JPH1034240A - 曲げ加工プレス - Google Patents

曲げ加工プレス

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JPH1034240A
JPH1034240A JP20923396A JP20923396A JPH1034240A JP H1034240 A JPH1034240 A JP H1034240A JP 20923396 A JP20923396 A JP 20923396A JP 20923396 A JP20923396 A JP 20923396A JP H1034240 A JPH1034240 A JP H1034240A
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rams
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Yasunori Kobayashi
靖典 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキプレス等と呼ばれる曲げ加工プレス
に関し、大型のプレスで小型のワークを加工するときの
作業効率を向上させる。 【解決手段】 2枚のサイドフレーム5相互の間のテー
ブル1、2の背後側に、上下テーブル1、2を連結する
1個または複数個のバックフレーム6を設ける。バック
フレーム6には、ワークの挿入及び挿入部分の曲げ揺動
を妨げない大きさのC形切欠7を設ける。サイドフレー
ム5及びバックフレーム6の配置に対応して機械の幅方
向に分断されかつ個別に昇降駆動される複数個のラム3
と、各ラムの昇降を個別に制御する制御装置21と、複
数の昇降駆動装置10を個別制御と同期制御に切り換え
る切換手段25とを設ける。バックフレーム6相互また
はバックフレーム6とサイドフレーム5との間の空間に
バックゲージの機能を備えたロボット30、40を配置
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、接近運動を行う
一対の金型(ポンチとダイ)で板材の曲げ加工を行うプ
レスに関するもので、特にブレーキプレス等と呼ばれて
いる直線曲げ加工を主体とするプレスに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】主として板材の直線曲げ加工のために使
用されるブレーキプレスと呼ばれているプレスは、主要
な構成要素として、フレームとラムとラムの昇降駆動装
置とバックゲージと呼ばれている材料の位置決め装置と
を備えている。フレームは、機械の前面(作業者側)に
ワークの加工領域を挟んで上下に配置された上テーブル
と、下テーブルと、機械の両側の背後で上下のテーブル
を連結しているC形のサイドフレームとを主要な構成部
材として構成されている。上テーブル、下テーブル及び
ラムは、通常左右に幅広い厚肉の板材で形成され、ラム
は上テーブル(上駆動の機械)または下テーブル(下駆
動の機械)の両側に設けられた垂直方向のガイドに沿っ
て昇降駆動される。ラムとこれに対向するテーブルに
は、ポンチとダイとが装着され、ラムの昇降動作によ
り、ポンチとダイとの間に挿入された板材を機械の左右
方向の折曲線に沿って折り曲げる。バックゲージは、ポ
ンチ及びダイの背後に位置しており、板材の奥端をこの
バックゲージに当接させることによって板材の位置決め
を行う。
【0003】ラムの昇降駆動装置としては、従来は主に
油圧シリンダが用いられていたが、サーボモータとボー
ルネジの組合せにより駆動する構造が、ラムの位置決め
を正確かつ容易に行うことができるという利点を有する
ことから、小型の機械を中心に多く採用されるようにな
ってきている。昇降駆動装置は、大型の機械ではラムの
両端に配置され、小型の機械ではラムの中央に1個のみ
配置される。
【0004】加工されるワークには種々の大きさのもの
があり、また要求される加工精度も様々である。大きな
ワークを加工するには、当然のことながら、大きな機械
が必要で、ラム及びテーブルの左右幅寸法を大きくしな
ければならない。一方テーブルやラムには加工反力が作
用し、テーブルの両端をサイドフレームで固定している
フレーム構造の関係で、ラムやテーブルに曲げ歪みが生
ずる。この曲げ歪みは、ラムやテーブルの幅寸法の3乗
に比例する。ラムやテーブルの曲げ歪みによって、ワー
ク加工時におけるポンチとダイとの間隙がワークの両端
部と中央部とで異なることとなり、いわゆる中ダレと呼
ばれるような現象を生じて、ワークの加工精度を低下さ
せる。
【0005】加工反力によるテーブルやラムの歪を補正
する手段として、楔材によって型の高さを調整したり、
固定側の型をフローティング構造で受けて、フレームの
変形に追従させるようにした構造が用いられているが、
このような手段は、ワークの加工に先立つ段取り作業を
非常に面倒にし、作業者に熟練が要求されるとともに、
段取り時間が長くなって生産性が低下する。
【0006】加工精度を低下させる機械の歪のもう一つ
のものは、サイドフレームの撓みである。サイドフレー
ムがテーブルの後ろ側にのみ存在している関係上、加工
反力による上テーブルと下テーブルを引き離そうとする
力は、サイドフレームに曲げ変形を生じさせる。サイド
フレームに設けられたC形の切欠は、サイドフレームの
配置間隔寸法を越えるワークの加工を可能にし、またワ
ークを機械の側方から加工領域に挿入することを可能に
しているが、このC形切欠の寸法を大きくすると、サイ
ドフレームにかかる曲げモーメントの腕長さが長くなる
とともに、曲げに抵抗するのに有効なサイドフレームの
奥行き寸法を低下させ、そのためにサイドフレームの撓
みが非常に大きくなる。そこでサイドフレームに設ける
C形切欠は、可能な限り小さいものとし、両サイドフレ
ームを機械の側端に設けてテーブルの後ろ側に広いスペ
ースを取り、このスペースにワークを深く差し込んで折
曲げ加工できる構造としている。
【0007】小さなワークを大型のプレスで加工するこ
とは可能であるが、工場のスペース効率及び設備効率の
点で不利である。一方、大きなワークを小型のプレスで
加工することは通常は不可能である。そこで一般のプレ
ス工場では、大型、中型、小型のプレスを設置して、最
も効率良く加工が行われるように生産計画を立てる。し
かしワークの種類は変動するので、大きなワークが多く
なると小型のプレスが遊んでしまい、小さなワークが多
くなると大型のプレスで小さなワークを加工しなければ
ならないという事態が起こる。
【0008】大型のプレスで小型のワークを加工する場
合、ラムとこれに対向するテーブルとに工程の異なる複
数の金型を取り付けて、ワークを横方向に移動させなが
ら、1台のプレスで順に複数工程の加工を行うというこ
とも行われる。しかしこのような手段を採用しても、設
置した複数の金型に複数のワークを同時に挿入して同時
加工を行うということは通常困難で、金型を複数個装着
したとしても、一工程ずつ加工しているのが普通であ
り、作業能率を改善するということにはならない。
【0009】機械の前面にロボットやワークを搬送する
コンベアを配置して、自動加工を行うプレス装置は公知
である。1台のプレスに複数工程の金型を装着した場合
に、その工程数に応じたロボットを設置してプレスへの
ワークの挿入及び取出しを同期して行えば、作業効率の
改善を図ることができる。しかしながら、プレスの手前
にロボットを配置する通常の構成では、2工程を同時に
行うときは2台のロボットを、3工程を同時に行うとき
は3台のロボットを機械前面に配置しなければならず、
ロボットの設置スペースおよびコストの点で実際的では
ない。機械の前面にロボットが1台だけしか設置されて
いない場合であっても、少ロットの場合には、ロボット
の段取りのためにかえって加工能率が低下するというこ
とが起こり、また機械への作業者の接近性を悪化させる
ので、試験曲げを行いながらラムのストロークや金型の
高さを調整するというような段取り作業の作業性を大き
く低下させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
従来の曲げ加工プレスの種々の問題点に鑑み、第1に、
大型のプレスで小型のワークを加工するときの作業効率
を向上させることにより、大型のプレスで小型のワーク
を加工するときのスペース効率や設備効率の低下を解消
することを第1の課題としている。第2に、特に大型の
プレスで問題となるラムやテーブルやサイドフレームの
撓みによる加工精度の低下や段取り作業の困難性を解消
すること、第3に、一台のプレスで複数工程の加工を同
時に行うときに特に有効なワーク搬送用のロボットの効
果的な配置構造を得ることを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、機械前面に
位置する上テーブル1及び下テーブル2と、機械の両端
の背後側で上テーブル1と下テーブル2とを連結してい
るC形のサイドフレーム5とを主要構成部材とするフレ
ームを備えた曲げ加工プレスに係るものである。
【0012】この発明の請求項1の曲げ加工プレスは、
2枚のサイドフレーム5相互の間のテーブル1、2の背
後側で上下テーブル1、2を連結している1個または複
数個のバックフレーム6と、このバックフレーム6にワ
ークの挿入及び当該挿入部分の加工時における揺動を妨
げない大きさで設けられたC形切欠7と、サイドフレー
ム5及びバックフレーム6の配置に対応して機械の幅方
向に分断されかつ個別に昇降を案内された複数個のラム
3と、分断されたラム3のそれぞれを個別に昇降させる
複数の昇降駆動装置10と、複数の昇降駆動装置のそれ
ぞれを個別に制御する制御装置21と、複数の昇降駆動
装置10を個別制御と同期制御に切り換える切換手段2
5とを備えていることを特徴とするものである。この構
成により、上記第1の課題が達成される。
【0013】請求項2の曲げ加工プレスは、上記請求項
1記載の事項を備え、更に、分断された各ラムに対応す
る各昇降駆動装置毎に個別に設けられた昇降ストローク
の補正手段22と、分断された各ラム3に対応する各部
分におけるテーブル1、2間の相対変位を検出するゲー
ジ16とを備え、各ラム3に対応するゲージ16の測定
値により、当該ラムの昇降駆動装置10の補正手段22
の補正値を設定することを特徴とするものである。この
構造により、上記第1の課題と第2の課題が共に達成さ
れる。
【0014】ゲージ16の具体例としては、基端をテー
ブルの一方2に固定して先端を他方1に近接させたC形
のゲージフレーム15の当該先端と他方のテーブル1と
の間の相対変位をリニアスケール等で検出する構造、レ
ーザー測長器などでテーブル1、2の一方から他方の変
位を測定する構造、フレームに装着した測定器で両テー
ブル1、2の変位をそれぞれ計測して差分を求める構造
などを挙げることができる。
【0015】請求項3に係る曲げ加工プレスは、上記事
項を備えた曲げ加工プレスにおいて、分断されたラム3
の背後のバックフレーム6相互またはバックフレーム6
とサイドフレーム5との間の空間にバックゲージの機能
を備えたロボット30、40が配置され、このロボット
30、40はテーブル1、2の背後側でワークを把持す
るハンド36と、このハンド36をテーブル1、2の延
在方向に水平移動させる搬送駆動機構32、33を備え
ているものである。
【0016】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は、この発明の第
1実施例を示したものである。上テーブル1及び下テー
ブル2は、左右幅寸法の大きな1枚の厚肉板によって形
成されており、上テーブル1の前面には、幅方向に四分
割されたラム3が上テーブル1に固定されたガイド4に
案内されて個別に昇降自在に装着されている。上テーブ
ル1と下テーブル2とは、両端のサイドフレーム5とラ
ム3の分断位置の背後に設けたバックフレーム6とによ
って一体に連結されている。
【0017】バックフレーム6は、サイドフレーム5と
等しい側面形状を有しており、かつサイドフレーム5及
びバックフレーム6に設けたC形切欠7は、最大加工寸
法のワークの挿入を妨げない大きな切欠としている。従
って、加工反力によるサイドフレーム5及びバックフレ
ーム6の撓み(あご開き現象)は大きくなる。
【0018】4個に分断されたラム3には、昇降駆動装
置10が各ラム毎に設けられている。図の昇降駆動装置
は、ACサーボモータ11の回転をタイミングベルト1
2によってボールネジ13のナット部材14に連結した
構造で、ボールネジ13はラム3の頂辺に立設され、ナ
ット部材14は、上テーブル1に回転自在かつ軸方向移
動不能に装着されている。従って、ACサーボモータ1
1を正逆転することにより、ボールネジ13を介してラ
ム3が昇降駆動される。
【0019】2枚のサイドフレーム5及び3枚のバック
フレーム6に近接して、C形のゲージフレーム15が下
テーブル2に固着して設けられている。ゲージフレーム
15の上端は、上テーブル1の背面に近接した位置にあ
り、ゲージフレーム15の先端と上テーブル1の背面と
が対向する部分に、リニアスケール16が装着されてい
る。
【0020】前述したように、サイドフレーム5及びバ
ックフレーム6のC形切欠7を大きくした関係上、加工
反力によりサイドフレーム5及びバックフレーム6が撓
んで、上テーブル1は上方に変位する。一方ゲージフレ
ーム15には、外力が全く作用しないため、ゲージフレ
ーム15の先端は変位せず、従ってリニアスケール16
により、下テーブル2に対する上テーブル1の相対変位
量が検出される。
【0021】分割された各ラム毎に設けた4個の昇降駆
動装置10のそれぞれに、制御器21が設けられ、この
制御器のストローク信号は、補正手段22を経て、各昇
降駆動装置のACサーボモータ11に与えられている。
各補正手段22には、制御対象となるACサーボモータ
11の両側にあるリニアスケール16の検出信号が入力
されている。補正手段22は、制御器21から与えられ
たストローク量に両側のリニアスケール16で検出され
た撓みの平均値を加えて、ACサーボモータ11を駆動
する。
【0022】すなわち加工反力により、上テーブル1が
たとえば0.2mm上方へ変位したとすれば、その変位
はリニアスケール16で検出され、補正手段22は制御
器21から与えられたストローク量に0.2mmに対応
する量を加算して、ACサーボモータ11を駆動する。
従って上テーブル1の変位は、補正手段22によって常
に補正されて、ラム3を下降させたときのポンチ23と
ダイ24の間隙は、常に制御器21によって指令された
値に正確に保持されることとなる。
【0023】リニアスケール16は、サイドフレーム5
及びバックフレーム6の撓みのみでなく、下テーブル2
及び上テーブル1の撓みも検出するから、上記制御によ
りポンチ23とダイ24との間隙は、テーブルの左右幅
方向にも略一定に保持される。
【0024】すなわち上記装置では、テーブルの幅方向
に分割した複数個のラムがそれぞれの位置におけるテー
ブルの変位量に応じて補正されてストロークするので、
上下のテーブルの曲げ撓みも補正されて、幅の広いワー
クでも中ダレを起こさずに正確に曲げることができる。
【0025】図4の一番右側を除く制御器21と補正手
段22との間には、切換スイッチ25a、25b、25
cが設けられている。切換スイッチ25a、25b、2
5cを図の左側に倒した図示の状態では、4個の制御器
21が4個のACサーボモータ11を個別に制御してお
り、4個に分割されたラム3はそれぞれ独立の動作を行
う。従って4個のラム3にそれぞれ異なる工程の金型を
取り付ければ、大型の1台のプレスを小型の4台のプレ
スとして用いることができる。
【0026】一方、図4のスイッチ25a、25b、2
5cをすべて図の右側に切り換えると、4個のACサー
ボモータ11はすべて右端の制御器によって同期制御さ
れる状態となる。この状態では、4個のラム3に同一の
金型が取り付けられ、それらが同時動作することによ
り、幅広い大型のワークの加工を行う。
【0027】さらに図4に示した切換回路によれば、図
の右端のスイッチ25aと左端のスイッチ25cとを右
側に切り換えることにより、左右のラムを2個ずつ同期
動作させることができる。また右側の2個のスイッチ2
5a、25bを右側に倒すことにより、右側の3個のラ
ムが同期動作し、左端の1個のラムが個別動作する。ま
た右側のスイッチ25aのみを右に倒せば、右側の2個
のラムが同期動作し、左側の2個のラムはそれぞれが個
別動作することになる。このように分断したラムのそれ
ぞれを駆動する昇降駆動装置の制御を切り換えることに
より、1台のプレスを、ワークの幅に応じて、適宜複数
台のプレスとして用いることができ、設備と加工するワ
ークの寸法とが合致しないことによる生産性の低下を避
けることができる。そしてプレスをどのような態様で使
用した場合でも、各ラムの取付位置の撓みに応じて補正
手段22によりストローク量がラム毎に補正されるの
で、常に正確な曲げ加工を保証することができる。
【0028】分断された各ラム3の背後のバックフレー
ム6相互またはバックフレーム5とサイドフレーム6と
の間の空間には、バックゲージを兼ねたロボット30が
装着されている。ロボット30は、各ラム3の背後の空
間の略中央に配置された機械の前後方向のガイドフレー
ム31に沿って移動かつ位置決め可能な左右方向に長い
ガイドバー32を備えている。ガイドバー32にはロッ
ドレスシリンダや電動機駆動の送りネジなどによって往
復駆動されるキャリア33が設けられており、このキャ
リア33に水平軸まわりの関節を備えたリンク34、3
5を介してハンド36が装着されている。
【0029】ハンド36は開閉されるフィンガ37を有
し、ロボットとして使用するときは、フィンガ37でワ
ークを把持して搬送する。またバックゲージとして用い
るときは、リンク34、35を折り畳んでハンド36を
前方に向け、フィンガ37を開く。ワークの挿入深さ
は、ガイドバー32をガイドフレーム31上で位置決め
することによって行う。機械の前方から差し込まれたワ
ークの後縁が前方を向いたハンド36の面にぶつかるこ
とにより、ワークが位置決めされる。
【0030】4個に分断されたラム3にそれぞれ第1か
ら第4工程の金型を装着し、ワークを順次移送しながら
1台の機械で4工程を行うときのロボット30の動作
は、次のとおりである。
【0031】まず第1工程の曲げ加工が終了すると、キ
ャリア33aは図1の右側に移動して、その位置でフィ
ンガ37がワークを把持する。そしてワークをダイから
持ち上げ、キャリア33aが左移動することによって、
ワークを左側に搬送する。左側に隣接するロボットのキ
ャリア33bはこのとき右移動して、そのハンドが右か
ら送り込まれたワークの左半部分を把持する。そして右
側のロボット30aのフィンガが開き、左側のロボット
のキャリア33bが左移動することにより、ワークは第
2工程の金型の位置に搬送されるから、ロボット30b
によってワークの位置決めをして、第2工程の曲げ加工
を行う。
【0032】2番目のロボット30bのフィンガは、曲
げ加工が行われる直前に開き、キャリア33bが右移動
して2番目のロボット30bのハンドが第2工程の曲げ
加工が終了したワークの右半分をつかむ。そして2番目
のロボットのキャリア33bが左移動してワークを第3
工程へと搬送する。以上の動作を第1番目のロボット3
0aから第4番目のロボット30dまで順次行うことに
より、4工程の曲げ加工が自動的に行われる。
【0033】以上説明した第1実施例は、ラムのみを幅
方向に分断したものであるが、ラムと同時にラム装着側
のテーブルも分断する構造にできる。この場合には、分
断された各テーブルが、2枚のバックフレームまたはバ
ックフレームとサイドフレームとで保持されなければな
らない。
【0034】図6はそのような構造の第2実施例を示し
たもので、上テーブル1及びラム3が機械の左右方向に
三等分されている。各ラム3は、各上テーブル1の両側
辺で上下方向にガイドされており、第1実施例と同様な
昇降駆動装置10が設けられている。分割された上テー
ブル1のそれぞれは、2枚のバックフレーム6またはバ
ックフレーム6とサイドフレーム5とで下テーブル2に
連結されている。
【0035】バックフレーム6及びサイドフレーム5の
装着位置は、上テーブル1の両端より内側の部分になっ
ており、これにより、上テーブル1の曲げ歪をプラス側
とマイナス側に分散して、絶対値を小さくすることがで
きる。図には示されていないが、この第2実施例のもの
においても、バックフレーム6及びサイドフレーム5の
C形切欠7は、ワークの加工を妨げないように大きく切
り欠いてあり、そのために生ずるフレーム5、6の撓み
の増大は、第1実施例と同様に、上テーブル1の変位を
検出することによって補正している。この補正のための
ゲージフレーム15及びゲージ16は、各バックフレー
ム6及びサイドフレーム5に隣接して設けられている。
【0036】分割されたそれぞれのラム3の背後の空間
には、第1実施例で説明したと同様なロボット40が配
置されているが、この第2実施例のロボット40のガイ
ドバー32は、ガイドフレーム31に沿って前後動かつ
位置決め自在なスライダ41に鉛直方向の旋回ピン42
まわりに回動自在かつテレスコピック構造で伸縮自在な
アーム43の先端に固着されている。この第2実施例の
ロボット40は、第1実施例で説明したと同様なワーク
の搬送操作を行うことができるとともに、スライダ41
を前方に移動させながらアーム43を旋回ピン42まわ
りに90度旋回させることにより、ワークを反転させて
次工程に送ることができる。
【0037】図6は第2実施例のロボット40によるワ
ークの反転受渡し動作を説明した平面図で、図に実線で
示す状態でフィンガ37がワークを把持した後、スライ
ダ41を前進(図で下方に移動)させながらアーム43
を90度右回動させることにより、アーム43がバック
フレーム6のC形切欠7を通って、ロボット40のガイ
ドバー32より先端の部分が隣接する2枚のバックフレ
ーム6、6の間に90度回動した状態で移動する。そこ
で次工程のロボットのアームを逆方向に回動して先工程
のロボットと後工程のロボットとを対向させ、ワークの
受渡しを行い、次いで両ロボットのスライダ41を後退
せながら、アーム43を元の位置に回動させることによ
り、ワークは180度反転された状態で次工程に受け渡
される。
【0038】図7は折り曲げられたワークの端部を把持
するときのロボットの状態を示す側面図であり、図8
は、ロボットをバックゲージとして用いているときの側
面図である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の模式的な平面図
【図2】同断面側面図
【図3】上テーブルの変位を計測するゲージの詳細を示
す斜視図
【図4】制御系を模式的に示すブロック図
【図5】第2実施例を示す模式的な平面図
【図6】第2実施例のロボットの拡大平面図
【図7】第2実施例のロボットの側面図
【図8】ロボットをバックゲージとして用いるときの要
部の側面図
【図9】従来の曲げ加工プレスのフレーム構造を示す斜
視図
【符号の説明】 1 上テーブル 2 下テーブル 3 ラム 5 サイドフレーム 6 バックフレーム 10 昇降駆動装置 15 ゲージフレーム 16 リニアスケール 21 制御器 22 補正手段 25 切換スイッチ 30 ロボット 32 ガイドバー 33 キャリア 36 ハンド 40 ロボット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械前面に位置する上テーブル(1) 及び
    下テーブル(2) と、機械の両端の背後側で上テーブル
    (1) と下テーブル(2) とを連結しているC形のサイドフ
    レーム(5) とを主要構成部材とするフレームを備えた曲
    げ加工プレスにおいて、2枚のサイドフレーム(5) 相互
    の間のテーブル(1),(2) の背後側で上下テーブル(1),
    (2) を連結している1個または複数個のバックフレーム
    (6) と、このバックフレーム(6) にワークの挿入及び当
    該挿入部分の加工時における揺動を妨げない大きさで設
    けられたC形切欠(7) と、サイドフレーム(5) 及びバッ
    クフレーム(6) の配置に対応して機械の幅方向に分断さ
    れかつ個別に昇降を案内された複数個のラム(3) と、分
    断されたラム(3) のそれぞれを個別に昇降させる複数の
    昇降駆動装置(10)と、複数の昇降駆動装置のそれぞれを
    個別に制御する制御装置(21)と、複数の昇降駆動装置(1
    0)を個別制御と同期制御に切り換える切換手段(25)とを
    備えている、曲げ加工プレス。
  2. 【請求項2】 分断されたラム(3) のそれぞれを昇降さ
    せる各昇降駆動装置(10)に個別に設けられた昇降ストロ
    ークの補正手段(22)と、分断された各ラム(3) に対応す
    る各部分におけるテーブル(1),(2) 間の相対変位を検出
    するゲージ(16)とを備え、各ラム(3) に対応するゲージ
    (16)の測定値により、当該ラムの昇降駆動装置(10)の補
    正手段(22)の補正値を設定することを特徴とする、請求
    項1記載の曲げ加工プレス。
  3. 【請求項3】 分断されたラム(3) の背後のバックフレ
    ーム(6) 相互またはバックフレーム(6) とサイドフレー
    ム(5) との間の空間にバックゲージの機能を備えたロボ
    ット(30,40) が配置され、このロボット(30,40) はテー
    ブル(1,2) の背後側でワークを把持するハンド(36)と、
    このハンド(36)をテーブル(1,2) の延在方向に水平移動
    させる搬送駆動機構(32,33) を備えている、請求項1ま
    たは2記載の曲げ加工プレス。
JP20923396A 1996-07-18 1996-07-18 曲げ加工プレス Expired - Fee Related JP3737859B2 (ja)

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