JPH1034541A - 砥石およびこれを用いた研削盤、工作用ロボット - Google Patents

砥石およびこれを用いた研削盤、工作用ロボット

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JPH1034541A
JPH1034541A JP19068696A JP19068696A JPH1034541A JP H1034541 A JPH1034541 A JP H1034541A JP 19068696 A JP19068696 A JP 19068696A JP 19068696 A JP19068696 A JP 19068696A JP H1034541 A JPH1034541 A JP H1034541A
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JP
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grindstone
wire
grinding wheel
grinding
holding means
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JP19068696A
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Haruhiko Kondo
晴彦 近藤
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 割れや亀裂が生じても破損片の発生が防止さ
れ、また異常の発生を検出可能な砥石およびこれを用い
た研削盤、工作用ロボットを提供すること。 【解決手段】 研削加工を行う場合に回転させて使用す
る砥石1において、砥石本体2と、砥石本体2の内部に
設けられ、この砥石本体2が破損して破損片4が生じた
場合に、この破損片4の飛散を防止する保持手段と、を
具備することを特徴としている。上記構成によると、砥
石本体には破損片の飛散を防止する保持手段が設けられ
ているため、この砥石の破損による破損片の周囲への飛
散を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は研削加工に係わり、
特に加工対象物を研削する場合に用いる砥石および研削
盤、工作用ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】金属片などの加工対象物を切削あるいは
鋳造した場合に、この加工対象物の縁部にばりが生じる
ことがある。また縁部にばりが生じないときでも、一般
に切削または鋳造のみを行った加工対象物の表面は加工
精度が粗く、そのためこの表面に加工精度が要求される
場合には、研削加工が行われる。
【0003】このようなばりの除去や加工対象物の表面
の研削を行うために、従来より砥石を設けた研削盤を用
いて研削作業を行うことが多い。この研削盤は砥石を回
転駆動させ、加工対象物の研削箇所に砥石を位置決め
し、この回転駆動している砥石を所定の押圧で押しつけ
て研削を行わせるものである。
【0004】この研削盤に設けられている砥石は、通常
砥粒が接着剤などにより固められて構成されている。砥
石の回転時には、この砥粒が運動エネルギを有した状態
で加工対象物の表面のばりなどの凸部に衝突してこの凸
部をはぎ取るようになっており、また砥粒自らもこのと
きの衝突によって徐々に削り取られ摩耗されながら、加
工対象物を研削していくものである。このため、この砥
粒が研削作業を行うに従い摩耗により小さくなってゆ
き、また加工対象物との間に生じた摩擦により徐々に砥
石から剥がれ、よってこの砥石の径或いは厚さが使用に
伴って小さくなって行く。
【0005】このような砥石を取り付けた研削盤を用い
る研削作業は、ほとんど作業者自らが研削盤を操作する
ことにより行っているが、現在ではこの研削盤を工作用
ロボットに取り付け、この工作用ロボットによって研削
作業を自動的に行う場合も現れてきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述のような
構成の砥石は砥粒を接着剤などで固めて構成したもので
あるため、上記のように研削に伴って砥粒が剥がれ、砥
石が小径あるいは薄肉になっていくとともに、この砥石
に対し砥石の許容し得る押圧力を越えた押圧力がかかっ
た場合には、砥石に割れや亀裂が生じて破損してしま
う。
【0007】このような砥石の小径化および薄肉化の管
理は、従来は作業者が行っており、また砥石への過大な
押圧力およびそれに伴う砥石の破損は作業者の技能によ
ってある程度回避されてきた。しかし、砥石を繰り返し
て長期間用いると、この砥石に蓄積する疲労によって砥
石にかかる負荷が所定の押圧力以下の作業であっても砥
石に割れや亀裂が生じてしまうことがある。このように
砥石の破損は予測外の状況の下でも十分に起こり得る可
能性がある。
【0008】また研削作業に掛かる人件費などのコスト
を削減するために、工作用ロボットに研削盤を取り付け
て自動的に研削作業を行う試みもなされている。この工
作用ロボットを用いて研削作業を行う場合には、砥石に
生じる負荷の管理は、まず工作用ロボットが研削盤全体
に対する負荷を検出し、この負荷の検出から砥石に生じ
ている負荷を間接的に測定する、というものである。こ
のため、研削盤に掛かる負荷を正確に測定できたとして
も、上記のように間接的な負荷の測定では砥石に生じる
負荷を厳密に測定することが難しかった。
【0009】たとえ、このような方法によって砥石に生
じている負荷をある程度検出することができたとして
も、研削作業を工作用ロボットにより行わせた場合、工
作用ロボットでは負荷を検出するのみで砥石に生じた磨
耗、変形や亀裂など砥石に生じた異常を検出することが
できない。
【0010】本発明は上記の事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、破損片の飛散を防止す
る砥石、及び割れや亀裂などの異常の発生を検出可能な
研削盤、工作用ロボットを提供しようとするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、研削加工を行う砥石において、
砥石本体と、砥石本体の内部に設けられ、この砥石本体
が破損して破損片が生じた場合に、この破損片を保持す
る保持手段と、を具備することを特徴としている。
【0012】請求項2の発明は、保持手段は導電性を有
するワイヤより形成されていることを特徴とする請求項
1記載の砥石である。請求項3の発明は、保持手段は形
状記憶合金より形成されていることを特徴とする請求項
1または請求項2記載の砥石である。
【0013】請求項4の発明は、保持手段は導電性を有
するワイヤによって形成された複数のリングを同心状に
配置してなることを特徴とする請求項2記載の砥石であ
る。請求項5の発明は、砥石と、砥石の中央部に設けら
れる回転軸と、回転軸が着脱自在に取り付けられ、砥石
を回転駆動させる研削盤本体とを有し、砥石は、砥石本
体と、砥石本体の内部に設けられ、この砥石本体が破損
して破損片が生じた場合に、この破損片を保持する保持
手段と、を具備したことを特徴とする研削盤である。
【0014】請求項6の発明は、保持手段は導電性を有
するワイヤからなり、このワイヤはワイヤに生じる異常
を検出する検知手段に接続されていることを特徴とする
請求項5記載の研削盤である。
【0015】請求項7の発明は、保持手段は形状記憶合
金により形成されており、この形状記憶合金は形状記憶
合金に生じる異常を検出する検知手段に接続されている
ことを特徴とする請求項5記載の研削盤である。
【0016】請求項8の発明は、保持手段は複数のリン
グを同心状に配置した導電性を有するワイヤにより形成
されており、このワイヤはワイヤに生じる異常を検出す
る検知手段に接続されていることを特徴とする請求項5
記載の研削盤である。
【0017】請求項9の発明は、請求項5乃至請求項8
のいずれかに記載の研削盤がアームに取り付けられてい
ることを特徴とする工作用ロボットである。請求項1に
記載された発明によると、砥石本体には破損片を保持す
る保持手段が設けられているため、この砥石の破損によ
る破損片の周囲への飛散を防止できる。
【0018】請求項2に記載された発明によると、保持
手段は導電性を有するワイヤより形成されているため、
砥石の破損による破損片の飛散を防止できる。請求項3
に記載された発明によると、保持手段は形状記憶合金に
より形成されているため、突然この砥石に破損が生じて
このワイヤが変形しても、形状記憶合金の有する超弾性
効果によってこのワイヤの変形を吸収することが可能で
ある。
【0019】請求項4に記載された発明によると、保持
手段は導電性を有するワイヤによって形成された複数の
リングを同心状に配置してなるため、砥石の破損による
破損片の飛散を防止できる。
【0020】請求項5に記載された発明によると、砥石
が回転軸を有して研削盤に取り付けられており、また、
砥石本体の内部には保持手段が設けられているため、砥
石の破損片の飛散を防止することができる。
【0021】請求項6に記載された発明によると、砥石
本体の内部には導電性を有するワイヤが設けられてお
り、このワイヤは異常を検出する検知手段に接続されて
いるため、砥石の破損による破損片の飛散を防止できる
と共に、ワイヤに通電させれば、このワイヤに流れる電
流の変動や通電性によってこの砥石に生じた異常や磨耗
度合いを検出することができる。
【0022】請求項7に記載された発明によると、砥石
本体の内部には形状記憶合金が設けられており、この形
状記憶合金は異常を検出する検知手段に接続されている
ため、砥石の破損による破損片の飛散を防止できると共
に、形状記憶合金に通電させれば、この形状記憶合金に
流れる電流の変動や通電性によってこの砥石に生じた異
常や磨耗度合いを検出することができる。また、形状記
憶合金が変形すると電気抵抗の変化を生じるため、偏っ
た押圧力が加わって砥石に捩じれなどの歪みが生じてい
るなどの異常も検出することができる。
【0023】請求項8に記載された発明によると、砥石
本体の内部には複数のリングを同心状に配置した導電性
を有するワイヤが設けられており、このワイヤは異常を
検出する検知手段に接続されていため、砥石の破損によ
る破損片の飛散を防止できると共に、ワイヤに通電させ
れば、このワイヤに流れる電流の変動や通電性によって
この砥石に生じた異常や磨耗度合いを検出することがで
きる。
【0024】請求項9に記載された発明によると、研削
盤はロボットのアームに取り付けられているため、この
研削盤を工作用ロボットに適用して研削作業を自動的に
行うことが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図1ないし図4を参照して説明する。なお、本実
施の形態では研削盤は横軸平面研削盤を用いた構成であ
り、このため砥石は円盤形状の外周面を使用するものと
する。
【0026】図1に示されるように本実施の形態で用い
られる砥石1は、砥粒の接着によって砥石本体2の外形
形状をなしており、この砥石本体2は所定径、かつ所定
の厚さを有する円盤形状に形成されている。このように
砥粒で固められた砥石本体2の内部にはワイヤ3が設け
られており、このワイヤ3は、図2に示すように砥石1
が破損して破損片4が生じた場合にこの破損片4が周囲
へ飛散しないように保持する保持手段となっている。こ
のワイヤ3は本実施の形態では、例えばTiNi系のよ
うな形状記憶合金を材質として形成されており、そのた
めこのワイヤ3は通常の金属と同様の導電性を有すると
共に、通常の金属よりも大きな弾性を有したものとなっ
ている。
【0027】このワイヤ3は、本実施の形態において
は、図2(a)に示すように同一平面内において一本の
ワイヤ3が径方向と周方向の全体に亘るように設けられ
ており、そのため形状は複数箇所を突出させた、あたか
もヒトデのような形状となっている。このようなヒトデ
形状に成形されたワイヤ3が上述の形状記憶合金からな
るため、このワイヤ3が多少変形した場合でもこのヒト
デ形状を維持できるようになっている。
【0028】図1および図2(b)に示すように、この
砥石1の円盤形状の中央部分には、この砥石1を後述す
る研削盤5に取り付けるための回転軸6が一体的に設け
られている。つまり、回転軸6は砥石本体2を成形する
ときに、その一端部が砥石1に埋設されている。この回
転軸6の軸方向の他端部の外周には、例えば金属のよう
な導通性を有する材質から形成されたスリップリング7
を本実施の形態では二個、この回転軸6の軸方向に沿っ
て所定間隔で設けている。このスリップリング7は回転
軸6の内部に通されたワイヤ3の一端と他端とにそれぞ
れ接続されている。そのため、ワイヤ3はスリップリン
グ7を介して外部電源に接続できるようになっている。
【0029】このような構成の砥石1が研削盤5に取り
付けられている。本実施の形態では、上述のように研削
盤5として図3に示すような横軸円筒研削盤5を用いる
ものとしており、そのため砥石1をこの横軸円筒研削盤
5に嵌合させ、この側面部を加工対象物に押しつけて研
削作業を行うようになっている。しかしながら、この横
軸円筒研削盤5に限らず、上記構成の砥石1を使用可能
なものであれば、例えば縦軸形円筒研削盤などを始めと
してどのような構成の研削盤を用いても構わない。
【0030】このような横軸円筒研削盤5に砥石1の回
転軸6が取り付けられている。すなわち、図3に示すよ
うに横軸円筒研削盤5には軸受8が設けられている。こ
の軸受8にはモータ13によって回転駆動される駆動軸
13aが回転自在に支持されている。軸受8は回転軸6
を嵌挿できるようになっており、それによって回転軸6
は駆動軸13aと着脱自在に接続される。つまり、回転
軸6を軸受8に嵌挿することで、砥石1をモータ13に
よって回転させることができるようになっている。また
軸受8には、スリップリング7と接触する、例えば金属
などの導電性を有する材質より形成された電極部(不図
示)が設けられており、さらにこの電極部は配線コード
などによって軸受8の外部と電気的に接続されている。
【0031】この電極部は、横軸円筒研削盤5の内部に
設けられている検出器10に接続されており、砥石1に
異常が発生した場合には検出器10によって電流変化と
して検出できる構成となっている。この検出器10には
コントローラ11が接続されており、このコントローラ
11には駆動部12とモータ13とが順次接続されてい
る。検出器10で異常が検出された場合にはこのコント
ローラ11に異常信号が入力され、そして検出器10か
ら異常信号を受信したコントローラ11は、停止信号を
駆動部12へ出力する。それによって駆動部12は、モ
ータ13の駆動を停止するようになっている。このよう
にして砥石1に異常が発生した場合には速やかにこの砥
石1の回転駆動が停止され、これにより安全性が確保さ
れるように構成されている。
【0032】また、本実施の形態では検出器10はコン
トローラ11以外のインターフェース14にも電気的に
接続される構成となっており、さらにこのインターフェ
ース14からは配線コードが延出されてこの研削盤5外
部の工作用ロボット15に接続されている。すなわち、
この工作用ロボット15も砥石1に異常が発生すれば、
検出器10が伝送する異常信号を受信できるようになっ
ている。
【0033】この工作用ロボット15には、検出器10
の異常信号に基づいてこの工作用ロボット15の作業を
停止させる停止機能が内蔵されている。ここでは、この
停止機能の構成は上述の研削盤5の内部構成と同一のも
のであっても、また別な構成を有するものであっても構
わない。
【0034】この工作用ロボット15は複数のアーム1
6が可動節を介して回動自在に連結されており、本実施
の形態では横軸円筒研削盤5は先端部のアーム16に取
り付けられている。このため、横軸円筒研削盤5はアー
ム16の上下および前後左右方向への移動が可能となっ
ている。
【0035】基端側のアーム16は工作用ロボット本体
17に取り付けられており、この工作用ロボット本体1
7がこのアーム16を駆動させるとともに横軸円筒研削
盤5の通常時の作業開始あるいは作業停止などの操作を
行えるようになっている。
【0036】以上のような構成を有する砥石1および横
軸円筒研削盤5、工作用ロボット15の作用について、
以下に述べる。砥石1の内部にはワイヤ3が設けられて
おり、この砥石1の高速回転時にこの砥石1に割れや亀
裂などの破損により破損片4が生じた場合でも、この破
損片4をワイヤ3で保持可能である。このような保持に
より破損片4の周囲への飛散を防止できる。
【0037】またワイヤ3は、例えばTiNi系の金属
のような導電性を有する材質より形成されており、この
ワイヤ3に電流を導通させた時に砥石1が変形すれば砥
石1の内部に設けられているワイヤ3もこれに伴って変
形する。このワイヤ3の変形によってこのワイヤ3が有
している抵抗も変動し、そのためこのワイヤ3を流通す
る電流が変動する。このワイヤ3の電流変化によって砥
石1の変形、あるいは割れなどの異常を検出することが
できる。これはワイヤ3の断線による電流の不通によっ
てもこの砥石1に生じた割れなどの異常を検出すること
ができる。
【0038】またワイヤ3が、例えばTiNi系のよう
な形状記憶合金より形成されているため、高速回転時に
砥石1に破損片4が生じた場合でも、この形状記憶合金
の有する超弾性効果によって破損片4のエネルギを吸収
することができ、よってこの破損片4の飛散を防止し、
弾性的に保持可能となっている。
【0039】また、砥石1には回転軸6が形成され、こ
の回転軸6の外周に導電性を有するスリップリング7が
設けられた構成のため、このスリップリング7が上記研
削盤5の外れ止めとなる効果を有するとともに、このス
リップリング7によってこの砥石1の内部に設けられた
ワイヤ3への電流の導通をより一層容易に行うことがで
き、このため砥石1の回転時にもこの砥石1に生じた異
常を良好に検出することができる。
【0040】さらに、本実施の形態ではこのような構成
の砥石1および研削盤5を工作用ロボット15に設けた
構成のため、このような構成の砥石1を用いて研削作業
を自動的に行うことも可能である。
【0041】以上本発明の一実施の形態について述べた
が、本発明はこの他にも種々変形が可能である。以下、
それについて述べる。上記実施の形態では砥石1の構成
をヒトデ形のワイヤ3を内蔵した構成としているが、こ
の他にもワイヤ3の形状は種々変形可能である。例えば
図5に示すように、砥石20に内蔵されるワイヤ21を
それぞれ径の異なるリング状に形成し、この径の異なる
ワイヤ21をそれぞれ同心状となるように配列しても良
い。この場合は砥石20の摩擦によりこの砥石20の外
周側がすり減ってくれば、いずれ最外部側のワイヤ21
が削られて抵抗が変化しまたは断線することとなり、こ
のような最外部からの順次の断線などによって、砥石2
0の摩耗具合を検出することが可能となる。またこの構
成の場合、本実施の形態で述べた砥石20の破損により
生じる図5に図示されない破損片4の保持も当然可能と
なっている。
【0042】さらに、研削盤5の構成は上述のものに限
られるものではなく、この研削盤5の内部に砥石1を駆
動するためのモータ13のみが設けられ、砥石1の異常
を検出するための検出器10、あるいは検出器10に連
結された制御機構などが外部に設けられている構成であ
っても良い。
【0043】また、上記ワイヤ3,21は必ずしも導通
性を有する構成でなくても良く、単に破損片4の周囲へ
の飛散を防止する構成としても良い。さらに、上述した
各実施の形態では砥石を回転させて研削を行う場合につ
いてのみ説明してきたが、砥石を回転させながら揺動さ
せる、或いは揺動のみ行う構造であっても同様の効果を
得ることができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
ると、砥石本体には破損片を保持する保持手段が設けら
れたので、この砥石の破損による破損片の周囲への飛散
を防止できる。
【0045】請求項2の発明によると、保持手段は導電
性を有するワィャより形成されているため、砥石の破損
による破損片の飛散を防止できる。請求項3の発明によ
ると、保持手段は形状記憶合金により形成されているた
め、突然この砥石に破損が生じてもこの形状記憶合金の
有する超弾性効果により形状記憶合金が変形して破損片
のエネルギを吸収することができる。
【0046】請求項4の発明によると、保持手段は導電
性を有するワイヤによって形成された複数のリングを同
心状に配置してなるため、砥石の破損による破損片の飛
散を防止できる。
【0047】請求項5の発明によると、砥石が回転軸を
有して研削盤に取り付けられ、砥石本体の内部には保持
手段が設けられているため、砥石の破損片の飛散を防止
可能な研削盤を提供することができる。
【0048】請求項6の発明によると、砥石本体の内部
には導電性を有するワイヤが設けられており、このワイ
ヤは異常を検出する検知手段に接続されているため、砥
石の破損による破損片の飛散を防止可能であると共に、
ワイヤに通電させれば、このワイヤに流れる電流の変動
や通電性によってこの砥石に生じた異常や磨耗度合いを
検出可能な研削盤を提供することができる。
【0049】請求項7の発明によると、砥石本体の内部
には形状記憶合金が設けられており、この形状記憶合金
は異常を検出する検知手段に接続されているため、砥石
の破損による破損片の飛散を防止可能であると共に、形
状記憶合金に通電させれば、この形状記憶合金に流れる
電流の変動や通電性によってこの砥石に生じた異常や磨
耗度合いを検出可能な研削盤を提供することができる。
また、形状記憶合金が変形すると電気抵抗の変化を生じ
るため、偏った押圧力が加わって砥石に捩じれなどの歪
みが生じているなどの異常も検出可能な研削盤を提供す
ることができる。
【0050】請求項8の発明によると、砥石本体の内部
には複数のリングを同心状に配置した導電性を有するワ
イヤが設けられており、このワイヤは異常を検出する検
知手段に接続されていため、砥石の破損による破損片の
飛散を防止可能であると共に、ワイヤに通電させれば、
このワイヤに流れる電流の変動や通電性によってこの砥
石に生じた異常や磨耗度合いを検出可能な研削盤を提供
することができる。
【0051】請求項9の発明によると、研削盤はロボッ
トのアームに取り付けられているため、この研削盤を工
作用ロボットに適用して研削作業を自動的に行うことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る砥石の構成を示す
斜視図。
【図2】同実施の形態に係る図で、(a)は砥石の平面
断面図、(b)は砥石の正面断面図、(c)は砥石が破
損した場合の平面断面図。
【図3】同実施の形態に係る研削盤の構成を示す図。
【図4】同実施の形態に係る研削盤を工作用ロボットに
用いた状態を示す図。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る同心状のワイヤ
を用いた状態を示す図で、(a)は砥石の平面断面図、
(b)は砥石が破損した場合の平面断面図。
【符号の説明】
1…砥石 3…ワイヤ 4…破損片 5…研削盤 6…回転軸 7…スリップリング 10…検出器 11…コントローラ 15…工作用ロボット 16…アーム 20…砥石 21…ワイヤ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削加工を行う砥石において、 砥石本体と、 上記砥石本体の内部に設けられ、上記砥石本体が破損し
    て破損片が生じた場合に、この破損片を保持するための
    保持手段と、 を具備することを特徴とする砥石。
  2. 【請求項2】 上記保持手段は導電性を有するワイヤよ
    り形成されていることを特徴とする請求項1記載の砥
    石。
  3. 【請求項3】 上記保持手段は形状記憶合金より形成さ
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の砥石。
  4. 【請求項4】 上記保持手段は導電性を有するワイヤに
    よって形成された複数のリングを同心状に配置してなる
    ことを特徴とする請求項2記載の砥石。
  5. 【請求項5】 砥石と、 上記砥石の中央部に設けられる回転軸と、 上記回転軸が着脱自在に取り付けられ、上記砥石を回転
    駆動させる研削盤本体とを有し、 上記砥石は、 砥石本体と、 上記砥石本体の内部に設けられ、この砥石本体が破損し
    て破損片が生じた場合に、この破損片を保持する保持手
    段と、 を具備したことを特徴とする研削盤。
  6. 【請求項6】 上記保持手段は導電性を有するワイヤか
    らなり、このワイヤは上記ワイヤに生じる異常を検出す
    る検知手段に接続されていることを特徴とする請求項5
    記載の研削盤。
  7. 【請求項7】 上記保持手段は形状記憶合金により形成
    されており、この形状記憶合金は上記形状記憶合金に生
    じる異常を検出する検知手段に接続されていることを特
    徴とする請求項5記載の研削盤。
  8. 【請求項8】 上記保持手段は複数のリングを同心状に
    配置した導電性を有するワイヤにより形成されており、
    このワイヤは上記ワイヤに生じる異常を検出する検知手
    段に接続されていることを特徴とする請求項5記載の研
    削盤。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至請求項8のいずれかに記載
    の研削盤がアームに取り付けられていることを特徴とす
    る工作用ロボット。
JP19068696A 1996-07-19 1996-07-19 砥石およびこれを用いた研削盤、工作用ロボット Pending JPH1034541A (ja)

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CN110177648A (zh) * 2017-01-23 2019-08-27 福伊特专利有限公司 用于磨削能导电的工件的磨削机器人和用于运行这种磨削机器人的方法

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