JPH1034897A - 記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録装置 - Google Patents

記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録装置

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JPH1034897A
JPH1034897A JP19724096A JP19724096A JPH1034897A JP H1034897 A JPH1034897 A JP H1034897A JP 19724096 A JP19724096 A JP 19724096A JP 19724096 A JP19724096 A JP 19724096A JP H1034897 A JPH1034897 A JP H1034897A
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JP
Japan
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recording head
recording
bipolar transistor
terminal
heater
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JP19724096A
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Koichi Yamagishi
弘一 山岸
Fumio Murooka
文夫 室岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力信号に対して応答性の良い記録へットと
その記録ヘッドを用いた記録装置を提供する。 【解決手段】 ヒータ101と、そのヒータを駆動する
バイポーラトランジスタ103と、そのベース端子10
7とエミッタ端子106の間に、バイポーラトランジス
タの寄生容量に速い時間で充電を行う手段とを備え、そ
の手段には抵抗102を用いるか、或は、記録ヘッドの
入力端子とバイポーラトランジスタの間に電界効果トラ
ンジスタが接続される場合には、その電界効果トランジ
スタとは逆の極性の電界効果トランジスタを用いること
で、記録ヘッドに電流の流れる効率を良くし、応答特
性、特に立ち下がりの特性を改善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録ヘッド及びその
記録ヘッドを用いた記録装置に関し、特に、インクジェ
ット方式に従って記録を行う記録ヘッド及びその記録ヘ
ッドを用いた記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりインクジェット方式に従って記
録を行う記録ヘッドを駆動する駆動回路の構成として種
々のものが提案されてきた。その中でも、半導体製造過
程を応用して記録ヘッドの駆動回路をシリコン(Si)
基体中に形成したり、その駆動回路のみならず、ヒータ
ボードアレイと論理回路を含め一つのチップの中に実装
する記録ヘッドは、注目を集めている。
【0003】このような論理回路と駆動回路(ドライ
バ)とを同一基板上に一体的に形成する記録ヘッドの場
合、論理回路を相補型電界効果トランジスタで構成し、
ヒータ及びドライバをNPN型のバイポーラトランジス
タのダーリントン接続回路を用いて構成している。この
ような構成により、ヒータを駆動する最終段のトランジ
スタでは、コレクタ電流200mA、コレクタ−エミッ
タ耐圧定格35Vのヒータスイッチング素子としての動
作が達成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では以下のような問題がある。
【0005】(1)ドライバが単純なダーリントン回路
構成のため、負荷となるヒータがコレクタ側に接続され
るので、ヒータをアレイ状に配列した時、ヒータのドラ
イバとなるトランジスタのコレクタを個々に電気的に絶
縁する必要がある。このために物理的にある程度の面積
を必要とするため、物理的な制約を回避する方法がいく
らかとられているものの、チップサイズの増大や生産コ
ストの上昇を招いている。
【0006】(2)論理回路は相補型電界効果トランジ
スタで構成され、ドライバはバイポーラトランジスタを
採用しているので、製作工程が複雑になり、このためコ
スト上昇を招いている。
【0007】さて、これらの問題点を解決するため、従
来からも以下に示すような対策がなされてきた。
【0008】図6は従来の記録ヘッドのヒータとそのド
ライバで構成される1つの記録要素の構成を示す回路図
である。図7に示すように、ドライバの回路に用いるト
ランジスタをPNPまたはNPN型バイポーラトランジ
スタ(Q2)とし、負荷であるヒータ(RH)はエミッ
タ端子に結線し、そのコレクタ端子は接地とする。一
方、ドライバの前段はバイポーラトランジスタ(Q2)
とは極性の反転したMOSFET(Q1)で構成し、そ
のソース端子を接地とした。このような回路構成にする
ことにより、絶縁領域を縮小し、高価なエピタキシャル
層の必要性をなくした。このようにすると、回路におけ
るドライバが占める面積を縮小させることが可能とな
り、同時にシリコンウェハ換算の製造コストも低下させ
ることが可能となった。
【0009】しかしながら、このような回路構成では電
解効果型トランジスタ(FET)のゲート端子に図7
(a)に示すようなパルス信号が入力端子(IN)に入
力された場合、バイポーラトランジスタ(Q2)のベー
ス端子の寄生容量(C)のため、図4(b)のようにそ
の入力信号に対して遅延が生じる。これは、寄生容量
(C)に充電するために電源電圧(VH)からヒータ
(RH)を通ってバイポーラトランジスタ(Q2)のエ
ミッタ端子に流れる電流の(1/β)倍の電流(IB1)
でしか寄生容量(C)を充電しないためである。
【0010】このため、入力端子(IN)にパルス信号
を入力してヒータを駆動する時の応答性が悪化する。こ
れは、記録装置に高速記録が要求されている最近の傾向
を考慮すると、特に、改善を要する大きな問題と言え
る。
【0011】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、入力信号に対して応答性の良い記録へットとその記
録ヘッドを用いた記録装置を提供することを目的として
いる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の記録ヘッドは、以下のような構成からなる。
【0013】即ち、ヒータと、前記ヒータを駆動するバ
イポーラトランジスタと、前記バイポーラトランジスタ
のベース端子とエミッタ端子の間に、前記バイポーラト
ランジスタの寄生容量に速い時間で充電を行う手段とを
有することを特徴とする記録ヘッドを備える。
【0014】また他の発明によれば、上記構成の記録ヘ
ッドを用いる記録装置を備える。
【0015】ここで、上記構成の記録ヘッドの実施態様
に従えば、上記手段は抵抗であっても良いし、その記録
ヘッドの入力端子とバイポーラトランジスタの間に電界
効果トランジスタが接続される場合には、上記手段はそ
の電界効果トランジスタとは逆の極性の電界効果トラン
ジスタでも良い。
【0016】いずれの構成にしても、記録ヘッドに電流
の流れる効率を良くし、応答特性、特に立ち下がりの特
性を改善する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0018】<装置本体の概略説明>図1は、本発明の
代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJ
RAの構成の概要を示す外観斜視図である。図1におい
て、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝
達ギア5009〜5011を介して回転するリードスク
リュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャ
リッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール50
03に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャ
リッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクIT
とを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJC
が搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリ
ッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン50
00に対して押圧する。5007,5008はフォトカ
プラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在
を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行
うためのホームポジション検知器である。5016は記
録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材50
22を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸
引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録
ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレ
ードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能
にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持
されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリー
ニングブレードが本例に適用できることは言うまでもな
い。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するための
レバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に
伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り
換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0019】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0020】<制御構成の説明>次に、上述した装置の
記録制御を実行するための制御構成について説明する。
【0021】図2はインクジェットプリンタIJRAの
制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示
す同図において、1700は記録信号を入力するインタ
フェース、1701はMPU、1702はMPU170
1が実行する制御プログラムを格納するROM、170
3は各種データ(上記記録信号や記録ヘッドIJHに供
給される記録データ等)を保存しておくDRAMであ
る。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの
供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、イン
タフェース1700、MPU1701、RAM1703
間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッドIJ
Hを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙
搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッド
IJHを駆動するヘッドドライバ、1706、1707
はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ171
0を駆動するためのモータドライバである。
【0022】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
フェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ17
04とMPU1701との間で記録信号がプリント用の
記録データに変換される。そして、モータドライバ17
06、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1
705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJH
が駆動され、記録が行われる。
【0023】図3は記録ヘッドIJHの論理回路の構成
を示すブロック図である。
【0024】図3は、ヒータとその駆動回路で構成され
る記録要素が64個備えられ、その64個の記録要素各
々に対応して設けられたノズルからインクを吐出して記
録を行う記録ヘッドの回路の例である。
【0025】図3において、HD1、HD2、…、HD
64は記録要素、1001はクロック信号(CLK)に
同期して画像データ(DATA)を64ビット分入力し
て一時的に格納する64ビットシフトレジスタ、100
2は64ビットシフトレジスタ1001から64ビット
分の画像データ(DATA)をラッチクロック(LTC
LK)に同期してラッチする64ビットラッチ回路、1
003は3ビットのブロック選択信号(BLK0〜2)
をデコードし各1ビットの選択信号(B0、B1、…、
B7)を出力する3→8デコーダ、1004はヒート信
号(HEAT)と選択信号(B0、B1、…、B7)と
64ビットラッチ回路1002からの画像データとの論
理積を求めるAND回路である。
【0026】64ビットシフトレジスタ1001と64
ビットラッチ回路1002の内容はリセット信号(RS
T)によってリセットされる。
【0027】また、選択信号(B0、B1、…、B7)
各々は、64個のAND回路1004の8個おきに入力
され、1つの選択信号が8つの記録要素を選択できるよ
うになっている。
【0028】なお、記録要素HD1、HD2、…、HD
64は同じ構成をもち、それぞれに電源電圧(VH)が
印加される。
【0029】図4は図3に示した1つの記録要素の詳細
な構成を示す回路図である。
【0030】図4において、101はヒータ、102は
抵抗、103はバイポーラトランジスタ、104はバイ
ポーラトランジスタ103のベース・コレクタ間の寄生
容量、105は論理回路の最終段に用いられるMOS型
電界効果トランジスタ(MOSFET)、106はバイ
ポーラトランジスタ103のエミッタ端子、107はバ
イポーラトランジスタ103のベース端子、108はバ
イポーラトランジスタ103のコレクタ端子、109は
MOSFET105のドレイン端子、110はMOSF
ET105のゲート端子、111はMOSFET105
のソース端子である。
【0031】図4に示すように、この回路の構成はバイ
ポーラトランジスタ103のエミッタ端子106にヒー
タ101が結線され、ヒータ101は電源電圧(VH)
に結線され、バイポーラトランジスタ103のベース端
子107にMOSFET105のドレイン端子109が
結線され、バイポーラトランジスタ103のコレクタ端
子108とMOSFET105のソース端子111は接
地され、バイポーラトランジスタ103のベース端子1
07とエミッタ端子106の間に抵抗102を結線して
ある。
【0032】このような回路構成で、MOSFET10
5をオフ状態にしたとき、抵抗102を流れる電流(I
R)を、バイポーラトランジスタ103のベース端子1
07から流れ出る電流(IB)より十分大きく設定すれ
ば、抵抗102を通って寄生容量104は速い時間で充
電され、バイポーラトランジスタ103のベース・エミ
ッタ間に抵抗がないものよりも応答速度が速くなる。
【0033】従って以上説明した実施形態によれば、記
録ヘッドの論理回路から記録要素に対して入力される信
号の変化に対して、記録要素はより速い応答をすること
ができる。
【0034】即ち、従来のバイポーラトランジスタ10
3のベース・エミッタ間抵抗が接続されない構成の駆動
回路(図6)では、図7を参照して説明したように入力
信号の立ち下がりに対して応答特性が良くないが、図4
に示したような回路構成では、この応答特性が改善され
る。これによって、高速な信号入力に対しても十分に追
従できる応答性の良い記録ヘッドが実現できることにな
る。
【0035】なお、本発明は以上説明した実施形態で説
明した回路構成によって限定されるものではない。例え
ば、記録ヘッドの記録要素を図5に示すような回路構成
とすることによっても入力信号に対する速い応答性を得
ることができる。図5に示す回路は、図4に示した回路
に対して、MOSFET401が加えられた構成をして
いる。
【0036】図5において、401はMOSFET10
5とは極性が逆のMOSFET、402はMOSFET
401のドレイン端子、403はMOSFET401の
ソース端子、404はMOSFET401のゲート端子
である。このような回路において、バイポーラトランジ
スタ103のベース端子107とエミッタ端子106の
間にMOSFET401を結線し、MOSFET401
とMOSFET105の各々のゲート端子404と11
0を共通結線する。これら以外の結線は図4に示した回
路と同様である。
【0037】このような回路構成によれば、MOSFE
T105がオフになった時、MOSFET401がオン
状態となるので、バイポーラトランジスタ103から流
れ出る電流(IB)よりMOSFET401を流れる電
流を十分大きく設定すれば、MOSFET401を通っ
て寄生容量104は速い時間で充電され、バイポーラト
ランジスタ103のベース・エミッタ間にMOSFET
がないものよりも応答速度が速くなる。
【0038】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0039】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0040】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0041】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0042】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0043】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0044】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0045】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0046】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0047】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0048】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0049】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、例
えば、(1)バイポーラトランジスタのベース端子とエ
ミッタ端子の間に抵抗を用いたり、或は、(2)入力端
子とバイポーラトランジスタとの間に電界効果トランジ
スタが接続される場合であるなら、バイポーラトランジ
スタのベース端子とエミッタ端子の間に上記の電界効果
トランジスタとは逆の極性の電界効果トランジスタを接
続することによって、バイポーラトランジスタの寄生容
量に速い時間で充電を行うことで、入力信号の立ち下が
りに対する応答特性が改善し、応答速度が速くなるとい
う効果がある。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施の形態であるインクジェ
ットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図で
ある。
【図2】インクジェットプリンタIJRAの制御回路の
構成を示すブロック図である。
【図3】記録ヘッドIJHの論理回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図4】図3に示した記録ヘッドの記録要素の詳細な構
成を示す回路図である。
【図5】記録要素の構成の別の実施形態を示す回路図で
ある。
【図6】従来の記録ヘッドの記録要素の構成例を示す回
路図である。
【図7】入力信号及び出力信号を特性を示す図である。
【符号の説明】
101 ヒータ 102 抵抗 103 バイポーラトランジスタ 104 寄生容量 105 電界効果トランジスタ(FET) 106 エミッタ端子 107 ベース端子 108 コレクタ端子 109 ドレイン端子 110 ゲート端子 111 ソース端子

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータと、 前記ヒータを駆動するバイポーラトランジスタと、 前記バイポーラトランジスタのベース端子とエミッタ端
    子の間に、前記バイポーラトランジスタの寄生容量に速
    い時間で充電を行う手段とを有することを特徴とする記
    録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記手段は、抵抗であることを特徴とす
    る請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 信号を入力する入力端子と、 前記バイポーラトランジスタと前記入力端子との間に接
    続される第1の電界効果トランジスタとをさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記手段は、前記第1の電界効果トラン
    ジスタと逆の極性を有する第2の電界効果トランジスタ
    であることを特徴とする請求項3に記載の記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記第1の電界効果トランジスタのドレ
    イン端子は、前記バイポーラトランジスタのベース端子
    に接続されることを特徴とする請求項3に記載の記録ヘ
    ッド。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の電界効果トランジス
    タのゲート端子は、前記入力端子に接続されることを特
    徴とする請求項4に記載の記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記ヒータ、前記バイポーラトランジス
    タと、前記手段は同一基板状に実装されることを特徴と
    する請求項1に記載の記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記
    録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴と
    する請求項1に記載の記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘ
    ッド。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の記録ヘッドを用いた
    記録装置。
JP19724096A 1996-07-26 1996-07-26 記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録装置 Withdrawn JPH1034897A (ja)

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JP19724096A Withdrawn JPH1034897A (ja) 1996-07-26 1996-07-26 記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録装置

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