極
めて容易となる。
置の第1の実施の形態を示すガス系統および冷却水系統
の要部の系統図である。本図において、図3に示した従
来例と同一機能を有する構成部品には同一符号が付され
ており、重複する説明は省略する。本構成の図3に示し
た従来例の構成との相違点は、ブローダウン水配管11
のニードル弁10の上流側に、回収水処理系12から水
蒸気分離器7へと供給される補給水によってブローダウ
ン水を冷却するブローダウン水冷却器16が備えられて
いることにある。水蒸気分離器7の底部より排出された
約 170℃のブローダウン水は、ブローダウン水冷却器1
6において約 50 ℃で供給される補給水と熱交換し、 1
00℃以下に冷却されて、ニードル弁10より系外へと放
出されることとなる。したがって、ブローダウン水が一
瞬のうちに蒸発することはなく、不純物の生成もなくな
るので、従来のように定期的に分解清掃したり、あるい
は新品と交換する等の作業が不要となり、保守作業が極
めて容易となる。
【0014】図2は、本発明の燃料電池発電装置の第2
の実施の形態を示すガス系統および冷却水系統の要部の
系統図である。本図においても、図3に示した従来例あ
るいは図1の示した第1の実施の形態と同一機能を有す
る構成部品には同一符号が付されており、重複する説明
は省略する。本構成は、発電電力量が時間的に変化し、
これに伴って改質用水蒸気量が変化する燃料電池発電装
置において特に効果的な構成である。すなわち、改質用
水蒸気量が変化すると、これを補うに必要な補給水の量
も変化するので、通常、図に示したごとく、水蒸気分離
器7に設置した液面計19によって水位を検知し、その
検知信号を制御装置20へと送り、水位が所定の下限に
満たないとき、補給水の供給配管に設置された遮断弁1
8へ制御信号を送ってこれを開状態とし、水位が所定の
上限を越えたとき遮断弁18を閉状態とすることによ
り、所定量の補給水を間欠的に供給する方法が採られて
いる。このような方式において、補給水の供給が停止し
ている状態でブローダウン水冷却器16に高温のブロー
ダウン水を供給すると、ブローダウン水冷却器16の内
部に残留する補給水が蒸発して、補給水の供給配管系に
スケールの生成することとなる。ブローダウン水配管1
1に設置された遮断弁17は、このような事態の発生を
防止するためのもので、遮断弁18の開閉動作を制御す
る制御装置20により制御され、遮断弁18の開閉動作
に連動して開閉される弁である。
の実施の形態を示すガス系統および冷却水系統の要部の
系統図である。本図においても、図3に示した従来例あ
るいは図1の示した第1の実施の形態と同一機能を有す
る構成部品には同一符号が付されており、重複する説明
は省略する。本構成は、発電電力量が時間的に変化し、
これに伴って改質用水蒸気量が変化する燃料電池発電装
置において特に効果的な構成である。すなわち、改質用
水蒸気量が変化すると、これを補うに必要な補給水の量
も変化するので、通常、図に示したごとく、水蒸気分離
器7に設置した液面計19によって水位を検知し、その
検知信号を制御装置20へと送り、水位が所定の下限に
満たないとき、補給水の供給配管に設置された遮断弁1
8へ制御信号を送ってこれを開状態とし、水位が所定の
上限を越えたとき遮断弁18を閉状態とすることによ
り、所定量の補給水を間欠的に供給する方法が採られて
いる。このような方式において、補給水の供給が停止し
ている状態でブローダウン水冷却器16に高温のブロー
ダウン水を供給すると、ブローダウン水冷却器16の内
部に残留する補給水が蒸発して、補給水の供給配管系に
スケールの生成することとなる。ブローダウン水配管1
1に設置された遮断弁17は、このような事態の発生を
防止するためのもので、遮断弁18の開閉動作を制御す
る制御装置20により制御され、遮断弁18の開閉動作
に連動して開閉される弁である。
【0015】すなわち、本構成においては、補給水がブ
ローダウン水冷却器16に通流している場合にのみブロ
ー水が系外へ放出されるので、放出されるブローダウン
水が蒸発して不純物が生成される恐れはなく、また補給
水の供給配管系にスケールが生成する恐れもない。した
がって、発電電力量が時間的に変化し、これに伴って改
質用水蒸気量が変化し、これを補う補給水の量が変化す
る燃料電池発電装置においても、急激な蒸発に伴う不純
物の生成が回避され、定期的に分解清掃したり、あるい
は新品と交換する等の作業が不要となり、保守作業が極
めて容易となる。さらに、本構成においては、補給水の
量に連動してブローダウン水が放出されるので、過不足
のないブローダウン水量となる。
ローダウン水冷却器16に通流している場合にのみブロ
ー水が系外へ放出されるので、放出されるブローダウン
水が蒸発して不純物が生成される恐れはなく、また補給
水の供給配管系にスケールが生成する恐れもない。した
がって、発電電力量が時間的に変化し、これに伴って改
質用水蒸気量が変化し、これを補う補給水の量が変化す
る燃料電池発電装置においても、急激な蒸発に伴う不純
物の生成が回避され、定期的に分解清掃したり、あるい
は新品と交換する等の作業が不要となり、保守作業が極
めて容易となる。さらに、本構成においては、補給水の
量に連動してブローダウン水が放出されるので、過不足
のないブローダウン水量となる。
【0016】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、 (1)燃料電池発電装置を、請求項1に記載のごとくに
構成することとしたので、ブローダウン配管へのスケー
ルの付着が抑制され、閉塞による不具合の発生が回避さ
れることとなり、簡便な保守点検により安定して冷却水
の水質を維持できる燃料電池発電装置が得られることと
なった。
構成することとしたので、ブローダウン配管へのスケー
ルの付着が抑制され、閉塞による不具合の発生が回避さ
れることとなり、簡便な保守点検により安定して冷却水
の水質を維持できる燃料電池発電装置が得られることと
なった。
【0017】(2)さらに、燃料電池発電装置を、請求
項2に記載のごとくに構成することすれば、発電電力量
が時間的に変化し、これに伴って改質用水蒸気量が変化
し、これを補う補給水の量が変化する場合においても、
ブローダウン配管へのスケールの付着が抑制され、閉塞
による不具合の発生が回避されることとなり、簡便な保
守点検により安定して冷却水の水質を維持できる燃料電
池発電装置が得られることとなる。
項2に記載のごとくに構成することすれば、発電電力量
が時間的に変化し、これに伴って改質用水蒸気量が変化
し、これを補う補給水の量が変化する場合においても、
ブローダウン配管へのスケールの付着が抑制され、閉塞
による不具合の発生が回避されることとなり、簡便な保
守点検により安定して冷却水の水質を維持できる燃料電
池発電装置が得られることとなる。
【図1】本発明の燃料電池発電装置の第1の実施の形態
を示すガス系統および冷却水系統の要部の系統図
を示すガス系統および冷却水系統の要部の系統図
【図2】本発明の燃料電池発電装置の第2の実施の形態
を示すガス系統および冷却水系統の要部の系統図
を示すガス系統および冷却水系統の要部の系統図
【図3】従来より用いられている燃料電池発電装置のガ
ス系統および冷却水系統の要部を示す系統図
ス系統および冷却水系統の要部を示す系統図
1 燃料電池本体 2 冷却板 3 燃料改質器 3a バーナー 4 エゼクタ 5 冷却水循環系 6 冷却用熱交換器 7 水蒸気分離器 8 循環ポンプ 9 生成水回収装置 10 ニードル弁 11 ブローダウン配管 12 回収水処理系 13 水処理装置 14 フィルタ 15 循環ポンプ 16 ブローダウン水冷却器 17 遮断弁 18 遮断弁 19 液面計 20 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 元一 神奈川県逗子市逗子6丁目5番35号 (72)発明者 岩佐 信弘 大阪府岸和田市葛城町910番55号 (72)発明者 菊沢 央忠 愛知県名古屋市西区上堀越町1丁目28番 (72)発明者 小林 義治 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】複数の単位セルと冷却板を積層してなる燃
料電池本体と、 外部より供給される原燃料を改質して単位セルの燃料電
極に供給し、排出された燃料オフガスを燃焼ガスとして
用いる燃料改質器と、 水蒸気分離器と循環ポンプを備え、循環ポンプにより水
蒸気分離器に内蔵された冷却水を燃料電池本体の冷却板
に供給し、排出された冷却水を水蒸気分離器へ戻す冷却
水循環系と、 単位セルの空気電極より排出される空気オフガスと燃料
改質器より排出される燃焼排ガスとに含まれる生成水を
回収する生成水回収装置と、 生成水回収装置で回収された回収水中の不純物を除去
し、水蒸気分離器に補給水として供給する回収水処理系
を備え、前記水蒸気分離器に、内蔵された冷却水を系外
へ放出するブローダウン配管を備えた燃料電池発電装置
において、 該ブローダウン配管に、回収水処理系から供給される前
記補給水を用いてブローダウン水を100℃以下に冷却
するブローダウン水冷却器を備えたことを特徴とする燃
料電池発電装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の燃料電池発電装置におい
て、前記補給水の供給回路に補給水遮断弁が備えられ、
かつ前記ブローダウン配管に補給水遮断弁が開状態にあ
るときのみ開状態となる遮断弁が備えられていることを
特徴とする燃料電池発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8151974A JPH103934A (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 燃料電池発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8151974A JPH103934A (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 燃料電池発電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH103934A true JPH103934A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15530301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8151974A Pending JPH103934A (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 燃料電池発電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH103934A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002035632A1 (fr) * | 2000-10-20 | 2002-05-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Systeme de pile a combustible et procede de fonctionnement de ce systeme |
JP2005056783A (ja) * | 2003-08-07 | 2005-03-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 燃料電池システム |
JP2007141857A (ja) * | 2006-12-28 | 2007-06-07 | Aisin Seiki Co Ltd | 燃料電池システム |
-
1996
- 1996-06-13 JP JP8151974A patent/JPH103934A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002035632A1 (fr) * | 2000-10-20 | 2002-05-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Systeme de pile a combustible et procede de fonctionnement de ce systeme |
US7052790B2 (en) | 2000-10-20 | 2006-05-30 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Fuel cell system and operation method having a condensed water tank open to atmosphere |
JP2005056783A (ja) * | 2003-08-07 | 2005-03-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 燃料電池システム |
JP4556392B2 (ja) * | 2003-08-07 | 2010-10-06 | パナソニック株式会社 | 燃料電池システム |
JP2007141857A (ja) * | 2006-12-28 | 2007-06-07 | Aisin Seiki Co Ltd | 燃料電池システム |
JP4598751B2 (ja) * | 2006-12-28 | 2010-12-15 | アイシン精機株式会社 | 燃料電池システム |
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