JPH10314921A - 冷却用パイプ鋳包み鋳鋼品およびその製造方法 - Google Patents

冷却用パイプ鋳包み鋳鋼品およびその製造方法

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JPH10314921A
JPH10314921A JP12264197A JP12264197A JPH10314921A JP H10314921 A JPH10314921 A JP H10314921A JP 12264197 A JP12264197 A JP 12264197A JP 12264197 A JP12264197 A JP 12264197A JP H10314921 A JPH10314921 A JP H10314921A
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JP
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pipe
cast
cooling
tube
aluminum diffusion
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JP12264197A
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English (en)
Inventor
Naotoshi Kurusu
直敏 来栖
Mitsuru Oguro
満 小黒
Keiichi Yomo
慶一 四方
Tatsuhiko Kobayashi
龍彦 小林
Masaaki Kanenaga
正明 金長
Masao Maezato
正夫 前里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sintokogio Ltd
Nippon Chuzo Co Ltd
Shinto Industrial Co Ltd
Original Assignee
Sintokogio Ltd
Nippon Chuzo Co Ltd
Shinto Kogyo KK
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  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば転炉炉口金物のような、冷却用パイプ
が鋳包みされた鋳鋼品であって、熱的ショック等で鋳鋼
品本体に亀裂等が生じても、パイプに亀裂が伝播するこ
とがなく、鋳包みされた冷却管に水漏れや腐食が発生す
ることはない。 【解決手段】 内管3の内面および外管4の外面に、カ
ロライジング処理によってアルミニウム拡散被覆層5が
形成された冷却用二重管2が、非融着の状態で鋳包みさ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、転炉の
炉口金物、射出成形機用金型等のような、冷却用パイプ
を鋳包んだ鋳鋼品およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、転炉の炉口は、出鋼時または排
滓時における高温の溶鋼や溶滓、また、高温の排ガスと
接触する等、苛酷な条件に晒されるために損傷しやす
い。そこで、炉口部分の鉄皮を保護し且つ煉瓦の脱落を
防止するために、従来から、炉口には炉口金物が取り付
けられている。この炉口金物は、炉口の周囲を覆う複数
個の鋳鋼製金物からなっており、冷却水が流れる蛇行状
の冷却用パイプが鋳包みにより埋設されている。
【0003】炉口金物のような、冷却用パイプが鋳包み
により埋設されている鋳鋼品を、パイプに溶損や亀裂等
が生ずることなく製造するための手段に関し、例えば、
次のような技術が提案されている。
【0004】(1) 特開昭60−3960号:銅合金のよ
うな良熱伝導性の金属パイプに鋳物用砂を充填硬化させ
た中子を使用し、鋳湯時に溶湯の熱で金属パイプの表面
を溶解して、溶湯とパイプとを一体化させる(以下、先
行技術1という)。
【0005】(2) 特開平6−320252号:崩壊性砂
を詰めた所定形状の金属パイプを鋳型のキャビティ内に
配置し、キャビティ部に注入した溶湯によって金属パイ
プを鋳包み、冷却固化後に残存する崩壊性砂を崩壊除去
して、加熱・冷却媒体通路孔を形成する(以下、先行技
術2という)。
【0006】(3) 実公平6−38592号:耐熱耐食性
パイプ(ステンレス鋼製)を鋳型内に位置決め固定し、
パイプ中に加圧した冷却ガスを流した状態で溶湯を注湯
し鋳包む(以下、先行技術3という)。
【0007】(4) 特公昭58−49607号:非融着型
二重冷却管を備えたクーリングステーブに関するもので
あり、引き抜き二重鋼管の外側に0.08〜0.25mmの厚さの
アルミナ被膜を形成した後、球状黒鉛鋳鉄と鋳合せる
(以下、先行技術4という)。
【0008】(5) 特許第2528397号:転炉の炉口
金物に関するものであり、炉口金物の煉瓦押さえ部内
に、外管の表面上に金属粉末の溶射が施された、内管中
を冷却水が流れる二重管からなる冷却用導管が埋設され
ている(以下、先行技術5という)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1は、金属パ
イプ内に充填された鋳物用砂の除去が必要なために、パ
イプ形状が制約され、また、パイプ材料の銅合金は溶融
しやすいために、部位によってはパイプ部分が鋳物のみ
になって、亀裂や錆が発生しやすい問題がある。
【0010】先行技術2も、鋳物用砂の除去が必要なた
めにパイプ形状が制約される上、形成された通路孔内に
加熱・冷却媒体を流し金型を強制冷却する際に、金型に
亀裂が生ずると、加熱・冷却媒体が流出し水蒸気爆発が
発生するおそれがある。
【0011】先行技術3は、鋳込むパイプとしてステン
レス鋼製パイプを使用しているので高価であり、且つ融
点が低いために溶湯によって溶損しやすく、また、熱伝
導度が軟鋼の約1/3で、熱膨張係数は軟鋼の約1.5
倍であるために変形や歪みが大きくなりやすく、更に、
パイプ外周面が完全に密着した状態で鋳物本体に鋳包ま
れているので、鋳物本体に亀裂や溶損が生ずると、直ち
にパイプに伝播する結果、冷却水が流出し水蒸気爆発が
発生するおそれがある。
【0012】先行技術4は、高炉のクーリングステーブ
に関するものであり、冷却管が内管と外管とからなる二
重管構造で且つ外管の外側にアルミナ被膜が形成されて
いるので、亀裂が発生してもその伝播を防止することが
できる。しかしながら、高温による酸化スケールおよび
冷却水によって、内管の内面が酸化し腐食しやすい問題
があり、また、内管と外管とでその材質を変えなければ
ならず、コスト高となる。
【0013】先行技術5は、転炉の炉口金物に関するも
のであり、冷却管が内管と外管とからなる二重管構造で
且つ外管の外表面に金属粉末(アルミニウム粉)の溶射
処理が施されているので、亀裂が発生してもその伝播を
防止することができる。しかしながら、鋳込温度が高い
鋳鋼品の場合には、外管の外表面に形成された金属粉末
の溶射処理層が溶融および剥離しやすく、凝固に至るま
で安定した処理層を維持することが困難であり、また、
高温による酸化スケールおよび冷却水によって内管の内
面が酸化し腐食しやすい問題がある。
【0014】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、熱的ショックその他で鋳鋼品本体に亀裂等が
発生しても、パイプへの亀裂の伝播が防止され、万一外
管に亀裂が生じても内管にまで亀裂が伝播することがな
く、そして、鋳包みされた冷却管に水漏れや腐食が発生
することがない、冷却用パイプが鋳包れた鋳鋼品および
その製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、内管の内面および外管の外面の各々に、カロライジ
ング処理によってアルミニウム拡散被覆層が形成された
冷却用二重管が、非融着の状態で鋳包みされていること
に特徴を有するものであり、請求項2に記載の発明は、
前記冷却用二重管の内管内面および外管外面の各々に形
成された前記カロライジング処理層の外表面に、5〜3
0μmの厚さのアルミナ被膜が形成されていることに特
徴を有するものである。
【0016】請求項3に記載の発明は、内管と外管とか
らなる二重管に対しカロライジング処理を施して、前記
内管の内面および前記外管の外面の各々にアルミニウム
拡散被覆層が形成された冷却用二重管を、所定形状の鋳
型内にセットし、鋳鋼溶湯を鋳込むことによって前記冷
却用二重管を鋳包むことに特徴を有するものであり、請
求項4に記載の発明は、前記所定形状の鋳型内にセット
された前記冷却用二重管の内管中に、5〜100Nm3
/Hrの流量の不活性ガスを流しながら鋳鋼溶湯を鋳込
むことに特徴を有するものである。
【0017】また、請求項5に記載の発明は、内管内面
および外管外面の各々に、アルミニウム拡散被覆層が形
成された冷却用二重管を、大気中で、850〜1000
℃の温度で5〜20時間加熱処理して、前記カロライジ
ング処理層の外表面に、5〜30μmの厚さのアルミナ
被膜を形成し、このようにアルミナ被膜が形成された冷
却用二重管を鋳包むことに特徴を有するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、この発明の冷却用パイプ鋳
包み鋳鋼品を、図面を参照しながら説明する。図1は、
冷却用パイプ鋳包み鋳鋼品の一例としての転炉炉口金物
の一実施態様を示す概略平面図、図2は、その冷却用二
重管部分の拡大断面図である。図面に示すように、煉瓦
押さえ部1aと鉄皮保護部1bとからなる単体の炉口金
物1内には、冷却用二重管2が鋳包みにより埋設されて
いる。冷却用二重管2の一端は図示しない給水管に接続
され、冷却用二重管2の他端は図示しない排水管に接続
されている。
【0019】冷却用二重管2は、図2に示すように、同
心の内管3と外管4とからなっており、内管3内を冷却
水が流れるようになっている。内管3の内面および外管
4の外面の各々に、カロライジング処理によってアルミ
ニウム拡散被覆層5,5′が形成されている。このよう
に、内管3の内面および外管4の外面の各々にアルミニ
ウム拡散被覆層5,5′が形成されていることによっ
て、冷却用二重管2に、優れた耐熱性即ち高温耐酸化性
と耐腐食性とが付与される。
【0020】アルミニウム拡散被覆層5,5′の外表面
には、被覆層に含まれるアルミニウムの酸化により、薄
いが緻密なアルミナ被覆が形成され、酸素原子の侵入を
阻止することによって高温耐酸化性が付与されるが、こ
の高温耐酸化性能は、被覆層に含まれるアルミニウム濃
度が高いほど優れており、アルミニウム濃度が10wt.%
以上であることが必要である。アルミニウム濃度が10
wt.%未満特に7wt.%以下では、高温耐酸化性の効果が期
待できない。また、アルミニウム拡散被覆層の厚さは、
例えば200〜800μmで、その厚さが大であるほど
アルミニウム量が多くなるため、高温耐酸化性の効果が
長時間持続される。
【0021】そして、アルミニウム拡散被覆層5,5′
の外表面に形成されたアルミナ被膜の融点は、2050
℃であって高く、溶湯とのなじみ性即ち濡れ性が悪いた
めに溶湯と接触することがないので、冷却用二重管2の
外管外面にアルミニウム拡散被覆層を形成させることに
より、非融着の状態で鋳包まれる。従って、溶湯による
溶損が生ずることはない。
【0022】また、鋳鋼品に亀裂等が生じた場合でも、
アルミニウム拡散被覆層5′が形成されている外管4の
表面には、非融着層が存在しているので、二重管2に対
する亀裂の伝播が防止される。仮に、亀裂を非融着層で
防止することができず、外管4にまで伝播した場合で
も、内管3によって亀裂を食い止めることができる。
【0023】このとき、冷却用二重管2の外表面に形成
されたアルミナ被膜は、厚いほど濡れ性が悪くなるが、
反面剥離しやすくなり、一方、薄すぎると融着しやすく
なる。従って、アルミナ被膜の厚さは少なくとも2〜3
μmは必要であり、好ましくは5〜30μmである。
【0024】上述したように、炉口金物1内に、内外面
にアルミニウム拡散被覆層5,5′が形成された内管3
と外管4とからなる冷却用二重管2が鋳包みにより埋設
され、内管3内を流れる冷却水によって炉口金物1が冷
却されているので、炉口金物1の溶損が適確に防止さ
れ、その寿命を延ばすことができ、また、内管3が腐食
することもない。
【0025】次に、この発明の冷却用パイプ鋳包み鋳鋼
品の製造方法について説明する。先ず、内管3と外管4
とからなる二重管2に対し、カロライジング処理を施し
て、内管3の内面および外管4の外面の各々にアルミニ
ウム拡散被覆層を形成する。
【0026】カロライジング処理は、次のようにして行
われる。即ち、Fe−Al合金粉、または、アルミニウム粉
とアルミナ粉、および、塩化アンモニウム粉が所定割合
で混合されたAl浸透材と、処理される二重管とを、半密
閉性容器内に収容し、800〜1080℃の温度で5〜
20時間加熱する。その結果、二重管2の内管3の内面
および外管4の外面の各々に、Al濃度が10〜40wt.%
で、厚さが200〜800μmのアルミニウム拡散被覆
層5,5′を形成することができる。
【0027】このようにして得られたアルミニウム拡散
被覆層は、鉄鋼素地と極めて高い密着性を保持してお
り、溶湯と接触した際の熱衝撃によっても自壊したり剥
離することがなく、安定した性能を発揮することができ
る。
【0028】そして、上述したカロライジング処理によ
って、アルミニウム拡散層の外表面に、2〜3μmの厚
さのアルミナ被膜を形成させ得るが、更に安定した厚い
アルミナ被膜を形成するためには、カロライジング処理
を施した冷却用二重管を、大気中で850〜1000℃
の温度で5〜20時間再加熱すればよく、これによって
5〜30μmの厚さのアルミナ被膜を得ることができ
る。
【0029】上記により内外面にアルミニウム拡散被覆
層が形成された冷却用二重管を、所定形状の鋳型内にセ
ットし、鋳鋼溶湯を鋳込んで二重管を鋳込む。この鋳鋼
溶湯の鋳込み時および型内冷却時に、二重管の内管中に
5〜100Nm3 /Hrの流量の不活性ガスを流す。こ
のように5〜100Nm3 /Hrの流量で内管中に不活
性ガスを流すことによって、二重管内は空気と置換さ
れ、アルミニウム拡散被覆層による高温耐酸化性の効果
を更に向上させ、酸化が防止される。従って、特に凝固
の遅い極肉厚の鋳鋼品であっても、溶湯による酸化が生
ずることはなく健全に二重管を鋳込むことができる。な
お、不活性ガスの流量が5Nm3 /Hr未満では空気と
の置換が不十分であり、一方、不活性ガスの流量が10
0Nm3 /Hrを超えると空気との置換効果が変わらな
くなりコスト高となる。
【0030】この発明における冷却用パイプ鋳包み鋳鋼
品としては、上述した転炉の炉口金物に限られるもので
はなく、例えば、高炉その他各種冶金用炉のクーリング
ステーブ、射出成形機用金型等、冷却水が循環する冷却
用パイプが鋳包まれた各種鋳鋼品に適用することができ
る。
【0031】
【実施例】次に、この発明を実施例に基づいて説明す
る。 〔実施例1〕下記材質の転炉用炉口金物を、この発明の
方法によって製造した。 (1) 炉口金物 材質 :SCH13 鋳放寸法:長さ2400mm、幅1320mm、鋳物肉
厚200mm (2) 鋳包まれる二重管 材質 :STS370T(カロライジング処理によっ
て内外面にアルミニウム拡散被覆層を形成) 外管寸法:外径60.5mm、厚さ3.2mm 内管寸法:外径54.1mm、厚さ5.5mm (3) カロライジング処理のための滲透剤: Fe−Al(Al含有量35wt.%):80wt.%、 アルミナ粉 :19wt.%、 塩化アンモニウム粉 : 1wt.% 二重管を、上記滲透剤と共に鋼板製半密閉容器内に収容
し、1000℃の温度で10時間加熱することによっ
て、二重管の内管内面および外管外面に、表面Al濃度
30wt.%、Al拡散層厚さ350μmのアルミニウム拡
散被覆層を形成した。
【0032】このようにして内外面にアルミニウム拡散
被覆層が形成された二重管を所定形状の鋳型内にセット
し、1470℃の温度で鋳鋼溶湯(注湯量:5000K
g)を鋳込んだ。鋳込み時には、窒素ガスを20Nm2
/H×3Hの流量で、二重管の内管内に吹き込み空気と
置換した。
【0033】かくして、内管表面は酸化が防止され、冷
却用二重管が鋳包まれた炉口金物を、亀裂や溶損等が生
ずることなく製造することができた。 〔実施例2〕下記の射出成形機用金型を、この発明の方
法によって製造した。 (1) 金型 材質 :SC450 鋳放寸法:長さ1000mm、幅1000mm、鋳物肉
厚300mm (2) 鋳包まれる二重管 材質 :STS370T(カロライジング処理によっ
て内外面にアルミニウム拡散被覆層を形成) 外管寸法:外径60.5mm、厚さ3.2mm 内管寸法:外径54.1mm、厚さ5.5mm (3) カロライジング処理のための滲透剤: Fe−Al(Al含有量45wt.%):80wt.%、 アルミナ粉 :19wt.%、 塩化アンモニウム粉 : 1wt.% 二重管を、上記滲透剤と共に鋼板製半密閉容器内に充填
し、1030℃の温度で15時間加熱することによっ
て、二重管の内管内面および外管外面に、表面Al濃度
38wt.%、Al拡散層厚さ450μmのアルミニウム拡
散被覆層を形成した。その後、大気中で950℃の温度
で8時間加熱し、外表面に10〜15μmの厚さのアル
ミナ被覆層を形成させた。
【0034】このようにして内外面にアルミニウム拡散
被覆層が形成された二重管を、所定形状の鋳型内にセッ
トし、1535℃の温度で鋳鋼溶湯(注湯量2300K
g)を鋳込んだ。鋳込み時には、窒素ガスを50Nm2
×5Hの流量で二重管の内管内に吹き込み空気と置換し
た。
【0035】かくして、内管表面は酸化が防止され、冷
却用二重管が鋳包まれた炉口金物を、亀裂や溶損等が生
ずることなく製造することができた。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
内管内面および外管外面の各々に、カロライジング処理
によってアルミニウム拡散被覆層が形成された冷却用二
重管が非融着の状態で鋳包みされているので、仮に、熱
的ショックその他で鋳鋼品本体に亀裂等が発生しても、
管体への亀裂の伝播が防止され、万一外管に亀裂が生じ
ても内管にまで亀裂が伝播することがなく、且つ、鋳包
みされた冷却管に水漏れや腐食が発生することがない。
更に、カロライジング処理によって、内管内面にアルミ
ニウム拡散被覆層が形成されているので、内管内面に酸
化による腐食が生ずることなはく、また、製造の際には
少量の窒素ガスを流せばよく経済的である等、多くの工
業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却用パイプ鋳包み鋳鋼品の一例としての転炉
炉口金物の一実施態様を示す概略平面図である。
【図2】冷却用二重管部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 炉口金物 2 冷却用二重管 3 内管 4 外管 5, 5′アルミニウム拡散被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B22D 19/06 B22D 19/06 A C21C 1/08 C21C 1/08 (72)発明者 四方 慶一 神奈川県川崎市武蔵白石町2番1号 日本 鋳造株式会社内 (72)発明者 小林 龍彦 神奈川県川崎市武蔵白石町2番1号 日本 鋳造株式会社内 (72)発明者 金長 正明 福島県いわき市南台三丁目1番2号 滲透 工業株式会社いわき工場内 (72)発明者 前里 正夫 福島県いわき市南台三丁目1番2号 滲透 工業株式会社いわき工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内管の内面および外管の外面の各々に、
    カロライジング処理によってアルミニウム拡散被覆層が
    形成された冷却用二重管が、非融着の状態で鋳包みされ
    ていることを特徴とする冷却用パイプ鋳包み鋳鋼品。
  2. 【請求項2】 前記冷却用二重管の内管内面および外管
    外面の各々に形成された前記アルミニウム拡散被覆層の
    外表面に、5〜30μmの厚さのアルミナ被膜が形成さ
    れている、請求項1記載の冷却用パイプ鋳包み鋳鋼品。
  3. 【請求項3】 内管と外管とからなる二重管に対しカロ
    ライジング処理を施して、前記内管の内面および前記外
    管の外面の各々にアルミニウム拡散被覆層を形成し、こ
    のようにアルミニウム拡散被覆層が形成された冷却用二
    重管を、所定形状の鋳型内にセットし、鋳鋼溶湯を鋳込
    むことによって、前記冷却用二重管を鋳包むことを特徴
    とする、冷却用パイプ鋳包み鋳鋼品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記所定形状の鋳型内にセットされた前
    記冷却用二重管の内管中に、5〜100Nm3 /Hrの
    流量の不活性ガスを流しながら鋳鋼溶湯を鋳込む、請求
    項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 内管の内面および外管の外面の各々に、
    カロライジング処理によりアルミニウム拡散被覆層が形
    成された前記冷却用二重管を、大気中で、850〜10
    00℃の温度で5〜20時間加熱処理して、前記アルミ
    ニウム拡散被覆層の外表面に、5〜30μmの厚さのア
    ルミナ被膜を形成し、このようにアルミニウム拡散被覆
    層の外表面にアルミナ被膜が形成された冷却用二重管を
    鋳包む、請求項3記載の方法。
JP12264197A 1997-05-13 1997-05-13 冷却用パイプ鋳包み鋳鋼品およびその製造方法 Pending JPH10314921A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012101980A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Sumco Techxiv株式会社 シリコン単結晶製造装置、シリコン単結晶の製造方法及び誘導加熱コイルの加工方法
CN106001426A (zh) * 2016-07-14 2016-10-12 安徽樵森电气科技股份有限公司 一种联板铸造工艺

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012101980A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Sumco Techxiv株式会社 シリコン単結晶製造装置、シリコン単結晶の製造方法及び誘導加熱コイルの加工方法
CN106001426A (zh) * 2016-07-14 2016-10-12 安徽樵森电气科技股份有限公司 一种联板铸造工艺

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