JPH10337776A - 高平坦プラスチックフィルムの製造方法 - Google Patents

高平坦プラスチックフィルムの製造方法

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JPH10337776A
JPH10337776A JP16345797A JP16345797A JPH10337776A JP H10337776 A JPH10337776 A JP H10337776A JP 16345797 A JP16345797 A JP 16345797A JP 16345797 A JP16345797 A JP 16345797A JP H10337776 A JPH10337776 A JP H10337776A
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roll
polishing
polishing roll
abrasive
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Yoshiharu Nishigori
義治 錦織
Hiroshi Kondo
浩史 近藤
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New Oji Paper Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックフィルム上に塗料層を形成する
場合に、該フィルム上に存在する微細突起に起因する欠
陥が生じない高平坦プラスチックフィルムの製造方法を
提供する。 【解決手段】 JIS B 0601に基づいて測定さ
れる中心線平均粗さRaが0.1〜20μmである研磨
ロールを用いて、プラスチックフィルムの表面を研磨
し、平坦化することを特徴とする高平坦プラスチックフ
ィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高平坦プラスチッ
クフィルムの製造方法に関するものであり、さらに詳し
く述べるならば、プラスチィクフィルム上の微細突起の
研磨平坦化処理において連続操業可能、かつ該プラスチ
ックフィルム上に形成する塗料層に該微細突起に起因す
る欠陥が生じない高平坦プラスチックフィルムを提供す
ることにある。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムの表面には微細な
突起が存在し、プラスチックフィルム表面に塗料層を形
成する場合、該微細突起のためにハジキ、画像欠陥等の
原因となることが知られている。特開平6−758号公
報には、液晶パネル用フィルター基板の表面を平滑化す
る方法が開示されている。この方法は、フィルター基板
と研磨テープとの圧接力を定圧に保持しながら、研磨テ
ープを圧接研磨部形成用のロール表面に沿って一方向へ
移動させ、かつフィルター基板を往復運動させることに
より、圧接部の研磨を行うというものである。しかし、
この方法で用いる研磨テープは一般に耐久性がなく、そ
のため使い捨てにする必要があり、経済的な観点から好
ましくなかった。また特開平4−31030号公報に
は、プラスチックフィルムを常板上に取り付けた研磨布
の上で、研磨液を介して加圧回転させJIS B 06
01に基づいて測定するプラスチックフィルム表面の中
心線平均粗さRaを0.1μm以下にする方法が開示さ
れている。しかし、上記微細突起に起因する欠陥の発生
率は、このような方法によって平坦化したプラスチック
フィルムのRaには大きく依存せず、依然として問題が
多いのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
欠点を解消し、プラスチックフィルム表面上の微細突起
を平坦化し、かつ使用する研磨材が耐久性を有し、使い
捨てにすることなく連続的に使用することを可能とする
高平坦プラスチックフィルムの製造方法を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、種々検討を行った結果、JIS B0
601に基づいて測定される中心線平均粗さRaが0.
1μm以上20μm以下となるようにサンドブラスト法
によって作製した研磨ロールを用いることにより、前記
課題を解決できることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
【0005】すなわち、本発明の高平坦プラスチックフ
ィルムの製造方法は、以下のとおりである。 (1)JIS B 0601に基づいて測定される中心
線平均粗さRaが0.1〜20μmである研磨ロールを
用いて、プラスチックフィルムの表面を研磨し、平坦化
することを特徴とする高平坦プラスチックフィルムの製
造方法。 (2)前記高平坦プラスチックフィルムの表面を、レー
ザー顕微鏡により測定した平均高さ1.5μm以下にす
る前記(1)に記載の高平坦プラスチックフィルムの製
造方法。 (3)前記研磨ロールが、サンドブラスト法により作製
されたものである前記(1)又は(2)に記載の高平坦
プラスチックフィルムの製造方法。 (4)プラスチックフィルム1000m研磨平坦化処理
後の前記研磨ロールのRaが0.1μm以上である
(1)、(2)又は(3)に記載の高平坦プラスチック
フィルムの製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】サンドブラスト法による研磨ロー
ルの作製は、典型的には、粉体を高圧の乾燥空気により
噴射ノズルから加工するロールに噴射し、ロール表面に
凹凸をつけ、更に凹凸した表面にクロムメッキ等を施し
て、研磨ロールとすることによって行われる。もちろ
ん、前記研磨ロールは、表面にクロムメッキ等を施した
後に、粉体を高圧の乾燥空気により噴射ノズルより加工
するロールに噴射し、ロール表面に凹凸を付けて作製し
てもよい。サンドブラスト法により作製する研磨ロール
の表面粗さは、JIS B 0601に基づいて測定さ
れる中心面平均粗さRaが、0.1〜20μm、好まし
くは0.5〜10μmになるように作製するのが好まし
い。Raが0.1μmより小さい場合には、プラスチッ
クフィルム上の微細突起を研磨する能力が著しく低下す
る。Raが20μmより大きい場合には、プラスチック
フィルムの表面の微細突起のみならず、他の平坦な部分
も着傷し易くなる。
【0007】サンドブラスト法で研磨ロールを作成する
装置は既知の如何なる装置を用いてもかまわないが、例
えば特開平6−297335号公報に記載された装置は
使用可能な装置の一例である。この研磨ロールの材質
は、鉄、ステンレス、黄銅、アルミニウム、セラミック
等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定され
ることはない。ロールの直径は特に限定されることはな
いが、好ましくは直径10〜1000mmである。直径
10mmより小さい場合には、研磨ロールが長手方向で
たわみ易くなり、直径1000mmより大きい場合に
は、研磨ロールの長手方向のたわみの影響はなくなる
が、研磨ロールの作製コストが高くなる。ただし、直径
10mmより小さなものの場合でも、たわみ防止の方法
を用いれば使用することは可能である。
【0008】粉体噴射により凹凸のできたロール表面に
施すメッキには、硬度の高い金属であれば如何なるもの
も使用でき、例えば、クロム、チタン等を挙げることが
できる。サンドブラスト法の噴射粉体の粒径は特に限定
されることはない。最終的に研磨ロールの表面粗さRa
が、0.1〜20μmとなれば良い。噴射粉体材料は、
例えばジルコニア、シリカ、ガラス、ダイヤモンド、酸
化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化クロム、酸
化チタン、炭酸アルミニウム、炭酸マグネシウム、カオ
リン、雲母、セラミック等を挙げることができるが、も
ちろんこれらに限定されることはない。
【0009】本発明のプラスチックフィルム上の微細突
起をサンドブラスト法で作製した研磨ロールで研磨し、
平坦化する方法は、回転している研磨ロール上において
プラスチックフィルムを搬送すれば良い。具体的には、
塗工機のアプリケーターロールを前記研磨ロールに交換
した装置の使用が可能である。またプラスチックフィル
ム上の微細突起の平坦化作業において、通常の塗料塗工
時に使用する塗料パンに洗浄溶媒を注入し、研磨ロール
が洗浄溶媒で濡れた状態で微細突起を研磨して平坦化を
行うこともできる。このような洗浄溶媒を用いて微細突
起の平坦化作業を行うと、微細突起の研磨クズ等のプラ
スチックフィルムへの付着を防止することができるので
洗浄溶媒を用いて平坦化を行うことは好ましい。洗浄溶
媒を用いて平坦化処理を行えない場合は、平坦化処理後
に洗浄溶媒による洗浄工程を設けることが好ましい。も
ちろん洗浄溶媒とともに平坦化処理を行った場合でも、
洗浄工程を設けることはさらに好ましい。
【0010】洗浄溶媒としては、水、超純水、二酸化炭
素水等の水系洗浄溶媒、切削油、メタノール、イソプロ
ピルアルコール、トルエン、メチルイソブチルケトン、
酢酸エチル、ヘキサン等の有機溶媒を挙げることができ
るが、もちろんこれらに限定されることはない。洗浄効
果を高めるため、界面活性剤等の薬剤を洗浄溶媒に加え
て使用することもできる。
【0011】研磨ロールの回転方向は正転でも逆転でも
良い。またプラスチックフィルムの搬送速度と研磨ロー
ルの周速は特に限定されることはない。強いて挙げるな
らば、研磨ロールの周速Rr(分/m)とプラスチック
フィルムの搬送速度Rf(分/m)の比は、Rr/Rf
が1以上であれば、より好ましい。このような平坦化処
理の回数は、1回以上行えば良く、回数が多いほど微細
突起の平坦化の効果は大きい。1回の平坦化処理におい
て、レーザー顕微鏡で測定される平均突起高さが1.5
μmより大きい場合は、複数回行えば目的とする高平坦
プラスチックフィルムを製造することができる。
【0012】プラスチックフィルム上の微細突起が1.
5μmより大きいと、塗料層に欠陥が生じ易くなるばか
りでなく、例えば、プラスチックフィルムを用いて強誘
電性の液晶セルを形成した場合、セル間隔1.5〜3μ
mとほぼ同じ高さの突起となるため、上下電極間で導通
が生じ易くなり、画像欠陥となる。
【0013】本発明で使用するプラスチックフィルムの
厚さは、10〜300μmである。本発明で用いるプラ
スチックフィルムは、延伸法、溶融押し出し法、キャス
ト法等で製造される。プラスチックフィルムの材質は、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコー
ル、フッ素樹脂、ポリカーボネート、セルロースアセテ
ート、飽和ポリエステル、ポリアミド樹脂、ポリイミ
ド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリ
アリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミ
ド、ポリフェニレンサルファイド、ポリパラキシレン等
を挙げることができるが、もちろんこれらに限定される
ことはない。
【0014】プラスチックフィルムは、必要に応じて耐
溶剤性、耐水性、水蒸気バリヤ性、ガスバリヤ性等の付
与のため、ハードコート層、アンダーコート層等を設け
ても良い。これらハードコート層、アンダーコート層等
は、目的に応じて1層でも良いし、複数層設けることも
できる。これらハードコート層、アンダーコート層等の
形成の方法は、塗工法、ラミネート法、蒸着法等がある
が、もちろんこれらに限定されることはない。塗工法で
用いる材料は、例えばエポキシ系樹脂、UV硬化型樹脂
等が挙げられる。蒸着法で用いる材料は、SiOx、T
iOx、ITO等の金属酸化物の使用が可能である。
【0015】一般にプラスチックフィルムの表面には、
高さ0.1〜50μm、大きさ(幅)1〜100μmの
平坦部から突出した微細突起がある。微細突起は、フィ
ルムを製造している延伸時、溶融押し出し時、キャスト
時に発生し、またはハードコート層、アンダーコート層
を設けるときにも発生する。
【0016】本発明では、研磨ロールで平坦化したプラ
スチックフィルム上の片面または両面に塗料層を設ける
ことができる。塗料層の形成方法は、何等限定されるこ
となく既知の方法を用いることができる。例えば、塗工
法、ラミネート法、蒸着法、真空封入法等を挙げること
ができる。塗工法は、例えば、メイヤーバー方式、グラ
ビア方式、マイクログラビア方式、ダイ方式、ブレード
方式、マイクロロッド方式、エアナイフ方式、カーテン
方式、スライド方式、ロール方式等を挙げることができ
る。もちろんこれらに限定されることはない。前記真空
封入法とは、一定の間隔をあけた2枚のプラスチックフ
ィルム間を減圧し、プラスチックフィルムの間に塗料を
注入する方法である。この2枚のプラスチックフィルム
のうち片側が金属、セラミック、ガラス等であっても何
等差し支えない。
【0017】塗料層は、接着剤、顔料、液晶等を主成分
として形成され、さらに補助添加剤として界面活性剤、
滑剤等を添加することは何等差し支えない。塗料層の塗
料としては、水系、油系に加え、液晶溶液等がある。接
着剤としては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体、
アクリル系高分子、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の有機溶媒に
溶解させた油系、又は水分散型疎水性樹脂の水系に加
え、ポリビニルアルコール、澱粉、ゼラチン、カゼイ
ン、キトサン、セルロース変成体等の水溶性樹脂を挙げ
ることができ、もちろんこれらに限定されることはな
い。顔料としては、例えば炭酸カルシウム、カオリン、
タルク、シリカ、雲母、酸化チタン、水酸化アルミニウ
ム等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定さ
れることはない。
【0018】液晶としては、TN(Twisted N
ematic)モード用液晶、STN(Super T
wisted Nematic)モード用液晶、IPS
(In Plane Switching)モード用液
晶、VA(Vertically Aligned)モ
ード用液晶、強誘電モード用液晶等があるが、もちろん
これらに限定されることはない。以上の様にして製造さ
れた本発明の高平坦プラスチックフィルムは、この上に
塗料層を形成した場合、微細突起に起因する欠陥が生じ
ない高平坦プラスチックフィルムを提供することができ
た。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが、もちろん本発明はこれらに限定されるも
のではない。各実施例中、「部」は「重量部」を示す。
実施例1下記に示す方法で高平坦プラスチックフィルム
を作製し、その特性を評価した。結果を表1に示す。 (1)サンドブラスト法により直径100mm、長さ1
mのアルミニウムロッド表面に凹凸をつけた後、表面に
チタンメッキを施して研磨ロールを作製した。この研磨
ロールは、その表面粗さがJIS B 0601に基づ
いて測定した中心線平均粗さRaが1.03μmである
ように作製した。 (2)プラスチックフィルムとして住友ベークライト社
製の両面アンダーコート層付きのポリエーテルスルホン
フィルム(厚さ100μm、幅700mm)を用いた。 (3)メイヤーバーコーターのアプリケーターロールの
代わりに前記(1)で作製した研磨ロールを取付け、塗
料パンに超純水を注入した。プラスチックフィルムの搬
送速度を1m/分、研磨ロールは正転、周速を10m/
分として平坦化処理を行った。処理したプラスチックフ
ィルムの長さは1000mであり、995m目の1m2
について平坦化処理前に目視及びレーザー顕微鏡(レー
ザーテック社製)で微細突起の数を測定した。さらにレ
ーザー顕微鏡によって平坦化処理前後の突起の高さを測
定した。また中心線平均粗さRaの測定及び光学顕微鏡
によるプラスチックフィルム上の着傷の有無を検査し
た。 (4)プラスチックフィルム1000mを平坦化処理を
行った後の研磨ロールの中心線平均粗さRaを測定し
た。 (5)(3)及び(4)で製造した高平坦プラスチック
フィルムの最後の950〜990mまでを取り、下記処
方の塗料をダイコーターにて塗工量乾燥重量0.5g/
2 になるように塗布し、乾燥してシート材を作製し
た。シート材の欠陥数は目視により測定した。
【0020】 塗料1(濃度2%) ポリビニルアルコール10%水溶液 20部 (ゴーセノールNL−05:日本合成化学社製) カオリン50%分散物 80部 (ハイドログロス90:ヒューバー社製)
【0021】実施例2 研磨ロールの中心線平均粗さRaを0.10μmとする
以外、実施例1と同様にしてシート材を作製した。1回
目の平坦化処理では、平均突起高さが3.21μmであ
った。そこで、2回目の平坦化処理を行ったところ平均
突起高さは1.63μmであったので、5回の平坦化処
理を行ったところ、平均突起高さは0.55μmとなっ
た。結果を表1に示す。
【0022】実施例3 研磨ロールの中心線平均粗さRaを19.95μmとす
る以外、実施例1と同様にしてシート材を作製した。結
果を表1に示す。 実施例4 平坦化処理を2回行う以外、実施例1と同様にしてシー
ト材を作製した。結果を表1に示す。
【0023】実施例5 住友ベークライト社製の両面アンダーコート層付きのポ
リエーテルスルホンフィルム片面上にSiOxを厚さ
0.03μm蒸着したプラスチックフィルムを用いた。
研磨ロールを逆転とし、周速200m/分、プラスチッ
クフィルム搬送速度100m/分で運転する以外、実施
例1と同様にしてシート材を作製した。結果を表1に示
す。 実施例6 プラスチックフィルムとして鐘淵化学社製のポリアリレ
ートフィルム(エルメック1100)を使用する以外、
実施例1と同様にしてシート材を作製した。結果を表1
に示す。
【0024】比較例1 直径100mm、長さ1mのアルミニウムロッド表面に
空気が入らないように研磨フィルム(商品名:インペリ
アルラッピングフィルム[住友スリーエム社製])を両
面テープを用いて貼り付け、研磨ロールとした。この研
磨ロールの中心線平均粗さRaを測定したところ1.3
1μmであった。この研磨ロールを使用する以外、実施
例1と同様にしてシート材を作製した。
【0025】比較例2 トレジンF30K(帝国化学社製)をメタノールに溶解
し、濃度10%とした。この中に粒径1.0μmの酸化
アルミニウム分散物を80部(トレジンF30Kは20
部)となるように添加し、直径φ20mm、長さ1mの
ステンレス棒を漬け込み、毎分0.5mの速さで引き上
げ、100℃の雰囲気下で5分間放置し、乾燥して研磨
ロールとした。この研磨ロールの中心線平均粗さRaは
0.82であった。この研磨ロールを使用する以外、実
施例1と同様にしてシート材を作製した。
【0026】比較例3 実施例2の研磨ロールを使用し、平坦化処理を2回とす
る以外、実施例1と同様にしてシート材を作製した。結
果を表1に示す。 比較例4 研磨ロールのRaを50.07μmとする以外、実施例
1と同様にしてシート材を作製した。結果を表1に示
す。
【0027】実施例7 実施例1で平坦化処理を行った900〜930mの部分
の高平坦プラスチックフィルムの片面上に300Ω/□
になるようにITO(In−Sn酸化物)膜を蒸着し
た。このITO膜蒸着プラスチックフィルムの中心線で
2等分し、ITO膜蒸着面が互いに向かい合う様にして
作製したものを液晶セルとした。この液晶セルのセルギ
ャップ、すなわちITO膜蒸着面の面間隔は1.5μm
とした。この様にして得られた液晶セルに真空封入法に
より下記化1で示される化合物からなる強誘電性液晶を
封入した。次いで、この上下プラスチックフィルムのI
TO膜に25℃下で、40Vの直流電圧を印加しなが
ら、積層フィルム全体に一定方向のたわみ変形を与えて
配向処理を行った。
【0028】
【化1】 次いで、この積層フィルムをクロスニコルに配置した2
枚の偏光板の間に挟み、駆動電圧20Vで駆動表示させ
たところ、得られた積層フィルムの画像欠陥は0個/m
2 であった。
【0029】実施例8 実施例2で平坦化処理したプラスチックフィルム900
m〜930m部分の高平坦プラスチックを使う以外、実
施例7と同様にしてシート材を作製したところ、得られ
た積層フィルムの画像欠陥は0個/m2 であった。
【0030】比較例5 比較例1で研磨平坦化処理したプラスチックフィルム9
00〜930m部分の高平坦プラスチックを使う以外、
実施例7と同様にしてシート材を作製したところ、得ら
れた積層フィルムの画像欠陥は16.3個/m2 であっ
た。 比較例6 比較例3で研磨平坦化処理したプラスチックフィルムの
900〜930m部分の高平坦プラスチックフィルムを
使う以外、実施例7と同様にしてシート材を作製したと
ころ、得られた積層フィルムの画像欠陥は14.2個/
2 であった。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明は、プラ
スチックフィルムに存在する微細突起を良好に平坦化す
ることができ、かつ研磨材に耐久性を持たせ使い捨てす
ることなく連続使用を可能とすることができ、特に液晶
体を製造し、利用する分野で、産業上極めて有用なもの
である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JIS B 0601に基づいて測定さ
    れる中心線平均粗さRaが0.1〜20μmである研磨
    ロールを用いて、プラスチックフィルムの表面を研磨
    し、平坦化することを特徴とする高平坦プラスチックフ
    ィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記高平坦プラスチックフィルムの表面
    を、レーザー顕微鏡により測定した平均高さ1.5μm
    以下にする請求項1記載の高平坦プラスチックフィルム
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記研磨ロールがサンドブラスト法によ
    り作製されたものである請求項1又は2記載の高平坦プ
    ラスチックフィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 プラスチックフィルム1000m研磨平
    坦化処理後の前記研磨ロールのRaが、0.1μm以上
    である請求項1、2又は3記載の高平坦プラスチックフ
    ィルムの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004124102A (ja) * 2003-12-08 2004-04-22 Omura Toryo Kk 易分解性高分子樹脂および易分解性樹脂組成物の処理方法
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