JPH1037025A - コーマ準備機におけるラップの重量変動除去装置 - Google Patents

コーマ準備機におけるラップの重量変動除去装置

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JPH1037025A
JPH1037025A JP21309496A JP21309496A JPH1037025A JP H1037025 A JPH1037025 A JP H1037025A JP 21309496 A JP21309496 A JP 21309496A JP 21309496 A JP21309496 A JP 21309496A JP H1037025 A JPH1037025 A JP H1037025A
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lap
machine
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JP21309496A
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Masahiro Katsuno
政弘 勝野
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HARA SHIYOKUKI SEISAKUSHO KK
Hara Shokki Seisakusho KK
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HARA SHIYOKUKI SEISAKUSHO KK
Hara Shokki Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一対のドラフトローラのドラフト比を安価な方
法で制御して、コーマ準備機におけるラップの重量変動
を除去する。 【解決手段】機台のドラフト比制御以外の運転基本動作
を制御するプログラマブルコントローラPを用いて、該
プログラマブルコントローラPが備えているA/D変換
部16とD/A変換部17とを介して入出力される信号
によって、直接サーボモータM2 の回転数を変更し、一
対のドラフトローラRf,Rb のドラフト比を制御するこ
とによって、ラップの重量変動を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーマ準備機にお
ける一対のドラフトローラのドラフト比を制御すること
によって、ラップの重量変動を除去する装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】コーマ準備機の一つとしてラップフォー
マが知られている。図3及び図4を参照しながら、3ヘ
ッドタイプのラップフォーマについて説明する。ラップ
フォーマの機台は、メインモータM1 によって駆動され
る。メインモータM1 の回転力は、ベルトと歯車群とを
介して、フロントドラフトローラRfと一対のラップド
ラムローラ1を定速回転させる。また、差動装置2の差
動入力部3へ回転入力する。これに対して、バックドラ
フトローラRbは、メインモータM1 とサーボモータM
2 とによって変速回転される。サーボモータM2 の回転
力が差動装置2に入力され、該差動装置2の差動出力部
4からベルトと歯車群とを介してバックドラフトローラ
Rbを回転させる。フロントドラフトローラRfの回転
数と、バックドラフトローラRbの回転数との比がドラ
フト比である。サーボモータM2 の回転数を変更させる
ことにより、バックドラフトローラRbの回転数を変更
させることができる。即ち、ドラフト比を制御すること
ができる。
【0003】一例として示すラップフォーマの後方に
は、各ヘッド毎に12本のケンス5が3列に並んでい
る。この例におけるラップフォーマの場合、これらのケ
ンス5には、スライバSが収容されている。各ヘッド毎
のスライバSは、各クリール6によってそれぞれのスラ
イバテーブル7に供給され、この部分で直角に曲げら
れ、複数本(この場合12本)のスライバSが集められ
て帯状になって各ドラフトパートDに送出される。複数
本のスライバSは、各ドラフトパートDにおいてドラフ
トされ、帯状の一枚のフリースとなった状態で送出され
る。そして三枚のフリースが重合され、コンベア8によ
って送出され、一対のラップドラムローラ1上でラップ
ボビン(図示せず)に巻取られる。巻取られたラップL
は、秤量装置9によってその重量が秤量された後、排出
される。一対のラップドラムローラ1のうち、前方のラ
ップドラムローラ1の回転数は、パルス発生器11によ
って検出される。また、機台にはドラフト比やラップL
の重量などを記録する記録計12が接続されている。な
お、符号13は各スライバSが送出される方向を示す。
【0004】スライバ又はラップには、重量変動が存在
する。この重量変動は、ラップの1本重量変動(長周期
の重量変動)とラップの長手方向重量変動(短周期の重
量変動)とに区別される。最初に、ラップの1本重量変
動(長周期の重量変動)について説明する。ラップの1
本重量変動は、ラップフォーマに供給される原料の長期
的な重量変動によって生ずるものである。特に最近の紡
績工場の如く混綿工程と梳綿工程とが連続している場合
には、一系列の混綿装置につながる全梳綿機のスライバ
が一斉に重くなったり軽くなったりする傾向がある。こ
のようなスライバを集めたフリースから巻取られて形成
されるラップは、その1本重量が重くなれば重くなった
まま巻取られ、或いは軽くなれば軽くなったまま巻取ら
れる。このような重量変動を放置すれば、最終的には糸
番手の変動につながるので除去する必要がある。しか
し、この重量変動は長周期に亘るものであり、しかも一
系列の混綿装置につながる全ロットに対して生ずる。そ
のため、ダブリングによって除去することができない。
また、この重量変動を練条機又はラップフォーマから試
料を採取して測定の上把握し、練条機又はラップフォー
マに対してドラフト比変更用歯車交換によって修正する
という方法も考えられるが、その作業に多数の工数がか
かり、しかも適切な測定のタイミングが得られないこと
により採用できない。
【0005】次に、ラップの長手方向重量変動(短周期
の重量変動)について説明する。ラップの長手方向重量
変動は、繊維間の拘束力の低いラップが一対のラップド
ラムローラに載置されて巻取られる際に生ずるイレギュ
ラドラフトによって発生する現象である。即ち、ラップ
の径が小さいとき、ラップは一対のラップドラムローラ
の影響を受けてイレギュラドラフトし、その結果ラップ
は薄くなる。ラップの径が大きくなるにつれ一対のラッ
プドラムローラの影響は小さくなるため、イレギュラド
ラフトが起こりにくくなる。その結果、ラップは薄くな
らない。イレギュラドラフトによって巻取られるラップ
の厚さが変わる傾向は、同一原料を同一条件で巻取った
場合でも、個々のラップフォーマによって異なってい
る。これはラップフォーマの特性、即ち、機台のくせに
よる重量変動である。上記した長手方向重量変動を有す
るラップがコーマ機で処理されれば、当然コーマ機揚が
りのスライバに供給されるラップの重量変動がそのまま
生ずることになり、コーマ工程及びその後の工程におけ
るダブリングによって多少の相殺はあるとしても、最終
的には前記ラップの重量変動が糸の均整度を低下させる
という不具合を生ずる。
【0006】上記した不具合を解決する方法として、例
えば特公昭60−14124号公報、または特公昭60
−18337号公報に次のような解決案が開示されてい
る。ラップフォーマで巻取られたラップの1本重量を秤
量し、その秤量値をラップの1本基準重量と比較してそ
の差値を検出し、その差値に基づいて予め設定されたラ
ップフォーマのドラフト手段の基準ドラフト比を調整し
て、調整基準ドラフト比を設定する。一方ラップフォー
マにおけるラップフォーミング機構の特性によって、或
いはラップ巻取り時に、ラップの外径の変化によって発
生するラップの長手方向重量変動の傾向値を予め測定す
る。そして、その傾向値を打ち消すように設定したドラ
フト比をラップ形成の進行につれてラップフォーマのド
ラフト手段の前記調整基準ドラフト比に順次付加して与
え、そのラップフォーマで発生するラップの長手方向重
量変動除去を前記調整基準ドラフト比の設定による1本
重量の変動の除去と共に行う。
【0007】前記ラップの重量変動除去装置の構成品の
中には、例えばドラフト比制御のため指令に対する追従
速度や精度が高いサーボモータ類を含めたドラフト比変
更装置の構成品として、サーボモータ、サーボモータド
ライバ、更にドラフト比演算のための専用の制御部(例
えばマイクロコンピュータを含む電子回路で構成)があ
った。
【0008】前述したようにコーマ準備機としてのラッ
プフォーマにおけるラップの重量変動には、1本重量変
動と長手方向重量変動とが存在する。これらの重量変動
を除去するためには、各ドラフトパートにおいてスライ
バ又はフリースがドラフトされる際に、それぞれのドラ
フトローラの回転数を変更して、ドラフト比を制御する
ことが必要である。従来、ドラフト比制御の演算は専用
の制御部が行い、ドラフト比制御以外の運転制御はリレ
ーの組合わせによって行われていた。リレーは接点を有
しているため、次に示すような不具合がある。(1)接
点の接触不良。(2)接点の摩耗。(3)多数のリレー
の取付けと接点、コイル間の多量の配線作業。(4)制
御内容の変更が面倒。(5)定期的な保守が必要。この
ように、リレーによる制御は一品料理的な要素が多く、
設計、製造、調整、仕様変更や拡張に多大な労力と時間
が必要であった。
【0009】半導体、特にICの技術とコンピュータ技
術の発達によってリレー制御に代わる有効な手段として
プログラマブルコントローラが誕生した。プログラマブ
ルコントローラは、「入出力を介して各種装置を制御す
るものであり、プログラマブルな命令を記憶するための
メモリを内蔵した電子装置」と定義されていて、マイク
ロコンピュータ及びメモリを中心とする電子回路で構成
され、更に入出力機器と電子回路部の中継役として入出
力インターフェース部があり、またプログラム操作器を
用いて、プログラマブルコントローラとの間で読み書き
ができる。プログラマブルコントローラは、マイコン装
置の中でも工業用マイコン装置またはシーケンス制御専
用マイコン装置と言える。プログラマブルコントローラ
の本質は次の通りである。(1)リレー制御が有接点で
あるのに対し、プログラマブルコントローラは無接点制
御である。(2)リレー制御が配線により制御内容を実
現するのに対し、プログラマブルコントローラはプログ
ラムで実現する。(3)半導体を使用した装置にもかか
わらず、AC100V或いはAC200Vの入出力を直
接扱うことができる。(4)制御規模に応じて、システ
ム規模を最適に合わせることができる。このようにプロ
グラマブルコントローラは、リレー制御と比較して、シ
ステムの拡張性、ソフトウェアによる機能の柔軟性、小
型化、標準化、設計省力化、短納期化、更にメンテナン
スの容易さ、高い信頼性など数多くの特長を備えてい
る。プログラマブルコントローラは、その後のマイクロ
コンピュータ技術とIC技術とIC実装技術の発達と共
に発展し、これに伴い低価格化と小型化、高機能化が進
んできている。
【0010】プログラマブルコントローラP’の構成に
ついて説明する。このプログラマブルコントローラP’
は、図5に示されるように、入力部31、制御・演算部
32、出力部33、電源部34、プログラム記憶部35
及びデータ記憶部36とから構成されていて、更にプロ
グラム操作器37とモニタ38とを備えている。各種ス
イッチ・センサ類からの信号が、入力部31を介して制
御・演算部32に入力される。ここで各種の制御や演算
が行われ、その結果が出力部33を介してサーボモータ
などの外部機器に送られる。プログラム操作器37によ
って各種のプログラムを入力することが可能であり、該
プログラムによって制御・演算部32における制御が可
能である。このプログラムを変更することによって、簡
単に制御の方法を変更することができる。また、プログ
ラムや各種のデータは、それぞれプログラム記憶部35
とデータ記憶部36に記憶させておくことができる。
【0011】このプログラマブルコントローラP’を使
用して、ラップの重量変動を除去する装置の構成につい
て説明する。図6に示されるように、機台に取付けられ
た各種スイッチ、モータ(メインモータ以外)、ラン
プ、センサ類14からの信号が、プログラマブルコント
ローラP’に入出力される。ここで各種の制御やドラフ
ト比制御以外の演算が行われ、ドラフト比変更のタイミ
ングを決定する。プログラマブルコントローラP’の一
般構成では、電流出力又は電圧出力が出せないため専用
の制御部39がプログラマブルコントローラP’からの
ドラフト比変更の指示を受け演算をして、その結果をサ
ーボモータドライバ15へ送る。その結果、サーボモー
タM2 の回転数が変更され、差動装置2を介して各ドラ
フトパートDにおけるバックドラフトローラRbの回転
数が変更される。即ち、ドラフト比が制御される。秤量
装置9からの秤量値を読み取り、該秤量値を記録計12
に出力する場合は、ドラフト比演算のために設けられた
専用の制御部39が出力値の演算を行って出力してい
る。
【0012】コーマ準備機として、ラップフォーマの他
に、スライバラップマシンとリボンラップマシンとを組
合わせたものが知られている。スライバラップマシン
は、カード揚がりの複数本のスライバを集めてドラフト
し、帯状のフリースとした後、該フリースを巻取ってラ
ップを形成するものであり、リボンラップマシンは、前
記スライバラップマシンで形成された複数個のラップを
巻戻して複数のフリースとし、該フリースをドラフトし
た後、再び重合して巻取ってラップを形成するものであ
る。この場合における、ラップの重量変動を除去する装
置の構成を説明する。図7に示されるように、プログラ
マブルコントローラP’は1台でよいが、ドラフト比演
算のための専用の制御部39はスライバラップマシンと
リボンラップマシンとのそれぞれに対して1台ずつ必要
である。
【0013】ラップフォーマや、スライバラップマシン
とリボンラップマシンとを組合わせたものにおいて、ド
ラフト比変更動作以外の運転基本動作の制御には、リレ
ー制御に代わって上記したような本質を持った汎用のプ
ログラマブルコントローラP’を使用することが多くな
っている。
【0014】ラップフォーマの構成では、ラップフォー
マ使用者側(ユーザー側)については、前記したドラフ
ト比演算のための専用の制御部39は、汎用品でないた
め非常時において早急に入手することは困難であり、生
産停止などの影響が大きい。また、生産停止などの影響
を避けるため予備品を持つことも考えられるが、専用品
で数も少ないため高価であり、余分な経費が必要となっ
てしまう。また、ラップフォーマ製作者側(メーカー
側)についても使用変更になると新たにプログラム変更
やプリント配線基板も製作必要な場合もあり、開発時間
が長くなり開発経費が高くなってしまう。このように上
記構成では、今日のように合理化して経費を押さえるこ
とが重要課題となっている時に問題となっていた。ま
た、スライバラップマシンとリボンラップマシンとを組
合わせたものの場合でも同様な問題が生ずる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した不具
合に鑑み、ドラフト比演算のための専用の制御部を削除
し、機台のドラフト比制御以外の運転基本動作を制御し
ていたプログラマブルコントローラを利用して、一対の
ドラフトローラのドラフト比を制御することによって、
安価な構成でコーマ準備機におけるラップの重量変動を
除去することを課題としてなされたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明が採用した手段は、スライバ又はフリースをド
ラフトするためのドラフト手段と、該ドラフト手段から
紡出されたフリースを巻取ってラップにするためのラッ
プ巻取手段とを備えたコーマ準備機において、機台の運
転を制御すると共に、前記各ドラフト手段におけるスラ
イバ又はフリースのドラフト比を制御して、前記巻取手
段により巻取られるラップの重量変動を除去するための
装置であって、機台の運転を制御できると共に、前記各
ドラフト手段におけるスライバ又はフリースのドラフト
比を直接制御可能なプログラマブルコントローラを用い
ることを特徴とするコーマ準備機におけるラップの重量
変動除去装置を構成したことである。
【0017】通常の運転がなされている場合、ラップの
重量変動除去装置を構成するプログラマブルコントロー
ラには、機台からの各種信号や各種データが入力され
る。ラップが満ラップになったら、一度秤量する。秤量
装置によってラップの重量変動が検出されると、ドラフ
ト値の基準を変更した後、運転再開して該ドラフト値の
基準に対し予め設定されているドラフト値の加算をし
て、該プログラマブルコントローラから信号が出力さ
れ、一対のドラフトローラのうちのバックドラフトロー
ラの回転数が変更される。そのため、フロントドラフト
ローラとバックドラフトローラとの回転数の比であるド
ラフト比が制御され、ラップの重量変動が除去される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。以下の説明では、「従来の技術」で
説明したものには同じ符号を付し、重複説明を避けて本
発明の特徴的部分についてのみ説明する。図1及び図2
に示されるように、本発明に係るスライバの重量変動除
去装置を構成するプログラマブルコントローラPにおい
て、演算の中核となるCPUユニットは従来のそれと比
較して演算速度が向上していて、従来の専用の制御部3
9と比較しても同等以上であるため精度の高い制御が可
能で、また、その内部にA/D変換部16とD/A変換
部17とを備えていて、電流値、電圧値の入出力も可能
である。即ち、プログラマブルコントローラPは、従来
の重量変動除去装置を構成するドラフト比演算のための
専用の制御部39と同等な機能を有している。そのた
め、プログラマブルコントローラPから出力された信号
を、サーボモータドライバ15を介してサーボモータM
2 に直接送ることが可能である。図4に示されるよう
に、サーボモータM2 の回転力は、差動装置2とベルト
と歯車群とを介してバックドラフトローラRbに伝達さ
れる。そのため、各ドラフトパートDにおける一対のド
ラフトローラRf,Rb のうちのバックドラフトローラR
bの回転数を変更することができる。「従来の技術」の
項目で記載したように、フロントドラフトローラRfの
回転数は一定なので、バックドラフトローラRbの回転
数を変更することにより、一対のドラフトローラRf,R
b の回転数の比(ドラフト比)を制御することができ
る。このプログラマブルコントローラPは、機台の運転
開始後、一定長のラップを形成するまで異常がないかを
監視して、該ラップが一定長になったら自動的にラップ
を排出して、次のラップを形成するといった機台の基本
の運転の制御にも使用できる。
【0019】次に、本発明に係るラップの重量変動除去
装置を使用して、ラップの1本重量変動とラップの長手
方向重量変動とを除去する方法について説明する。コー
マ準備機作動前に、ラップLの長手方向重量変動の傾向
値を測定する。そのためには、巻取られたラップLにお
けるラップ1本の巻きを解き、等間隔で該ラップ1本の
重量を測定する。この測定を複数本のラップLに対して
行って平均値を求め、該ラップLの長手方向重量変動の
傾向を求める。この傾向を打ち消すように、バックドラ
フトローラRbの回転数を決める。
【0020】この状態でコーマ準備機を作動させる。パ
ルス発生器11で一対のラップドラムローラ1の回転数
を検出して、ラップLの巻取長さを求める。この長さに
対応するラップLの長手方向重量変動の傾向を打ち消す
ように設定されたドラフト比を、ラップLの1本重量が
基準値を示すように調整された際のドラフト比(調整基
準ドラフト比)に付加して、サーボモータM2 の回転数
を変更する。その結果、一対のドラフトローラRf,Rb
のうちのバックドラフトローラRbの回転数が変更さ
れ、各ドラフトパートDにおける一対のドラフトローラ
Rf,Rb のドラフト比が制御される。そして、ラップL
の1本重量の実際値と1本重量の基準値との差値や、一
対のドラフトローラRf,Rb のドラフト比値のデータが
記録計12に出力される。ラップLが1本形成される
と、ラップの巻取りを停止して該ラップLの重量が秤量
装置9で秤量された後、該ラップLは排出される。その
秤量値をプログラマブルコントローラPに入力して、予
め設定されているラップLの1本重量の基準値と比較し
てその差値を検出し、該差値に基づいて新たな調整基準
ドラフト比としてから機台のラップ巻取りの運転を開始
し、ラップLが1本形成された後ラップ巻取りを停止し
て、ラップLの1本重量を秤量し、調整基準ドラフト比
を変更して再びラップ巻取り運転を開始する操作を繰り
返す。
【0021】このプログラマブルコントローラPは、上
記したドラフト比変更制御だけでなく、それ以外のラッ
プフォーマの機台の運転基本動作をも制御できる。その
ため、プログラマブルコントローラPへの各種入出力
群、例えば各種スイッチ(押釦、リミットスイッチ、キ
ースイッチ、マイクロスイッチ、セレクトスイッチな
ど)からの信号や、各種センサ(光学式、磁気式など)
からの信号をプログラマブルコントローラPに入力し、
記憶、比較、演算などを行って、各種モータや各種ラン
プ(白熱球、ネオン球、LEDなど)に出力して動作さ
せることができる。各種入力データや演算結果がそれぞ
れの設定値をオーバーすると、例えば異常ランプを点灯
させたり、機台の運転を停止させることもできる。
【0022】コーマ準備機には、前述したラップフォー
マの他に、スライバラップマシンとリボンラップマシン
とを組合せたものが知られている。図2に示されるよう
に、この場合でも前述したラップフォーマと同様に、少
なくとも演算部(図示せず)とA/D変換部16とD/
A変換部17とを有する1台のプログラマブルコントロ
ーラPによって、スライバラップマシンとリボンラップ
マシンとの両方におけるラップLの重量変動の除去が可
能である。そのため、それぞれのドラフト比演算のため
の専用の制御部39は、不要である。
【0023】今日、コーマ準備機の後工程に位置する練
条機に、秤量装置を備えたものが多くなっている。その
場合、コーマ準備機においてラップの1本重量変動があ
っても、練条機でこれを除去することができるため、コ
ーマ準備機では秤量装置を省略することも可能である。
【0024】本実施例では、ドラフト比変更動作を、サ
ーボモータドライバに接続されたサーボモータの回転数
を変更してバックドラフトローラの回転数を変更するこ
とで実施しているが、別の例として、インバータに接続
されたモータの回転数を変更する方法でもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明に係るラップの重量変動除去装置
を構成するプログラマブルコントローラは、少なくとも
演算部とA/D変換部とD/A変換部とを有している。
該プログラマブルコントローラPは、従来の制御装置に
おけるドラフト比演算のための専用の制御部と同等な機
能を有しているため、前記した専用の制御部を必要とし
ない。プログラマブルコントローラ自体は、一対のドラ
フトローラのドラフト比の制御以外の機台運転基本動作
の制御にも使用できるため、価格、寸法面で更に有利と
なり、コーマ準備機におけるラップの重量変動除去装置
の経費低減への効果が大きい。また、コーマ準備機使用
者側(ユーザー側)については、このプログラマブルコ
ントローラは汎用品であるため入手も容易で、更に他機
種の汎用プログラマブルコントローラによる制御の機台
と共通品となる部分があり、予備品として持っても共通
の予備品となり予備品数が減り、経費低減ができる。ま
た、コーマ準備機製作者側(メーカー側)については、
ラップの重量変動除去装置の仕様変更がある場合には、
このプログラマブルコントローラが汎用品であるため、
ハードウェア、ソフトウェア共に新規の専用品が必要と
いうことがなく、作業工数が少なくなり開発時間が短く
なる。また、コーマ準備機使用者側(ユーザー側)につ
いては、前記ドラフト比演算専用の制御部の制御プログ
ラム(ソフトウェア側)変更またはプリント配線基板上
回路(ハードウェア側)変更が必要となった場合には、
専用プログラム言語(ソフトウェア側)または実装部品
回路図(ハードウェア側)を管理担当者(特に電気関係
担当者)が熟知している必要があるが、このプログラマ
ブルコントローラで制御する場合には、該プログラマブ
ルコントローラの制御プログラム作成時のプログラム表
現形式は、前記管理担当者にとって馴染みの深いリレー
シーケンス制御回路の表現と類似しているため理解が早
く、該担当者によってコーマ準備機使用者独自の制御プ
ログラム作成が必要なときも容易に作成可能であり、実
装部品の回路変更は不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】コーマ準備機の一つであるラップフォーマにお
いて、本発明に係るラップの重量変動除去装置の構成を
示すブロック線図である。
【図2】同じく、スライバラップマシンとリボンラップ
マシンとを組合せたものにおいて、本発明に係るラップ
の重量変動除去装置の構成を示すブロック線図である。
【図3】ラップフォーマの平面図である。
【図4】同じく、駆動系統図である。
【図5】プログラマブルコントローラP’の構成の説明
図である。
【図6】コーマ準備機の一つであるラップフォーマにお
いて、従来のラップの重量変動除去装置の構成を示すブ
ロック線図である。
【図7】同じく、スライバラップマシンとリボンラップ
マシンとを組合せたものにおいて、従来のラップの重量
変動除去装置の構成を示すブロック線図である。
【符号の説明】
L:ラップ P',P:プログラマブルコントローラ(装置本体) Rf,Rb :ドラフトローラ(ドラフト手段) S:スライバ 1:ラップドラムローラ(巻取手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライバ又はフリースをドラフトするた
    めのドラフト手段と、該ドラフト手段から紡出されたフ
    リースを巻取ってラップにするためのラップ巻取手段と
    を備えたコーマ準備機において、機台の運転を制御する
    と共に、前記各ドラフト手段におけるスライバ又はフリ
    ースのドラフト比を制御して、前記巻取手段により巻取
    られるラップの重量変動を除去するための装置であっ
    て、 機台の運転を制御できると共に、前記各ドラフト手段に
    おけるスライバ又はフリースのドラフト比を直接制御可
    能なプログラマブルコントローラを用いることを特徴と
    するコーマ準備機におけるラップの重量変動除去装置。
JP21309496A 1996-07-23 1996-07-23 コーマ準備機におけるラップの重量変動除去装置 Pending JPH1037025A (ja)

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