JPH1033877A - ドラム式洗濯機 - Google Patents
ドラム式洗濯機Info
- Publication number
- JPH1033877A JPH1033877A JP8190286A JP19028696A JPH1033877A JP H1033877 A JPH1033877 A JP H1033877A JP 8190286 A JP8190286 A JP 8190286A JP 19028696 A JP19028696 A JP 19028696A JP H1033877 A JPH1033877 A JP H1033877A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tub
- washing
- washing machine
- tank
- drum type
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フレーム1に対して弾性支持された外槽2内
に、洗濯槽3が水平の回転軸回りに回転駆動可能に設置
されたドラム式洗濯機において、振動を効果的に抑制す
る。 【解決手段】 外槽2と洗濯槽3の間には、洗濯槽3と
同軸上に回転軸を有する中間槽4が回転自在に介在し、
洗濯槽3及び中間槽4は、これらの槽を互いに逆向きに
回転駆動する駆動機構7へ連繋している。これによっ
て、洗濯槽3の回転駆動に伴う反トルクを中間槽4の回
転駆動に伴う反トルクで相殺する。
に、洗濯槽3が水平の回転軸回りに回転駆動可能に設置
されたドラム式洗濯機において、振動を効果的に抑制す
る。 【解決手段】 外槽2と洗濯槽3の間には、洗濯槽3と
同軸上に回転軸を有する中間槽4が回転自在に介在し、
洗濯槽3及び中間槽4は、これらの槽を互いに逆向きに
回転駆動する駆動機構7へ連繋している。これによっ
て、洗濯槽3の回転駆動に伴う反トルクを中間槽4の回
転駆動に伴う反トルクで相殺する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水平の回転軸を有
する洗濯槽の内部に洗濯物を収容して、該洗濯槽の回転
によって洗濯物に洗濯を施すドラム式洗濯機に関するも
のである。
する洗濯槽の内部に洗濯物を収容して、該洗濯槽の回転
によって洗濯物に洗濯を施すドラム式洗濯機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ドラム式洗濯機においては、洗濯物を収
容した洗濯槽の低速回転によって、洗濯物に洗濯を施し
た後、洗濯槽を高速回転させて、洗濯物に脱水を施す
が、脱水工程においては、洗濯槽内周壁に洗濯物が押し
付けられた状態で洗濯槽が高速回転するため、洗濯物が
偏心荷重となって、洗濯槽が激しく振動し、洗濯機が設
置された床面から大きな騒音が発生することになる。そ
こで、従来のドラム式洗濯機においては、外槽に振動軽
減用の錘を取り付けると共に、外槽をバネやダンパーに
よって支持し、振動の抑制を図っている。
容した洗濯槽の低速回転によって、洗濯物に洗濯を施し
た後、洗濯槽を高速回転させて、洗濯物に脱水を施す
が、脱水工程においては、洗濯槽内周壁に洗濯物が押し
付けられた状態で洗濯槽が高速回転するため、洗濯物が
偏心荷重となって、洗濯槽が激しく振動し、洗濯機が設
置された床面から大きな騒音が発生することになる。そ
こで、従来のドラム式洗濯機においては、外槽に振動軽
減用の錘を取り付けると共に、外槽をバネやダンパーに
よって支持し、振動の抑制を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドラム
式洗濯機においては、洗濯槽を水平軸回りに回転駆動す
る際、その反動として、回転駆動トルクと釣り合う逆向
きの反トルクが外槽に作用し、これによって、外槽は、
バネやダンパーによる支持に抗して、洗濯槽の回転方向
とは逆向きに変位することになる。この変位に伴って発
生する力は床面に伝わり、床面によって受け止められ
る。この様に、ドラム式洗濯機においては、洗濯槽の偏
心荷重の有無に拘わらず、洗濯槽を回転駆動する際の反
トルクが加振力となって、外槽に振動が発生するのであ
る。実際には、偏心荷重が存在するため、該偏心荷重に
よる振動が加わって、複雑なモードの振動が発生するこ
とになる。この様な複雑なモードの振動は、バネやダン
パー等の振動抑制機構によっては十分に抑制することが
出来ない。本発明の目的は、ドラム式洗濯機における振
動を効果的に抑制することである。
式洗濯機においては、洗濯槽を水平軸回りに回転駆動す
る際、その反動として、回転駆動トルクと釣り合う逆向
きの反トルクが外槽に作用し、これによって、外槽は、
バネやダンパーによる支持に抗して、洗濯槽の回転方向
とは逆向きに変位することになる。この変位に伴って発
生する力は床面に伝わり、床面によって受け止められ
る。この様に、ドラム式洗濯機においては、洗濯槽の偏
心荷重の有無に拘わらず、洗濯槽を回転駆動する際の反
トルクが加振力となって、外槽に振動が発生するのであ
る。実際には、偏心荷重が存在するため、該偏心荷重に
よる振動が加わって、複雑なモードの振動が発生するこ
とになる。この様な複雑なモードの振動は、バネやダン
パー等の振動抑制機構によっては十分に抑制することが
出来ない。本発明の目的は、ドラム式洗濯機における振
動を効果的に抑制することである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明に係るドラム式洗濯
機においては、外槽(2)と洗濯槽(3)の間に、洗濯槽
(3)と同軸上に回転軸を有する中間槽(4)が回転自在に
介在しており、洗濯槽(3)及び中間槽(4)は、これらの
槽を互いに逆向きに回転駆動する駆動機構(7)へ連繋し
ている。
機においては、外槽(2)と洗濯槽(3)の間に、洗濯槽
(3)と同軸上に回転軸を有する中間槽(4)が回転自在に
介在しており、洗濯槽(3)及び中間槽(4)は、これらの
槽を互いに逆向きに回転駆動する駆動機構(7)へ連繋し
ている。
【0005】従って、駆動機構(7)を動作させて、洗濯
槽(3)と中間槽(4)を同時に回転駆動する際、洗濯槽
(3)についての反トルクと中間槽(4)についての反トル
クとが相殺して、外槽(2)には、何れの回転方向にもト
ルクは作用しない。従って、外槽(2)には、洗濯槽(3)
の偏心荷重のみによる加振力が作用するに過ぎず、従来
の如き複雑な振動モードは発生しない。尚、洗濯槽(3)
の偏心荷重のみに起因する振動は、バネ及びダンパーに
よる弾性支持機構や、流体を用いたカウンターウエイト
機構等、周知の振動抑制機構によって、効果的に抑制す
ることが出来る。
槽(3)と中間槽(4)を同時に回転駆動する際、洗濯槽
(3)についての反トルクと中間槽(4)についての反トル
クとが相殺して、外槽(2)には、何れの回転方向にもト
ルクは作用しない。従って、外槽(2)には、洗濯槽(3)
の偏心荷重のみによる加振力が作用するに過ぎず、従来
の如き複雑な振動モードは発生しない。尚、洗濯槽(3)
の偏心荷重のみに起因する振動は、バネ及びダンパーに
よる弾性支持機構や、流体を用いたカウンターウエイト
機構等、周知の振動抑制機構によって、効果的に抑制す
ることが出来る。
【0006】具体的構成において、中間槽(4)の回転軸
回りの慣性モーメントを、洗濯物を収容した洗濯槽(3)
の回転軸回りの慣性モーメントと等しく、或いは可及的
に等しく設定することによって、洗濯槽(3)についての
反トルクと中間槽(4)についての反トルクとを正確に一
致させることが出来、これらの反トルクを正確に相殺す
ることが出来る。
回りの慣性モーメントを、洗濯物を収容した洗濯槽(3)
の回転軸回りの慣性モーメントと等しく、或いは可及的
に等しく設定することによって、洗濯槽(3)についての
反トルクと中間槽(4)についての反トルクとを正確に一
致させることが出来、これらの反トルクを正確に相殺す
ることが出来る。
【0007】
【発明の効果】本発明に係る洗濯機においては、洗濯槽
の回転駆動に伴う反トルクを中間槽の回転駆動に伴う反
トルクで相殺して、外槽には何れの方向にもトルクを作
用させないので、高い振動抑制効果が得られる。
の回転駆動に伴う反トルクを中間槽の回転駆動に伴う反
トルクで相殺して、外槽には何れの方向にもトルクを作
用させないので、高い振動抑制効果が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、図面に沿って具体的に説明する。図1及び図2に示
す如く、フレーム(1)内には、外槽(2)がバネ(11)(11)
及びダンパー(12)(12)によって支持されており、該外槽
(2)の内部には、洗濯槽(3)が回転自在に設置されると
共に、洗濯槽(3)と外槽(2)の間に、中間槽(4)が回転
自在に設置されている。フレーム(1)には、洗濯槽(3)
内に洗濯物を投入する際に開放すべき蓋(5)が取り付け
られている。
き、図面に沿って具体的に説明する。図1及び図2に示
す如く、フレーム(1)内には、外槽(2)がバネ(11)(11)
及びダンパー(12)(12)によって支持されており、該外槽
(2)の内部には、洗濯槽(3)が回転自在に設置されると
共に、洗濯槽(3)と外槽(2)の間に、中間槽(4)が回転
自在に設置されている。フレーム(1)には、洗濯槽(3)
内に洗濯物を投入する際に開放すべき蓋(5)が取り付け
られている。
【0009】又、洗濯槽(3)及び中間槽(4)は、外槽
(2)に取り付けられた駆動機構(7)によって、互いに逆
向きに回転駆動される。駆動機構(7)は、駆動源として
外槽(2)の底面に取り付けられたモータ(6)を具え、そ
の出力軸(61)には、第1原動プーリ(71)及び第2原動プ
ーリ(74)が取り付けられている。又、外槽(2)の背面に
は、第1回転支軸(21)及び第2回転支軸(22)が突設さ
れ、第1回転支軸(21)には、第1従動プーリ(73)及び原
動歯車(81)が取り付けられ、第2回転支軸(22)は、従動
歯車(82)及び第3原動プーリ(77)が取り付けられてい
る。第1原動プーリ(71)と第1従動プーリ(73)の間には
ベルト(72)が張設され、原動歯車(81)と従動歯車(82)は
互いに常時噛合している。
(2)に取り付けられた駆動機構(7)によって、互いに逆
向きに回転駆動される。駆動機構(7)は、駆動源として
外槽(2)の底面に取り付けられたモータ(6)を具え、そ
の出力軸(61)には、第1原動プーリ(71)及び第2原動プ
ーリ(74)が取り付けられている。又、外槽(2)の背面に
は、第1回転支軸(21)及び第2回転支軸(22)が突設さ
れ、第1回転支軸(21)には、第1従動プーリ(73)及び原
動歯車(81)が取り付けられ、第2回転支軸(22)は、従動
歯車(82)及び第3原動プーリ(77)が取り付けられてい
る。第1原動プーリ(71)と第1従動プーリ(73)の間には
ベルト(72)が張設され、原動歯車(81)と従動歯車(82)は
互いに常時噛合している。
【0010】更に、洗濯槽(3)の背面には、洗濯槽(3)
の回転軸となる主軸(31)が突設され、中間槽(4)の背面
には、中間槽(4)の回転軸となる筒軸(41)が突設され、
その内部に主軸(31)を回転自在に収容している。主軸(3
1)の先端部には第2従動プーリ(76)が取り付けられ、前
記第2原動プーリ(74)と第2従動プーリ(76)の間にベル
ト(75)が張設されている。又、筒軸(41)には、第3従動
プーリ(79)が取り付けられ、前記第3原動プーリ(77)と
第3従動プーリ(79)の間にベルト(78)が張設されてい
る。
の回転軸となる主軸(31)が突設され、中間槽(4)の背面
には、中間槽(4)の回転軸となる筒軸(41)が突設され、
その内部に主軸(31)を回転自在に収容している。主軸(3
1)の先端部には第2従動プーリ(76)が取り付けられ、前
記第2原動プーリ(74)と第2従動プーリ(76)の間にベル
ト(75)が張設されている。又、筒軸(41)には、第3従動
プーリ(79)が取り付けられ、前記第3原動プーリ(77)と
第3従動プーリ(79)の間にベルト(78)が張設されてい
る。
【0011】従って、モータ(6)が一方向に回転駆動さ
れると、その回転は、第1原動プーリ(71)、ベルト(72)
及び第1従動プーリ(73)を経て、第1回転支軸(21)に伝
えれると同時に、第2原動プーリ(74)、ベルト(75)及び
第2従動プーリ(76)を経て、主軸(31)に伝えられる。第
1回転支軸(21)の回転は更に、従動歯車(82)及び従動歯
車(82)を経て、第2回転支軸(22)に伝えられ、該第2回
転支軸(22)の回転は、第3原動プーリ(77)、ベルト(78)
及び第3従動プーリ(79)を経て、筒軸(41)に伝えられ
る。ここで、モータ(6)から主軸(31)へ至る動力伝達経
路には、単一のプーリ機構が介在し、モータ(6)の回転
と同一方向に主軸(31)が回転駆動されるのに対し、モー
タ(6)から筒軸(41)へ至る動力伝達経路には、2つのプ
ーリ機構と単一の歯車機構が介在し、モータ(6)の回転
と逆方向に筒軸(41)が回転駆動される。又、前記2つの
動力伝達経路の減速比は同じ値に設定されている。この
結果、洗濯槽(3)と中間槽(4)とは互いに逆方向に、同
一の回転速度で回転することになる。
れると、その回転は、第1原動プーリ(71)、ベルト(72)
及び第1従動プーリ(73)を経て、第1回転支軸(21)に伝
えれると同時に、第2原動プーリ(74)、ベルト(75)及び
第2従動プーリ(76)を経て、主軸(31)に伝えられる。第
1回転支軸(21)の回転は更に、従動歯車(82)及び従動歯
車(82)を経て、第2回転支軸(22)に伝えられ、該第2回
転支軸(22)の回転は、第3原動プーリ(77)、ベルト(78)
及び第3従動プーリ(79)を経て、筒軸(41)に伝えられ
る。ここで、モータ(6)から主軸(31)へ至る動力伝達経
路には、単一のプーリ機構が介在し、モータ(6)の回転
と同一方向に主軸(31)が回転駆動されるのに対し、モー
タ(6)から筒軸(41)へ至る動力伝達経路には、2つのプ
ーリ機構と単一の歯車機構が介在し、モータ(6)の回転
と逆方向に筒軸(41)が回転駆動される。又、前記2つの
動力伝達経路の減速比は同じ値に設定されている。この
結果、洗濯槽(3)と中間槽(4)とは互いに逆方向に、同
一の回転速度で回転することになる。
【0012】尚、中間槽(4)は、その回転軸回りの慣性
モーメントが、洗濯槽(3)の回転軸回りの慣性モーメン
トよりも僅かに大きくなる様に設計されており、洗濯槽
(3)に洗濯物が収容された状態で、中間槽(4)と洗濯槽
(3)とは略同一の慣性モーメントとなる。
モーメントが、洗濯槽(3)の回転軸回りの慣性モーメン
トよりも僅かに大きくなる様に設計されており、洗濯槽
(3)に洗濯物が収容された状態で、中間槽(4)と洗濯槽
(3)とは略同一の慣性モーメントとなる。
【0013】上記ドラム式洗濯機においては、洗濯槽
(3)に洗濯物及び洗濯水を収容して、洗濯槽(3)及び中
間槽(4)を低速回転させることによって、洗濯物に洗濯
を施した後、洗濯水を排出した上で、洗濯槽(3)及び中
間槽(4)を高速回転させ、洗濯物に脱水を施す。ここ
で、洗濯物を収容した洗濯槽(3)と中間槽(4)とは略同
一の慣性モーメントを有して、互いに逆方向に回転駆動
されるので、洗濯槽(3)の回転駆動に伴って外槽(2)が
受けるべき反トルクと、中間槽(4)の回転駆動に伴って
外槽(2)が受けるべき反トルクとは、大きさが同じで向
きが逆となり、互いに相殺されることになる。従って、
洗濯槽(3)及び中間槽(4)の回転駆動に伴って、外槽
(2)には、何れの方向にも加振力の原因となるトルクは
作用しない。この結果、洗濯工程及び脱水工程における
振動が効果的に抑制されることになる。
(3)に洗濯物及び洗濯水を収容して、洗濯槽(3)及び中
間槽(4)を低速回転させることによって、洗濯物に洗濯
を施した後、洗濯水を排出した上で、洗濯槽(3)及び中
間槽(4)を高速回転させ、洗濯物に脱水を施す。ここ
で、洗濯物を収容した洗濯槽(3)と中間槽(4)とは略同
一の慣性モーメントを有して、互いに逆方向に回転駆動
されるので、洗濯槽(3)の回転駆動に伴って外槽(2)が
受けるべき反トルクと、中間槽(4)の回転駆動に伴って
外槽(2)が受けるべき反トルクとは、大きさが同じで向
きが逆となり、互いに相殺されることになる。従って、
洗濯槽(3)及び中間槽(4)の回転駆動に伴って、外槽
(2)には、何れの方向にも加振力の原因となるトルクは
作用しない。この結果、洗濯工程及び脱水工程における
振動が効果的に抑制されることになる。
【0014】但し、脱水工程においては、洗濯槽(3)の
内周壁に洗濯物が押し付けられて偏心荷重となるため、
該偏心荷重が原因となって振動が発生することは避ける
ことが出来ない。しかしながら、偏心荷重に基づく振動
は比較的単純なモードで発生するため、バネ(11)(11)及
びダンパー(12)(12)による弾性支持機構によって効果的
に抑制することが出来る。
内周壁に洗濯物が押し付けられて偏心荷重となるため、
該偏心荷重が原因となって振動が発生することは避ける
ことが出来ない。しかしながら、偏心荷重に基づく振動
は比較的単純なモードで発生するため、バネ(11)(11)及
びダンパー(12)(12)による弾性支持機構によって効果的
に抑制することが出来る。
【0015】図3及び図4は、本発明に係る洗濯機の防
振効果を実証するために行なった計算機シミュレーショ
ンの結果を表わしている。図3(a)は、中間槽を具えた
本発明の洗濯機モデルにおける(x,y,z)座標系を表わ
し、図3(b)〜(d)は夫々、フレーム前面の上端部にお
けるx軸、y軸、及びz軸方向の変位を表わしている。
一方、図4(a)は、中間槽を具えない従来の洗濯機モデ
ルにおける(x,y,z)座標系を表わし、図4(b)〜(d)
は夫々、フレーム前面の上端部におけるx軸、y軸、及
びz軸方向の変位を表わしている。
振効果を実証するために行なった計算機シミュレーショ
ンの結果を表わしている。図3(a)は、中間槽を具えた
本発明の洗濯機モデルにおける(x,y,z)座標系を表わ
し、図3(b)〜(d)は夫々、フレーム前面の上端部にお
けるx軸、y軸、及びz軸方向の変位を表わしている。
一方、図4(a)は、中間槽を具えない従来の洗濯機モデ
ルにおける(x,y,z)座標系を表わし、図4(b)〜(d)
は夫々、フレーム前面の上端部におけるx軸、y軸、及
びz軸方向の変位を表わしている。
【0016】尚、洗濯機モデルは下記の諸元を有してい
る。 フレーム:幅600mm×奥行475mm×高さ800
mm 外槽:直径510mm×奥行300mm、重さ14Kg 中間槽:直径490mm×奥行270mm、重さ9Kg 洗濯槽:直径460mm×奥行250mm、重さ4Kg 中間槽及び洗濯槽の回転数:1000rpm 偏心荷重:大きさ500g、回転半径230mm
る。 フレーム:幅600mm×奥行475mm×高さ800
mm 外槽:直径510mm×奥行300mm、重さ14Kg 中間槽:直径490mm×奥行270mm、重さ9Kg 洗濯槽:直径460mm×奥行250mm、重さ4Kg 中間槽及び洗濯槽の回転数:1000rpm 偏心荷重:大きさ500g、回転半径230mm
【0017】図4に示す従来の洗濯機においては、x軸
方向及びz軸方向の変位に複雑な振動モードが現われて
おり、特にx軸方向の変位には大きなうねりが発生して
いる。これに対し、図3に示す本発明の洗濯機において
は、x軸方向及びz軸方向の変位に比較的単純な振動モ
ードが現われているに過ぎず、大きなうねりも発生して
いない。これらのグラフから、本発明の洗濯機に生じて
いる振動の大きさは、従来の洗濯機に比べ、x軸変位に
ついては約50%に、z軸変位については約60%に減
少していることがわかる。これは、従来の洗濯機では、
洗濯槽を回転駆動する際の反動として外槽に反トルクが
作用し、該反トルクが加振力となって生じる振動と、偏
心荷重が加振力となって生じる振動とが輻輳して、複雑
な振動モードとなって現われているものと考えられる。
一方、本発明の洗濯機では、偏心荷重に起因する振動の
みが発生するに過ぎず、この結果、振動モードは単純な
ものとなっていると考えられる。
方向及びz軸方向の変位に複雑な振動モードが現われて
おり、特にx軸方向の変位には大きなうねりが発生して
いる。これに対し、図3に示す本発明の洗濯機において
は、x軸方向及びz軸方向の変位に比較的単純な振動モ
ードが現われているに過ぎず、大きなうねりも発生して
いない。これらのグラフから、本発明の洗濯機に生じて
いる振動の大きさは、従来の洗濯機に比べ、x軸変位に
ついては約50%に、z軸変位については約60%に減
少していることがわかる。これは、従来の洗濯機では、
洗濯槽を回転駆動する際の反動として外槽に反トルクが
作用し、該反トルクが加振力となって生じる振動と、偏
心荷重が加振力となって生じる振動とが輻輳して、複雑
な振動モードとなって現われているものと考えられる。
一方、本発明の洗濯機では、偏心荷重に起因する振動の
みが発生するに過ぎず、この結果、振動モードは単純な
ものとなっていると考えられる。
【0018】尚、y軸方向の変位が何れの洗濯機におい
ても小さな値となっているのは、フレームが床面に固定
されて、垂直方向の変位が拘束されているからである。
従って、垂直方向の振動力は、x軸方向の変位量に応じ
た大きさで発生しており、従来の洗濯機では、大きな振
動力が床面に伝わって、大きな騒音を引き起こす。これ
に対し、本発明の洗濯機では、床面に伝わる振動力は比
較的小さく、騒音は従来よりも抑制されるものと考えら
れる。
ても小さな値となっているのは、フレームが床面に固定
されて、垂直方向の変位が拘束されているからである。
従って、垂直方向の振動力は、x軸方向の変位量に応じ
た大きさで発生しており、従来の洗濯機では、大きな振
動力が床面に伝わって、大きな騒音を引き起こす。これ
に対し、本発明の洗濯機では、床面に伝わる振動力は比
較的小さく、騒音は従来よりも抑制されるものと考えら
れる。
【0019】上記シミュレーション結果からも明らかな
様に、本発明に係るドラム式洗濯機によれば、洗濯槽の
回転駆動に伴う反トルクを中間槽の回転駆動に伴う反ト
ルクで相殺することにより、高い振動防止効果を得るこ
とが出来る。又、駆動機構(7)によって単一のモータ
(6)からの動力を洗濯槽(3)及び中間槽(4)へ同時に伝
える構造を採用しているので、構成は簡易である。
様に、本発明に係るドラム式洗濯機によれば、洗濯槽の
回転駆動に伴う反トルクを中間槽の回転駆動に伴う反ト
ルクで相殺することにより、高い振動防止効果を得るこ
とが出来る。又、駆動機構(7)によって単一のモータ
(6)からの動力を洗濯槽(3)及び中間槽(4)へ同時に伝
える構造を採用しているので、構成は簡易である。
【0020】上記実施の形態の説明は、本発明を説明す
るためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を
限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。
又、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許
請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能で
あることは勿論である。
るためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を
限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。
又、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許
請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能で
あることは勿論である。
【図1】本発明に係るドラム式洗濯機の垂直断面図であ
る。
る。
【図2】該ドラム式洗濯機の一部破断背面図である。
【図3】本発明に係るドラム式洗濯機に発生する振動を
表わすグラフである。
表わすグラフである。
【図4】従来のドラム式洗濯機に発生する振動を表わす
グラフである。
グラフである。
(1) フレーム (11) バネ (12) ダンパー (2) 外槽 (3) 洗濯槽 (4) 中間槽 (5) 蓋 (6) モータ (7) 駆動機構
Claims (2)
- 【請求項1】 フレーム(1)に対して弾性支持された外
槽(2)内に、洗濯槽(3)が水平の回転軸回りに回転駆動
可能に設置されたドラム式洗濯機において、外槽(2)と
洗濯槽(3)の間には、洗濯槽(3)と同軸上に回転軸を有
する中間槽(4)が回転自在に介在し、洗濯槽(3)及び中
間槽(4)は、これらの槽を互いに逆向きに回転駆動する
駆動機構(7)へ連繋していることを特徴とするドラム式
洗濯機。 - 【請求項2】 中間槽(4)の回転軸回りの慣性モーメン
トは、洗濯物を収容した洗濯槽(3)の回転軸回りの慣性
モーメントと等しく、或いは可及的に等しく設定されて
いる請求項1に記載のドラム式洗濯機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8190286A JPH1033877A (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-19 | ドラム式洗濯機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8190286A JPH1033877A (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-19 | ドラム式洗濯機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1033877A true JPH1033877A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16255653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8190286A Pending JPH1033877A (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-19 | ドラム式洗濯機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1033877A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1334226A4 (en) * | 2000-11-15 | 2006-08-02 | Lg Electronics Inc | WASHING MACHINE TYPE A DRUM |
JP2009039571A (ja) * | 2008-11-25 | 2009-02-26 | Hitachi Appliances Inc | ドラム式洗濯機 |
CN106574416A (zh) * | 2014-08-28 | 2017-04-19 | Lg 电子株式会社 | 衣物处理机 |
EP3401432A1 (en) * | 2017-05-08 | 2018-11-14 | Vestel Elektronik Sanayi ve Ticaret A.S. | A technique for balancing during drum rotation in a washing machine |
-
1996
- 1996-07-19 JP JP8190286A patent/JPH1033877A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1334226A4 (en) * | 2000-11-15 | 2006-08-02 | Lg Electronics Inc | WASHING MACHINE TYPE A DRUM |
JP2009039571A (ja) * | 2008-11-25 | 2009-02-26 | Hitachi Appliances Inc | ドラム式洗濯機 |
CN106574416A (zh) * | 2014-08-28 | 2017-04-19 | Lg 电子株式会社 | 衣物处理机 |
EP3186427A4 (en) * | 2014-08-28 | 2018-04-25 | LG Electronics Inc. | Laundry treating machine |
US10208421B2 (en) | 2014-08-28 | 2019-02-19 | Lg Electronics Inc. | Laundry treating machine |
CN106574416B (zh) * | 2014-08-28 | 2020-01-10 | Lg 电子株式会社 | 衣物处理机 |
EP3401432A1 (en) * | 2017-05-08 | 2018-11-14 | Vestel Elektronik Sanayi ve Ticaret A.S. | A technique for balancing during drum rotation in a washing machine |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN1081253C (zh) | 滚筒洗衣机的振动衰减装置 | |
KR200151035Y1 (ko) | 드럼형 세탁기의 진동 및 소음 감소장치 | |
JP2957146B2 (ja) | バランサを有する洗濯機 | |
JP4275923B2 (ja) | 駆動部防震構造を有する洗濯機 | |
JP4368662B2 (ja) | ドラム式洗濯機 | |
CN201485682U (zh) | 一种双减振波轮式洗衣机 | |
KR20110020365A (ko) | 세탁기 및 세탁기의 아우터터브 지지구조 | |
KR101654054B1 (ko) | 세탁장치 | |
JPH1033877A (ja) | ドラム式洗濯機 | |
JP2017056076A (ja) | ドラム式洗濯機 | |
KR100459189B1 (ko) | 세탁기의 진동흡수장치 | |
JP3121640B2 (ja) | ドラム式洗濯機 | |
JP6010769B2 (ja) | ドラム式洗濯機 | |
JP6742133B2 (ja) | 洗濯機 | |
JPH08215477A (ja) | 電気洗濯機の防振装置 | |
JP2963778B2 (ja) | ドラム式洗濯機 | |
JPH05253387A (ja) | ドラム式洗濯機 | |
JPH04352994A (ja) | ドラム式電気洗濯機 | |
JPH04244196A (ja) | ドラム式洗濯機 | |
JPS59214488A (ja) | 洗濯機 | |
JP2892801B2 (ja) | ドラム式洗濯機 | |
WO2023185273A1 (zh) | 一种主动降噪的衣物处理设备及控制方法 | |
JPH1119383A (ja) | ドラム式洗濯機 | |
JP2002126391A (ja) | ドラム式洗濯機 | |
JP2001276474A (ja) | ドラム式洗濯機 |