JPH1036313A - 高純度芳香族ジカルボン酸の製造方法およびその装置 - Google Patents

高純度芳香族ジカルボン酸の製造方法およびその装置

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JPH1036313A
JPH1036313A JP19249596A JP19249596A JPH1036313A JP H1036313 A JPH1036313 A JP H1036313A JP 19249596 A JP19249596 A JP 19249596A JP 19249596 A JP19249596 A JP 19249596A JP H1036313 A JPH1036313 A JP H1036313A
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JP
Japan
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cake
solvent
dicarboxylic acid
aromatic dicarboxylic
resuspension
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Application number
JP19249596A
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English (en)
Inventor
Kenichi Hibi
賢一 日比
Kazuo Okamoto
和夫 岡本
Yasuhiko Kamijo
泰彦 上條
Keizo Takegami
敬三 竹上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsukishima Kikai Co Ltd
Original Assignee
Tsukishima Kikai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CTA回収工程の乾燥機およびサイロを省略し
て製造効率を高め、さらに得られる結晶の純度を高め
る。 【解決手段】酸化反応1からのCTAの酢酸スラリー
を、デカンタ遠心分離機300と、第1スクリーン・ボ
ウルデカンタ遠心分離機400と、第2スクリーン・ボ
ウルデカンタ遠心分離機500とがこの順に配され、こ
れらの間に第1リスラリー槽6および第2リスラリー槽
7とが配された固液分離・洗浄系に供給して、酢酸を水
により置換し、置換後のケーキを、そのまま後段のCT
Aの精製・分離工程に送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソフタル酸、テ
レフタル酸およびナフタリンジカルボン酸等の芳香族ジ
カルボン酸の製造方法に係り、特に、製造工程を簡素化
させて設備費を低減することができる高純度芳香族ジカ
ルボン酸の製造方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ジカルボン酸の製造方法、特に、
ポリエステル繊維やポリエステル樹脂等の原料や、PE
Tボトル原料として用いられる高純度テレフタル酸の製
造方法は、大別すると2段階の工程を経て製造するもの
である(可塑剤としてよく使用されるイソフタル酸もほ
ぼ同様なプロセスで製造される)。
【0003】すなわち、前段の生成・回収工程におい
て、パラキシレンを、酢酸などの低級脂肪酸系の溶媒お
よびCo,Mn,Brに代表される重金属触媒の存在下
において圧縮空気を吹き込んで、高温高圧で酸化反応さ
せて粗製テレフタル酸(以下、CTAともいう)を得
て、後段の精製・分離工程において、その粗製テレフタ
ル酸を水素添加還元処理などにより精製を行い、高純度
テレフタル酸(以下、PTAともいう)を製造してい
る。
【0004】この概要を図12により説明すると、酸化
反応器50において、前述の条件下で粗製テレフタル酸
(CTA)を生成する。次いで、これを結晶缶51にお
いて冷却晶析させた後、テレフタル酸の結晶と酸化反応
時に生成した不純物および触媒とを含む反応溶媒のスラ
リーをロータリードラムフィルターなどの固液分離器5
2に供給し、酢酸を分離するとともに、テレフタル酸ケ
ーキは水性酢酸または酢酸により洗浄して同伴する不純
物および触媒を除去する。続いて、加熱管付回転乾燥機
53によって残った酢酸を蒸発させて分離し、一旦、一
時貯留サイロ54に送って貯留する。この貯留されたC
TAは切り出されて懸濁器55にて懸濁化され、後段の
精製・分離工程に送られる。
【0005】懸濁器55からのスラリーは、高温高圧の
水素添加塔56に供給し、CTAの一部または全部を溶
解させて、固定触媒存在下で水素ガスと反応させて、C
TAに同伴した不純物(大部分は4−カルボキシベンズ
アルデヒド:4CBA、パラトルイリル酸およびタール
質の着色物質)を精製する。この精製は、4CBAをパ
ラトルイリル酸または一部は安息香酸に転化させ、着色
物質を脱色するものである。続いて、晶析缶57にて冷
却晶析させ、固液分離器58A,58Bにより洗浄およ
び固液分離を行い、母液に残存する不純物を最終的に除
去し、加熱管付回転乾燥機59により乾燥させてサイロ
60に送ってPTAとして貯留するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来法で
は、酸化反応器50で生成した不純物を含むスラリーを
固液分離器にて結晶を分離し、洗浄した後に、後段の精
製・分離工程に送る前に、残留する酢酸を完全に分離す
るために大型の加熱管付回転乾燥機53および一時貯留
サイロ54を設置することが必須となり、その設備費が
著しく嵩み、また、基本的に生成・回収を目的とする前
段工程と精製・分離を目的とする後段工程とに分離さ
れ、一連の工程として組み立てることができず、製造効
率が高いものではない。
【0007】上述の欠点を改善し、連続的な回収工程を
可能にした結晶の回収方法として、以下に示す先行例が
提案されている。
【0008】(1)特表平6−502653号には、C
TAスラリーをいわゆるBHSフィルター形式のものに
より固液分離する方法が開示されている。
【0009】(2)特開平6−327915号には、円
筒状の濾材を有するロータリーフィルターにCTAスラ
リーを供給し、濾過を行った後、上記濾材を回転させな
がら濾材上のウエットケーキを洗浄液で洗浄し、その濾
液を循環させて、再度ウエットケーキを洗浄するプロセ
スを濾材の回転方向と逆向きに適当間隔を置いて繰り返
し行う方法が開示されている。
【0010】しかしながら、上記各先行例においては、
酢酸を完全に除去できず、十分に高純度のCTAを後段
の精製・分離工程に送ることができない。したがって、
最終的に得られる結晶の純度も満足できるものとは言い
がたい。
【0011】そこで、本発明の主たる課題は、CTA回
収工程の乾燥器およびサイロを省略し、その設備費の低
減を図るとともに、前段と後段とを連続的な工程とする
ことによって製造効率を高め、さらに、得られる結晶の
純度を高めることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成した本発
明のうちで請求項1に記載の発明は、前段に反応溶媒お
よび触媒の存在下にて酸化反応による粗製芳香族ジカル
ボン酸の生成・回収工程、後段に前記粗製芳香族ジカル
ボン酸から高純度芳香族ジカルボン酸を得る精製・分離
工程を有する芳香族ジカルボン酸の製造方法において、
前記酸化反応により生成される反応溶媒中の粗製芳香族
ジカルボン酸スラリーを、固液分離手段に供給して前記
反応溶媒を分離し、分離後のケーキを第1の再懸濁手段
にて再懸濁し、この第1の再懸濁手段からの再懸濁スラ
リーを第1のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機に
供給し、この第1のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分
離機において前記反応溶媒および水からなる溶媒を分離
するとともに、第1洗浄液により洗浄および濾過を行
い、洗浄後のケーキを第2の再懸濁手段にて再懸濁し、
この第2の再懸濁手段からの再懸濁スラリーを第2のス
クリーン・ボウルデカンタ遠心分離機に供給し、この第
2のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機において、
水を主体とする水系溶媒を分離するとともに、第2洗浄
液として実質的にきれいな水により洗浄および濾過を行
い、水洗浄後のケーキを、そのまま前記後段の精製・分
離工程に送るとともに、前記第2のスクリーン・ボウル
デカンタ遠心分離機において分離した水系溶媒を前記第
1洗浄液として使用するとともに、この水系溶媒および
前記第2洗浄液の濾液を前記第2の再懸濁手段における
再懸濁スラリーの媒体として用い、前記第1のスクリー
ン・ボウルデカンタ遠心分離機において分離した前記反
応溶媒および水からなる溶媒、ならびに前記第1洗浄液
の濾液を前記第1の再懸濁手段における再懸濁スラリー
の媒体として用いることを特徴とする高純度芳香族ジカ
ルボン酸の製造方法である。
【0013】請求項2に記載の発明は、第2のスクリー
ン・ボウルデカンタ遠心分離機からの水洗浄後のケーキ
は、このケーキ中の芳香族ジカルボン酸に対して0.1
重量%以下の酸化反応溶媒を含有する請求項1に記載の
方法である。
【0014】請求項3に記載の発明は、前記芳香族ジカ
ルボン酸はテレフタル酸である請求項1または2に記載
の方法である。
【0015】請求項4に記載の発明は、前段に反応溶媒
および触媒の存在下にて酸化反応による粗製芳香族ジカ
ルボン酸の生成・回収手段、後段に前記粗製芳香族ジカ
ルボン酸から高純度芳香族ジカルボン酸を得る精製・分
離手段を有する芳香族ジカルボン酸の製造装置におい
て、前記酸化反応により生成される反応溶媒中の粗製芳
香族ジカルボン酸スラリーを、固液分離手段に供給する
手段と、この固液分離手段において前記反応溶媒を分離
する手段と、分離後のケーキを第1の再懸濁手段にて再
懸濁する手段と、第1の再懸濁手段からの再懸濁スラリ
ーを第1のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機に供
給する手段と、この第1のスクリーン・ボウルデカンタ
遠心分離機において前記反応溶媒および水からなる溶媒
を分離するとともに、第1洗浄液により洗浄および濾過
を行う手段と、洗浄後のケーキを第2の再懸濁手段にて
再懸濁する手段と、第2再懸濁手段からの再懸濁スラリ
ーを第2のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機に供
給する手段と、この第2のスクリーン・ボウルデカンタ
遠心分離機において、水を主体とする水系溶媒を分離す
るとともに、第2洗浄液として実質的にきれいな水によ
り洗浄および濾過を行う手段と、水洗浄後のケーキを、
そのまま前記後段の精製・分離工程に送る手段とを有す
るとともに、前記第2のスクリーン・ボウルデカンタ遠
心分離機において分離した水系溶媒を前記第1洗浄液と
して使用する手段と、この水系溶媒および前記第2洗浄
液の濾液を前記第2の再懸濁手段における再懸濁スラリ
ーの媒体として使用する手段と、前記第1のスクリーン
・ボウルデカンタ遠心分離機において分離した前記反応
溶媒および水からなる溶媒、ならびに前記第1洗浄液の
濾液を前記第1の再懸濁手段における再懸濁スラリーの
媒体として使用する手段とを備えることを特徴とする高
純度芳香族ジカルボン酸の製造装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明に係る高純度結晶の回収方法について詳説する。
【0017】図1は高純度テレフタル酸を得る場合にお
ける、CTAの生成・回収工程を示したもので、原料と
してのパラキシレンPXy を、例えば酢酸および重金属
触媒とともに、酸化反応器1に供給する。この酸化反応
器1には空気が吹き込まれ、これによってパラキシレン
PXy が酸化され、CTAが生成される。
【0018】このCTAは反応時に一部は結晶として析
出するが、残部は酢酸に分散したスラリーとして蒸発結
晶缶2A,2Bに順次供給され、ここで冷却されて殆ど
のテレフタル酸が析出される。
【0019】結晶缶2BからのCTAの酢酸スラリー
は、本発明でいう固液分離手段としてのデカンタ遠心分
離機300と、第1スクリーン・ボウルデカンタ遠心分
離機400と、第2スクリーン・ボウルデカンタ遠心分
離機500と、これらの間に配置された第1リスラリー
槽6および第2リスラリー槽7とを備えた固液分離・洗
浄系に供給され、酢酸を水により置換するとともに、結
晶の洗浄を行いながら、結晶純度が高められる。
【0020】上記デカンタ遠心分離機300の構造を、
図3を用いて説明すると、円筒形本体部321に截頭円
錐台形部322がその大径側において連設されてなるボ
ウル320と、このボウル320内において、コンベア
本体331の外面に螺旋状の等ピッチのスクリュー羽根
332を有するスクリューコンベア330とを、ケーシ
ング301内に有し、さらに、ボウル320とスクリュ
ーコンベア330とを差速をもって同一方向に回転させ
る回転手段とを備える点を基本構造とするものである。
【0021】この回転手段は、ボウル両端の支持軸32
6A,326Bおよび対応するスクリューコンベア両端
の支持軸333A,333Bを、同軸に軸受302A,
302Bにて軸支し、図示しない駆動モータからの回転
駆動力をプーリ車303に伝達させ、これによりボウル
320を回転し、その回転力を減速機304により減速
させて、ボウル320に対してスクリューコンベア33
0を差速をもって回転させるものである。
【0022】結晶缶2BからのCTAの酢酸スラリーS
1は、供給路F1を通してデカンタ遠心分離機300に
供給され、このデカンタ遠心分離機300において、フ
ィードパイプ305を通してコンベア本体331の区画
室334内に導入された後、加速チャンバ335によっ
てボウル320の回転数付近まで加速されて、その壁面
の透孔(図示せず)を通して、円筒形本体部320とス
クリューコンベア330との間に供給される。
【0023】酢酸スラリーS1がボウル320およびス
クリューコンベア330内の遠心力場に置かれる関係
で、スラリーS1中の含有固形物がボウル320内面側
に押しやられ、スクリューコンベア330が回転してい
るために、図示のように、截頭円錐台形部322からケ
ーキとして掻き上げられ、脱液が図られたケーキは、他
端部に位置するケーキ排出口327Aおよび排出樋32
7Bから排出される。
【0024】一方、固形物と分離された清澄液は、ボウ
ル320の一端部に形成され、かつ堰板325が設けら
れた清澄液排出口328Aおよび排出樋328Bから排
出される。この清澄液排出樋328Bからの清澄液は、
酢酸濃度が高く、導管8Aを通してタンク8に貯留され
た後、ポンプ8Bによって返送路8Cを通して酸化反応
機1に返送される。またタンク8に貯留された清澄液
は、必要に応じて、返送路8Dを通して後述する返送路
9Dに供給され、脱水蒸留塔群13,13…に導かれ、
この脱水蒸留塔群、13,13…において水蒸気と酢酸
とに分離され、酢酸については返送路13Bおよび8C
を介して酸化反応器1に返送される。水蒸気は、コンデ
ンサー14により凝縮されて排水とされる。13Aは加
熱器である。
【0025】ケーキ排出樋327Bから排出されたケー
キは、第1リスラリー槽6に投入され、この第1リスラ
リー槽6に供給される後述の第1スクリーン・ボウルデ
カンタ遠心分離機400からの清澄液の一部および第1
洗浄液の濾液により攪拌機6Aにより再スラリー化され
た後、供給路F2を通して第1スクリーン・ボウルデカ
ンタ遠心分離機400に供給される。
【0026】本発明でいうスクリーン・ボウルデカンタ
遠心分離機としては、第1・第2ともに基本的に同一の
構造の物を使用でき、その構造は、上記デカンタ遠心分
離機に対して、截頭円錐台形部の小径側に壁面にスクリ
ーンを有する円筒形スクリーン部を増設したものであ
る。すなわち、図1における第1スクリーン・ボウルデ
カンタ遠心分離機と同じ符号を付した図4を用いてその
構造を説明すると、円筒形本体部421と固形物を濾過
するスクリーン424を壁面に有し円筒形本体部421
より小径の円筒形スクリーン部423とこれらを繋ぐ截
頭円錐台形の繋ぎ部422とを有するボウル420と、
このボウル420内において、コンベア本体431の外
面に螺旋状のスクリュー羽根432を有するスクリュー
コンベア430とを、ケーシング401内に有し、さら
に、ボウル420とスクリューコンベア430とは差速
をもって同一方向に回転させる回転手段とを備える点を
基本構造とするものである。
【0027】この回転手段は、ボウル420両端の支持
軸426A,426Bおよび対応するスクリューコンベ
ア430両端の支持軸433A,433Bを、同軸に軸
受402A,402Bにて軸支し、図示しない駆動モー
タからの回転駆動力をプーリ車403に伝達させ、これ
によりボウル420を回転し、その回転力を減速機40
4により減速させて、ボウル420に対してスクリュー
コンベア430を差速をもって回転させるものである。
【0028】第1リスラリー槽6から供給路F2を通し
て供給されるスラリーSは、第1スクリーンボウルデカ
ンタ遠心分離機400において、フィードパイプ405
を通してコンベア本体431の区画室434内に導入さ
れた後、その壁面の透孔を通して、円筒形本体部421
とスクリューコンベア430との間に供給される。
【0029】スラリーSがボウル420およびスクリュ
ーコンベア430内の遠心力場に置かれる関係で、スラ
リーS中の含有固形物がボウル420内面側に押しやら
れ、スクリューコンベア430が回転しているために、
図示のように、繋ぎ部422からケーキとして掻き上げ
られスクリーン部423に移送される。スクリーン部4
23では、一端部に洗浄液供給管471が配設された、
前記フィードパイプ405と同心をなす外管472を通
して、コンベア本体431内に供給され、遠心力により
加圧された洗浄液Wを、スクリュー羽根432の間に配
置された洗浄液スプレー473,473,…からケーキ
に向かって散布することによってケーキ洗浄が行われる
とともに、スクリーン424が形成されているために、
ここにおいて濾過(遠心脱水)が行われ、図示のよう
に、スクリーン濾液樋429にスクリーン濾液として第
1洗浄液の濾液が排出される。スクリーン部423に移
送されて脱液が図られたケーキは、他端部に位置するケ
ーキ排出口427Aおよび排出樋427Bから排出さ
れ、一方で、固形物と分離された清澄液は、ボウル42
0の一端部に形成され、かつ堰板425が設けられた清
澄液排出口428Aおよび排出樋428Bから排出され
る。
【0030】スクリーン濾液樋429から回収された第
1洗浄液の濾液は、導管10Aを通して第1洗浄濾液タ
ンク10に貯留された後、ポンプ10Bにより返送路1
0Cを通して第1リスラリー槽6にリスラリーの媒体と
して導入される。
【0031】また、清澄液排出樋428Bから排出され
る清澄液は、導管9Aを通して第1回収タンク9に貯留
された後、ポンプ9Bによって、その一部は返送路9C
を通して第1リスラリー槽6にリスラリーの媒体として
導入され、残部は返送路9Dを通して複数の脱水蒸留塔
からなる脱水蒸留塔群、13,13…に導かれ、この脱
水蒸留塔群、13,13…において水蒸気と酢酸とに分
離され、酢酸については返送路13Bおよび8Cを介し
て酸化反応器1に返送され、水蒸気は、コンデンサー1
4により凝縮されて排水とされる。
【0032】ケーキ排出樋427Bから排出されたケー
キは、第2リスラリー槽7に投入される。この第2リス
ラリー槽7には、第2スクリーン・ボウルデカンタ遠心
分離機500からの第2洗浄液の濾液および清澄液の一
部が供給されて攪拌機7Aにより再スラリー化され、こ
の後、供給路F3を通して第2スクリーン・ボウルデカ
ンタ遠心分離機500に供給される。
【0033】この第2スクリーン・ボウルデカンタ遠心
分離機500においても、洗浄液スプレー573,57
3,…に供給される第2洗浄液が、別途供給される純水
である点以外は、第1スクリーン・ボウルデカンタ遠心
分離機400とほぼ同様に固液分離および洗浄が行われ
る。よって、その動作構成については敢えて説明しな
い。上記第2洗浄液は、精製・分離工程において洗浄液
として使用されたものでも良い。
【0034】スクリーン濾液樋529から回収される第
2洗浄液の濾液は、導管12Aを通して第2洗浄濾液タ
ンク12に貯留された後、ポンプ12Bにより返送路1
2Cを通して第2リスラリー槽7に導かれてリスラリー
の媒体として使用される。
【0035】清澄液排出樋528Bから回収される清澄
液は、導管11Aを通して第2回収タンク11に導かれ
た後、その一部はポンプ11Bにより返送路11Dを通
して、第1スクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機40
0における第1洗浄液として洗浄液スプレー473に導
かれ、残部は返送路11Cを通して第2リスラリー槽7
に供給される。これらの返送路の返送量は流量調節弁な
どを設けて適宜コントロールすることができる。第2リ
スラリー槽7に、第2洗浄液の濾液を供給するほか、第
2スクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機の清澄液をも
供給すると、きわめて高い洗浄効率が得られることを知
見している。
【0036】第2スクリーン・ボウルデカンタ遠心分離
機500のケーキ排出樋527Bから排出されたケーキ
は、純水で洗浄されて酢酸系から純水系に溶媒が転換さ
れているので、乾燥機およびサイロを通すことなく、直
接、後段の精製・分離工程に供給できる。したがって、
乾燥機およびサイロの設備費が低減する。
【0037】また、図5に示すように、上記例における
デカンタ遠心分離機300および第1リスラリー槽6を
省略して、結晶管2Bからの酢酸スラリーを、供給路F
4によって第1スクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機
400に直接に供給することもできる。
【0038】この態様においては、第1スクリーン・ボ
ウルデカンタ遠心分離機400において、スクリーン濾
液樋429から回収された第1洗浄液の濾液は、導管1
0Aを通して第1洗浄濾液タンク10に貯留された後、
ポンプ10Bにより返送路10Dを通して脱水蒸留塔群
13,13…に導かれ、この脱水蒸留塔群、13,13
…において水蒸気と酢酸とに分離され、酢酸については
返送路13Bおよび8Cを介して酸化反応器1に返送さ
れる。
【0039】一方、清澄液排出樋428Bからの清澄液
は、導管9Aを通して第1回収タンク9に貯留された
後、ポンプ9Bによって、返送路9Dを通して酸化反応
器1に返送され、また必要に応じて、返送路9Eを通し
て前記第1洗浄液の濾液を脱水蒸留塔群13,13…に
導く返送路10Dに返送される。
【0040】しかしながら、かかるとおりに第1洗浄液
の濾液を脱水蒸留塔群13,13…を経て酸化反応器1
に返送した場合には、通常のスクリーン・ボウルデカン
タ遠心分離機は、スクリーン濾過時において結晶がスク
リーン濾液に混じってリークする量が多いために、結晶
の回収効率が低くなってしまう。したがって、第1洗浄
液は、第1スクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機の供
給側、例えば供給路F2に供給するとともに、清澄液排
出樋428Bからの清澄液を酸化反応系に返送する必要
があるが、この場合においては、第1洗浄液の濾液は多
量の水を含むために、清澄液が水で希釈され、脱水蒸留
塔群13,13…の負荷が増加して水の回収・排水がス
ムーズに行われない。
【0041】ところが、デカンタ遠心分離機300およ
び第1リスラリー槽を配した図1に示す態様において
は、実質的にかかる問題点はない。第1スクリーン・ボ
ウルデカンタ遠心分離機からの第1洗浄液の濾液は、第
1リスラリー槽6に返送されてリスラリーの媒体として
使用されるために、リークした結晶は、再度、第1スク
リーン・ボウルデカンタ遠心分離機に供給されることに
なり、結晶の回収効率が高いものとなる。より具体的に
は、本態様では、結晶の回収効率は約99.95%に達
し、押出し型等の連続式濾過機の約70−90%に比較
して非常に優れている。一方、デカンタ遠心分離機で分
離した清澄液は、酸化反応の副生成物として少量の水を
含んでいるが、ほぼ酢酸であり、前記したように、ポン
プ8Bにより返送路8Cを通して酸化反応器1に直接返
送できるほか、脱水蒸留塔群13,13…に導いても水
含有量が少なくスムーズに酸化反応器1に返送できる。
よって、水の回収・排水がスムーズに行える。
【0042】本発明でいう固液分離手段としては、上記
デカンタ遠心分離機以外にも種々の連続式固液分離機を
用いることができ、基本的に濾液への固形分のリーク率
が低くかつケーキの脱液性の良好なものであれば良い。
例えば、BHSフィルター、ヤング型フィルター、オリ
バー型フィルター等のいわゆるロータリードラムフィル
ターを用いることもできる。
【0043】<後段の精製・分離工程>以上のようにし
て前段の粗製芳香族ジカルボン酸の生成・回収工程によ
り得られたCTAケーキは、後段の前記粗製芳香族ジカ
ルボン酸に水素添加還元処理して高純度芳香族ジカルボ
ン酸を得る精製・分離工程に送られる。この後段の精製
・分離工程としては、公知の方法、例えば水素添加還元
処理、精密酸化処理、または再結晶処理などをそのまま
適用できる。このうち水素添加還元処理の例を図2によ
って説明する。
【0044】すなわち、溶媒が酢酸から水に転換された
CTAケーキは、第2リスラリー槽30で再懸濁された
後に、水素添加還元反応器31に供給され、この水素添
加還元反応器31での水素添加反応による還元処理によ
り、CTA中の不純物が精製される。すなわち、4CB
Aはパラトルイリル酸または一部は安息香酸に変換さ
れ、タール質の着色物質は脱色される。次に、適宜数
(たとえば5段)の直列配置の結晶缶32にて蒸発・冷
却による結晶化を行い、結晶スラリーを、加圧操作で運
転される第3ロータリードラムフィルター33および常
圧操作で運転される第4ドラムフィルター34に順次通
して固液分離を図る。第3ロータリードラムフィルター
33の代わりに遠心分離機を用いてもよい。これらの後
段の固液分離手段にて、固液分離および洗浄を行い、最
終的に不純物を除去した後に、乾燥機35で乾燥し、サ
イロ36に貯蔵し、製品として貯留する。
【0045】<本発明に好適なスクリーン・ボウルデカ
ンタ遠心分離機>他方、上記の従来例におけるスクリー
ン・ボウルデカンタ遠心分離機は、洗浄液スプレーを配
しているとはいえ、その洗浄効率は必ずしも高いもので
はない。
【0046】この理由を第1スクリーン・ボウルデカン
タと同じ符号を付した図11によって説明する。区画室
434の壁面の透孔を通して、円筒形本体部421とス
クリューコンベア430との間に供給されたスラリーS
中の含有固形物は、遠心力場においてボウル420内面
側に押しやられ、スクリュー羽根432によりスクリー
ン部423側に順次移送されるときにおいて、スクリュ
ー羽根432により掻き集めるようにケーキCとして移
送されるので、図示のように、ケーキCの表面レベル形
状は、同図右方に下り傾斜となっている。そして、この
ケーキCのレベル形状が維持されたまま移送された後、
繋ぎ部422においてその傾斜角度が加わってよりレベ
ル傾斜がきつくなりながら、スクリーン部423に掻き
上げられ移送される。スクリーン部423では、スクリ
ーン424が形成されているために、ここにおいて濾過
(遠心脱水)が行われ、図示のように、スクリーン濾液
の排出が行われる。しかるに、スクリーン424表面の
ケーキCの偏在により、スクリュー羽根432,432
の区間において移送前方側がケーキCのないまたは実質
的に存在しない領域を生じる。かかる状態で洗浄液を散
布(噴霧または噴射を含む)した場合、主に洗浄液はケ
ーキC表面を傾斜に沿って流れてケーキC層の無い領域
に対応するスクリーン424部分をショートパスし、ケ
ーキCの層中に洗浄液が通過せず、洗浄効率を高めるこ
とができない。
【0047】そこで、本発明に係る高純度芳香族ジカル
ボン酸の製造に好適な、洗浄効率の高いスクリーン・ボ
ウルデカンタ遠心分離機として、従来のスクリーン・ボ
ウルデカンタ遠心分離機に対して、ケーキCのレベル均
し手段を設けた次記〜の態様が提案される。
【0048】第1の態様:繋ぎ部422からスクリー
ン部423の最初の部分にかかる区間におけるスクリュ
ー羽根432AのピッチP3、あるいはスクリーン部4
23におけるスクリュー羽根432AのピッチP2が、
これより一端部側(清澄液排出側)のスクリュー羽根4
32のピッチP1より小さいレベル均し手段。
【0049】図6は、本発明に好適なスクリーン・ボウ
ルデカンタ遠心分離機の第1の態様を示している。すな
わち、繋ぎ部422側のスクリュー羽根432のピッチ
P1に対して、スクリーン部423におけるスクリュー
羽根432AのピッチP2が小さくされている。
【0050】従来においては、前記両ピッチは同一とさ
れていた。しかるに、本第1の態様は、スクリーン部4
23におけるスクリュー羽根432Aのピッチが相対的
に小さい。この小さくする程度は、主に、同図に示すよ
うに、スクリーン部423におけるスクリュー羽根43
2A,432Aの区間内全体にケーキCの層が形成さ
れ、可能な限り平坦化する条件の下で設定される(たと
えば95〜35%程度)。
【0051】しからば、全てのスクリュー羽根のピッチ
を小さくするのが良いとも一見考えられるかもしれない
が、この場合には、装置サイズに対する処理量、固液分
離性などの点から最適なスクリュー羽根のピッチが依然
として存在するので、そのピッチで円筒形本体部421
および繋ぎ部422にスクリュー羽根432を設けるこ
とが必要となる。これに対して、スクリーン部423に
おいては、かかる要因は少なく、スクリュー羽根432
Aのピッチの変更が可能である。
【0052】なお、円筒形本体部421と繋ぎ部422
とのスクリュー羽根432,432のピッチが相互に異
なる態様を本第1の態様は排除するものではなく、本第
1の態様は、単にスクリーン部423におけるスクリュ
ー羽根432Aのピッチを、繋ぎ部422側のスクリュ
ー羽根432のピッチとの関係のみについて限定するも
のである。
【0053】また、スクリーン部423におけるスクリ
ュー羽根432Aのピッチが、繋ぎ部422側のスクリ
ュー羽根432のピッチより小さい限り、全てのスクリ
ーン部423におけるスクリュー羽根432A,432
A間、432A,432A間、…のピッチを小さくする
ほか、少なくとも一区間のピッチを小さくするものでも
よい。さらに、スクリーン部423におけるスクリュー
羽根432Aのピッチは、変更することができ、たとえ
ば、他端部側(固形物排出口427A側)に向かって順
次小さくすることができる。
【0054】他方、繋ぎ部422からスクリーン部42
3の最初の部分にかかる区間(スクリーン部を含む)に
おけるピッチP3を小さくする場合(図示せず)も、本
第1の態様である。
【0055】かくして、本第1の態様においては、以下
の第2の態様および第3の態様とともに、従来のように
スクリュー羽根432間においてケーキC層のないスク
リーン424の表面が露出した部分を生じることがな
く、洗浄液スプレー473、…473からの洗浄液は必
ずケーキC全体を通過するために、ケーキの洗浄効率を
向上させることができる。
【0056】第2の態様:スクリーン部423におけ
る繋ぎ部422側のスクリュー羽根432Aと隣接する
スクリュー羽根432Aとの間がスクリーンを有しない
または有するがそのスクリーン424が盲とされてお
り、かつケーキC表面に臨んで洗浄液スプレーが設けら
れているレベル均し手段。
【0057】図7は、第2の態様を示しており、スクリ
ーン部423における繋ぎ部422側のスクリュー羽根
432Aと隣接するスクリュー羽根432Aとの間を盲
部材Bとしたものである。
【0058】この場合、スクリーン部423における洗
浄液の不透過区間は、スクリュー羽根432Aのピッチ
P2の(1/5)〜2ピッチ、または20〜600mm程
度とすることができる。図7の例においては、約1.5
ピッチ分が洗浄液の不透過区間とされている。
【0059】盲とする場合、繋ぎ部422の構成部材を
そのままスクリーン部423の該当長さ分延在させるほ
か、スクリーン423を形成しながらこれを別途の部材
で覆うことができる。
【0060】かかる第2の態様においては、盲部材Bが
配された部位において、洗浄液が供給されるものの脱水
は行われない。したがって、この部分においてケーキC
中の液体分量が増加し、ケーキCは流動性が高くなる結
果、スクリュー羽根432A,432A間に全体に拡が
る。かかる一旦均されたケーキCのレベル形状は、他端
部側(固形物排出口427A側)に移動する過程におい
ても維持させるので、従来のものと比較してケーキの洗
浄効率が向上する。
【0061】第3の態様:スクリュー羽根432Aと
隣接するスクリュー羽根432Aとの間における固形物
表面レベルを規制して均す部材Mをスクリューコンベア
430に設けたレベル均し手段。
【0062】図8および図9は、第3の態様を示してい
る。すなわち、スクリュー羽根432Aと隣接するスク
リュー羽根432Aとの間における固形物表面レベルを
規制して均す均し部材Mをスクリューコンベア430に
対して設けてある。
【0063】この均し部材Mは、スクリューコンベア本
体431に対して固定してもよく、またスクリュー羽根
432Aに対して固定してもよい。いずれにしても、均
し部材Mの半径方向先端縁は、スクリーン部423の内
表面と所定の離間間隔をおいて固定される。均し部材M
の半径方向先端縁の機軸方向と図8に示すように平行の
ほか、適宜の角度の直線または曲線とすることができ
る。均し部材Mの機軸方向長さは、スクリュー羽根43
2A,432Aの区間全長にわたるほか、図8に示すよ
うに、一部長さでもよい。
【0064】この第3の態様によれば、スクリューコン
ベアー430の回転とともに均し部材Mが回転し、スク
リーン部423上のケーキCはスクリュー羽根432
A,432A間全体に均一な厚さに均される。
【0065】(その他)第2の態様においては、洗浄液
の散布を必須とするが、他の態様においても洗浄液の散
布を行うことが望ましいものの、洗浄液の散布は必須で
はない。すなわち、ケーキCのレベルが均されている限
り、均されていない場合に比較して、遠心脱水性が高ま
る効果があるためである(均されていない場合には層の
厚みが抵抗となり遠心脱水性が悪くなる)。いずれにせ
よ、本発明に係る高純度テレフタル酸の製造方法および
装置においては、洗浄液によるケーキ洗浄が必要である
ので、上記第1〜3の態様の全てを好適に用いることが
できる。
【0066】以下、本発明に係る高純度テレフタル酸の
製造方法の実施例を示し、本発明の効果を明らかにす
る。
【0067】<実施例>図10は、本発明に係る、CT
Aの生成・分離工程の操作例を示している。酸化反応系
からデカンタ300に供給されるスラリー中の酢酸の重
量割合は、図中A.A.で示すように、58.60%である
のを、リスラリー槽6内のスラリーではA.A.=14.8
2%とし、さらにリスラリー槽7内のスラリーではA.A.
=1.38%とし、最終的に第2スクリーン・ボウルデ
カンタ遠心分離機500から排出されるケーキにおいて
はA.A.=0.09%とすることができる。ただし、A.A.
は反応による多くの不純物を含むものとする。
【0068】したがって、従来用いていたドライヤーに
よる乾燥およびサイロによる貯留工程を必要とせずに、
CTAの製造・回収工程と精製・分離工程とを連続的に
行うことができる。
【0069】一方、上記の説明では、テレフタル酸の製
造を中心に述べたが、イソフタル酸やナフタリンジカル
ボン等の他の芳香族ジカルボン酸の製造にも用いること
ができることは、実施例を示すまでもなく、当業者が容
易に理解できよう。
【0070】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、従来用
いられてきたCTAドライヤーによる乾燥工程およびC
TAサイロによる貯留工程を省略することができ、これ
らに必要な設備費を削減することができるとともに、前
段と後段とを連続的な工程とすることによって製造効率
を高め、さらに、得られる結晶の純度が高まるなどの利
点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るテレフタル酸の生成・回収工程の
フローシートである。
【図2】後段の精製・分離工程のフローシートである。
【図3】デカンタ遠心分離機の概要を示す縦断面図であ
る。
【図4】従来のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機
の概要を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係るテレフタル酸の生成・回収工程の
他の態様を示すフローシートである。
【図6】本発明に好適なスクリーン・ボウルデカンタ遠
心分離機の第1の態様を示す要部拡大縦断面図である。
【図7】本発明に好適なスクリーン・ボウルデカンタ遠
心分離機の第2の態様を示す要部拡大縦断面図である。
【図8】本発明に好適なスクリーン・ボウルデカンタ遠
心分離機の第3の態様を示す要部拡大縦断面図である。
【図9】その横断面図である。
【図10】操作例の説明図である。
【図11】図4の要部拡大縦断面図である。
【図12】従来例の概要フローシートである。
【符号の説明】
1…酸化反応器、2A,2B…蒸発結晶缶、6…第1リ
スラリー槽、7…第2リスラリー槽、9…第1回収タン
ク、10…第1洗浄濾液タンク、11…第2回収タン
ク、12…第2洗浄濾液タンク、13…脱水蒸留塔、3
00…デカンタ遠心分離機、400…第1スクリーン・
ボウルデカンタ遠心分離機、500…第2スクリーン・
ボウルデカンタ遠心分離機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 63/24 2115−4H C07C 63/24 (72)発明者 竹上 敬三 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前段に反応溶媒および触媒の存在下にて酸
    化反応による粗製芳香族ジカルボン酸の生成・回収工
    程、後段に前記粗製芳香族ジカルボン酸から高純度芳香
    族ジカルボン酸を得る精製・分離工程を有する芳香族ジ
    カルボン酸の製造方法において、 前記酸化反応により生成される反応溶媒中の粗製芳香族
    ジカルボン酸スラリーを、固液分離手段に供給して前記
    反応溶媒を分離し、分離後のケーキを第1の再懸濁手段
    にて再懸濁し、 この第1の再懸濁手段からの再懸濁スラリーを第1のス
    クリーン・ボウルデカンタ遠心分離機に供給し、この第
    1のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機において前
    記反応溶媒および水からなる溶媒を分離するとともに、
    第1洗浄液により洗浄および濾過を行い、洗浄後のケー
    キを第2の再懸濁手段にて再懸濁し、 この第2の再懸濁手段からの再懸濁スラリーを第2のス
    クリーン・ボウルデカンタ遠心分離機に供給し、この第
    2のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機において、
    水を主体とする水系溶媒を分離するとともに、第2洗浄
    液として実質的にきれいな水により洗浄および濾過を行
    い、水洗浄後のケーキを、そのまま前記後段の精製・分
    離工程に送るとともに、 前記第2のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機にお
    いて分離した水系溶媒を前記第1洗浄液として使用する
    とともに、この水系溶媒および前記第2洗浄液の濾液を
    前記第2の再懸濁手段における再懸濁スラリーの媒体と
    して用い、 前記第1のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機にお
    いて分離した前記反応溶媒および水からなる溶媒、なら
    びに前記第1洗浄液の濾液を前記第1の再懸濁手段にお
    ける再懸濁スラリーの媒体として用いることを特徴とす
    る高純度芳香族ジカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】第2のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分
    離機からの水洗浄後のケーキは、このケーキ中の芳香族
    ジカルボン酸に対して0.1重量%以下の酸化反応溶媒
    を含有する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸で
    ある請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前段に反応溶媒および触媒の存在下にて酸
    化反応による粗製芳香族ジカルボン酸の生成・回収手
    段、後段に前記粗製芳香族ジカルボン酸から高純度芳香
    族ジカルボン酸を得る精製・分離手段を有する芳香族ジ
    カルボン酸の製造装置において、 前記酸化反応により生成される反応溶媒中の粗製芳香族
    ジカルボン酸スラリーを、固液分離手段に供給する手段
    と、この固液分離手段において前記反応溶媒を分離する
    手段と、分離後のケーキを第1の再懸濁手段にて再懸濁
    する手段と、 第1の再懸濁手段からの再懸濁スラリーを第1のスクリ
    ーン・ボウルデカンタ遠心分離機に供給する手段と、こ
    の第1のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機におい
    て前記反応溶媒および水からなる溶媒を分離するととも
    に、第1洗浄液により洗浄および濾過を行う手段と、洗
    浄後のケーキを第2の再懸濁手段にて再懸濁する手段
    と、 第2再懸濁手段からの再懸濁スラリーを第2のスクリー
    ン・ボウルデカンタ遠心分離機に供給する手段と、この
    第2のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機におい
    て、水を主体とする水系溶媒を分離するとともに、第2
    洗浄液として実質的にきれいな水により洗浄および濾過
    を行う手段と、水洗浄後のケーキを、そのまま前記後段
    の精製・分離工程に送る手段とを有するとともに、 前記第2のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機にお
    いて分離した水系溶媒を前記第1洗浄液として使用する
    手段と、この水系溶媒および前記第2洗浄液の濾液を前
    記第2の再懸濁手段における再懸濁スラリーの媒体とし
    て使用する手段と、 前記第1のスクリーン・ボウルデカンタ遠心分離機にお
    いて分離した前記反応溶媒および水からなる溶媒、なら
    びに前記第1洗浄液の濾液を前記第1の再懸濁手段にお
    ける再懸濁スラリーの媒体として使用する手段とを備え
    ることを特徴とする高純度芳香族ジカルボン酸の製造装
    置。
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