JPH103465A - 株価予測装置 - Google Patents

株価予測装置

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JPH103465A
JPH103465A JP17734996A JP17734996A JPH103465A JP H103465 A JPH103465 A JP H103465A JP 17734996 A JP17734996 A JP 17734996A JP 17734996 A JP17734996 A JP 17734996A JP H103465 A JPH103465 A JP H103465A
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Yasuhiro Murota
泰弘 室田
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SYST GIJUTSU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一国の主要なマクロ経済指標の予測値、即ち
経済全体の動向の予測から出発して、個別企業の将来の
業績や株価の動向を定量的に予測するツールとして好適
な株価予測装置を提供する。 【解決手段】 装置利用者が想定した公定歩合、為替レ
ートなどの主要な経済指標、所望する企業名、相場感な
どを入力すると、マクロ経済指標算出手段11がこれに
対応した一国の将来のマクロ経済指標を算出する。産業
別指標算出手段12は、この算出値に基いて将来の産業
別経済指標を算出する。この算出値に基き個別企業経営
指標算出手段13が個別企業の将来の経営指標を算出す
る。この算出値に基き、個別企業株価算出手段14がユ
ーザ所望の個別企業の将来の株価を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、株価予測装置に関
し、詳しくは、ユーザ(装置利用者)が想定した将来の
主要な経済外生指標、例えば公定歩合や為替レート、或
いは公共投資の成長率などの予測値に基いて、個別企業
(個々の企業)の将来の株価を定量的に予測するのに好
適な株価予測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、個別企業の将来の動向や株価の予
測という作業は、論理化できない感覚的な予想方法や、
罫線分析によるグラフ上の変動を元にした予測手法で行
なわれて来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、経済状況の
変化に応じて、そのたびごとに異なる論理が展開され、
信頼のおける定量的な予測手法や、その為の装置という
ものは確立されていなかった。本発明の目的は、このよ
うな課題を解決し、一国の主要なマクロ経済指標の予測
値、即ち経済全体の動向の予測から出発して、個別企業
の将来の業績や株価の動向を定量的に予測するツールと
して好適な株価予測装置を提供することにある。なお経
済変数そのものと指標とは、厳密にいえば区別されるも
のである(例えば生産高とその伸び率)。しかしこの区
別はあまり厳格でなく、また本発明自身、実施の形態如
何によりこの両者を処理対象とする。従って、本明細書
では、両者を含めて「経済指標」という。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため請求
項1の株価予測装置では、装置利用者が想定した主要な
マクロ経済外生指標に基いて一国の将来のマクロ経済指
標を算出するマクロ経済指標算出手段と、該算出された
将来のマクロ経済指標に基いて個別企業の将来の経営指
標を算出する個別企業経営指標算出手段と、該算出され
た将来の経営指標及び前記将来のマクロ経済指標に基い
て前記個別企業の将来の株価を算出する個別企業株価算
出手段とを備える。
【0005】また請求項2の発明では、装置利用者が想
定した主要なマクロ経済外生指標に基いて一国の将来の
マクロ経済指標を算出するマクロ経済指標算出手段と、
該算出された将来のマクロ経済指標に基いて将来の産業
別経済指標を算出する産業別指標算出手段と、該算出さ
れた将来の産業別経済指標に基いて個別企業の将来の経
営指標を算出する個別企業経営指標算出手段と、該算出
された将来の経営指標及び前記将来のマクロ経済指標に
基いて前記個別企業の将来の株価を算出する個別企業株
価算出手段とを備える。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細を図示実施の形
態例に基いて説明する。図1に本発明の一実施の形態例
である予測装置100の構成を示す。この予測装置10
0は、情報処理装置本体1、入力装置2、記憶装置3、
表示・印刷装置4とを備える。情報処理装置本体1は、
マクロ経済指標算出部11、産業別指標算出部12、個
別企業業績算出部13及び個別企業株価算出部14とを
備える。これらは夫々請求項にいう、マクロ経済指標算
出手段、産業別指標算出手段、個別企業経営指標算出手
段及び個別企業株価算出手段にあたる。
【0007】入力装置2は、キーボード、押しボタン或
いはマウス等と、液晶或いはCRTなどのディスプレイ
とで構成され、ユーザが想定した、将来の公定歩合、為
替レート、或いは公共投資の成長率などを入力するのに
使用される。記憶装置3は、ICメモリーあるいは固定
型磁気ディスクなどから成り、過去の各種時系列データ
等を保持している。具体的には、マクロ経済指標の時系
列データ31、投入係数及び時系列データ32、個別企
業業績指標の時系列データ33及び個別企業株価の時系
列データ34を保持している。これらデータは前述の各
算出部11〜14が備える計算モデルの構築に使用され
る。表示・印刷装置4は、入力装置2と共用されるディ
スプレイ、及びプリンタなどで構成される。ユーザが所
望した特定の個別企業について、ユーザが想定した公定
歩合、為替レート等に対応した予測株価を表示或いは印
刷出力する。
【0008】マクロ経済指標算出部11、産業別指標算
出部12、個別企業業績算出部13及び個別企業株価算
出部14は、夫々、計算モデルを備え、これを使用して
夫々の予測値を算出する(以下「計算モデル」は単に
「モデル」という。図や式でも同様)。各モデルは、前
述の各データ、即ちマクロ経済指標の時系列データ3
1、投入係数及び時系列データ32、個別企業業績指標
の時系列データ33及び個別企業株価の時系列データ3
4に基いて、あらかじめ構築される。夫々のモデルの内
容は、例えば以下のとおりである。
【0009】(1)一国のマクロ経済モデル このモデルは、本明細書の「符号の説明」のあとに識別
子で括った「式1」に於て纏めて示す(1)〜(13)
のような夫々の式で構成される。(以下「」で囲んだ式
は、上記と同じ本明細書の「符号の説明」のあとに識別
子で括って示す式のことを言う。マクロ経済指標算出部
11がこれら各式を使用して、ユーザが想定したところ
の、主要なマクロ経済外生指標将来値に対応する将来の
マクロ経済指標予測値、及び産業の最終需要を算出す
る。すでによく知られたマクロ経済モデルが先進国にお
いては作成されている。従ってこのマクロ経済指標算出
部11に備えられる一国のマクロ経済モデルは、これら
既知のデータを使用して構築できる。このモデル構築に
必要な時系列データ31は、各種統計により入手可能で
ある。なお(1)〜(13)は主要な式であり、通常は
100本程度の方程式で構成される(参考文献1)。
【0010】(2)産業連関表 このモデルは、「式2」に於て纏めて示す各式(1
1)、(12)で構成される。上記マクロ経済指標算出
部11が算出した将来の産業の最終需要が与えられる
と、産業別指標算出部12がこの(11)の式を使用し
て、それに対応した将来の産業別指標、具体的には産業
別生産高を算出する(参考文献2)。産業連関表は、先
進国では数年おきに投入係数などがデータとして、政府
関係機関から発表されており、一般に利用可能である。
【0011】(3)個別企業モデル このモデルは、「式3」に於て纏めて示す各式(31)
〜(3C)で構成される。個別企業は上記の産業別分類
の何れかに属するので、該当する産業別生産高を利用し
て計算する。また個別企業が2つ以上の産業別分類に跨
がって活動している場合には、その割合を重みづけて産
業別生産高を利用する。上記産業別指標算出部12が算
出した将来の産業別生産高を与えられると、個別企業業
績算出部13がこれら(31)〜(3C)の各式を使用
し、ユーザ所望の個別企業の経営指標を算出する(参考
文献3,4)。主要な個別企業の経営指標(業績数値)
は、有価証券報告などにより公開されている。これらの
数値データとマクロ経済指標との関係を、計量分析で求
め、個別企業モデルとして表現しておく。
【0012】この個別企業モデルは、個別企業の経営業
績データを、主要なマクロ経済指標データと、部門別生
産額データにより説明するものである。計量分析は具体
的には、過去のデータに基づき、企業の行動を説明する
方程式を最小二乗法その他各種推定法を用いて求めるも
のである。個別企業の業績の数値とは、損益計算書と貸
借対照表にあらわれる各種経営数値であり、売上高、販
売経費、経常利益、借入金、資産などである。
【0013】マクロ経済指標との関係を示す例として
は、「式3」に示したように、ある企業の売上高は、説
明変数として実質GDP(GDP)、卸し売り物価(W
PI)、消費者物価(CPI)、その産業の主要物質生
産量(CMi)、その産業の生産高(Xi)、市場細分
化費用(SP)で決定される。
【0014】これらの変数の時系列データを利用して計
量分析を行えば、売上高は、これらの説明変数の単純な
線形結合で表現できる場合もあり、また説明変数のLO
G関数を含む線形結合によって表されることもあり、そ
の数式の決定係数が十分おおきな(1.0に近い)相関
度の高い組み合わせを選べば係数を決定できる。この方
法は本発明の数式モデルの決定すべてに利用されてい
る。同様にして、「式3」に示すように、その企業の生
産コスト(CS)、経常利益(PRF)、純利益(PR
N)、固定資産(KS)、流動資産(LS)、などの損
益計算表(PL)や資産表(BS)の各項目を計算する
関係式を計量分析により決定することができる。計量分
析によってこれらの関係式が得られたら、この式の右辺
の変数に将来の数値を代入すれば、左辺の将来の予測値
をもとめることが出来る。
【0015】(4)個別企業経営指標 個別企業業績データを利用して個別企業経営指標を計算
することができる。「式4」にその例を示す(41)〜
(44)。この処理も個別企業業績算出部13が行な
う。企業の経営指標としては、売上高の増加割合を示す
成長性(IDG)、総資産を売上高で割った効率性(I
DE)、総資本を総資産で割った安全性(IDS)、経
常利益(PRF)を売上高で割った収益性(IDP)な
どがある。これらの数値の時系列変化により、その企業
の特性を理解することができる。
【0016】従来の分析との相違は、企業モデルを計算
した結果、これらの指標の将来値が求められることであ
る。従って成長性のように売上高の変化ですぐに変化す
る指標がある一方で、効率性は投資が利益を生み出す効
率を示し、投資の拡大が総資産の拡大につながり、他方
でその投資が売り上げのより大きな拡大につながれば水
準が改善されるようなものもある。その変化には或る程
度の時間が必要である。
【0017】(5)個別企業の株価予測モデル このモデルは、「式5」に於て纏めて示す各式(5
1)、(52)で構成される。上記個別企業業績算出部
13が算出した将来の個別企業業績指標及びマクロ経済
指標算出部11が算出した日経ダウなどの将来のマクロ
経済指標を与えると、個別企業株価算出部14が、この
(51)、(52)の各式を使用して、ユーザが所望し
た個別企業の将来の株価を算出する。この株価の予測モ
デルは、企業業績の計算方法と同様に、過去の個別企業
の経営指標とマクロ経済の主要変数とから株価の動向を
もっともよく説明する計量モデルをもとめておき、これ
で将来の経営指標の数値とマクロ経済の変数の値に対応
した株価の予測値を算出する。
【0018】「式5」に示したモデルは、ある企業の1
985年〜1994年のデータについての計量分析で得
られた株価の計量モデルである。この例は、株価(KB
P)は日経ダウ(NIKDOW)、資本収益性(ID
R)、および名目利子率(i)によって説明した場合
に、決定係数が0.965となり、良い相関が得られて
いる。多くの場合、個別企業の株価は、経済全体の変化
(株価全体の動きを表わす日経ダウと、経済の基本的な
要因の一つである利子率の変化)と、個別企業の業績
(収益性指標)によって説明される。従って多くの企業
の株価について、同様の方法で高い決定係数をもつモデ
ルを得ることができる。
【0019】なお株価全体の動きを示すものとしては日
経ダウだけでなく、平均株価(全ての銘柄の平均値)や
東証一部株価指数(TOPIX)などを使用しても良
い。このようにして、関係式の右辺に将来の変数の値を
代入すれば、左辺の将来の株価を予測することができる
わけである。類似の方法によって各種企業の株価の予想
が行える。なお本実施の形態例では、これに相場観や企
業経営者の手腕による変化幅(例えばプラスマイナス2
0%)を加えて、最終的な株価の予測値を得ることもで
きる。これは、多くの株価の年間の変動幅はある一定の
割合の範囲にあることが知られているので、これを利用
している。この変化幅は各企業毎に過去のデータから求
めることができる。これによりモデル式による計算を補
完することができる。
【0020】また個別の主要企業の株価の数値データは
現在では簡単に入手可能である。この株価の数値データ
とマクロ経済指標や企業業績指標との関係を、計量分析
によって求め、モデルとして表現しておく訳である。こ
れらのモデルは、その時点までの最新のデータを利用す
ることで、最新のパラメータを決定することができ、予
測精度を高めることができる。従って数ヶ月または1年
ごとにモデルを再構築すると良い。
【0021】更に実施の形態例の予測装置100は、ス
タンドアロンのコンピュータ上での実施を想定したもの
である。インターネットなどの通信回線を利用してユー
ザに提供する、という実施の形態も考えられる。この場
合、ユーザは最初の入力部分を自己の端末画面上に呼び
出し、必要な外生値と、所望する企業名とを入力する。
この設定内容は、通信回線を通じてセンターコンピュー
タに伝送される。センターコンピュータには、本発明株
価予測装置の言わば本体部分、即ちマクロ経済指標算出
部11〜個別企業株価算出部14が備えられており、こ
れら各部で外生値に対応した予測値を算出し、結果をユ
ーザに送り返す。
【0022】センターコンピュータ1箇所に主たる演算
部分を纏めることで、データ及び計算モデルの更新が容
易になる。更に大型機が使用できるから、パソコンより
遥かに精緻なモデルが構築出来る。従ってこの形式でシ
ステム(株価予測装置)を構築をすると、更に精度の高
い予測ができるようになる。
【0023】予測装置100の処理手順を図2に示す
(生成される指標も表示)。データの流れを図3に示
す。これらを引用しながら予測装置100の動作を説明
する。なお以下の説明において、すべての指標は時系列
データであり、その期間は月別、四半期別、年次別など
のいずれかをベースにしている。この時系列データは、
各算出部11〜14の各計量モデルの構築に利用され
る。あらかじめ過去の5年から20年程度の期間のデー
タを収録しておき(31〜34)、随時これを利用す
る。
【0024】(1)主要経済外生指標の設定(S1) まずユーザ自身の判断で、一国の主要なマクロ経済外生
指標(外生変数)の予測値を設定する(入力装置2)。
例としては、公定歩合(0.5〜6%)、為替レート
(1ドル=70〜200円)、公共投資の伸び率(マイ
ナス3%〜プラス8%)等である。ユーザは、これらの
値を将来の1〜5年程度の期間について入力する。また
強めまたは弱めなどの水準値で相場観を入力する。これ
はそれぞれの企業の経営者の手腕や時代への適合性など
をユーザがどのように期待しているかを示すもので、本
実施の形態例では、設定された水準値に応じて、出力さ
れる個別企業の株価が、企業ごとにある一定の範囲で上
下させられる。
【0025】(2)マクロ経済指標の算出(S2) 設定された数値は、マクロ指標算出部11に供給され
る。該算出部11は、その中に備えられたモデル、即ち
「式1」に例示されている一国の経済を表現するマクロ
経済モデルを使用し、その国の主要マクロ経済変数や産
業最終需要の動向を計算する。具体的には、実質GD
P、卸し売り物価、消費者物価、賃金、為替レート、全
銀約定金利、失業者数、日経ダウ、政府支出、民間企業
設備投資、民間住宅投資、民間在庫投資、輸出、輸入、
民間企業所得、家計所得、資本減耗、資本ストック、鉱
工業生産指数、労働力人口、就業者数、その他である。
これらの指標の将来値が、このマクロ指標算出部11で
算出される。
【0026】(3)産業連関分析(S3) 算出された主要マクロ経済変数や産業最終需要の動向
は、産業別指標算出部12に供給される。産業別指標算
出部12は、備えられた産業連関表(「式2」)によ
り、20から200の各産業部門が、互いにどのような
影響を受けあうかを計算する。
【0027】産業連関分析は、よく知られている投入係
数(aij)、輸入係数行列(M)、国内最終需要
(Y)、輸出(E)などを用いてその計算が行なわれ
る。最終的にはそれぞれの産業分野ごとの主要物質生産
量(CMi)と生産高(Xi)となって出力される。例
えば、20部門とした場合の産業分野は、農林水産、鉱
業、食料品、紙・化学、石油・石炭製品、・・・・公共
サービス、民間サービスとなり、表1にこれら20部門
に分けた場合の計算結果例(1990年と1998年の
値)を示す。なお部門の切り方は多くすればより詳細に
計算を行なえるが、それだけ計算時間がかかる。従って
部門数は適切な数に設定する必要がある。
【0028】(4)個別企業業績の計算(S4) 算出された各産業部門別の生産額ならびにマクロ経済デ
ータは個別企業業績算出部13に供給される。該算出部
13は、「式3」に示したような個別企業モデルを使用
し、個別企業の業績を計算する。このような計算結果を
利用して各個別企業の将来の経営指標の予測値を算出す
ることができる。企業の経営指標としては、前述のよう
に、売上高の増加割合を示す成長性(IDG)、総資産
を売上高で割った効率性(IDE)、総資本を総資産で
割った安全性(IDS)、経常利益(PRF)を売上高
で割った収益性(IDP)などがある。これらにより、
その企業の特性を理解することができる。
【0029】(5)株価の計算(S5) 算出された個別企業の業績の将来値と、マクロ経済モデ
ルの主要な指標の将来値とが、個別企業株価算出部14
に供給される。ここで個別企業の将来の株価が計算され
る。この計算は、個別企業株価算出部14が備えている
個別企業株価モデル(墨付き括弧「式5」)により実行
される。前述のとおり、「式5」で示すモデルは、ある
企業の1985年〜1994年の実績データについての
計量分析によって得られた株価の計量モデルであるが、
他の個別企業の株価についても資本収益率、日経ダウ、
利子率などを説明変数とすると高い決定係数のモデルが
得られる。
【0030】(6)結果の出力(S6) このようにして計算された結果、即ち個別企業の予測株
価は、情報処理装置から表示・印刷装置4へ送られてユ
ーザが自由に使える状態になる。将来の様々な期間につ
いて、例えば、1年先、2年先、或いは次の四半期、そ
の次の四半期等について、公定歩合、為替レート、公共
投資の伸び率等の想定値を種々変化させてみることで、
夫々の個別企業の株価の動きの雰囲気(フィーリング)
を掴むことも出来る。
【0031】なお、本発明の方法は、各産業分野におい
て主要なシェアを持つ代表的な企業の動向がマクロ経済
の動きと密接に結びついていることに注目している。ひ
とつの国のマクロ経済の動向から個別の企業の業績を予
測するものであるから、中小企業やベンチャービジネス
の企業業績を予測するのにはあまり適していない。即ち
上記のような主要企業は、マクロ経済の動向を反映して
行動している。たとえば、A社は為替レートの変動に弱
く、またB社は金利の高低に大きく影響され、C社は材
料資源の輸入に依存している。そしてD社は国内の消費
動向が直接的に業績にひびくというように、各企業はマ
クロ経済の動きに大きな部分を依存している。
【0032】もちろん各企業はこうした経済動向に対応
して舵取りをしてゆく。しかしその対応には時間がかか
り、また簡単に工場を移転したり、従業員を大幅に減ら
したりすることは出来ないし、出来たとしてもそれが業
績に結びつくには時間がかかる。そのためマクロ経済の
動向はこの種企業の業績に反映されるという特性があ
る。このように全体のマクロ経済の動きから、産業別生
産額を算出して、個別企業の動向を推定しようとするの
が本発明装置の基本的な着想である。
【0033】なお企業は大企業といえども経営者の個性
やセンスによっては大きく業績が変化することもありう
る。また予測を行う人の相場観によっては、強気か弱気
かで景気動向を見るということも現実には重要である。
そこでここでは、こうした予測を行う人の考え方も組み
込んで計算された予測値を、ある幅の範囲で予測株価が
増減されるように配慮した。
【0034】なお実施の形態例(予測装置100)で
は、産業別指標算出部12で産業別生産高を算出し、こ
れに基いて個別企業業績算出部13で個別企業の業績指
標、株価を算出した。これは請求項2記載の発明の実施
の形態例にあたるものである。しかし、特定の企業に於
ては、産業別生産高を利用しなくても、業績や株価を精
度よく予測できる場合がある。この場合には、産業別指
標算出部12(産業連関表)を使用せず、マクロ指標算
出部11が算出したマクロ経済指標から直接、個別企業
の業績指標、株価を算出するようにしても良い。こうす
ると請求項1記載の発明の実施の一形態例となる。
【0035】前の説明で引用した参考文献を以下に示
す。 1.室田・伊藤・槌屋、「パソコンによる経済予測入
門」、東洋経済新報社、1992年 2.宮沢健一編、「産業連関分析入門」、日本経済新聞
社、日経文庫508、1975年 3.森田松太郎、「経営分析入門」、日本経済新聞、1
993年 4.平沢英夫、「新訂財務諸表分析」、日本経済評論
社、1991年
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ではマクロ
経済の計算にあたって代表的な外生指標をユーザが想定
して入力すると、各算出部が個別企業の将来の業績動向
と株価とを算出するようにした。従って、マクロ経済に
ついてのユーザの見通しに基づいて、個別企業の業績動
向および株価の将来値を定量的に予測することができ、
経済活動、投資活動を論理的に進めてゆくことが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例の予測装置100の構
成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施の形態例の予測装置100の処
理手順を示すフローチャート。
【図3】本発明の一実施の形態例の予測装置100のデ
ータの流れを示す線図。
【符号の説明】
100…予測装置 1…情報処理装置本体 2…入力装置 3…記憶装置 4…表示・印刷装置 11…マクロ経済指標算出部 12…産業別指標算出部 13…個別企業業績算出部 14…個別企業株価算出部
【式1】
【式2】
【式3】
【式4】
【式5】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置利用者が想定した主要なマクロ経済
    外生指標に基いて一国の将来のマクロ経済指標を算出す
    るマクロ経済指標算出手段と、該算出された将来のマク
    ロ経済指標に基いて個別企業の将来の経営指標を算出す
    る個別企業経営指標算出手段と、該算出された将来の経
    営指標及び前記将来のマクロ経済指標に基いて前記個別
    企業の将来の株価を算出する個別企業株価算出手段とを
    備えたことを特徴とする株価予測装置。
  2. 【請求項2】 装置利用者が想定した主要なマクロ経済
    外生指標に基いて一国の将来のマクロ経済指標を算出す
    るマクロ経済指標算出手段と、該算出された将来のマク
    ロ経済指標に基いて将来の産業別経済指標を算出する産
    業別指標算出手段と、該算出された将来の産業別経済指
    標に基いて個別企業の将来の経営指標を算出する個別企
    業経営指標算出手段と、該算出された将来の経営指標及
    び前記将来のマクロ経済指標に基いて前記個別企業の将
    来の株価を算出する個別企業株価算出手段とを備えたこ
    とを特徴とする株価予測装置。
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