JPH10315126A - ディストリビュータリングを用いた研磨方法及び研磨装置 - Google Patents
ディストリビュータリングを用いた研磨方法及び研磨装置Info
- Publication number
- JPH10315126A JPH10315126A JP12736497A JP12736497A JPH10315126A JP H10315126 A JPH10315126 A JP H10315126A JP 12736497 A JP12736497 A JP 12736497A JP 12736497 A JP12736497 A JP 12736497A JP H10315126 A JPH10315126 A JP H10315126A
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- wafer
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- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】研磨液を有効に利用することができ、かつ、ウ
ェーハの表面を均一に研磨をすることができるディスト
リビュータリングを用いた研磨方法及び研磨装置の提
供。 【解決手段】ウェーハを回転させながら研磨布に押し付
けてウェーハを研磨する研磨装置において、ウェーハW
の外周をディストリビュータリング24で囲う。ディス
トリビュータリング24には、その回転方向に屈曲した
研磨液案内溝50が放射状に形成されている。研磨液は
研磨液供給路60から研磨液案内溝50の屈曲部内側の
溝50INに供給され、ディストリビュータリング24の
回転により屈曲部内側の溝50INによって全てディスト
リビュータリング24の内側に案内される。一方、研磨
布上に残留する研磨屑を含む研磨残液は、屈曲部外側の
溝50OUT によってディストリビュータリング24の外
側に排除される。
ェーハの表面を均一に研磨をすることができるディスト
リビュータリングを用いた研磨方法及び研磨装置の提
供。 【解決手段】ウェーハを回転させながら研磨布に押し付
けてウェーハを研磨する研磨装置において、ウェーハW
の外周をディストリビュータリング24で囲う。ディス
トリビュータリング24には、その回転方向に屈曲した
研磨液案内溝50が放射状に形成されている。研磨液は
研磨液供給路60から研磨液案内溝50の屈曲部内側の
溝50INに供給され、ディストリビュータリング24の
回転により屈曲部内側の溝50INによって全てディスト
リビュータリング24の内側に案内される。一方、研磨
布上に残留する研磨屑を含む研磨残液は、屈曲部外側の
溝50OUT によってディストリビュータリング24の外
側に排除される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディストリビュータ
リングを用いた研磨方法及び研磨装置に係り、特にシリ
コン、ガラス、セラミックス等の脆性材料のウェーハを
研磨するディストリビュータリングを用いた研磨方法及
び研磨装置に関する。
リングを用いた研磨方法及び研磨装置に係り、特にシリ
コン、ガラス、セラミックス等の脆性材料のウェーハを
研磨するディストリビュータリングを用いた研磨方法及
び研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のウェーハ研磨装置は、回転する研
磨定盤上の偏芯位置に、ウェーハを回転させながら押し
付け、その研磨位置の上流側から研磨液を供給してウェ
ーハを研磨している。しかしながら、このような方法で
ウェーハを研磨すると、供給した研磨液の大部分が定盤
の遠心力によって定盤上から流れ落ちてしまい、使用に
際して多量の研磨液が必要となるという問題があった。
磨定盤上の偏芯位置に、ウェーハを回転させながら押し
付け、その研磨位置の上流側から研磨液を供給してウェ
ーハを研磨している。しかしながら、このような方法で
ウェーハを研磨すると、供給した研磨液の大部分が定盤
の遠心力によって定盤上から流れ落ちてしまい、使用に
際して多量の研磨液が必要となるという問題があった。
【0003】このような欠点を解消するために、特開平
8−11055号公報には、ウェーハを保持するリテー
ナリングに研磨液流入用の溝を間欠的に形成し、その溝
の作用によって、研磨液がリテーナリング内に掻き込み
ながら研磨する方法が開示されている。
8−11055号公報には、ウェーハを保持するリテー
ナリングに研磨液流入用の溝を間欠的に形成し、その溝
の作用によって、研磨液がリテーナリング内に掻き込み
ながら研磨する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開平8−11055号公報に開示された研磨方法では、
研磨液と同時に研磨屑までもリング内に掻き込んでしま
うため、ウェーハの表面に傷を付けやすく、ウェーハの
表面を均一に研磨することができないという欠点があ
る。
開平8−11055号公報に開示された研磨方法では、
研磨液と同時に研磨屑までもリング内に掻き込んでしま
うため、ウェーハの表面に傷を付けやすく、ウェーハの
表面を均一に研磨することができないという欠点があ
る。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、研磨液を有効に利用することができ、かつ、
ウェーハの表面を均一に研磨をすることができるディス
トリビュータリングを用いた研磨方法及び研磨装置を提
供することを目的とする。
たもので、研磨液を有効に利用することができ、かつ、
ウェーハの表面を均一に研磨をすることができるディス
トリビュータリングを用いた研磨方法及び研磨装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
するために、表面に研磨布が貼付された研磨定盤に、ヘ
ッドに保持されたウェーハを回転させながら押し付ける
ことにより、そのウェーハの表面を研磨する研磨方法に
おいて、回転方向に屈曲した研磨液案内溝が研磨布接触
面に形成されたディストリビュータリングを前記ヘッド
の端面の前記ウェーハの外周を囲う位置に設け、前記ヘ
ッドに形成された研磨液供給路を介して前記ヘッドの上
面から前記研磨液案内溝の屈曲部内側の溝に研磨液を供
給し、前記ディストリビュータリングが回転することに
よる研磨液案内溝の回転によって、その研磨液案内溝に
供給された研磨液を前記研磨液案内溝の屈曲部内側の溝
で前記ディストリビュータリングの内側に案内するとと
もに、前記研磨液案内溝の屈曲部外側の溝で前記研磨布
上の研磨残液が前記ディストリビュータリングの内側に
侵入するのを阻止することを特徴とする。
するために、表面に研磨布が貼付された研磨定盤に、ヘ
ッドに保持されたウェーハを回転させながら押し付ける
ことにより、そのウェーハの表面を研磨する研磨方法に
おいて、回転方向に屈曲した研磨液案内溝が研磨布接触
面に形成されたディストリビュータリングを前記ヘッド
の端面の前記ウェーハの外周を囲う位置に設け、前記ヘ
ッドに形成された研磨液供給路を介して前記ヘッドの上
面から前記研磨液案内溝の屈曲部内側の溝に研磨液を供
給し、前記ディストリビュータリングが回転することに
よる研磨液案内溝の回転によって、その研磨液案内溝に
供給された研磨液を前記研磨液案内溝の屈曲部内側の溝
で前記ディストリビュータリングの内側に案内するとと
もに、前記研磨液案内溝の屈曲部外側の溝で前記研磨布
上の研磨残液が前記ディストリビュータリングの内側に
侵入するのを阻止することを特徴とする。
【0007】本発明によれば、ディストリビュータリン
グが回転することによる研磨液案内溝の回転によって、
研磨液案内溝に供給された研磨液は、研磨液案内溝の屈
曲部内側の溝に案内されてディストリビュータリングの
内側に導入される。また、研磨布上の研磨残液は、研磨
液案内溝の屈曲部外側の溝によって、ディストリビュー
タリングの内側に侵入するのを阻止される。
グが回転することによる研磨液案内溝の回転によって、
研磨液案内溝に供給された研磨液は、研磨液案内溝の屈
曲部内側の溝に案内されてディストリビュータリングの
内側に導入される。また、研磨布上の研磨残液は、研磨
液案内溝の屈曲部外側の溝によって、ディストリビュー
タリングの内側に侵入するのを阻止される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って、本発明に
係るディストリビュータリングを用いた研磨方法及び研
磨装置の好ましい実施の形態について詳説する。図1
は、本発明に係るウェーハ研磨装置の構成を示す実施の
形態の側面図であり、図2は、その平面図である。
係るディストリビュータリングを用いた研磨方法及び研
磨装置の好ましい実施の形態について詳説する。図1
は、本発明に係るウェーハ研磨装置の構成を示す実施の
形態の側面図であり、図2は、その平面図である。
【0009】同図に示すように、前記ウェーハ研磨装置
10は、研磨定盤12と、その研磨定盤12に対して対
向するように設置されたヘッド14を備えている。前記
研磨定盤12は、円盤状に形成されており、その上面に
研磨布16が貼付されている。研磨定盤12の下面同軸
上には、スピンドル18が連結されており、該スピンド
ル18には、図示しないモータが連結されている。前記
研磨定盤12は、このモータを駆動することにより回転
する。
10は、研磨定盤12と、その研磨定盤12に対して対
向するように設置されたヘッド14を備えている。前記
研磨定盤12は、円盤状に形成されており、その上面に
研磨布16が貼付されている。研磨定盤12の下面同軸
上には、スピンドル18が連結されており、該スピンド
ル18には、図示しないモータが連結されている。前記
研磨定盤12は、このモータを駆動することにより回転
する。
【0010】前記ヘッド14は、円盤状に形成されてお
り、前記研磨定盤12の回転中心Oに対して所定距離偏
心した位置に配置されている。図3に示すように、前記
ヘッド14の上面同軸上には、スピンドル20が連結さ
れており、該スピンドル20は、図示しない昇降スライ
ダに回動自在に支持されている。この昇降スライダに
は、図示しない昇降装置が連結されており、前記ヘッド
14は、この昇降装置を駆動することにより昇降移動す
る。
り、前記研磨定盤12の回転中心Oに対して所定距離偏
心した位置に配置されている。図3に示すように、前記
ヘッド14の上面同軸上には、スピンドル20が連結さ
れており、該スピンドル20は、図示しない昇降スライ
ダに回動自在に支持されている。この昇降スライダに
は、図示しない昇降装置が連結されており、前記ヘッド
14は、この昇降装置を駆動することにより昇降移動す
る。
【0011】また、前記スピンドル20には、前記昇降
スライダに設置された図示しないモータが連結されてお
り、前記ヘッド14は、このモータを駆動することによ
り回転する。図4は、前記ヘッド14の側断面図であ
る。同図に示すように、前記ヘッド14の下面には、環
状に形成されたディストリビュータリング24が固着さ
れている。なお、このディストリビュータリング24の
構成については、後に詳述する。
スライダに設置された図示しないモータが連結されてお
り、前記ヘッド14は、このモータを駆動することによ
り回転する。図4は、前記ヘッド14の側断面図であ
る。同図に示すように、前記ヘッド14の下面には、環
状に形成されたディストリビュータリング24が固着さ
れている。なお、このディストリビュータリング24の
構成については、後に詳述する。
【0012】前記ディストリビュータリング24の内周
部には、環状に形成されたリテーナリング26が遊嵌さ
れている。このリテーナリング26の上端外周部には、
フランジ26aが形成されており、該フランジ26a
は、前記ディストリビュータリング24の下端内周部に
形成された段部24aに係合されている。また、前記リ
テーナリング26は、その下端内周部に段部26bが形
成されており、この段部26bの上面を前記ヘッド14
に設けられたストッパーピン28、28、…によって下
方に向けて押圧されている。このストッパーピン28、
28、…は、前記ヘッド14の端面4か所に90°間隔
で配設されており、その取付穴30、30、…に内蔵さ
れたバネ32、32、…に付勢されて前記リテーナリン
グ26を押圧する。
部には、環状に形成されたリテーナリング26が遊嵌さ
れている。このリテーナリング26の上端外周部には、
フランジ26aが形成されており、該フランジ26a
は、前記ディストリビュータリング24の下端内周部に
形成された段部24aに係合されている。また、前記リ
テーナリング26は、その下端内周部に段部26bが形
成されており、この段部26bの上面を前記ヘッド14
に設けられたストッパーピン28、28、…によって下
方に向けて押圧されている。このストッパーピン28、
28、…は、前記ヘッド14の端面4か所に90°間隔
で配設されており、その取付穴30、30、…に内蔵さ
れたバネ32、32、…に付勢されて前記リテーナリン
グ26を押圧する。
【0013】以上のように構成されたリテーナリング2
6は、前記ディストリビュータリング24の内周部を前
記研磨定盤12に対して上下動自在かつ傾斜自在に支持
される。研磨対象であるウェーハWは、このリテーナリ
ング26の内周部に配置される。前記リテーナリング2
6の内周部には、円盤状に形成された圧力プレート34
が遊嵌されている。この圧力プレート34の周縁部4か
所には、切欠き部34C、34C、…が90°間隔で形
成されており、該切欠き部34C、34C、…には、前
記ストッパーピン28、28、…が係合されている。前
記圧力プレート34は、前記切欠き部34C、34C、
…が、前記ストッパーピン28、28、…と係合するこ
とにより、その円周方向の移動が規制され、この結果、
ヘッド14と共に回転する。
6は、前記ディストリビュータリング24の内周部を前
記研磨定盤12に対して上下動自在かつ傾斜自在に支持
される。研磨対象であるウェーハWは、このリテーナリ
ング26の内周部に配置される。前記リテーナリング2
6の内周部には、円盤状に形成された圧力プレート34
が遊嵌されている。この圧力プレート34の周縁部4か
所には、切欠き部34C、34C、…が90°間隔で形
成されており、該切欠き部34C、34C、…には、前
記ストッパーピン28、28、…が係合されている。前
記圧力プレート34は、前記切欠き部34C、34C、
…が、前記ストッパーピン28、28、…と係合するこ
とにより、その円周方向の移動が規制され、この結果、
ヘッド14と共に回転する。
【0014】なお、前記圧力プレート34は、図5にそ
の詳細な断面図を示すように、2層構造で構成されてい
る。すなわち、弾性部材で形成された弾性プレート34
aと、可撓性を有する金属で形成された金属プレート3
4bとを重ね合わせて構成されている。そして、その金
属プレート34b側を上方にして、前記リテーナリング
26内に遊嵌されている。
の詳細な断面図を示すように、2層構造で構成されてい
る。すなわち、弾性部材で形成された弾性プレート34
aと、可撓性を有する金属で形成された金属プレート3
4bとを重ね合わせて構成されている。そして、その金
属プレート34b側を上方にして、前記リテーナリング
26内に遊嵌されている。
【0015】また、この圧力プレート34を構成する金
属プレート34bは、後述する空気室36内に供給され
た圧縮エアに対して柔軟に変形し、かつ、前記ストッパ
ーピン28を介して伝達されるヘッド14の回転を前記
ウェーハWに伝達できる程度の硬度を有するもので形成
するのが望ましい。また、前記弾性プレート34aは、
軟質のゴム等で形成するのが望ましい。これは、高剛性
を有する金属プレートでウェーハWを押圧することによ
って、ウェーハWが撓んだ状態で研磨されるのを防止す
るためである。
属プレート34bは、後述する空気室36内に供給され
た圧縮エアに対して柔軟に変形し、かつ、前記ストッパ
ーピン28を介して伝達されるヘッド14の回転を前記
ウェーハWに伝達できる程度の硬度を有するもので形成
するのが望ましい。また、前記弾性プレート34aは、
軟質のゴム等で形成するのが望ましい。これは、高剛性
を有する金属プレートでウェーハWを押圧することによ
って、ウェーハWが撓んだ状態で研磨されるのを防止す
るためである。
【0016】以上のように設置された圧力プレート34
は、前記ディストリビュータリング24及びリテーナリ
ング26と共に前記ヘッド14の下部に空気室36を形
成する。この空気室36には、図示しないエア供給手段
から前記スピンドル20の内部に形成されたエア流路3
8を介して圧縮エアが供給される。前記圧力プレート3
4は、この空気室36に供給された圧縮エアのエア圧に
よって研磨定盤12側(図4中下側)に押圧される。そ
して、この圧力プレート34に押圧されて、前記ウェー
ハWは、前記研磨布16上に押し付けられる。
は、前記ディストリビュータリング24及びリテーナリ
ング26と共に前記ヘッド14の下部に空気室36を形
成する。この空気室36には、図示しないエア供給手段
から前記スピンドル20の内部に形成されたエア流路3
8を介して圧縮エアが供給される。前記圧力プレート3
4は、この空気室36に供給された圧縮エアのエア圧に
よって研磨定盤12側(図4中下側)に押圧される。そ
して、この圧力プレート34に押圧されて、前記ウェー
ハWは、前記研磨布16上に押し付けられる。
【0017】また、前記エア流路38には、図示しない
真空ポンプが連結されており、該真空ポンプで前記空気
室36内のエアを吸引することにより、前記リテーナリ
ング26内に配置されたウェーハWを吸引保持すること
ができる。なお、前記エア流路28から供給される圧縮
エアは、前記ヘッド14の端面に形成された供給穴40
から空気室36内に供給されるが、前記ヘッド14の端
面には、図6に示すように、前記供給穴40を中心とし
て溝42、42、…が放射状に形成されている。このよ
うな放射状の溝42を形成することにより、前記供給穴
40から供給された圧縮エアを、空気室36内全体に均
一に供給することができる。
真空ポンプが連結されており、該真空ポンプで前記空気
室36内のエアを吸引することにより、前記リテーナリ
ング26内に配置されたウェーハWを吸引保持すること
ができる。なお、前記エア流路28から供給される圧縮
エアは、前記ヘッド14の端面に形成された供給穴40
から空気室36内に供給されるが、前記ヘッド14の端
面には、図6に示すように、前記供給穴40を中心とし
て溝42、42、…が放射状に形成されている。このよ
うな放射状の溝42を形成することにより、前記供給穴
40から供給された圧縮エアを、空気室36内全体に均
一に供給することができる。
【0018】また、前記空気室36内に供給された圧縮
エアは、前記リテーナリング26と前記圧力プレート3
4との間に形成される隙間Vから流出するが、この隙間
Vには、前記ヘッド14に設けられた純水供給路44、
44、…から少量の純水が供給される。この隙間Vに供
給された純水は、前記圧縮エアと共に前記隙間Vから流
出するが、純水は空気よりも流動性が低いので、隙間V
に適度な抵抗力を与えることができ、圧縮エアの流出を
減少させることができる。この結果、研磨液がウェーハ
Wの保持面やリテーナリング26内に侵入するのを有効
に防止することができ、ウェーハWの裏面等が研磨液で
汚れたり、傷ついたりするのを防止することができる。
なお、この純水供給路44、44、…は、前記ヘッド1
4の外周部近傍の4か所に90°間隔で形成されてお
り、図示しない純水供給手段に連結されている。
エアは、前記リテーナリング26と前記圧力プレート3
4との間に形成される隙間Vから流出するが、この隙間
Vには、前記ヘッド14に設けられた純水供給路44、
44、…から少量の純水が供給される。この隙間Vに供
給された純水は、前記圧縮エアと共に前記隙間Vから流
出するが、純水は空気よりも流動性が低いので、隙間V
に適度な抵抗力を与えることができ、圧縮エアの流出を
減少させることができる。この結果、研磨液がウェーハ
Wの保持面やリテーナリング26内に侵入するのを有効
に防止することができ、ウェーハWの裏面等が研磨液で
汚れたり、傷ついたりするのを防止することができる。
なお、この純水供給路44、44、…は、前記ヘッド1
4の外周部近傍の4か所に90°間隔で形成されてお
り、図示しない純水供給手段に連結されている。
【0019】前記ヘッド14は以上のように構成され、
ウェーハWは、このヘッド14に保持されて、回転する
研磨布16に回転しながら押し付けられる。ところで、
前記ウェーハWを研磨するためには、ウェーハWを研磨
布16上に押し付けただけでは研磨することができず、
研磨布16上に研磨液を供給しながら、ウェーハWを研
磨布16に押し付ける必要がある。
ウェーハWは、このヘッド14に保持されて、回転する
研磨布16に回転しながら押し付けられる。ところで、
前記ウェーハWを研磨するためには、ウェーハWを研磨
布16上に押し付けただけでは研磨することができず、
研磨布16上に研磨液を供給しながら、ウェーハWを研
磨布16に押し付ける必要がある。
【0020】しかし、単に研磨液を研磨布16上に供給
しただけでは、研磨液は、研磨定盤12の回転による遠
心力によって研磨布16上から流れ落ちてしまう。この
ため、本実施の形態では、次のようにして研磨液を研磨
布16上に供給する。図6に示すように、前記ディスト
リビュータリング24は、その研磨布接触面に研磨液案
内溝50、50、…が放射状に形成されている。この研
磨液案内溝50は、図7〜図9に示すように、ディスト
リビュータリング24の回転方向に屈曲して形成されて
おり、ディストリビュータリング24が回転することに
より、次のように作用する。すなわち、研磨液案内溝5
0の屈曲部内側の溝50IN(以下「内溝50IN」とい
う。)は、ディストリビュータリング24が回転するこ
とにより、溝50IN内の液体をディストリビュータリン
グ24の内側に案内し、屈曲部外側の溝50OUT (以
下、「外溝50OUT 」という。)は、溝50OUT 内の液
体をディストリビュータリング24の外側に排除する。
しただけでは、研磨液は、研磨定盤12の回転による遠
心力によって研磨布16上から流れ落ちてしまう。この
ため、本実施の形態では、次のようにして研磨液を研磨
布16上に供給する。図6に示すように、前記ディスト
リビュータリング24は、その研磨布接触面に研磨液案
内溝50、50、…が放射状に形成されている。この研
磨液案内溝50は、図7〜図9に示すように、ディスト
リビュータリング24の回転方向に屈曲して形成されて
おり、ディストリビュータリング24が回転することに
より、次のように作用する。すなわち、研磨液案内溝5
0の屈曲部内側の溝50IN(以下「内溝50IN」とい
う。)は、ディストリビュータリング24が回転するこ
とにより、溝50IN内の液体をディストリビュータリン
グ24の内側に案内し、屈曲部外側の溝50OUT (以
下、「外溝50OUT 」という。)は、溝50OUT 内の液
体をディストリビュータリング24の外側に排除する。
【0021】また、同図に示すように、前記ディストリ
ビュータリング24の研磨布接触面の外周側には、ダイ
ヤモンドペレット54、54、…が装着されている。こ
のダイヤモンドペレット54、54、…は、前記ディス
トリビュータリング24が研磨布16と接触することに
より、その研磨布16をシーズニングする。また、前記
ディストリビュータリング24の研磨布接触面の内周側
4か所には、温度センサ56が90°間隔で設けられて
いる。この温度センサ56は、前記ウェーハWの研磨中
に研磨布16の温度を検出する。
ビュータリング24の研磨布接触面の外周側には、ダイ
ヤモンドペレット54、54、…が装着されている。こ
のダイヤモンドペレット54、54、…は、前記ディス
トリビュータリング24が研磨布16と接触することに
より、その研磨布16をシーズニングする。また、前記
ディストリビュータリング24の研磨布接触面の内周側
4か所には、温度センサ56が90°間隔で設けられて
いる。この温度センサ56は、前記ウェーハWの研磨中
に研磨布16の温度を検出する。
【0022】なお、図10に示すように、前記研磨液案
内溝50の屈曲部は、外周寄りに形成されており、外溝
50OUT に比べて内溝50INの方が長く形成されてい
る。そして、前記内溝50INは、ディストリビュータリ
ング24の半径方向に対してα傾けて形成され、前記外
溝50OUT は、ディストリビュータリング24の半径方
向に対してβ傾けて形成されている。
内溝50の屈曲部は、外周寄りに形成されており、外溝
50OUT に比べて内溝50INの方が長く形成されてい
る。そして、前記内溝50INは、ディストリビュータリ
ング24の半径方向に対してα傾けて形成され、前記外
溝50OUT は、ディストリビュータリング24の半径方
向に対してβ傾けて形成されている。
【0023】一方、図3及び図4に示すように、前記ヘ
ッド14の上面には、研磨液供給溝58が環状に形成さ
れている。この研磨液供給溝58は、前記ヘッド14及
びディストリビュータリング24に形成された研磨液供
給路60、60、…を介して前記研磨液案内溝50の内
溝50INと連通されている。また、図3及び図4に示す
ように、前記研磨液供給溝58の上方には、該研磨液供
給溝58に研磨液を供給する第1ノズル62A(図中右
側)、第2ノズル62B(図中左側)が設置されてい
る。この第1ノズル62A及び第2ノズル62Bは、図
2に示すように、前記研磨布16の回転中心Oと前記ヘ
ッド14の回転中心OA を通る直線上に設置されてお
り、共に図示しない研磨液供給手段から研磨液を供給さ
れて、前記研磨液供給溝58内に研磨液を滴下する。
ッド14の上面には、研磨液供給溝58が環状に形成さ
れている。この研磨液供給溝58は、前記ヘッド14及
びディストリビュータリング24に形成された研磨液供
給路60、60、…を介して前記研磨液案内溝50の内
溝50INと連通されている。また、図3及び図4に示す
ように、前記研磨液供給溝58の上方には、該研磨液供
給溝58に研磨液を供給する第1ノズル62A(図中右
側)、第2ノズル62B(図中左側)が設置されてい
る。この第1ノズル62A及び第2ノズル62Bは、図
2に示すように、前記研磨布16の回転中心Oと前記ヘ
ッド14の回転中心OA を通る直線上に設置されてお
り、共に図示しない研磨液供給手段から研磨液を供給さ
れて、前記研磨液供給溝58内に研磨液を滴下する。
【0024】なお、この第1ノズル62A及び第2ノズ
ル62Bは、前記ヘッド14のスピンドル20が支持さ
れた図示しない昇降スライダに設けられており、ヘッド
14と共に昇降するが、回転はせず、常に同図に示す位
置から研磨液を供給する。以上の構成により、前記第1
ノズル62A及び第2ノズル62Bから研磨液供給溝5
8に研磨液が供給されると、その供給された研磨液は、
研磨液供給路60を通って研磨液案内溝50の内溝50
INに供給される。
ル62Bは、前記ヘッド14のスピンドル20が支持さ
れた図示しない昇降スライダに設けられており、ヘッド
14と共に昇降するが、回転はせず、常に同図に示す位
置から研磨液を供給する。以上の構成により、前記第1
ノズル62A及び第2ノズル62Bから研磨液供給溝5
8に研磨液が供給されると、その供給された研磨液は、
研磨液供給路60を通って研磨液案内溝50の内溝50
INに供給される。
【0025】ここで、前記ディストリビュータリング2
4が回転している場合、前記内溝50INに供給された研
磨液は、その内溝50INの壁面によってディストリビュ
ータリング24の内側にガイドされ、これによって、ウ
ェーハWと研磨布16との接触面に研磨液が供給され
る。一方、研磨布16上に残存する研磨屑を含む研磨残
液は、回転するディストリビュータリング24の外溝5
0OUT によってディストリビュータリング24の外側に
排除される。
4が回転している場合、前記内溝50INに供給された研
磨液は、その内溝50INの壁面によってディストリビュ
ータリング24の内側にガイドされ、これによって、ウ
ェーハWと研磨布16との接触面に研磨液が供給され
る。一方、研磨布16上に残存する研磨屑を含む研磨残
液は、回転するディストリビュータリング24の外溝5
0OUT によってディストリビュータリング24の外側に
排除される。
【0026】したがって、ウェーハWと研磨布16との
接触面には、常に新しい研磨液が供給されることとな
る。前記のごとく構成された本発明に係るウェーハ研磨
装置の第1の実施の形態の作用は次の通りである。ウェ
ーハ研磨装置10が稼働されると、まず、図示しないモ
ータが駆動されて研磨定盤12が回転を開始する。次い
で、図示しないウェーハ供給手段によって、ウェーハW
がヘッド14のリテーナリング26内に供給され、図示
しない真空ポンプによって、そのリテーナリング26内
に供給されたウェーハWが吸引保持される。そして、そ
のウェーハWが吸引保持された状態で、ヘッド14が研
磨定盤12に向けて下降する。
接触面には、常に新しい研磨液が供給されることとな
る。前記のごとく構成された本発明に係るウェーハ研磨
装置の第1の実施の形態の作用は次の通りである。ウェ
ーハ研磨装置10が稼働されると、まず、図示しないモ
ータが駆動されて研磨定盤12が回転を開始する。次い
で、図示しないウェーハ供給手段によって、ウェーハW
がヘッド14のリテーナリング26内に供給され、図示
しない真空ポンプによって、そのリテーナリング26内
に供給されたウェーハWが吸引保持される。そして、そ
のウェーハWが吸引保持された状態で、ヘッド14が研
磨定盤12に向けて下降する。
【0027】ヘッド14が研磨定盤12から所定の高さ
に位置したところで、ヘッド14の下降が停止され、次
いで、真空ポンプの駆動が停止される。この結果、前記
ヘッド14に保持されたウェーハWは、回転する研磨布
16上に載置される。ウェーハWが前記研磨布16上に
載置されると、次いで、図示しないエア供給手段が駆動
され、エア流路38から空気室36内に圧縮エアが供給
される。これと同時に、図示しない純水供給手段が駆動
され、純水供給路44、44、…からリテーナリング2
6と圧力プレート34との隙間Vに純水が供給される。
に位置したところで、ヘッド14の下降が停止され、次
いで、真空ポンプの駆動が停止される。この結果、前記
ヘッド14に保持されたウェーハWは、回転する研磨布
16上に載置される。ウェーハWが前記研磨布16上に
載置されると、次いで、図示しないエア供給手段が駆動
され、エア流路38から空気室36内に圧縮エアが供給
される。これと同時に、図示しない純水供給手段が駆動
され、純水供給路44、44、…からリテーナリング2
6と圧力プレート34との隙間Vに純水が供給される。
【0028】前記圧縮エアが空気室36内に供給される
と、空気室36内に圧縮エアが充填され、この結果、そ
のエア圧で圧力プレート34が研磨布16側に向けて押
圧される。この圧力プレート34の下面には、ウェーハ
Wが配置されているので、圧力プレート34が研磨布1
6に向けて押圧されることにより、ウェーハWも、この
圧力プレート34に押圧されて研磨布16に押し付けら
れる。
と、空気室36内に圧縮エアが充填され、この結果、そ
のエア圧で圧力プレート34が研磨布16側に向けて押
圧される。この圧力プレート34の下面には、ウェーハ
Wが配置されているので、圧力プレート34が研磨布1
6に向けて押圧されることにより、ウェーハWも、この
圧力プレート34に押圧されて研磨布16に押し付けら
れる。
【0029】前記のごとくウェーハWが研磨布16に押
し付けられると、次いで、図示しないモータが駆動され
て、ヘッド14が回転を開始する。ヘッド14が回転を
開始すると、ヘッド14の回転がストッパーピン28を
介して圧力プレート34に伝達され、その圧力プレート
34の回転が、圧力プレート34に押圧されたウェーハ
Wに伝達されて、ウェーハWが回転する。この結果、ウ
ェーハWは、回転する研磨布16に回転しながら押し付
けられる。
し付けられると、次いで、図示しないモータが駆動され
て、ヘッド14が回転を開始する。ヘッド14が回転を
開始すると、ヘッド14の回転がストッパーピン28を
介して圧力プレート34に伝達され、その圧力プレート
34の回転が、圧力プレート34に押圧されたウェーハ
Wに伝達されて、ウェーハWが回転する。この結果、ウ
ェーハWは、回転する研磨布16に回転しながら押し付
けられる。
【0030】また、前記ヘッド14を回転させるモータ
(図示せず)の駆動と同時に、図示しない研磨液供給手
段が駆動され、ヘッド14の上面に形成された研磨液供
給溝58に、第1ノズル62A及び第2ノズル62Bか
ら研磨液が供給される。この研磨液供給溝58に供給さ
れた研磨液は、研磨液供給路60を介してディストリビ
ュータリング24に形成された研磨液案内溝50、5
0、…の内溝50IN、50IN、…に供給される。
(図示せず)の駆動と同時に、図示しない研磨液供給手
段が駆動され、ヘッド14の上面に形成された研磨液供
給溝58に、第1ノズル62A及び第2ノズル62Bか
ら研磨液が供給される。この研磨液供給溝58に供給さ
れた研磨液は、研磨液供給路60を介してディストリビ
ュータリング24に形成された研磨液案内溝50、5
0、…の内溝50IN、50IN、…に供給される。
【0031】ここで、前記研磨液案内溝50は、図10
に示すように、ディストリビュータリング24の回転方
向に屈曲して形成されている。このため、ディストリビ
ュータリング24が回転することにより(ディストリビ
ュータリング24はヘッド14と共に回転する。)、そ
の内溝50INに供給された研磨液は、溝50INの壁面に
ガイドされてディストリビュータリング24の内側に強
制的に導かれる。したがって、供給された研磨液は、全
てウェーハWの研磨面に供給され、無駄になることがな
い。
に示すように、ディストリビュータリング24の回転方
向に屈曲して形成されている。このため、ディストリビ
ュータリング24が回転することにより(ディストリビ
ュータリング24はヘッド14と共に回転する。)、そ
の内溝50INに供給された研磨液は、溝50INの壁面に
ガイドされてディストリビュータリング24の内側に強
制的に導かれる。したがって、供給された研磨液は、全
てウェーハWの研磨面に供給され、無駄になることがな
い。
【0032】すなわち、研磨定盤12が回転している場
合であっても、従来のようにその遠心力で大部分が研磨
に供しないうちに研磨定盤12から流れ落ちてしまうと
いうことがなくなる。したがって、無駄のない効率的な
研磨液の供給を行うことができる。また、前記研磨液案
内溝50の外溝50OUT は、前記内溝50INとは逆方向
に屈曲しているため、前記ディストリビュータリング2
4が回転することにより、研磨布16上の研磨残液は前
記内溝50INとは逆方向、すなわち、ディストリビュー
タリング24の外側に導かれる。したがって、研磨残液
は、ウェーハWの研磨面には入り込むことができず、ウ
ェーハWの研磨面には、前記内溝50INから供給される
新しい研磨液のみを供給することができる。
合であっても、従来のようにその遠心力で大部分が研磨
に供しないうちに研磨定盤12から流れ落ちてしまうと
いうことがなくなる。したがって、無駄のない効率的な
研磨液の供給を行うことができる。また、前記研磨液案
内溝50の外溝50OUT は、前記内溝50INとは逆方向
に屈曲しているため、前記ディストリビュータリング2
4が回転することにより、研磨布16上の研磨残液は前
記内溝50INとは逆方向、すなわち、ディストリビュー
タリング24の外側に導かれる。したがって、研磨残液
は、ウェーハWの研磨面には入り込むことができず、ウ
ェーハWの研磨面には、前記内溝50INから供給される
新しい研磨液のみを供給することができる。
【0033】このように、研磨面には、常に新しい研磨
液を供給し、一度加工に供した研磨液は、研磨面に入り
込まないようにすることによって、研磨屑によるウェー
ハ研磨面の損傷を有効に防止することができる。したが
って、ウェーハWの研磨面を高精度かつ均一に研磨する
ことができる。また、回転するディストリビュータリン
グ24の研磨布接触面には、ダイヤモンドペレット5
4、54、…が装着されているため、研磨布16は、ウ
ェーハWの研磨中、常に、このダイヤモンドペレット5
4によってシーズニングされる。この結果、研磨布16
は、ウェーハWの研磨に際して、常に起立した状態とな
り、供給された研磨液を効果的に吸い込むことができる
ようになる。
液を供給し、一度加工に供した研磨液は、研磨面に入り
込まないようにすることによって、研磨屑によるウェー
ハ研磨面の損傷を有効に防止することができる。したが
って、ウェーハWの研磨面を高精度かつ均一に研磨する
ことができる。また、回転するディストリビュータリン
グ24の研磨布接触面には、ダイヤモンドペレット5
4、54、…が装着されているため、研磨布16は、ウ
ェーハWの研磨中、常に、このダイヤモンドペレット5
4によってシーズニングされる。この結果、研磨布16
は、ウェーハWの研磨に際して、常に起立した状態とな
り、供給された研磨液を効果的に吸い込むことができる
ようになる。
【0034】さらに、ウェーハ研磨中の研磨布の温度
は、常に、ディストリビュータリング24の研磨布接触
面に設けられた温度センサ58によって管理されてお
り、研磨液の供給量を調整すれば、研磨布16の温度を
常に一定温度に保ってウェーハWを研磨することができ
る。この結果、安定した研磨量でウェーハWを研磨する
ことができ、高精度なウェーハWの研磨を実現すること
ができる。
は、常に、ディストリビュータリング24の研磨布接触
面に設けられた温度センサ58によって管理されてお
り、研磨液の供給量を調整すれば、研磨布16の温度を
常に一定温度に保ってウェーハWを研磨することができ
る。この結果、安定した研磨量でウェーハWを研磨する
ことができ、高精度なウェーハWの研磨を実現すること
ができる。
【0035】また、ウェーハWの研磨方式に応じて、研
磨装置10全体を次のように制御することにより、より
高精度にウェーハWを研磨することができる。すなわ
ち、化学的機械的研磨(CMP)において、化学的研磨
を主要方式とする段階においては、研磨液の供給量を増
やすとともに、研磨圧を低く設定し(ウェーハWを研磨
布16に押圧する際の押圧力であって、圧縮エアの供給
量によって調節する)、研磨定盤12の回転速度を低く
設定する。このように設定してウェーハWを研磨するこ
とにより、研磨液を有効に利用することができ、化学的
エッチング効果を向上させることができる。
磨装置10全体を次のように制御することにより、より
高精度にウェーハWを研磨することができる。すなわ
ち、化学的機械的研磨(CMP)において、化学的研磨
を主要方式とする段階においては、研磨液の供給量を増
やすとともに、研磨圧を低く設定し(ウェーハWを研磨
布16に押圧する際の押圧力であって、圧縮エアの供給
量によって調節する)、研磨定盤12の回転速度を低く
設定する。このように設定してウェーハWを研磨するこ
とにより、研磨液を有効に利用することができ、化学的
エッチング効果を向上させることができる。
【0036】一方、機械的研磨を主要方式とする段階に
おいては、研磨液の供給量を減らし、研磨圧を高く設定
する。そして、研磨定盤12の回転速度を高く設定し、
ヘッド14の回転速度を低く設定する。これにより、エ
ッチング効果により軟化された酸化層を機械的に除去す
ることができ、ウェーハWの面ダレを防止することがで
きる。
おいては、研磨液の供給量を減らし、研磨圧を高く設定
する。そして、研磨定盤12の回転速度を高く設定し、
ヘッド14の回転速度を低く設定する。これにより、エ
ッチング効果により軟化された酸化層を機械的に除去す
ることができ、ウェーハWの面ダレを防止することがで
きる。
【0037】このように、第1の実施の形態のウェーハ
研磨装置によれば、研磨液を無駄なく効率的に供給する
ことができるとともに、高精度なウェーハWの研磨を行
うことができる。なお、本実施の形態では、研磨定盤1
2は円盤状としたが、ドーナツ状に形成された研磨定盤
を用いてウェーハWを研磨してよい。このような研磨定
盤を利用することにより、ディストリビュータリング2
4の外溝50OUT によってディストリビュータリング2
4の外側に排除された研磨残液を研磨布16上から効率
的に排除することができる。すなわち、研磨布16上の
研磨残液は、ディストリビュータリング24の外溝50
OUT によって研磨布の外周部と中央部に押し出されるの
で、この中央部に押し出された研磨残液をドーナツ状に
形成された研磨定盤の中央部から排出することにより、
研磨残液を研磨布上に残留させることなく、効率的に排
出することができる。
研磨装置によれば、研磨液を無駄なく効率的に供給する
ことができるとともに、高精度なウェーハWの研磨を行
うことができる。なお、本実施の形態では、研磨定盤1
2は円盤状としたが、ドーナツ状に形成された研磨定盤
を用いてウェーハWを研磨してよい。このような研磨定
盤を利用することにより、ディストリビュータリング2
4の外溝50OUT によってディストリビュータリング2
4の外側に排除された研磨残液を研磨布16上から効率
的に排除することができる。すなわち、研磨布16上の
研磨残液は、ディストリビュータリング24の外溝50
OUT によって研磨布の外周部と中央部に押し出されるの
で、この中央部に押し出された研磨残液をドーナツ状に
形成された研磨定盤の中央部から排出することにより、
研磨残液を研磨布上に残留させることなく、効率的に排
出することができる。
【0038】また、本実施の形態のウェーハ研磨装置1
0は、ウェーハWを保持するヘッド14が1台のみで構
成されているが、ヘッド14は1台に限らず、複数台設
置してもよい。例えば、2台のヘッドを研磨定盤の左右
対称位置に設置して、2枚のウェーハを同時に研磨する
ことができるように構成してもよい。次に、本発明に係
るウェーハ研磨装置の第2の実施の形態について説明す
る。
0は、ウェーハWを保持するヘッド14が1台のみで構
成されているが、ヘッド14は1台に限らず、複数台設
置してもよい。例えば、2台のヘッドを研磨定盤の左右
対称位置に設置して、2枚のウェーハを同時に研磨する
ことができるように構成してもよい。次に、本発明に係
るウェーハ研磨装置の第2の実施の形態について説明す
る。
【0039】第2の実施の形態のウェーハ研磨装置と、
上述した第1の実施の形態のウェーハ研磨装置10との
相違点は、ディストリビュータリングに形成した研磨液
案内溝の形状である。なお、ディストリビュータリング
以外の構成については、前記第1の実施の形態のウェー
ハ研磨装置10と同一であるため、その説明は、同一符
号を付して省略する。
上述した第1の実施の形態のウェーハ研磨装置10との
相違点は、ディストリビュータリングに形成した研磨液
案内溝の形状である。なお、ディストリビュータリング
以外の構成については、前記第1の実施の形態のウェー
ハ研磨装置10と同一であるため、その説明は、同一符
号を付して省略する。
【0040】図11〜図13は、それぞれ第2の実施の
形態のウェーハ研磨装置に採用されているディストリビ
ュータリング70の構成を示す斜視図、側断面図、下面
図である。同図に示すように、このディストリビュータ
リング70には、前記第1の実施の形態のディストリビ
ュータリング24と同様に、研磨液案内溝72が放射状
に形成されている。そして、その研磨液案内溝72は、
ディストリビュータリング70の回転方向に屈曲して形
成されている。
形態のウェーハ研磨装置に採用されているディストリビ
ュータリング70の構成を示す斜視図、側断面図、下面
図である。同図に示すように、このディストリビュータ
リング70には、前記第1の実施の形態のディストリビ
ュータリング24と同様に、研磨液案内溝72が放射状
に形成されている。そして、その研磨液案内溝72は、
ディストリビュータリング70の回転方向に屈曲して形
成されている。
【0041】しかし、第2の実施の形態の研磨液案内溝
72は、その研磨液案内溝72を構成する内溝72INと
外溝72OUT が、それぞれ屈曲部に向かって傾斜して形
成され、その屈曲部において完全に分離して形成されて
いる。そして、以上のように構成されることにより、第
2の実施の形態のディストリビュータリング70は、次
のように作用する。
72は、その研磨液案内溝72を構成する内溝72INと
外溝72OUT が、それぞれ屈曲部に向かって傾斜して形
成され、その屈曲部において完全に分離して形成されて
いる。そして、以上のように構成されることにより、第
2の実施の形態のディストリビュータリング70は、次
のように作用する。
【0042】すなわち、研磨液供給溝58に供給された
研磨液は、前記第1の実施の形態と同様に、研磨液供給
路60を介して研磨液案内溝72の内溝72IN内に供給
されるが、内溝72INと外溝72OUT とが完全に分離し
て形成されているため、内溝72INに供給された研磨液
は、ディストリビュータリング70の外側にはほどんど
漏れず、全てディストリビュータリング70の内側、す
なわち、ウェーハWの研磨面に供給される。これによ
り、より確実に研磨液をウェーハWの研磨面に供給する
ことができる。
研磨液は、前記第1の実施の形態と同様に、研磨液供給
路60を介して研磨液案内溝72の内溝72IN内に供給
されるが、内溝72INと外溝72OUT とが完全に分離し
て形成されているため、内溝72INに供給された研磨液
は、ディストリビュータリング70の外側にはほどんど
漏れず、全てディストリビュータリング70の内側、す
なわち、ウェーハWの研磨面に供給される。これによ
り、より確実に研磨液をウェーハWの研磨面に供給する
ことができる。
【0043】また同様に、内溝72INと外溝72OUT と
が完全に分離して形成されているため、ディストリビュ
ータリング70の外側からは、ほとんど研磨残液がディ
ストリビュータリング70内に入り込むことができず、
より確実に研磨残液によるウェーハWの研磨面の損傷を
防止することができる。なお、完全に密閉すると、供給
した研磨液の排除ができなくなるおそれがあるので、研
磨に際しては、ディストリビュータリング70の研磨布
16への押圧力を調整することにより(押圧力の調整
は、昇降スライダーの昇降量で調整する)、研磨布16
との間に適度な隙間を持たせて研磨する。
が完全に分離して形成されているため、ディストリビュ
ータリング70の外側からは、ほとんど研磨残液がディ
ストリビュータリング70内に入り込むことができず、
より確実に研磨残液によるウェーハWの研磨面の損傷を
防止することができる。なお、完全に密閉すると、供給
した研磨液の排除ができなくなるおそれがあるので、研
磨に際しては、ディストリビュータリング70の研磨布
16への押圧力を調整することにより(押圧力の調整
は、昇降スライダーの昇降量で調整する)、研磨布16
との間に適度な隙間を持たせて研磨する。
【0044】また、本実施の形態では、溝に傾斜を持た
せてテーパ状としたが、内溝72INと外溝72OUT とを
完全に分離できれば、これに限定されるものではない。
次に、本発明に係るウェーハ研磨装置の第3の実施の形
態について説明する。上述した第1の実施の形態のウェ
ーハ研磨装置10によれば、ウェーハWは、研磨定盤1
2の回転中心Oに対して偏心した位置で研磨される。こ
の結果、ウェーハWは、研磨定盤12に対して自公転し
ながら研磨される。すなわち、ウェーハWは、遊星運動
をしながら研磨される。
せてテーパ状としたが、内溝72INと外溝72OUT とを
完全に分離できれば、これに限定されるものではない。
次に、本発明に係るウェーハ研磨装置の第3の実施の形
態について説明する。上述した第1の実施の形態のウェ
ーハ研磨装置10によれば、ウェーハWは、研磨定盤1
2の回転中心Oに対して偏心した位置で研磨される。こ
の結果、ウェーハWは、研磨定盤12に対して自公転し
ながら研磨される。すなわち、ウェーハWは、遊星運動
をしながら研磨される。
【0045】図14は、ウェーハWを遊星運動させなが
ら研磨したときのウェーハWの研磨経路を示している。
なお、ウェーハWは時計回りに回転し、研磨定盤12は
反時計回りに回転している。同図に示すように、ウェー
ハWを遊星運動させながら研磨すると、ウェーハWは、
常に研磨布16上の斜線で示す部分で研磨される。すな
わち、ウェーハWは、常に一定の研磨経路上で繰り返し
研磨される。この結果、ウェーハWは一度加工に供した
研磨液(研磨残液)が残留した研磨布16上で研磨され
ることとなり、その研磨残液中に含まれる研磨屑によっ
て、その研磨面が傷付くおそれがある。
ら研磨したときのウェーハWの研磨経路を示している。
なお、ウェーハWは時計回りに回転し、研磨定盤12は
反時計回りに回転している。同図に示すように、ウェー
ハWを遊星運動させながら研磨すると、ウェーハWは、
常に研磨布16上の斜線で示す部分で研磨される。すな
わち、ウェーハWは、常に一定の研磨経路上で繰り返し
研磨される。この結果、ウェーハWは一度加工に供した
研磨液(研磨残液)が残留した研磨布16上で研磨され
ることとなり、その研磨残液中に含まれる研磨屑によっ
て、その研磨面が傷付くおそれがある。
【0046】しかし、上述した第1の実施の形態のウェ
ーハ研磨装置10では、回転するディストリビュータリ
ング24の外溝50OUT の作用によって、研磨残液がデ
ィストリビュータリング24の内側に入り込むのを防止
することができる。したがって、前記第1の実施の形態
の研磨装置10では、研磨残液によってウェーハWの研
磨面が傷つくのを防止することができる。
ーハ研磨装置10では、回転するディストリビュータリ
ング24の外溝50OUT の作用によって、研磨残液がデ
ィストリビュータリング24の内側に入り込むのを防止
することができる。したがって、前記第1の実施の形態
の研磨装置10では、研磨残液によってウェーハWの研
磨面が傷つくのを防止することができる。
【0047】しかし、研磨残液は、その多くが研磨布1
6に吸収されてしまうため、研磨布16を純水等で洗浄
しない限り、完全に排除することはできない。すなわ
ち、第1の実施の形態の研磨装置では、研磨布表面に残
留した研磨残液は有効に除去することができるが、研磨
布16の内部までしみ込んだ研磨残液は完全に除去する
ことができない。したがって、前記第1の実施の形態の
研磨装置10であっても、多少の研磨残液が残留した状
態でウェーハWが研磨されることになる。
6に吸収されてしまうため、研磨布16を純水等で洗浄
しない限り、完全に排除することはできない。すなわ
ち、第1の実施の形態の研磨装置では、研磨布表面に残
留した研磨残液は有効に除去することができるが、研磨
布16の内部までしみ込んだ研磨残液は完全に除去する
ことができない。したがって、前記第1の実施の形態の
研磨装置10であっても、多少の研磨残液が残留した状
態でウェーハWが研磨されることになる。
【0048】これを防止するために、第3の実施の形態
のウェーハ研磨装置では、次のようにウェーハWを研磨
する。図3に示すように、前記第1の実施の形態のウェ
ーハ研磨装置10では、第1ノズル62A及び第2ノズ
ル62Bは、共に図示しない研磨液供給手段から研磨液
を供給されて、ヘッド14の研磨液供給溝58内に研磨
液を滴下するように構成されていた。
のウェーハ研磨装置では、次のようにウェーハWを研磨
する。図3に示すように、前記第1の実施の形態のウェ
ーハ研磨装置10では、第1ノズル62A及び第2ノズ
ル62Bは、共に図示しない研磨液供給手段から研磨液
を供給されて、ヘッド14の研磨液供給溝58内に研磨
液を滴下するように構成されていた。
【0049】一方、第3の実施の形態のウェーハ研磨装
置では、第1ノズル62A及び第2ノズル62Bを次の
ように構成する。すなわち、第1ノズル62Aには、図
示しない研磨液供給手段から研磨液を供給し、第2ノズ
ル62Bには、図示しない純水供給手段から純水を供給
するように構成する。なお、第1ノズル62Aと第2ノ
ズル62Bの設置位置は、前記第1の実施の形態の研磨
装置10と同じである。すなわち、図2に示すように、
研磨布16の回転中心Oとヘッド14の回転中心OA を
通る直線上に設置され、研磨布16の回転中心Oから離
れた方を第1ノズル62A(図中右側)とし、近い方を
第2ノズル62B(図中左側)とする。
置では、第1ノズル62A及び第2ノズル62Bを次の
ように構成する。すなわち、第1ノズル62Aには、図
示しない研磨液供給手段から研磨液を供給し、第2ノズ
ル62Bには、図示しない純水供給手段から純水を供給
するように構成する。なお、第1ノズル62Aと第2ノ
ズル62Bの設置位置は、前記第1の実施の形態の研磨
装置10と同じである。すなわち、図2に示すように、
研磨布16の回転中心Oとヘッド14の回転中心OA を
通る直線上に設置され、研磨布16の回転中心Oから離
れた方を第1ノズル62A(図中右側)とし、近い方を
第2ノズル62B(図中左側)とする。
【0050】前記のごとく構成された本発明に係るウェ
ーハ研磨装置の第3の実施の形態の作用は次の通りであ
る。反時計回りに回転する研磨定盤12の研磨布16上
に、ウェーハWを時計回りに回転させながら押し付け
る。そして、第1ノズル62Aからは研磨液を滴下し、
第2ノズル62Bからは純水を滴下する。この結果、供
給された研磨液及び純水は、次のように作用する。
ーハ研磨装置の第3の実施の形態の作用は次の通りであ
る。反時計回りに回転する研磨定盤12の研磨布16上
に、ウェーハWを時計回りに回転させながら押し付け
る。そして、第1ノズル62Aからは研磨液を滴下し、
第2ノズル62Bからは純水を滴下する。この結果、供
給された研磨液及び純水は、次のように作用する。
【0051】図15(a)に示すように、第1ノズル6
2Aから供給された研磨液は、ディストリビュータリン
グ24の内溝50INの作用によってディストリビュータ
リング24の内側に導かれる。そして、そのディストリ
ビュータリング24の内側に導かれた研磨液は、ウェー
ハWの時計回りの回転と、研磨布16の反時計回りの回
転による総合効果によって、ウェーハWの研磨面全体に
渡って均一に分布される(同図に網かけで示す部分が研
磨液の分布状態)。
2Aから供給された研磨液は、ディストリビュータリン
グ24の内溝50INの作用によってディストリビュータ
リング24の内側に導かれる。そして、そのディストリ
ビュータリング24の内側に導かれた研磨液は、ウェー
ハWの時計回りの回転と、研磨布16の反時計回りの回
転による総合効果によって、ウェーハWの研磨面全体に
渡って均一に分布される(同図に網かけで示す部分が研
磨液の分布状態)。
【0052】この結果、ウェーハWを全体としてムラな
く研磨することができる。なお、この点に関しては、前
記第1の実施の形態の研磨装置も同様の効果を得ること
ができる。しかし、この場合、同図に示すように、研磨
経路の下流側に、一度加工に供した研磨液が残されるこ
ととなる。この研磨経路に残留した研磨屑を含む研磨残
液が、ウェーハWの研磨面に悪影響を及ぼすことは、前
述の通りであるが、次のように、第2ノズル62Bから
純水を供給することにより、この欠点を解消することが
できる。
く研磨することができる。なお、この点に関しては、前
記第1の実施の形態の研磨装置も同様の効果を得ること
ができる。しかし、この場合、同図に示すように、研磨
経路の下流側に、一度加工に供した研磨液が残されるこ
ととなる。この研磨経路に残留した研磨屑を含む研磨残
液が、ウェーハWの研磨面に悪影響を及ぼすことは、前
述の通りであるが、次のように、第2ノズル62Bから
純水を供給することにより、この欠点を解消することが
できる。
【0053】図15(b)に示すように、第2ノズル6
2Bから供給された純水は、ディストリビュータリング
24の内溝50INの作用によって、一旦ディストリビュ
ータリング24の内側に導かれる。しかし、そのディス
トリビュータリング24の内側に導かれた純水は、前記
同様、ウェーハWの時計回りの回転と、研磨布16の反
時計回りの回転による総合効果によって、すぐに研磨経
路の下流側に流される(同図に網かけで示す部分が純水
の分布状態)。
2Bから供給された純水は、ディストリビュータリング
24の内溝50INの作用によって、一旦ディストリビュ
ータリング24の内側に導かれる。しかし、そのディス
トリビュータリング24の内側に導かれた純水は、前記
同様、ウェーハWの時計回りの回転と、研磨布16の反
時計回りの回転による総合効果によって、すぐに研磨経
路の下流側に流される(同図に網かけで示す部分が純水
の分布状態)。
【0054】この研磨経路の下流側に流された純水は、
前記研磨経路上に残留する研磨残液を希釈させる。した
がって、研磨屑によってウェーハWの研磨面が傷付くと
いった事態を有効に防止することができる。この結果、
極めて高精度で、かつ、均一な研磨面のウェーハを得る
ことができる。また、この希釈化されて研磨経路上に残
留する研磨残液は、研磨定盤12が一周して再びウェー
ハWを研磨する際に、ディストリビュータリング24の
外溝50OUT の作用によってディストリビュータリング
24の外側に排除される。したがって、再びウェーハW
が研磨されるときには、殆ど研磨残液がない状態で研磨
されるため、研磨残液によってウェーハWの研磨面が傷
付くということは殆どなくなる。
前記研磨経路上に残留する研磨残液を希釈させる。した
がって、研磨屑によってウェーハWの研磨面が傷付くと
いった事態を有効に防止することができる。この結果、
極めて高精度で、かつ、均一な研磨面のウェーハを得る
ことができる。また、この希釈化されて研磨経路上に残
留する研磨残液は、研磨定盤12が一周して再びウェー
ハWを研磨する際に、ディストリビュータリング24の
外溝50OUT の作用によってディストリビュータリング
24の外側に排除される。したがって、再びウェーハW
が研磨されるときには、殆ど研磨残液がない状態で研磨
されるため、研磨残液によってウェーハWの研磨面が傷
付くということは殆どなくなる。
【0055】また、第2ノズル62Bから供給される純
水は、殆どウェーハWの研磨面に供給されることがない
ので、第1ノズル62Aから供給した研磨液を薄めると
いった不具合も生じることがない。なお、本実施の形態
では、第1ノズル62Aの設置位置を研磨定盤12の回
転中心に対して最も離れた位置に設定しているが、本実
施の形態と同様の効果を得ることができれば、特にこの
位置には限定されない。第2ノズル62Bの設置位置も
同様である。
水は、殆どウェーハWの研磨面に供給されることがない
ので、第1ノズル62Aから供給した研磨液を薄めると
いった不具合も生じることがない。なお、本実施の形態
では、第1ノズル62Aの設置位置を研磨定盤12の回
転中心に対して最も離れた位置に設定しているが、本実
施の形態と同様の効果を得ることができれば、特にこの
位置には限定されない。第2ノズル62Bの設置位置も
同様である。
【0056】また、本実施の形態のウェーハ研磨装置で
は、第1ノズル62Aからは研磨液、また、第2ノズル
62Bからは純水のみが供給されるように構成したが、
両ノズルとも研磨液と純水の両方を切り換えて使用でき
るように構成することにより、次のような研磨方法も行
うことができる。すなわち、ウェーハWの種類によって
は、純水を供給することができないものもあるので、こ
の場合は、両方又は第1ノズル62Aのみから研磨液を
供給してウェーハW研磨する。
は、第1ノズル62Aからは研磨液、また、第2ノズル
62Bからは純水のみが供給されるように構成したが、
両ノズルとも研磨液と純水の両方を切り換えて使用でき
るように構成することにより、次のような研磨方法も行
うことができる。すなわち、ウェーハWの種類によって
は、純水を供給することができないものもあるので、こ
の場合は、両方又は第1ノズル62Aのみから研磨液を
供給してウェーハW研磨する。
【0057】また、研磨の最終段階において、両ノズル
又は第1ノズル62Aから純水を供給することにより、
ウェーハWの研磨面を洗浄することができるとともに、
研磨経路の洗浄も同時に行うことができる。
又は第1ノズル62Aから純水を供給することにより、
ウェーハWの研磨面を洗浄することができるとともに、
研磨経路の洗浄も同時に行うことができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
研磨液を研磨面に無駄なく供給することができる。ま
た、研磨布上の研磨屑を含む研磨残液を排除しながらウ
ェーハを研磨することができるので、高精度なウェーハ
の研磨を行うことができる。
研磨液を研磨面に無駄なく供給することができる。ま
た、研磨布上の研磨屑を含む研磨残液を排除しながらウ
ェーハを研磨することができるので、高精度なウェーハ
の研磨を行うことができる。
【図1】本発明に係るウェーハ研磨装置の構成を示す実
施の形態の側面図
施の形態の側面図
【図2】図1に示したウェーハ研磨装置の平面図
【図3】図1に示したウェーハ研磨装置に適用されたヘ
ッドの斜視図
ッドの斜視図
【図4】図3に示したヘッドの側断面図
【図5】図3に示したヘッドの要部拡大断面図
【図6】図3に示したヘッドの下面図
【図7】ディストリビュータリングの溝の一部を示す斜
視図
視図
【図8】ディストリビュータリングの要部断面図
【図9】ディストリビュータリングの下面図
【図10】研磨液案内溝の構成を説明する説明図
【図11】第2の実施の形態のウェーハ研磨装置に適用
されたディストリビュータリングの一部を示す斜視図
されたディストリビュータリングの一部を示す斜視図
【図12】図11に示したディストリビュータリングの
側断面図
側断面図
【図13】図11に示したディストリビュータリングの
下面図
下面図
【図14】ウェーハの研磨経路を説明する説明図
【図15】第3の実施の形態のウェーハ研磨装置の作用
を説明する説明図
を説明する説明図
10…ウェーハ研磨装置 12…研磨定盤 14…ヘッド 16…研磨布 24…ディストリビュータリング 50…研磨液案内溝 50IN…内溝 50OUT …外溝 58…研磨液供給溝 60…研磨液供給路 62A…第1ノズル 62B…第2ノズル W…ウェーハ
Claims (12)
- 【請求項1】 表面に研磨布が貼付された研磨定盤に、
ヘッドに保持されたウェーハを回転させながら押し付け
ることにより、そのウェーハの表面を研磨する研磨方法
において、 回転方向に屈曲した研磨液案内溝が研磨布接触面に形成
されたディストリビュータリングを前記ヘッドの端面の
前記ウェーハの外周を囲う位置に設け、 前記ヘッドに形成された研磨液供給路を介して前記ヘッ
ドの上面から前記研磨液案内溝の屈曲部内側の溝に研磨
液を供給し、 前記ディストリビュータリングが回転することによる研
磨液案内溝の回転によって、その研磨液案内溝に供給さ
れた研磨液を前記研磨液案内溝の屈曲部内側の溝で前記
ディストリビュータリングの内側に案内するとともに、
前記研磨液案内溝の屈曲部外側の溝で前記研磨布上の研
磨残液が前記ディストリビュータリングの内側に侵入す
るのを阻止することを特徴とするディストリビュータリ
ングを用いた研磨方法。 - 【請求項2】 前記ヘッドを前記研磨定盤の偏芯位置に
配置させるとともに、前記研磨定盤を前記ヘッドと逆方
向に回転させ、その研磨定盤の回転中心に対して最も離
れた位置で研磨液を前記ヘッドに供給することを特徴と
する請求項1記載のディストリビュータリングを用いた
研磨方法。 - 【請求項3】 前記研磨定盤の回転中心に対して最も接
近した位置で前記ヘッドに洗浄液を供給し、その供給さ
れた洗浄液は前記研磨液供給路を介して前記研磨液案内
溝の屈曲部内側の溝に供給されることを特徴とする請求
項2記載のディストリビュータリングを用いた研磨方
法。 - 【請求項4】 前記ディストリビュータリングの研磨布
接触面にダイヤモンドペレットを装着し、前記研磨布を
シーズニングしながら研磨することを特徴とする請求項
1、2又は3記載のディストリビュータリングを用いた
研磨方法。 - 【請求項5】 前記ディストリビュータリングの研磨布
接触面に前記研磨布の温度を検出する温度センサを設置
し、その温度センサの検出温度に基づいて前記研磨布の
温度が所定温度になるように前記研磨液及び/又は洗浄
液の供給量を調整することを特徴とする請求項1、2又
は3記載のディストリビュータリングを用いた研磨方
法。 - 【請求項6】 表面に研磨布が貼付された研磨定盤に、
ヘッドに保持されたウェーハを回転させながら押し付け
ることにより、そのウェーハの表面を研磨する研磨装置
において、 前記ヘッドの端面に設けられ、前記ウェーハの外周を囲
うディストリビュータリングと、 前記ディストリビュータリングの研磨布接触面に放射状
に形成されるとともに、そのディストリビュータリング
の回転方向に屈曲した研磨液案内溝と、 前記ヘッドに形成され、該ヘッドの上面から供給された
研磨液を前記研磨液案内溝の屈曲部内側の溝に供給する
研磨液供給路と、からなり、前記ディストリビュータリ
ングが回転することによる研磨液案内溝の回転によっ
て、その研磨液案内溝に供給された研磨液を前記研磨液
案内溝の屈曲部内側の溝で前記ディストリビュータリン
グの内側に案内するとともに、前記研磨液案内溝の屈曲
部外側の溝で前記研磨布上の研磨残液が前記ディストリ
ビュータリングの内側に侵入するのを阻止することを特
徴とするディストリビュータリングを用いた研磨装置。 - 【請求項7】 前記研磨定盤を前記ヘッドと逆方向に回
転させるとともに、前記ヘッドを前記研磨定盤の偏芯位
置に配置させ、その研磨定盤の回転中心に対して最も離
れた位置で研磨液を前記ヘッドに供給することを特徴と
する請求項6記載のディストリビュータリングを用いた
研磨装置。 - 【請求項8】 前記ヘッドに洗浄液を供給する洗浄液供
給手段を設けるとともに、該洗浄液供給手段は、前記研
磨定盤の回転中心に対して最も接近した位置で前記ヘッ
ドに洗浄液を供給し、その供給された洗浄液は、前記研
磨液供給路を介して前記研磨液案内溝の屈曲部内側の溝
に供給されることを特徴とする請求項7記載のディスト
リビュータリングを用いた研磨装置。 - 【請求項9】 前記研磨液案内溝は、前記屈曲部におい
て内溝と外溝とに分離されて形成されていることを特徴
とする請求項6、7又は8記載のディストリビュータリ
ングを用いた研磨装置。 - 【請求項10】 前記ディストリビュータリングの研磨
布接触面に、前記研磨布をシーズニングするダイヤモン
ドペレットが装着されていることを特徴とする請求項
6、7、8又は9記載のディストリビュータリングを用
いた研磨装置。 - 【請求項11】 前記ディストリビュータリングの研磨
布接触面に、前記研磨布の温度を検出する温度センサが
設けられていることを特徴とする請求項6、7、8又は
9記載のディストリビュータリングを用いた研磨装置。 - 【請求項12】 前記研磨定盤が、ドーナツ状に形成さ
れていることを特徴とする請求項6、7又は8記載のデ
ィストリビュータリングを用いた研磨装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12736497A JPH10315126A (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | ディストリビュータリングを用いた研磨方法及び研磨装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12736497A JPH10315126A (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | ディストリビュータリングを用いた研磨方法及び研磨装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10315126A true JPH10315126A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=14958143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12736497A Pending JPH10315126A (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | ディストリビュータリングを用いた研磨方法及び研磨装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10315126A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012151501A (ja) * | 2000-08-31 | 2012-08-09 | Ebara Corp | 化学的機械研磨(cmp)ヘッド、装置及び方法 |
JP2012153562A (ja) * | 2011-01-26 | 2012-08-16 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | 光ファイバ及び光ファイバ用プリフォームの製造方法 |
-
1997
- 1997-05-16 JP JP12736497A patent/JPH10315126A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012151501A (ja) * | 2000-08-31 | 2012-08-09 | Ebara Corp | 化学的機械研磨(cmp)ヘッド、装置及び方法 |
JP2012153562A (ja) * | 2011-01-26 | 2012-08-16 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | 光ファイバ及び光ファイバ用プリフォームの製造方法 |
US8925355B2 (en) | 2011-01-26 | 2015-01-06 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Optical fiber and method of manufacturing optical fiber preform |
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