JPH10321151A - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JPH10321151A
JPH10321151A JP12825997A JP12825997A JPH10321151A JP H10321151 A JPH10321151 A JP H10321151A JP 12825997 A JP12825997 A JP 12825997A JP 12825997 A JP12825997 A JP 12825997A JP H10321151 A JPH10321151 A JP H10321151A
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electrode
ion
mass
mass separator
extraction
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JP12825997A
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Junya Ito
純也 伊藤
Takayoshi Seki
関  孝義
Katsumi Tokikuchi
克己 登木口
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は小型で高質量分解能の大電流イオン注
入装置を提供するものである。 【解決手段】イオン源1と質量分離器2と質量分離スリ
ット3と加速管4と四極レンズ5とビーム偏向器6と注
入室7とでイオン注入装置を形成する。イオン源1に
は、ビーム進行方向下流側に凸型の湾曲形状のビーム引
出し電極11を使用し、このビーム引出し電極11は、
複数個の引出し孔を有する多孔電極である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイオン注入装置に係
り、特に、大電流のイオンビームを注入するのに好適な
イオン注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にイオン注入装置は、イオン源と質
量分離器と注入室とを基本的な構成要素とする。イオン
源ではプラズマが生成され、ビーム引出し電極の引出し
孔からイオンビームが引出される。質量分離器では所望
のイオン種のビーム成分のみが所定のビーム中心軌道軸
に沿って進行するように、イオン種に応じたビームの軌
道変更がなされる。注入室では、前記質量分離器で分離
された所望のイオン種のビームが半導体基板などの被注
入物に所望の濃度分布で注入されるように、イオンビー
ムや被注入物が走査される。前記質量分離器を通過した
ビームのうち、所望のイオン種以外のビーム成分を遮
り、所望のイオン種のビーム成分を通過させることによ
って該所望のイオン種のビーム成分を分離する質量分離
スリットが、前記質量分離器の下流側に多くの場合設置
される。また前記質量分離器を通過したビームを、加速
電極に印加した電圧に対応して所望のエネルギーまで加
速する加速管が、前記質量分離器の下流側に多くの場合
設置される。さらに前記加速管で所望のエネルギーまで
加速されたビームを所望の断面形状に整形する四極レン
ズが、前記加速管の下流側に多くの場合設置される。
【0003】大電流のイオン注入装置に使用されるイオ
ン源では、大電流ビームの引出しと、引出しビームの発
散角の小さい良好な光学的条件とを両立するため、複数
個の引出し孔を有する多孔電極がビーム引出し電極とし
て多くの場合使用される。
【0004】また大電流のイオン注入装置では、空間電
荷力による発散や残留ガス分子との衝突による中性化な
どのビームの損失を低減して大電流ビームを得るため、
ビーム輸送経路長がなるべく短くなるように機器を配置
する。具体的には、質量分離器の磁極間隙によってビー
ムの許容発散角が制限され、かつ比較的ガス圧力が高い
ためビームの中性化が著しい区間であるイオン源と質量
分離器との間の距離を短くするばかりでなく、質量分離
スリットや加速管や四極レンズと質量分離器との間の距
離も短くし、多くの場合、質量分離器の焦点より下流側
で像点より上流側の区間に質量分離スリットや加速管の
加速電極や四極レンズを設置する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ビーム輸送経路長を極
力短くする上記のような機器配置にした場合に質量分離
スリットや加速電極や四極レンズが設置される、質量分
離器の焦点より下流側で像点より上流側の区間では、多
孔電極であるイオン源ビーム引出し電極の最外縁部の引
出し孔からビーム中心軌道軸に向かって出射したビーム
成分が、ビームの最外縁部に位置することになる。すな
わち、ビーム引出し電極の最外縁部の引出し孔からビー
ム中心軌道軸に向かって出射した前記ビーム成分によっ
て、質量分離器の焦点より下流側で像点より上流側の前
記区間でのビーム幅が決まる。この点について図面を用
いて以下説明する。
【0006】図2は、多孔電極のビーム引出し電極から
質量分離器2を経て像点に到るビームの軌道で、(a)
が質量分離器の偏向方向、(b)がその垂直方向であ
る。質量分離器は扇形磁界を利用する磁界型分離器で、
ビームが立体収束するように入射角と出射角を設定して
ある。イオンビームは、ビーム引出し電極の各引出し孔
から電極面の法線に対して最大発散角αで出射する。
【0007】図2から明らかなように、質量分離器の焦
点より下流側で像点より上流側の区間においてビームの
最外縁部に位置するビーム成分(軌道を太線で表す)、
すなわち本区間におけるビーム幅を決めるビーム成分
は、ビーム引出し電極上の最外縁部の引出し孔からビー
ム中心軌道軸zに向かって出射したビーム成分である。
それゆえ、加速電極の開孔寸法を小さくして加速管を小
型化したり、質量分離スリットの開孔寸法を小さくして
高質量分解能を得たり、四極レンズの口径を小さくして
該四極レンズを小型化したりする場合には、これら開孔
寸法,口径の最小値が、上記ビーム成分によって決まる
ビーム幅で制限されるため、装置の小型化および高質量
分解能と、大電流ビームを得ることとは両立できないと
いう問題点があった。
【0008】本発明の目的は、小型で高質量分解能の大
電流イオン注入装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、イオン
源のビーム引出し電極が複数個の引出し孔を有する多孔
電極であり、該電極の形状が、イオンビーム進行方向下
流側に向かって凸型の湾曲形状である点にある。
【0010】本発明の他の特徴は、上記構成に加え、質
量分離器の焦点よりも下流側で、かつ、像点よりも上流
側に質量分離スリットを設置した点にある。
【0011】本発明の他の特徴は、上記構成に加え、質
量分離器の焦点よりも下流側で、かつ、像点よりも上流
側に加速管の加速電極を設置した点にある。
【0012】本発明の他の特徴は、上記構成に加え、質
量分離器の焦点よりも下流側で、かつ、像点よりも上流
側に四極レンズを少なくとも1個設置した点にある。
【0013】本発明の作用を、質量分離器の偏向方向
(以後「x方向」とよぶ)のビーム軌道についてと、そ
の垂直方向(以後「y方向」とよぶ)のビーム軌道につ
いてとにわけて述べる。
【0014】まずx方向について説明する。質量分離器
の出射端面より下流側における、ビーム中心軌道軸zに
沿ったx方向ビーム位置x、すなわちx方向のビーム軌
道は近似的に次式で表される。
【0015】
【数1】
【0016】ここでビーム中心軌道軸zは質量分離器の
出射端面位置を原点とし、ビーム進行方向下流側を正の
向きとする。Gx は前記原点からx方向に関する焦点ま
での距離、Lx は前記原点からx方向に関する像点まで
の距離である。aとΦはそれぞれ質量分離器の軌道半径
と偏向角である。E1 とE2 はそれぞれ質量分離器の入
射角と出射角である。bx とβx は、イオン源ビーム引
出し電極から出射する際の、ビームのx方向位置(以後
「x方向出射位置」とよぶ)と、ビーム中心軌道軸zに
対する出射角である。
【0017】以後簡略化のため、ビーム引出し電極と引
出し孔配置がビーム中心軌道軸zに関して対称とし(こ
の場合ビーム軌道はビーム中心軌道軸zに関して対称と
なる)、x方向出射位置bx >0の場合についてのみ説
明する。
【0018】通常は、ビームを収束させるためにΦ−E
1 −E2 >0とする。それゆえ、焦点より下流側で像点
より上流側の区間である0<(z−Gx )/(Lx −G
x )<1の範囲では、|x|が最大となるのはbx と−
βx (βx <0)の最大のビーム成分であり、本成分に
ついては、bx が同じであれば−βx が小さいほど|x
|が小さくなることが数1より示される。すなわち、ビ
ーム引出し電極の最外縁部の引出し孔からビーム中心軌
道軸zに向かって出射したビーム成分とビーム中心軌道
軸zとのなす角度−βx が小さいほど、質量分離器の焦
点より下流側で像点より上流側の前記区間でのビーム幅
|2x|が小さくなる。
【0019】図3に示すように、ビーム中心軌道軸zに
向かってビーム引出し電極11上のx方向出射位置bx
(>0)から出射するビーム成分の、該ビーム中心軌道
軸zに対する出射角βx は、
【0020】
【数2】 βx =−αx +γx …(数2) で表される。ここでαx (>0)はビーム引出し電極1
1の電極面の法線nに対するビームの発散角で、引出し
孔の寸法とプラズマパラメータが同じであれば、ビーム
引出し電極の形状に依存しない。またγx は電極面の法
線nがビーム中心軌道軸zとなす角度である。ビーム引
出し電極11を図3のようにビーム進行方向下流側に向
かって凸型の湾曲形状にするとγx が正値になるのに対
し、ビーム引出し電極が平板形状の場合にはγx は0、
凹型の湾曲形状の場合にはγx は負値になる。したがっ
て凸型の湾曲形状の場合の方が−βx が小さくなること
が数2から示される。それゆえ、ビーム引出し電極をこ
のように凸型の湾曲形状にすると、数1から明らかなよ
うに、質量分離器の焦点より下流側で像点より上流側の
区間でのビーム幅|2x|が小さくなる。
【0021】つぎにy方向について説明する。質量分離
器の出射端面より下流側におけるビーム中心軌道軸zに
沿ったy方向ビーム位置y、すなわちy方向のビーム軌
道は近似的に次式で表される。
【0022】
【数3】
【0023】ここでビーム中心軌道軸zの原点位置と正
の向き、およびa,Φ,E1 については、x方向につい
ての上記説明で述べたとおりである。Gy は前記原点か
らy方向に関する焦点までの距離である。Ly は前記原
点からy方向に関する像点までの距離である。L1 はイ
オン源ビーム引出し電極から質量分離器入射端面までの
距離である。by とβy は、イオン源ビーム引出し電極
から出射する際の、ビームのy方向位置(以後「y方向
出射位置」とよぶ)と、ビーム中心軌道軸zに対する出
射角である。
【0024】x方向についての上記説明と同様に以後簡
略化のため、ビーム引出し電極と引出し孔配置がビーム
中心軌道軸zに関して対称とし(この場合もビーム軌道
はビーム中心軌道軸zに関して対称となる)、y方向出
射位置by >0の場合についてのみ説明する。
【0025】通常は、ビームを収束させるために1−Φ
tanE1>0とする。それゆえ、焦点より下流側で像点よ
り上流側の区間である0<(z−Gy )/(Ly −Gy )<
1の範囲では、|y|が最大となるのはby と−β
y y <0)の最大のビーム成分であり、本成分につい
ては、by が同じであれば−βy が小さいほど|y|が
小さくなることが数3より示される。すなわち、ビーム
引出し電極の最外縁部の引出し孔からビーム中心軌道軸
zに向かって出射したビーム成分とビーム中心軌道軸z
とのなす角度−βy が小さいほど、質量分離器の焦点よ
り下流側で像点より上流側の前記区間でのビーム幅|2
y|が小さくなる。
【0026】x方向に関する数2と同様に、ビーム中心
軌道軸zに向かってビーム引出し電極11上のy方向出
射位置by (>0)から出射するビーム成分の、該ビー
ム中心軌道軸zに対する出射角βy は、
【0027】
【数4】 βy =−αy +γy …(数4) で表される。ここでαy (>0)はビーム引出し電極1
1の電極面の法線nに対するビームの発散角である。ま
たγy は電極面の法線nがビーム中心軌道軸zとなす角
度である。
【0028】x方向についての上記説明で述べたと同様
に、ビーム引出し電極を図3のようにビーム進行方向下
流側に向かって凸型の湾曲形状にすると、数4において
γyが正値となり−βy が小さくなるので、数3から明
らかなように、質量分離器の焦点より下流側で像点より
上流側の前記区間でのビーム幅|2y|が小さくなる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて以
下説明する。
【0030】図1は本発明に基づくイオン注入装置であ
る。本装置は、マイクロ波放電でプラズマを生成して該
プラズマからイオンビームを引出すイオン源1と、該イ
オン源1からのイオンビームから所望のイオン種を分離
する質量分離器2と、質量分離器2を通過したイオンビ
ームのうち、所望のイオン種以外のビーム成分を遮り、
所望のイオン種のビーム成分を通過させる質量分離スリ
ット3と、該所望のイオン種のビームを所望のエネルギ
ーまで加速する加速管4と、加速管4で所望のエネルギ
ーまで加速された前記ビームを所望の断面形状に整形す
る四極レンズ5と、四極レンズ5を通過したビームから
中性粒子や所定のエネルギー以下のイオンを除去するビ
ーム偏向器6と、ビーム偏向器6を通過した所望のイオ
ン種,エネルギーのビームが被注入物である半導体ウエ
ハ8に所望の濃度分布で注入されるように、半導体ウエ
ハ8を走査する注入室7とからなる。
【0031】イオン源1には、ビーム進行方向下流側に
凸型で電極面が球面の湾曲形状をなし、複数個の引出し
孔を有するビーム引出し電極11を使用している。ビー
ム引出し電極11は3枚構成で、ビーム進行方向上流側
から加速電極111,減速電極112,接地電極113
の順に配置してある。加速電極111には接地電極11
3に対して正の電圧が印加され、イオンビームが引出さ
れる。減速電極112には接地電極113に対して負の電
圧が印加され、逆流電子が抑制される。
【0032】加速電極111,減速電極112,接地電
極113の曲率中心は、ビーム中心軌道軸z上の共通の
点Oc に位置させ、加速電極111と減速電極112の
間隔および減速電極112と接地電極113の間隔が、
少なくとも引出し孔が配置されている領域でそれぞれ一
定になるようにしてある。すなわち図4に示すように、
加速電極111,減速電極112,接地電極113の上
流側面の曲率半径をそれぞれra ,rd ,rg とし、加
速電極111と減速電極112の厚さをそれぞれta
d とし、加速電極111の下流側面と減速電極112
の上流側面との間隔をgad,減速電極112の下流側面
と接地電極113の上流側面との間隔をgadとした場
合、次式
【0033】
【数5】 gad =rd −(ra +ta ) (rd とra とta はそれぞれ一定) …(数5)
【0034】
【数6】 gdg =rg −(rd +td ) (rg とrd とtd はそれぞれ一定) …(数6) が、少なくとも引出し孔が配置されている領域で成り立
つようにしてある。
【0035】加速電極111,減速電極112,接地電
極113には複数個の引出し孔が同心円状に配置してあ
る。各引出し孔の中心線は前記曲率中心Oc を通る。ま
た図5に示すように、加速電極111の引出し孔の各中
心線と、減速電極112の引出し孔の各中心線と、接地
電極113の引出し孔の各中心線とをそれぞれ一致させ
てある。
【0036】質量分離器2は扇形磁界を利用する偏向角
Φ=90度の磁界型分離器である。イオン源ビーム引出
し電極11から質量分離器2の入射端面までの距離L1
は、この区間におけるビームの損失を低減するため、質
量分離器2の軌道半径aの1.1倍と短くしてある(L
1 =1.1a)。質量分離器2の出射端面からx方向に
関する像点までの距離Lx と、y方向に関する像点まで
の距離Ly がともに4.4a になるように、質量分離器
2の入射角E1 と出射角E2 を設定してある。質量分離
器2の出射端面から焦点までの距離は、x方向がGx
0.80a,y方向がGy =0.12aである。
【0037】質量分離スリット3は質量分離器2の出射
端面から1.1aの位置に設置してある。
【0038】加速管4には上流側加速電極41と下流側
加速電極42と抑制電極43とを使用している。上流側
加速電極41には下流側加速電極42に対して正の電圧
が印加され、イオンビームが所定のエネルギーに加速さ
れる。抑制電極43には下流側加速電極42に対して負
の電圧が印加され、逆流電子が抑制される。上流側加速
電極41は質量分離器2の出射端面から1.5aの位置
に設置してある。
【0039】四極レンズ5は、第1から第3の磁気四極
レンズ51から53を等間隔で配置した3連構成で、第
1四極レンズ51のビーム入射端面は質量分離器2の出
射端面から2.1a の位置,第3四極レンズ53のビー
ム出射端面は質量分離器2の出射端面から4.0a の位
置である。
【0040】上記質量分離スリット3と,加速管4の上
流側加速電極41,下流側加速電極42,抑制電極43
と、3連の四極レンズ5は、全て質量分離器2の焦点よ
り下流側かつ像点より上流側に設置してある。
【0041】ビーム偏向器6は扇形磁界を利用する磁界
型偏向器である。注入室7では、回転軸に垂直な方向に
往復動作する回転円盤71の円周上に複数枚の半導体ウ
エハ8が等角度間隔で保持され、前記回転円盤71の回
転動作および往復動作により、前記ウエハ8全てについ
てかつ各ウエハ8全面に均一濃度分布でイオンビームが
注入される。
【0042】上記構成における、イオン源ビーム引出し
電極から質量分離器2と質量分離スリット3と加速管4
と磁気四極レンズ5とを経て像点に到るビームの軌道を
計算した結果を図6に示す。(a)がx方向の軌道、
(b)がy方向の軌道である。イオンビームは、ビーム
引出し電極11上の直径0.056a の領域に同心円状
に配置された各引出し孔から、該ビーム引出し電極11
の電極面の法線nに対してαx ,αy =最大1.5 度の
発散角で引出されるものとして計算した。なお本図の質
量分離器2内でのx方向の座標は、該質量分離器2内の
ビーム中心軌道軸を基準にしたものである。また本図の
ビーム軌道は、説明をわかりやすくするため、上流側加
速電極41と下流側加速電極42の間および抑制電極4
3と下流側加速電極42の間に電圧を印加せず、かつ磁
気四極レンズ5を励磁しない場合を示す。
【0043】また図7は、上記構成において、上記凸型
の湾曲形状のビーム引出し電極11のかわりに、従来用
いられていた平板形状の電極をイオン源のビーム引出し
電極として使用した場合の軌道を、比較のために計算し
た結果である。引出し孔の寸法と配置は前記凸型の湾曲
形状のビーム引出し電極11の場合と同じである。
【0044】まず図7について説明する。平板形状のビ
ーム引出し電極では、電極面の法線nはビーム中心軌道
軸zと平行である(数2または数4にてγx ,γy
0)。イオン源ビーム引出し電極の最外縁部の引出し孔
からビーム中心軌道軸zに向かって、該ビーム中心軌道
軸zに対してβx ,βy =−1.5 度の角度で出射した
ビーム成分(軌道を太線で表す)により、質量分離器2
の焦点より下流側で像点より上流側の区間でのビーム幅
が決まることが本図からわかる。質量分離スリット3の
位置でのビーム幅はx方向が0.077a,y方向が0.
099a,加速管4の上流側加速電極41の位置でのビ
ーム幅はx方向が0.086a ,y方向が0.10a,
第1四極レンズ51の入射端面位置でのビーム幅はx方
向が0.099a,y方向が0.11aである。
【0045】次にビーム進行方向下流側に凸型の湾曲形
状のビーム引出し電極11を使用した場合の軌道である
図6について説明する。このビーム引出し電極11の加
速電極111の上流側面の曲率半径ra は3.7aであ
る。
【0046】この場合、電極面の法線nがビーム中心軌
道軸zとなす角度γx およびγy は、ビーム引出し電極
11の最外縁部の引出し孔位置で+0.4 度である。し
たがってビーム中心軌道軸zに向かって出射するビーム
成分(軌道を太線で表す)の該ビーム中心軌道軸zに対
する出射角βx およびβy は、数2または数4から
【0047】
【数7】 βx ,βy =−1.5度+0.4度=−1.1度 …(数7) となり、平板形状のビーム引出し電極を使用した図6の
場合(βx,βy=−1.5度)よりもその絶対値が小さく
なる。この凸型の湾曲形状のビーム引出し電極11を使
用すると、質量分離スリット3の位置のビーム幅はx方
向が0.070a,y方向が0.081a ,加速管4の上流
側加速電極41の位置のビーム幅はx方向が0.070
a,y方向が0.090a,第1四極レンズ51の入射
端面位置でのビーム幅はx方向が0.087a,y方向
が0.10aとなり、図6に示した平板形状の電極を使
用した場合よりもビーム幅が小さくなる。それゆえ、質
量分離スリット3の開孔寸法を小さくして高質量分解能
を得ることや、上流側加速電極41,下流側加速電極4
2,抑制電極43の開孔寸法を小さくして加速管4を小
型化することや、四極レンズ5の口径を小さくして四極
レンズ5を小型化することが、ビーム電流の損失なしに
可能となる。
【0048】なおビーム引出し電極11をビーム進行方
向下流側に向かって凹型にすると、質量分離器2の焦点
より下流側かつ像点より上流側に設置してある質量分離
スリット3,上流側加速電極41,下流側加速電極4
2,抑制電極43,四極レンズ5の位置でのビーム幅
が、図6に示した平板形状のビーム引出し電極の場合よ
りもむしろ大きくなってしまうことは、数1から数4お
よび図3より明らかである。
【0049】また本実施例では加速電極111の上流側
面の曲率半径ra を3.7a にしているが、本発明はこ
の値に限定されるものではない。質量分離器2の焦点と
像点の間のどの位置でビーム幅を特に小さくするかによ
り、またビーム引出し電極11と質量分離器2の入射端
面との間の距離L1 や、質量分離器の偏向角Φなどの種
々のパラメータにより、その最適値が決まる。
【0050】本実施例のイオン注入装置では、イオン源
1の加速電極111,減速電極112,接地電極113の曲
率中心をビーム中心軌道軸z上の共通の点Oc に位置さ
せ、引出し孔が配置されている領域で数5および数6が
成り立つようにし、加速電極111と減速電極112の
間隔および減速電極112と接地電極113の間隔がそ
れぞれ一定になるようにしているので、加速電極111
と減速電極112の間の電位分布と減速電極112と接
地電極113の間の電位分布がそれぞれ一様になる。そ
れゆえすべての引出し孔から同等の電流のビームが引出
されるとともに、すべての引出し孔からの引出しビーム
が同等の発散角になるので、均一なビームが得られる。
【0051】また本実施例のイオン注入装置では、イオ
ン源1の加速電極111の引出し孔の各中心線と、減速
電極112の引出し孔の各中心線と、接地電極113の
引出し孔の各中心線とをそれぞれ一致させているので、
加速電極111から出射したビームは減速電極112や
接地電極113に衝突することなく、また減速電極11
2や接地電極113を通過する際に偏向することなく引
出されるので、ビームの損失が少ない。
【0052】
【発明の効果】以上説明した本発明のイオン注入装置に
よれば、質量分離器の焦点より下流側で像点より上流側
の質量分離スリットや加速電極や四極レンズが設置され
る区間でのビーム幅が小さくなるので、装置の小型化お
よび高質量分解能と、大電流ビームを得ることとが両立
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すイオン注入装置の概略
図である。
【図2】多孔電極のビーム引出し電極から質量分離器を
経て像点にいたるビーム軌道を表す図である。
【図3】ビーム中心軌道軸zに向かって出射するビーム
成分の、該ビーム中心軌道軸zに対する角度βx と、ビ
ーム引出し電極の電極面の法線nに対するビームの発散
角αx と、電極面の法線nがビーム中心軌道軸zとなす
角γx の関係を説明する、ビーム引出し電極の断面図で
ある。
【図4】イオン源の加速電極,減速電極,接地電極の曲
率半径と厚さと各電極同士の間隔の関係を説明する、こ
れらビーム引出し電極の断面図である。
【図5】イオン源の加速電極,減速電極,接地電極の引
出し孔の配置を説明する、これらビーム引出し電極の断
面図である。
【図6】ビーム進行方向下流側に凸型の湾曲形状のビー
ム引出し電極を使用した場合のビーム軌道を表す図であ
る。
【図7】平板形状のビーム引出し電極を使用した場合の
ビーム軌道を表す図である。
【符号の説明】
1…イオン源、2…質量分離器、3…質量分離スリッ
ト、4…加速管、5…四極レンズ、6…ビーム偏向器、
7…注入室、8…半導体ウエハ、11…凸型形状のビー
ム引出し電極、41…上流側加速電極、42…下流側加
速電極、43…抑制電極、51…第1四極レンズ、52
…第2四極レンズ、53…第3四極レンズ、71…回転
円盤、111…加速電極、112…減速電極、113…
接地電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/265 H01L 21/265 603A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマを生成して該プラズマからイオン
    ビームを引出すイオン源と、該イオン源からのイオンビ
    ームから所望のイオン種を分離する質量分離器と、該質
    量分離器で分離された所望のイオン種のビームが被注入
    物に所望の濃度分布で注入されるように、該ビームや該
    被注入物を走査する注入室とからなるイオン注入装置に
    おいて、前記イオン源のビーム引出し電極が複数個の引
    出し孔を有する多孔電極であり、該電極の形状が、イオ
    ンビーム進行方向下流側に向かって凸型の湾曲形状であ
    ることを特徴とするイオン注入装置。
  2. 【請求項2】前記質量分離器を通過したイオンビームの
    うち、所望のイオン種以外のビーム成分を遮り、所望の
    イオン種のビーム成分を通過させる質量分離スリット
    を、前記質量分離器の焦点よりも下流側で、かつ、像点
    よりも上流側に設置してあることを特徴とする請求項1
    記載のイオン注入装置。
  3. 【請求項3】前記質量分離器で分離された所望のイオン
    種のビームを所望のエネルギーまで加速する加速管の加
    速電極を、前記質量分離器の焦点よりも下流側で、か
    つ、像点よりも上流側に設置してあることを特徴とする
    請求項1記載のイオン注入装置。
  4. 【請求項4】前記加速管で所望のエネルギーまで加速さ
    れたビームを所望の断面形状に整形する四極レンズを、
    前記質量分離器の焦点よりも下流側で、かつ、像点より
    も上流側に少なくとも1個設置してあることを特徴とす
    る請求項1記載のイオン注入装置。
JP12825997A 1997-05-19 1997-05-19 イオン注入装置 Pending JPH10321151A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2386247A (en) * 2002-01-11 2003-09-10 Applied Materials Inc Ion beam generator

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2386247A (en) * 2002-01-11 2003-09-10 Applied Materials Inc Ion beam generator
US6777882B2 (en) 2002-01-11 2004-08-17 Applied Materials, Inc. Ion beam generator
GB2386247B (en) * 2002-01-11 2005-09-07 Applied Materials Inc Ion beam generator

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