JPH10329186A - 射出成形方法 - Google Patents

射出成形方法

Info

Publication number
JPH10329186A
JPH10329186A JP15595797A JP15595797A JPH10329186A JP H10329186 A JPH10329186 A JP H10329186A JP 15595797 A JP15595797 A JP 15595797A JP 15595797 A JP15595797 A JP 15595797A JP H10329186 A JPH10329186 A JP H10329186A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
local compression
filling
holding
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15595797A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumihiro Takenaka
文浩 竹中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Machinery and Metal Co Ltd
Original Assignee
Toyo Machinery and Metal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Machinery and Metal Co Ltd filed Critical Toyo Machinery and Metal Co Ltd
Priority to JP15595797A priority Critical patent/JPH10329186A/ja
Publication of JPH10329186A publication Critical patent/JPH10329186A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、保圧・冷却工程を
改善することにより薄肉部に生じていた不良を解消する
事と従来不可欠とされていた歪取り作業を省略すること
のできる射出成形方法を開発する事にある。 【解決手段】 金型キャビティ(2)内に樹脂(3)を充
填と同時又は充填した後或いは充填完了直前に、充填樹
脂(3)内に局部圧縮成形型部材(6)を没入させて充填樹脂
(3)の一部に薄肉部(26a)を形成し、金型キャビティ(2)
内への樹脂充填のための射出工程に続く保圧・冷却工程
において局部圧縮成形型部材(6)による薄肉部(26a)の圧
縮状態を保持したまま保圧・冷却工程を経過させる事を
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄肉部を有する成形品
を歪みを生じさせることなく成形する射出成形方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】薄肉部(26a)を有する従来の射出成形方
法を《図1〜5、図6(イ)(ロ)、図7(イ)(ロ)、図(イ)(ロ)、
図9(イ')(ロ')及び図10》に従って簡単に説明する。な
お、図1〜5は本発明と従来例と略同じ内容であるから
兼用して説明する。また、図6(イ)(ロ)、図7(イ)(ロ)、図
(イ)(ロ)、図9(イ)、(イ')(ロ')は金型キャビティ(2)内の状
況を描いたもので、図9(イ)は本発明の場合であり、図
9(イ')(ロ')は従来例の場合である。
【0003】まず、樹脂(3)を金型キャビティ(2)に射出
により充填すると《図2及び図6(イ)(ロ)》のように金型
キャビティ(2)が次第に樹脂(3)によって充填される。樹
脂(3)の充填がほぼ完了する直前で局部圧縮成形型部材
(6)を金型キャビティ(2)内に突出させてその突出端を樹
脂(3)内に没入させる。これにより、《図3、図7(イ)
(ロ)》で示すように局部圧縮成形型部材(6)の没入と共に
その部分の樹脂(3)は矢印で示すように厚肉部(26b)側に
逃げ、最終的に《図8(イ)(ロ)》に示すように充填樹脂
(3)の一部に局部圧縮成形型部材(6)によって圧縮された
薄肉部(26a)が形成される。
【0004】局部圧縮成形型部材(6)はタイマで設定さ
れた時間だけ突出しており、タイマ設定時間が経過する
と《図9(イ')→(ロ')》のように後退し、薄肉部(26a)を
圧縮することなくその状態を保持したままで保圧続いて
冷却がなされる。これを図10で見ると、従来方法で
は、タイマ設定時間(押圧時間)が保圧・冷却工程より
短く保圧・冷却工程の途中で局部圧縮成形型部材(6)が
戻る事になる(図10中、一点鎖線で示す)。局部圧縮
成形型部材(6)が戻り、薄肉部(26a)に局部圧縮成形型部
材(6)が接触していない状態で保圧・冷却工程が終了す
る。保圧・冷却工程の終了後に型開して成形品(26)が取
り出され、続いて成形品(26)の成形材料の熱変形温度よ
り5〜10℃下に数時間加熱され、残留応力を除去して
最終製品としていた。
【0005】処がこの方法では、タイマ設定時間が経過
した保圧・冷却工程の初期段階では、薄肉部(26a)はある
程度硬化しているもののまだ変形可能な状態であり、局
部圧縮成形型部材(6)を後退させると《図9(ロ')》のよ
うに薄肉部(26a)が変形し不良となる事があった。この
理由として、薄肉部(26a)がまだ変形可能な状態の内
に局部圧縮成形型部材(6)を後退させると局部圧縮成形
型部材(6)側に引っ張られて変形する、局部圧縮成形
型部材(6)を後退させると、型開中に、薄肉部(26a)の外
気と接触している面(X')と内側の面(Y')との間で温度差
が発生し、図9(ロ')に示すように内側に引っ張られたよ
うに変形する事が考えられる。
【0006】また、前述のように変形しないまでも薄肉
部(26a)と厚肉部(26b)の境界部分近傍に多大の歪みが残
留し、金型(1)から取り出した成形品(26)を前述のよう
に歪取り処理をしないと、薄肉部(26a)の過大な残留歪
みのために冷える過程或いは冷えた後で経時変化を生じ
たり、薄肉部(26a)にひび割れを生じることがあった。
それ故、前記歪取り処理は不可欠であって作業が成形作
業と歪取り作業の2段階となり繁雑になるという問題も
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、
薄肉部を有する成形品の保圧・冷却工程を改善するこ
と、更には保圧・冷却工程に続く型開工程、成形品突
出工程を改善する事により、薄肉部に生じていた不良を
解消する事と、薄肉部を有する成形品には従来不可欠と
されていた歪取り作業を省略することのできる射出成形
方法を開発する事をその課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】『請求項1』に記載の射
出成形方法は「金型キャビティ(2)内に樹脂(3)を充填と
同時又は充填した後或いは充填完了直前に、充填樹脂
(3)内に局部圧縮成形型部材(6)を没入させて充填樹脂
(3)の一部に薄肉部(26a)を形成し、金型キャビティ(2)
内への樹脂充填のための射出工程に続く保圧・冷却工程
において局部圧縮成形型部材(6)による薄肉部(26a)の圧
縮状態を保持したまま保圧・冷却工程を経過させる」事
を特徴とする。
【0009】これによれば従来の歪取り温度近傍の温度
を有する保圧・冷却工程の初期から中期(この期間が保
圧工程に概略相当する)に亙って局部圧縮成形型部材
(6)にて薄肉部(26a)を圧迫しているので、この間に残留
歪みが次第に除去されて行き、更に保圧・冷却工程の中
期から終了まで(この期間が冷却工程に概略相当する)
の比較的温度が低く成形品(26)が硬化して殆ど変形し得
ない状態になるまで局部圧縮成形型部材(6)で押圧して
から型開して成形品(26)を取り出すので、取り出した後
の変形、特に薄肉部(26a)の変形は殆どなく、取り出し
後の成形品(26)の歪取り作業を省略することができる。
【0010】『請求項2』は更に前記方法の改善で「金
型キャビティ(2)内に樹脂(3)を充填と同時又は充填した
後或いは充填完了直前に、充填樹脂(3)内に局部圧縮成
形型部材(6)を没入させて充填樹脂(3)の一部に薄肉部(2
6a)を形成し、金型キャビティ(2)内への樹脂充填のため
の射出工程に続く保圧・冷却工程において局部圧縮成形
型部材(6)による薄肉部(26a)の圧縮状態を保持したまま
保圧・冷却工程を経過させ、保圧・冷却工程に続く型開
工程と成形品突出工程の内、少なくとも型開工程におい
て、局部圧縮成形型部材(6)が薄肉部(26a)に接触してい
るように保持する」事を特徴とする。
【0011】これによれば、請求項1で述べた作用に加
えて、保圧・冷却工程に続く型開工程と成形品突出工程
の内、少なくとも型開工程において、局部圧縮成形型部
材(6)を薄肉部(26a)に接触させているので、型開工程或
いは成形品突出工程においてもある温度に保たれた局部
圧縮成形型部材(6)に薄肉部(26a)が接触して薄肉部(26
a)における外面(X)側と内面(Y)側との温度差を小さく保
つ事ができ、特に薄肉部(26a)の内外(X)(Y)の温度差に
よる変形を極く小さくする事ができて取り出し後の成形
品(26)の歪取り作業を省略することができる。ここで、
局部圧縮成形型部材(6)が薄肉部(26a)に接触している時
期は、型開工程の途中まででもよいし、型開工程の終了
まででもよいし、成形品突出工程に跨がってもよく、そ
の場合は成形品突出工程の途中まででもよいし、成形品
突出工程の終了迄でもよい。また、成形品(26)のエジェ
クトは、後述するように局部圧縮成形型部材(6)をエジ
ェクトピンとして兼用する事もできるし、図示しないが
別体のエジェクトピンにて突き出すようにしてもよい。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳述す
る。本発明の射出成形機(A)は図1に示すように射出機
構部(a)と金型機構部(b)とに大別される。射出機構部
(a)は、スクリュ(4)を回転及び前進・後退させるための
駆動機構部(10)、スクリュ(4)を回転させる回転用サー
ボモータ(11)、回転用サーボモータ(11)に取り付けられ
ているエンコーダ(11a)、スクリュ(4)を前進・後退させ
る射出用サーボモータ(12)、射出用サーボモータ(12)に
取り付けられている位置検出装置(12a)、原料樹脂混練
及び射出用のスクリュ(4)、スクリュ(4)が進退・回転可
能収納されている射出シリンダ(13)、射出シリンダ(13)
に巻設されたヒータ(14)、スクリュ(4)と駆動機構部(1
0)との間に配設され、スクリュ(4)に掛かる圧力を検出
している射出用ロードセル(15)並びに原料供給ホッパ(1
6)とで構成されている。
【0013】一方、金型機構部(b)は、移動・固定金型
(1a)(1b)での構成される金型(1)、固定金型(1a)が装着
されている固定ダイプレート(17)、移動金型(1b)が装着
されて移動ダイプレート(18)、移動ダイプレート(18)が
スライド自在に取り付けられているタイバー(19)、タイ
バー(19)の一端が固定されているテールストック(20)、
移動金型(1b)を貫通して金型キャビティ(2)にその端面
が露出し、往復移動する事によって金型キャビティ(2)
内にその先端部が突出する局部圧縮成形型部材(6)、移
動ダイプレート(18)を貫通して配設され、その先端部分
が圧力センサ(7)を介して前記局部圧縮成形型部材(6)に
接続し、「或いは図示しないが、圧力センサ(7)なしで
前記局部圧縮成形型部材(6)に直接に接続し、」且つ移
動ダイプレート(18)に回転自在に保持されている従動プ
ーリ(21)に螺合しているボールネジ(22)、一般的にはロ
ードセルにて構成される前記圧力センサ(7)「前述のよ
うに圧力センサ(7)なしで局部圧縮成形型部材(6)とボー
ルネジ(22)とが直接接続されている場合もある。」、移
動ダイプレート(18)に装着されたサーボモータ(24)、サ
ーボモータ(24)の回転主軸に装着されている主動プーリ
(23)、前記従動プーリ(21)及び該主動プーリ(23)とに懸
架してサーボモータ(24)の回転力を従動プーリ(21)に伝
達するタイミングベルト(25)、サーボモータ(24)に装着
されているエンコーダ(24a)とで構成されている。
【0014】(8)は制御装置で、本射出成形機(A)全体の
制御を司るものであり、その中の1つの機能として、射
出用ロードセル(15)からの信号、圧力センサ(7)からの
信号、射出用サーボモータ(12)に設けられた位置検出装
置(12a)「一般的には射出用サーボモータ(12)に設置さ
れたエンコーダが使用される。」、その他図1に示すよ
うに各センサからの信号を得て射出用サーボモータ(12)
を始め各種サーボモータやヒータ(14)その他の制御を行
うようになっている。(9)はモニタ用のディスプレー、
制御に必要な画面がオペレータの選択によって次々に表
示するようになっている。
【0015】次に、本発明の作用について説明する。原
料樹脂(3)が原料供給ホッパ(16)に投入され、回転用サ
ーボモータ(11)を作動させてスクリュ(4)を回転させる
と原料樹脂(3)は次第に射出シリンダ(13)方向に送られ
て行く、射出シリンダ(13)はその外周に巻着されている
ヒータ(14)によって加熱されているので、射出シリンダ
(13)に入った原料樹脂(3)は次第に溶融し且つスクリュ
(4)の回転作用によって混練されて行く。
【0016】スクリュ(4)の回転と共に溶融混練樹脂(3)
は射出シリンダ(13)の先端方向に送られ、先端部分で貯
溜される。この反作用としてスクリュ(4)は次第に後退
し、ついには計量設定位置に至る。この時点で樹脂計量
が完了した事になる。
【0017】続いて、回転用サーボモータ(11)を停止さ
せると共に射出用サーボモータ(12)を作動させてスクリ
ュ(4)を前方に突き出し、射出シリンダ(13)の先端部分
に溜まっていた計量された溶融混練樹脂(3)を金型キャ
ビティ(2)に射出する。
【0018】図10において、射出開始と共に射出速度
は急速に立ち上がり、ある一定の速度に到達した処でそ
の速度を保ち(或いは徐々に減速させ)、射出完了直前
で射出速度が射出工程完了まで急激に低下し、その後、
保圧・冷却工程の保圧完了迄或いは保圧・冷却工程を通
じ型開まで極く緩やかにその速度が低下し、最後に0に
至る。
【0019】次に、局部圧縮成形型部材(6)の先端位置
を見てみれば、《図2、図6(ロ) 射出工程における充
填工程》に示すように、射出工程完了直前迄(勿論、射
出工程完了と同時或いは完了後でもよい)、局部圧縮成
形型部材(6)の先端位置は金型キャビティ(2)と面位置に
ある。射出工程が完了すると(又は完了と同時或いは完
了直前において)、サーボモータ(24)を作動させ、プー
リなど(21)(23)(25)による伝達機構部並びにボールネジ
(22)を介して局部圧縮成形型部材(6)を突出させて溶融
樹脂(3)中にその先端を没入させ、金型キャビティ(2)内
の充填樹脂(3)の一部に薄肉部(26a)を形成する。《図
3、図7(ロ) 圧縮工程》局部圧縮成形型部材(6)の突出
タイミングは、射出工程の完了と同時又は完了した後或
いは完了直前で、適宜選択する事ができ、図10では左
斜線領域で示す。
【0020】なお、前述のように従来は、その後タイマ
設定された設定時間(押圧時間)が経過するとサーボモ
ータ(24)を逆転させて局部圧縮成形型部材(6)を引き戻
し《図9(イ')》、そのまま保圧・冷却工程終了まで充填
樹脂(3)を加圧することなく《図9(ロ')》冷却し、然る
後、型開して成形品(26)を取り出していた。ここで、従
来例の復帰開始領域を左斜破線部分で示し、この範囲内
局部圧縮成形型部材(6)を引き戻しが行われていた。
【0021】しかしながら本発明では、 局部圧縮成形型部材(6)の樹脂(3)内への突出後、保圧
・冷却工程全体を通じて局部圧縮成形型部材(6)に薄肉
部(26a)を押圧し続け、保圧・冷却工程の完了(=型開
時)と同時にホームポジションに復帰する場合、(勿
論、薄肉部(26a)以外の厚肉部(26b)は金型(1a)(1b)にて
押圧している。) 或いは、前述のように局部圧縮成形型部材(6)による
薄肉部(26a)の圧縮状態を保持したまま保圧・冷却工程
を経過させ、更に保圧・冷却工程に続く型開工程におい
て、型開工程の途中迄又は型開工程の最後迄、局部圧縮
成形型部材(6)が薄肉部(26a)に接触しているように保持
する場合、 更には型開工程を通り、成形品突出工程の途中迄、又
は成形品突出工程の終了(即ち、成形品(26)が取り出さ
れる)迄、圧縮成形型部材(6)が薄肉部(26a)に接触して
いるように保持する場合とがある。以上の場合で、圧縮
成形型部材(6)がエジェクトピンを兼用している場合
と、図示していないが別体のエジェクトピンを用意して
いる場合とがあるが、図10において、まずエジェクト
ピンを兼用している場合に付いて説明し、続いて別体の
エジェクトピンを用意している場合に付いて説明する。
【0022】の場合は、局部圧縮成形型部材(6)を突
出させて薄肉部(26a)を形成した後、保圧・冷却工程の
最初から最後まで薄肉部(26a)を押圧する事により、薄
肉部(26a)の樹脂がまだ柔らかい内は押圧圧力によって
厚肉部(26b)側に流動して行き、薄肉部(26a)全体の均一
性が高まる。そしてこの保圧・冷却工程の前段(概略保
圧工程に相当)では金型温度も高いため薄肉部(26a)の
押圧を続けることにより薄肉部(26a)も含めた成形品(2
6)全体の歪み取り効果も期待する事ができる。
【0023】保圧・冷却工程の後段(概略冷却工程に相
当)に至ると樹脂(3)はある程度硬化して金型キャビテ
ィ(2)に規定された形状を保つ事になるが、厚肉部(26b)
は勿論薄肉部(26a)も加圧されているので、金型キャビ
ティ(2)に忠実な形状を保って硬化することになり、こ
の間ある一定の温度に保たれた局部圧縮成形型部材(6)
が薄肉部(26a)を押圧しているので、薄肉部(26a)の歪み
もある程度取れて、型開後に成形品(26)を取り出しても
変形を生じる事が小さく、従来例のように型開取り出し
後の成形品(26)の歪み取り加熱作業を行う必要がない。
【0024】なお、保圧・冷却工程が完了すると型開さ
れ、成形品(26)は移動金型(1b)と共に移動して可動金型
(1a)から離脱する。の場合は保圧・冷却工程の間だけ
薄肉部(26a)の押圧を行うので、型開に併せて保圧・冷
却工程の完了と同時にサーボモータ(24)を逆方向に作動
させてボールネジ(22)を引き戻し、薄肉部(26a)から局
部圧縮成形型部材(6)を離間させる。
【0025】型開後、成形品突出工程に入るとサーボモ
ータ(24)を再度作動させてボールネジ(22)を突き出し、
局部圧縮成形型部材(6)を金型キャビティ(2)から更に突
出させ、成形品(26)を金型キャビティ(26)から突き出
す。突き出された成形品(26)は、図示していない取出装
置によって外部に取り出され、金型(1)のパーティング
面及び金型キャビティ(2)の清掃が行われた後、型閉さ
れ、再度射出工程に戻る。
【0026】の場合は、局部圧縮成形型部材(6)によ
る薄肉部(26a)の圧縮状態を保持したまま保圧・冷却工
程を経過させ、更に保圧・冷却工程に続く型開工程にお
いて、型開工程の途中迄又は型開工程の最後迄、局部圧
縮成形型部材(6)を薄肉部(26a)に接触させているように
保持する場合である。即ち、(a)保圧・冷却工程が完了
し、型開工程に入ると成形品(26)は移動金型(1b)と共に
移動して可動金型(1a)から離脱する。その間、局部圧縮
成形型部材(6)はホームポジションに戻らず、圧縮位置
を保持していて局部圧縮成形型部材(6)は薄肉部(26a)に
接触している。接触期間は特に限定されず、型開工程の
全期間或いは途中迄である。
【0027】(a-1)ここで型開工程の途中で局部圧縮成
形型部材(6)の薄肉部(26a)に対する接触が解除される場
合は、接触解除時にサーボモータ(24)を逆方向に作動さ
せてボールネジ(22)を引き戻し、薄肉部(26a)から局部
圧縮成形型部材(6)を離間させその状態で型開を完了さ
せる。型開完了後に、型開完了後、サーボモータ(24)を
再度作動させてボールネジ(22)を突き出し、局部圧縮成
形型部材(6)を金型キャビティ(2)から更に突出させ、成
形品(26)を金型キャビティ(26)から突き出す。突き出さ
れた成形品(26)は、図示していない取出装置によって外
部に取り出され、金型(1)のパーティング面及び金型キ
ャビティ(2)の清掃が行われた後、型閉され、再度射出
工程に戻る。
【0028】(a-2)逆に、型開工程の完了まで局部圧縮
成形型部材(6)の薄肉部(26a)に対する接触が解除されな
い場合は、型開完了まで圧縮位置を保持していて局部圧
縮成形型部材(6)を薄肉部(26a)に接触させ、型開完了
後、薄肉部(26a)との接触状態からサーボモータ(24)を
再度作動させてボールネジ(22)を突き出し、局部圧縮成
形型部材(6)を金型キャビティ(2)から更に突出させ、成
形品(26)を金型キャビティ(26)から突き出す。そして前
述のように突き出された成形品(26)は、図示していない
取出装置によって外部に取り出され、金型(1)のパーテ
ィング面及び金型キャビティ(2)の清掃が行われた後、
型閉され、再度射出工程に戻る。なお、型開工程の完了
まで局部圧縮成形型部材(6)の薄肉部(26a)に対する接触
が解除されない場合は、局部圧縮成形型部材(6)をエジ
ェクトピンとして兼用する場合には型開工程に続く成形
品突出工程においても局部圧縮成形型部材(6)が薄肉部
(26a)に接触しているので、前記の場合と実質的に同
じになる。
【0029】の場合は、型開工程を通り、更に成形品
突出工程の途中迄、又は成形品突出工程の終了迄局部圧
縮成形型部材(6)が薄肉部(26a)に接触しているように保
持する場合である。まず、エジェクトピンと局部圧縮成
形型部材(6)とが別体の場合について考える。即ち、(a)
成形品突出工程の途中迄、局部圧縮成形型部材(6)が薄
肉部(26a)に接触しているように保持する場合、エジェ
クトピンの突出と同期して圧縮成形型部材(6)も突出
し、薄肉部(26a)に局部圧縮成形型部材(6)を接触させた
状態にしておき、続いてエジェクトピンによるエジェク
トが行われている途中でサーボモータ(24)を逆方向に作
動させてボールネジ(22)を引き戻し、薄肉部(26a)から
局部圧縮成形型部材(6)を離間させる事になる。
【0030】(b)これに対して成形品突出工程の終了迄
局部圧縮成形型部材(6)が薄肉部(26a)に接触しているよ
うに保持する場合には、エジェクトピンと同期して圧縮
成形型部材(6)も突出し、薄肉部(26a)に局部圧縮成形型
部材(6)を接触させ、成形品(26)の取り出しが完了する
まで、突出状態を保持し、成形品(26)の取り出し後にエ
ジェクトピンと共にホームポジションに戻る。前記《
−(a)(b)》の場合は、エジェクトピンと局部圧縮成形型
部材(6)とが別体の場合について述べたが、局部圧縮成
形型部材(6)にエジェクトピンの役目を兼用させた場
合、局部圧縮成形型部材(6)は成形品(26)が取り出され
るまで、薄肉部(26a)に接触している事になる。なお、
前記の場合、局部圧縮成形型部材(6)をエジェクト
ピンとして兼用させた場合を述べたが、勿論別体のエジ
ェクトピンを用意し、エジェクトピンと独立ざて局部圧
縮成形型部材(6)を作動させてもよい。
【0031】図10において、右斜線部分(I)は局部
圧縮成形型部材(6)をエジェクトピンとして兼用した場
合或いは両者を別体とした場合であって、局部圧縮成形
型部材(6)のホームポジションへの復帰開始領域を示
し、型開終了時点で、圧縮位置から立ち上がっている
実線及びホームポジションから斜めに立ち上がって破線
は、局部圧縮成形型部材(6)をエジェクトピンとして兼
用した場合のエジェクト開始時の線であり、右斜線部
分(II)は局部圧縮成形型部材(6)とエジェクトピンとが
別体で、エジェクトピンとは別に局部圧縮成形型部材
(6)がホームポジションへ復帰を開始する領域である。
【0032】以上を総括して、局部圧縮成形型部材(6)
の主たる動きをまとめると、エジェクトピンと兼用の場
合、 射出充填工程完了前後に局部圧縮成形型部材(6)を
圧縮位置まで突出→保圧・冷却工程の間中、圧縮位置を
保持→保圧・冷却工程の完了後、型開工程の開始と共に
或いはそのいずれかの時点でホームポジションに復帰
(領域I)→成形品突出工程の開始と共に、ホームポジ
ションから局部圧縮成形型部材(6)の突き出しを開始→
エジェクト位置に到達後、その位置を保持して成形品を
取り出し、然る後ホームポジションに戻る。(代表的に
は破線で示す工程) 射出充填工程完了前後に局部圧縮成形型部材(6)を
圧縮位置まで突出→保圧・冷却工程、及び型開工程の全
期間を通じて圧縮位置を保持→成形品突出工程の開始と
共に、圧縮位置から局部圧縮成形型部材(6)の突き出し
を開始→エジェクト位置に到達後、その位置を保持して
成形品を取り出し、然る後ホームポジションに戻る。
(代表的には2点鎖線で示す工程)エジェクトピンと別
体の場合、 射出充填工程完了前後に局部圧縮成形型部材(6)を
圧縮位置まで突出→保圧・冷却工程の間中、圧縮位置を
保持→保圧・冷却工程の完了後、型開工程の期間のいず
れかの時点でホームポジションに復帰→成形品突出工程
の開始と共に、エジェクトの突き出しを開始(局部圧縮
成形型部材(6)はホームポジションで待機)→エジェク
トピンがエジェクト位置に到達後、その位置を保持して
成形品を取り出し、然る後ホームポジションに戻る。
(領域I) 射出充填工程完了前後に局部圧縮成形型部材(6)を
圧縮位置まで突出→保圧・冷却工程、及び型開工程の全
期間を通じて圧縮位置を保持→成形品突出工程の開始と
共に、或いは成形品突出工程の途中で局部圧縮成形型部
材(6)をホームポジションに戻すと共にエジェクトピン
の突き出しを開始→エジェクトピンがエジェクト位置に
到達後、その位置を保持して成形品を取り出し、然る後
ホームポジションに戻る。(領域II)
【0033】
【発明の効果】本発明方法によれば、局部圧縮成形型
部材の圧縮位置への突出後、保圧・冷却工程全体にわた
って局部圧縮成形型部材にて薄肉部を圧迫しているの
で、保圧・冷却工程で薄肉部の均一化と残留歪みの除去
が可能になり、その結果取り出された成形品の形状精度
が高くかつ殆ど変形しないため、取り出し後の歪取り作
業も省略することができる。また、保圧・冷却工程及
びこれに続く型開工程と成形品突出工程の内、少なくと
も型開工程において、局部圧縮成形型部材が薄肉部に接
触しているように保持する事で、型開工程或いは成形品
突出工程においても薄肉部における外面側と内面側との
温度差を小さく保つ事ができ、前記温度差による変形を
極く小さくする事ができて取り出し後の成形品の歪取り
作業を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる射出成形機の主要部分の概略構
造を示す断面図である。
【図2】図1の金型機構部で、樹脂充填前の拡大断面図
である。
【図3】図1の金型機構部で、樹脂充填後、局部圧縮成
形型部材を没入させた状態の拡大断面図である。
【図4】図1の金型機構部の型開状態の拡大断面図であ
る。
【図5】図1の金型機構部の成形品押し出し状態の拡大
断面図である。
【図6】(イ)…本発明及び従来方法の射出工程における
を示す樹脂の充填状況を示すキャビティ内の正面図で、
(ロ)…前記(イ)の側断面図である。
【図7】(イ)…本発明及び従来方法の保圧・冷却工程に
おいて、局部圧縮成形型部材を樹脂内に圧入した時の状
況を示すキャビティ内の正面図で、(ロ)…前記(イ)の側断
面図である。
【図8】(イ)…本発明及び従来方法の保圧・冷却工程に
おいて、局部圧縮成形型部材にて薄肉部を押圧している
時の状況を示すキャビティ内の正面図で、(ロ)…前記(イ)
の側断面図である。
【図9】(イ)…本発明によって形成された薄肉部を有す
る成形品の側断面図であり、(イ')…従来例おいて、タイ
マ設定時間経過後、局部圧縮成形型部材を引き戻してい
る時の状態を示す断面図であり、(ロ')…従来方法の保圧
・冷却工程でのキャビティ内の断面図である。
【図10】本発明及び従来例の射出充填工程、保圧・冷
却工程、型開工程、成形品突出工程におけるスクリュの
射出速度と局部圧縮成形型部材の先端位置を示す比較グ
ラフである。
【符号の説明】
(A)…射出成形機 (a)…射出機構部 (b)…金型機構部 (1)…金型 (2)…金型キャビティ (3)…樹脂 (4)…スクリュ (6)…局部圧縮成形型部材 (7)…圧力センサ (8)…制御装置 (9)…ディスプレー (26a)…薄肉部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型キャビティ内に樹脂を充填と
    同時又は充填した後或いは充填完了直前に、充填樹脂内
    に局部圧縮成形型部材を没入させて充填樹脂の一部に薄
    肉部を形成し、金型キャビティ内への樹脂充填のための
    射出工程に続く保圧・冷却工程において局部圧縮成形型
    部材による薄肉部の圧縮状態を保持したまま保圧・冷却
    工程を経過させる事を特徴とする射出成形方法。
  2. 【請求項2】 金型キャビティ内に樹脂を充填と
    同時又は充填した後或いは充填完了直前に、充填樹脂内
    に局部圧縮成形型部材を没入させて充填樹脂の一部に薄
    肉部を形成し、金型キャビティ内への樹脂充填のための
    射出工程に続く保圧・冷却工程において局部圧縮成形型
    部材による薄肉部の圧縮状態を保持したまま保圧・冷却
    工程を経過させ、更に保圧・冷却工程に続く型開工程と
    成形品突出工程の内、少なくとも型開工程において、局
    部圧縮成形型部材が薄肉部に接触しているように保持す
    る事を特徴とする射出成形方法。
JP15595797A 1997-05-28 1997-05-28 射出成形方法 Pending JPH10329186A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15595797A JPH10329186A (ja) 1997-05-28 1997-05-28 射出成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15595797A JPH10329186A (ja) 1997-05-28 1997-05-28 射出成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10329186A true JPH10329186A (ja) 1998-12-15

Family

ID=15617237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15595797A Pending JPH10329186A (ja) 1997-05-28 1997-05-28 射出成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10329186A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007296780A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Sumitomo Heavy Ind Ltd 射出成形機の制御方法
KR20200048219A (ko) * 2018-10-29 2020-05-08 주식회사 티엠티에스 무독성 폴리우레탄 제조방법, 무독성 폴리우레탄, 무독성 폴리우레탄 오링 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007296780A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Sumitomo Heavy Ind Ltd 射出成形機の制御方法
KR20200048219A (ko) * 2018-10-29 2020-05-08 주식회사 티엠티에스 무독성 폴리우레탄 제조방법, 무독성 폴리우레탄, 무독성 폴리우레탄 오링 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4208176A (en) Time independent cycle control for plastic injection molding machines
KR100872323B1 (ko) 성형방법 및 성형기
US20090026644A1 (en) Control Device for Molding Machine, Control Method for Molding Machine, and Molding Machine
EP1905568B1 (en) Molding machine control unit and method of molding with use of molding machine equipped with the unit
KR100731688B1 (ko) 사출성형기 및 사출성형 방법
JPH10329186A (ja) 射出成形方法
JP2923220B2 (ja) ガラス長繊維入り樹脂材料の成形方法及び装置
JP2008207482A (ja) 射出成形機
JPH10278091A (ja) 射出成形方法と射出成形機
JPH09290447A (ja) 型締装置の制御方法
JP3123041B2 (ja) 射出成形方法
JPH11207792A (ja) インラインスクリュー式の射出成形機の制御方法
JP3712331B2 (ja) コア圧縮射出成形機
JP3258196B2 (ja) 射出成形機の制御装置
JPH1119995A (ja) 射出成形機
JPH0534134B2 (ja)
JP2002137251A (ja) 射出成形機
JP3366180B2 (ja) 射出圧縮成形用の射出成形機
JP2000198120A (ja) 成形機
JP3037932B2 (ja) 射出成形機の制御方法
JP3008366B2 (ja) 射出成形機
JP6599825B2 (ja) 射出成形方法及び射出成形装置
JP3875060B2 (ja) 射出成形機の保圧制御方法
JP2657161B2 (ja) 射出成形品の良否判定方法とこの方法を使用した射出成形システム
JP3876407B2 (ja) 光ディスク基板の成形方法及び光ディスク基板の成形装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040309