JPH10320008A - 複合被駆動システムの効率的合成 - Google Patents

複合被駆動システムの効率的合成

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JPH10320008A
JPH10320008A JP10042750A JP4275098A JPH10320008A JP H10320008 A JPH10320008 A JP H10320008A JP 10042750 A JP10042750 A JP 10042750A JP 4275098 A JP4275098 A JP 4275098A JP H10320008 A JPH10320008 A JP H10320008A
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clusters
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JP10042750A
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Gaashenferudo Neal
ニール・ガーシェンフェルド
Shaunar Bernd
ベルント・ショーナー
Metois Eric
エリック・メトイス
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Massachusetts Institute of Technology
Original Assignee
Massachusetts Institute of Technology
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H5/00Instruments in which the tones are generated by means of electronic generators
    • G10H5/007Real-time simulation of G10B, G10C, G10D-type instruments using recursive or non-linear techniques, e.g. waveguide networks, recursive algorithms
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H3/00Instruments in which the tones are generated by electromechanical means
    • G10H3/12Instruments in which the tones are generated by electromechanical means using mechanical resonant generators, e.g. strings or percussive instruments, the tones of which are picked up by electromechanical transducers, the electrical signals being further manipulated or amplified and subsequently converted to sound by a loudspeaker or equivalent instrument
    • G10H3/125Extracting or recognising the pitch or fundamental frequency of the picked up signal

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合した被駆動システムの効率的な合成が、
確率的枠組みを用いて達成される。これによれば、シス
テム挙動の物理現象は、物理的構成や出力波形をモデル
化するのに代えて、観察された挙動に関係する有効な自
由度に関してモデル化される。 【解決手段】 外部刺激に応じてのシステムの挙動のレ
プリカが計算によって発現され、このモデルが用いられ
て、例えばこのモデルに従って振る舞うようプログラム
された物理的表現でもって、システムを置き換える(又
は置き換えを促進する)。本発明はバイオリンのよう
な、複雑な楽器の挙動を捕捉するモデルを開発するため
に応用することができる。このモデルは次いで、何らか
の物理的にアピールするフォーマット(例えば、具現化
されるモデルがなければ挽いても何の音も発生しない、
元のバイオリンのプラスチック製レプリカ、或いは「演
奏」されたことへの応答が元のバイオリンの音を発生す
ることであるキーボードその他の楽器の如き)へと具現
化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は全般的に、複合的な
物理システムの挙動を合成することに関し、より詳しく
はこうした目的のために確率的モデル化技術を用いるこ
とに関する。
【0002】
【従来の技術】楽器のような複合的な物理システムは、
それらの構造に関して物理的に忠実に再現又は複製を行
うことは困難である。構造のほんの僅かな変動も、客観
的に見て異なる応答特性に帰結する可能性がある。こう
したシステムについては、システムの挙動を数学的にモ
デル化し、このモデルに基づく出力を合成することが好
ましいであろう。即ちこのモデルは、物理システムそれ
自体を置換するものとなる(又はそのように動作す
る)。
【0003】単純な物理システム(或いは近似を行う目
的で単純に扱われる、より複雑なシステム)はもちろ
ん、そのシステムの挙動を支配する物理パラメータを直
接に用いることにより、容易に「モデル化」することが
できる。例えば単純な振り子の動きは、長さと角加速度
の点から正確に特徴付ける(空気抵抗は無視して)こと
ができ、また弦の振動は振幅と角周波数の点から正確に
特徴付けることができる。これらより遙かに取り扱いに
くいものは、例えば何らかの程度の忠実度をもってスト
ラディバリウスをエミュレートすることのできる電子バ
イオリンを構成する、といった目標である。複合的なシ
ステムは、膨大な数の自由度を含んでいる。従って、こ
うしたものの応答を「根本原理的に」物理的にモデル化
することは、多数の自由度における変化に追随していく
ための計算能力と、それらの値を十分正確に測定するこ
との両方の見地から、極めて困難である。物理モデル化
のための手法が、かなりの近似を必要とすることは、驚
くべきことではない。例えばヨーロッパ特許出願第05
83043号(「トーン発生システム」)は、楽器の挙
動をモデル化するために、デジタル的な導波管を用いる
ことを記述している。これによりモデル化された波形
は、いかなる厳密な意味においても、根底にある自由度
を表したものではなく、またシステムの入力に対して、
物理的に意味のあるどのような仕方においても関係がな
い。
【0004】計算による扱いにより馴染みやすい手法
は、近似技術又はサンプリング技術を包含する。それに
よれば例えば、既知の入力と観察された出力のリストが
構成され、挙動はエントリの間を参照し補間することを
通じて「モデル化」される。例えば米国特許第5,52
1,322号を参照のこと。しかしながらこの手法は、
エントリの粗さと、システムの根底にある物理現象と結
びついていないモデルの汎用性が制約されていることに
より、限定されたものである。かくして楽器は、多数の
既知の入力、即ち特定の奏者による実際の楽器の操作に
対する出力音声を蓄積することにより合成され、また提
供された入力に基づいてサンプリングされた音声の間を
補間することを通じて楽器の合成が行われてきた。実際
には、こうした記録された音声の短いセグメントは忠実
なものであり得るが、奏者の動作に対する全体的な応答
は忠実なものではない。
【0005】関連する手法は、米国特許第4,018,
121号(Chowningに対する)の開示により例
証された如きものであり、これは根底にある物理的自由
度を参酌することなしに、物理システムの出力挙動を数
学的波形としてモデル化するものである。出力のモデル
化は、機械的な補間手法の場合よりも、実際のシステム
の挙動に対するより大きな関心を反映するものであり得
るが、この出力のモデル化の有効性もまた、真のシステ
ムの自由度との関係が欠如していることに起因して、最
終的には制約を受けることになる。
【0006】システム出力の生成においては、考えられ
る全ての物理的自由度が関与している訳ではないことを
認識すれば、「根本原理的」な手法をより扱いやすいも
のとすることができる。例えばストラディバリウスの忠
実なモデルは、分子レベルにおける詳細な知識を必要と
するものではない。そこで、一方では物理システムの完
全な、しかし計算的には達成不能な仕様と、他方ではシ
ステムの状態を参酌しない純粋に数字的な技術との間
の、中間的な手法として、機械学習及び状態空間再構築
が採用されてきた。時間遅れ埋め込み技術による状態空
間再構築は、観察される挙動に関係のある、有効な物理
的自由度の回復及びモデル化を可能にする。これらは即
ち、「位置座標空間」(潜在的にアクセス可能な全ての
物理的自由度の値を特定するもの)のうち、システムの
ダイナミックスが展開するにつれてシステムが実際に探
索する部分である。時間遅れ埋め込み技術によれば、か
かるシステムからある時系列が測定され、そのエントリ
を用いて遅れベクトルが定義される。例えばベクトルs
がシステムを記述する状態ベクトルであり(位置座標空
間全体ではなく、有効な自由度に関して)、dベクトル
s/dt=f(ベクトルs)が有効な支配型方程式を表
し、ある時間にわたって観察された測定量がy=y(ベ
クトルs(t))であるとすると(yは振幅又は温度の
ようなベクトル量又はスカラー量)、遅延時間τと次元
dが与えられた場合に、遅れベクトルであるベクトルx
は、ベクトルx=(yt,yt−τ,...yt−(d
−1)τ)として定義することができる。時間遅れ埋め
込みの中核をなす結論は、d(「埋め込み次元」、即ち
時間遅れの数)が十分に大きければ、ベクトルs、y
(ベクトルs)及びτの殆ど全ての選択肢について、f
(ベクトルs)及びベクトルxの挙動が座標軸の円滑で
局所的な可逆的変化分だけしか相違せず、yがベクトル
sの成分の少なくとも幾つかに依存しており、ベクトル
sの残りの成分が支配型方程式によって、yに影響を及
ぼすものに対して結合されるということである。この結
論は、遅れベクトルに対する線形変換へと一般化するこ
とができる。
【0007】換言すれば、確定的支配型方程式から、実
験的に観察された量が生成されるのであれば、時間遅れ
埋め込みを用いて、こうしたオブザーバブルからシステ
ムの関連する内部自由度の表示を回復することが可能で
ある。また、関連する自由度は典型的には、位置座標空
間の比較的小さな部分集合であるから、この解法は非常
に正確であるにも拘わらず、計算によって扱うことが可
能なものである。かくしてシステムの挙動は、その時変
成分を測定可能な遅れベクトルと、内部の(従って通常
はアクセス不能な)システム状態との間におけるマッピ
ングに基づいて、モデル化することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】被駆動システムにおい
ては、何らかのユーザ入力uがシステムに賦課され、そ
の動的挙動に影響を与える。例えばシステムはバイオリ
ンであり、入力は奏者が弓を挽くことである。この場
合、オブザーバブル又はアクセス不能な内部自由度では
なく、入力からシステムの挙動を予測することが望まし
いが、これは一般には不可能である。違う言い方をすれ
ば、このシステムの展開は、単純にy=f(ベクトル
u)として記述できるものではない。なぜなら、このシ
ステムの挙動は、入力はもちろんとして、それ以前の履
歴にも依存しているからである。このシステムは、「記
憶」を有すると言われる。ベクトルxが埋め込みベクト
ルであり、やはり内部のシステム挙動に対して円滑にマ
ッピングされ、従ってオブザーバブルに関する内部自由
度の完全な仕様をもたらすものであるなら、y及びベク
トルuの両方についての時間遅れを含む、埋め込みベク
トルxについての知識が与えられた場合に、このシステ
ムの挙動をモデル化することができる。従って、y及び
ベクトルuについての時間遅れ、即ち出力及び入力の履
歴からyを予測するために、時間遅れ埋め込みを用いる
ことが可能である。例えば、上記したバイオリンの場
合、yは振幅(スカラー量)であり、ベクトルuは時間
的に変化する弓の位置及び/又は指使いである。ベクト
ルxが特徴付けられたならば、関数y=f(ベクトル
x,ベクトルu)を導出して、観察不能な自由度(ベク
トルxによりモデル化される)及び観察可能な入力であ
るベクトルuに関して、システムの挙動をモデル化し、
予測することができる。
【0009】変数y及びベクトルxは、未知の結合確率
密度p(y,ベクトルx)(これは確定的システムにつ
いては予測表面y(ベクトルx)まで減じられるが、確
率的システムについては、システムの挙動をエミュレー
トするために、p(y,ベクトルx)からサンプルを導
出することができる)により関係している。実験的測定
値のセット
【0010】
【数1】
【0011】が与えられたときの、データ分析の目標
は、新たな入力の測定値から出力又はその分布を予測す
ることのできるモデルを推論し、またyとベクトルxの
間の関係を特徴付けることである。無条件密度p(y,
ベクトルx)を概算するのに十分なデータがあることは
稀であるから、確度〈y|ベクトルx〉及び誤差〈σ
|ベクトルx〉のような条件量を求めるのがより一般
的である。伝統的に、これらは
【0012】
【数2】
【0013】の形で書かれており、この式中でβ量は
未知の線形係数であり、f量は既知の基底関数(多項
展開の如き)である。ニューラルネットワークのような
より強力な技術では、
【0014】
【数3】
【0015】の形の、非線形基底関数の内側に係数があ
るものが用いられる。
【0016】どのような現象学的モデルも、適応不足
(モデルがデータを記述するのに十分な程度には柔軟で
ない)と適応過剰(モデルが非常に柔軟であり、一般化
されないデータ中のノイズも記述する)とをバランスさ
せなければならない。このことは基底関数fの数Mを
変化させることによって行うことができるが、こうした
手法が正当化されることは稀である。なぜなら、全体的
に見て単純な挙動であっても、非常に多くの項を所与の
ベースで表示することを必要としうるからである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、好ましくは確
率的枠組みを用いて、根底にある有効な自由度をモデル
化することにより、被駆動システムを合成するという問
題に対処している。本発明によれば、外部刺激に応じて
のシステムの挙動のレプリカが計算によって発現され、
このモデルが用いられて、例えばこのモデルに従って振
る舞うようプログラムされた物理的表現でもって、シス
テムを置き換える(又は置き換えを促進する)。例え
ば、本発明はバイオリンのような、複雑な楽器の挙動を
捕捉するモデルを開発するために応用することができ
る。このモデルは次いで、何らかの物理的にアピールす
るフォーマット(例えば、具現化されるモデルがなけれ
ば挽いても何の音も発生しない、元のバイオリンのプラ
スチック製レプリカ、或いは「演奏」されたことへの応
答が元のバイオリンの音を発生することであるキーボー
ドその他の楽器の如き)へと具現化することができる。
強調しておかねばならないのは、システム挙動のモデル
(有効な自由度に基づく)が一端完成したならば、その
用途は完全にユーザの裁量に委ねられるということであ
る。
【0018】本発明の好ましい実施例は、挙動について
の柔軟で確率的なモデルを用いるものであり、これは従
前の通念に基づく情報を含む。こうした分析に対する最
も簡単な手法は、確率を、そのデータについての従前の
通念を表す余分の項(レギュラライザと呼ばれる)で制
約することである。測定データdからそれが生成された
確率を最大化するモデルとして最適のモデルmを識別す
るために、ベイズの枠組みを用いることができる。
【0019】
【数4】
【0020】量p(d|m)はモデルの不一致(即ち適
合誤差であり、ガウス形誤差モデルではこれは、お馴染
みの最小自乗統計を導く)を示し、p(m)は「レギュ
ラライザ」であって良好なモデルを特徴付ける従前の通
念を表し、p(d)はあるデータセットの確率に関する
従前の通念を表す(そして多数のデータセットを分析す
る場合にのみ関係してくる)。
【0021】一般的なレギュラライザは、最大エントロ
ピー(不連続性を良好に取り扱うが、局所的な円滑さは
捕捉できない)と、積分曲率(円滑さを適用するが不連
続性は切り上げる)とを含む。レギュラリゼーションに
伴うより一般的な問題は、その動作が全体的に行われる
という性質を有することである。従前の確率に関するス
テートメントは、局所的には有効でない場合がある。レ
ギュラライズされたモデルはまた、自然の様式では単純
化されない。例えば線形システムは、多くの非線形基底
関数とレギュラライザによって記述されうる。こうした
非線形モデルはデータセットを正確に記述するかも知れ
ないが、モデル化されたシステムの挙動に対する実質的
な洞察をもたらすことはない。最後に、レギュラリゼー
ションによって必要とされる全体の費用関数を最大化す
ることは、非線形探索を必要とすることになり、これは
高次元空間においては極めて計算力集約的なものであ
る。
【0022】本発明の好ましい実施例によれば、結合確
率密度p(y,ベクトルx)はクラスタ単位で展開さ
れ、その各々が局所モデル(線形又は非線形でありう
る)と関連される。その結果、システムの挙動は局所的
に表現され、システムのダイナミクスの異なる側面を個
別にモデル化することが可能になり、究極的には、適合
不足及び適合過剰の両者を回避した、より正確で単純化
された全体的な表現が導かれることになる。本発明のこ
のモデル化技術は計算的に効率が良く、良好な収束及び
安定特性を示し、そのシステムに関する従前の知識を表
すことができ、そして単純な挙動と複合した挙動を記述
するについて、同じように適切なものである。
【0023】第一の側面において、本発明の方法は、物
理的な操作といった刺激に応じて出力を発生する、非線
形物理システムの挙動をエミュレートするために用いら
れる。このシステムは確率的又は完全に確定的であるこ
とができ、ここで用いられる用語「物理システム」は何
れの型式をも包含するものである。本発明の方法によれ
ば、システムに対して複数の入力操作を賦課し、結果と
して生ずる出力を測定することにより、入力−出力デー
タセットがまず記録される。例えば楽器に関して言え
ば、楽器にセンサが適用されて奏者と関連付けられ、楽
器が任意に演奏されるにつれて音声出力と奏者の入力の
両方が記録され、潜在的な応答の範囲が切り開かれる。
これらのデータは、例えば状態空間再構築埋め込み技術
を用いて、内部のシステム自由度を回復するために用い
られる。システム内部の自由度はシステムの出力に対
し、予測表面として関係しており(完全に確定的なシス
テムの場合)、或いは入力−出力接合空間において確率
密度に関係している(確率的システムの場合)。そして
所与の操作について予測されるシステム出力はこれらに
より、(i)システムに適用された場合にその操作が生
じさせるであろう内部自由度の値を概算し、(ii)内
部自由度とシステム出力との間におけるモデル化された
関係に基づいて、予想されるシステム応答を計算するこ
とによって得られる。確定的システムについては、予想
される出力は単一の値である。確率的システムの場合
は、予想される出力はランダムにサンプリングされうる
分布として表される。
【0024】本発明のこの手法は、システム出力を単に
サンプリングし、或いはシステムの物理現象の完全な表
示を計算するといった、従来技術のシステムとは全く異
なる。事実上、本発明は物理現象をサンプリングする。
【0025】第二の側面において、本発明は、入力パラ
メータのセットに基づいて、システムの一つ又はより多
くの出力特性をモデル化する方法からなる。各々の出力
特性を入力パラメータと関連付けるエミュレーションプ
ロセスが、結合確率密度を複数のクラスタに展開するこ
とにより、それらの間の結合確率密度に従ってモデル化
される。各々のクラスタは、(i)出力特性を入力パラ
メータに関連付ける局所モデルに関連し、(ii)確率
分布に従う入力パラメータの値の範囲全体にわたって有
効である。入力パラメータについての値の入力セットに
対する結合確率密度は、クラスタをその確率分布に従っ
て重み付けした和である。このモデルを用いると、入力
パラメータについての入力値のセットを発現させること
ができ、エミュレーションプロセスが用いられて出力特
性が生成される。
【0026】第三の側面では、本発明は上記のものを具
現化させるためのハードウェア装置からなる。
【0027】以上の議論は、添付図面に関連して取り上
げた場合に、以下の発明の詳細な説明から、より容易に
理解されるものである。
【0028】
【発明の実施の形態】 1.数学的枠組み 外部操作に応答する物理システムは、システムに利用可
能な有効な自由度のセット(即ち、観察される出力に関
連するもの)を表すベクトルsと、何時の時点でもベク
トルsの有効な内部自由度を表す(つまり座標軸の円滑
な変化を通じてマッピング可能な)埋め込みベクトルで
あるベクトルxの、ベクトル空間としてモデル化するこ
とができる。システムに対して適用される時変入力刺激
であるベクトルu(t)は、時変出力状態yを生成し、
これはスカラー量(例えば温度又は振幅)又はベクトル
量である。この手法はシステム挙動の特徴付けを複数の
局所モデルに関して行うことを許容するものであり、こ
うしたモデルの各々は確率分布に従って関連する自由度
の範囲全体にわたって有効であるから、各々は最大の正
確さをもって、確率的に定義された自由度の部分集合の
内部に適用される。
【0029】このことが図1に示されている。ぼやけた
放物線120によって記述されているように、このシス
テム(埋め込みベクトルについて表現されている)の真
の物理的挙動が非線形であり、幾らか確率的であると仮
定する。換言すれば、このシステムの種々の出力状態
は、入力刺激によって決定又は影響されるベクトルxの
種々の値と、非線形な様式で関連している。真の挙動1
20は一対の局所的な線形モデル122,124によっ
て近似することができ、これらの各々は、それらと関連
しており影響を及ぼすドメインを定義している確率分布
126,128のそれぞれ−に従っておりまた−にわた
って有効である。分布126,128はまた、「入力
幅」、即ち関連する入力と内部自由度の確率表現を規定
しているものと見ることもできる。局所モデルにより生
成される「出力」(値y)も同様に、確率的に表現する
ことができ(局所モデル122の場合には出力確率分布
130により示されているようにして)、かくして出力
値は正確な値ではなしに、確率的な幅を有することにな
る(真の挙動120と一致する)。
【0030】本発明によれば、結合確率密度p(y,ベ
クトルx)は一連のクラスタcに展開され、クラスタ
の各々は、全て上に定義したような、局所モデル、確率
的に定義された影響を及ぼすドメイン、及び出力分布と
関連している。影響を及ぼすドメインは入力空間におい
て定義することができ、また任意に、例えば再帰的計算
の理論に従って、即ち入力及び出力の履歴とクラスタの
遷移確率とに基づいて、時間でもって定義することがで
きる。
【0031】かくして、入力刺激と、ベクトルxに対し
てそれが与えると予想される影響とが与えられた場合の
yの値を予測するために、最終的には完全な結合密度が
用いられるとしても、結合密度は複数の局所モデルによ
り表され、それによって単純な(又は少なくとも局所的
に正確な)モデルを使用することが容易となる。こうし
たモデルのそれぞれが、結合密度に対して有する貢献
は、システム挙動に対するそれらの真の関係を越えて拡
がるものではない。
【0032】結合密度は、クラスタが与えられると条件
付き確率へと分離され、クラスタの重みが乗ぜられる。
【0033】
【数5】
【0034】この条件付き確率は次いで、次のようにし
て入力部と出力部に分けられる。
【0035】
【数6】
【0036】M個のクラスタ(従ってM個の局所モデ
ル)について、各々の局所モデルは、未知のパラメータ
βを有する関数f(ベクトルx,β)の、別々のイ
ンスタンスによって表されている。p(y|ベクトル
x,c)に対応する第一の係数は出力確率分布を表
し、これに対してp(ベクトルx|c)に対応する第
二の係数は、その局所モデルが影響を及ぼすドメイン全
体にわたる、入力確率分布に対応する。パラメータp
(c)は、そのクラスタに関連する重み付けを表す。
量σm,yは局所モデルmの出力分布の幅に対応し、こ
れに対してσm,dは入力分布の幅を示す。量μm,d
は入力分布の平均、即ち最大確率(及びモデルmの最大
精度)に対応する点を特定する。ベクトルxは、ベクト
ルx=(x,...,x,...,x)の形であ
り、ここでDは埋め込み次元である。例えば楽器をモデ
ル化するについて、x項の各々は、音声出力とその楽器
に対する奏者の操作を表すセンサ読み取りの時間遅れ値
でありうる。
【0037】上述した枠組みは、スカラー出力と、分離
可能なガウス分布を想定している。これはベクトル出力
(即ちyが一つより多い成分を有する)へと容易に一般
化することができ、また共分散を備えた分離不能な入力
ガウス分布を用いる。具体的には、入力項
【0038】
【数7】
【0039】は分離可能なガウス分布と分散のみを用い
ている。分離不能なガウス分布はこの項を
【0040】
【数8】
【0041】と置き換えることによって表すことがで
き、ここで〔Cij=〈(x−μm,i)(x
−μm,j)〉はクラスタを重み付けした共分散行列
である。最初の入力項(式2c)はD個のパラメータ
(分散)を必要とするが、式2dはD個のパラメータ
(共分散)を必要とする。前者は高次元に対してより適
しているが、クラスタを強制的に座標軸と整列させる。
後者はより柔軟であるが、高次元では過剰な記憶容量を
必要とする。
【0042】同様にして、出力項
【0043】
【数9】
【0044】に一般化することができ、ここで〔C
ij=〈(y−f(ベクトルx,β))(y
(ベクトルx,β))〉である。
【0045】実際には、ベクトルxは一般に、埋め込み
によって決定される。特に、N個の既知の入力刺激
...uのセット及びこれらに対応するシステム
出力y...y(即ち実験的又は「訓練」測定値
【0046】
【数10】
【0047】のセット)の時間遅れ埋め込みは、ベクト
ルxにおいて把握された関連するシステムの自由度に関
して、yを特徴付ける(即ち
【0048】
【数11】
【0049】の形の対応するパラメータのセットとし
て)。埋め込み次元が高くなれば、システムの特徴付け
もより正確になる。しかしながら、過剰に高い次元は資
源を浪費することになり、恐らくはある程度の不正確さ
を生ずることになる(さらに後述する)。
【0050】本発明の手法を用いるには、ユーザは最初
に、クラスタの数Mと、検討下にあるシステムについて
合理的な局所モデルfの形のみしか指定する必要がな
い。Mは事実上、説明すべきシステムの「特性」の数を
変化させるものであり、また適応不足又は適応過剰を制
御するために用いられる。即ち、そのモデルが捕捉する
出力特性が多すぎる場合には、それは「適応過剰」とな
り、システム挙動についてのその表現には、ノイズが不
適切に含まれる。Mを最適化する技術について以下に述
べる。
【0051】局所的な関係の型式が一つより多いと予想
される場合には、異なる型式の局所モデルを備えたクラ
スタを用いることが可能である。未知のモデルパラメー
タ(即ちmを含む下付文字を有する式2bの全ての項)
と最適な埋め込み次元Dは両方とも、やはり以下に述べ
る別個の反復手順により決定される。
【0052】出力分布p(y,ベクトルx|c)は、
モデルが与えられた場合の出力データの可能性について
与えられる。データが与えられた場合のモデルの可能性
を最大化するためには、この可能性を反転させることが
必要である。
【0053】
【数12】
【0054】後の確率は、以下のようにしてクラスタの
重みを見出すために用いることができる。
【0055】
【数13】
【0056】式4が導かれるのは、密度に対する積分
は、その密度から引き出される分散の平均によって近似
することができるからである。その実用的な成果は、連
続関数の積分ではなく、実験的に導出された測定値の和
を用いる可能性が生ずることである。
【0057】前述したように、本発明の手法は、モデル
のパラメータの予備的な仕様を必要としない。上述の枠
組みを用いれば、モデルのパラメータはデータそれ自体
から、期待値最大化(「E−M」)手順のような反復技
術を用い、現在のパラメータが与えられた場合のデータ
p(y,ベクトルx|c)の確度を交互に計算し、次
いで既知のデータが与えられた場合の後の確度p(c
|y,ベクトルx)を最大化する新たなパラメータを選
択することによって見出すことができる。最初は、クラ
スタパラメータの試験的セットがランダムに選択され、
全体的な確度が最大値に達するまでプロセスが継続され
る。
【0058】より具体的には、p(c|y,ベクトル
x)の最初の計算に続いて、各々のクラスタの予想され
る入力平均μが次のようにして計算される。
【0059】
【数14】
【0060】式中、最後の量は、この平均のクラスタで
重み付けした期待値を定義している(即ち図1を参照す
れば、局所モデル122,124のそれぞれに関係する
入力確率分布126,128の何れかのうちのベクトル
xの平均値)。入力の分散(再度図1を参照すると、確
率分布126,128の分散)は、更新された平均から
計算され、現在の値は入力分布のクラスタが重み付けさ
れた期待値
【0061】
【数15】
【0062】を取ることによって、反復して更新され
る。
【0063】ランダムに選択されたクラスタパラメータ
から出発して、反復計算されたパラメータは、与えられ
たモデルのデータセットの確度についての局所的な最大
値へと迅速に収束し、後の確度の分母におけるクラスタ
の和を取ることを通じて、クラスタは相互作用し、各々
が他のクラスタによっては満足に説明できないデータに
特化することになる。
【0064】クラスタの入力パラメータがこれらの期待
値から見出されたならば、モデルのパラメータβが、
データの確度をクラスタパラメータの関数として最大化
することによって求められる。
【0065】
【数16】
【0066】対数関数は単調であるから、代わりに対数
の予想値を最大化させることも可能である。
【0067】
【数17】
【0068】βmの値は、出力分散を求めるために用い
られている。
【0069】
【数18】
【0070】この分析の目的はもちろん、特徴ベクトル
であるベクトルxのインスタンス(即ちy及びベクトル
uについてのアクセス可能な時間遅れにより表された、
アクセス不能な関連するシステム自由度)からyを予測
することである。例えば、特定の特徴ベクトルであるベ
クトルxが与えられた場合に、yの予想される値を得る
とする。即ち〈y|ベクトルx〉。この量は、
【0071】
【数19】
【0072】として与えられる。
【0073】かくして、モデルパラメータとクラスタの
重みが特徴付けられると、yの予想値は所与の特徴ベク
トルであるベクトルxから簡単に得られる。任意選択的
に、クラスタを階層構造で格納し、遠くのクラスタから
の寄与を含めることを不要にすることが可能である。
【0074】yにおける合計分散、即ち合計出力誤差
は、各々の局所モデルと関連する分散σ m,yの重み
付けした和である。しかしながら、特定の特徴ベクトル
であるベクトルXが与えられた場合、yについての予想
誤差を特徴付けることも可能である。即ち〈σ |ベ
クトルx〉。この量は、
【0075】
【数20】
【0076】として与えられる。
【0077】確率的システムについては、分布から直接
に引き出されたサンプルを発生して、モデル化されたシ
ステムの挙動をエミュレートすることも可能である。
【0078】出力モデルが基底関数の線形的な和として
書かれる場合には、
【0079】
【数21】
【0080】a=〈yf(ベクトルx)〉及びB
ji=〈f(ベクトルx)f(ベクトルx)〉
定義すると、βについての新たな値をβm=B−1・ベ
クトルaから求めることができる。
【0081】例えば、図1における局所モデル122,
124はβにおける線形関数である。モデルパラメータ
B−1及びベクトルaは、式2a−2gに従った結合確
率分布の反復分析により計算される。行列Bの反転は好
ましくは、疑似反転である。
【0082】以上の議論は、入力及び出力の訓練用セッ
トに基づき、被駆動の動的システムの物理的な挙動をモ
デル化するために、本発明を用いることを記述してい
る。しかしながらこの分析は、最適な数の埋め込み次元
と、局所モデル(及びクラスタ)の数であるMを想定し
ている。上記で論じた分散量は、これらのパラメータの
最適値を識別するために用いることができる。図2を参
照すると、埋め込み次元(訓練セット
【0083】
【数22】
【0084】を所与として)の変化が合計誤差
〈σ 〉に影響する仕方が示されている。合計誤差
は、埋め込み次元dが十分に高くなった場合に、減少を
停止する。即ち、曲線は水平域に達し、それ以上の誤差
の改善は得られない。この最適レベルを越えるdの値は
余分であり、計算資源を浪費すると共に、恐らくは何ら
かの望ましくないモデル化ノイズを導入することにな
る。
【0085】クラスタの最適な数を求める目的で、測定
されたデータの部分集合を保留して、モデルを試験する
ことができる。次いで交差検証の技術により、訓練デー
タを用いてモデルが発現され、その動作が訓練データ及
び試験データの両者に対して評価される。図3は、M
と、訓練セット
【0086】
【数23】
【0087】内の合計分散σ y,train(即ち試
験のために保留されていないデータ)、及びそのモデル
の試験動作のセット内の合計分散σ y,test(即
ち検知された入力刺激uからのyの予測値)の間の関係
を示している。Mの値が増加すると、訓練誤差は自然と
連続的に減少するが、Mのレベルが過剰になると、試験
誤差は実際に増加する。前述したように、これは「適応
過剰」から帰結するものである。この場合、このモデル
は過度に正確であり、ノイズや適宜一般化可能な挙動を
捕捉している。他方、クラスタが少なすぎると「適応不
足」となり、適正な完結した挙動モデルを提供すること
ができない。従って、適応の善し悪しは誤差の関数とし
てモデル化することができ、Mの最適値は試験誤差を最
小限にすることによって選択される。試験誤差を十分に
低くできなかったり、図3に示された挙動が観察されな
い場合には、入力刺激を記録するのに用いられるセンサ
の数が恐らく不十分である。
【0088】2.本発明の動作 図4に示されているように、本発明の動作は一連のステ
ップで表すことができる。ステップ間の反復ループは、
最適化のために必要に応じて辿られる。図示のステップ
は、例示の目的のために、楽器をモデル化することを想
定しているが、本発明はその能力に関して、複合的な被
駆動物理システムのこのドメインには限定されないこと
が理解されよう。最初のステップ400において、入力
及び出力を測定する一連のセンサが、楽器のまわりに配
置される。例えば出力センサは、音又は振動を電子信号
に変換する電子トランスデューサであり、これに対して
入力センサは、楽器に対する瞬間的なユーザの手又は指
の位置を検出するものであってよい。例えば、挽かれる
楽器について適したセンサ構成は、米国特許第5,24
7,261号に開示されており、この開示は全体とし
て、ここでの参照により本明細書に取り入れられる。
【0089】ステップ405においては、ユーザはセン
サをアクティブにした状態で楽器を演奏し、信号を例え
ば、そうした信号を蓄積して値を割り当てるようプログ
ラムされたデジタルコンピュータへと供給する(必要な
らば適当なアナログ−デジタル変換器により)。ステッ
プ410では、データは時間単位のセットで配置され
る。即ち同時に得られたデータがグループ化されるよう
に分離される。これらの訓練データは時間遅れ埋め込み
ステップの基礎を形成し、結果として生ずる遅れベクト
ルは、入力及び出力の両者について、検知された値につ
いての時間遅れを含む。
【0090】遅れベクトルと、システム挙動の局所モデ
ル(その形態は既知であるがパラメータ値は未知)の選
択された数とに基づいて、システムの挙動は前述した、
クラスタ重み付け手法に従ってモデル化される。具体的
には、結合確率密度がクラスタから特徴付けられ、現在
の状態と遅れ状態及び所与の入力刺激(即ち〈y|ベク
トルx〉)に基づき、将来の出力値を予測することが可
能になる。ステップ425では、元の物理システムを合
成するためにモデルが用いられる。例えばユーザは、元
の楽器のノイズのないレプリカを「演奏」することがで
き、入力センサはモデルに基づいて予測される出力を発
生する(例えばラウドスピーカを駆動する)。
【0091】ステップは、4つの処理ループ450,4
55,460,465のどれに従ってでも、繰り返すこ
とができる。これらに沿っての反復は、性能の種々の側
面を最適化するために用いられる。例えばステップ41
5は、埋め込み次元Dに従って多数回の時間遅れ測定を
必要とし、訓練セットを形成するためのデータを繰り返
して収集することを必要とする。埋め込みステップ41
5の最初の実行は、小さな埋め込み次元Dを用いるが、
これは近似が適切になるまで増大されていく。しかしな
がら、予想される出力分散(即ち〈σ 〉)はモデル
の具現化を通じて特徴付けられるものであるから、Dは
最適値に調節することが可能である(ループ455)。
同様に、モデル化ステップ420は、試験誤差を十分に
低く持ってこれなかったり図3に示す挙動が観察されな
い場合、センサの数及び/又は構成における不適切さを
露呈しうるものである。この場合、ステップ420の結
果として観察される試験誤差が低減されるまで、ステッ
プ400が繰り返される(即ちセンサのアレイが変更さ
れ及び/又は補完される)(ループ460)。
【0092】最後に、モデルを実際に使用することによ
り、二つの重要な目標が達成される。第一に、入力と出
力の試験セットが用いられて、観察された出力誤差に従
ってクラスタと局所モデルの最適な数が確立される(ル
ープ465)。そしてまた、訓練入力のセットが、所期
の使用に関して十分に頑丈なモデルを発生するのに適当
なものであることが確実にされる。例えば、訓練セット
がシステムのダイナミクスを展開させることに関して限
定的すぎる場合、モデルは関係する内部自由度を含ま
ず、考えられる入力の全範囲にわたっては、正確な出力
を生成しない。しかしながらこの意味で、「限定的すぎ
る」というのは、所期の使用に関してのみ意味を持つ。
訓練セットが考えられる入力の範囲と一致している限り
は、モデルは正確な出力を生成する。
【0093】3.本発明の適用 さて図5を参照すると、本発明の代表的なハードウェア
の実施例がブロック図型式で示されている。全体を50
0で示すこの装置は、中央処理ユニット(「CPU」)
510により駆動されている。これは通常は高速マイク
ロプロセッサ又はマイクロプロセッサアレイであり、ユ
ーザが入力をもたらす毎に、上記の如くにして導出され
るモデルをリアルタイムで処理して、予測された出力値
を発生することの可能なものである。装置500はコン
ピュータのメインメモリ515を含み、これはCPU5
10の動作と、他のハードウェア部品とのその相互作用
を制御する、一群のモジュールを含んでいる。オペレー
ティングシステム(図示せず)が、メモリ割り当て、フ
ァイル管理、及び大容量記憶装置の動作といった、低レ
ベルの基本的なシステム機能の実行を指図する。高レベ
ルにおいては、一連の格納された命令として具現化され
る分析モジュール520が、上述したようにして本発明
により行われる主たる機能の実行を指図する。具体的に
は、分析モジュール520は図4に示されたステップ4
10,415,420を実行する。分析モジュール52
0に関連しているのはデータベース525であり、これ
は通常はメモリ区画であって、訓練、試験、及び分析モ
ジュール520により生成されたモデルの使用に関連し
たデータ、並びにモデルそれ自体のパラメータを表すデ
ータを蓄積する。
【0094】出力センサ530のセット(例えば米国特
許第5,247,261号におけるような)は、物理的
な操作に応じて、検討下にあるシステムの出力を表すデ
ータを収集し、一方で一連の入力センサ540(例えば
楽器について言えば、楽器のレプリカ上に配列されたセ
ンサの同様のセット、或いはキーの各々が所定の入力モ
ードを表すキーボード)は、こうした操作を表すデータ
を収集する。全てのセンサの出力は、デジタル信号とし
てCPU510に提供され、これはそれらをデータベー
ス525に格納する。先に示したように、訓練セットに
対応するデータは時間毎の仕方でグループ化され、埋め
込み合成が容易にされる。
【0095】モデルの生成に続いて、ユーザは例えば検
討下にあるシステムのレプリカを「演奏」することによ
って、装置500に対し入力をもたらす。かくしてシス
テム入力として関係のある、ユーザのジェスチャー、動
き、又はその他の動作はモニターされ、モデルに対して
提供される。モデルは予想される出力(例えば音声時系
列)をそこから計算する。モデルを「演奏する」(即ち
これに入力をもたらす)のに用いられる構成は、設計選
択事項であり、モデルを構築するためのデータを収集す
るのに最初に用いられたセンサ構成とは、全く異なるも
のであってよいことを強調しておかねばならない。必要
なのは、元のシステムが操作される仕方を表す(或いは
マッピング可能な)操作を捕捉し、或いは表示すること
のできる構成である。
【0096】その出力は出力段550によりリアルタイ
ムで提示され、これは理想的には、物理システムそれ自
体の応答特性を生成することが可能なものである。例え
ば楽器の場合には、出力段550は適当なデジタル−ア
ナログ、増幅及び音声処理電子回路、並びに音声応答を
生成するためのラウドスピーカを含むものである。
【0097】本発明の動作、及びそれによって得られる
次元の低減が、図6のA及びBに示されている。これら
の図により示されている物理システムは、減衰された弦
を横断してスティック状の弓を挽いたものである。図6
Aを参照すると、弦に沿っての弓の動作を表すために数
値モデルが使用されている。徐々に低下する、別個にサ
ンプリングされた曲線610は、弓が挽かれるにつれて
のその変化する位置を示しており、曲線620は結果と
して得られる出力音声の時系列である。(換言すれば、
y軸は曲線610に関しては位置を示し、曲線620に
関しては振幅を示す。)図6Aを生成するのに用いられ
たこの高度に正確な、しかし計算力集約的な数値モデル
は、54の自由度を必要とする。
【0098】上述した技術を用いることにより、音声に
ついての5つの遅れと、弓の位置についての2つのサン
プルからなる埋め込みベクトル、合計で7つの自由度を
用いることにより、予測モデルが生成された。音声時系
列630はこの予測モデルから、図示の弓動作を指定す
ることにより発生された。これら二つの図の比較から看
取可能なように、この予測モデルは、ずっと少ない自由
度でもって、数値モデルのより複雑な「真の」挙動を正
確に表している。
【0099】楽器の例は呈示の目的のためのものであっ
て、限定ではないことを再度強調しておかねばならな
い。本発明は、広い範囲において、被駆動型の動的シス
テムの挙動をモデル化することが可能である。例えば本
発明は、飛行機のコントロール(安定板、方向舵、フラ
ップ、スラストなど)の種々の操作や、環境からの入力
(例えば乱流の影響をモデル化するために)に応じての
飛行機の飛行挙動をモデル化するために使用することが
でき、このモデルはフライトシミュレータとして具現化
される。別の実施形態では、本発明は非線形回路素子
(例えばマイクロ波デバイスであってその出力が入力に
対して非線形に依存するもの)をモデル化するために用
いることができ、このデバイスは回路内に配置されて、
デバイスの挙動をモデル化するために上記した技術が使
用される。
【0100】
【発明の効果】かくして以上により、計算的に扱うこと
ができ、また高度に柔軟性のある、複雑な物理システム
の合成に対する手法が表されたことが看取されよう。本
明細書において用いられた用語及び表現は説明のための
語法として用いられたものであって限定のためのもので
はなく、そうした用語及び表現の使用については、図示
し記載した特徴又はその一部に対して均等な如何なるも
のを排除する意図もない。むしろ、特許請求された発明
の範囲内において、種々の変形が可能であることが認識
されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による被駆動動的システムの挙動とその
表現をグラフ的に示す。
【図2】埋め込み次元と予想される誤差の間の関係をグ
ラフ的に示す。
【図3】クラスタの数と誤差の間の関係をグラフ的に示
す。
【図4】本発明の方法の動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】本発明の代表的なハードウェア的具現化を概略
的に示す。
【図6】A及びBは挽かれた弦の挙動に対する本発明の
応用をグラフ的に示す。
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図4】
【図6】
フロントページの続き (72)発明者 ベルント・ショーナー アメリカ合衆国マサチューセッツ州02139, ケンブ リッジ,ナンバー3,マガジン・ ストリート・24 (72)発明者 エリック・メトイス アメリカ合衆国マサチューセッツ州02144, ソマー ヴイル,ドーバー・ストリート・ 75

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物理的操作に応じて出力を生成する非線
    形物理システムの出力特性をエミュレートする方法であ
    って、 a.前記システムに対して複数の入力操作を賦課するこ
    とにより応答特性のセットを発生させ、得られた出力を
    測定するステップと、 b.前記応答特性に基づいてシステムの内部自由度のセ
    ットを再構築するステップと、 c.前記システムの内部自由度のセットに基づいて、前
    記内部自由度をシステム出力と関係付けるエミュレーシ
    ョンプロセスをモデル化し、前記エミュレーションプロ
    セスが前記内部自由度に基づいてシステム出力を予測す
    るステップと、及び d.ある操作から予測されるシステム出力の生成を、
    (i)前記操作に基づき前記内部自由度についての値を
    概算し、(ii)前記エミュレーションプロセスを用い
    て前記概算された内部自由度に基づいて出力を発生させ
    ることにより行うステップとからなる、方法。
  2. 【請求項2】 前記内部自由度とシステム出力が、結合
    確率密度として関係している、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 システムの内部自由度のセットを再構築
    する前記ステップが、時間遅れ埋め込みにより達成され
    る、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 エミュレーションプロセスをモデル化す
    る前記ステップが、結合確率密度を複数のクラスタに展
    開することからなり、各々のクラスタが、(i)前記内
    部自由度をシステム出力に関係付ける局所モデルと関連
    しており、(ii)確率分布に従った前記内部自由度の
    値の範囲全体にわたって有効であり、前記内部自由度の
    セットについての結合確率密度がクラスタの確率分布に
    従うクラスタの重み付けされた和である、請求項2の方
    法。
  5. 【請求項5】 エミュレーションプロセスをモデル化す
    る前記ステップが、結合確率密度を複数のクラスタに展
    開することからなり、各々のクラスタが前記内部自由度
    をシステム出力に関係付ける局所モデルと関連してお
    り、クラスタの種々のものが異なる時点で有効である、
    請求項2の方法。
  6. 【請求項6】 前記システムが楽器であり、前記出力が
    音声の時系列である、請求項1の方法。
  7. 【請求項7】a.前記エミュレーションプロセスに関連
    する予想される合計誤差を計算することによって最適な
    埋め込み次元を決定し、前記予想される合計誤差が埋め
    込み次元により変動するステップと、及び b.最小の予想される合計誤差を生成する埋め込み次元
    を選択するステップとをさらに含む、請求項3の方法。
  8. 【請求項8】a.前記エミュレーションプロセスの複数
    回の実行に関連する誤差ファクタを計算することによっ
    て最適なクラスタ数を決定し、前記誤差ファクタがクラ
    スタ数により変動するステップと、及び b.最小の誤差ファクタを生成するクラスタ数を選択す
    るステップとをさらに含む、請求項4の方法。
  9. 【請求項9】 前記誤差ファクタが訓練データのセット
    と試験データのセットを用いた交差検証によって得られ
    る、請求項8の方法。
  10. 【請求項10】 システムの少なくとも一つの出力特性
    を入力パラメータのセットに基づいてモデル化する方法
    であって、 a.前記少なくとも一つの出力特性を前記入力パラメー
    タに対して、それらの間の結合確率密度に従って関係付
    けるエミュレーションプロセスを、前記結合確率密度を
    複数のクラスタに展開することによってモデル化し、各
    々のクラスタが、(i)前記少なくとも一つの出力特性
    を前記入力パラメータに関係付ける局所モデルと関連し
    ており、(ii)確率分布に従った前記入力パラメータ
    の値の範囲全体にわたって有効であり、前記入力パラメ
    ータについての値の入力セットに対する結合確率密度が
    クラスタの確率分布に従うクラスタの重み付けされた和
    であるステップと、 b.前記入力パラメータについて入力値のセットを提供
    するステップと、及び c.前記エミュレーションプロセスを用いて前記少なく
    とも一つの出力特性を生成するステップとからなる、方
    法。
  11. 【請求項11】 物理的操作に応じて出力を発生する確
    定的物理システムの出力特性をエミュレートするための
    装置であって、 a.前記システムと関連しており、前記システムに対す
    る入力を検知するための入力検知手段と、 b.前記システムと関連しており、前記システムからの
    出力を検知するための出力検知手段と、 c.前記入力検知手段及び前記出力検知手段に結合され
    た処理手段であって、 i.前記入力検知手段及び前記出力検知手段からの複数
    の検知に基づいて、応答特性のセットを発生し、 ii.前記応答特性に基づいてシステムの内部自由度の
    セットを再構築し、 iii.前記システムの内部自由度に基づいて、前記内
    部自由度をシステム出力に関係させ、それにより前記内
    部自由度に基づいてシステム出力を予測することを可能
    にし、及び iv.前記入力検知手段により検知された前記システム
    に対するある操作から予測されるシステム出力の生成
    を、(i)前記操作に基づき前記内部自由度についての
    値を概算し、(ii)前記概算された内部自由度に基づ
    いて予測されたシステム出力を発生させることにより行
    うよう構成された処理手段と、及び d.前記予測されたシステム出力を、前記システム出力
    をエミュレートする出力へと変換するための出力手段と
    からなる装置。
  12. 【請求項12】 前記予測されたシステム出力が音声の
    時系列であり、前記出力手段が前記時系列を検知可能な
    音声に変換するよう構成されている、請求項11の装
    置。
  13. 【請求項13】 前記処理手段が前記内部自由度とシス
    テム出力を結合確率密度として関係付ける、請求項11
    の装置。
  14. 【請求項14】 前記システムの内部自由度が時間遅れ
    埋め込みによりモデル化される、請求項11の装置。
  15. 【請求項15】 前記結合確率密度が複数のクラスタに
    展開され、各々のクラスタが、(i)前記内部自由度を
    システム出力に関係付ける局所モデルと関連しており、
    (ii)確率分布に従った前記内部自由度の値の範囲全
    体にわたって有効であり、前記内部自由度のセットにつ
    いての結合確率密度がクラスタの確率分布に従うクラス
    タの重み付けされた和である、請求項13の装置。
  16. 【請求項16】 前記結合確率密度が複数のクラスタに
    展開され、各々のクラスタが前記内部自由度をシステム
    出力に関係付ける局所モデルと関連しており、クラスタ
    の種々のものが異なる時点で有効である、請求項13の
    装置。
  17. 【請求項17】 システムの少なくとも一つの出力特性
    を入力パラメータのセットに基づいてモデル化するため
    の装置であって、 a.前記入力パラメータを獲得するための入力手段と、 b.前記少なくとも一つの出力特性を前記入力パラメー
    タに対して、それらの間の結合確率密度に従って関係付
    けるエミュレーションプロセスを、前記結合確率密度を
    複数のクラスタに展開することによってモデル化する手
    段であって、各々のクラスタが、(i)前記少なくとも
    一つの出力特性を前記入力パラメータに関係付ける局所
    モデルと関連しており、(ii)確率分布に従った前記
    入力パラメータの値の範囲全体にわたって有効であり、
    前記入力パラメータについての値の入力セットに対する
    結合確率密度がクラスタの確率分布に従うクラスタの重
    み付けされた和である手段と、及び c.前記エミュレーションプロセスから前記少なくとも
    一つの出力特性を生成する手段とからなる装置。
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