JPH10339344A - 液圧緩衝装置 - Google Patents

液圧緩衝装置

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Publication number
JPH10339344A
JPH10339344A JP15134397A JP15134397A JPH10339344A JP H10339344 A JPH10339344 A JP H10339344A JP 15134397 A JP15134397 A JP 15134397A JP 15134397 A JP15134397 A JP 15134397A JP H10339344 A JPH10339344 A JP H10339344A
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JP
Japan
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damping force
piston
stroke
sliding
chamber
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JP15134397A
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Inventor
Yoji Morinaga
洋史 森永
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は操縦安定性と乗り心地の両方を満足
させると共に減衰力切り替え時の音及びショックを減少
させることを課題とする。 【解決手段】 液圧緩衝装置1のピストン4に設けられ
た第1,第2減衰力可変機構17A,17Bは、ピスト
ン4の摺動が小ストロークであるときは、ピストンロッ
ド5に入力された力を弾性体34,35,44,45の
伸縮動作によりばね力を付加する。また、中ストローク
のときは、小ストローク用の弾性体34,35が飽和し
て大ストローク用の弾性体44,45のばね力が付加さ
れる。また、大ストロークのときは、摺動体33,43
の摺動動作により上部液室6と下部液室7が連通状態に
切り替わる。そのため、ストロークが大きくなるとばね
力が大きくなり見かけの減衰力が大となり、ストローク
が極大になると弾性体34,35,44,45のばね力
が飽和してあおりを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液圧緩衝装置に係
り、特に操縦安定性と乗り心地の両方を満足させるよう
構成された液圧緩衝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車のショックアブソーバ
としてシリンダ内を摺動するピストンの動作に伴って発
生する作動液の流体抵抗により衝撃を緩衝する液圧緩衝
装置が知られている。この種の液圧緩衝装置は、車輪に
かかる荷重増大によりピストンがシリンダ内を摺動動作
する構成であり、シリンダ内を摺動するピストンに設け
られたディスクバルブが差圧に応じて開閉動作してシリ
ンダ内の上部液室又は下部液室に充填された作動液がピ
ストンに設けられた通路を通過して摺動方向と逆方向に
移動する際に減衰力を発生させるようになっている。
【0003】すなわち、液圧緩衝装置では、ピストンが
圧縮方向に摺動すると、ピストン上部に設けられた上部
バルブが開方向に動作し、下部液室の作動液はピストン
を貫通する圧縮側連通路を通過して上部液室に移動す
る。また、ピストンが伸び方向に摺動すると、ピストン
下部に設けられた下部バルブが開方向に動作し、上部液
室の作動液はピストンの伸び側連通路を通過して下部液
室に移動する。
【0004】この種の液圧緩衝装置としては、例えば特
開平2−120108号公報により開示されたものがあ
る。この公報に記載された液圧緩衝装置は、シリンダ内
にピストンロッドと連結されたピストン(減衰力を発生
させる通路及び通路を開閉するバルブを有する)が往復
動可能に挿入され、且つピストンの下方にフリーピスト
ン(減衰力を発生させる通路及び通路を開閉するバルブ
を有する)が往復動可能に挿入されている。
【0005】そのため、液圧緩衝装置は、シリンダ内の
ピストンが往復動すると共にピストンを貫通する通路を
作動液が通過することにより減衰力が発生し、且つピス
トンの摺動に伴ってフリーピストンが摺動して減衰力を
変更するように構成されている。また、フリーピストン
は上方の第1コイルバネと下方の第2コイルバネにより
附勢されており、フリーピストンに設けられた通路の方
がピストンの通路よりも小径となっている。
【0006】そして、低い周波数がピストンロッドに入
力されたときは、ピストンが摺動すると共にバルブが開
閉して減衰力を発生させ、且つピストンの摺動によりフ
リーピストンに作用する液圧が変動すると、フリーピス
トンのバルブが開閉してフリーピストンも摺動するた
め、フリーピストンでも減衰力が発生する。また、高い
周波数がピストンロッドに入力されたときは、ピストン
の通路を通過する流量に対し、フリーピストンの通路を
通過する流量が追いつかず、ピストンのみで減衰力を発
生させるため、小さい減衰力を発生させるだけとなる。
【0007】このように上記公報の液圧緩衝装置では、
ピストン速度に応じて減衰力を切り替えることにより、
入力された振動の周波数が低い場合、ピストン及びフリ
ーピストンで発生した大きい減衰力により振動を減衰さ
せるため、操縦安定性を向上させることができる。ま
た、入力された振動の周波数が高い場合、ピストンのみ
で発生した小さい減衰力により振動を減衰させるため、
乗り心地を向上させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記公報の液圧緩衝装
置においては、ピストンロッドに入力される振動の周波
数が低い場合、ピストン速度が比較的ゆっくりであるの
で、ピストン及びフリーピストンの両方で減衰力を発生
させることができ、これにより減衰力を大きくして操縦
安定性の向上を図ることができる。
【0009】また、ピストンロッドに入力される振動の
周波数が高い場合、ピストン速度が比較的速いので、フ
リーピストンがピストンの摺動動作に追従できなくな
り、作動液中にキャビテーションが発生し、減衰力特性
が悪化する。さらに、上記液圧緩衝装置では、ピストン
速度が所定以上に高くなるとフリーピストンの追従性の
低下が起こり減衰力の乱れを発生して乗り心地として伝
わってしまい、不快感を与えしまうといった問題があ
る。また、大ストロークのときも常にばね力が働き、あ
おり等の増加が問題となる。
【0010】さらに、ばねがストロークに応じて常に作
動するため、車両のホイールレートの変化が起こりチュ
ーニングの自由度が低いといった問題がある。また、ス
ペースも大きいため、ショックアブソーバのストローク
が犠牲になることもある。本発明は上記の点に鑑みてな
されたものであり、減衰力特性を悪化させずにピストン
ストロークに応じてばね力を段階的に変化させることに
より、減衰力をスムーズに切り替えると共に乗り心地及
び操縦安定性を向上させるよう構成された液圧緩衝装置
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の手段を講じたことを特徴とするも
のである。上記請求項1の記載の発明は、液が充填され
たシリンダと、該シリンダ内を上部液室と下部液室に画
成しピストンロッドに入力された力に応じて摺動するピ
ストンと、該ピストンに設けられた連通路を該ピストン
の摺動動作方向に応じて開又は閉として減衰力を発生さ
せるバルブと、ピストン速度に応じて減衰力を変化させ
る減衰力可変機構とを有する液圧緩衝装置において、異
なる減衰特性を有する複数の減衰力可変機構を前記シリ
ンダ内に設け、前記ピストンのストロークに応じて前記
複数の減衰力可変機構が段階的に減衰力を変化させるよ
うに前記液の流れを切替える構成としたことを特徴とす
るものである。
【0012】また、上記請求項2の記載の発明は、前記
請求項1記載の液圧緩衝装置であって、前記減衰力可変
機構は、前記シリンダ内に挿入された中空部材と、前記
中空部材の内部に摺動可能に挿入され、前記中空部材の
内部に形成された第1液室と第2液室との液差圧により
摺動する摺動体と、該摺動体の上面を下方に附勢する第
1の附勢部材と、前記摺動体の下面を上方に附勢する第
2の附勢部材と、前記中空部材に設けられ、前記摺動体
の摺動位置に応じて開閉されるバイパス通路とからな
り、前記ピストンのストロークが所定以下のとき、前記
バイパス通路が遮断された状態下において前記摺動体が
摺動動作に応じて前記第1の附勢部材及び前記第2の附
勢部材のばね力を前記ピストンロッドに付加する構成と
したことを特徴とするものである。
【0013】また、上記請求項3の記載の発明は、前記
請求項2記載の液圧緩衝装置であって、前記シリンダ内
に第1減衰力可変機構と第2減衰力可変機構とを設け、
前記ピストンの動作状態が小ストロークのとき前記摺動
体が摺動動作に応じて前記第1減衰力可変機構及び前記
第2減衰力可変機構の附勢部材のばね力を前記ピストン
ロッドに付加し、前記ピストンの動作状態が中ストロー
クのとき前記摺動体が摺動動作応じて前記第1減衰力可
変機構の附勢部材のばね力を前記ピストンロッドに付加
し、前記ピストンの動作状態が大ストロークのとき前記
第1減衰力可変機構及び前記第2減衰力可変機構のバイ
パス通路が開となり前記上部液室と前記下部液室とが連
通される構成としたことを特徴とするものである。
【0014】上記の各手段は、下記のように作用する。
上記請求項1の発明によれば、異なる減衰特性を有する
複数の減衰力可変機構がピストンのストロークに応じて
段階的に減衰力を変化させるように液の流れを切替える
ため、ピストンストロークが小ストロークから大ストロ
ークになったとき減衰力を切り替える際にばね力が段階
的に変化して減衰力切り替え時の音及びショックを無く
すことができる。
【0015】また、上記請求項2の発明によれば、バイ
パス通路が遮断された状態下において摺動体が摺動動作
に応じて第1の附勢部材及び第2の附勢部材のばね力を
ピストンロッドに付加するため、乗り心地を高めるため
に減衰力を小に設定しても、レーンチェンジ等でストロ
ークが大きくなると、ばね力が付加されて見かけの減衰
力が高くなり操縦安定性が向上する。
【0016】また、上記請求項3の発明によれば、ピス
トンの動作状態が小ストロークのとき摺動体が摺動動作
に応じて第1減衰力可変機構及び第2減衰力可変機構の
附勢部材のばね力をピストンロッドに付加し、ピストン
の動作状態が中ストロークのとき摺動体が摺動動作応じ
て第1減衰力可変機構の附勢部材のばね力をピストンロ
ッドに付加し、ピストンの動作状態が大ストロークのと
き第1減衰力可変機構及び第2減衰力可変機構のバイパ
ス通路が開となり上部液室と下部液室とが連通される構
成としたため、ピストンストロークが小ストロークから
大ストロークになったとき減衰力を切り替える際にばね
力が段階的に変化して減衰力切り替え時の音及びショッ
クを無くすことができる。また、乗り心地を高めるため
に減衰力を小に設定しても、レーンチェンジ等でストロ
ークが大きくなると、ばね力が付加されて見かけの減衰
力が高くなり操縦安定性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図面と共に説明する。図1は本発明の一実施例である液
圧緩衝装置1の全体構成を示す縦断面図であり、また図
2はピストン4及び減衰力可変機構を拡大して示す縦断
面図である。図1では、液圧緩衝装置1として自動車用
サスペンション機構に用いられる前輪用ショックアブソ
ーバを例に挙げている。
【0018】液圧緩衝装置1は、大略すると外筒2,内
筒としてのシリンダ3,ピストン4,ピストンロッド
5,ベースバルブ機構10等により構成されている。外
筒2は円筒形状であり、その外周に車体の荷重を支える
コイルバネよりなる弾性体(図示せず)が当接するバネ
受け2aが固着され、外筒2の下端外周には車輪を支持
するためのブラケット2bが固着されている。
【0019】また、外筒2の内部には、所定の粘性を有
する作動液(作動油)が充填された円筒形状のシリンダ
3が挿通されており、このシリンダ3の内部にはピスト
ン4が図中上下方向(A1 ,A2 方向)に摺動自在に挿
入されている。そして、ピストン4は、シリンダ3の軸
方向に延在するピストンロッド5の下端に結合されてい
る。
【0020】尚、ピストン4には、減衰力を発生させる
減衰力発生機構16及び減衰力を可変させる第1,第2
減衰力可変機構17A,17Bが設けられているが、こ
の減衰力発生機構16及び第1,第2減衰力可変機構1
7A,17Bについては説明の便宜上後述する。シリン
ダ3の内部は、ピストン4が挿入されることにより上部
液室6と下部液室7とに画成される。また、外筒2の下
端開口2cにはロアキャップ9が溶接等により固着され
ており、シリンダ3の下端開口にはベースバルブ機構1
0が設けられている。更に、シリンダ3の上部開口には
ロッドガイド11が設けられており、その中央にはピス
トンロッド5が摺動自在に貫通している。
【0021】上記ベースバルブ機構10は、ピストン4
の摺動により下部液室7とリザーバ室13との間を開閉
するバルブ機構であり、ロッドガイド11はリザーバ室
13とシリンダ3の内部との間を連通する通路11aを
有する。また、リザーバ室13の約下半分には作動液が
充填されると共に、リザーバ室13の約上半分には所定
圧力のガス(例えば窒素ガス等)が封入されている。
【0022】また、14はリングナットで、外筒2の上
端開口に設けられためねじに螺着されている。このリン
グナット14は、ロッドガイド11の上面に当接してロ
ッドガイド11及びシリンダ3を保持する。更に、リン
グナット14とロッドガイド11との間には、ピストン
ロッド5の外周をシールするオイルシール15が介装さ
れている。
【0023】図2に拡大して示されるように、ピストン
4は、ピストンロッド5の下端に設けられた小径部5a
に嵌合固定されている。具体的には、小径部5aの下端
部にはおねじ5bが形成されており、この小径部5aに
対してワッシャ18,ディスクバルブ19,ピストンボ
ディ20,ディスクバルブ21,ガイドカラー22,コ
イルバネ23を順次挿入し、その後小径部5aのおねじ
5bに第1減衰力可変機構17Aを螺合させた後、第1
減衰力可変機構17Aの下端に第2減衰力可変機構17
Bを取り付ける。
【0024】また、ピストン4の外周には複数の溝部が
形成されており、この溝部内には環状のシール部材24
が配設されている。このシール部材24はシリンダ3の
内壁と液密に摺接する構成とされており、よってピスト
ン4はシリンダ3内で液密に摺動しうる構成とされてい
る。次に、ピストン4に設けられた減衰力発生機構16
の構成について説明する。
【0025】減衰力発生機構16は、大略すると、ピス
トンボディ20の上部に設けられた上部バルブ機構25
と、ピストンボディ20の下部に設けられた下部バルブ
機構26とからなる。上部バルブ機構25は上記ワッシ
ャ18,ディスクバルブ19からなり、下部バルブ機構
26はディスクバルブ21,ガイドカラー22,コイル
バネ23からなる。
【0026】ピストンボディ20は、その中心部にピス
トンロッド5の小径部5aが挿通される中心孔20aが
軸方向に貫通され、中心孔20aより外側には上下方向
に貫通する第1連通路27及び第2連通路28が設けら
れている。第1連通路27はピストン4が圧縮方向(A
1 方向)に移動したときに作動液が通過するための通路
として機能し、上部バルブ機構25のディスクバルブ1
9により開閉される。また、第2連通路28はピストン
4が伸び方向(A2 方向)に移動したときに作動液が通
過して減衰力を発生させる伸び方向減衰力発生部として
機能し、下部バルブ機構26のディスクバルブ21によ
り開閉される。
【0027】ここで、本発明の要部を構成する第1,第
2減衰力可変機構17A,17Bの構成について説明す
る。尚、第1減衰力可変機構17Aと第2減衰力可変機
構17Bとは、シリンダ3内において直列に設けられて
いるが、夫々異なる減衰特性を有している。以下、第1
減衰力可変機構17Aの構成について説明し、その後第
2減衰力可変機構17Bの構成について説明する。
【0028】第1減衰力可変機構17Aは、ピストンロ
ッド5の小径部5aに螺合される固定部材31と、固定
部材31の下部に螺合される円筒状の中空部材32と、
中空部材32の内部空間32aに摺動自在に嵌合する摺
動体33と、摺動体33を下方(A1 方向)に押圧する
第1弾性体(第1の附勢部材)34と、摺動体33を上
方(A2 方向)に押圧する第2弾性体(第2の附勢部
材)35と、中空部材32の下部に螺合される中空状の
連結部材36とから構成されている。また、中空部材3
2とピストン4との間には、作動液が充填された第1中
間液室37が形成されている。
【0029】尚、本実施例では、第1弾性体33及び第
2弾性体35としてコイルバネを用いた構成を一例とし
て挙げているが、此れ以外のものとしてゴム等により形
成された弾性体、あるいは蛇腹状に形成されたベローズ
等の弾性体を使用して摺動体33を上下方向から附勢す
る構成としても良い。固定部材31は、上端中央にピス
トンロッド5の小径部5aが螺入されるネジ孔31aが
軸方向に延在形成され、上端外周にはコイルバネ23の
下端が当接するバネ受け部31bが設けられている。ま
た、固定部材31は、第1中間液室37とを連通するよ
うに軸方向に貫通する貫通孔31cを有する。
【0030】さらに、固定部材31の下側開口の内周に
は中空部材32が螺合するためのめねじ31eが設けら
れ、固定部材31の下側開口の中央には第1弾性体34
の上端が当接するバネ受け凹部31fが設けられてい
る。尚、バネ受け凹部31fの外側には、貫通孔31c
が設けられているため、内部空間32aは貫通孔31c
を介して第1中間液室37と連通されている。
【0031】中空部材32は、上部外周に固定部材31
のめねじ31eに螺入されるおねじ32bと、下部外周
に連結部材36のめねじ36aに螺入されるおねじ32
cと、中部外周にシリンダ3の内壁を摺動する摺動部3
2dとを有する。そして、摺動部32dの外周には、複
数の溝部が形成されており、この溝部内には環状のシー
ル部材38が配設されている。このシール部材38はシ
リンダ3の内壁と液密に摺接する構成とされている。
【0032】さらに、中空部材32の摺動部32dの上
側外周には、第1中間液室37と中空部材32の内部空
間32aとを連通する第1バイパス通路32eが設けら
れ、中空部材32の摺動部32dの下側外周には、第2
中間液室47と中空部材32の内部空間32aとを連通
する第2バイパス通路32fが設けられている。摺動体
33は、断面形状がH状に形成されたピストンであり、
上面側に第1弾性体34の下端が当接するバネ受け凹部
33aが設けられ、下面側に第2弾性体35の上端が当
接するバネ受け凹部33bが設けられている。中空部材
32の内壁を摺動する摺動体33の筒部33cは、
1 ,A2 方向に摺動して第1バイパス通路32e、第
2バイパス通路32fに連通する孔33d,33eを有
する。従って、摺動体33は、孔33d,33eの位置
により第1バイパス通路32e、第2バイパス通路32
fを開又は閉とする。
【0033】また、中空部材32の内部空間32a内
は、摺動体33により上室(第1液室)39と下室(第
2液室)40に画成され、摺動体33が摺動すると共に
上室39及び下室40の容積が変動する。そして、中空
部材32の内部空間32aにおいて、上室39の圧力と
下室40の圧力との差が零であるとき、摺動体33は大
ストローク用の第1弾性体34のばね力と第2弾性体3
5のばね力とが釣り合う中間位置に保持されて第1バイ
パス通路32e及び第2バイパス通路32fを遮断す
る。
【0034】また、連結部材36は、上部開口の内周に
中空部材32のおねじ32cに螺合されるめねじ36a
が設けられ、上部開口の中央には第2弾性体35の下端
が当接するバネ受け凹部36bが設けられている。さら
に、バネ受け凹部36bの中心には、軸方向に貫通する
中央孔36cが開口している。第1減衰力可変機構17
Aは、後述するようにピストン4の伸び方向への移動に
より上室39の液圧が上昇すると、その分摺動体33が
下方(A1 方向)に摺動する。また、ピストン4の圧縮
方向への移動により下室40の液圧が上昇すると、その
分摺動体33が上方(A2 方向)に摺動する。
【0035】ピストン4の摺動が小ストローク又は中ス
トロークのときは、摺動体33のストロークも小さくバ
イパス通路32e,32fが遮断されているため、摺動
体33の摺動動作に応じた弾性体34のばね力がピスト
ンロッド5に付加される。また、ピストン動作が大スト
ロークのときは、摺動体33の動作が大きくなってバイ
パス通路32e,32fを開にする。
【0036】尚、第1減衰力可変機構17Aでは、ピス
トン4の摺動動作による減衰力特性と独立してばね力を
付加できるため、弾性体34,35による荷重を小さく
できる。そのため、第1減衰力可変機構17Aは、ピス
トン4の摺動動作に対して追従性が高められており、例
えばピストン4が伸び方向へ移動しても圧縮方向へ移動
してもピストン4のストロークに応じて応答性良く摺動
動作することができるように構成されている。
【0037】また、上記第1弾性体34と第2弾性体3
5は、摺動体33に作用する上室39と下室40の差圧
が比較的小さいので、バネの負担が小さく耐久性の面で
有利である。第2減衰力可変機構17Bは、上記連結部
材36と、連結部材36の下部に螺合される円筒状の中
空部材42と、中空部材42の内部空間42aに摺動自
在に嵌合する摺動体43と、摺動体43を下方(A1
向)に押圧する第1弾性体(第1の附勢部材)44と、
摺動体43を上方(A2 方向)に押圧する第2弾性体
(第2の附勢部材)45と、中空部材42の下部に螺合
されるキャップ46とから構成されている。また、第1
減衰力可変機構17Aの中空部材32と中空部材42と
の間には、作動液が充填された環状の第2中間液室47
が形成されている。
【0038】尚、本実施例では、第1弾性体44及び第
2弾性体45としてコイルバネを用いた構成を一例とし
て挙げているが、此れ以外のものとしてゴム等により形
成された弾性体、あるいは蛇腹状に形成されたベローズ
等の弾性体を使用して摺動体46を上下方向から附勢す
る構成としても良い。第1,第2弾性体44,45は、
小ストローク用ばねで前述した第1減衰力可変機構17
Aの第1,第2弾性体34,35よりもバネ定数が若干
高くなるように設定されている。そのため、第2減衰力
可変機構17Bの摺動体43及び第1減衰力可変機構1
7Aの摺動体33は、ピストン4の摺動動作と共に直ぐ
に摺動する。
【0039】摺動体33,43の摺動動作による各バイ
パス通路32e,32f,42e,42fが開くタイミ
ングは、摺動体33,43の各断面積とバイパス通路3
2e,32f,42e,42fまでの距離(体積)の違
いにより設定される。連結部材36の下部には、摺動体
43の上端が螺入されるめねじ36dが形成され、バネ
受け凹部36bには第2中間液室47に連通された通路
36eが設けられている。また、連結部材36の下側開
口の中央には第1弾性体44の上端が当接するバネ受け
凹部36fが設けられている。尚、バネ受け凹部36f
には、中央孔36cが開口しているため、中空部材42
の内部空間42aは中央孔36cを介して上記中空部材
32の内部空間32aと連通されている。
【0040】中空部材42は、上部外周に連結部材36
のめねじ36dに螺入されるおねじ42bと、下部外周
にキャップ46のめねじ46aに螺入されるおねじ42
cと、中部外周にシリンダ3の内壁を摺動する摺動部4
2dとを有する。そして、摺動部42dの外周には、複
数の溝部が形成されており、この溝部内には環状のシー
ル部材48が配設されている。このシール部材48はシ
リンダ3の内壁と液密に摺接する構成とされている。
【0041】さらに、中空部材42の摺動部42dの上
側外周には、第2中間液室47と中空部材42の内部空
間42aとを連通する第1バイパス通路42eが設けら
れ、中空部材42の摺動部42dの下側外周には、下部
液室7と中空部材42の内部空間42aとを連通する第
2バイパス通路42fが設けられている。摺動体43
は、断面形状がH状に形成されたピストンであり、上面
側に第1弾性体44の下端が当接するバネ受け凹部43
aが設けられ、下面側に第2弾性体45の上端が当接す
るバネ受け凹部43bが設けられている。中空部材42
の内壁を摺動する摺動体43の筒部43cは、A1 ,A
2 方向に摺動して第1バイパス通路42e、第2バイパ
ス通路42fに連通する孔43d,43eを有する。従
って、摺動体43は、孔43d,43eの位置により第
1バイパス通路42e、第2バイパス通路42fを開又
は閉とする。
【0042】また、中空部材42の内部空間42a内
は、摺動体43により上室(第1液室)49と下室(第
2液室)50に画成され、摺動体43が摺動すると共に
上室49及び下室50の容積が変動する。中空部材42
の内部空間42aにおいて、上室49の圧力と下室50
の圧力との差が零であるとき、摺動体43は第1弾性体
44のばね力と第2弾性体45のばね力とが釣り合う中
間位置に保持されて第1バイパス通路42e及び第2バ
イパス通路42fを遮断する。
【0043】また、キャップ46は、上部開口の内周に
中空部材42のおねじ42cに螺合されるめねじ46a
が設けられ、上部開口の中央には第2弾性体45の下端
が当接するバネ受け凹部46bが設けられている。さら
に、バネ受け凹部46bの中心には、軸方向に貫通する
通路46cが開口している。上記構成された第2減衰力
可変機構17Bは、後述するようにピストン4の伸び方
向への移動により上室49の液圧が上昇すると、その分
摺動体43が下方(A1 方向)に摺動する。また、ピス
トン4の圧縮方向への移動により下室50の液圧が上昇
すると、その分摺動体43が上方(A2 方向)に摺動す
る。尚、摺動体43は、ピストン4の摺動動作に応じて
前述した第1減衰力可変機構17Aの摺動体33と同時
に摺動する。
【0044】ピストン4の摺動が小ストロークであると
きは、ストロークが小さくバイパス通路42e,42f
が遮断されている。また、ピストン動作が中ストローク
以上のときは、摺動体43の動作が大きくなってバイパ
ス通路42e,42fを開にする。尚、第2減衰力可変
機構17Bでは、ピストン4の摺動動作による減衰力特
性と独立してばね力を付加できるため、弾性体44,4
5による荷重を小さくできる。そのため、第2減衰力可
変機構17Bは、ピストン4の摺動動作に対して追従性
が高められており、例えばピストン4が伸び方向へ移動
しても圧縮方向へ移動してもピストン4のストロークに
応じて応答性良く摺動動作することができるように構成
されている。
【0045】また、上記第1弾性体44と第2弾性体4
5は、摺動体43に作用する上室49と下室50の差圧
が比較的小さいので、バネの負担が小さく耐久性の面で
有利である。次に上記のように構成された第1,第2減
衰力可変機構17A,17Bの動作について図3を参照
して説明する。尚、図3は小ストローク時の圧縮動作、
伸び動作を示す縦断面図であり、図3中左半分が圧縮動
作を示し、図3中右半分が伸び動作を示す。
【0046】車輪のバウンド・リバウンド動作がピスト
ンロッド5に伝わると、液圧緩衝装置1は圧縮動作又は
伸び動作を行う。液圧緩衝装置1の圧縮動作によりピス
トン4がA1 方向に摺動した場合、ピストン4の下部に
一体的に設けられた第1,第2減衰力可変機構17A,
17Bも同方向に摺動する。そのため、上部液室6の圧
力P1 と、第1中間液室37の圧力P2 と、中空部材3
2の上室39の圧力P3 と、中空部材32の下室40の
圧力P4 と、第2中間液室47の圧力P5 と、中空部材
42の上室49の圧力P6と、中空部材42の下室50
の圧力P7 と、下部液室7の圧力P8 の大きさは、P1
<P2 <P3 <P4 <P5 <P6 <P7 <P8 となる。
【0047】従って、ピストン4がA1 方向に小ストロ
ーク摺動した場合、減衰力発生機構16では、第1中間
液室37と上部液室6との差圧(P2 −P1 )により上
部バルブ機構25のディスクバルブ19が開弁動作して
中間液室37の作動液がピストン4の第1連通路27,
ディスクバルブ19を通過して上部液室6に流入する。
この場合、ディスクバルブ19がノンリターンバルブ
(チェック弁)のため、減衰力の殆どがベースバルブ機
構10で発生する。
【0048】ここで、上記小ストロークとは、摺動体4
3が第1バイパス通路42e又は第2バイパス通路42
fを行き過ぎない範囲内(第1バイパス通路42eと第
2バイパス通路42fとの軸方向の離間距離により決ま
る所定範囲内)のストロークを意味しており、摺動体4
3が第1バイパス通路42e又は第2バイパス通路42
fを通過してしまうほど摺動した場合はストロークが所
定範囲を越えた中ストロークとなる。
【0049】そして、一方の第1減衰力可変機構17A
では、小ストロークのとき摺動体33により第1バイパ
ス通路32eが閉塞され、且つ、第1中間液室37と中
空部材32の上室39が固定部材31の貫通孔31cを
介して連通されている。そのため、上室39と第1中間
液室37との差圧(P3 −P2 )により上室39の作動
液が固定部材31の貫通孔31cを介して第1中間液室
37に供給される。
【0050】これにより、中空部材32に挿入された摺
動体33がA2 方向に摺動して上室39の容積を小に変
化させると共に下室40の容積を大に変化させる。これ
に伴って、第1弾性体34が圧縮され、第2弾性体35
が伸びるため、第1弾性体34のばね力F1 が増大する
と共に第2弾性体35のばね力F2 が減少する。そし
て、摺動体33は上下面(面積A)に作用する液圧とば
ね力とが釣り合う位置(F1 +P3 ・A=F2 +P4
Aとなる位置)に至る。
【0051】また、他方の第2減衰力可変機構17Bで
は、ピストン4が小ストロークのときは、中空部材42
のバイパス通路42e,42fが摺動体43により遮断
されているので、連結部材36の中央孔36cを介して
連通された中空部材32の下室40と中空部材42の上
室49とが密閉された空間となっている。そのため、下
室40の圧力P4 と上室49の圧力P6 とは、同圧に近
い状態になっており(P4 ≒P6 )、第2減衰力可変機
構17Bの摺動体43は、上室49と下室50との差圧
(P7 −P6 )によりA2 方向に摺動する。
【0052】尚、中空部材42の内部空間42aの内径
は、第1減衰力可変機構17Aの中空部材32の内部空
間32aの内径よりも小さいため、摺動体43のストロ
ークは第1減衰力可変機構17Aの摺動体33のストロ
ークよりも大となる。摺動体43の摺動動作に伴って、
第1弾性体44が圧縮され、第2弾性体45が伸びるた
め、第1弾性体44のばね力F1 が増大すると共に第2
弾性体45のばね力F2 が減少する。そして、摺動体4
3は上下面(面積A)に作用する液圧とばね力とが釣り
合う位置(F1 +P6 ・A=F2 +P7 ・Aとなる位
置)に至る。
【0053】このようにピストン4がA1 方向に小スト
ローク摺動したときは、摺動体33が摺動した分の作動
液が中空部材32の上室39、第1中間液室37、ピス
トン4の連通路27を通過して上部液室6へ移動する。
尚、小ストロークのときは、下部液室7の作動液がキャ
ップ46の通路46cから中空部材42の下室50に流
入し、バイパス通路42eが摺動体43により遮断され
ているので、摺動体43の摺動に伴う体積変化分の作動
液が上室49から下室40及び第2中間液室37へ供給
される。
【0054】次に、液圧緩衝装置1が伸び動作してピス
トン4がA2 方向に小ストローク摺動した場合の動作に
ついて説明する。ピストン4がA2 方向に小ストローク
摺動した場合、第1,第2減衰力可変機構17A,17
Bも同方向に摺動するため、上部液室6の圧力P1 と、
第1中間液室37の圧力P2 と、中空部材32の上室3
9の圧力P3 と、中空部材32の下室40の圧力P
4 と、第2中間液室47の圧力P5 と、中空部材42の
上室49の圧力P6 と、中空部材42の下室50の圧力
7 と、下部液室7の圧力P8は、P1 >P2 >P3
4 >P5 >P6 >P7 >P8 となる。
【0055】従って、ピストン4がA2 方向に小ストロ
ーク摺動した場合、減衰力発生機構16では、上部液室
6と第1中間液室37との差圧(P1 −P2 )により下
部バルブ機構26のディスクバルブ21が開弁動作して
上部液室6の作動液がピストン4の第2連通路28を通
過して第1中間液室37に流入し、その際減衰力が発生
する。
【0056】第1減衰力可変機構17Aでは、第1中間
液室37と上室39との差圧(P2−P3 )により第1
中間液室37の作動液が固定部材31の貫通孔31cを
介して上室39に供給される。そのため、摺動体33
は、上室39と下室40との差圧(P3 −P4 )により
1 方向に摺動する。このとき、摺動体33のストロー
クが小さいので、第2バイパス通路32fが摺動体33
により閉塞されている。そのため、下室40の作動液
は、摺動体33の摺動に相当する容積分の流量が中央孔
36cより中空部材42の上室49に流入して上室49
における容積変化分の作動液が供給される。
【0057】また、摺動体33がA1 方向に摺動する
と、第1弾性体34が伸びて、第2弾性体35が圧縮さ
れるため、第1弾性体34のばね力F1 が減少すると共
に第2弾性体35のばね力F2 が増大する。そして、摺
動体33は上下面(面積A)に作用する液圧とばね力と
が釣り合う位置(F1 +P3 ・A=F2 +P4 ・Aとな
る位置)に至る。
【0058】このようにピストン4がA2 方向に小スト
ローク摺動したときは、摺動体33が摺動した分の作動
液が上部液室6から第1中間液室37及び中空部材32
の上室39へ移動することになり、そのときのストロー
クが小さく荷重が小さい。また、第2減衰力可変機構1
7Bでは、ピストン4が小ストロークのとき、中空部材
42のバイパス通路32e,32fが摺動体43により
遮断されているので、中央孔36cを介して連通された
下室40の圧力P4 と上室49の圧力P6とは、同圧に
近い状態になっており(P4 ≒P6 )、第2減衰力可変
機構17Bの摺動体43は、下室50と上室49との差
圧(P6 −P7 )によりA1 方向に摺動する。
【0059】摺動体43の摺動動作に伴って、第2弾性
体45が圧縮され、第1弾性体44が伸びるため、第2
弾性体45のばね力F2 が増大すると共に第1弾性体4
4のばね力F1 が減少する。そして、摺動体43は上下
面(面積A)に作用する液圧とばね力とが釣り合う位置
(F1 +P6 ・A=F2 +P7 ・Aとなる位置)に至
る。
【0060】このように、小ストロークのときは、弾性
体34,35,44,45が伸縮動作してピストン4の
摺動動作に伴う液圧変化を吸収することができる。よっ
て、乗り心地を高めるためにピストン4の摺動による減
衰力を小に設定しても、ピストン4のストロークが大き
くなると、弾性体34,35,44,45のばね力が付
加されて見かけの減衰力が大となり操縦安定性が上が
る。
【0061】次に、中ストローク時の圧縮動作、伸び動
作を図4を参照して説明する。尚、図4は中ストローク
時の圧縮動作、伸び動作を示す縦断面図であり、図4中
左半分が圧縮動作を示し、図4中右半分が伸び動作を示
す。液圧緩衝装置1が圧縮動作してピストン4がA1
向に中ストローク摺動した場合、第1,第2減衰力可変
機構17A,17Bも同方向に摺動する。
【0062】減衰力発生機構16では、ピストン4がA
1 方向に中ストローク摺動すると、第1中間液室37と
上部液室6との差圧(P2 −P1 )により上部バルブ機
構25のディスクバルブ19が開弁動作するため、第1
中間液室37の作動液が第1連通路27を通過して上部
液室6に流入する。この場合、ディスクバルブ19がノ
ンリターンバルブ(チェック弁)のため、減衰力の殆ど
がベースバルブ機構10で発生する。
【0063】また、第1減衰力可変機構17Aでは、下
室40と上室39との差圧(P4 −P3 )により摺動体
33がA2 方向に摺動すると共に、上室39の作動液が
固定部材31の貫通孔31cを介して第1中間液室37
に供給される。さらに、摺動体33は、下室40と上室
39との差圧(P4 −P3 )によりA 2 方向に摺動する
が、第1バイパス通路32eを遮断している。ところ
が、第2減衰力可変機構17Bの摺動体43のストロー
クは、第1減衰力可変機構17Aの摺動体33のストロ
ークよりも大であるため、摺動体43の孔43eがバイ
パス通路42eと連通する。
【0064】そのため、第2減衰力可変機構17Bで
は、第1バイパス通路42eが開になって第2中間液室
47と中空部材32の下室50とが連通し、下部液室7
の作動液が下室50及び第1バイパス通路42eを介し
て第2中間液室47に流入し、第2中間液室47の作動
液が中空部材42の下室40に供給される。これによ
り、摺動体43を附勢する弾性体44,45のばね力が
飽和されて弾性体44,45が液圧変化を緩衝しない状
態に切り替わる。そのため、ピストン4が中ストローク
のときは、第1減衰力可変機構17Aの弾性体34,3
5の伸縮動作によりピストンロッド5に入力された力
は、全てばね力として付加される。第1減衰力可変機構
17Aの弾性体34,35のばね力がピストンロッド5
に付加され、見かけの減衰力が増大する。
【0065】また、前述した小ストロークのときよりも
摺動体33,43のストロークが大となるため、小スト
ロークのときよりも中ストロークの方が弾性体34,3
5のばね力が大となる。次に、液圧緩衝装置1が伸び動
作してピストン4がA2 方向に中ストローク摺動した場
合の動作について説明する。
【0066】液圧緩衝装置1が伸び動作してピストン4
がA2 方向に中ストローク摺動すると、減衰力発生機構
16では、上部液室6と第1中間液室37との差圧(P
1 −P2 )により下部バルブ機構26のディスクバルブ
21が開弁動作するため、上部液室6の作動液が第2連
通路28を通過して第1中間液室37に流入すると共に
減衰力を発生させる。
【0067】また、第1減衰力可変機構17Aでは、上
室39と下室40との差圧(P3 −P4 )により摺動体
33がA1 方向に摺動すると共に、下室40の作動液が
連結部材36の中央孔36cを介して中空部材42の上
室42aに供給される。さらに、摺動体33は、上室3
9と下室40との差圧(P3 −P4 )によりA 1 方向に
摺動するが、第2バイパス通路32fを遮断している。
ところが、第2減衰力可変機構17Bの摺動体43のス
トロークは、第1減衰力可変機構17Aの摺動体33の
ストロークよりも大であるため、摺動体43の孔43d
がバイパス通路42fと連通する。
【0068】そのため、第2減衰力可変機構17Bで
は、バイパス通路42fが開になって上室49と下部液
室7とが連通し、上室49の作動液がバイパス通路42
fを介して下部液室7に供給される。これにより、摺動
体43を附勢する弾性体44,45のばね力が飽和され
て弾性体44,45が液圧変化を緩衝しない状態に切り
替わる。そのため、ピストン4が中ストロークのとき
は、第1減衰力可変機構17Aの弾性体34,35の伸
縮動作によりピストンロッド5に入力された分だけばね
力が付加され、見かけの減衰力が増大する。
【0069】次に、大ストローク時の圧縮動作、伸び動
作を図5を参照して説明する。尚、図5は大ストローク
時の圧縮動作、伸び動作を示す縦断面図であり、図5中
左半分が圧縮動作を示し、図5中右半分が伸び動作を示
す。液圧緩衝装置1が圧縮動作してピストン4がA1
向に大ストローク摺動した場合、第1,第2減衰力可変
機構17A,17Bも同方向に同一ストローク移動す
る。従って、ピストン4がA1 方向に大ストローク摺動
すると、減衰力発生機構16では、中間液室37と上部
液室6との差圧(P2 −P1 )により上部バルブ機構2
5のディスクバルブ19が開弁動作するため、中間液室
37の作動液が第1連通路27を通過する。この場合、
ディスクバルブ19がノンリターンバルブ(チェック
弁)のため、減衰力の殆どがベースバルブ機構10で発
生する。
【0070】また、第1減衰力可変機構17Aでは、下
室40と上室39との差圧(P4 −P3 )により摺動体
33がA2 方向に摺動すると共に、上室39の作動液が
固定部材31の貫通孔31cを介して第1中間液室37
に供給される。さらに、摺動体33は、下室40と上室
39との差圧(P4 −P3 )によりA 2 方向に摺動して
第1バイパス通路32eと孔33eとを連通させる。そ
のため、下室40の作動液が第1バイパス通路32eを
通過して第1中間液室37に供給される。
【0071】また、第2減衰力可変機構17Bでは、摺
動体43も孔43eがバイパス通路42eと連通する位
置に摺動しており、下室40の作動液はバイパス通路4
2eを通過して第2中間液室47に供給される。このよ
うに、第1,第2減衰力可変機構17A,17Bのバイ
パス通路32e,42eが摺動体33,43の孔33
e,43eと連通して開状態となるため、下部液室7、
下室50、第2中間液室47、下室40、第1中間液室
37、上部液室6がバイパス通路32e,42e及び第
1連通路27を介して連通状態となる。
【0072】よって、大ストロークのとき、下部液室7
の作動液は下室50、バイパス通路42e、第2中間液
室47、下室40、バイパス通路32e、第1中間液室
37、第1連通路27を通過して上部液室6に供給され
る。これにより、摺動体33,43を附勢する弾性体3
4,35,44,45のばね力が飽和されて弾性体3
4,35,44,45が液圧変化を緩衝しない状態に切
り替わる。このため、ストロークが極大になっても、ば
ね付加力は変化しないため、車両のあおり等の問題が解
決できる。
【0073】次に、液圧緩衝装置1が伸び動作してピス
トン4がA2 方向に大ストローク摺動した場合の動作に
ついて説明する。液圧緩衝装置1が伸び動作してピスト
ン4がA2 方向に大ストローク摺動すると、減衰力発生
機構16では、上部液室6と第1中間液室37との差圧
(P1 −P2 )により下部バルブ機構26のディスクバ
ルブ21が開弁動作するため、上部液室6の作動液が第
2連通路28を通過して第1中間液室37に流入すると
共に減衰力を発生させる。
【0074】また、第1減衰力可変機構17Aでは、上
室39と下室40との差圧(P3 −P4 )により摺動体
33がA1 方向に摺動すると共に、下室40の作動液が
連結部材36の中央孔36cを通過して中空部材42の
上室49に供給される。さらに、摺動体33は、上室3
9と下室40との差圧(P3 −P4 )によりA 2 方向に
大きく摺動すると、孔33dが第2バイパス通路32f
と連通する。そのため、第2バイパス通路32fと上室
39とが連通し、第1中間液室37の作動液が上室3
9、第2バイパス通路32fを介して第2中間液室47
に流入する。
【0075】このとき、第2減衰力可変機構17Bで
は、摺動体43も孔43eがバイパス通路42fと連通
する位置に摺動しており、上室49の作動液はバイパス
通路42fを通過して下部液室7に供給される。このよ
うに、第1,第2減衰力可変機構17A,17Bのバイ
パス通路32f,42fが摺動体33,43の孔33
d,43dと連通して開状態となるため、上部液室6、
第1中間液室37、上室39、第2中間液室47、下室
40、上室49、上部液室6が第2連通路28及びバイ
パス通路32f,42fを介して連通状態となる。
【0076】これにより、摺動体33,43を附勢する
弾性体34,35,44,45のばね力が飽和されて弾
性体34,35,44,45が液圧変化を緩衝しない状
態に切り替わる。このため、ストロークが極大になって
も、ばね付加力は変化しないため、車両のあおり等の問
題が解決できる。このようにピストン4が大ストローク
で摺動したときは、ピストン速度の増大と共に前述した
中ストロークのときよりもより大きな減衰力を発生させ
ることができるため、車線変更(レーンチェンジ)やコ
ーナリング走行等のとき、ピストン4のピストン速度が
小ストロークのときと同じでも、ピストン4のストロー
クの増大に伴って減衰力が増大して操縦安定性を高める
ことができる。
【0077】図6は減衰力可変機構17のばね力とピス
トン4のストロークとの特性を示すグラフである。この
図6において、グラフIは小ストローク用バネ(弾性体
44,45)のピストンストロークに対するばね力の変
化を示すグラフであり、グラフIIは大ストローク用バネ
(弾性体34,35)のピストンストロークに対するば
ね力の変化を示すグラフであり、グラフIII は小ストロ
ーク用バネ(弾性体44,45)と大ストローク用バネ
(弾性体34,35)の合力の変化を示すグラフであ
る。
【0078】各弾性体のストロークに対するばね力は、
バネ定数により傾きが決まる。そして、上記弾性体3
4,35,44,45のバネ定数を任意の大きさに設定
することによりピストン4のストロークに対する見かけ
の減衰力を段階的に変化させることができる。例えばバ
ネ定数の小さい小ストローク用バネ(弾性体44,4
5)の場合、摺動体43によりバイパス通路42e,4
2fが開となるa1 ,a2 点がばね力の変曲点となり、
大ストローク用バネ(弾性体34,35)の場合、摺動
体33によりバイパス通路32e,32fが開となるb
1 ,b2 点がばね力の変曲点となる。
【0079】従って、バネ定数が異なるもとによりピス
トンストロークに対する変曲点a1,a2 と変曲点
1 ,b2 の位置がずれることになる。そのため、バネ
定数の異なる小ストローク用バネ(弾性体44,45)
と大ストローク用バネ(弾性体34,35)とを組み合
わせることによりばね力の変曲点を2箇所に設けること
ができる。
【0080】また、ピストン4のストロークが小ストロ
ーク(変曲点a1 ,a2 より小)の範囲内であるとき
は、乗り心地を高めるために減衰力を小とする。さら
に、中ストローク領域において、摺動体33,43によ
りピストンストロークに対して小ストローク用バネ(弾
性体44,45)と大ストローク用バネ(弾性体34,
35)とがある時間差をもって段階的に飽和されるた
め、作動液の流量と力の変化も段階的に増大する。その
ため、図6に示されるように中ストローク領域を通過す
る際にばね力は段階的に変化することになり、ストロー
クに対して減衰力も急激に変化せず、2段階に分けて変
化する。その結果、減衰力切替え時の音及びショックが
乗員に伝わることがなく、不快感を与えることが防止さ
れる。
【0081】また、ピストン4のストロークが大きい
(変曲点a1 ,a2 の範囲外)ときは、摺動体33,4
3の摺動動作によりバイパス通路32e,32f,42
e,42fが開となって上部液室6と下部液室7との間
が連通状態となり、各弾性体34,35,44,45の
ばね力が飽和状態となる。また、バネ定数を大きくする
と、ばね力が変曲点b1 ,b2 を越えてあおり等が発生
しやすくなるが、大ストローク領域では、上記摺動体3
3,43が上部液室6と下部液室7とを連通させて各弾
性体34,35,44,45のばね力を飽和させるた
め、変曲点b1 ,b2 を越えてもばね力が一定であるの
であおり発生を防止できる。
【0082】さらに、減衰力可変機構17A,17Bで
は、シリンダ3内に収納されるコンパクトな構成にでき
ると共に、例えば各弾性体34,35,44,45のバ
ネ定数や全長、あるいはバイパス通路32e,32f,
42e,42fの位置や摺動体33,43の全長等を任
意に変更することより上記変曲点a1 ,a2 又はb1
2 を移動させることができるので、図6に示す特性を
容易に変更することができ、車両の走行特性を自由にチ
ューニングすることができる。
【0083】尚、上記各実施例では、減衰力可変機構1
7A,17Bをピストン4の下方に設けた構成を一例と
して説明したが、これに限らず、減衰力可変機構17
A,17Bをピストンロッド5に設けても良いし、ある
いは減衰力可変機構17A,17Bをベースバルブ機構
10に設けた構成としても上記実施例と同様な効果が得
られる。
【0084】また、上記各実施例では、2個の減衰力可
変機構17A,17Bを直列に設けた構成を一例として
説明したが、これに限らず、3個以上の減衰力可変機構
を組み合わせた構成としても良い。
【0085】
【発明の効果】上述の如く、上記請求項1の発明によれ
ば、異なる減衰特性を有する複数の減衰力可変機構がピ
ストンのストロークに応じて段階的に減衰力を変化させ
るように液の流れを切替えるため、ピストンストローク
が小ストロークから大ストロークになったとき減衰力を
切り替える際にばね力が段階的に変化して減衰力切り替
え時の音及びショックを無くすことができる。
【0086】また、上記請求項2の発明によれば、バイ
パス通路が遮断された状態下において摺動体が摺動動作
に応じて第1の附勢部材及び第2の附勢部材のばね力を
ピストンロッドに付加するため、乗り心地を高めるため
に減衰力を小に設定しても、レーンチェンジ等でストロ
ークが大きくなると、ばね力が付加されて見かけの減衰
力が高くなり操縦安定性が向上する。
【0087】また、上記請求項3の発明によれば、ピス
トンの動作状態が小ストロークのとき摺動体が摺動動作
に応じて第1減衰力可変機構及び第2減衰力可変機構の
附勢部材のばね力をピストンロッドに付加し、ピストン
の動作状態が中ストロークのとき摺動体が摺動動作応じ
て第1減衰力可変機構の附勢部材のばね力をピストンロ
ッドに付加し、ピストンの動作状態が大ストロークのと
き第1減衰力可変機構及び第2減衰力可変機構のバイパ
ス通路が開となり上部液室と下部液室とが連通される構
成としたため、ピストンストロークが小ストロークから
大ストロークになったとき減衰力を切り替える際にばね
力が段階的に変化して減衰力切り替え時の音及びショッ
クを無くすことができる。また、乗り心地を高めるため
に減衰力を小に設定しても、レーンチェンジ等でストロ
ークが大きくなると、ばね力が付加されて見かけの減衰
力が高くなり操縦安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である液圧緩衝装置の全体構
成を示す縦断面図である。
【図2】ピストン4及び減衰力可変機構を拡大して示す
縦断面図である。
【図3】小ストローク時の圧縮動作、伸び動作を示す縦
断面図である。
【図4】中ストローク時の圧縮動作、伸び動作を示す縦
断面図である。
【図5】大ストローク時の圧縮動作、伸び動作を示す縦
断面図である。
【図6】減衰力可変機構のばね力とピストンのストロー
クの特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 液圧緩衝器 2 外筒 3 シリンダ 4 ピストン 5 ピストンロッド 6 上部液室 7 下部液室 10 ベースバルブ機構 13 リザーバ室 16 減衰力発生機構 17A 第1減衰力可変機構 17B 第2減衰力可変機構 19,21 ディスクバルブ 20 ピストンボディ 25 上部バルブ機構 26 下部バルブ機構 27 第1連通路 28 第2連通路 31 固定部材 32,42 中空部材 32e,42e 第1バイパス通路 32f,42f 第2バイパス通路 33,43 摺動体 34,44 第1弾性体 35,45 第2弾性体 36 連結部材 37 第1中間液室 46 キャップ 47 第2中間液室 39,49 上室 40,50 下室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液が充填されたシリンダと、該シリンダ
    内を上部液室と下部液室に画成しピストンロッドに入力
    された力に応じて摺動するピストンと、該ピストンに設
    けられた連通路を該ピストンの摺動動作方向に応じて開
    又は閉として減衰力を発生させるバルブと、ピストン速
    度に応じて減衰力を変化させる減衰力可変機構とを有す
    る液圧緩衝装置において、 異なる減衰特性を有する複数の減衰力可変機構を前記シ
    リンダ内に設け、 前記ピストンのストロークに応じて前記複数の減衰力可
    変機構が段階的に減衰力を変化させるように前記液の流
    れを切替える構成としたことを特徴とする液圧緩衝装
    置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の液圧緩衝装置であっ
    て、 前記減衰力可変機構は、 前記シリンダ内に挿入された中空部材と、 前記中空部材の内部に摺動可能に挿入され、前記中空部
    材の内部に形成された第1液室と第2液室との液差圧に
    より摺動する摺動体と、 該摺動体の上面を下方に附勢する第1の附勢部材と、 前記摺動体の下面を上方に附勢する第2の附勢部材と、 前記中空部材に設けられ、前記摺動体の摺動位置に応じ
    て開閉されるバイパス通路とからなり、 前記ピストンのストロークが所定以下のとき、前記バイ
    パス通路が遮断された状態下において前記摺動体が摺動
    動作に応じて前記第1の附勢部材及び前記第2の附勢部
    材のばね力を前記ピストンロッドに付加する構成とした
    ことを特徴とする液圧緩衝装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2記載の液圧緩衝装置であっ
    て、 前記シリンダ内に第1減衰力可変機構と第2減衰力可変
    機構とを設け、 前記ピストンの動作状態が小ストロークのとき前記摺動
    体が摺動動作に応じて前記第1減衰力可変機構及び前記
    第2減衰力可変機構の附勢部材のばね力を前記ピストン
    ロッドに付加し、前記ピストンの動作状態が中ストロー
    クのとき前記摺動体が摺動動作応じて前記第1減衰力可
    変機構の附勢部材のばね力を前記ピストンロッドに付加
    し、前記ピストンの動作状態が大ストロークのとき前記
    第1減衰力可変機構及び前記第2減衰力可変機構のバイ
    パス通路が開となり前記上部液室と前記下部液室とが連
    通される構成としたことを特徴とする液圧緩衝装置。
JP15134397A 1997-06-09 1997-06-09 液圧緩衝装置 Pending JPH10339344A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113431863A (zh) * 2021-04-22 2021-09-24 同济大学 一种阻尼自适应调谐磁流变阻尼器

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