JPH10329061A - 真空チャンバ用回転伝動機構 - Google Patents

真空チャンバ用回転伝動機構

Info

Publication number
JPH10329061A
JPH10329061A JP15919197A JP15919197A JPH10329061A JP H10329061 A JPH10329061 A JP H10329061A JP 15919197 A JP15919197 A JP 15919197A JP 15919197 A JP15919197 A JP 15919197A JP H10329061 A JPH10329061 A JP H10329061A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum chamber
cylindrical body
transmission mechanism
rotary transmission
cylindrical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP15919197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3882176B2 (ja
Inventor
Yutaka Okumura
裕 奥村
Takashi Sato
隆 佐藤
Tetsuo Tokumura
哲夫 徳村
Toshinori Segawa
利規 瀬川
Toshihisa Nozawa
俊久 野沢
Kiyotaka Ishibashi
清隆 石橋
Kazuki Shigeyama
和基 茂山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F O I KK
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
F O I KK
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F O I KK, Kobe Steel Ltd filed Critical F O I KK
Priority to JP15919197A priority Critical patent/JP3882176B2/ja
Publication of JPH10329061A publication Critical patent/JPH10329061A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3882176B2 publication Critical patent/JP3882176B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】回転伝動軸数の多数化に際し、変形が少なく而
も保守作業等も容易で且つ電動モータの給電線とチャン
バ蓋との相互影響が無いようにする。 【解決手段】真空チャンバ10の底11に立設されその
上蓋12に至る筒状体330+530と、この筒状体の
側壁330,530を内外から挟んで磁気結合する回転
体の複数対31+35,36+39,51+55,56
+59とを具備した真空チャンバ用回転伝動機構におい
て、筒状体の上端部位を真空チャンバの上蓋12に密着
させる取着手段120を備え、筒状体330+530
は、複数の短い筒状体330,530が上下に連結され
たものであって、その自由高さが真空チャンバの上蓋1
2の自由高さよりも低いものであり、さらに、回転体5
5,59を駆動する電動モータ55a,59aへの給電
線511,561が筒状体330+530を介して真空
チャンバ10の下方へ引き出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、真空チャンバ内
の機構を磁気結合によって大気側から駆動する真空チャ
ンバ用回転伝動機構に関し、詳しくは、真空チャンバを
上下に貫く筒状体の側壁を挟んで磁気結合する回転体の
対についてその複数化・多数化に適した構造の真空チャ
ンバ用回転伝動機構に関する。
【0002】IC(半導体集積回路)やTFT(液晶表
示装置)などの製造工程においてはウエハ等の基板に対
して微細で精密な処理が真空状態の処理チャンバ内で施
される。しかも、ウエハ等を複数の処理チャンバ間で移
動させて種々の処理が施される。このウエハ移動に際し
ても塵埃等による汚染の防止や処理効率の向上等の観点
から真空状態を維持するために、ウエハ移送用の真空チ
ャンバを設けるとともに、この真空チャンバの周りに上
記一連の処理チャンバを配置してクラスタ状に連結させ
ることが行われている。そして、中心に位置する真空チ
ャンバにウエハ移送機構を収め、この機構によってウエ
ハ搬入口や何れかの処理チャンバからウエハを受け取り
そのウエハをウエハ搬出口や何れかの処理チャンバへ移
送することで、真空内移送がなされる。一方、その移送
機構を駆動する電動モータ等の駆動源は、汚染源になる
のを回避するために大気側に置かれる。この発明の真空
チャンバ用回転伝動機構は、かかる真空チャンバ内の移
送機構を大気側から駆動するのに好適な伝動機構であ
る。しかも、真空シール部の摺動による塵埃の発生を避
けるために、筒状体を介した磁気結合に基づいて筒状体
内腔の大気側から筒状体外周の真空側へ回転力を伝達す
るものである。そして、かかる構造をベースにしながら
も、それに伴う幾つかの制約を回避して、真空チャンバ
内に収めた複数の移送機構を駆動することができるよう
になっている。
【0003】
【従来の技術】従来、大気側から真空チャンバ内の機構
を駆動するための真空チャンバ用回転伝動機構であっ
て、筒状体内腔が大気側になり筒状体外周が真空側にな
るように真空チャンバの底に筒状体を立設しておいて、
この筒状体の側壁を内外から挟んで磁気結合する回転体
によって回転力を伝動するものとして、特開平3−13
6779号公報や、特開平6−241237号公報に記
載されたものが知られている。
【0004】前者は、筒状体が真空チャンバの底から真
空チャンバの上蓋に至るようなものであって、磁気結合
する回転体が2対設けられ、一方の対が筒状体の上部に
配置され、他方の対が筒状体の下部に配置されたもので
ある。そして、2軸の回転を真空チャンバ内のウエハ移
送機構であるフロッグレッグ機構へ伝達することで、ウ
エハ移送に適したR−θ(径方向進退および回転)動作
を1ユニットのフロッグレッグ機構に行なわせるように
なっている。
【0005】後者は、筒状体が真空チャンバの上蓋にま
では至らないで途中で閉じているものである。磁気結合
する2対の回転体は筒状体の側壁の内外において上下に
重ねて配置されている。そして、これも、2軸の回転を
大気側から真空側のフロッグレッグ機構へ伝達すること
で、ウエハ移送動作を1ユニットのフロッグレッグ機構
に行なわせるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の真空チャンバ用回転伝動機構では、2対の回
転体を具えて一のフロッグレッグ機構を駆動するに過ぎ
ない。このため、処理チャンバの数や処理時間の長短に
よってウエハ等の移送タイミングが重なった場合など、
ウエハ移送の順番待ちが発生して、スループットが低下
してしまうことも多々ある。そこで、フロッグレッグ機
構等の真空チャンバ内移送機構を複数化して移送処理の
並列化・高速化を図るべく、回転体の対を多数にするこ
とが求められる。
【0007】ところで、真空チャンバ内移送機構を複数
化するには、従来のユニットを複数個設けるのが安直な
手法である。例えば、特開平6−241237号公報記
載の真空チャンバ用回転伝動機構および移送機構を特開
平3−136779号公報記載の上下配置のように真空
チャンバの底ばかりか蓋にも設置することが考えられ
る。具体的には、図7(a)に模式図を示したが、従動
リング31(真空内回転体)及び従動リング36(真空
内回転体)を含むフロッグレッグ駆動機構30(真空チ
ャンバ用回転伝動機構)をウエハ移送チャンバ10(真
空チャンバ)のチャンバ底11に立設してフロッグレッ
グ機構40の駆動を行わせるとともに、同様の従動リン
グ56(真空内回転体)及び従動リング51(真空内回
転体)を含むフロッグレッグ駆動機構50(真空チャン
バ用回転伝動機構)をウエハ移送チャンバ10(真空チ
ャンバ)のチャンバ蓋12に垂設してフロッグレッグ機
構60の駆動を行わせることで、ゲート13の先のウエ
ハ処理チャンバ21へのアクセスやゲート14の先のウ
エハ処理チャンバ24へのアクセスなどのウエハ移送動
作を並列化することが可能となる。しかしながら、この
場合、チャンバ蓋12の開閉に際し、フロッグレッグ駆
動機構50を自由状態にしておくとフロッグレッグ機構
60が自重等により延びてウエハ移送チャンバ10の側
壁等へぶつかってしまう一方、フロッグレッグ駆動機構
50が自由状態にならないような係止機構等を付加する
のは装置の複雑化を招くうえに保守作業等も行い難くな
ってしまう。
【0008】これに対し、真空チャンバの底から真空チ
ャンバの上蓋に至る筒状体を真空チャンバの底に立設し
ておいてこれに沿って回転体の対を総て重ねることで単
純に2軸駆動から4軸駆動まで拡張することも考えられ
る。具体的には、図7(b)に模式図を示し、同図
(c)にそのZZ横断面図を示したが、筒状体の円筒側
壁33の外周に対して上下に従動リング36,31,5
1,56を重ねて設置するとともに、その円筒側壁33
の内腔に主動リング35等を4重構造で設置するのであ
る。しかしながら、この場合、筒状体の内腔に配置され
る主動リング35等の機構が独立回転駆動可能な同軸多
重構造のために複雑になってしまうばかりか、4対の回
転体についての調整等を一括して行わなければならな
い。このため、組立調整や保守作業等が面倒なものとな
ってしまう。そこで、磁気結合する回転体の対について
その多数化を図るに際して、保守作業等を行うのが容易
な構造を案出することが課題となる。
【0009】また、複数のフロッグレッグ機構40,6
0によって円筒側壁33が多様な曲げ力を受けて複雑な
変形を強いられることに加えて、円筒側壁33が長くな
っていることから、円筒側壁33が変形し易くてその剛
性が足りなくなってしまうので(図7(d)参照)、所
要の精度を確保するには円筒側壁33を厚くする必要が
生じる(図7(e)参照)。しかしながら、円筒側壁3
3を厚くすると、円筒側壁33を内外から挟んで対向す
る磁石32,34同士の結合力が弱くなってしまう。こ
のため、回転伝動に必要な主動リング35及び従動リン
グ31の磁気結合力を確保することが困難となる。そこ
で、磁気結合する回転体の対についてその多数化を図る
に際して、筒状体の側壁が薄くても変形し難くくなるよ
うに構造を工夫して磁気結合力と剛性との両立を図るこ
とも課題となる。
【0010】さらに、図示は割愛したが、これらの折衷
案として、真空チャンバの底から真空チャンバの上蓋に
至る筒状体を真空チャンバの底に立設しておいてこれに
沿って回転体の対を総て重ねながらも、同軸多重構造の
軽減を狙って駆動源の電動モータ等を一部だけでもチャ
ンバ蓋の開口部分等に配置することも考えられる。しか
しながら、モータを下方だけでなく上方に設けると、そ
の給電線がチャンバ蓋の開閉等に際して、邪魔になるば
かりか、屈伸の繰り返しによって断線する可能性も考慮
しなければならない。モータの場合、その電力が大きい
のでそのような不都合の発生は絶対に阻止しなければな
らない。そこで、磁気結合する回転体の対についてその
多数化を図るに際して、電動モータが筒状体の下方以外
のところに配置されても、その給電線がチャンバ蓋開閉
と影響し合うことが無いようにすることも課題となる。
【0011】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたものであり、回転伝動軸数が多くても変形
が少ない真空チャンバ用回転伝動機構を実現することを
目的とする。また、本発明は、回転伝動軸数が多くて電
動モータを上方に配置するに際してその給電線とチャン
バ蓋との相互影響を断った真空チャンバ用回転伝動機構
を実現することも目的とする。さらに、本発明は、回転
伝動軸数が多くても保守作業等が容易な構造の真空チャ
ンバ用回転伝動機構を実現することをも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第6の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0013】[第1の解決手段]第1の解決手段の真空
チャンバ用回転伝動機構は(、出願当初の請求項1に記
載の如く)、真空チャンバの底に立設されその上蓋に至
る筒状体と、この筒状体の側壁を内外から挟んで磁気結
合する回転体の複数対とを具備した真空チャンバ用回転
伝動機構において、(着脱可能であって取着時には)前
記筒状体の上端部位を前記真空チャンバの上蓋に密着さ
せる取着手段を備え、前記筒状体はその自由高さが前記
真空チャンバの上蓋の自由高さよりも(弾性変形可能な
程度に僅かに)低いものであることを特徴とするもので
ある。
【0014】ここで、上記の「自由高さ」とは、筒状体
と真空チャンバ上蓋とが取着されずに離脱しているとき
の高さをいう。
【0015】このような第1の解決手段の真空チャンバ
用回転伝動機構にあっては、筒状体が真空チャンバを上
下に貫いて、筒状体内腔が大気状態となり、筒状体外周
が真空状態となる。そして、その筒状体の側壁を挟んで
回転体の対が磁気結合し、内側の回転体の回転に連れて
外側の回転体も回転するので、大気側から真空チャンバ
内の機構が駆動されることとなる。しかも、その筒状体
が真空チャンバの底に立設されているので、フロッグレ
ッグ駆動機構等の真空チャンバ内伝達先機構を自由状態
にしておいても、チャンバ蓋の開閉に際してその機構が
妨げになるということが無い。
【0016】また、この真空チャンバ用回転伝動機構を
作動させる際には、取着手段によって筒状体の上端部位
が真空チャンバの上蓋に密着させられる。すると、筒状
体の自由高さが真空チャンバの上蓋の自由高さよりも僅
かに低いので、それらの弾性変形によって筒状体に張力
が付与された状態で筒状体が固定される。この場合、筒
状体に対してフロッグレッグ駆動機構等による曲げ力等
が加わると、筒状体は不静定構造に近い応力状態にな
り、静定構造に比べて変形が抑制される。
【0017】これにより、筒状体の側壁が薄くてもその
割には変形が少なくなるので、磁気結合する回転体の対
を筒状体に沿って多数配設したとしても、磁気結合力お
よび剛性の何れも十分に確保することが可能となる。し
たがって、この発明によれば、回転伝動軸数が多くても
変形が少ない真空チャンバ用回転伝動機構を実現するこ
とができる。
【0018】[第2の解決手段]第2の解決手段の真空
チャンバ用回転伝動機構は(、出願当初の請求項2に記
載の如く)、真空チャンバの底に立設されその上蓋に至
る筒状体と、この筒状体の側壁を内外から挟んで磁気結
合する回転体の複数対とを具備した真空チャンバ用回転
伝動機構において、前記回転体の何れかを駆動する電動
モータが前記筒状体の上方またはその内腔に設けられ、
且つ、前記電動モータへの給電線が前記筒状体を介して
前記真空チャンバの下方へ引き出されていることを特徴
とするものである。
【0019】このような第2の解決手段の真空チャンバ
用回転伝動機構にあっては、大気側から真空チャンバ内
の機構が駆動されるとともにその機構によってチャンバ
蓋の開閉が妨げられ無いことに加えて、回転体の何れか
を駆動する電動モータが筒状体の上方またはその内腔に
設けられるようにしたことで、大気内回転体の駆動軸等
も上下に分散して引き出されることから、駆動軸の多重
度を低減することができるので、大気内回転体に関する
機構の簡素化や組立の容易化等を達成することができ
る。しかも、電動モータが上の方に設けられていても、
その電動モータへの給電線が筒状体を介して真空チャン
バの下方へ引き出されているので、その給電線がチャン
バ蓋の上に配されることが無いことから、その給電線と
チャンバ蓋とが干渉することも無い。
【0020】これにより、磁気結合する回転体の対につ
いての多数化を簡素な機構で行うために電動モータを筒
状体の下方以外のところに配しながらも、その給電線が
チャンバ蓋開閉と影響し合うのを防止することができ
る。したがって、この発明によれば、回転伝動軸数が多
くて電動モータを上方に配置するに際してその給電線と
チャンバ蓋との相互影響を断った真空チャンバ用回転伝
動機構を実現することができる。
【0021】[第3の解決手段]第3の解決手段の真空
チャンバ用回転伝動機構は(、出願当初の請求項3に記
載の如く)、真空チャンバの底に立設されその上蓋に至
る筒状体と、この筒状体の側壁を内外から挟んで磁気結
合する回転体の複数対とを具備した真空チャンバ用回転
伝動機構において、前記筒状体は、複数の短い筒状体が
上下に連結されたものであることを特徴とするものであ
る。
【0022】このような第3の解決手段の真空チャンバ
用回転伝動機構にあっては、大気側から真空チャンバ内
の機構が駆動されるとともにその機構によってチャンバ
蓋の開閉が妨げられ無いことに加えて、複数の短い筒状
体が上下に連結されて筒状体が真空チャンバの上下に亘
るようになっているので、連結を解除して個々の短い筒
状体ごとに分割することが可能となる。
【0023】これにより、それぞれの短い筒状体と共に
それぞれに組み付けられた回転体やフロッグレッグ機構
等も分割されることから、組立調整や保守作業も分割し
て行い、良品だけを組み合わせたり、不具合の有る部分
だけを取り替えたりすることが可能になるので、磁気結
合する回転体の対が多数重なって設けられていても、そ
れらを一括して処理する必要が無くなる又はその必要が
緩和される。したがって、この発明によれば、回転伝動
軸数が多くても保守作業等が容易な構造の真空チャンバ
用回転伝動機構を実現することができる。
【0024】[第4の解決手段]第4の解決手段の真空
チャンバ用回転伝動機構は(、出願当初の請求項4に記
載の如く)、上記の第3の解決手段の真空チャンバ用回
転伝動機構であって、前記の短い筒状体は、それぞれ、
その側壁よりも厚い端板が一体的に設けられたものであ
ることを特徴とするものである。
【0025】このような第4の解決手段の真空チャンバ
用回転伝動機構にあっては、厚い端板の存在によってそ
この側壁の曲げ変形が阻止されることから、側壁の曲げ
を伴う変形は、筒状体全長に亘る低次の変形モードを採
ることができずに、高次モードに近い変形状態となる。
これにより、筒状体の側壁を厚くしなくてもその変形を
或る程度抑制することが可能となる。したがって、この
発明によれば、回転伝動軸数が多くても保守作業等が容
易であって変形も少ない真空チャンバ用回転伝動機構を
実現することができる。
【0026】[第5の解決手段]第5の解決手段の真空
チャンバ用回転伝動機構は(、出願当初の請求項5に記
載の如く)、上記の第4の解決手段の真空チャンバ用回
転伝動機構であって、前記端板にそれを貫く通路が形成
されていることを特徴とするものである。
【0027】このような第5の解決手段の真空チャンバ
用回転伝動機構にあっては、端板を貫いている通路を介
して筒状体の内腔が両端に連通することから、真空チャ
ンバの上蓋のところから筒状体内腔を通して真空チャン
バ底の下方まで給電線通路が確保されることとなる。こ
れにより、回転体の何れかを駆動する電動モータが筒状
体の上方またはその内腔に設けられた場合であっても、
筒状体を介して電動モータへの給電線を真空チャンバの
下方へ引き出すことが可能となる。したがって、この発
明によれば、回転伝動軸数が多くても保守作業等が容易
であって変形も少なく而も電動モータの給電線とチャン
バ蓋との相互影響も無い真空チャンバ用回転伝動機構を
実現することができる。
【0028】[第6の解決手段]第6の解決手段の真空
チャンバ用回転伝動機構は(、出願当初の請求項6に記
載の如く)、上記の第5の解決手段の真空チャンバ用回
転伝動機構であって、前記端板同士を連結する連結手段
が設けられ、さらに、この連結手段および前記通路の周
囲に配された封止手段も設けられていることを特徴とす
るものである。
【0029】このような第6の解決手段の真空チャンバ
用回転伝動機構にあっては、連結手段によって端板同士
を連結するだけで、複数の短い筒状体が上下に連結され
るとともに、封止手段によって連結手段および通路の周
囲が封止されることから、筒状体の内外が隔絶されるの
で、筒状体内腔の大気と筒状体外周の真空とが確実に分
離される。また、端板が厚いので、連結手段や封止手段
を付設したり形成したりするのも容易である。これによ
り、筒状体が短い筒状体を連結させたものであっても、
容易かつ確実に筒状体の内外を分離することが可能とな
る。
【0030】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明の真空チャンバ用回転伝動機構についての実施形
態は、真空チャンバ内の機構を大気側から磁気結合によ
って駆動するに際し、回転伝動軸数が多くても、変形が
少なく而も保守作業等も容易であり且つ電動モータの給
電線とチャンバ蓋との相互影響が無い真空チャンバ用回
転伝動機構を実現するために、上述した第1〜第6の解
決手段の要件を総て備える。すなわち、以下の筒状体と
回転体と電動モータとを備えたものである。筒状体は、
真空チャンバの底に立設され、複数の短い筒状体が上下
に即ち軸方向に連結されたものであって、自由高さが真
空チャンバの上蓋の自由高さよりも低く、着脱可能であ
って取着時には筒状体の上端部位を真空チャンバの上蓋
に密着させる取着手段が付加され、この取着手段によっ
て取着されて真空チャンバの上蓋に至るものである。回
転体は、筒状体に沿って上下に複数対が設けられ、それ
ぞれの対が筒状体の側壁を内外から挟んで磁気結合する
ものである。電動モータは、回転体の何れかを駆動する
ものであり、一部の電動モータは筒状体の上方またはそ
の内腔に設けられている。それぞれの短い筒状体には、
その側壁よりも厚い端板が一体的に設けられており、そ
れぞれの端板には、それを貫いて通路が形成されてお
り、これらの通路を介して即ち筒状体を介して電動モー
タへの給電線が真空チャンバの下方へ引き出されてい
る。さらに、端板同士を連結する連結手段が設けられ、
この連結手段と端板の通路との周囲には封止手段も配さ
れている。
【0031】
【実施例】本発明の真空チャンバ用回転伝動機構の第1
実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して
説明する。図1は、真空チャンバへの設置状態を示すた
めのものであって、(a)が縦断面図であり、(b)が
横に輪切りしたときのXX断面図であり、(c)〜
(e)が筒状体の側壁および端板についての縦断面にお
ける変形状態を強調した図である。また、図2は、その
展開状態を示す縦断面図であり、図3は、この回転伝動
機構を組み込んだウエハ移送ロボットの模式図であって
(a)が側面図であり(b)が平面図である。
【0032】真空チャンバ用回転伝動機構が組み込まれ
る真空チャンバとしてのウエハ移送チャンバ10は、チ
ャンバ内に組み込む回転伝動機構の筒状体を大気に連通
した状態で立設させるために、チャンバ底11の中央に
開口11aが形成され、その周りにボルト11b挿通用
の貫通穴が穿孔されている。また、チャンバ蓋12の中
央にも開口12aが形成されていて、ここからも筒状体
の内腔が大気に連通し得るとともに、筒状体の内腔に収
まり切らない機構部や配線等の部材を外に配置し得るよ
うになっている。さらに、開口12aの周りにも、着脱
可能な取着手段としてのボルト120を挿通させるため
の貫通穴が穿孔されたものである。
【0033】真空チャンバ用回転伝動機構は、フロッグ
レッグ機構40を駆動するフロッグレッグ駆動機構30
0と、フロッグレッグ機構60を駆動するフロッグレッ
グ駆動機構500との2ユニットに分割される(図2参
照)。フロッグレッグ駆動機構300は、ウエハ移送チ
ャンバ10の内部から開口11aを塞ぐようにしてチャ
ンバ底11に対して直に立設されるものであるのに対
し、フロッグレッグ駆動機構500は、フロッグレッグ
駆動機構300の上に重なるようにして連結されること
で間接的に立設されるものである(図1(a)参照)。
何れもほぼ軸対称の構造をしているが、フロッグレッグ
駆動機構500はフロッグレッグ駆動機構300と逆さ
の状態でその上に重なるものとなっている。
【0034】フロッグレッグ駆動機構300は、下端に
フランジ33aが溶接され上端に円筒端板331が溶接
されて一体化された円筒側壁330(短い筒状体)と、
その外周でフランジ33a上に順次積み上げられたベア
リング36a,従動リング36,ベアリング36b,ベ
アリング31a,従動リング31,ベアリング31b,
及び挟持リング334と、円筒側壁330の内腔にやは
りベアリングを介して順に詰め込まれた同軸の主動リン
グ350,390と、フランジ33aに取着されたプレ
ート39cに対して装着された電動モータ35a,39
aとを具備したものである。そして、フランジ33a及
び挟持リング334等によって挟まれて従動リング3
1,36が円筒側壁330の外周において双方向回転可
能に保持され、プレート39c及び円筒端板331によ
って挟まれて主動リング350,390が円筒側壁33
0の内腔において双方向回転可能に保持されている。
【0035】フランジ33aにはOリング溝が形成され
ていて、ボルト11bでフランジ33aをチャンバ底1
1に取り付けるとOリング33bによって気密に分離さ
れて、円筒側壁330の内腔がチャンバ底11の開口1
1a及びプレート39cの開口等を介して大気に連通す
る一方、円筒側壁330の外周が真空に保たれる。これ
により、主動リング350,主動リング390が大気内
回転体として機能するとともに従動リング31,36が
真空内回転体として機能するようになっている。そし
て、主動リング350の縁部に多数の磁石34が周設さ
れ、従動リング31の内縁部にも同数の磁石32が周設
されていて、リング350,31からなる回転体の対は
筒状体の側壁330を内外から挟んで磁気結合するもの
となっている。リング390,36からなる回転体の対
も同様である。
【0036】電動モータ35aは、プレート39cの外
面すなわち下面に装着されて筒状体の下方に設けられた
ものとなっている。そして、その出力軸先端の小歯車が
主動リング350のシャフト先端の歯車に噛み合ってい
て、主動リング350を大気内で双方向回転駆動するも
のとなっている。電動モータ39aも、同様に筒状体3
3の下方に設けられていて、主動リング390を大気内
で双方向回転駆動するものとなっている。
【0037】円筒側壁330は厚さが1〜2mm程度と
従来より薄くなっており、これに対応して主動リング3
50は従来の主動リング35よりも外径が少し大きくな
っている(図1(b)参照)。一方、円筒端板331
は、その厚さが円筒側壁330よりも厚くて10mmを
超えている。そして、その上面にはOリング333(封
止手段)用の溝が形成され、側面には挟持リング334
固定用のネジも形成されている。さらに、円筒端板33
1の中央には、連通口332が貫通形成されて、給電線
保護細筒514を遊挿しうるようになっている。これに
対応して、主動リング350及びそのシャフトにも、給
電線保護細筒514の遊挿可能な連通口351が縦に貫
通形成されている。
【0038】フロッグレッグ駆動機構500は、上記の
フロッグレッグ駆動機構300とほぼ同じ構造のもので
あり、それらの要素で対応するもの同士には20又は2
00だけ異なる符号を付して図示したので、同一部分に
ついての再度の説明は割愛する。フロッグレッグ駆動機
構500がフロッグレッグ駆動機構300と相違するの
は、上下逆さになっていることの他、円筒端板331に
対応する円筒端板531にはOリング333用の溝に代
えてボルト533挿通用の貫通穴が穿孔されている点
と、電動モータ55aのモータ給電線511にコネクタ
512が介挿され更に電動モータ59aのモータ給電線
561にコネクタ562が介挿されている点である。
【0039】ボルト533はOリング333よりも内側
のところに配置されており、円筒端板331の該当部位
には雌ねじがきられているので、円筒端板531を円筒
端板331の上に載せて位置合わせしたうえでボルト5
33を締め込むと、円筒端板531と円筒端板331と
が密着し更にOリング333によって気密に封止がなさ
れる。逆にボルト533を緩めて円筒端板331から抜
くと、円筒端板531と円筒端板331とが分かれる。
なお、ボルト533は主動リング550,590に形成
された貫通口(図1(b)の貫通口352参照)から六
角レンチ等の治具を差し込んで行う。これにより、ボル
ト533等を連結手段として端板331,531同士が
着脱可能に連結されるとともに、この連結手段と端板の
通路332,532との周囲に配されたOリング333
によって円筒側壁330,530の内外空間が封止され
るようになっている。
【0040】また、円筒端板331,531が連結され
ると、短い筒状体330と円筒側壁530とが上下に即
ち軸方向に連結された状態になるとともに、筒状体(3
30+530)はウエハ移送チャンバ10(真空チャン
バ)のチャンバ底11に立設された状態となり、さら
に、その筒状体(330+530)に沿って上下に複数
対の回転体(390+36),(350+31),(5
90+56),(550+51)が設けられた状態のも
のとなる(図1(a)参照)。
【0041】さらに、その状態では、連通口351,3
32,532,551が筒状体(330+530)の軸
芯上で連なって上下に貫通した給電線通路を形成すると
ともに、電動モータ55a及び電動モータ59aが筒状
体(330+530)の上方に設けられた状態にもな
る。そして、モータ給電線511,561は、連通口3
51,332,532,551を貫く給電線保護細筒5
14によってフロッグレッグ駆動機構500,300の
下へ導かれる(図1(a)参照)。これにより、電動モ
ータ55a,59aは、その給電線511,561が給
電線通路(351,332,532,551)介して真
空チャンバ10の下方へ引き出されたものとなってい
る。
【0042】円筒側壁330及び円筒側壁530は、何
れもその自由高さがウエハ移送チャンバ10におけるチ
ャンバ底11からチャンバ蓋12までの高さの半分より
も僅かに低く形成されていて、これらを重ねた筒状体
(330+530)は、真空チャンバの上蓋の自由高さ
よりも僅かに低いものとなっている。
【0043】フランジ53aは上面にOリング溝が形成
されていて、ボルト120でフランジ53aとチャンバ
蓋12とを緊結させると、その力による変形に基づいて
円筒側壁330,530が少し伸びる一方でチャンバ底
11とチャンバ蓋12との距離が少し縮まり、それらが
一致したところでOリング53bによって気密に分離さ
れて、円筒側壁530の内腔がチャンバ蓋12の開口1
2a及びプレート59cの開口等を介して大気に連通す
る一方、円筒側壁530の外周が真空に保たれる。これ
により、ボルト120が着脱可能な取着手段として機能
し、それによる取着時には筒状体530の上端部位53
aが真空チャンバ10の上蓋12に至って密着させられ
るようになっている(図1(a)参照)。
【0044】チャンバ底11に立設されたフロッグレッ
グ駆動機構300にはフロッグレッグ機構40が取り付
けられる(図3参照)。すなわち、フロッグレッグ駆動
機構300の従動リング31(真空内回転体)及び従動
リング36(真空内回転体)には、それぞれアーム41
が連結され、それぞれのアーム41の先にはリンク42
が連結され、それらのアーム41の先にはウエハブレー
ド43が連結される。そして、従動リング31,36が
同相回転するとウエハブレード43が水平面内で回転
し、従動リング31,36が逆相回転するとウエハブレ
ード43が水平面内で前進又は後退するようになってい
る。フロッグレッグ駆動機構300の上に延びたフロッ
グレッグ駆動機構500も同様に従動リング51,56
にフロッグレッグ機構60すなわちアーム61,リンク
62,ウエハブレード63からなる機構が連結されてウ
エハブレード63のR−θ動作を駆動するようなものと
なっている。
【0045】この実施例の真空チャンバ用回転伝動機構
について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説
明する。図4は、処理チャンバ間のウエハ移送を並列に
行うときの動作説明図であり、図5は、処理チャンバ間
でウエハを一度に交換するときの動作説明図である。以
下、装置の設置作業、ウエハの並列移送動作、ウエハの
交換送動作、装置の分解作業の順に述べる。
【0046】ウエハ移送チャンバ10の周りには、各ウ
エハ処理チャンバ21〜26が連結されるが、通常何れ
かのチャンバはウエハの搬入搬出用とされる。また、フ
ロッグレッグ駆動機構300及びフロッグレッグ機構4
0には、それだけでの単体テストが済んで単独動作の確
認されたユニットが用いられる。フロッグレッグ駆動機
構500及びフロッグレッグ機構60も同じである。そ
して、フロッグレッグ駆動機構300がチャンバ底11
の開口11aのところに立てられボルト11bで固定さ
れ、電動モータ35a,39aへの給電線がドライバ及
びコントローラに接続される。
【0047】それから、フロッグレッグ駆動機構300
の上にフロッグレッグ駆動機構500が乗載され、ボル
ト533によってフロッグレッグ駆動機構300に連結
される。コネクタ512同士およびコネクタ562同士
の結線によって電動モータ35a,39aへの給電線5
11,561もドライバ及びコントローラに接続され
る。最後に、チャンバ蓋12を閉めるとともに、ボルト
120をフランジ53aに螺合させて、装置の設置作業
を終える。
【0048】こうして設置が済むと、真空チャンバ内の
機構を磁気結合によって大気側から駆動することができ
るようになる。すなわち、電動モータ35aを作動させ
ると、主動リング350が大気状態の円筒側壁330内
で回転し、これに随伴して従動リング31が真空状態の
円筒側壁330外周で回転し、これによってフロッグレ
ッグ機構40の一方のアーム41が駆動される。同様に
して、電動モータ39aの作動により、大気側の主動リ
ング390及び真空側の従動リング36が回転して、フ
ロッグレッグ機構40の他方のアーム41が駆動され
る。さらに、電動モータ55aにより大気側の主動リン
グ550及び真空側の従動リング51を介してフロッグ
レッグ機構60の一方のアーム61が駆動されるととも
に、電動モータ59aにより大気側の主動リング590
及び真空側の従動リング56を介してフロッグレッグ機
構60の他方のアーム61が駆動される。
【0049】次に、処理チャンバ間でのウエハ移送を並
列に行うには、例えばウエハ処理チャンバ22内のウエ
ハ22aをウエハ処理チャンバ23へ移動させると同時
にウエハ処理チャンバ23内のウエハ23aをウエハ処
理チャンバ25へ移動させる場合、フロッグレッグ駆動
機構500を同相回転させてフロッグレッグ機構60を
ウエハ処理チャンバ22のゲート前へ移動させ、フロッ
グレッグ駆動機構300も同相回転させてフロッグレッ
グ機構40をウエハ処理チャンバ23のゲート前へ移動
させてから、フロッグレッグ駆動機構300,500を
何れも逆相回転させてフロッグレッグ機構40,60の
ウエハブレード43,63をウエハ処理チャンバ23,
22内へ前進させる(図4(a)参照)。このとき、ウ
エハ処理チャンバ22,23ではウエハ22a,22b
がリフタピン等によって持ち上げられてウエハブレード
63,43へ移載可能な状態にされている。
【0050】そして、ウエハ22aの乗ったフロッグレ
ッグ機構60及びウエハ23aの乗ったフロッグレッグ
機構40が後退駆動されると、ウエハ22a,23aが
ウエハ処理チャンバ22,23からウエハ移送チャンバ
10内へ取り出される。さらに、フロッグレッグ駆動機
構500によってフロッグレッグ機構60がウエハ処理
チャンバ23のゲート前まで回転移動させられ、同時
に、フロッグレッグ駆動機構300によってフロッグレ
ッグ機構40がウエハ処理チャンバ25のゲート前まで
回転移動させられる(図4(b)参照)。
【0051】それから、ウエハブレード43,63をウ
エハ処理チャンバ25,23内へ前進させ(図4(c)
参照)、ウエハ処理チャンバ25,23内のリフタピン
等に受け取らせてから、ウエハブレード43,63を後
退させる。そのようにフロッグレッグ機構40,60が
フロッグレッグ駆動機構300,500によって駆動さ
れるように電動モータ35a,39a,55a,59a
の同期制御を行う。こうして、2枚のウエハ22a,2
3aが速やかに移動する。
【0052】これに対し、処理チャンバ間でウエハを一
度に交換するには、例えばウエハ処理チャンバ22内の
ウエハ22aとウエハ処理チャンバ23内のウエハ23
aとを入れ替える場合、ウエハ処理チャンバ22,23
それぞれの前にフロッグレッグ機構40,60を回転移
動させてから前進させ(図5(a)参照)、ウエハ22
a,23aを受け取ってから後退させ(図5(b)参
照)、さらに、フロッグレッグ機構40,60を相手方
のところへ回転移動させて(図5(c)参照)前進させ
(図5(d)参照)、ウエハ22a,23aを渡してか
ら後退させる(図5(e)参照)。こうして、2枚のウ
エハ22a,23aがウエハ移送チャンバ10から外へ
一度も出されること無く速やかに入れ替わる。
【0053】そして、このような動作に際して、フロッ
グレッグ機構40,60による曲げ力が円筒側壁33
0,530にかかると、例えば側壁断面33をS字状に
曲げるような力がかかると(図1(c)参照)、円筒側
壁33を従来より薄くした場合、H字状に水平の中間補
強板33zが付加されたとしてもこれもS字を横にした
様に曲がるため、円筒側壁33の変形量は大して変わら
ないのに対し(図1(d)参照)、厚い円筒端板33
1,531が一体的に設けられた円筒側壁330,53
0にあっては、そこのところで円筒側壁330,530
が鉛直のままに維持されるので変形の程度が可成り抑制
される(図1(e)参照)。
【0054】保守等のために装置を分解するには、例え
ばフロッグレッグ機構60が故障したような場合にはフ
ロッグレッグ駆動機構300及びフロッグレッグ機構4
0はそのままにしておいてフロッグレッグ駆動機構50
0及びフロッグレッグ機構60だけを交換する。具体的
には、ボルト120を外してからチャンバ蓋12を開
け、コネクタ512,562を外し、さらにボルト53
3も抜いてから、フロッグレッグ駆動機構500をフロ
ッグレッグ機構60と共に上方へ取り去る。そして、そ
の代わりに単体テストの済んだ他のフロッグレッグ駆動
機構及びフロッグレッグ機構をフロッグレッグ駆動機構
300の上に取り付ける。こうして、ユニットごとに分
割して不都合なところだけを修理することができる。
【0055】図6に縦断面図およびYY横断面図を示し
た第2実施例を説明する。これが上記の第1実施例のも
のと相違するのは、主動リング350,390,55
0,590が円筒側壁330,530外へ延びたシャフ
トを介して回転駆動されるので無く、それぞれ中央が丸
く抜き取られて環状にされその内側に内歯が形成されて
いて、それぞれの内歯に電動モータ35aの小歯車35
bや電動モータ39aの小歯車39bなどが内側から噛
合する点である。これにより、円筒側壁330,530
の内腔における機構が簡素化されるとともに、電動モー
タを円状に並べることで容易に回転体の対を4軸以上の
多数軸に拡張し得るものとなっている。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段の真空チャンバ用回転伝動機構にあっ
ては、筒状体に張力が付与された状態で筒状体が固定さ
れるようにしたことにより、静定構造よりも変形が抑制
され、その結果、回転伝動軸数が多くても変形が少ない
真空チャンバ用回転伝動機構を実現することができたと
いう有利な効果が有る。
【0057】また、本発明の第2の解決手段の真空チャ
ンバ用回転伝動機構にあっては、電動モータへの給電線
がチャンバ蓋の上に配されることが無いようにしたこと
により、回転伝動軸数が多くて電動モータを上方に配置
しながらもその給電線とチャンバ蓋との相互影響を断っ
た真空チャンバ用回転伝動機構を実現することができた
という有利な効果を奏する。
【0058】さらに、本発明の第3の解決手段の真空チ
ャンバ用回転伝動機構にあっては、連結を解除して個々
の短い筒状体ごとに分割することが可能なようにしたこ
とにより、組立調整や保守作業も分割して行うことが可
能になり、その結果、回転伝動軸数が多くても保守作業
等が容易な構造の真空チャンバ用回転伝動機構を実現す
ることができたという有利な効果が有る。
【0059】また、本発明の第4の解決手段の真空チャ
ンバ用回転伝動機構にあっては、筒状体の側壁を厚くす
る代わりに厚い端板で側壁の変形をも抑制するようにし
たことにより、磁気結合を損なうこと無く、回転伝動軸
数が多くても保守作業等が容易であって変形も少ない真
空チャンバ用回転伝動機構を実現することができたとい
う有利な効果を奏する。
【0060】また、本発明の第5の解決手段の真空チャ
ンバ用回転伝動機構にあっては、端板を導入しながらも
筒状体内腔に給電線通路を確保したことにより、回転伝
動軸数が多くても保守作業等が容易であって変形も少な
く而も電動モータの給電線とチャンバ蓋との相互影響も
無い真空チャンバ用回転伝動機構を実現することができ
たという有利な効果が有る。
【0061】また、本発明の第6の解決手段の真空チャ
ンバ用回転伝動機構にあっては、端板同士を連結するだ
けで封止もなされるようにしたことにより、筒状体が短
い筒状体を連結させたものであっても、容易かつ確実に
筒状体の内外を分離することができるようになったとい
う有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の真空チャンバ用回転伝動機構の第1
実施例について、真空チャンバへの設置状態を示す図で
ある。
【図2】 その展開図である。
【図3】 それを組み込んだウエハ移送ロボットの模
式図である。
【図4】 その動作説明図である。
【図5】 その動作説明図である。
【図6】 本発明の真空チャンバ用回転伝動機構の第2
実施例について、真空チャンバへの設置状態を示す図で
ある。
【図7】 従来の真空チャンバ用回転伝動機構を直截的
に拡張したときに想定される模式図である。
【符号の説明】
10 ウエハ移送チャンバ(真空チャンバ) 11 チャンバ底 11a 開口 11b ボルト(取着具) 12 チャンバ蓋 12a 開口 13,14 ゲート 21,22,23,24,25,26 ウエハ処理チャ
ンバ 22a,23a ウエハ(基板、真空内移送物) 30 フロッグレッグ駆動機構(真空チャンバ用2軸
回転伝動機構) 31 従動リング(真空内回転体) 31a ベアリング(軸受け) 31b ベアリング(軸受け) 32 磁石(真空内磁性体、磁気結合手段) 33 円筒側壁(筒状体) 33a フランジ 34 磁石(大気内磁性体、磁気結合手段) 35 主動リング(回転板、大気内回転体) 35a 電動モータ(大気内回転駆動源) 35b 小歯車 36 従動リング(真空内回転体) 36a ベアリング(軸受け) 36b ベアリング(軸受け) 37 磁石(真空内磁性体、磁気結合手段) 38 磁石(大気内磁性体、磁気結合手段) 39 主動リング(回転板、大気内回転体) 39a 電動モータ(大気内回転駆動源) 39b 小歯車 39c プレート(押さえ板) 40 フロッグレッグ機構(真空チャンバ内伝達先機
構) 41 アーム 42 リンク 43 ウエハブレード 50 フロッグレッグ駆動機構(真空チャンバ用2軸
回転伝動機構) 51 従動リング(真空内回転体) 51a ベアリング(軸受け) 51b ベアリング(軸受け) 52 磁石(真空内磁性体、磁気結合手段) 53a フランジ 54 磁石(大気内磁性体、磁気結合手段) 55 主動リング(回転板、大気内回転体) 55a 電動モータ(大気内回転駆動源) 56 従動リング(真空内回転体) 56a ベアリング(軸受け) 56b ベアリング(軸受け) 57 磁石(真空内磁性体、磁気結合手段) 58 磁石(大気内磁性体、磁気結合手段) 59 主動リング(回転板、大気内回転体) 59a 電動モータ(大気内回転駆動源) 59c プレート(押さえ板) 60 フロッグレッグ機構(真空チャンバ内伝達先機
構) 61 アーム 62 リンク 63 ウエハブレード 120 ボルト(取着具、張力付与手段) 300 フロッグレッグ駆動機構 330 円筒側壁(短い筒状体、筒状体) 331 円筒端板(補強手段) 332 連通口(給電線通路) 333 Oリング(封止手段) 334 挟持リング(押さえ環) 350 主動リング(回転板、大気内回転体) 351 連通口(給電線通路) 352 貫通口(工具通路) 390 主動リング(回転板、大気内回転体) 500 フロッグレッグ駆動機構 511 モータ給電線 512 コネクタ 514 給電線保護細筒 530 円筒側壁(短い筒状体、筒状体) 531 円筒端板(補強手段) 532 連通口(給電線通路) 533 ボルト(連結手段) 534 挟持リング(押さえ環) 550 主動リング(回転板、大気内回転体) 551 連通口(給電線通路) 561 モータ給電線 562 コネクタ 590 主動リング(回転板、大気内回転体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 隆 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3−1 株 式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 徳村 哲夫 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3−1 株 式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 瀬川 利規 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3−1 株 式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 野沢 俊久 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5−5 株 式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 石橋 清隆 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5−5 株 式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 茂山 和基 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5−5 株 式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空チャンバの底に立設されその上蓋に至
    る筒状体と、この筒状体の側壁を内外から挟んで磁気結
    合する回転体の複数対とを具備した真空チャンバ用回転
    伝動機構において、前記筒状体の上端部位を前記真空チ
    ャンバの上蓋に密着させる取着手段を備え、前記筒状体
    はその自由高さが前記真空チャンバの上蓋の自由高さよ
    りも低いものであることを特徴とする真空チャンバ用回
    転伝動機構。
  2. 【請求項2】真空チャンバの底に立設されその上蓋に至
    る筒状体と、この筒状体の側壁を内外から挟んで磁気結
    合する回転体の複数対とを具備した真空チャンバ用回転
    伝動機構において、前記回転体の何れかを駆動する電動
    モータが前記筒状体の上方またはその内腔に設けられ、
    且つ、前記電動モータへの給電線が前記筒状体を介して
    前記真空チャンバの下方へ引き出されていることを特徴
    とする真空チャンバ用回転伝動機構。
  3. 【請求項3】真空チャンバの底に立設されその上蓋に至
    る筒状体と、この筒状体の側壁を内外から挟んで磁気結
    合する回転体の複数対とを具備した真空チャンバ用回転
    伝動機構において、前記筒状体は、複数の短い筒状体が
    上下に連結されたものであることを特徴とする真空チャ
    ンバ用回転伝動機構。
  4. 【請求項4】前記の短い筒状体は、それぞれ、その側壁
    よりも厚い端板が一体的に設けられたものであることを
    特徴とする請求項3記載の真空チャンバ用回転伝動機
    構。
  5. 【請求項5】前記端板にそれを貫く通路が形成されてい
    ることを特徴とする請求項3に記載の真空チャンバ用回
    転伝動機構。
  6. 【請求項6】前記端板同士を連結する連結手段と、この
    連結手段および前記通路の周囲に配された封止手段とを
    備えたことを特徴とする請求項5に記載の真空チャンバ
    用回転伝動機構。
JP15919197A 1997-06-02 1997-06-02 真空チャンバ Expired - Lifetime JP3882176B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15919197A JP3882176B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 真空チャンバ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15919197A JP3882176B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 真空チャンバ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006148760A Division JP4352467B2 (ja) 2006-05-29 2006-05-29 真空チャンバ用回転伝動機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10329061A true JPH10329061A (ja) 1998-12-15
JP3882176B2 JP3882176B2 (ja) 2007-02-14

Family

ID=15688311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15919197A Expired - Lifetime JP3882176B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 真空チャンバ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3882176B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000306978A (ja) * 1999-02-15 2000-11-02 Kokusai Electric Co Ltd 基板処理装置、基板搬送装置、および基板処理方法
CN106471721A (zh) * 2014-07-04 2017-03-01 Abb高姆技术有限责任公司 带有磁性接口的驱动单元
CN111211664A (zh) * 2019-08-27 2020-05-29 杭州慧翔电液技术开发有限公司 用于刻蚀机的高速旋转磁流体传动装置
CN112677177A (zh) * 2020-12-18 2021-04-20 日照职业技术学院 一种机械机电控制多自由度机械手

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000306978A (ja) * 1999-02-15 2000-11-02 Kokusai Electric Co Ltd 基板処理装置、基板搬送装置、および基板処理方法
CN106471721A (zh) * 2014-07-04 2017-03-01 Abb高姆技术有限责任公司 带有磁性接口的驱动单元
CN111211664A (zh) * 2019-08-27 2020-05-29 杭州慧翔电液技术开发有限公司 用于刻蚀机的高速旋转磁流体传动装置
CN112677177A (zh) * 2020-12-18 2021-04-20 日照职业技术学院 一种机械机电控制多自由度机械手
CN112677177B (zh) * 2020-12-18 2022-03-25 日照职业技术学院 一种机械机电控制多自由度机械手

Also Published As

Publication number Publication date
JP3882176B2 (ja) 2007-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI660446B (zh) 具有使用機械轉換機構之複數可動臂的基板運送裝置
JP3196218B2 (ja) ウエハ搬送装置とウエハ搬送方法
TWI593528B (zh) 具有獨立可旋轉機身中段的機器人系統、設備及方法
US6109860A (en) Two-armed transfer robot
JP5134182B2 (ja) 独立多エンドエフェクタを備えた基板移送装置
TWI513968B (zh) 具有多重連接裝置機器人之系統,及校正多重連接裝置機器人中位置及旋轉對準的方法
US8777547B2 (en) Systems, apparatus and methods for transporting substrates
US20080019816A1 (en) Drive Source And Transportation Robot
US5975834A (en) Two-armed transfer robot
JP2017123461A (ja) 同軸駆動真空ロボット
US7245989B2 (en) Three-degree-of-freedom parallel robot arm
CN103476551A (zh) 双臂机器人
US11691267B2 (en) Substrate processing apparatus
US6024800A (en) Plasma processing apparatus
JP4352467B2 (ja) 真空チャンバ用回転伝動機構
US20220384240A1 (en) Substrate Transfer Robot For Transferring Substrate In Vacuum Chamber
JPH10329061A (ja) 真空チャンバ用回転伝動機構
US11820005B2 (en) Substrate transfer robot for transferring substrate in vacuum chamber
JPH0492446A (ja) 基板搬送ロボット
JP5996857B2 (ja) 駆動装置及び基板処理システム
US11986952B2 (en) Vertical articulated robot
JP4151855B2 (ja) 真空チャンバ
TWI463592B (zh) 搬送裝置
KR101948489B1 (ko) 다축 매니퓰레이터
US9889556B2 (en) Link structure

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040526

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091124

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101124

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101124

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101124

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101124

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111124

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111124

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111124

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111124

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131124

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term