JPH10334057A - 分散システム環境におけるバッチジョブの動的負荷分散処理方法およびそのシステム - Google Patents

分散システム環境におけるバッチジョブの動的負荷分散処理方法およびそのシステム

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JPH10334057A
JPH10334057A JP9146660A JP14666097A JPH10334057A JP H10334057 A JPH10334057 A JP H10334057A JP 9146660 A JP9146660 A JP 9146660A JP 14666097 A JP14666097 A JP 14666097A JP H10334057 A JPH10334057 A JP H10334057A
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JP9146660A
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Ikuo Ochiai
郁夫 落合
Haruyuki Nakayama
治幸 中山
Masanori Yamada
正範 山田
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N T T COMMUN WEAR KK
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
N T T COMMUN WEAR KK
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 依頼するバッチジョブの資源使用特性と各バ
ッチジョブ実行サーバの資源負荷状況から依頼するバッ
チジョブに最適なバッチジョブ実行サーバを割り当て負
荷を分散させうる分散システム環境におけるバッチジョ
ブの動的負荷分散処理方法およびそのシステムを提供す
る。 【解決手段】 依頼バッチジョブ資源使用特性設定サブ
システム１３で依頼するバッチジョブの資源使用特性を
設定し、各バッチジョブ実行サーバ５に設けられたバッ
チジョブ実行サーバ資源負荷状況取得サブシステム４で
バッチジョブ実行サーバ５の資源負荷特性を取得し、依
頼バッチジョブ資源使用特性設定サブシステム１３から
の情報を基に依頼するバッチジョブの資源使用特性を分
類し、該分類に適合した資源負荷状況にあるバッチジョ
ブ実行サーバ５をバッチジョブ実行サーバ資源負荷状況
取得サブシステム４からの情報を基に動的に決定してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散システム環境
においてバッチジョブ依頼サーバが依頼するバッチジョ
ブの資源使用特性を考慮して複数のバッチジョブ実行サ
ーバから１台を選択し、この選択したバッチジョブ実行
サーバにバッチジョブを依頼する分散システム環境にお
けるバッチジョブの動的負荷分散処理方法およびそのシ
ステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来は、バッチジョブに関してはバッチ
ジョブのスケジューリングを設計する段階において実行
するＣＰＵ資源、メモリ資源、ディスク資源などを割り
当てる静的な負荷分散を行っていた。しかしながら、バ
ックグラウンドでの資源利用状況やバッチジョブが処理
するデータ量等変動要素が多数あり、またバッチジョブ
の組替え等に関する維持管理稼働も大きく、最適な負荷
分散を行えるまでに至っていない。
【０００３】メインフレームにおいては、ＭＶＳ上の機
能である並列シスプレックス上で依頼バッチジョブ資源
使用特性設定ツールとバッチジョブ実行サーバ（ＣＥ
Ｃ）資源負荷状況取得ツールとバッチジョブ実行サーバ
（ＣＥＣ）決定ツールとを備えたバッチジョブ処理の動
的負荷分散方法およびそのシステムがある。しかしなが
ら、ＭＶＳはもともと並列トランザクションサーバを結
合装置を用いてトランザクション処理の負荷分散を行っ
ていたものをバッチジョブにも適用したもので、依頼バ
ッチジョブ資源使用特性やバッチジョブ実行サーバ（Ｃ
ＥＣ）資源負荷状況はＭＶＳ固有の変数を使用している
（荻田光一郎、「並列シスプレックスにおけるバッチジ
ョブの負荷分散機能」PROfessional VISION,1995,No.8
参照）。
【０００４】なお、ＭＶＳのサービス使用状況は参考の
ために記載すると次の通りである。
【数１】ＣＰＵサービス＝TCB 時間×CPU 定数×SRM 定
数＋SRB 時間×SRB 定数×SRM 定数 ＩＯサービス＝EXCP回数×装置接続時間×IO定数×SRM
定数 ＭＳＯサービス＝CSフレーム数×CPU サービス×1/50×
MSO 定数 なお、SRM 定数はＣＰＵモデルにより決まる定数であ
り、CPU/IO/MSO/SRB定数はＭＶＳの初期決定パラメータ
である。
【０００５】一方、ＵＮＩＸ系においても、マルチベン
ダプラットフォームに対応したバッチジョブスケジュー
ルツールでバッチジョブ実行サーバ資源負荷状況取得ツ
ールとバッチジョブ実行サーバ決定ツールとを備えたも
のがあるが、バッチジョブ実行サーバ資源負荷状況はＣ
ＰＵ使用率およびメモリ使用率のみにより判断されてい
る。
【０００６】また、ＵＮＩＸ系においては、依頼バッチ
ジョブ資源使用特性設定ツールを備えたシステムは存在
しない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】従来のＭＶＳの方式で
は、依頼バッチジョブ資源使用特性やバッチジョブ実行
サーバ（ＣＥＣ）資源負荷状況はＭＶＳ固有の変数を使
用しているため、ＭＶＳのプラットフォームに閉じた方
式となり、オープン系でかつマルチベンダプラットフォ
ーム環境には使用できない。
【０００８】また、従来のＵＮＩＸでの方式では、もと
もとネットワーク上に接続されたＵＮＩＸサーバマシン
のＣＰＵを効率的に使用するＮＱＳ（Network Queuing
System）を取り入れたものであり、バッチジョブ実行サ
ーバ資源負荷状況をＣＰＵ使用率およびメモリ使用率の
みで判断することによりＩＯ資源を多く使用しない科学
技術分野等での演算処理には効果を上げることはできる
が、ビジネス分野のような多くの処理がＩＯ処理を伴う
場合においては、ＩＯ資源の使用状況を考慮しない方式
では、スループットを低下させることになる。また、依
頼バッチジョブ資源使用特性設定ツールを備えていない
ので、効率的なバッチジョブの依頼はできない。
【０００９】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、依頼するバッチジョブの資源
使用特性と各バッチジョブ実行サーバの資源負荷状況か
ら依頼するバッチジョブに最適なバッチジョブ実行サー
バを割り当て負荷を分散させうる分散システム環境にお
けるバッチジョブの動的負荷分散処理方法およびそのシ
ステムを提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載の本発明は、分散システム環境におい
てバッチジョブ依頼サーバが複数のバッチジョブ実行サ
ーバから１台を選択し、この選択したバッチジョブ実行
サーバにバッチジョブを依頼する分散システム環境にお
けるバッチジョブの動的負荷分散処理方法であって、依
頼するバッチジョブの資源使用特性を分類し、定期的に
取得された前記複数のバッチジョブ実行サーバの資源負
荷状況から依頼するバッチジョブの資源使用特性の分類
に適合した資源負荷状況にあるバッチジョブ実行サーバ
を動的に決定し、この決定したバッチジョブ実行サーバ
にバッチジョブを依頼することを要旨とする。
【００１１】請求項１記載の本発明にあっては、依頼す
るバッチジョブの資源使用特性、具体的には予想される
または予め実行させて得たＣＰＵ使用率、メモリ使用
率、ＩＯ使用率等の資源使用特性を分類し、複数のバッ
チジョブ実行サーバの資源負荷状況、具体的には定期的
に測定されたＣＰＵ使用率、メモリ使用率、ＩＯ使用率
等の資源負荷特性から依頼するバッチジョブの資源使用
特性の分類に適合した資源負荷状況にあるバッチジョブ
実行サーバを動的に決定し、この決定したバッチジョブ
実行サーバにバッチジョブを依頼しているため、オープ
ン系マルチベンダプラットフォームの分散システム環境
でも可能となる。
【００１２】また、請求項２記載の本発明は、請求項１
記載の発明において、前記バッチジョブ実行サーバを動
的に決定する処理が、各バッチジョブ実行サーバの資源
使用率の大小を単に比較するのでなく、各使用率の取り
うる範囲から各バッチジョブ実行サーバの資源負荷状況
を判断するという検索条件によりバッチジョブ実行サー
バを決定することを要旨とする。
【００１３】請求項２記載の本発明にあっては、各バッ
チジョブ実行サーバの資源使用率の大小を単に比較する
のでなく、各使用率の取りうる範囲から各バッチジョブ
実行サーバの資源負荷状況を判断するという検索条件に
よりバッチジョブ実行サーバを決定し、この決定したバ
ッチジョブ実行サーバに依頼したバッチジョブを割り当
てているため、負荷を分散させることができる。
【００１４】更に、請求項３記載の本発明は、分散シス
テム環境においてバッチジョブ依頼サーバが複数のバッ
チジョブ実行サーバから１台を選択し、この選択したバ
ッチジョブ実行サーバにバッチジョブを依頼する分散シ
ステム環境におけるバッチジョブの動的負荷分散処理シ
ステムであって、依頼するバッチジョブの資源使用特性
を設定する依頼バッチジョブ資源使用特性設定サブシス
テムと、前記複数のバッチジョブ実行サーバの資源負荷
状況を定期的に取得するバッチジョブ実行サーバ資源負
荷状況取得サブシステムと、前記依頼バッチジョブ資源
使用特性設定サブシステムからの情報を基に依頼するバ
ッチジョブの資源使用特性を分類し、その分類に適合し
た資源負荷状況にあるバッチジョブ実行サーバをバッチ
ジョブ実行サーバ資源負荷状況取得サブシステムからの
情報を基に動的に決定するバッチジョブ実行サーバ決定
サブシステムとを有することを要旨とする。
【００１５】請求項３記載の本発明にあっては、依頼バ
ッチジョブ資源使用特性設定サブシステムで依頼するバ
ッチジョブの資源使用特性、具体的には予想されるまた
は予め実行させて得たＣＰＵ使用率、メモリ使用率、Ｉ
Ｏ使用率等の資源使用特性を設定するとともに、バッチ
ジョブ実行サーバ資源負荷状況取得サブシステムで複数
のバッチジョブ実行サーバの資源負荷状況、具体的には
定期的に測定されたＣＰＵ使用率、メモリ使用率、ＩＯ
使用率等の資源負荷特性を定期的に取得し、依頼バッチ
ジョブ資源使用特性設定サブシステムからの情報を基に
依頼するバッチジョブの資源使用特性を分類し、その分
類に適合した資源負荷状況にあるバッチジョブ実行サー
バをバッチジョブ実行サーバ資源負荷状況取得サブシス
テムからの情報を基に動的に決定しているため、オープ
ン系マルチベンダプラットフォームの分散システム環境
でも可能となる。
【００１６】請求項４記載の本発明は、請求項３記載の
発明において、前記バッチジョブ実行サーバ決定サブシ
ステムが、各バッチジョブ実行サーバの資源使用率の大
小を単に比較するのでなく、各使用率の取りうる範囲か
ら各バッチジョブ実行サーバの資源負荷状況を判断する
という検索条件によりバッチジョブ実行サーバを決定す
ることを要旨とする。
【００１７】請求項４記載の本発明にあっては、各バッ
チジョブ実行サーバの資源使用率の大小を単に比較する
のでなく、各使用率の取りうる範囲から各バッチジョブ
実行サーバの資源負荷状況を判断するという検索条件に
よりバッチジョブ実行サーバを決定し、この決定したバ
ッチジョブ実行サーバに依頼したバッチジョブを割り当
てているため、負荷を分散させることができる。
【００１８】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。
【００１９】図１は、本発明の一実施形態に係るバッチ
ジョブの動的負荷分散処理システムが適用されるオープ
ン系マルチベンダプラットフォームの分散システム環境
の構成を示す図である。同図１（ａ）に示す分散システ
ム環境の構成は、バッチジョブ依頼サーバ１がＬＡＮ
（Local Area Network）３を介してホットスタンバイ構
成のような冗長構成の複数のバッチジョブ実行サーバ５
に接続されているものであり、該複数のバッチジョブ実
行サーバ５には共有ディスク７が接続され、またたＬＡ
Ｎ３にはルータ９が接続され、該ルータ９はＷＡＭ（Wi
de Area Network）に接続されている。また、図１
（ｂ）に示す分散システム環境の構成は、バッチジョブ
依頼サーバ１がＬＡＮ３を介して複数のバッチジョブ実
行サーバ５に接続され、これらの複数のバッチジョブ実
行サーバ５はＮＦＳ（Network File System ）でデータ
ベースサーバ６を介してデータベース８のディスク資源
を共有しうるように構成され、各バッチジョブ実行サー
バ５は独立に動作可能になっている。また、ＬＡＮ３に
はルータ９が接続され、該ルータ９はＷＡＮに接続され
ている。
【００２０】図２は、図１の分散システム環境に適用さ
れる本発明の一実施形態に係るバッチジョブの動的負荷
分散処理システムの構成を示すブロック図である。同図
に示すバッチジョブの動的負荷分散処理システムは、バ
ッチジョブスケジュールツール１１と、バッチジョブ実
行サーバ決定プログラム２１、分類判定式ファイル２３
および検索条件ファイル２５からなるバッチジョブ実行
サーバ決定サブシステム１２と、依頼バッチジョブ資源
使用特性設定プログラム３１および依頼バッチジョブ資
源使用特性設定ファイル３３からなる依頼バッチジョブ
資源使用特性設定サブシステム１３とを備えたバッチジ
ョブ依頼サーバ１、ＬＡＮ３、およびバッチジョブ実行
サーバ資源負荷状況取得サブシステムをそれぞれ備えた
複数のバッチジョブ実行サーバ５（５ａないし５ｐ）か
ら構成されている。
【００２１】依頼バッチジョブ資源使用特性設定サブシ
ステム１３は、依頼するバッチジョブの資源使用特性を
設定し、バッチジョブ実行サーバ資源負荷状況取得サブ
システム４は、該サブシステム４が搭載されているバッ
チジョブ実行サーバ５の資源負荷状況を定期的に取得
し、バッチジョブ実行サーバ決定サブシステム１２は、
依頼バッチジョブ資源使用特性設定サブシステム１３か
らの情報を基に依頼するバッチジョブの資源使用特性を
分類し、その分類に適合した資源負荷状況にあるバッチ
ジョブ実行サーバ５をバッチジョブ実行サーバ資源負荷
状況取得サブシステム４からの情報を基に動的に決定す
る。
【００２２】バッチジョブスケジュールツール１１は、
マルチプラットフォーム対応の市販のバッチジョブスケ
ジュールツールであり、バッチジョブの起動時間、順序
関係、実行条件等が設定されている。
【００２３】バッチジョブ実行サーバ決定サブシステム
１２は、バッチジョブスケジュールツール１１から次に
依頼するバッチジョブ名の情報JOB(k)が与えられ、該バ
ッチジョブに対して依頼バッチジョブ資源使用特性設定
サブシステム１３より依頼バッチジョブの資源使用特
性：
【数２】JOB(k) = {CPU-AVE-JOB(k),MEM-AVE-JOB(k),IO
-AVE-JOB(k)} を取得する。
【００２４】一方、各バッチジョブ実行サーバ５（５ａ
〜５ｐ）に搭載されたバッチジョブ実行サーバ資源負荷
状況取得サブシステム４は、各バッチジョブ実行サーバ
５の資源負荷状況：
【数３】Server(m) = {CPU-AVE-Server(m),MEM-AVE-Ser
ver(m),IO-AVE-Server(m)} とバッチジョブ実行可否状況をすべてのバッチジョブ実
行サーバ５から収集する。
【００２５】また、バッチジョブ実行サーバ決定サブシ
ステム１２は、依頼バッチジョブJOB(k)の資源使用特性
および全バッチジョブ実行サーバ５の資源負荷状況とバ
ッチジョブ実行可否状況から依頼バッチジョブJOB(k)を
実行するのに最適なバッチジョブ実行サーバ５ｈを決定
し、該バッチジョブ実行サーバ５ｈにバッチジョブ処理
の依頼を行うようにバッチジョブスケジュールツール１
１に対してバッチジョブ実行サーバ５ｈを返却する。
【００２６】依頼バッチジョブ資源使用特性設定サブシ
ステム１３は、処理を依頼するバッチジョブすべてにつ
いて各バッチジョブが走行時、どのような資源をどのよ
うに使用するかの資源使用特性を予め走行させるかまた
は予測してファイルに設定する。依頼バッチジョブ資源
使用特性設定サブシステム１３は、バッチジョブ実行サ
ーバ決定サブシステム１２から依頼バッチジョブJOB(k)
の資源使用特性を問い合わされた場合には、ファイル３
３を検索し、依頼バッチジョブの資源使用特性：
【数４】JOB(k) = {CPU-AVE-JOB(k),MEM-AVE-JOB(k),IO
-AVE-JOB(k)} を返却する。
【００２７】バッチジョブの資源使用特性を設定するフ
ァイル３３は、該バッチジョブ走行時のＣＰＵ平均使用
率、メモリ平均使用率、ＩＯ平均使用率で構成され、次
に示すようなテキストファイルになっている。
【００２８】
【数５】 JOB(1) CPU-AVE-JOB(1),MEM-AVE-JOB(1),IO-AVE-JOB(1) JOB(2) CPU-AVE-JOB(2),MEM-AVE-JOB(2),IO-AVE-JOB(2) ・ ・ ・ ・ JOB(k) CPU-AVE-JOB(k),MEM-AVE-JOB(k),IO-AVE-JOB(k) ・ ・ ・ ・ JOB(n) CPU-AVE-JOB(n),MEM-AVE-JOB(n),IO-AVE-JOB(n) ここで、JOB(k)はジョブ名、CPU-AVE-JOB(k)はJOB(k)の
ＣＰＵ平均使用率、MEM-AVE-JOB(k)はJOB(k)のメモリ平
均使用率、IO-AVE-JOB(k) はJOB(k)のＩＯ平均使用率で
ある。
【００２９】各バッチジョブ実行サーバ５に設けられて
いるバッチジョブ実行サーバ資源負荷状況取得サブシス
テム４は、該サブシステム４が搭載されたバッチジョブ
実行サーバ５のＣＰＵ平均使用率、メモリ平均使用率、
ＩＯ平均使用率を定期間隔毎に取得し蓄積する。バッチ
ジョブ依頼サーバ１に搭載されたバッチジョブ実行サー
バ決定サブシステム１２により自バッチジョブ実行サー
バ５の資源負荷状況の取得依頼があった場合、その時点
で最新の資源負荷状況：
【数６】Server(m) = {CPU-AVE-Server(m),MEM-AVE-Ser
ver(m),IO-AVE-Server(m)} とバッチジョブが実行可能であるかについての状況を返
却する。
【００３０】バッチジョブ実行サーバ資源負荷状況取得
サブシステムで取得され蓄積される資源負荷状況の構成
は次の通りである。
【００３１】
【数７】Server(m) CPU-AVE-Server(m),MEM-AVE-Serve
r(m),IO-AVE-Server(m) ここで、Server(m) はサーバ名、CPU-AVE-Server(m) は
Server(m) のＣＰＵ平均使用率、MEM-AVE-Server(m) は
Server(m) のメモリ平均使用率、IO-AVE-Server(m)はSe
rver(m) のＩＯ平均使用率である。
【００３２】次に、以上のように構成される分散システ
ム環境におけるバッチジョブの動的負荷分散処理システ
ムによる動的負荷分散処理方法の処理手順について図３
に示すフローチャートを参照して説明する。
【００３３】まず、バッチジョブ実行サーバ決定サブシ
ステム１２はバッチジョブスケジュールツール１１から
依頼されるバッチジョブJOB(k)を受け取ると（ステップ
Ｓ１１）、依頼バッチジョブ資源使用特性設定サブシス
テム１３から該バッチジョブJOB(k)の資源使用特性を取
得する（ステップＳ１２）。そして、この取得した依頼
バッチジョブの資源使用特性がＣＰＵ資源使用型か否か
について判定する（ステップＳ１３）。依頼バッチジョ
ブがＣＰＵ資源使用型の場合には、ＣＰＵ資源使用型バ
ッチジョブとして分類する（ステップＳ１５）。
【００３４】ＣＰＵ資源使用型でない場合には、ＩＯ資
源使用型か否かについて判定する（ステップＳ１７）。
依頼バッチジョブがＩＯ資源使用型である場合には、Ｉ
Ｏ資源使用型バッチジョブとして分類する（ステップＳ
１９）。ＣＰＵ資源使用型でもＩＯ資源使用型でもない
場合には、中間型バッチジョブとして分類する（ステッ
プＳ２１）。
【００３５】なお、上述した分類のための判定は、同じ
バッチジョブでも処理するデータ量により使用率は変化
するため、ある程度の範囲で行うようにしている。下記
に分類するための判定式の一例を示す。判定式は固定的
ではなく、分類判定式ファイル２３に格納されていて分
散システム環境の違いにより調整する。
【００３６】（１）ＣＰＵ資源使用型バッチジョブの判
定式： 100％≒CPU-AVE-JOB(k)>>IO-AVE-JOB(k) ≒ 0％ かつ MEM-AVE-JOB(k) > IO-AVE-JOB(k) （２）ＩＯ資源使用型バッチジョブの判定式： 30％ > CPU-AVE-JOB(k) > 0 ％ 30％ > IO-AVE-JOB(k) > 5％ （３）ＣＰＵ資源使用型にもＩＯ資源使用型にも属さな
いものは中間型バッチジョブとする。
【００３７】次に、バッチジョブ実行サーバ資源負荷状
況取得サブシステム４からすべてのバッチジョブ実行サ
ーバ５（５ａ〜５ｐ）の資源負荷状況：Server(m)={CPU
-AVE-Server(m),MEM-AVE-Server(m),IO-AVE-Server(m)}
（但し、ａ≦ｍ≦Ｐ）とバッチジョブ実行可否状況を収
集する（ステップＳ２３）。
【００３８】
【数８】 Server(a) CPU-AVE-Server(a),MEM-AVE-Server(a),IO-AVE-Server(a) ・ ・ ・ ・ Server(m) CPU-AVE-Server(m),MEM-AVE-Server(m),IO-AVE-Server(m) ・ ・ ・ ・ Server(P) CPU-AVE-Server(p),MEM-AVE-Server(p),IO-AVE-Server(p) 次に、上述したように行った依頼バッチジョブJOB(k)の
資源使用特性の分類に基づいてすべてのバッチジョブ実
行サーバ５の中でバッチジョブが実行可能な状態にある
バッチジョブ実行サーバ５から前記分類に適合した資源
負荷状況にあるバッチジョブ実行サーバ５を選択する
（ステップＳ２５）。すなわち、上述したように分類し
た依頼バッチジョブの資源使用特性がＣＰＵ資源使用型
である場合には、ステップＳ２７に進んで、ＣＰＵ資源
使用型に応じたバッチジョブ実行サーバを決定し（ステ
ップＳ２７）。依頼バッチジョブの資源使用特性がＩＯ
資源使用型である場合には、ＩＯ資源使用型に応じたバ
ッチジョブ実行サーバ５が決定され（ステップＳ３
１）、いずれでもない場合には、中間型に応じたバッチ
ジョブ実行サーバ５が決定され（ステップＳ２９）、こ
のように決定されたバッチジョブ実行サーバ５ｈの名称
情報がバッチジョブスケジュールツール１１に返却され
（ステップＳ３３）、バッチジョブスケジュールツール
１１はこの決定したバッチジョブ実行サーバ５ｈにバッ
チジョブの処理を依頼すべく太い点線９１で示すように
バッチジョブをバッチジョブ実行サーバ５ｈに伝達す
る。
【００３９】上述したようにバッチジョブ実行サーバ５
を決定するための検索条件の一例を下記に示す。この検
索条件は固定的でなく、検索条件ファイル２５に格納さ
れていて、分散システム環境の違いにより調整する。
【００４０】（１）ＣＰＵ資源使用型バッチジョブのた
めの検索条件：CPU-AVE-Server(m) が最も低いバッチジ
ョブ実行サーバ５ｈを選択する。
【００４１】（２）ＩＯ資源使用型バッチジョブのため
の検索条件：IO-AVE-Server(m)が低いバッチジョブ実行
サーバ５ｈを選択する。
【００４２】（３）中間型バッチジョブのための検索条
件：CPU-AVE-Server(m),MEM-AVE-Server(m),IO-AVE-Ser
ver(m)の平均が最も低いバッチジョブ実行サーバ５ｈを
選択する。
【００４３】なお、選択のための検索条件は例えばリレ
ーショナルデータベースのＳＱＬ言語のSELECT文で表現
する。
【００４４】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
依頼するバッチジョブの資源使用特性、具体的には予想
されるまたは予め実行させて得たＣＰＵ使用率、メモリ
使用率、ＩＯ使用率等の資源使用特性を分類し、複数の
バッチジョブ実行サーバの資源負荷状況、具体的には定
期的に測定されたＣＰＵ使用率、メモリ使用率、ＩＯ使
用率等の資源負荷特性から依頼するバッチジョブの資源
使用特性の分類に適合した資源負荷状況にあるバッチジ
ョブ実行サーバを動的に決定し、この決定したバッチジ
ョブ実行サーバにバッチジョブを依頼しているので、オ
ープン系マルチベンダプラットフォーム環境で分散され
たバッチジョブ実行サーバに対して最適なバッチジョブ
の処理依頼が可能となり、バッチジョブのスループット
の向上を図ることができ、また負荷分散を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係るバッチジョブの動的
負荷分散処理システムが適用されるオープン系マルチベ
ンダプラットフォームの分散システム環境の構成を示す
図である。
【図２】図１の分散システム環境に適用される本発明の
一実施形態に係るバッチジョブの動的負荷分散処理シス
テムの構成を示すブロック図である。
【図３】図２に示す分散システム環境におけるバッチジ
ョブの動的負荷分散処理システムの作用を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
１ バッチジョブ依頼サーバ ３ ＬＡＮ ４ バッチジョブ実行サーバ資源負荷状況取得サブシス
テム ５（５ａ〜５ｐ） バッチジョブ実行サーバ １１ バッチジョブスケジュールツール １２ バッチジョブ実行サーバ決定サブシステム １３ 依頼バッチジョブ資源使用特性設定サブシステム ２１ バッチジョブ実行サーバ決定プログラム ２３ 分類判定式ファイル ２５ 検索条件ファイル ３１ 依頼バッチジョブ資源使用特性設定プログラム ３２ 依頼バッチジョブ資源使用特性設定ファイル
フロントページの続き (72)発明者 中山 治幸 東京都新宿区西新宿三丁目19番２号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 山田 正範 東京都新宿区西新宿三丁目19番２号 日本 電信電話株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 分散システム環境においてバッチジョブ
    依頼サーバが複数のバッチジョブ実行サーバから１台を
    選択し、この選択したバッチジョブ実行サーバにバッチ
    ジョブを依頼する分散システム環境におけるバッチジョ
    ブの動的負荷分散処理方法であって、 依頼するバッチジョブの資源使用特性を分類し、定期的
    に取得された前記複数のバッチジョブ実行サーバの資源
    負荷状況から依頼するバッチジョブの資源使用特性の分
    類に適合した資源負荷状況にあるバッチジョブ実行サー
    バを動的に決定し、この決定したバッチジョブ実行サー
    バにバッチジョブを依頼することを特徴とする分散シス
    テム環境におけるバッチジョブの動的負荷分散処理方
    法。
  2. 【請求項２】 前記バッチジョブ実行サーバを動的に決
    定する処理は、各バッチジョブ実行サーバの資源使用率
    の大小を単に比較するのでなく、各使用率の取りうる範
    囲から各バッチジョブ実行サーバの資源負荷状況を判断
    するという検索条件によりバッチジョブ実行サーバを決
    定することを特徴とする請求項１記載の分散システム環
    境におけるバッチジョブの動的負荷分散処理方法。
  3. 【請求項３】 分散システム環境においてバッチジョブ
    依頼サーバが複数のバッチジョブ実行サーバから１台を
    選択し、この選択したバッチジョブ実行サーバにバッチ
    ジョブを依頼する分散システム環境におけるバッチジョ
    ブの動的負荷分散処理システムであって、 依頼するバッチジョブの資源使用特性を設定する依頼バ
    ッチジョブ資源使用特性設定サブシステムと、 前記複数のバッチジョブ実行サーバの資源負荷状況を定
    期的に取得するバッチジョブ実行サーバ資源負荷状況取
    得サブシステムと、 前記依頼バッチジョブ資源使用特性設定サブシステムか
    らの情報を基に依頼するバッチジョブの資源使用特性を
    分類し、その分類に適合した資源負荷状況にあるバッチ
    ジョブ実行サーバをバッチジョブ実行サーバ資源負荷状
    況取得サブシステムからの情報を基に動的に決定するバ
    ッチジョブ実行サーバ決定サブシステムとを有すること
    を特徴とする分散システム環境におけるバッチジョブの
    動的負荷分散処理システム。
  4. 【請求項４】 前記バッチジョブ実行サーバ決定サブシ
    ステムは、各バッチジョブ実行サーバの資源使用率の大
    小を単に比較するのでなく、各使用率の取りうる範囲か
    ら各バッチジョブ実行サーバの資源負荷状況を判断する
    という検索条件によりバッチジョブ実行サーバを決定す
    ることを特徴とする請求項３記載の分散システム環境に
    おけるバッチジョブの動的負荷分散処理システム。
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