JPH10332133A - 廃ゴミの焼却設備 - Google Patents

廃ゴミの焼却設備

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JPH10332133A
JPH10332133A JP9157486A JP15748697A JPH10332133A JP H10332133 A JPH10332133 A JP H10332133A JP 9157486 A JP9157486 A JP 9157486A JP 15748697 A JP15748697 A JP 15748697A JP H10332133 A JPH10332133 A JP H10332133A
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JP
Japan
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exhaust gas
incinerator
dust collector
waste
exhaust
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JP9157486A
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Toshio Yamamoto
利雄 山本
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YAMAMOTO BIO CLEAN SYST KK
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設備コスト,ランニングコストを低く抑え
て、除塵,脱硫のみならずダイオキシン,窒素酸化物等
を排出させ難くし、更に、廃ゴミに含まれる合成樹脂な
ども完全燃焼させて無害化させ得る廃ゴミの焼却設備を
提供する。 【解決手段】 焼却炉1と、該焼却炉1の出口側に設け
られ、焼却炉排ガスGの除塵を行う湿式集塵機3と、該
湿式集塵機3と前記焼却炉1との間に設置され、焼却炉
排ガスGと湿式集塵機3を通過した排ガスGとの熱交換
を行わせる熱交換器2と、該熱交換器2を通った排ガス
Gが排気管Eに向う途中に設置される排気ファン4と、
を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃ゴミを焼却する
焼却設備で、特に、廃ゴミを完全燃焼させる傍ら、除
塵,脱硫のみならず、ダイオキシン,窒素酸化物等を排
出し難くした廃ゴミの焼却設備に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、工場から出る産業ゴミや一般家庭
から出るゴミが増え続けている。そして、これら廃ゴミ
には往々にして合成樹脂が混入しており、これらを燃や
す場合、以前から除塵,脱硫に注意が払われてきたが、
最近では更にサーマルNOX や新たにダイオキシン発生
除去に注意が向けられるようになってきた。サーマルN
X は燃焼中に空気中の窒素と反応してできる物質で、
ダイオキシンは廃ゴミに塩素が含まれていると、200
〜300℃の燃焼で生成されやすい物質とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の焼却
設備ではこれら種々の有害物質を取除くことは容易でな
かった。特に、最近問題になっているサーマルNOX
ダイオキシンを発生しないようにするためには、焼却炉
内の温度管理が難しく、設備コスト,ランニングコスト
が高騰し、ある程度簡易な設備で行なうことは至難な状
況にあった。ダイオキシンは既述のごとく200〜30
0℃の燃焼で生成され易く、また、サーマルNOX は1
000℃を越えると、急に増加発生する傾向にあった。
更に、合成樹脂が廃ゴミに含まれていると、焼却中に溶
融樹脂になって焼却炉の炉底に溜り、不完全燃焼状態の
残留物が残っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するもので、設備コスト,ランニングコストを低く
抑えて、除塵,脱硫のみならずダイオキシン,窒素酸化
物等を排出させ難くし、更に、廃ゴミに含まれる合成樹
脂なども完全燃焼させて無害化させ得る廃ゴミの焼却設
備を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
の要旨は、焼却炉と、該焼却炉の出口側に設けられ、焼
却炉排ガスの除塵を行う湿式集塵機と、該湿式集塵機と
前記焼却炉との間に設置され、焼却炉排ガスと湿式集塵
機を通過した排ガスとの熱交換を行わせる熱交換器と、
該熱交換器を通った排ガスが排気管に向う途中に設置さ
れる排気ファンと、を具備することを特徴とする廃ゴミ
の焼却設備にある。請求項2記載の発明に係る廃ゴミの
焼却設備は、請求項1の焼却炉が、上面に廃ゴミを積ん
で炉内に移動セットし得る台車を備え、該台車の上面周
囲に堰を設けて高くしたことを特徴とする。請求項3記
載の発明に係る廃ゴミの焼却設備は、請求項1または2
で、焼却炉の側壁に、圧縮空気導管を接続した燃料噴射
ノズルが炉内の台車上面へ向けて設けられたことを特徴
とする。請求項4記載の発明に係る廃ゴミの焼却設備
は、請求項1〜3で、湿式集塵機が、排ガスの吸込み
口,排気口を有するタンクの一側壁内面に多数の噴射ノ
ズルを多段に設け、更に、該噴射ノズル群直下の排気口
上方に、先端に複数の寸断切欠部を有する堰板を形成し
た先下り傾斜の斜壁板を設けたものであることを特徴と
する。請求項5記載の発明に係る廃ゴミの焼却設備は、
請求項1〜4で、熱交換器は、シェル内を二分割し、前
段を焼却炉排ガスと湿式集塵機を通過した排ガスとの熱
交換を行わせ、後段を焼却炉排ガスとブロアで供給され
た空気との熱交換を行わせるようにしたことを特徴とす
る。
【0006】請求項1の発明によれば、比較的簡易な設
備で、設備コスト,ランニングコストを低く抑えて、湿
式集塵機で除塵,脱硫を行い、焼却炉の燃焼調整,排気
ファンの風量調整によってダイオキシン,窒素酸化物等
を排出させ難くすることが可能になる。請求項2の発明
のごとく、台車の上面周囲に堰が設けられると、合成樹
脂などが溶融樹脂となって垂れ落ちるのを防止できるの
で、これを完全燃焼させることができる。焼却後に、炉
内に不完全燃焼状態の樹脂残留物が残ることはない。請
求項3の発明のごとく、圧縮空気導管を接続した燃料噴
射ノズルが炉内の台車上面へ向けて設けられると、燃焼
効率が良くなり、また、前記合成樹脂の完全燃焼をも助
ける。請求項4の発明のごとくの集塵機の構成にする
と、集塵機の排ガス通過を低圧力損失で済ますことがで
きるので、ランニングコストが安くなる。請求項5の発
明のごとくの熱交換器にすると、集塵機への導入される
排ガス温度を一層低くできるので、脱硫,除塵効果を高
めることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る廃ゴミの焼却
設備の実施形態について詳述する。図1〜図6は本発明
の廃ゴミの焼却設備の一形態で、図1は焼却設備の全体
図、図2は焼却炉の台車の斜視図、図3は台車を焼却炉
内に納めた横断面図、図4は圧縮空気導管を接続した燃
料噴射ノズルの横断面図、図5は図4の燃料噴射ノズル
の要部斜視図、図6は斜壁板の斜視図である。
【0008】廃ゴミの焼却設備は、焼却炉1と熱交換器
2と湿式集塵機3と排気ファン4とを具備する。
【0009】焼却炉1は円筒タイプで、上面113に廃
ゴミ9を積んで炉内に移動セットし得る台車11を備え
る。台車11は炉内で高温部と接触しやすい上半分を耐
火煉瓦Rで形成し、更に、台車11の上面周囲も耐火煉
瓦Rで堰111を設けて高くしている(図2)。台車上
面113が単に平らな状態にあると、廃ゴミ9に含まれ
る合成樹脂が燃焼中に溶融樹脂となって台車上面113
から溢れ落ちてしまう不具合を生じるが、前記堰111
があると、溢れ落ちを防止し溶融樹脂を完全燃焼させる
ことができる。
【0010】台車11には車輪112が設けられ、焼却
炉1への出し入れが可能になっている。焼却炉1の炉壁
17も耐火煉瓦Rで覆われ、廃ゴミ9が積まれた台車1
1を炉内に納めると、図3のように、炉内で耐火煉瓦R
に囲まれた空間Sに廃ゴミ9が配されるようになる。
【0011】符号12は燃料噴射ノズルで、廃ゴミ9の
着火,燃焼に供するものである。燃料噴射ノズル12
は、図1のような円筒形状の焼却炉1で奥行きが5mだ
と、12〜24個程度取付けられる。各燃料噴射ノズル
12は、先端に小孔131を設けた筒体13に燃料ガス
Nが通る管体14を納めたものである(図4)。管体1
4は、その先端部で筒体内壁に接する円錐台状の傘部1
41を設ける一方、基端部で径を大きくして大径部14
2とし筒体13に螺合させている。傘部141には、図
5のごとく所定ピッチでスリット143を形成する。ス
リット143は、管体14の管径より大きな領域に設け
られ、全体視で渦巻状(ここでは6個)にカットされた
状態にある。符号144は鍔部で、前記大径部142が
筒体13に螺着する際、パッキン15を締めつけシール
する役割を担う。
【0012】また、燃料噴射ノズル12は、前記筒体1
3の側面に螺子孔132を設け、圧縮空気導管16を接
続する。該導管16から傘部141と大径部142で囲
まれた筒体内の小室Qに入った圧縮空気Cは、前記スリ
ット143から吹き出されていくが、管体14の先端孔
145から吹き出す燃料ガスと混合する。従って、燃料
噴射ノズル12の先端の小孔131からは燃料ガス−圧
縮空気が良好に混ざり合った混合ガスが吹き出す構成に
ある。
【0013】符号17は焼却炉1の炉壁で、符号146
はナットを示す。該ナット146と筒体13とで炉壁1
7を挟んで燃料噴射ノズル12が焼却炉の側壁に取り付
けられる。燃料噴射ノズル12は、その口を炉内の台車
上面113に向けるようにして炉壁17に取り付けられ
る。初期段階における廃ゴミ9の着火,燃焼を円滑に進
めるためである。尚、図3は、判り易くするため、燃料
噴射ノズル12を炉壁17の耐火煉瓦Rより張り出させ
ているが、実際には燃料噴射ノズル12は耐火煉瓦Rに
囲まれており、本来、図3の横断面視では隠れて見えな
い状態にある。
【0014】熱交換器2は、上記焼却炉1の排ガスG2
と湿式集塵機3(後述)を通過した排ガスG7 との熱交
換を行わせるものである。斯る熱交換器は、焼却炉1か
ら出る排ガスG2 を冷却して後述の湿式集塵機3の脱硫
率を良くすると同時に、湿式集塵機3を出た後の排ガス
を温度上昇させてドラフト効果を高めるためにある。ま
た、湿式集塵機を経た後の排ガスは湿度が高く白濁して
いるため、熱交換器2を通すことによって排ガスの白濁
を消し、排ガスを透明にする目的もある。本実施形態
は、更に、熱交換器2のシェル内を隔壁21で二分割
し、前段で既述のごとく焼却炉排ガスG2 と湿式集塵機
3を通過した排ガスG7 との熱交換を行わせ、後段では
焼却炉排ガスG2 とブロア5で供給された空気Aとの熱
交換を行わせる構造にしている。ブロア5による外気A
との強制熱交換で、湿式集塵機3に導入される排ガス温
度をより低くして脱硫,除塵効率を高める狙いである。
焼却炉1から出た排ガスG2 は熱交換器2の管側を流
れ、湿式集塵機3を出た後の排ガスG7 及びブロア供給
空気Aは熱交換器2のシェル側を流れる構造を採用す
る。
【0015】湿式集塵機3は、シャワータイプ形式で、
排ガスG5 の吸込み口31,排気口32を有するタンク
33の一側壁内面に多数の噴射ノズル34を多段(図2
では2段)に設け、更に、該噴射ノズル群直下の排気口
32上方に、先下り傾斜の斜壁板35を設けたものであ
る(図1)。該斜壁板35には、先端に複数の寸断切欠
部351を有する堰板352が形成されている(図
6)。こうした斜壁板35を設けることで、噴射ノズル
34から出る噴霧液Lと排ガスGとの気液接触効果を高
め、排ガス中の粉塵及び硫黄酸化物、更に、廃ゴミ9中
に含まれる塩素も効果的に吸収液Lに取り込む。本実施
形態は、第一の湿式集塵機3Aと第二の湿式集塵機3B
を設け、これらを直列に二基設置している。湿式集塵機
3は、本出願人の考案品(実公昭1−43140号)を
改造したもので、斜壁板35の先端353とタンク側壁
33aとの距離を平均値で5cm〜50cmと狭め、ま
た、斜壁板35の下端354と吸収液Lの液面L1 との
距離を5cm〜50cmと狭めている。斯る構造にする
と、集塵機内での低圧力損失を確保しながらも排ガスG
及び噴霧液Lの縮流,渦流が生じる結果、気液混合が一
層高まり除塵,脱硫率が向上する。
【0016】第一の湿式集塵機3において、噴射ノズル
34から出た噴霧液L(すなわち吸収液)は、排ガスG
との接触により硫黄酸化物,粉塵を取り込んだ後、タン
ク下部に落下する。吸収液Lは、その後、配管81を通
って貯溜槽36へと導かれる。該貯溜槽36は仕切壁3
61で内部が二分割されており、仕切壁361の高さを
越える吸収液Lがタンク下部に溜ると、オーバフローし
て隣の瀘過籠37内に入る。尚、タンク下部での前記吸
収液Lの液面レベルは仕切壁361の高さ調整で決ま
る。
【0017】前記瀘過籠37に入った吸収液Lは、ここ
で、排ガス中から取り込んだ粉塵固形物が分離される。
更に、その下に設置されたフィルタ38でも除去され
る。そうして、ポンプ39により配管82を経由して、
再び噴射ノズル34の噴霧液Lとなって循環する。吸収
液Lは、脱硫率を低下させないよう、水補給により液温
が管理されている。符号85はドレン弁を示す。一方、
熱交換器2を通った排ガスG5 は、ダクト72を通って
湿式集塵機3に係るタンク上部の排ガスGの吸込み口3
1からタンク内に入る。そして、前述のごとく、噴射ノ
ズル34の噴霧液Lとの気液接触に加え、斜壁板35と
タンク側壁33aの間隙及び斜壁板35と吸収液面L1
との間隙をくぐり抜ける過程で除塵,脱硫処理がなされ
る。その後、タンク側面の排気口32を通り、ダクト7
3を経て、第二の湿式集塵機3Bのタンク上部にある排
ガスGの吸込み口31に至る。
【0018】第二の湿式集塵機3Bは、第一の湿式集塵
機3Aに比し、貯溜槽36を簡略化している。仕切壁3
61及び瀘過籠37を省き、フィルタ38だけで固形物
除去を行っている。また、貯溜槽36の吸収液Lの液面
をコントロールすることで、タンク下部での吸収液Lの
液位を管理する。他の構成は、第一の湿式集塵機3Aと
基本的に同じで、説明を省略する。
【0019】上記第二の湿式集塵機3Bから出た排ガス
7 は、ダクト74を経て、前述のごとく熱交換器2の
シェル側に入って排ガス温度が高められ、その後、ダク
ト75を通って排気ファン4を経て排気管Eから放出さ
れる。符号61は風量調整ダンパ、符号62はバーナ、
符号63はフレッシュエア取込み口、符号69は検出口
を示す。
【0020】次に、上記廃ゴミの焼却設備の運転操作と
同時にその作用について説明する。先ず、排気ファン4
を起動させると共に、燃料ガスN及び圧縮空気Cを燃料
噴射ノズル12に流れるようにし、燃料噴射ノズル12
からの混合ガスを着火させ火炎Kとする。そして、炉内
を500℃〜600℃にあたためる。この操作と相前後
してポンプ39を起動させる。一方、台車11の上面1
13に焼却用廃ゴミ9を載せる。廃ゴミ9としては、例
えば、パチンコ台の廃材や家庭からの一般ゴミ等があ
る。
【0021】次いで、廃ゴミ9を積載した台車11を炉
内に搬入する。焼却炉1内に廃ゴミ9を積んだ台車11
を移動してセットしたら、扉19を閉じる(図1)。こ
うして、火炎Kを廃ゴミ9に吹きつけ、廃ゴミを燃焼さ
せていく(図3)。廃ゴミ9の燃焼で発生した排ガスG
は、熱交換器2の管側,湿式集塵機3,熱交換器2のシ
ェル側,排気ファン4を通って排気管Eから排出されて
いく。
【0022】その後、廃ゴミ9の自己燃焼により所定の
排ガス温度が確保できれば、燃料噴射ノズル12による
火炎供給を停止する。そうして、廃ゴミ9の燃焼を40
0℃〜1000℃(より好ましくは500℃〜1000
℃)の温度領域で管理していく。具体的には、風量調整
ダンパ61の調節やフレッシュエア取込み口63からエ
アを取込んで廃ゴミ9の燃焼温度をコントロールしてい
く。炉内の温度コントロールに水を直接かけたり空気で
急激に冷却させたりすると焼却炉1の缶が傷む。しかる
に、本実施形態の焼却設備は、負荷が少なく、排気ファ
ン4の引き込み量を簡便に調節することによって燃焼温
度をコントロールできるので、缶の傷みは生じない。時
間をかけて所定温度でゆっくりと燃焼させることができ
る。ここで、廃ゴミ9の燃焼を400℃〜1000℃の
温度領域で管理するのは、塩素を含む廃ゴミ9を燃やし
た場合、200℃〜300℃でダイオキシンが発生し易
く、また、1000℃を越えると空気中の窒素と酸素が
反応してできる窒素酸化物すなわちサーマルNOX が急
増傾向にあるからである。400℃〜1000℃の領域
で燃焼させることによって、ダイオキシンのみならずサ
ーマルNOXの発生を抑える。
【0023】炉内での廃ゴミ9の燃焼で排ガスG1 の温
度は、例えば800℃でコントロールされる。焼却炉1
を出たダクト71での排ガスG2 の温度も略800℃
で、熱交換器2へと進む。熱交換器2内では、排ガスG
3 は集塵機通過後の排ガスG7と熱交換し、更に、ブロ
ア5で供給された空気Aと熱交換して、排ガスG4 の温
度が下がっていく。熱交換器2を出た排ガスG5 はダク
ト72を通って第一の湿式集塵機3Aへと導かれる。こ
こで、排ガスGは噴射ノズル34による気液接触及び斜
壁板35による渦流効果によって、脱硫,除塵が行われ
る。吸収液Lは必要に応じ、図示しない配管から補充水
が供給されている。かくして、排気口32を経てダクト
73へと進む排ガスG6 は、硫黄酸化物,粉塵が取除か
れ浄化された状態にある。ダクト73は、更に第二の湿
式集塵機3Bに接続しており、第二の湿式集塵機を通る
ことによって排ガスG6 中の粉塵,硫黄酸化物が一層綺
麗に除去される。
【0024】第二の湿式集塵機3Bを出た排ガスG7
は、二基の湿式集塵機を通過したので、加湿状態で且つ
排ガス温度が低くなっている。そこで、排ガスG7 はダ
クト74を通って熱交換器2により昇温される。熱交換
器2を出た排ガスG9 は高温になり、ドラフト効果を得
るが、拡散効果を高めるべく必要に応じバーナ62が使
用される。そうして、排気ファン4を経て、排気管Eよ
り浄化された綺麗な排ガスが排出されていく。
【0025】このように構成した廃ゴミの焼却設備は、
400℃〜1000℃の温度領域で廃ゴミ9を燃焼させ
るので、窒素酸化物(サーマルNOx )の発生を抑え
る。そして、たとえ廃ゴミ9に塩素化合物が混ざってい
ても、ダイオキシンが生成されない温度域で燃焼させる
ので、ダイオキシン公害も出ない。そして、排ガス中の
粉塵及び硫黄酸化物は効率の良い湿式集塵機3によって
綺麗に除去されるので、排気管Eから出る排ガスをクリ
ーンな状態に保持できる。更に、運転面からは、排気フ
ァン4によって焼却炉内が若干負圧に保たれているの
で、扉19の開閉操作においても炉内の火が吹き出すよ
うなこともなく、作業の安全性確保に優れている。
【0026】また、排ガスルートの摩擦損失が小さく、
とりわけ、湿式集塵機3が噴射ノズル34と斜壁板35
との組合せによる構造であるので、ここでの圧力損失が
殆どゼロに等しく、ランニングコストを安くできるメリ
ットがある。加えて、斯る湿式集塵機3は、装置コスト
がバグフィルターや電気集塵機などに比べ極めて安く、
全体の設備コストが少なくて済む長所もある。湿式集塵
機3を採用すると温度が下がり、再加熱して排出しなけ
ればならない問題も、焼却炉排ガスGを有効利用できる
ので簡単に解消できる。そして、本発明の廃ゴミの焼却
設備は、前述の構成であるので、比較的小規模の設備に
も対応できる特長をもつ。
【0027】加えて、圧縮空気導管16を接続した燃料
噴射ノズル12が、空気Cと燃料Nの良好な混合状態を
確保するので、バーナの威力が存分に発揮される。そし
て、燃料噴射ノズル12が、図4のような構造であるの
で、目詰りがし難くメンテナンス維持,管理に優れる。
【0028】ところで、一般ゴミなどでも合成樹脂品が
混入していることが多いが、たとえ合成樹脂品が混入し
ていても、本発明の廃ゴミの焼却設備はこれらを確実に
完全燃焼させることができる。台車11の上面周囲に堰
111を設けることによって、溶融樹脂が上面から垂れ
落ちるのを防止し、台車上面113へ向けて設けられた
燃料噴射ノズル12で溶融樹脂を完璧に燃え尽くせるよ
うになっている。
【0029】尚、本発明においては、前記実施形態に示
すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で
種々変更できる。焼却炉1,熱交換器2,湿式集塵機
3,排気ファン4等の形状,大きさ,台数等は用途にあ
わせ適宜選択できる。廃ゴミもパチンコ台廃材,一般家
庭排出ゴミの他、タイヤ,ウレタンバンパー,廃プラス
チック,一般素材等あらゆるものを対象とすることがで
きる。
【0030】
【発明の効果】以上のごとく、本発明の廃ゴミの焼却設
備は、除塵,脱硫処理に優れるだけでなく、ダイオキシ
ンや窒素酸化物の発生を抑えて公害防止対策が十二分に
施され、しかも、廃ゴミに含まれる合成樹脂品を完全燃
焼させて樹脂残留物を残さず、一方、設備面からはイニ
シャルコスト及びランニングコストを他の設備に比し低
く抑えることができるなど数々の点で優れた効果を発揮
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃ゴミの焼却設備の一形態で、その焼
却設備の全体図である。
【図2】図1の焼却炉の台車の斜視図である。
【図3】台車を焼却炉内に納めた横断面図である。
【図4】圧縮空気導管を接続した燃料噴射ノズルの横断
面図である。
【図5】図4の燃料噴射ノズルの要部斜視図である。
【図6】斜壁板の斜視図である。
【符号の説明】
1 焼却炉 11 台車 111 堰 12 燃料噴射ノズル 2 熱交換器 3 湿式集塵機 31 吸込み口 32 排気口 33 タンク 34 噴射ノズル 35 斜壁板 351 切欠部 352 堰板 4 排気ファン 5 ブロア 9 廃ゴミ A 空気 C 圧縮空気 E 排気管 G(G1 〜G11) 排ガス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉と、該焼却炉の出口側に設けら
    れ、焼却炉排ガスの除塵を行う湿式集塵機と、該湿式集
    塵機と前記焼却炉との間に設置され、焼却炉排ガスと湿
    式集塵機を通過した排ガスとの熱交換を行わせる熱交換
    器と、該熱交換器を通った排ガスが排気管に向う途中に
    設置される排気ファンと、を具備することを特徴とする
    廃ゴミの焼却設備。
  2. 【請求項2】 前記焼却炉は、上面に廃ゴミを積んで炉
    内に移動セットし得る台車を備え、該台車の上面周囲に
    堰を設けて高くした請求項1記載の廃ゴミの焼却設備。
  3. 【請求項3】 前記焼却炉の側壁に、圧縮空気導管を接
    続した燃料噴射ノズルが炉内の台車上面へ向けて設けら
    れた請求項1または2に記載の廃ゴミの焼却設備。
  4. 【請求項4】 前記湿式集塵機は、排ガスの吸込み口,
    排気口を有するタンクの一側壁内面に多数の噴射ノズル
    を多段に設け、更に、該噴射ノズル群直下の排気口上方
    に、先端に複数の寸断切欠部を有する堰板を形成した先
    下り傾斜の斜壁板を設けたものである請求項1乃至3の
    いずれかに記載の廃ゴミの焼却設備。
  5. 【請求項5】 前記熱交換器は、シェル内を二分割し、
    前段を焼却炉排ガスと湿式集塵機を通過した排ガスとの
    熱交換を行わせ、後段を焼却炉排ガスとブロアで供給さ
    れた空気との熱交換を行わせるようにした請求項1乃至
    4のいずれかに記載の廃ゴミの焼却設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012184915A (ja) * 2011-02-14 2012-09-27 Ito Racing Service Co Ltd 暖房装置

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JP2012184915A (ja) * 2011-02-14 2012-09-27 Ito Racing Service Co Ltd 暖房装置

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