JPH10320047A - 無人搬送車制御装置および無人搬送車制御方法 - Google Patents

無人搬送車制御装置および無人搬送車制御方法

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JPH10320047A
JPH10320047A JP9131493A JP13149397A JPH10320047A JP H10320047 A JPH10320047 A JP H10320047A JP 9131493 A JP9131493 A JP 9131493A JP 13149397 A JP13149397 A JP 13149397A JP H10320047 A JPH10320047 A JP H10320047A
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unmanned
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Takami Egawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行中の無人車の経路などに基づき、待機中
の無人車の中から目標点へ最短の時間で到達可能な無人
車に配車の割り付けが行える装置を提供する。 【解決手段】 5は評価値格納メモリであり、各無人車
の移動経路、および移動経路の評価値などを記憶する。
6は計画指示テーブルメモリであり、搬送物の位置や搬
送先などを記憶する。7は、無人車データメモリであ
り、各無人車の現在位置、移動方向などの状態を記憶す
る。8は、走行路データメモリであり、走行路上の各ノ
ードの座標と、その接続関係およびコストなどを記憶す
る。4は搬送実行テーブルメモリであり、搬送要求に対
する搬送実行テーブルが記憶されている。配車割付部2
は、この搬送実行テーブルにより搬送要求に対する、無
人車への配送を割り付ける。また、3は、無人車の搬送
を行う最適な走行経路および動作順序を決定する計画部
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場などの無人搬
送システムにおいて、待機中の無人車に対して、配車割
り付けを行う無人搬送車制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工場などの自動搬送システムは、生産量
の増大に伴い、複数台の無人搬送車(以下、無人車)を
効率的に運行させる必要が生じている。ところが、狭隘
な走行路に無数の無人車を投入した場合、無人車同士の
干渉が発生し、搬送能力の低下を引き起こすため、干渉
を回避できる無人車制御が求められている。
【0003】図9は、複数台の無人搬送車(以下、無人
車と呼ぶ)を走行制御する、従来例としての無人車の最
適経路決定装置の構成を示すブロック図である(特開平
06−289929参照)。図9は、最適経路決定装置
100の構成を示すブロック図である。
【0004】地図データメモリ200は、走行路の地図
データが記憶されている。すなわち、走行路上において
無人搬送車が停止可能なノードの座標や、その接続関係
のデータが記憶されている。また、無人搬送車データメ
モリ201は、無人搬送車のデータが記憶されている。
最適経路生成器202は、図示しない制御局から無人搬
送車に搬送指示が送られると、与えられた搬送指示から
出発ノードと目標ノードとを決める。
【0005】また、グラフ生成器203における静的グ
ラフ生成部204は、地図データメモリ200に記憶さ
れている地図データより経路のコストを計算し、コスト
データを探索グラフメモリ205へ書き込む。さらに、
角度ポテンシャル計算部205は、無人搬送車データメ
モリ201に記憶されている無人車の速度データから角
度ポテンシャルコストを計算し、探索グラフデータメモ
リ205へ書き込む。
【0006】そして、最適経路生成器202は、探索グ
ラフデータメモリ205に記憶されているコストデータ
と角度ポテンシャルコストのデータとに基づき、与えら
れた搬送指示に対応した無人車の最適経路を求める。
【0007】つぎに、図10および図11を用いて、上
述した従来例における無人車に対する配車割り付けの動
作について説明する。図10は、無人車の梯子型走行路
の構造を示す図である。通常、無人車の走行路として
は、図10に示す梯子型、および正方格子型のように規
則性を有する場合がほとんどである。
【0008】図11は、図10の梯子型走行路における
配車要求時の状況を示す図である。たとえば、走行路に
は、無人車#1、無人車#2および無人車#3が運行し
ている。無人車#1は、ノード18からノード21へ、
経路ノード18→ノード19→ノード20→ノード21
の順に進行している。また、無人車#2は、ノード16
において待機中である。同様に、無人車#3は、ノード
22において待機中である。
【0009】以下、前述した前提条件における、図9に
示す最適経路決定装置100により、行われる配車割り
付けについて説明する。ここで、ノード20において、
荷物の積み込み要求が発生した場合、最適経路決定装置
100は、荷物を積み込むための配車割り付けを行う。
上述の条件下において、この積み込み要求に対しては、
待機中の無人車#2と無人車#3とのどちらかが、最適
経路決定装置100により、荷物の積み込みへ割り付け
られる。そして、ここでの問題は、無人車#2と無人車
#3とのどちらが割り付けられるかである。
【0010】まず、配車割り付けに際して、最適経路決
定装置100は、待機している無人車#2の出発点から
目標点までの移動距離が最短となる経路を抽出する。同
様に、最適経路決定装置100は、待機している無人車
#3の出発点から目標点までの移動距離が最短となる経
路を抽出する。
【0011】次に、最適経路決定装置100は、出発点
から目標点までの移動距離を基にして、抽出された経路
の評価値を算定する。その結果、無人車#2と無人車#
3とにおいて、最適経路決定装置100は、評価値の良
い方に、荷物の積み込みに対する割り付けを行う。
【0012】上述した割り付けの基準となる評価値に
は、大別して距離に基づく評価値Aと、時間に基づく評
価値Bとの2種類がある。評価値Aを用いて、配車割り
付けを行った場合、得られる結果は、出発地から目的地
までの無人車の最短移動距離の経路である。すなわち、
割り付けされる無人車は、出発点から目標点までの移動
距離の積算値が最小となる位置で待機している無人車で
ある。
【0013】また、評価値Bを用いて、配車割り付けを
行った場合、得られる結果は、出発点から目標点までの
無人車が移動に要する時間において、最短移動時間の経
路が得られる。すなわち、割り付けされる無人車は、出
発点から目標点までの無人車の移動時間の積算値が最小
となる位置で待機している無人車である。
【0014】ここで、図10の梯子型走行路における各
ノードの座標データを示す図12の表に基づき、最適経
路決定装置100は、図13の示す探索グラフを作成す
る。この探索グラフは、時間を’msec’単位で評価
値とした場合に得られる。
【0015】また、距離を’mm’単位で評価値とした
場合の探索グラフは、図13の探索グラフの垂直方向の
経路に対するコストを’3333’から’1000’に
置き換えたグラフである。この図13に示す探索グラフ
には、最適経路決定装置100が、最適な無人車の経路
を探索するための基となる評価値が示されている。
【0016】図13が示す探索グラフで、最適経路決定
装置100は、最適な無人車の運行する経路の探索を行
う。しかし、図10に示す梯子型走行路において求めら
れる最適な経路は、評価値Aと評価値Bとのどちらを用
いて求めても差がない。そこで、以下の説明における経
路探索は、図13に示す評価値Bを用いて行う。
【0017】最適経路決定装置100は、上述した経路
探索により無人車#2の最短経路を「ノード16→ノー
ド17→ノード18→ノード19→ノード20」と求め
ている。この経路の移動時間の積算値は、「9000
(msec)」である。
【0018】また、最適経路決定装置100は、無人車
#3の最短距離を「ノード22→ノード21→ノード2
0」と求めている。この経路の移動時間の積算値は、
「6000(msec)」である。結果として、最適経
路決定装置100は、荷物の積み込みに対して無人車#
3を割り付ける。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
無人搬送車制御装置により割り付けられた無人車#3の
経路は、図11で示す無人車#1が運行する経路に対し
て、ノード20とノード21との間で逆向きに重なり合
う。図11に示す状況の場合、走行中の無人車#1は、
無人車同士の衝突を防止するため、ノード21までのノ
ードに対する進入許可が与えられている。
【0020】そのため、無人車#1は、作業を行うため
に、ノード21へ進入する。そして、無人車#1が、作
業を終了してノード21を出発するまで、無人車#3
は、ノード22において待機することになる。また、逆
に無人車#3がノード19へ進入すると、無人車#1
は、ノード18で待機することになる。
【0021】上述したように、無人車#1の走行する経
路と、無人車#3の走行する経路とが、競合するため、
無人車#1および無人車#3のどちらか一方は、他方の
作業が終了するまで待機させられることになる。
【0022】すなわち、走行中の無人車#1の経路に対
して、走行方向が逆の経路となる無人車#3に、配車の
割り付けが行われると、無人車#1と無人車#3とのど
ちらか一方は、他方の作業が終了するまで待機する。そ
のため、搬送に利用されている無人車全体の搬送能力
は、低下する。
【0023】本発明はこのような背景の下になされたも
ので、走行中の無人車の経路などに基づき、待機中の無
人車の中から、目標点へ最短の時間で到達可能な無人車
に配車の割り付けが行える無人搬送車制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
停止位置である複数のノードと、前記ノード間を接続す
る接続路からなる走行路を、与えられた走行経路に従い
走行する複数の無人車の運行を、前記ノードの配列に関
する情報に基づいて制御する無人搬送車制御装置におい
て、所定のノードにおいて、停止している待機中の複数
の無人車の情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段か
ら運行候補の無人車を抽出する抽出手段と、この抽出手
段により抽出された無人車に与えられる運行先の目標ノ
ードの情報と、運行中の他の無人車の前記走行路におけ
る走行経路の情報と、前記ノードの配置に関する情報と
に基づき、前記走行路に対応して、無人車の走行をシミ
ュレーションして、このシミュレーション結果により最
適な走行経路を探索する探索手段と、この探索された走
行経路に対する評価値を求める評価手段と、この評価手
段による評価値のデータを記憶する記憶手段と、この記
憶手段に記憶される、複数の運行候補の無人車のおのお
のの前記評価値に基づき、最適な評価値を有する無人車
を選択する選択手段とを具備してなることを特徴とす
る。
【0025】請求項2記載の発明は、停止位置である複
数のノードと、前記ノード間を接続する接続路からなる
走行路を走行する複数の無人車の運行を前記ノードの配
列に関する情報に基づいて制御する無人車搬送制御方法
において、所定のノードにおいて、停止している待機中
の複数の無人車の情報を記憶手段に記憶する第一のステ
ップと、第一のステップにおいて記憶手段に記憶された
複数の無人車の中から運行候補の無人車を抽出する第二
のステップと、この第二のステップにおいて抽出された
無人車に与えられる、運行先の目標ノードの情報と、運
行中の他の無人車の前記走行路における走行経路の情報
と、前記ノードの配置に関する情報とに基づき、前記走
行路に対応して、無人車の走行をシミュレーションする
第三のステップと、第三のステップのシミュレーション
結果により、最適な走行経路を探索する第四のステップ
と、この第四のステップで求められる走行経路に対する
評価値を求め、得られた評価値のデータを記憶手段に記
憶する第五のステップと、第五のステップにおいて、前
記記憶手段に記憶される、複数の運行候補の無人車のお
のおのの前記評価値に基づき、最適な評価値を有する無
人車を選択する第六のステップとを有することを特徴と
する。
【0026】請求項3記載の発明は、請求項1に記載の
無人車搬送制御装置において、所定の時刻における前記
複数の無人車の確定走行経路および与えられた作業内容
を記憶する計画指示記憶手段と、前記各無人車の状態を
監視する第1の処理と、与えられた作業を完了した無人
車が発生する度に、前記計画指示記憶手段に新たな作業
を設定し、前記第1の手段および前記第2の手段を起動
して走行経路を探索させる第2の処理と、該探索の結果
に基づいて前記各無人車に動作指示を与える第3の処理
を並列かつ周期的に行うことで、前記複数の無人車の運
行を制御する運行制御手段とを具備してなることを特徴
とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に
よる無人搬送車制御装置1の構成を示すブロック図であ
る。この図において、2は、配車割付部であり、CPU
(中央処理装置)、ROM(リードオンメモリ)および
RAM(ランダムアクセスメモリ)などから構成される
処理装置である。
【0028】運行計画部3は、CPU等により構成さ
れ、各無人車の最適な走行経路および動作順序を決定す
る。
【0029】4は、搬送実行テーブルメモリ4であり、
無人搬送システムに与えられる仕事に関するデータをプ
ールしておく記憶領域である。5は、評価値格納メモリ
であり、運行計画部3において計画された各無人車の確
定経路、及び、走行路上において無人搬送車が停止可能
な各ノードに関する予約シーケンス等を記憶する領域で
ある。配車割付部2は、評価値格納メモリ5内のデータ
をチェック・参照し、各無人車への走行指示を出力す
る。
【0030】6は、計画指示データメモリであり、各無
人車をどのように扱うかを指示するデータ、具体的に
は、経路確定レベル、目的ノード(目標点)、作業時間
の各データが格納されている。運行計画部3は、これら
のデータに基づいて、経路計画および動作計画を立て
る。各データについて以下に説明する。
【0031】経路確定レベル: 各無人車の走行経路の
確定状況を示すデータであり、「未定」、「目的ノード
まで確定」、「退避先ノードまで確定」の3種類があ
る。「未定」は、現在ノードから目的ノードまでの経路
は確定しておらず、故にその経路を求める必要があるこ
とを示す。
【0032】「目的ノードまで確定」は、現在ノードか
ら目的ノードまでの経路が確定していることを意味す
る。目的ノード以降の経路については、運行計画部2に
おいて退避先ノードが付け加えられることによって、そ
こまでの経路が追加される可能性がある。退避先ノード
を決定する退避動作については、後述する。
【0033】「退避先ノードまで確定」は現在ノードか
ら目的ノードを経て退避先ノードまでの経路が確定して
いることを意味する。退避先ノード以降の経路について
は、運行計画部3においてさらに退避先ノードが追加さ
れることによって、そこまでの経路が追加される可能性
がある。
【0034】7は各無人車の状態に関するデータメモリ
であり、無人車が待機状態にあるのか、運行状態にある
のか等の無人車の状態に関するデータが記憶されてい
る。
【0035】8は、走行路データメモリであり、走行路
上において無人車が停止可能な各ノードの座標と、その
接続関係およびコストなどに関するデータが納められて
いる。
【0036】配車割付部2は、搬送実行テーブルメモリ
4および無人車データメモリ7を参照して、未割当の仕
事の存在および仕事を持たない無人車の存在を確認した
場合、その参照データを元に、計画指示データメモリ6
に経路確定レベル・目的ノード・作業時間をセットし、
運行計画部3を起動する。
【0037】次に、運行計画部3の動作について、説明
する。まず、運行計画部3は、自身内部に記憶される経
路探索指示に従って、各無人車の出発ノードおよび目標
ノードを結ぶ経路を全て求める。次に、走行路データメ
モリ8に記憶されたコスト(図14参照)から、各経路
のコストをそれぞれ積算し、そのコストが最小となる経
路を最適経路に選択する。ただし、経路探索指示に後述
する方向付けの方向情報が含まれる場合には、方向付け
されたアークを逆方向に走行する経路は選択されない。
同様に、経路探索指示に後述する通行禁止の方向情報が
含まれる場合には、通行禁止のアークを通る経路は選択
されない。以上の方法で求めた経路およびそのコスト
は、自身の内部記憶部へ記憶される。ただし、ここで作
成された経路は、他の無人車の走行経路は考慮されてい
ず、走行路の競合がない場合にのみ最適な経路となる。
【0038】また、運行計画部3は、木の探索手法を用
いて逆走行区間のない走行経路を求め、その結果を自身
の内部記憶部へ記憶する。ここでいう「木」は、図15
に示すような下方にかけて分岐を行う構成をとる。ここ
で、N1、N2、・・・は分岐条件が入った分岐点であ
り、このうち分岐点N1は分岐を開始するルート分岐点
である。また、例えば、分岐点N2を現在の分岐点とす
ると、分岐点N1は分岐点N2の親分岐点となり、分岐
点N3およびN4は分岐点N2の子分岐点となる。探索
は、基本的に上位の分岐点から下位の分岐点にかけて行
われるが、探索不能の場合には、一旦親分岐点に戻り
(以降、バックトラックと呼ぶ)、他の分岐点へ分岐す
る。
【0039】図16は、運行計画部3の行う経路計画処
理を示すフローチャートであり、この図をもとに以下で
説明を行う。まず、ステップ1において、運行計画部3
は、経路計画処理を開始する。
【0040】ステップSP2において、運行計画部3
は、内部に記憶された探索指示に基づき、各無人車の走
行経路を求める。ここで、運行計画部3は、上述した方
法により経路を探索し、その結果である初期経路を自身
の内部記憶部へ記憶する。なお、この探索指示には、計
画指示データメモリ6に記憶されたデータにより決まる
無人車の目標ノードが含まれる。
【0041】ステップSP3において、運行計画部3
は、木のルート分岐点を空にする。
【0042】ステップSP4において、運行計画部3
は、内部に記憶される各無人車の走行経路に基づいて、
任意の二つの無人車が互いに逆方向に移動を行う区間
(逆方向区間)を求め、これを無人車の全ての組み合わ
せについて行う。
【0043】ステップSP5において、ステップSP4
の結果により、運行計画部3は、逆方向区間が無ければ
処理を終了し(ステップSP17)、逆方向区間がある
場合には次のステップSP6へ進む。また、逆方向区間
が無い場合は、そのときの走行経路が最終的な走行経路
となる。
【0044】ステップSP6では、運行計画部3は、各
無人車の経路の逆方向区間のコストを積算する。ここ
で、逆方向区間のコストは走行路データメモリ105か
ら読み出される。また、ある逆方向区間で他の複数の無
人車の経路と逆向きの競合を起こしている場合には、そ
の競合の回数分コストを積算する。ただし、走行路上の
隣り合う2点間を結ぶ経路がそれ以外に存在しない場合
には、その区間は逆方向区間に含めない。
【0045】ステップSP7において、運行計画部3
は、各無人車に付けられた符号を、逆走行区間のコスト
の大きい順に並べた競合無人車集合を作成する。
【0046】ステップSP8において、運行計画部3
は、この競合無人車集合を持った分岐点を運行計画部3
は、親分岐点の下に加える。ただし、このステップSP
8が始めて処理される場合、ルート分岐点に上記競合無
人車集合を設定する。
【0047】ステップSP9において、運行計画部3
は、競合無人車集合から着目無人車を決定する。この着
目無人車は、コストの大きい順に並んだ競合無人車集合
の最初の無人車から順次選択されていく。また、次の無
人車が無い場合、運行計画部3は、着目無人車なしとす
る。
【0048】ステップSP10において、運行計画部3
は、前ステップSP9の処理において着目無人車が無か
った場合、次のステップSP11へ進み、着目無人車が
ある場合にはステップSP13へ分岐する。
【0049】ステップSP11において、運行計画部3
は、現在の分岐点がルート分岐点前であるかどうかを調
べ、ルート分岐点でない場合、次のステップSP12へ
進み、ルート分岐点の場合、つまりルート分岐点の競合
無人車集合の全てにおいて経路整理が失敗した場合、経
路整理失敗で全処理を終了する(ステップSP17)。
【0050】ステップSP12において、運行計画部3
は、現在の分岐点の処理を親分岐点へ移す(バックトラ
ック)と共に、ステップSP9の処理へ戻る。また、現
在の分岐点へ分岐するときに行った方向付けはこの時に
解除する。
【0051】ステップSP13において、運行計画部3
は、走行路のうち、着目無人車の経路の逆方向区間を同
無人車の移動方向の逆方向に方向付けし(一方通行とす
る)、方向情報に加える。
【0052】ステップSP14において、運行計画部3
は、経路探索部110へ探索指示を出し、この方向付け
された走行路において全ての無人車の経路を求め直す。
【0053】ステップSP15において、運行計画部3
は、前ステップSP14の経路探索において求められな
い経路が存在するかどうかを調べ、存在する場合には次
のステップSP16へ進み、存在しない場合にはステッ
プSP4へ戻る。
【0054】ステップSP16において、運行計画部3
は、ステップSP13で行われた走行路の方向付けを解
除した後、ステップSP9へ戻る。以上説明した処理に
よって、コストが小さく逆走行区間が無い複数の無人車
の経路(以降、基本経路)が得られる。
【0055】運行計画部3は、内部記憶部に記憶される
基本経路に基づいて各無人車の移動を時間的に調べ、移
動順序を調整したり、必要に応じて経路を変更、追加す
るなどして、全無人車の目標ノードまでの移動動作を計
画する。また、その計画はペトリネットを用いたシミュ
レーションにより行われる。運行計画部3の行う動作計
画処理を説明する前に、ペトリネットおよび動作計画に
含まれる各種処理の説明を具体例を挙げて行う。
【0056】(1)ペトリネット 図17(a)は、ペトリネットの説明に用いる運行図で
あり、この図において走行路111のノード2、6上に
は無人車#1、#2がそれぞれ待機している。また、図
17(b)は、無人車#1、#2のそれぞれの出発ノー
ド、目標ノード、および目標ノードまでの経路を示した
図であり、[]内はノード間の移動時間(秒)を示す。
すなわち、無人車#1はノード2からノード3、4の順
で移動を行い、それぞれの移動時間はノード2からノー
ド3までが1秒、ノード3、4間が3秒である。また、
無人車#2についても同様である。
【0057】図18は、上述した運行図(図17
(a))をペトリネットでモデル化した図である。この
図において、P1、P2、・・・、P8 はそれぞれノード
プレースであり、走行路111の各ノード1ないし8に
対応し、各ノードの占有状態を示す。また、これらのプ
レースP1ないしP8には、対応するノードに無人車がい
る場合には、丸印内に黒トークン(黒丸)が置かれ、ノ
ードが予約されている場合には、白トークン(白丸)が
置かれる。初期状態では、無人車#1はノード2に、無
人車#2はノード6にいるので、プレースP2、P6に各
々黒トークンが置かれる。
【0058】また、T12、T23、・・・はトランジショ
ンであり、無人車の移動の状態を示す。また、同トラン
ジションには、それに入る入力アークと、それから出る
出力アークが一本ずつ付いており、これらのアークによ
り隣接する2つのプレースが結ばれる。例えば、入力ノ
ード5、出力ノード6のトランジションはT56であり、
逆に、ノード6からノード5への移動に対応するトラン
ジションはT65である。また、ノード5からノード6へ
の移動時には、このトランジションT56を発火させ、無
人車が移動中であることを示す。また、トランジション
は一度発火すると、対応するアークの移動時間などに基
づいて有限時間その発火を持続する。
【0059】また、これから移動を行う経路上のトラン
ジションをその発火順に並べたものを発火予定トランジ
ション系列といい、図17(b)の基本経路の場合、無
人車#1および#2の発火予定トランジション系列は以
下のようになる。 発火予定トランジション系列(無人車#1)={T23、
T34} 発火予定トランジション系列(無人車#2)={T67、
T73、T34}
【0060】次にトランジションTstの発火に関する処
理を説明する。 発火可能条件 トランジションTstは、入力側プレースPs に黒トーク
ンがあり、出力側プレースPt に黒トークンが無く、な
おかつこれに先立って先行トランジション(後述)が全
て発火しているとき、発火可能となる。
【0061】 発火処理 発火可能なトランジションTstが発火するとノードNs
からノードNtまでの移動時間を現在時間に加算し、ト
ランジション番号と共に、その無人車の完了時刻にセッ
トする。また、ノードNt で作業する場合には、作業時
間をさらに完了時刻に加算する。そして、出力プレース
Pt に白トークンを置く。
【0062】 発火完了処理 発火中のトランジションTstの入力側プレースPs から
黒トークン、出力側プレースPtから白トークンをそれ
ぞれ除き、プレースPt に黒トークンを置く。なお、上
述した発火可能条件において、無人車が単線区間(迂回
路がない区間)を通るときは、トランジションを一括し
て発火可能か調べる。例えば、発火予定トランジション
系列が{T1、T2、・・・、Tn }であり、このうちの
トランジションTi、Ti+1、・・・、Tj が単線区間で
ある場合、トランジションTi-1 はトランジションT
i、・・・、Tjがすべて発火可能な場合のみ、発火でき
る。これは、トランジションTi-1 の発火によって、単
線区間に存在する他の無人車の出口を塞がないようにす
るためである。
【0063】(2)退避動作の計画 退避動作は、移動中のある無人車の移動先に作業を終え
て待機状態にある他の無人車が存在する場合に、その待
機状態の無人車を他のノードに移動(退避)させる動作
である。図19は、この退避経路を見つける退避経路探
索処理のフローチャートであり、以下でこの説明を行
う。
【0064】退避動作が開始されると、ステップSa2
において、運行計画部3は、ある無人車の回りのノード
を調べ、その無人車の退避できるノードを全て求める。
ここで、退避できるノードとは以下の条件を満たすノー
ドである。 そのノードへの移動が禁止されていない。 待機状態でない無人車に占有されていない。
【0065】次に、ステップSa3において、運行計画
部3は、退避できるノードに対し、移動時間などの基本
コストを積算する。ただし、待機状態の無人車がいるノ
ードについては、例えばコストを100倍するなどし
て、なるべく選ばれないようにする。
【0066】ステップSa4において、運行計画部3
は、ステップSa3の結果のうちコストの一番小さいノ
ードを退避ノードとし、現在ノードから退避ノードまで
の区間を無人車の走行経路に追加する。
【0067】図20は、以上の退避経路探索の一例を示
す運行図である。この図において、無人車#1および#
3は待機中(移動予定なし)であり、無人車#2はノー
ド3へ移動しようとしている。この場合、無人車#2の
邪魔となる無人車#1が退避の対象となる。この無人車
#1の退避できるノードはノード2およびノード7であ
り、その両ノードへの退避経路のコストを調べる。
【0068】ノード2への移動時間は1秒であるが、無
人車#3がノード2で待機中のため、基本コストは、そ
の移動時間の100倍の100となる。また、ノード7
への移動時間は4であり、基本コストも4となる。よっ
て、コストの小さいノード7が退避ノードに選択され、
ノード3→7が無人車#1の経路に追加される。
【0069】(3)デッドロック 複数の無人車が狭い領域に密集してしまい、上述した退
避動作を行っても予定していた経路で進むことができな
いデッドロックの状況に陥った場合には、後述する発火
順序調整、迂回経路探索、待避経路探索が行われる。こ
こでは、デッドロックの状態を把握する方法について述
べる。図21は、このデッドロック把握処理を示すフロ
ーチャートであり、以下でこの説明を行う。
【0070】まず、ステップSb2において、運行計画
部3は、まだ以下の処理を行っていない無人車を選びそ
の無人車が待機中であるかを調べる。もし、待機中の無
人車でない場合にはステップSb3へ進み、待機中であ
る場合にはステップSb4へ分岐する。
【0071】ステップSb3において、運行計画部3
は、対象としている無人車の走行経路上にある最も近い
無人車を邪魔な無人車とし、ステップSb5へ進む。
【0072】ステップSb4において、運行計画部3
は、対象としている無人車の周辺にいる全ての無人車を
邪魔な無人車とし、次のステップSb5へ進む。
【0073】ステップSb5において、運行計画部3
は、全ての無人車に対し以上の処理が終了したかどうか
を調べ、まだ未処理の無人車がある場合には、ステップ
Sb2へ戻る。
【0074】ステップSb6において、運行計画部3
は、適当な待機中でない無人車を選び、その無人車が邪
魔としている無人車、その邪魔とされている無人車が邪
魔としている無人車、・・・というふうに辿っていき、
その中から2台以上のループを見つける。そして、これ
を全ての組み合わせについて行う。
【0075】ステップSb7において、運行計画部3
は、得られたループのうち最も多くの無人車を含むルー
プを競合ループに選択する。
【0076】ステップSb8において、運行計画部3
は、ステップSb7の処理で競合ループが得られないと
きは、デッドロック把握失敗で本処理を終了する(ステ
ップSb10)。
【0077】ステップSb9において、運行計画部3
は、競合ループの各無人車について、その無人車が動け
る隣接ノードすなわち他の無人車がいないノードを求
め、本処理を終了する(ステップSb10)。
【0078】図22は、走行路101におけるデッドロ
ックの一例を示した図であり、同図(a)はその初期状
態の運行図、(b)はデッドロック状態の運行図を示し
ている。また、この図において、待機中でない無人車は
あみかけで示し、待機中の無人車は白ぬきで示す。ここ
で、無人車#1ないし#6の移動経路は次の通りであ
る。 無人車#1:6→5→4 無人車#2:5→4 無人車#3:17→18→4 無人車#4:2→3→16 無人車#5:16→17 無人車#6:15→16→17 上記の経路に従って、無人車#1ないし#6が図22
(a)の初期経路から1区間だけ移動すると、同図
(b)に示すようなデッドロックの状態となる。ここ
で、無人車#2および#5は待機状態であるが、前述し
た退避経路は見つからない。
【0079】そこで、無人車#1ないし#6のそれぞれ
が邪魔な無人車を調べ、図22(c)に示すような結果
を得る。この図において、例えば無人車#1の邪魔とな
るのは無人車#2であり、デッドロック時に無人車#1
の移動可能な空きノードはノード6である。この結果を
基に邪魔な無人車あるいは邪魔となる無人車のループを
探すと、 ループ1:無人車#1(5)→#2(4) ループ2:無人車#3(18)→#2(4) ループ3:無人車#6(16)→#5(17) ループ4:無人車#3(18)→#2(4)→#4(3)→#6(1
6)→#5(17)→#3 の4つのループが得られる。そして、このうちの最も多
く無人車を含むループ4が競合ループに選択される。な
お、()内はデッドロック時の各無人車の現在位置(ノ
ード)である。
【0080】(4)発火順序調整 上述したデッドロックに陥った場合、まずトランジショ
ンの発火順序を調整し、その解消を試みる。つまり、ノ
ードの予約順序を変えることによってデッドロックが回
避できないかを探る。図23は、この発火順序調整処理
を示すフローチャートであり、以下でこの説明を行う。
【0081】まず、ステップSc2において、運行制御
部3は、競合ループに属す非待機の各無人車の現在ノー
ドを、他の無人車が今後通過する回数をカウントする。
【0082】ステップSc3において、運行制御部3
は、上記通行回数が「0」かどうかを調べ、「0」の場
合には本処理を終了し(ステップSc9)、「0」でな
い場合には、次のステップSc4へ進む。
【0083】ステップSc4において、運行制御部3
は、各ノードの通行回数が前回の発火順序調整処理の時
と異なる新しい状態であるかどうかを調べ、新しい状態
ならば次のステップSc5へ進み、前回と同じ状態なら
ば、本処理を終了する(ステップSc9)。これは、状
態が複雑になると、発火順序を何回も変えて結局前の状
態へ戻ることがあるためでる。
【0084】ステップSc5において、運行制御部3
は、そこにいる無人車は、自分を邪魔としている無人車
の現在ノードを通過していないかどうかを調べ、通過し
ない場合には次のステップSc6へ進み、通過する場合
には処理を終了する(ステップSc9)。これは、同じ
区間を通ってきた無人車においては後からきた無人車を
先にやれなくなるので、合流点(ノード)をチェックす
るためである。
【0085】ステップSc6において、運行制御部3
は、ステップSc2の結果である通行回数を評価値とす
る。ただし、運行制御部3は、ある無人車を邪魔として
いる無人車が待機状態のとき、前述した評価値を上げ
る。また、以上のステップSc2〜Sc6の処理は、競
合ループに属する非待機の無人車がいる全てのノードに
ついて行われる。
【0086】ステップScにおいて、運行制御部3は、
ステップSc6で求めた各ノードの評価値が最小となる
ノードを競合ノードに選択する。
【0087】ステップSc8において、運行制御部3
は、その競合ノードにいる無人車を邪魔とする無人車が
先に通るようトランジション発火制御データに加える。
このトランジション発火制御データは、特定ノードにお
ける無人車の移動順序を規制するものであり、これによ
ってトランジションの発火が規制される。
【0088】以上で説明した発火順序調整の処理を上述
した図22の運行図を用いて説明する。まず、競合ルー
プ中の非待機の無人車#3、#4、#6がいるノード1
8、3、16(図22(b))の各々について通行回数
を求める。この結果、ノード16が1回、その他のノー
ドは0回なので、ノード16は、競合ノードに選ばれ
る。
【0089】このノード16を出力先に持つトランジシ
ョンは、トランジションT15・16およびT3・16 であり、
これらの発火順序を逆にする。つまりトランジションT
3・16を先行トランジションとし、トランジションT15・1
6 よりも先に発火させる。これにより、無人車#6をノ
ード16へ移動させる前に、無人車#4をノード16ま
で移動させ、ノード3が空くので待機中の無人車#2を
ノード3へ退避させることができる。このように、トラ
ンジションの発火順序を調整することで、デッドロック
を解消できる場合がある。
【0090】図24は、この具体例の最終結果を示す図
であり、同図(a)は無人車#1ないし#6の出発ノー
ドから目標ノードまでの経路を示し、同図(b)はノー
ド予約シーケンスを示す。同図(a)の()内は目標ノ
ードであり、このノード以降の経路は上述した退避経路
である。また、ノード予約シーケンス(同図(b))
は、各ノードを無人車が予約する順序を示すもので、こ
の図において例えば、ノード5は無人車#2、#1の順
で予約が行われる。
【0091】(5)迂回動作の計画 基本経路に従ってデッドロックの状況を解消できない場
合には、適当な無人車が迂回経路をとるように計画す
る。図25は、この迂回経路探索処理を示すフローチャ
ートであり、以下でこの説明を行う。
【0092】まず、ステップSd2において、運行制御
部3は、競合ループに属し、非待機の無人車について、
移動可能な隣接ノードがあるかどうかを探索する。ここ
で、運行制御部3は、移動可能な隣接ノードがある場合
に、次のステップSd3の処理へ進み、一方、無い場合
には迂回経路探索失敗で、本処理を終了する(ステップ
Sd9)。
【0093】ステップSd3において、運行制御部3
は、前ステップで選ばれた無人車に関して以下のアーク
を一時的に通行禁止にする。 その無人車の現在ノードから次のノードへのアーク 現在ノードから動けない方向へのアーク
【0094】ステップSd4において、運行制御部3
は、現在ノードを出発ノード、次のノードを目標ノード
に設定する。
【0095】ステップSd5において、運行制御部3
は、ステップSd3および4の設定に基づいて経路探索
処理(ステップSa1)を行う。
【0096】ステップSd6において、運行制御部3
は、ステップSd3で行ったアークの通行禁止を解除す
る。
【0097】ステップSd7において、運行制御部3
は、ステップSd5の経路探索処理において迂回経路が
求められたかどうかを調べ、迂回経路がある場合には次
のステップSd8へ進み、迂回経路が無い場合には迂回
経路探索失敗で本処理を終了する(ステップSd9)。
【0098】ステップSd8において、運行制御部3
は、対象としている区間の経路を迂回経路に差し替えて
本処理を終了する(ステップSd9)。
【0099】図26は、デッドロックの状況を例示した
図であり、同図(a)はデッドロックの状態を示す運行
図である。以下、この図に基づいて上述した迂回経路探
索処理を説明する。
【0100】まず、無人車#1が最初に選ばれたとする
と、ノード4→3、4→18のアークを通行禁止にして
迂回経路を求めようとする。この場合の無人車#1の迂
回経路としてはノード5→6→20→19→18→17
・・・の経路が考えられるが、ノード18→17が無人
車#4の経路と逆行するため基本的にはこの経路は選択
されない。ただし、後述する動作計画(図29)の2回
目の試行においては、逆走行区間が通行禁止にならない
ため、選ばれるかもしれない。
【0101】次に、無人車#2で迂回経路探索をすれば
ノード3→2→1→15→16が得られる。そして、こ
の経路が迂回経路となると共に無人車#2の経路(3→
16)の間に挿入される(図26(b))。
【0102】(6)待避動作の計画 デッドロックの状況において迂回動作がとれない場合
は、適当な無人車が一旦別のノードへ退き(待避)、他
の無人車に道を譲った後、再び元の経路で移動を行う。
図27は、この待避動作を示す待避経路探索であり、以
下でこの説明を行う。
【0103】まず、ステップSe1において、運行制御
部3は、競合ループに属しまだ目標ノードまで到着して
いない無人車(非待機無人車)について、移動できる隣
接ノードがあるかどうかを調べ、ある場合には次のステ
ップSe3へ進み、無い場合には待避経路探索失敗で本
処理を終了する(ステップSe10)。
【0104】ステップSe3において、運行制御部3
は、その無人車の現在ノードから次のノードへのアーク
を一時的に通行禁止にする。
【0105】ステップSe4において、運行制御部3
は、現在ノードを出発ノードに、他の全てのノードを目
標ノードに設定する。
【0106】ステップSe5において、運行制御部3
は、ステップSe3および4において設定された条件で
経路探索処理(ステップSa1)を行う。
【0107】ステップSe6において、運行制御部3
は、ステップSe5で得られた全ての経路の内、最もコ
ストが小さい経路を選択し、その目標ノードを待避ノー
ドとする。ただし、待避ノードの選択では単線区間に存
在するノードは除く。
【0108】ステップSe7において、運行制御部3
は、ステップSe3で行った通行禁止を解除する。
【0109】ステップSe8において、運行制御部3
は、ステップSe6の結果で待避ノードが無い場合に
は、待避経路探索失敗で本処理を終了し(ステップSe
10)、待避ノードがある場合には、次のステップSe
9へ進む。
【0110】ステップSe9において、運行制御部3
は、現在ノードから待避ノード、さらにそこから現在ノ
ードまでの経路(待避経路)を、現在持っている経路に
挿入し、本処理を終了する。
【0111】図28(a)は、デッドロックの状況を例
示した運行図であり、この図に基づいて待避経路探索処
理を説明する。まず、無人車#1が最初に選ばれたとす
ると、ノード4→3を一時通行禁止にして経路探索を行
い、ノード5が最もコストの小さい待避ノードに選択さ
れる。ここで、この無人車#1の移動可能な隣接ノード
は、ノード5の他にノード18があるが、コスト(図1
4参照)の小さいノード5が待避ノードに選ばれる。
【0112】次に、ノード5からノード4への経路を探
索し、ノード4→5→4が待避経路として求まる。最後
にこの待避経路を元の経路に挿入し無人車#1の経路
(ノード4→5→4→3→2)が得られる(図28
(b))。
【0113】(7)動作計画 運行計画部3は、上述した(1)〜(6)の各種処理を
用いて全無人車の経路の決定および移動順序の計画を行
う。図29、30、31は、この動作計画処理を示すフ
ローチャートであり、以下でこの説明を行う。まず、ス
テップSf1(図29参照)において、運行計画部3
は、ペトリネットを用いて走行路のモデル化を行う。
【0114】ステップSf2において、運行計画部3
は、試行回数に1をセットする。
【0115】ステップSf3において、運行計画部3
は、各無人車の経路を、経路計画で得た基本経路に設定
する。
【0116】ステップSf4において、運行計画部3
は、試行回数を調べ、試行回数が「1」であるならば次
のステップSf5へ進み、「1」以外の値ならばステッ
プSf6へ進む。
【0117】ステップSf5において、運行計画部3
は、上述した基本経路の各経路と逆行するアークを全て
通行禁止にする。これにより、以下に示される処理で逆
方向区間が発生することがなくなる。また、ループに
より処理が戻り試行回数が2(図31参照、ステップS
f31)となる場合には、このステップSf5は実行さ
れず、経路探索処理においてこの通行禁止の制限は加え
られない。
【0118】ステップSf6において、運行計画部3
は、現在時刻を0に初期設定する。
【0119】ステップSf7において、運行計画部3
は、各無人車を出発点に置き、その各経路から発火予定
トランジション系列をそれぞれ求める。
【0120】ステップSf8において、運行計画部3
は、各無人車の完了時刻を−1に初期設定する。
【0121】ステップSf9において、運行計画部3
は、発火トランジション系列を空に初期設定する。この
発火トランジション系列は、実際に発火を行うトランジ
ションの系列であり、必ずしも発火予定トランジション
系列と一致しない。
【0122】ステップSf10において、運行計画部3
は、各無人車に対して完了時刻が現在時刻と同じである
かどうかを調べ、同じである場合には次のステップSf
11へ処理を進め、同じでない場合、ステップSf12
へ処理を進める。
【0123】ステップSf11において、運行計画部3
は、ステップSf10の条件を満たす全ての無人車の発
火予定トランジションから先頭のトランジションを取り
出し、発火完了処理を行う。
【0124】ステップSf12において、運行計画部3
は、各無人車に対して完了時刻が現在時刻以前であるか
どうかを調べ、現在時刻以前である場合には次のステッ
プSf13へ処理を進め、現在時刻以前でない場合には
ステップSf20へ処理を進める。
【0125】ステップSf13において、運行計画部3
は、発火予定トランジションの先頭のトランジション
が、発火可能であるかどうかを調べ、発火できる場合は
ステップSf14へ処理を進め、発火できない場合には
ステップSf17へ処理を進める。
【0126】ステップSf14において、運行計画部3
は、ステップSf13で発火可能とされた全てのトラン
ジションを取り出して発火処理を行う。
【0127】ステップSf15において、運行計画部3
は、完了時刻に発火したトランジションの移動時間を加
算し、完了時刻を更新する。
【0128】ステップSf16において、運行計画部3
は、ステップSf14で発火処理を行ったトランジショ
ンを各々対応する発火トランジション系列へ登録(追
加)し、ステップSf20へ処理を進める。
【0129】一方、ステップSf17において、運行計
画部3は、発火できないトランジションに対応する邪魔
な無人車に移動可能な隣接ノードがあるかどうかを調べ
る。つまり、運行計画部3は、ある無人車の運行に邪魔
な無人車を他のノードへ追い出せるかどうかを調べる。
この結果、追い出し可能の場合には次のステップSf1
8へ処理を進め、追い出し可能でない場合にはステップ
Sf20へ処理を進める。
【0130】ステップSf18において、運行計画部3
は、ステップSf17で追い出し可能とされた無人車が
待機中であるかどうかを調べ、待機中の場合には次のス
テップSf19へ処理を進め、待機中でない場合にはス
テップSf20へ処理を進める。
【0131】ステップSf19において、運行計画部3
は、ステップSf17および18の条件を満たす無人車
に対し退避経路処理(図19、ステップSa1)を行
い、退避経路を求める。
【0132】ステップSf20において、運行計画部3
は、全ての無人車に対応する発火トランジションの完了
時刻が現在時刻以前であるかどうかを調べ、現在時刻以
前ならばステップ22へ処理を進め、現在時刻以前でな
いならステップSf21へ処理を進める。
【0133】ステップSf21において、運行計画部3
は、全無人車のなかから最も近未来の完了時刻を持つ無
人車を見つけ、その完了時刻を現在時刻に設定する。そ
して、ステップSf10(図29)へ戻る。
【0134】ステップSf22において、運行計画部3
は、全ての無人車の発火予定トランジション系列が空で
あるかどうかを調べ、空ならばステップSf32(図3
1参照)へ処理を進め、空でないならば次のステップS
f23へ処理を進める。
【0135】ステップSf23において、運行計画部3
は、前述したデッドロック把握処理(図21参照、ステ
ップSb1)によってデッドロックの状況を調べる。
【0136】ステップSf24において、運行計画部3
は、ステップSf23の処理で得られた競合ループに基
づいて、前述した発火順序調整処理(図23参照、ステ
ップSc1)によって各トランジションの発火順序を調
整する。
【0137】ステップSf25において、運行計画部3
は、前ステップSfの発火順序の調整が成功したかどう
かを調べ、失敗の場合には次のステップSf26へ処理
を進め、成功の場合つまりデッドロックが解消された場
合にはステップSf6(図29参照)へ処理を戻す。
【0138】ステップSf26において、運行計画部3
は、迂回経路探索処理(図25参照、ステップSd1)
によって、迂回経路を探索する。
【0139】ステップSf27において、運行計画部3
は、前ステップにおける迂回経路探索が成功したかどう
かを調べ、失敗の場合には次のステップSf28へ処理
を進め、成功の場合にはステップSf6(図29参照)
へ処理を戻す。
【0140】ステップSf28において、運行計画部3
は、待避経路探索(図27参照、ステップSe1)によ
って、待避経路を探索する。
【0141】ステップSf29において、運行制御部3
は、前ステップの待避経路探索が成功したかどうかを調
べ、失敗の場合には次のステップSf30へ進み、成功
の場合にはステップSf6(図29参照)へ処理を戻
す。
【0142】ステップSf30において、運行計画部3
は、現在の試行回数を調べ、それが「1」の時は次のス
テップSf31へ進み、「1」でない場合には動作計画
失敗で全処理を終了する(ステップSf34)。
【0143】ステップSf31において、運行計画部3
は、試行回数を2に増やした後、ステップSf3(図2
9参照)へ処理を戻す。
【0144】ステップSf32において、運行計画部3
は、無人車の動作計画が成功した場合に実行され、現在
の経路を無人車の最終経路に設定する。
【0145】ステップSf33において、運行計画部3
は、発火トランジション系列をもとに、各ノードを占有
する無人車の順序(ノード予約シーケンス)を作成し、
全処理を終了する(ステップSf34)。
【0146】(8)ペトリネットシミュレーションの処
理例 次に、以上のペトリネットシミュレーションの具体例
を、前述した図17の運行図(a)、経路(b)の条件
において説明する。図32は、シミュレーションの過程
を示すペトリネット図である。
【0147】まず、初期状態(図32(a))で、まず
発火処理(ステップSf14)により無人車#1に対応
するトランジションT23が、無人車#2に対応するトラ
ンジションT67がそれぞれ発火する。それらの完了時刻
は各々1、2秒になる。そして、プレースP3およびP4
に白トークンが置かれる。
【0148】次に、ステップSf21において、運行計
画部3は、現在時刻を無人車#1の完了時刻つまり1秒
に更新し、ステップSf10へ処理を戻す。運行計画部
3は、ステップSf11の発火完了処理によって、プレ
ースP2から黒トークンを、プレースP3から白トークン
を除き、プレースP3に黒トークンを置く(図32
(b)参照)。この状態は、無人車#1がノ ード3へ
到着したことを意味する。ここで、発火中のトランジシ
ョンT67は、長方形で囲まれる。
【0149】次に、ステップSf14において、運行計
画部3は、無人車#1に対応するトランジションT34を
発火させ、ステップSf15において、無人車#1の完
了時刻を4秒にセットする。
【0150】次に、ステップSf21において、運行計
画部3は、現在時刻を無人車#2の完了時刻の3秒に更
新し、ステップSf10を経由して再び戻ったステップ
Sf11でトランジションT67の発火完了処理を行う。
【0151】ステップSf13において、無人車#2の
トランジションT73が調べられるが出力先のプレースP
3に黒トークンがあるため発火できない。これは無人車
#1がノー ド3を占有しいているためである。無人車
#1は現在ノード3から4へ移動中なので追い出せな
い。このため、無人車#2はノード7で待つことにな
る。ステップSf21で無人車#1の完了時刻すなわち
4秒に、現在時刻が更新される。
【0152】ステップSf14でトランジションT34の
発火処理が行われて無人車#1が目標ノード4に到着す
る。次に、無人車#1がノード3を開放したので、ステ
ップSf14でトランジションT73の発火処理が行われ
る(図32(d))。
【0153】トランジションT73の発火処理が終わった
時点(図33(a))で、ステップSf14において、
運行計画部3は、最後のトランジションT34を発火させ
ようとするが発火できないため、無人車#1に追い出し
をかける。
【0154】退避経路探索処理(ステップSf19)に
より、無人車#1の退避経路(ノード4→8)が求まり
対応するトランジションT48が発火すべきトランジショ
ンに加えられ、発火する。以下、同様の処理でシミュレ
ーションが進行し、図33(c)まで進むと発火すべき
トランジションが無くなり、ステップSf32の処理に
入る。トランジションの発火系列 = {T23(#1),T6
7(#2),T34(#1),T73(#2),T48(#1),T34(#
2)}から、各ノードを占有する無人車の先行関係を調
べ、図34(a)に示すようなノード予約シーケンスを
作成する。
【0155】また、このノード予約シーケンスから、同
図(b)に示すような運行計画図が作成される。この図
において、無人車#1および#2は実線と破線にそれぞ
れ対応している。また、矢印は各無人車の移動を示し、
水平線はノードが予約されている期間を示す。例えば、
無人車#1はノード2から1秒でノード3へ移動し、さ
らに3秒でノード4へ移動を行う。この間、ノード3
は、時刻0から4まで無人車#1に予約される。
【0156】全体の動作例1:以下で、図41に示した
搬送路101における運行管理制御装置1(図1)の動
作を説明する。以下の図において、図41と対応する部
分には同一の符号を付け、その説明を省略する。また、
この動作例における出発点および目標点を図35(a)
に示す。まず、運行計画部3は、自身内部に記憶してい
る探索指示(図35(a)に基づき、各無人車#1ない
し#5の搬送経路(初期経路)を探索し、その結果であ
る初期経路を自身内部へ記憶する。図36(a)は、こ
の初期経路を示した運行図であり、同図において無人車
#1ないし#7の経路はそれぞれ、点線、長い一点鎖
線、二点鎖線、一点鎖線、破線、実線、長い破線で示さ
れている。
【0157】運行計画部3は、この図36(a)に示す
初期経路において、ノード2、3間、ノード4〜6間、
およびノード8〜10間が逆方向区間となっているた
め、コストに応じて走行路の特定区間の方向付けを行
い、再び経路探索の処理を行う。以上の動作が逆方向区
間が無くなるまで行われ、図35(b)および図36
(b)に示すような基本経路が得られる。運行計画部3
は、この基本経路を自身の記憶部へ記憶する。
【0158】運行計画部3は、この基本経路に基づいて
上述した動作計画処理(図29、30、31参照)を行
う。また、この処理の間に、運行計画部3は、同時に、
迂回経路などの経路探索を行う。出発ノード、目標ノー
ドおよび通行禁止区間は、運行計画部3内部の記憶部へ
記憶される。以上の処理によって、図35(c)および
図36(c)に示すような最終経路が得られる。この最
終経路では、基本経路(図35(b))に対して、無人
車#1の退避経路(ノード20→6)が追加されてい
る。また、図37は、この時の無人車#1ないし#7の
各々の移動を時間的に示した運行計画図である。
【0159】全体の動作例2:次に、上述した搬送路1
01のノード20、21間が通行禁止である場合の動作
例について説明する。ただし、この動作例における各無
人車#1ないし#7の現在地および目標地は上述した動
作例1と同一である(図35(a))。また、この場
合、ノード6、7間、ノード7、8間、ノード21、2
2間は、これを結ぶ経路以外に迂回する経路が存在しな
いので、逆方向区間に含めない。
【0160】ここでも動作例1と同様な処理が行われ、
まず、経路探索部110において図39(a)の運行図
に示すような初期経路が得られる。次に経路計画部10
9によって、図38(b)および図39(b)に示すよ
うな基本経路が作成される。これらの図において、初期
経路(図39(a))にあった逆走行区間は無くなって
いる。
【0161】そして、運行計画部3において、図38
(c)および図39(c)に示すような最終経路が作成
される。この最終経路では、基本経路(図39(b))
に対して、無人車#1の退避経路(ノード20→6)お
よび無人車#5の退避経路(ノード8→22→23→2
4→10→9)が追加されている。また、図40は、こ
の時の運行計画図であり、この図において、無人車#1
ないし#7のノード予約は図35と同一の線種で示され
ている。
【0162】上述の説明をまとめると、運行計画部3
は、計画指示データメモリ6及び無人車データメモリ7
を参照して、各無人車に対する走行経路を作成する。こ
の作成動作は、他の無人車の作業完了を待たず、作業が
完了した無人車に対して直ちに行われる。従って、運行
計画部3が基本経路(逆方向区間の無いコスト最小経
路)を求める時には、走行が確定している経路がすでに
いくつか存在していることになる。
【0163】運行計画部3は、起動時において、特定の
経路に対し、方向付けおよび通行禁止の情報を探索時条
件として指示することが可能である。また、運行計画部
3は、計画指示データメモリ6内の経路確定レベルが
「未定」の無人車に対してのみ初期経路(無人車同士の
競合を考慮しない、コストが最小となる経路)を求め
る。
【0164】一方、計画指示データメモリ6内の経路確
定レベルが「目的ノードまで確定」または「退避先ノー
ドまで確定」の無人車は、すでに目的ノードまたは退避
先ノードまでの経路が確定しており、この確定経路は固
定条件となる。
【0165】運行計画部3は、求められた基本経路に基
づいて各無人車の時間的な移動を調べ、移動順序を調整
したり、必要に応じて経路を変更、追加するなどして、
全無人車の目標ノードまでの最も効率的な運行を計画す
る。
【0166】運行計画の1つとして、退避動作がある。
退避動作は、移動中のある無人車の移動先に作業を終え
て待機状態にある他の無人車が存在する場合に、その待
機状態の無人車を他のノードに移動(退避)させる動作
である。退避先として可能なノードは、以下の条件を満
たすノードである。 そのノードへの移動が禁止されていない。 待機状態でない無人車に占有されていない。
【0167】運行計画部3における退避経路追加は目的
ノードに到達後にのみ、必要ならば行われる。また、退
避先ノードまでの経路が確定すると、その退避先ノード
より前に新たな退避先ノードおよび経路を挿入すること
も行わない。即ち、各無人車の走行経路がどの程度まで
確定しているのかを常に把握する必要があり、計画指示
データメモリ6に記憶された、上述した「経路確定レベ
ル」が参照される。
【0168】また、他の運行計画として、逆方向に運行
する無人車同士の同一な運行経路の除外がある。運行計
画部3は、他の無人車の走行経路を考慮し、目標ノード
へ向かう無人車の経路の逆方向区間をこの無人車の移動
方向の逆方向として方向付け(一方通行とする)する。
そして、運行計画部3は、方向情報の一つとして無人車
の経路を求め直し、無人車同士の逆方向経路を運行計画
から除外する。
【0169】さらに、他の運行計画として、一箇所に無
人車が複数集中し、無人車の動きがとれなくなる場合に
迂回経路の探索がある。このとき、運行計画部3は、適
当な無人車が、他の無人車の集中している経路を避け
て、他の経路を回り道する、すなわち迂回する経路の探
索を行う。
【0170】上記運行管理制御装置1によれば、無人車
が移動を開始する前に、予め無人車同士の干渉を考慮し
て全ての無人車の走行経路および走行順序を得ることが
できるので、多数の無人車が走行路上で頻繁に干渉する
可能性がある場合にもスムーズな移動が可能となり、従
って無人車の搬送効率を向上させることができる。
【0171】また、周期的に各無人車の状態を監視し、
作業を完了した無人車が発生すると、その無人車に関し
て新たな作業を設定して他の無人車の状態を考慮して走
行経路探索を行う。従って、時々刻々と変化する各無人
車の状況の元で、作業を完了した無人車に直ちに新たな
作業および動作指示を与えることができるので、無人車
の搬送効率を向上させることができる。
【0172】次に、図1および図2を参照して、無人搬
送車制御装置1の動作について説明する。図2は、無人
搬送車制御装置1の配車割付処理を示すフローチャート
である。ここで、配車割付とは、以下の動作を示す。新
たな荷物の搬送処理が発生した場合、配車割付部2は、
運行制御部3を起動する。そして、運行制御部2は、所
定のノードで待機中の無人車の走行経路の評価を行い、
評価値格納メモリ5に評価結果のデータを記憶させる。
【0173】そして、配車割付部2は、評価結果格納メ
モリ5に記憶される評価結果に基づいて、所定のノード
に待機中の無人車のなかから最も適する無人車を選択す
る。以下、上述の処理について説明する。
【0174】まず、ステップS1において、配車割付部
2は、搬送実行テーブル4を参照する。その結果、配車
割付部2は、次に実行すべき搬送要求のデータを搬送実
行テーブル4から読み出す。ここで、配車割付部2の読
み出すデータは、搬送実行テーブル4に記憶される最も
優先度の高い要求である。
【0175】そして、配車割付部2は、読み出された搬
送要求に対応し、待機中の無人車を確認するために無人
車データメモリ7を検索する。これにより、配車割付部
2は、所定のノードにおいて、待機中の無人車を全て抽
出する。そして、配車割付部2は、抽出した待機中の無
人車の待機無人車データリストを配車割付部2内の記憶
部へ作成する。
【0176】次に、ステップS2において、配車割付部
2は、ステップ1において作成された待機無人車データ
リストの先頭から、無人車のデータを取り出し、搬送要
求にたいする割付候補とする。
【0177】そして、配車割付部2は、搬送要求の最初
の目標点である、荷物を移載するノードのデータと、こ
のノードにおける荷物の積み込みに要する作業時間のデ
ータとを、取り出した待機中の無人車のデータに対応さ
せ、計画指示データメモリ6へ記憶させる。ここで、配
車割付部2は、待機無人車データリストにおける他の待
機中の無人車に対応するデータの目標点を記憶させる部
分へ目標点なしを示すデータを書き込む。
【0178】次にステップS3において、配車割付部2
は、運行計画部3を起動する。そして、運行計画部3
は、走行路データメモリ8、無人車データメモリ7およ
び計画指示データメモリ6それぞれから、待機無人車リ
ストから取り出した待機中の無人車に対応するデータを
抽出し、運行計画条件のデータとしてまとめる。
【0179】そして、運行計画部3は、運行計画条件に
基づき、対応する無人車の出発点のノードと目標点のノ
ードとを結ぶ経路を全て求める。これにより、運行計画
部3は、走行路データメモリ8に記憶されている図13
に示すようなコストから、各経路のコストをそれぞれ積
算し、積算したコストが最小となる経路を最適経路とし
て選択する。
【0180】また、運行計画部3は、上述した運行計画
部3の動作においての経路計画を作成する処理により、
すなわち、上述した経路を求める時、走行中の無人車の
経路に対しての逆走行区間および干渉を考慮し、かつ、
無人車の移動時間に基づき、無人車の移動順序の変更を
行いながら上述の経路を求める処理を行う。
【0181】次に、ステップS4において、運行計画部
3は、求めた経路に基づき、対応する無人車が目標点の
ノードに到達するまでの所要時間を見積もり、積算す
る。そして、運行計画部3は、積算した値の中で最も大
きい所要時間を、選択された経路の評価値として、評価
格納メモリ5へ記憶させる。これにより、配車割付部2
は、待機無人車リストから取り出した無人車の評価値を
評価値格納メモリ5から読み出せる。
【0182】次に、ステップS5において、配車割付部
2は、待機無人車待機リストの次の無人車のデータを読
み出す。ここで、配車割付部2は、待機無人車リストに
無人車のデータが無ければステップS6へ、処理を進め
る。
【0183】また、配車割付部2は、待機無人車リスト
に無人車のデータが存在すれば、ステップS2へ処理を
戻す。ここで、待機無人車リストに無人車データが残っ
て入りとすると、ステップ2において、配車割付部2
は、待機無人車リストから次の無人車のデータを取り出
し、搬送要求にたいする割付候補とする。
【0184】そして、配車割付部2は、搬送要求の最初
の目標点である、荷物を移載するノードのデータと、こ
のノードにおける荷物の積み込みに要する作業時間のデ
ータとを、取り出した待機中の無人車のデータに対応さ
せ、計画指示データメモリ6へ記憶させる。
【0185】ここで、配車割付部2は、待機無人車デー
タリストにおける他の待機中の無人車に対応するデータ
の目標点を記憶させる部分へ目標点なしを示すデータを
書き込む。
【0186】そして、配車割付部2は、待機無人車リス
トの無人車データが空になるまで、ステップS2からス
テップS5間での処理を繰り返して行う。最後に、配車
割付部2は、待機無人車リストがステップS5におい
て、空であると確認すると、ステップS6へ処理を進め
る。
【0187】次に、ステップS6において、配車割付部
2は、評価値格納メモリ5から得られる、待機無人車リ
ストにあるそれぞれの無人車の評価値を比較する。これ
により、配車割付部2は、現在待機中の無人車の中から
最も小さい評価値(無人車の経路における所用時間)の
割付候補を、搬送要求に対する最適な無人車として、搬
送実行テーブルメモリ4へ記憶させる。
【0188】次に、図10に示す梯子型走行路を用い
て、実際の無人車の割付処理の一例を説明する。図11
で示される無人車の状況において、搬送実行テーブルメ
モリ4は、図3に示す搬送実行テーブルのデータを記憶
していたとする。
【0189】ここで、「NO.」の欄にある番号「1」
は、無人車#1に割り付けられている搬送要求の番号で
ある。番号「1」の搬送要求は、ノード18で荷物を積
み込み、ノード18からノード21まで、積み込んだ荷
物を搬送し、ノード21において荷物を下ろす作業の流
れを示している。そして、現在、無人車#1は、ノード
18において、荷物を積み込み、ノード18とノード2
1との間で走行中である。
【0190】また、「NO.」の欄にある番号「2」お
よび「3」は、無人車に対する搬送処理の割付が行われ
ていない搬送要求の番号である。まず、配車割付部2
は、優先度の高い要求として、番号「2」の搬送要求を
選択する。また、同時に、配車割付部2は、無人車デー
タメモリ7を参照して、無人車#2と無人車#3とが待
機中であることを確認し、待機無人車リストとして{#
2、#3}を配車割付部2内の記憶部へ作成する。
【0191】次に、配車割付部2は、待機無人車リスト
{#2、#3}から、待機無人車リストの上位にある無
人車#2を示すデータ「#2」を読み出す。これによ
り、配車割付部2は、無人車#2を搬送要求番号「2」
に対する割付候補とする。無人車#2の走行の目標点
は、荷物を積み込むノード20となる。そして、配車割
付部2は、無人車#2の目標点ノード20を示すデータ
と、ノード20における作業時間を示すデータとを計画
指示データメモリ6に書き込む。
【0192】また、配車割付部2は、計画指示データメ
モリ6へ無人車#3の目標点がないことを示すデータを
書き込む。このことにより、無人車#3の待機状態は、
継続される。
【0193】そして、配車割付部2は、搬送実行テーブ
ルメモリ4に示される無人車#1、無人車#2および無
人車#3の走行経路のデータと、無人車データメモリ7
に記憶されている無人車データとに基づき、図4に示す
各無人車の運行計画条件の表を作成する。次に、配車割
付部2は、この図4に示す運行計画条件の表のデータを
計画指示データメモリ6へ書き込む。
【0194】そして、配車割付部2は、運行計画部3を
起動する。これにより、運行計画部3は、計画指示デー
タメモリ6に記憶される図4に示す運行計画条件の表の
データに基づき、各無人車の運行に関する図5に示す経
路計画を作成する。この図5に示す経路計画において、
無人車#3は、出発点と目標点とが同一であり、荷物の
搬送に関する作業が無く、待機状態となっている。
【0195】次に、運行計画部3は、この経路計画に基
づき、各無人車が出発点から目標点まで運行する所要時
間の見積もりを行う。この見積もりは、運行計画部3に
より、ノードからノードまでの各経路区間毎の所要時間
(以下に示される括弧内の数値:単位は秒)が積算され
て求められる。
【0196】 無人車#1の経路 18(4.5)→19(1.5)→20(4.5)→21 所要時間=10.5 無人車#2の経路 16(1.5)→17(3.0)→18(4.5)→19(1.5)→20 所要時間=10.5 無人車#3の経路 移動の必要無し 所要時間=0 となり、無人車#2の評価値は、「10.5秒」とな
る。この得られた無人車#2の評価値「10.5」は、
評価値格納メモリへ記憶される。
【0197】ここで、上記括弧内の移動時間の数値は、
図13(A)に示されているノードとノードとの間の距
離を、対応する図12(B)に示されているノードから
ノードまでの区間における移動速度で除算された数値で
ある。
【0198】次に、配車割付部2は、待機無人車リスト
{#2、#3}から、待機無人車リストの2番目にある
無人車#3を示すデータ「#3」を読み出す。これによ
り、配車割付部2は、無人車#3を搬送要求番号「3」
に対する割付候補とする。無人車#3の走行の目標点
は、荷物を積み込むノード22となる。そして、配車割
付部2は、無人車#3の目標点ノード22を示すデータ
と、ノード22における作業時間を示すデータとを計画
指示データメモリ6に書き込む。
【0199】また、配車割付部2は、計画指示データメ
モリ6へ無人車#2の目標点がないことを示すデータを
書き込む。このことにより、無人車#2の待機状態は、
継続される。
【0200】そして、配車割付部2は、搬送実行テーブ
ルメモリ4に示される無人車#1、無人車#2および無
人車#3の走行経路のデータと、無人車データメモリ7
に記憶されている無人車データとに基づき、図6に示す
各無人車の運行計画条件の表を作成する。次に、配車割
付部2は、この図6の示す運行計画条件の表のデータを
計画指示データメモリ6へ書き込む。
【0201】そして、配車割付部2は、運行計画部3を
起動する。これにより、運行計画部3は、計画指示デー
タメモリ6に示される図6に示す運行計画条件の表のデ
ータに基づき、各無人車の運行に関する図7に示す経路
計画を作成する。この図7に示す経路計画において、無
人車#2は、出発点と目標点とが同一であり、荷物の搬
送に関する作業が無く、待機状態となっている。
【0202】次に、運行計画部3は、この経路計画に基
づき、各無人車が出発点から目標点まで運行する所要時
間の見積もりを行う。この見積もりは、運行計画部3に
より、ノードからノードまでの各経路区間毎の所要時間
(以下に示される括弧内の数値:単位は秒)が積算され
て求められる。
【0203】 無人車#1の経路 18(4.5)→19(1.5)→20(4.5)→21 所要時間=10.5 無人車#2の経路 移動の必要なし 所要時間=0 無人車#3の経路 22(3.3)→8(4.5)→7(1.5)→6(3.3)→20 所要時間=12.7 となり、無人車#3の評価値は、「12.7秒」とな
る。この得られた無人車#3の評価値「12.7」は、
評価値格納メモリへ記憶される。
【0204】次に、配車割付部2は、評価値格納メモリ
5に記憶される待機中の無人車#2および無人車#3の
評価値を読み出す。そして、無人車#2の評価値と、無
人車#3の評価値とを比較し、数値の小さい方、すなわ
ち無人車#2を番号「2」の搬送要求に対応させる最適
無人車とする。次に、配車割付部3は、番号「2」の搬
送要求に対応させる無人車#2のデータを搬送実行テー
ブルメモリ4へ書き込む。
【0205】これにより、搬送実行テーブルメモリ4に
記憶されていた図3に示す搬送実行テーブルは、図8に
示す搬送実行テーブルへ変更される。上述したように、
無人搬送車制御装置1は、待機無人車のなかから、搬送
要求に対応して、最も最適な無人車を選択する。また、
図8の示す表において、この時点では、無人車#2は、
移動を開始しておらず、番号「3」の搬送要求は、処理
されていない。さらに、無人車#3は、ノード22にお
いて待機中である。
【0206】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、停止位置
である複数のノードと、前記ノード間を接続する接続路
からなる走行路を、与えられた走行経路に従い走行する
複数の無人車の運行を、前記ノードの配列に関する情報
に基づいて制御する無人搬送車制御装置において、所定
のノードにおいて、停止している待機中の複数の無人車
の情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段から運行候
補の無人車を抽出する抽出手段と、この抽出手段により
抽出された無人車に与えられる運行先の目標ノードの情
報と、運行中の他の無人車の前記走行路における走行経
路の情報と、前記ノードの配置に関する情報とに基づ
き、前記走行路に対応して、無人車の走行をシミュレー
ションして、このシミュレーション結果により最適な走
行経路を探索する探索手段と、この探索された走行経路
に対する評価値を求める評価手段と、この評価手段によ
る評価値のデータを記憶する記憶手段と、この記憶手段
に記憶される、複数の運行候補の無人車のおのおのの前
記評価値に基づき、最適な評価値を有する無人車を選択
する選択手段とを具備してなるため、走行中の無人車の
経路を考慮し、待機中の無人車のなかから、搬送要求の
目標点まで最も早く到達可能な無人車を選択するので、
搬送要求に対して無駄な待ち時間の少ない効率的な配車
制御ができ、所定の走行路における無人車の搬送能力を
向上させる効果がある。
【0207】請求項2記載の発明によれば、停止位置で
ある複数のノードと、前記ノード間を接続する接続路か
らなる走行路を走行する複数の無人車の運行を前記ノー
ドの配列に関する情報に基づいて制御する無人車搬送制
御方法において、所定のノードにおいて、停止している
待機中の複数の無人車の情報を記憶手段に記憶する第一
のステップと、第一のステップにおいて記憶手段に記憶
された複数の無人車の中から運行候補の無人車を抽出す
る第二のステップと、この第二のステップにおいて抽出
された無人車に与えられる、運行先の目標ノードの情報
と、運行中の他の無人車の前記走行路における走行経路
の情報と、前記ノードの配置に関する情報とに基づき、
前記走行路に対応して、無人車の走行をシミュレーショ
ンする第三のステップと、第三のステップのシミュレー
ション結果により、最適な走行経路を探索する第四のス
テップと、この第四のステップで求められる走行経路に
対する評価値を求め、得られた評価値のデータを記憶手
段に記憶する第五のステップと、第五のステップにおい
て、前記記憶手段に記憶される、複数の運行候補の無人
車のおのおのの前記評価値に基づき、最適な評価値を有
する無人車を選択する第六のステップとを有するため、
走行中の無人車の経路を考慮し、待機中の無人車のなか
から、搬送要求の目標点まで最も早く到達可能な無人車
を選択するので、搬送要求に対して無駄な待ち時間の少
ない効率的な配車制御ができ、所定の走行路における無
人車の搬送能力を向上させる効果がある。
【0208】請求項3記載の発明によれば、所定の時刻
における前記複数の無人車の確定走行経路および与えら
れた作業内容を記憶する計画指示記憶手段と、前記各無
人車の状態を監視する第1の処理と、与えられた作業を
完了した無人車が発生する度に、前記計画指示記憶手段
に新たな作業を設定し、前記第1の手段および前記第2
の手段を起動して走行経路を探索させる第2の処理と、
該探索の結果に基づいて前記各無人車に動作指示を与え
る第3の処理を並列かつ周期的に行うことで、前記複数
の無人車の運行を制御する運行制御手段とを具備してな
るため、時々刻々と変化する各無人車の状況に基づき、
作業を完了した無人車に直ちに新たな作業および動作指
示を与えることができるため、無人車の搬送効率を向上
させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による無人搬送車制御装
置1の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態による無人搬送車制御装
置1の配車割付の動作を示すフローチャートである。
【図3】 無人車の割付け前の搬送実行テーブル4に記
憶されている搬送実行テーブルを示す図である。
【図4】 無人搬送車制御装置1における運行計画部3
に記憶される運行計画条件の表を示す図である。
【図5】 運行計画条件の表のデータに基づいて作成さ
れた経路計画を示す図である。
【図6】 無人搬送車制御装置1における運行計画部3
に記憶される運行計画条件の表を示す図である。
【図7】 運行計画条件の表のデータに基づいて作成さ
れた経路計画を示す図である。
【図8】 無人車の割付け後の搬送実行テーブル4に記
憶されている搬送実行テーブルを示す図である。
【図9】 従来の最適経路決定装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】 梯子型走行路を示す図である。
【図11】 無人車の走行状態を示す図である。
【図12】 図10に示す梯子型走行路の座標および無
人車の走行速度のデータを示す図である。
【図13】 図10に示す梯子型走行路のコスト計算お
よび従来例における最短経路選択結果を示す図である。
【図14】 図41に示す走行路101のコストを示す
図である。
【図15】 経路計画に用いる木を示した図である。
【図16】 運行計画部3の経路計画処理を示すフロー
チャートである。
【図17】 動作計画処理の動作例を示す運行図であ
る。
【図18】 図17の運行図をモデル化したペトリネッ
ト図である。
【図19】 運行計画部3の退避経路探索処理を示すフ
ローチャートである。
【図20】 退避経路探索処理を示す運行図である。
【図21】 運行計画部3のデッドロック把握処理を示
すフローチャートである。
【図22】 デッドロック把握処理の動作例を示す運行
図である。
【図23】 運行計画部3の発火順序調整処理を示すフ
ローチャートである。
【図24】 発火順序調整処理の動作例を示す図であ
る。
【図25】 運行計画部3の迂回経路探索処理を示すフ
ローチャートである。
【図26】 迂回経路探索処理の動作例を示す運行図で
ある。
【図27】 運行計画部3の退避経路探索処理を示すフ
ローチャートである。
【図28】 退避経路探索処理の動作例を示す運行図で
ある。
【図29】 運行計画部3の動作計画処理(メイン処
理)を示すフローチャートである。
【図30】 運行計画部3の動作計画処理(メイン処
理)を示すフローチャートである。
【図31】 運行計画部3の動作計画処理(メイン処
理)を示すフローチャートである。
【図32】 運行計画部3の動作例を示すペトリネット
図である。
【図33】 運行計画部3の動作例を示すペトリネット
図である。
【図34】 運行計画部3の動作例における結果を示す
図である。
【図35】 運行管理制御装置1の動作例1における経
路を示す図である。
【図36】 運行管理制御装置1の動作例1における運
行図である。
【図37】 運行管理制御装置1の動作例1における運
行計画図である。
【図38】 運行管理制御装置1の動作例2における経
路を示す図である。
【図39】 運行管理制御装置1の動作例2における運
行図である。
【図40】 運行管理制御装置1の動作例1における運
行計画図である。
【図41】 無人搬送システムのシステム構成図であ
る。
【符号の説明】
1 無人搬送車制御装置 2 配車割付部 3 運行計画部 4 搬送実行テーブルメモリ 5 評価値格納メモリ 6 計画指示データメモリ 7 無人車データメモリ 8 走行路データメモリ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 停止位置である複数のノードと、前記ノ
    ード間を接続する接続路からなる走行路を、与えられた
    走行経路に従い走行する複数の無人車の運行を、前記ノ
    ードの配列に関する情報に基づいて制御する無人搬送車
    制御装置において、 所定のノードにおいて、停止している待機中の複数の無
    人車の情報を記憶する記憶手段と、 この記憶手段から運行候補の無人車を抽出する抽出手段
    と、 この抽出手段により抽出された無人車に与えられる運行
    先の目標ノードの情報と、運行中の他の無人車の前記走
    行路における走行経路の情報と、前記ノードの配置に関
    する情報とに基づき、前記走行路に対応して、無人車の
    走行をシミュレーションして、このシミュレーション結
    果により最適な走行経路を探索する探索手段と、 この探索された走行経路に対する評価値を求める評価手
    段と、 この評価手段による評価値のデータを記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶される、複数の運行候補の無人車の
    おのおのの前記評価値に基づき、最適な評価値を有する
    無人車を選択する選択手段と、 を具備してなることを特徴とする無人搬送車制御装置。
  2. 【請求項2】 停止位置である複数のノードと、前記ノ
    ード間を接続する接続路からなる走行路を走行する複数
    の無人車の運行を前記ノードの配列に関する情報に基づ
    いて制御する無人車搬送制御方法において、 所定のノードにおいて、停止している待機中の複数の無
    人車の情報を記憶手段に記憶する第一のステップと、 第一のステップにおいて記憶手段に記憶された複数の無
    人車の中から運行候補の無人車を抽出する第二のステッ
    プと、 この第二のステップにおいて抽出された無人車に与えら
    れる、運行先の目標ノードの情報と、運行中の他の無人
    車の前記走行路における走行経路の情報と、前記ノード
    の配置に関する情報とに基づき、前記走行路に対応し
    て、無人車の走行をシミュレーションする第三のステッ
    プと、 第三のステップのシミュレーション結果により、最適な
    走行経路を探索する第四のステップと、 この第四のステップで求められる走行経路に対する評価
    値を求め、得られた評価値のデータを記憶手段に記憶す
    る第五のステップと、 第五のステップにおいて、前記記憶手段に記憶される、
    複数の運行候補の無人車のおのおのの前記評価値に基づ
    き、最適な評価値を有する無人車を選択する第六のステ
    ップと、 を有することを特徴とする無人搬送車理制御方法。
  3. 【請求項3】 所定の時刻における前記複数の無人車の
    確定走行経路および与えられた作業内容を記憶する計画
    指示記憶手段と、 前記各無人車の状態を監視する第1の処理と、与えられ
    た作業を完了した無人車が発生する度に、前記計画指示
    記憶手段に新たな作業を設定し、前記第1の手段および
    前記第2の手段を起動して走行経路を探索させる第2の
    処理と、該探索の結果に基づいて前記各無人車に動作指
    示を与える第3の処理を並列かつ周期的に行うことで、
    前記複数の無人車の運行を制御する運行制御手段とを具
    備してなることを特徴とする請求項1に記載の無人車搬
    送制御装置。
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