JPH10320819A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

Info

Publication number
JPH10320819A
JPH10320819A JP9139272A JP13927297A JPH10320819A JP H10320819 A JPH10320819 A JP H10320819A JP 9139272 A JP9139272 A JP 9139272A JP 13927297 A JP13927297 A JP 13927297A JP H10320819 A JPH10320819 A JP H10320819A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
optical
laser beam
light emitting
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9139272A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobukazu Tanaka
伸和 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Columbia Co Ltd
Original Assignee
Nippon Columbia Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Columbia Co Ltd filed Critical Nippon Columbia Co Ltd
Priority to JP9139272A priority Critical patent/JPH10320819A/ja
Publication of JPH10320819A publication Critical patent/JPH10320819A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高密度の光ディスクを再生する光ピックアップ
装置において、光軸の傾き又は位置等の高精度な調整が
困難であった。 【解決手段】光ピックアップ装置において、いずれかの
光学素子にレーザチップから出射したレーザビームの一
部をレーザチップの発光点に反射させる反射面を備え
る。また、レーザチップの発光点に照射する反射光を遮
蔽する遮蔽手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクの記録
再生を行う光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、光ディスクは、コンピュータの記
録メディア、画像や音声の記録メディアとして普及して
いる。そのような中、ソフトウェアのデータサイズの増
大、画像、音声の高品質化による情報量の増大に伴い、
記録メディアは、より一層の大容量化、高密度化が望ま
れている。そのため、光ディスクのトラックピッチを狭
め、最短ピットの長さをより短くすることが研究検討さ
れ、半導体レーザの短波長化も手伝って、デジタル・バ
ーサタイル・ディスク(DVD:Digital Versatile Di
sk)システムも商品化されるに至っている。
【0003】コンパクト・ディスク(CD:Compact Di
sk)の再生に用いる光ピックアップ装置においては、対
物レンズやコリメータレンズ等の光学部品の傾き調整又
は位置調整は、人間の目によりレーザビームを観測する
ことにより、又、光学部品の精度、光学系のホルダーの
機械加工精度等の機械精度により調整していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、対物レ
ンズやコリメータレンズ等の光学部品が、レーザビーム
の光軸に対して傾くことにより、コマ収差や非点収差等
の光学的収差が発生し、光ディスク上に形成されるビー
ムスポットの品質を悪化させてしまう。すなわち、DV
Dのような高記録密度の光ディスクの再生には、回折限
界に近い十分なビームスポットの絞り込みが必要であ
り、従来のCDでは問題とならなかった光ピックアップ
装置の光学部品の相互間における高精度な傾き調整及び
位置調整が必要になってきている。
【0005】高密度の光ディスクを再生する光ピックア
ップ装置における傾き調整及び位置調整は、従来の方法
では光軸の観測方法や機械的精度の誤差等から十分では
なかった。調整精度を上げるには、光軸を調整するため
の部品点数を増やすと共に人間の目による観測数を増や
す必要があった。また、調整に用いる器具の精密な規格
精度が要求されるため、高精度な調整が困難であるとい
う問題があった。
【0006】そのため本発明では、光ピックアップ装置
の光学部品の調整を、部品点数を増加させず、容易かつ
高精度に行う手段を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
おいては、レーザビームを発光点から出射するレーザチ
ップを収納した半導体レーザ素子と、半導体レーザ素子
から出射されたレーザビームを集光し、光ディスクの情
報記録面上にビームスポットを形成する対物レンズとを
備え、光ディスクからの反射戻り光から光ディスクに記
録されている情報を再生する光ピックアップ装置におい
て、半導体レーザ素子から出射したレーザビームをコリ
メート光に変換するコリメータレンズと、コリメータレ
ンズのレーザビームが入射する入射面の一部に設けら
れ、レーザチップから出射したレーザビームの一部をレ
ーザチップの発光点に反射させる反射面とを備えたこと
を特徴としている。
【0008】また、請求項2記載の本発明においては、
レーザビームを発光点から出射するレーザチップを収納
した半導体レーザ素子と、半導体レーザ素子から出射さ
れたレーザビームを集光し、光ディスクの情報記録面上
にビームスポットを形成する対物レンズとを備え、光デ
ィスクからの反射戻り光から光ディスクに記録されてい
る情報を再生する光ピックアップ装置において、対物レ
ンズの基準となる面に設けられ、レーザチップの発光点
から出射したビームの一部をレーザチップの発光点に反
射させる反射面を備えたことを特徴としている。
【0009】また、請求項3記載の本発明においては、
レーザビームを発光点から出射するレーザチップを収納
した半導体レーザ素子と、半導体レーザ素子から出射さ
れたレーザビームを集光し、光ディスクの情報記録面上
にビームスポットを形成する対物レンズとを備え、光デ
ィスクからの反射戻り光から光ディスクに記録されてい
る情報を再生する光ピックアップ装置において、半導体
レーザ素子から出射したレーザビームの偏光方向により
レーザビームの進行方向を変化させる偏光ビームスプリ
ッタと、偏光ビームスプリッタのレーザビームが入射す
る面に配置したレーザビームの一部をレーザチップの発
光点に反射させる反射面とを備えたことを特徴としてい
る。
【0010】また、請求項4記載の本発明においては、
請求項1乃至請求項3記載の光ピックアップ装置におい
て、レーザチップの発光点に照射する反射光を遮蔽する
遮蔽手段を備えたことを特徴としている。
【0011】本発明によれば、半導体レーザ素子のレー
ザチップから出射されたレーザビームのうちの一部(外
周部ビーム)を、コリメータレンズ、ビームスプリッタ
及び対物レンズ等の光学素子のうち、いずれか一つに設
けた反射面によりレーザチップ側に反射させ、その反射
光がレーザチップの発光点に照射するようにする。この
ような構成とすることにより、レーザチップには、レー
ザビームの発光出力が変動する戻り光ノイズが生じ、そ
の発光出力の変動に基づいてレーザビームの光軸に対す
る光学部品の傾き及び位置を調整することができる。ま
た、調整後、前記反射面に至るレーザビームを遮蔽手段
で遮蔽するようにしたため、光ディスクの記録再生時に
は、レーザビームの出力に戻り光ノイズの影響を与えな
い。このことにより、それぞれの光学部品の傾き及び位
置の調整を、部品点数を増加させずに高精度かつ容易に
行うことができ、それぞれの光学部品の傾き及び位置の
ずれより発生する収差を小さくすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光ピックアップ
装置の一実施例の概略構成を示す模式図である。半導体
レーザ素子101は、底部に3本の電極端子102を有
し、各電極端子は、それぞれレーザケース103、レー
ザチップ104、フォトダイオード105に接続されて
いる。半導体レーザ素子101内のレーザチップ104
の前側のレーザ発光点から射出される拡散ビーム106
は、コリメータレンズ107の拡散ビーム入射面108
に到達する。この拡散ビーム入射面108に到達する拡
散ビーム106のうち、光ディスクの記録再生に適さな
い外周部ビーム109は、拡散ビーム入射面108の周
辺部に設けられた反射面110によって反射される。
【0013】この反射面110は、コリメータレンズ1
07が設計された位置に傾きなく取り付けられた際に、
レーザチップ104のレーザ発光点から出射された拡散
ビーム106を反射して、元のレーザ発光点位置に戻ら
せしめる形状とする。概略的には、この反射面110を
コリメータレンズ107の前側焦点位置を中心とした球
面とすればよい。
【0014】一方、反射面110に到達しないレーザビ
ーム111は、コリメータレンズ107によりコリメー
ト光に整形され、偏光ビームスプリッタ112、λ/4
板113を通過し、反射ミラー114によって向きが変
えられる。そして、対物レンズ115によって集光され
て、光ディスク116の情報記録面上にビームスポット
(図示せず)を形成する。
【0015】レーザビーム111は、光ディスク116
の反射膜によって反射され、反射戻り光となり、対物レ
ンズ115、反射ミラー114、λ/4板113を再び
通過する。λ/4板113を2度通過したことによっ
て、レーザビーム111は、その偏光方向が90゜回転
し、偏光ビームスプリッタ112を再度通過する際に、
その貼り合わせ面によって反射され、戻り光学系に向か
う。
【0016】反射戻り光のレーザビーム111は、戻り
光学系である複合レンズ117に入射する。この複合レ
ンズ117の入射面118は凸曲面であり、入射したレ
ーザビーム111を収束光119に変換する。そして、
複合レンズ117の出射面120はシリンドリカル面で
あり、収束光119に非点収差を与える。複合レンズ1
17を通過した収束光119は、分割フォトダイオード
121に照射される。分割フォトダイオード121から
の電気信号に基づいて、アクチュエータ(図示せず)に
より対物レンズ115を駆動し、フォーカスサーボ、ト
ラッキングサーボを行い光ディスク116の情報を再生
する。
【0017】コリメータレンズ107付近の光学系の構
成について詳細に説明する。図2は、本実施例の光ピッ
クアップ装置におけるコリメータレンズ付近の概略構成
を示す模式図である。図2において、レーザチップ10
4には、半導体レーザ素子101の外部に出射する拡散
ビーム106を発生する前方発光点122と、レーザチ
ップ104の出力をモニタするために、半導体レーザ素
子101内部のフォトダイオード105方向に出射する
モニタビーム123を発生する後方発光点124の2つ
がある。
【0018】前方発光点122の前方には、ウインドウ
ガラス125が設けられており、ウィンドウガラス12
5は、半導体レーザ素子101の内部に窒素封入されて
いるレーザチップ104からの拡散ビーム106を射出
する透過窓として使用されている。ウインドウガラス1
25を拡散ビーム106が透過する際に、球面収差と呼
ばれる光学的な収差が発生するが、コリメータレンズ1
07は、この収差を補正してレーザビーム111に球面
収差が残存しないように設計されている。
【0019】また、本実施例においては、コリメータレ
ンズ107に配置した反射面110も前記球面収差を補
正し、反射面110から反射した外周部ビーム109の
ほぼ全てが前方発光点122に戻っていくように設計さ
れている。言い換えれば、反射面110の各位置での法
線ベクトルがビーム波面の法線ベクトルと一致するよう
に設計されている。
【0020】前述したコリメータレンズ107の大まか
な傾きと位置の調整は、コリメータレンズ107の光学
的基準面を有するレンズホルダ126を光学系のホルダ
(図示せず)の基準面に基づいて位置合わせをする。コ
リメータレンズ107の傾き及び位置を調整する調整手
段(図示せず)は、コリメータレンズ107のレンズホ
ルダ126を、ネジ等を用いて機械的に、または、圧電
素子や磁気回路等を用いて電気的に位置を調整するもの
である。後述するコリメータレンズ107の傾き及び位
置の微調整は、電気的な調整手段が有効である。
【0021】そして、電極端子102のレーザ端子に電
圧を与えると、レーザチップ104の前方発光点122
から、拡散ビーム106が発生する。拡散ビーム106
のうち、光ディスクの記録再生に使用しない外周部ビー
ム109は、反射面110によって反射され、レーザチ
ップ104に戻ってくる。このとき、前方発光点122
内に入ってくる戻り光量に従って、レーザチップ104
の発振状態に変化が起こり、戻り光ノイズと呼ばれる発
光パワーの変化が発生する。この変化は、後方発光点1
24から発生するモニタビーム123にも同様に発生
し、フォトダイオード105により検出される。
【0022】このフォトダイオード105により発生し
た電流変化は、電極端子102を通じて外部の増幅回路
に接続され観測される。この増幅された信号を観測しつ
つ、コリメータレンズ107の傾き及び位置の調整手段
(調整機構)に基づいて微調整を行い、前記戻り光ノイ
ズが最大となったときに、前方発光点122への戻り反
射光量が最大であるということになる。つまり、コリメ
ータレンズ107が正しい設計位置に設置されたことを
示す。
【0023】以上のように調整した後、実際の記録再生
を行う際には戻り光ノイズは必要とされないだけでなく
有害であるので、コリメータレンズ107と半導体レー
ザ素子101の間に、戻り光ノイズのモニタ用に使用さ
れた外周部ビーム109を遮蔽する遮蔽物127を挿入
する。これによって、再生時には戻り光ノイズは発生し
ない。また、高周波重畳により戻り光ノイズの影響を低
減するようにしてもよい。
【0024】また、前述した実施例においては、拡散ビ
ーム106の外周部ビーム109を戻り光ノイズのモニ
タ用として用いたが、拡散ビーム106の中心部のレー
ザビーム111を戻り光ノイズのモニタ用として用いて
もよい。この場合、コリメータレンズ107の中心部に
反射面110を備え、また、調整後に挿入する遮蔽物1
27も拡散ビーム106の中心部のレーザビーム111
を遮蔽するものを用いる。この構成においては、コリメ
ータレンズ107を通過したレーザビーム111の中心
部を遮蔽するため、対物レンズ115で集光した場合
に、絞られるビームスポット径をより小さくすることが
でき、より高密度の光ディスクを再生することが可能と
なる。
【0025】次に、本発明における他の実施例について
説明する。つまり、本実施例では、前述した反射面11
0を対物レンズ115に設け、半導体レーザ素子101
から対物レンズ115の間の位置及び傾きを調整できる
ようにしたものである。図3は、本発明の光ピックアッ
プ装置における他の実施例の概略構成を示す模式図であ
る。図3に示すように、半導体レーザ素子101からの
レーザビーム111を反射する反射面110を、対物レ
ンズ115の周縁部(外周部)、すなわち光軸に垂直に
配置するための基準面に備えている。反射面110は、
対物レンズ115の基準面にコーティング等により反射
膜として形成してもよい。また、反射面110は、対物
レンズ115のホルダ(図示せず)に設けた基準面に設
けるなど、対物レンズ115の光軸に対する基準面に設
けてもよい。図3に示す構成の光ピックアップ装置にお
いて、光ディスクを再生する場合は、前述した構成の光
ピックアップと同様のため、説明は省略する。
【0026】図3に示す実施例の光ピックアップ装置に
おける対物レンズ115の傾きの調整について説明す
る。図4は、本実施例の光ピックアップ装置における傾
き調整を説明するための模式図である。本実施例におい
ては、対物レンズ115の傾きを調整する場合に光ディ
スク116を用いずに、図3に示すλ/4板113を外
した状態で半導体レーザ素子101を発光させて行う。
光源である半導体レーザ素子101内部にあるレーザチ
ップ104には、前述したように、前方発光点122と
後方発光点124の2つの発光点がある。
【0027】対物レンズ115の傾き調整は、λ/4板
113を外したことにより、対物レンズ115の基準面
に設けられた反射面110で反射した外周部ビーム10
9が、コリメータレンズ107を経て半導体レーザ素子
101に向かう。対物レンズ115の光軸が、レーザビ
ーム111の進行方向と一致している場合は、対物レン
ズ115の基準面に設けられた反射面110が、レーザ
ビーム111に対して垂直となるため、反射面110か
ら反射したレーザビーム111は、レーザチップ104
の前方発光点122に戻ってくる。また、対物レンズ1
15が傾いている場合は、半導体レーザ素子101から
出射したレーザビーム111は、対物レンズ115の基
準面に設けられた反射面110により反射するが、光軸
がずれているためレーザチップ104のレーザビーム1
11の戻り光量が変化する。
【0028】レーザチップ104の前方発光点122
に、反射面110から反射したレーザビーム111が入
射すると、前方発光点122に入射するレーザビーム1
11の光量にしたがって、レーザチップ104の発振状
態が変化して発光パワーの変化が発生する戻り光ノイズ
が生じる。この戻り光ノイズは、レーザチップ104の
後方発光点124から発生するモニタビーム123にも
同様に発生し、フォトダイオード105により検出され
る。フォトダイオード105で検出された戻り光ノイズ
の電流変化は、電極端子102を通じて外部の増幅回路
に接続し観測することができる。
【0029】この戻り光ノイズの電流変化を観測して、
調整手段(図示せず)により対物レンズ115の傾きの
微調整を行った際に、戻り光ノイズが大きくなったとき
にレーザチップ104の前方発光点122へのレーザビ
ーム111の戻り光が多いことであり、対物レンズ11
5が正しい傾きで配置されていることを認識することが
できる。ここで、傾き及び位置を調整する調整手段(図
示せず)は、それぞれの光学素子をネジ等を用いて機械
的に、または、圧電素子や磁気回路等を用いて電気的に
位置を調整するものである。
【0030】また、調整後は、図3に示すように、λ/
4板を光路中に挿入することにより、反射面110から
の反射光も偏光ビームスプリッタ112で複合レンズ1
17の方向に反射する。反射面110からのレーザビー
ム111が、分割フォトダイオード121に入射しない
ように、偏光ビームスプリッタ112と複合レンズ11
7との間に遮蔽物を挿入する。このことにより、光ディ
スクからの戻り光に反射光が影響を与えることがなくな
る。
【0031】以上のように、対物レンズ115の光軸と
半導体レーザ素子101から出射したレーザビーム11
1の光軸とを調整することにより、対物レンズ115の
光軸の傾きによって発生するコマ収差、批点収差を小さ
く押さえ、光ディスク116の記録再生を行うビームス
ポットを回折限界付近まで絞ることができると共に、対
物レンズ115の傾き調整を部品点数を増加させず、容
易且つ高精度に行うことができる。
【0032】また、他の実施例として、光ピックアップ
装置にコリメータレンズ107を用いずに、有限系の光
学系を利用する場合について説明する。図5は、本発明
の光ピックアップ装置における他の実施例の概略構成を
示す模式図である。図5において、レーザチップ104
の前方発光点122から出射され、偏光ビームスプリッ
タ112の入射するレーザビーム111のうち、光ディ
スク116の記録再生に用いられないレーザビーム11
1は、偏光ビームスプリッタ112入射面の外周部に設
けられた反射面110により反射される。この反射面1
10は曲面であり、偏光ビームスプリッタ112が設計
された位置に傾きなく取り付けられた際に、半導体レー
ザ素子101の前方発光点122から出射したレーザビ
ーム111を反射して、元の前方発光点122の位置に
戻すような形状となっている。具体的には、前方発光点
122と反射面110との距離を、反射面110の曲面
の曲率半径とし、レーザチップ104の前方発光点12
2を中心とした曲面とする形状である。
【0033】光源である半導体レーザ素子101と偏光
ビームスプリッタ112付近の光学系について、具体的
に説明する。図6は、本実施例の光ピックアップ装置に
おける半導体レーザ素子及び偏光ビームスプリッタ付近
の概略構成を示す模式図である。図6において、レーザ
チップ104の前方発光点122の前方には、ウィンド
ガラス125が設けられており、窒素封入されているレ
ーザチップ104からのレーザビーム111を出射する
透過窓として使用されている。このウィンドガラス12
5をレーザビーム111が透過する際には、光学的な収
差である球面収差が発生する。
【0034】本実施例における反射面110は、前記球
面収差を補正し、反射光のほぼ全てが前方発光点122
に戻っていくような曲率半径に設計され、そして、反射
面110の曲面では、曲率半径が異なるように設計され
ている。つまり、反射面110の曲面の各位置での曲率
放線ベクトルレーザビーム波面の放線ベクトルと一致す
るように設計されている。
【0035】先ず、大まかな傾きと位置を偏光ビームス
プリッタ112の光学基準面を光学系のホルダーの基準
面に基づいて合わせる。そして、半導体レーザ素子10
1の電極端子102のレーザ端子に電圧を与えると、レ
ーザチップ104の前方発光点122からレーザビーム
111が発生し、その一部のレーザビーム111は、反
射面110の曲面によりそれぞれ反射され、レーザチッ
プ104の付近に戻ってくる。
【0036】このとき、前方発光点122内に入射する
戻り光量にしたがって、レーザチップ104の発振状態
に変化が生じ、レーザビーム111の発光パワーが変化
するレーザビーム111の戻り光ノイズとなる。この変
化は、後方発光点124から発生するレーザビーム11
1にも同様に生じ、フォトダイオード105によって検
出される。フォトダイオード105により発生した電流
変化は、電極端子を通じて外部の増幅回路により観測す
ることができる。
【0037】そして、増幅回路からの信号を観測しつ
つ、偏光ビームスプリッタ112の傾き及び位置を調整
手段を用いて微調整する。前記の信号の戻り光ノイズが
大きくなった時に、レーザチップ104の前方発光点1
22への戻り光が最大となり、偏光ビームスプリッタ1
12が正しい設計位置に設置されたことを示す。ひとつ
の反射面110では、距離の調整しかできないため、曲
率半径の異なる2つの曲面を設けることにより、距離及
び傾きの双方が設計位置に合ったときに、それぞれの曲
面から戻り光が、レーザチップ104の前方発光点12
2にもどる戻り光量が最大となるため、位置及び傾きの
調整が可能となる。
【0038】前述した調整が終了し、光ディスクの記録
再生を行う際には、戻り光ノイズは有害となるため、偏
光ビームスプリッタ112と半導体レーザ素子101と
の間に戻り光ノイズのモニタ用に用いられた外周部のレ
ーザビーム111を遮蔽する遮蔽物127を挿入するこ
とにより、戻り光ノイズが発生しなくなる。また、高周
波重畳により戻り光ノイズの影響を低減してもよい。
【0039】また、本実施例の光ピックアップ装置に超
解像現象を利用してもよい。図7は、本実施例光ピック
アップ装置において超解像現象を利用した場合の概略構
成を示す模式図である。図7に示すように、本実施例に
おいては、偏光ビームスプリッタ112の入射面の中央
部と出射面の中央部に、前述した異なる曲率半径を有す
る曲面を備えた反射面110を設け、それぞれの反射面
110からの戻り光を戻り光ノイズを検出する。その戻
り光ノイズに基づいて、傾き及び位置を調整する。そし
て、調整後は、偏光ビームスプリッタ112のレーザチ
ップ104側に配置された反射面110のレーザビーム
111入射側に遮光物127を挿入し、光ディスク記録
再生時のレーザチップ104への反射光の影響を除去す
る。
【0040】以上のように、ビームスプリッタの傾きに
より発生するコマ収差、非点収差を抑えることができ、
高密度記録の光ディスクを再生する際のビームスポット
を回折限界付近まで絞ることができ、位置及び傾きの調
整を部品点数を増加させずに高精度且つ容易に行うこと
ができる。
【0041】以上の実施例において、偏光ビームスプリ
ッタを用いているが、λ/4板を使用せず、光ディスク
再生時に高周波重畳を行って半導体レーザ素子を発光さ
せることにより、無偏光のビームスプリッタを用いた構
成にも利用できる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、光ピックアップ装置の
光学部品の調整を、部品点数を増加させず、容易かつ高
精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ピックアップ装置の一実施例の概略
構成を示す模式図である。
【図2】本実施例の光ピックアップ装置におけるコリメ
ータレンズ付近の概略構成を示す模式図である。
【図3】本発明の光ピックアップ装置における他の実施
例の概略構成を示す模式図である。
【図4】本実施例の光ピックアップ装置における傾き調
整を説明するための模式図である。
【図5】本発明の光ピックアップ装置における他の実施
例の概略構成を示す模式図である。
【図6】本実施例の光ピックアップ装置における半導体
レーザ素子及び偏光ビームスプリッタ付近の概略構成を
示す模式図である。
【図7】本実施例の光ピックアップ装置において超解像
現象を利用した場合の概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
101…半導体レーザ素子、102…電極端子、103
…レーザケース、104…レーザチップ、105…フォ
トダイオード、106…拡散ビーム、107…コリメー
タレンズ、108…拡散ビーム入射面、109…外周部
ビーム、110…反射面、111…レーザビーム、11
2…偏光ビームスプリッタ、113…λ/4板、114
…反射ミラー、115…対物レンズ、116…光ディス
ク、117…複合レンズ、118…入射面、119…収
束光、120…出射面、121…分割フォトダイオー
ド、122…前方発光点、123…モニタビーム、12
4…後方発光点、125…ウィンドウガラス、126…
レンズホルダ、127…遮蔽物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザビームを発光点から出射するレーザ
    チップを収納した半導体レーザ素子と、該半導体レーザ
    素子から出射された前記レーザビームを集光し光ディス
    クの情報記録面上にビームスポットを形成する対物レン
    ズとを備え、前記光ディスクからの反射戻り光から前記
    光ディスクに記録されている情報を再生する光ピックア
    ップ装置において、前記半導体レーザ素子から出射した
    前記レーザビームをコリメート光に変換するコリメータ
    レンズと、該コリメータレンズの前記レーザビームが入
    射する入射面の一部に設けられ前記レーザチップから出
    射した前記レーザビームの一部を前記レーザチップの前
    記発光点に反射させる反射面とを備えたことを特徴とす
    る光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】レーザビームを発光点から出射するレーザ
    チップを収納した半導体レーザ素子と、該半導体レーザ
    素子から出射された前記レーザビームを集光し光ディス
    クの情報記録面上にビームスポットを形成する対物レン
    ズとを備え、前記光ディスクからの反射戻り光から前記
    光ディスクに記録されている情報を再生する光ピックア
    ップ装置において、前記対物レンズの基準となる面に設
    けられ前記レーザチップの前記発光点から出射したビー
    ムの一部を前記レーザチップの前記発光点に反射させる
    反射面を備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】レーザビームを発光点から出射するレーザ
    チップを収納した半導体レーザ素子と、該半導体レーザ
    素子から出射された前記レーザビームを集光し光ディス
    クの情報記録面上にビームスポットを形成する対物レン
    ズとを備え、前記光ディスクからの反射戻り光から前記
    光ディスクに記録されている情報を再生する光ピックア
    ップ装置において、前記半導体レーザ素子から出射した
    前記レーザビームの偏光方向により前記レーザビームの
    進行方向を変化させる偏光ビームスプリッタと、該偏光
    ビームスプリッタの前記レーザビームが入射する面に配
    置した前記レーザビームの一部を前記レーザチップの前
    記発光点に反射させる反射面とを備えたことを特徴とす
    る光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3記載の光ピックアッ
    プ装置において、前記レーザチップの前記発光点に照射
    する前記反射光を遮蔽する遮蔽手段を備えたことを特徴
    とする光ピックアップ装置。
JP9139272A 1997-05-14 1997-05-14 光ピックアップ装置 Withdrawn JPH10320819A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9139272A JPH10320819A (ja) 1997-05-14 1997-05-14 光ピックアップ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9139272A JPH10320819A (ja) 1997-05-14 1997-05-14 光ピックアップ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10320819A true JPH10320819A (ja) 1998-12-04

Family

ID=15241430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9139272A Withdrawn JPH10320819A (ja) 1997-05-14 1997-05-14 光ピックアップ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10320819A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100430270B1 (ko) * 2001-02-06 2004-05-04 엘지전자 주식회사 광픽업 장치에 있어서의 틸트검출 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100430270B1 (ko) * 2001-02-06 2004-05-04 엘지전자 주식회사 광픽업 장치에 있어서의 틸트검출 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0727775B1 (en) Optical disc apparatus
EP0855701B1 (en) Optical pickup compatible with recordable compact disk and digital video disk using plane parallel plates
JP3861586B2 (ja) 光学ピックアップ装置及び記録再生装置
JP2000171346A (ja) 収差検出装置および光ピックアップ装置
KR20010073413A (ko) 광픽업장치
EP0820056B1 (en) Coma aberration correcting method and apparatus in optical pickup
KR100223353B1 (ko) 반도체레이저소자 및 광디스크장치
JP2000076665A (ja) 光ピックアップ装置
US6876620B2 (en) Optical storage device
JP2003099976A (ja) 光ヘッド装置およびその光ヘッド装置が利用される情報記録再生装置
JPH1031841A (ja) 光ピックアップ
KR19980018955A (ko) 광학픽업장치, 광학기록재생장치 및 대물렌즈의 조정방법 (Optical Pickup Device, Optical Recording/Reproducing Apparatus and Objective Lens)
JP4533178B2 (ja) 光ピックアップ及びこれを用いた光情報処理装置
JPH10320819A (ja) 光ピックアップ装置
JP2000501545A (ja) 異なる構造を有する光記憶媒体との間で書込みおよび/または読取りを行う装置
US20070223329A1 (en) Apparatus And Method For Generating A Scanning Beam In An Optical Pickup Head, Miniature Optical Pickup Head And Optical Storage System Incorporating A Miniature Pickup Head
US20020018434A1 (en) An Astigmatism Generating Device To Remove Comma Aberration And Spherical Aberration
JP3619747B2 (ja) 光ピックアップ装置
JPH10134398A (ja) 光ヘッド装置
JP4537628B2 (ja) 光ピックアップ装置及び光ディスク装置
US7061834B2 (en) Optical head and disk recording and reproducing apparatus
JP2005071544A (ja) 球面収差補正板、それを用いた光ピックアップ装置、および球面収差補正方法
JP3608046B2 (ja) 光ディスク装置
JP3810055B2 (ja) 光ディスク装置
JP2003255221A (ja) 光ピックアップ用対物レンズおよび光ピックアップおよび光情報処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040803