JPH10314318A - 心臓ペースメーカ装置 - Google Patents

心臓ペースメーカ装置

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JPH10314318A
JPH10314318A JP9130208A JP13020897A JPH10314318A JP H10314318 A JPH10314318 A JP H10314318A JP 9130208 A JP9130208 A JP 9130208A JP 13020897 A JP13020897 A JP 13020897A JP H10314318 A JPH10314318 A JP H10314318A
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JP
Japan
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signal
charging
pacing
predetermined
period
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JP9130208A
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English (en)
Inventor
Takashi Kawakami
隆史 川上
Kenji Kojima
研二 小島
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KAAJIOPEESHINGU RES LAB KK
KAJIO PAGING RES LAB KK
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KAAJIOPEESHINGU RES LAB KK
KAJIO PAGING RES LAB KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】体内に埋め込まれた心臓ペースメーカ側におい
て、心電信号のセンシング期間中に所定回数以上の入力
を検出すると所定のセンシング期間の終了時点を待たず
にペーシングを実施して、受攻期にペーシングがされな
いよう保障することができる心臓ペースメーカ装置を提
供すること。 【解決手段】生体植え込み部50内に設けられた計数手
段が所定値以上の計数値を計数したときは、心房あるい
は心室又はそれら双方に、心電入力信号検出に応じたペ
ーシング信号を出力するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体植え込み機器
用の体内電池を体外から交番電磁界により充電したり、
電気メスを使用する治療を受けたりするときに、心電信
号に干渉する雑音によりペーシング出力が停止したり受
攻期に出力するのを防止することができる安全性に優れ
たペーシング制御を行えるようにした心臓ペースメーカ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】心臓ペースメーカ等生体植え込み機器の
制御回路などへ給電をするためのデバイスとして、体積
当たりのエネルギ量の大きな一次電池が用いられてい
る。しかし、一次電池は充電できないので、電池が寿命
に達すると新しい電池が充填された機器の再植え込みな
どが必要なり、患者にとって精神的、肉体的負担が大き
い。このため、充電が可能な二次電池の導入が望まれて
いる。
【0003】ただし、二次電池を有する生体植え込み機
器に対して体外から経皮充電を行うためには、二次電池
の充電状況に基づいて、充電動作を継続するか否か等を
判断するための情報を体外へ送信する必要がある。ま
た、使用する二次電池の特性に適合した充電方法が必要
であると共に、充電の際の異常発熱の対策等も必要であ
る。
【0004】従来、そのような充電制御を実施するに
は、インバータ回路により体外側から交流電磁界を連続
して発生させて体内側に送電し、体内側からは、二次電
池に対する充電監視情報や充電に伴う異常監視検出情報
などをテレメトリにより体外側装置に常時送信し、体外
側装置で異常による送電の停止などを含めた充電動作を
実行していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、充電中に患者
が動くことなどにより、患者の体内に植え込まれた心臓
ペースメーカの表面部にテープなどで張りつけた充電器
の送電アンテナがずれる等して心電信号に雑音が干渉
し、心電信号の誤検出によって誤ったペーシング出力信
号を発生させる場合がある。
【0006】その結果、テレメトリによる経皮間転送情
報に誤りが生じたり、二次電池に対する正しい充電制御
ができなかったり、二次電池の過充電による電池自体や
他の電子回路部品の破壊に至らしめたり、心電信号の誤
検出によりペーシング出力信号が停止するなどの危険性
があった。
【0007】また、心臓ペースメーカを植え込んだ患者
が電気メスを使用する治療を受けるときなどには、心電
信号に比べて高周波で電力が大きな電磁波が心電信号に
干渉して、ペーシング出力信号が停止するなどの危険性
もあった。
【0008】そこで本発明は、体内に埋め込まれた心臓
ペースメーカ側において、心電信号のセンシング期間中
に所定回数以上の入力を検出すると所定のセンシング期
間の終了時点を待たずにペーシングを実施して、受攻期
にペーシングがされないよう保障することができる心臓
ペースメーカ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の心臓ペースメーカ装置は、心房あるいは心
室又はそれら双方に固着されたリード電極からの心電入
力信号を検出する検出手段と、上記心電入力信号の検出
回数を予め定められたセンシング開始時点から心房ある
いは心室又はそれら双方のそれぞれのセンシング終了時
点まで計数する計数手段とを生体植え込み部内に有する
生体植え込み型心臓ペースメーカ装置において、上記計
数手段が所定値以上の計数値を計数したときは、心房あ
るいは心室又はそれら双方に上記検出に応じたペーシン
グ信号を出力するようにしたことを特徴とする。
【0010】そして、上記計数手段が所定値以上の計数
値を計数したときは、所定の定められたセンシング期間
の終了時点以前であっても上記所定値を検出した時点に
ペーシング信号を出力するようにするとよい。
【0011】また、上記計数手段が1以上であって所定
値に満たない計数値を計数したときは、心房あるいは心
室又はそれら双方に上記検出に応じたペーシング信号を
出力しないようにしてもよい。
【0012】そして、上記計数手段がセンシング期間中
に所定値以上の計数値を予め定めた所定時間以上継続し
て検出したときは、上記心房あるいは心室又はそれら双
方からの心電入力信号をペーシング信号出力の制御のた
めの入力信号としては利用しないで、予め定められた所
定の心拍レートの縮退モードのペーシング動作(AOO
動作あるいはVOO動作又はDOO動作)を行うように
してもよい。
【0013】さらに、上記計数手段がセンシング期間中
に所定値以上の計数値を検出する期間が予め定めた所定
時間以上継続する状態から脱すると、上記心房あるいは
心室又はそれら双方の上記縮退モードのペーシング動作
を停止して、縮退モードのペーシング動作に移行する以
前のペーシング動作に戻るようにしてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図1は、生体植え込み機器50と体外充
電器1からなる心臓ペースメーカ装置の全体構成図であ
る。
【0015】2は、生体植え込み機器50としての心臓
ペースメーカに経皮充電するために、体外に配置された
充電用の電源としての一次電池である。10は、経皮充
電用の交流電磁界の強度を心臓ペースメーカに使用する
二次電池53の電圧等に応じたものにするために、体外
側の一次電池2の電圧を変圧(昇降圧)するための変圧
回路であり、インダクタンス11、スイッチング用トラ
ンジスタ12、ダイオード13、平滑用コンデンサ14
などから構成される。
【0016】変圧回路10において、昇圧または降圧を
行って所望の直流電圧を得るには、スイッチング用トラ
ンジスタ12を導通させるためのゲートに印加する制御
パルスのパルス幅を調整すればよい。
【0017】20は、経皮充電を行うための交流電磁界
を発生させるインバータ回路であり、基本的には4つの
スイッチング用トランジスタ21〜24を直並列にブリ
ッジ状に組み合わせて構成される。
【0018】インバータ回路20においては、変圧回路
10から給電される直流電圧を、スイッチング用トラン
ジスタ21〜24を二つずつ(21と24及び22と2
3)組み合わせて、互いに異なる時期に導通するよう制
御することにより、図1中のA,B間に交流電圧を発生
する。
【0019】交流電圧の振幅を変化させたり発生を停止
するには、2組のスイッチング用トランジスタ21,2
4及び22,23のゲートに印加する制御パルスの時間
幅を変化させたり、印加する制御パルスを停止させるこ
とにより実施することができる。25は、平滑用コンデ
ンサである。
【0020】31は、インバータ回路20により発生し
た交流電圧を基に、生体内に植え込まれた心臓ペースメ
ーカに送電をするための送電用コイルであり、そのコイ
ルは、電磁界の放射指向性を特定したり強度を強めるた
め、フェライト磁心などに編組される。
【0021】70は、生体の皮膚表面から生体内に植え
込まれた心臓ペースメーカまでの間に介在する筋又は脂
肪などの生体組織である(以下、「生体の皮膚70」と
表現する)。
【0022】51は、生体内植え込み機器50である心
臓ペースメーカのケースであり、チタニウムなどの金属
あるいは金属合金で構成され、その表面は、生体に炎症
が生じないよう、高分子樹脂などにより被覆されて構成
されている。
【0023】52は、植え込み機器ケース51内に搭載
された受電用コイルであり、充電のための交流電磁界を
生体の皮膚70および植え込み機器ケース51を介し
て、体外の送電用コイル31から受電する。
【0024】60は、受電用整流回路であり、ブリッジ
状に組み合わされた4つのダイオード61〜64と平滑
用コンデンサ65とで構成され、受電用コイル52で受
電した交流電圧を全波整流してリップルを除去する。
【0025】53は、植え込み機器50としての心臓ペ
ースメーカに稼動及び制御のための電気エネルギを供給
する充電可能な二次電池であり、受電用整流回路60の
直流出力により充電される。
【0026】54は、二次電池53が充電される際に、
充電電流をモニタするための既知の抵抗値を有する電流
監視抵抗器である。二次電池53の内部インピーダンス
は一般に充電率により変化するので、二次電池53に対
して定電流充電を行うためには、充電のための交流電磁
界の強度を絶えず適正に変化させる必要がある。この時
々の充電電流値は、電流監視抵抗器54の両端に生ずる
電位差から換算することができる。
【0027】55は、心臓ペースメーカの各種状態を監
視したり動作制御などを行う主制御回路であり、マイク
ロプロセッサ(MPU)等を内蔵している。この回路が
稼動するための電力は二次電池53から供給される。
【0028】56は、二次電池53の電圧や充電時の充
電電流として既知の抵抗値を有する電流監視抵抗器54
の両端に生じる電位差を計測したり、それらの値を基に
二次電池53の電圧が既定値に達したのか否かを判定し
て、充電動作をさらに継続するか、あるいは停止するか
の制御信号などを生成するための充電監視制御回路であ
る。
【0029】57は、充電監視制御回路56からの出力
情報をテレメトリにより体外充電器1に送信するため
に、キャリア信号を変調して送信したり、体外充電器1
から充電停止コマンドなどを受信して復調するテレメト
リ送受信回路である。
【0030】58は、植え込み機器50からテレメトリ
用の充電監視制御情報を体外側の送受信アンテナコイル
32に送信したり、体外側から送信される充電停止コマ
ンドなどを植え込み機器50で受信する送受信アンテナ
コイルである。
【0031】充電監視制御回路56からの送信信号は、
送受信アンテナコイル58から植え込み機器ケース51
と生体の皮膚70とを介して体外に伝達され、体外側の
テレメトリ信号送受信アンテナコイル32で受信され
る。
【0032】33は体外側のテレメトリ送受信回路であ
り、受信したテレメトリ信号を復調して充電監視制御情
報に変換したり、充電監視制御情報により充電制御回路
35で充電動作を停止するとき植え込み機器50側での
充電に係わる異常を監視検出する回路などを非活性に
し、心臓ペースメーカの制御モードを非充電モード(通
常のモード)に推移させてもよい様に充電停止コマンド
などをデレメトリ信号として変調して送信する。
【0033】34は、インバータ回路20の動作を制御
するためのインバータ制御回路であり、充電監視制御情
報として、例えば充電に係わる異常を植え込まれた心臓
ペースメーカで検出しそのまま継続して充電動作を行う
と回路などが破損したり、心電信号に応じた正しいペー
シング出力信号の制御ができず生命の危機にも及ぶよう
な状況が想定されるときには、植え込み機器50側から
充電動作を停止する旨の要求信号を受信したとき、イン
バータ回路20のスイッチング用トランジスタ21〜2
4の動作を停止するため、ゲートに印加する制御パルス
を非導通状態にさせるよう出力する。
【0034】35は、充電制御回路であり、充電監視制
御情報として、例えばさらに充電電流を増加させるべき
旨のテレメトリ信号を受信したとき、変圧回路10のス
イッチング用トランジスタ12の導通期間を増加させる
ようゲートに印加するパルスを制御する。
【0035】36は、植え込み機器内の二次電池53に
ついて、充電監視情報を体外充電器1側でモニタした
り、必要な各種操作を実施するための表示・警報・操作
回路である。
【0036】上述のように構成された体外充電器1にお
いては、インバータ回路20により充電のための交流電
磁界が発生されるが、この交流電磁界は、インバータ回
路20により一定期間を単位としていわゆるバースト的
に間欠した発生が制御される。
【0037】図2は、体外充電器1から植え込み機器5
0(心臓ペースメーカ)に対して充電を行うときの、そ
れぞれの機器1,50における充電制御動作の関連を示
している。
【0038】100は、植え込み機器50において体外
充電器1からの充電が実施されていないときの動作であ
り、充電のための交流電磁界が体外充電器1で発生され
ていないので、充電監視制御や充電異常監視検出などの
実施の必要がない非充電モードの動作、すなわち通常モ
ードの動作である。
【0039】200は、体外充電器1から植え込み機器
50に充電を行うに際し、植え込み機器50との間で充
電動作に先立つ情報の授受を行う動作であり、充電のた
めの交流電磁界の発生を伴わない状態(通常の状態)で
テレメータリングが実施される。
【0040】充電動作に先立って植え込み機器50が非
充電モード動作100の状態との情報の授受は次のよう
に実施される。まず、体外充電器1から植え込み機器5
0に通信のためのテレメータリングの動作要求信号
()が送信され、その要求信号を植え込み機器50が
受信し、テレメータリングの動作が可能な状態を判断す
ることにより、体外充電器1にテレメータリング受付可
能信号()を送信する。
【0041】次に、体外充電器1は、植え込み機器50
に対し、機器の型名、製造番号、電池型番などの所定の
ID情報等の読み取り要求信号()を送信し、その要
求信号を植え込み機器50が受信することにより、植え
込み機器50毎に予め付与されている所定のID情報を
植え込み機器50が検索し、その情報を植え込み機器5
0のID情報等()として体外充電器1に送信する。
【0042】植え込み機器50のID情報を受信した体
外充電器1は、その情報を基に、植え込み機器50に対
して充電動作を実施するのが妥当か否かの判断や、埋め
込まれている二次電池53の種類などによる固有の充電
特性の設定準備などを実施し所定の条件に合った後に、
植え込み機器50に対して充電開始コマンド()を送
信する。
【0043】図3は、体外充電器1からの充電開始コマ
ンドを受信した植え込み機器50が、そのコマンドを受
信する以前に実行していた非充電モード動作を推移させ
て稼動する充電モード動作101全体の流れ図であり、
植え込み機器50内に設けられた回路において制御が実
行される。
【0044】102は、植え込み機器50の非充電モー
ドとの共通監視検出手段であり、機器の動作状況を監視
検出する機能範囲が、非充電モード動作100と充電モ
ード動作101において共通に稼動する。
【0045】非充電モードとの共通監視検出手段102
は、体外充電器1から充電開始コマンドを受信する
と、植え込み機器50が二次電池53を充電するため体
外から強い交流電磁界を受電することにより異常が生じ
ないか否かを監視検出するための充電異常監視検出手段
103を活性状態にすると共に、二次電池53を充電す
るため充電制御動作104を実施する。
【0046】また、非充電モードとの共通監視検出手段
102は、体外充電器1が充電を停止するとき送信する
充電停止コマンドの受信受付けが可能な状態(充電停止
コマンド受付状態)114を設定すると共に、体外充電
器1が予め定められた規定の充電期間を超過しても充電
動作が終了しないと二次電池53が過充電になって二次
電池53の破損に到る危険があるため、充電期間監視タ
イマ107の起動を行う。
【0047】充電制御動作104においては、体外の充
電器から送電される充電のための交流電磁界を受電用コ
イル52で受電し、充電監視制御回路56により二次電
池53に充電するための電気エネルギを供給制御するた
めの動作を行う。
【0048】105は、二次電池53の充電動作期間に
おいて電池に対する充電電流値や電池の電圧値などの充
電情報を所定の期間毎にサンプリング検出して、それら
の情報を読み取る電池充電情報読み取り動作であり、電
流監視抵抗器54に生ずる電位などから充電監視制御回
路56を作動させて実施する。
【0049】この充電情報の読み取り値は、充電監視情
報106として、テレメトリ送受信回路57および送受
信アンテナコイル58により体外側に充電監視制御情報
として送信される。
【0050】なお、上記充電情報読み取り値が予め定め
られた所定の範囲を逸脱した値であるときには、充電に
係わる何がしかの異常があることが懸念されるため、そ
の旨充電異常監視検出手段103に信号が出力される。
【0051】107は、充電期間監視タイマであり、体
外の充電器から充電開始コマンドを受信すると、その
起動が非充電モードとの共通監視検出手段102から実
施される。
【0052】予め定められた規定の充電期間を超過して
も体外充電器1の充電動作が終了しないと、充電期間監
視タイマ107は、タイムアウト信号を出力し、充電異
常監視検出手段103にその旨の信号を送信すると共
に、体外充電器1に充電動作を停止するよう要求信号と
してインバリッド情報110を生成する。
【0053】インバリッド情報110は、電池充電情報
として予め定めた有効な規定内であるバリッド情報を逸
脱した情報であり、充電監視情報106として体外充電
器1に送信される。
【0054】また、充電期間監視タイマ107によるタ
イムアウト信号は、体内の植え込み機器50が充電モー
ド動作101を終了して通常モード動作である非充電モ
ード動作100に推移するために、充電モード動作解除
設定115を行う。
【0055】108は、充電が実施されている期間に、
例えば二次電池53が短絡したり受電用整流回路60を
構成するダイオード61〜64や平滑用コンデンサ65
等が短絡すると、その短絡部分に過大な電流が流れるの
で、異常に発熱しその部位が高温になるのを検出するた
めの温度検出手段である。
【0056】109は、充電期間中に患者が動くことな
どにより、植え込み機器50の体表部に粘着テープで張
りつけたり、衣服で保持した体外充電器1の送電コイル
の固定位置などがずれるために生ずる心電信号への交流
電磁界の干渉を検出するための雑音検出手段である。
【0057】この雑音が所定の頻度を越えると、例えば
心房あるいは心室の固有な動作を監視検出できる心電信
号に雑音が重畳して正確な検出ができなくなり、本来必
要な所定のペーシングを行うためのペーシング信号が全
く出力されないような状態になる危険性も生ずる。
【0058】これらの状態を防ぐために、温度検出手段
108が所定の温度を検出したり雑音検出手段109が
所定の雑音頻度を検出すると、それぞれその旨の検出信
号を充電異常監視検出手段103に出力する。
【0059】充電異常監視検出手段103は、温度検出
手段108からの検出信号を受け取ると、受電用整流回
路60に入力される充電入力切断制御112を行うよう
指令を送出すると共に、体外充電器1の充電動作を停止
させるための要求としてインバリッド情報110の発生
を指定する。
【0060】また、雑音検出手段109からの検出信号
を受け取ると、心房あるいは心室、又はそれら双方に固
着されたリード電極(図示せず)によりセンシングする
心電信号は、充電のための交流電磁界による雑音干渉が
大きいと共に、本来心房あるいは心室のそれぞれ一信号
を検出するために予め定められたそれぞれのセンシング
期間に雑音により誤って複数回の信号を検出したことに
なる。
【0061】そこで、まず第1段階として、本来の心電
入力がなかったと見なしてペーシング信号をセンシング
期間の終了時点を待たずに、雑音検出手段109からの
検出信号を受け取ると直ちに出力する動作(アーリーペ
ーシング動作)116を実施する。
【0062】この動作によるペーシング信号の出力時点
は予め定められたセンシング期間の終了時より早期なの
で、心房あるいは心室の受攻期に合致する危険性が救済
され、ペーシングの安全性が優る利点がある。
【0063】雑音検出手段109からの検出信号が予め
定めた時間以上継続すると、第2段階として、ペーシン
グ信号出力の生成制御を行うための入力信号としては利
用せず、予め定められた所定の心拍レートに応じたペー
シング信号を強制的に出力する縮退モード動作として強
制DOO動作113を実施する。
【0064】ここで、DOO動作とは、植え込み機器5
0である心臓ペースメーカからの心房および心室のそれ
ぞれの所定部位に固着されたリード電極により、心房お
よび心室双方で生ずる心電信号とは無関係に心房および
心室のそれぞれが所定の時間関連を維持して電気刺激に
より生理的な収縮運動を生じさせるよう、心房および心
室の双方にペーシング信号出力を印加する動作である。
【0065】なお、一本のリードによりペーシング信号
出力を印加するに当たっては、生体に及ぼす血液の循環
を確保するためには心房刺激より心室刺激が優るので、
心房ペーシング動作(AOO動作)より心室ペーシング
動作(VOO動作)が多用される。
【0066】強制DOO動作113が所定時間継続する
と、体外充電器1の充電動作を停止させるための要求、
すなわち、インバリッド情報110の発生が行われると
共に充電モード動作解除設定115が行われ、その後、
充電モード動作101を終了して非充電モード動作10
0に推移する。
【0067】111は、充電のために二次電池53に印
加される電圧が所定の電圧値より高電位の電圧であると
電池の特性が劣化したり電池を破損する危険があるの
で、電池に印加される電圧を電池充電情報読み取り動作
105で検出し、充電異常監視検出手段103に送信さ
れる信号などを基に、その印加電圧の最大値を抑制する
ための充電圧リミッタ手段である。
【0068】114は、体外充電器1が充電のための交
流電磁界の発生を停止し充電動作を終了するとき植え込
み機器50に送信する充電停止コマンドを植え込み機器
50が受信し受け付けるための充電停止コマンド受付手
段であり、植え込み機器50が充電モード動作で稼動し
ているときのみ稼動する。
【0069】充電停止コマンド受付手段114は、体外
充電器1からの充電停止コマンドを受け付けると充電モ
ード動作解除設定115を行う。それにより、充電モー
ド動作101を終了し、非充電モード動作100に推移
する。
【0070】図4は、体外充電器1が植え込み機器50
に充電開始コマンドを送信した後、体外充電器1が稼
動する充電動作全体の流れ図であり、体外充電器1に設
けられた回路において制御が実行される。
【0071】202は、充電すべき二次電池53の種類
などによって予め定められている所定の充電特性に基づ
き充電を行うための初期設定であり、その設定の後に、
インバータ制御回路34、充電制御回路35、変圧回路
10およびインバータ回路20をそれぞれ適切に稼動さ
せるための充電監視情報に基づく充電器出力制御205
が実施されると共に、予め定められた充電期間を監視す
るため充電期間監視タイマ206が起動される。
【0072】203は、植え込み機器50から送信され
る充電監視制御情報の受信内容が充電制御動作の停止を
要求するインバッリド情報であるか否かの判断過程であ
り、その内容が充電停止要求である場合には、充電監視
情報に基づく充電器出力制御205のその時点までの制
御過程などによる状況との照合判断208,209によ
り、強制終了の充電停止210か、あるいは、正常終了
の充電停止211の状態に移る。
【0073】204は、植え込み機器50から送信され
る充電監視制御情報が体外充電器1に対する充電停止を
要求するインバリッド情報でない場合において、二次電
池53の充電監視情報が所定の指定パラメータ値の範囲
であるか否かの判断過程であり、その範囲を逸脱してい
ないときには、上記充電監視情報に基づく充電器出力制
御205が実施される。
【0074】上記充電監視情報が上記指定パラメータ値
を逸脱しているときには、例えば、植え込み機器50か
ら送信される充電監視情報106は正しく送信される
が、体外充電器1の送受信アンテナコイル32に他の機
器からの突発的な雑音が重畳することによりテレメトリ
送受信回路33で受信した充電監視情報に誤りが生じる
ことがある。
【0075】207は、それに対応するために、上記指
定パラメータ値を逸脱した状態が充電のために間欠的に
発生する交流電磁界の間欠発生周期毎に累計した回数
が、所定の回数だけ連続しているか否かの判断過程であ
る。
【0076】そして、上記パラメータ値を逸脱する状態
が所定の回数だけ連続すると、二次電池53や受電用整
流回路60などの故障によることが懸念されるので、強
制的に充電を終了させる充電停止210となる。
【0077】なお、上記指定パラメータ値を逸脱する状
態が上記所定回数だけ連続しない場合には、上記指定パ
ラメータ値の逸脱は他の機器からの突発的な雑音の重畳
などによるためと考えられる。
【0078】そこで、例えばその時受信した植え込み機
器50からの充電監視情報を、充電のために間欠的に発
生する交流電磁界の前間欠発生期間に応じた充電監視情
報と置き換えて、充電器出力制御205を行う。
【0079】上記充電監視情報に基づく充電器出力制御
205は、さらに二次電池53の充電特性に応じた所定
の充電終了条件に合致するか否かの判断を行い、その旨
の信号を出力する。
【0080】所定の充電終了条件を満たさないときに
は、照合判断209により、その後に送信される植え込
み機器50からの充電監視制御情報を受信する状態に戻
る。また、上記所定の充電終了条件を満たす時には、上
記照合判断209により充電動作を正常に終了させる充
電停止211の状態に移る。
【0081】212は、表示・警報・操作回路36に設
けられた強制停止スイッチであり、充電動作を故意に停
止するときに操作するためのスイッチである。強制停止
スイッチ212が投入されると強制的に充電が停止する
充電停止210の状態になる。
【0082】また、充電動作の開始時に起動された充電
期間監視タイマ206が所定の監視期間充電動作が終了
しないでタイムアウト信号を出力したときにも、強制的
に充電を停止する充電停止210の状態になる。
【0083】上記210又は211のいずれの充電停止
状態になった時にも、充電停止コマンドが植え込み機器
50に送信され、体外充電器1は充電動作終了213を
実行し、充電動作に先立ってテレメータリングにより得
た植え込み機器50の型名、製造番号、二次電池53の
型番などの所定のID情報をリセットする。
【0084】図5及び図6は、充電のための交流電磁界
が植え込み機器50(心臓ペースメーカ)で検出する心
電の入力信号とペーシング信号の出力動作の関係を示す
図である。
【0085】充電のための交流電磁界の干渉がない心電
信号とペーシング動作を行うための心電信号検出動作
は、図5において心電の入力信号を心室入力信号とした
例で示すように、微弱な心室入力信号が予め定められた
センシング期間と同一の実行検出期間(図中の棒線で示
す期間)において所定の閾値を越えた時所定の入力信号
として検出される(S)。
【0086】その時点から設定される所定の絶対不応期
間とその後に設定されているノイズサンプリング期間
(NSP)との経過後に始まる次サイクルの検出におい
て、心電入力信号が検出されないと所定のセンシング期
間の終了時点でペーシング信号が出力される。この場合
には、閾値を越える誤って心電入力信号と見なされる雑
音は検出されない。
【0087】このため、心電の入力信号の検出を基にし
て患者の症状に適合した所望のペーシングモード動作
(例えば、心房および心室の双方の心電入力信号に基づ
いてそれぞれ双方のペーシング信号出力制御動作として
のDDD動作)の維持をすることができる。
【0088】しかしながら、二次電池53を経皮的に充
電するための充電期間は2〜3時間程度以上に及ぶこと
もある。そのため、充電期間中に患者が動くことなどに
より、植え込まれた機器50の体表部に粘着テープなど
で張りつけられた体外充電器1の送電用コイル31の固
定位置などがずれたりして充電のための交流電磁界が心
電入力信号に干渉し、その結果、心電の入力信号の検出
に誤りを生じさせることが考えられる。
【0089】充電のための交流電磁界の干渉を受けた心
電入力信号は、図6に示される心室入力信号のように、
図5の心室入力信号に生理的な収縮運動により生ずる電
気信号の時間変化に比べ、一般にその変化が速い充電の
ための交流電磁界による干渉雑音が重畳する場合があ
る。
【0090】このような心電入力信号の検出とペーシン
グ動作は以下のように制御される。入力信号の検出期間
(図中の棒線で示す期間)において、生理的な収縮運動
により生ずる心電信号に干渉雑音が重畳した信号の所定
の閾値を越えた入力が最初に検出される(S)と、その
時点から絶対不能期間の開始設定が行われる。
【0091】所定の閾値を越えた入力の検出は、その後
も継続して実施され、予め定められたセンシング期間の
終了時点において、閾値を越えた信号の計数値nが所定
値N未満であるときには、ペーシング信号を出力しない
ように制御される。
【0092】この場合には、閾値を越える入力信号の実
行検出は、予め定められたセンシング期間の終了時点ま
で実施され、その終了時点で計数値がリッセトされる。
所定の絶対不能期間の後に設定されているノイズサンプ
リング期間(NSP)の経過後、次サイクルのセンシン
グ期間が開始される。ここで、ノイズサンプリング期間
(NSP)は、本来正常な生理的収縮運動に基づいて生
じる電気信号の発生期間ではない期間に設定される。
【0093】干渉雑音が多い場合には、図6の第2番目
に心電入力を検出する期間において例示されるように、
生理的な収縮運動に基づく心電入力信号は生じていない
にもかかわらず、閾値を越えて誤って心電入力信号と見
なされる雑音がS1 ,S2 ,…,SN として所定回数以
上検出されている。
【0094】この誤って心電入力信号と見なされる雑音
の検出(S1 ,S2 ,…,SN )により、本来の心電入
力信号とは異なって雑音を計数していることが想定で
き、従って生理的な収縮運動に基づいた本来の信号の検
出も正しくできない。
【0095】このことは、本来の心室信号の発生が無い
にもかかわらず、干渉した雑音をあたかも正常な入力信
号として検出していることでも判り、その結果、本来心
室に対してペーシング信号を出力して心室に電気的刺激
を与えなければならない動作が阻止され、血液の循環を
阻害する危険が生じる。
【0096】このペーシング信号の出力抑制を回避する
ため、上記閾値を越えた信号の計数値が所定値Nに達す
ると、予め定められたセンシング期間の終了時点を待た
ずに、それぞれの検出時点でペーシング信号を出力する
ように制御される。
【0097】この場合には、上記閾値を越える入力信号
の実行検出は、予め定められたセンシング期間の終了時
点まで待たずに、その信号の計数値が所定値Nに達した
時点で終了する。
【0098】また、所定の閾値を越えた入力が最初に検
出された時点から開始設定されている絶対不能期間は、
ペーシング信号が出力された時点で改めてその開始設定
が実施される。
【0099】なお、上記ペーシング信号の出力時点が予
め定められたセンシング期間の終了時点より早期(アー
リーペーシング動作)に設定されているのは、心室など
電気的刺激に対して、極めて興奮性が高い時期にペーシ
ング信号を出力することによる心室期外収縮などの危険
性を防ぐことができる利点があるためである。
【0100】また、さらにこのような干渉雑音が継続す
るような状況においては、ペーシング信号の出力周期が
雑音の状況によって変動し、血液の循環を正しく行えな
い危険性もある。
【0101】このため、所定の閾値を越える入力信号の
計数値がセンシング期間中に所定値N以上を所定時間以
上(所定サイクル以上)継続すると、ペーシング動作を
縮退モード動作(すなわち、心房あるいは心室、又はこ
れら双方に固着されたリード電極から入力される心電信
号をペーシング信号出力の制御のための入力信号として
は利用しないで、予め定められた所定の心拍レートで心
房あるいは心室、又はこれら双方にペーシング信号を強
制的に出力するペーシング動作)に制御を移行してい
る。
【0102】なお、この縮退モード動作においては、リ
ード電極を心房および心室の双方に固着する場合はDO
O動作と呼ばれ、心房または心室の片方の場合はそれぞ
れAOO動作またはVOO動作と呼ばれている。
【0103】しかしながら、リード電極が心房あるいは
心室のどちらか一方の場合には血液の循環にとっての役
割の大きい点からは心室刺激、すなわち、VOO動作が
優っている。
【0104】また、図中には絶対不応期間においても充
電のための交流電磁界の干渉雑音が心電入力信号と見な
す閾値を越える例を示しているが、この期間は入力信号
の検出期間ではない(図中での棒線表示はない)ので誤
った入力信号としては検出されない。
【0105】ペーシング動作として縮退モード動作に移
行する制御は、上述のように所定の閾値を越える入力信
号の計数値がセンシング期間中に所定値N以上を所定時
間以上継続することにより実施されるが、入力信号の計
数の状況がこの状態から脱すると、心房あるいは心室又
はこれら双方から入力される心電信号を入力信号として
利用し、縮退モード動作に移行する以前のペーシング動
作に制御が戻される。
【0106】図7は、心房あるいは心室、又はこれら双
方に固着されたそれぞれの電極リードから入力される心
電信号が所定の閾値を越えた入力を検出し、所定のセン
シング期間においてその検出回数を計数し、その計算値
を基に判断するための回路を示している。
【0107】L1 およびL2 は、電極リードの関電極お
よび不関電極側の接続端子である。関電極および不関電
極からのそれぞれの入力信号は、それぞれ静電容量C1
およびC2 により直流電位が遮断される。
【0108】差動増幅器AMPの活性状態を維持できる
入力バイアス電位として、負極入力には抵抗器R1 およ
びR2 で所定の直流電源電圧Vを分圧して印加され、正
極入力には所定の入力閾値電圧に相当するバイアス電位
B が抵抗器R4 を介して印加される。
【0109】抵抗器R5 およびR6 は、差動増幅器AM
Pのそれぞれ正極入力および負極入力電流制限を行うた
め直列に接続されており、抵抗器R2 およびR3 は、電
極リードの関電極および不関電極の回路接地電位に対す
るそれぞれの同相インピーダンスに整合させるため接地
電位に終端されている。
【0110】干渉雑音が重畳した心電入力信号は、電極
リードの関電極と不関電極との電位差として、差動増幅
器AMPにより抵抗器R7 の抵抗値を抵抗器R5 の抵抗
値で除した倍率の出力電圧として検出される。
【0111】ここで、差動増幅器の倍率を適切に設定す
ることにより、心電入力信号が所定の閾値を越えるか否
かによる差動増幅器の出力電圧を論理ゲートの稼動入力
電圧に合わせることができる。
【0112】これにより、心電入力信号が所定の閾値を
越えると差動増幅器AMPの出力は低電圧の論理レベル
「0」となり、所定の閾値に満たないとその出力は論理
レベル「1」となる。
【0113】心電入力信号がセンシング期間中に所定の
閾値を越えて検出される回数は、カウンタCONTで計
数される。差動増幅器AMPの出力は、反転論理ゲート
INV1 を介してカウンタCONTの入力端子dに接続
されると共に、2入力ANDゲートの一方の入力に接続
される。
【0114】このANDゲートの他方の入力は、予め定
められたセンシング期間の間論理レベル「1」を出力す
るSENS端子に接続されており、ANDゲートの出力
はカウンタCONTのクロック入力端子clkに接続さ
れている。これにより、予め定められたセンシング期間
中に心電入力信号が所定の閾値を越えて検出された回数
が、カウンタCONTにより累積的に計数される。
【0115】計数値判定回路は、カウンタCONTの計
数出力として例示のQ3 ,Q2 ,Q 1 およびQ0 を入力
として、予め定められたセンシング期間における検出回
数によりペーシング信号の出力を制御するための判定を
行う回路である。
【0116】センシング期間中における計数値nが零、
すなわち、所定の閾値を越える心電入力信号が一度も検
出されないときには、判定回路はその旨を指定する信号
0を出力し、センシング期間の終了時点でペーシング
信号を出力する指示を行う。
【0117】計数値nが1以上で所定値Nに満たないと
きには、判定回路はその旨の信号C 1 を出力し、ペーシ
ング信号を出力しないよう指示する。計数値nが、所定
値N以上を検出するときには、判定回路はその検出によ
り直ちに信号C2 を出力し、センシング期間の終了時点
を待たずにペーシング信号を出力する指示を行う。
【0118】カウンタCONTの負入力のリセット入力
端子clrnは、予め定められたセンシング期間の終了
時点で出力される論理レベル「1」のリセット信号RE
Sを入力とする反転論理ゲートINV2 の出力に接続さ
れている。これにより、予め定められたセンシング期間
が終了する毎に、カウンタCONTがリセットされ計数
値がクリアされる。
【0119】図8は、インバータ回路20で発生される
交流電圧の例であり、T0 (例えば2秒)の期間は例え
ば10KHZ の交流電圧を連続してバースト的に発生さ
せ、次のT1 (例えば0.5秒)の期間は交流電圧の発
生を停止させていて、そのT 0 とT1 を交互に繰り返し
ている。
【0120】このような交流電圧を体外側の送電用送電
用コイル31に印加し、生体の皮膚70と植え込み機器
ケース51を介して体内側の受電用受電用コイル52で
受け、受電した交流電磁界により生成した交流電圧が植
え込み機器に内蔵された受電用整流回路60により直流
に変換されてT0 の期間二次電池53を充電する。
【0121】以上は、生体植え込み機器用の体内電池を
対外から交番電磁界により経皮的に充電するとき心電信
号に干渉する雑音によりペーシング出力が停止したり、
受攻期に出力するのを除去する制御を示したが、充電動
作とは独立して例えば電気メスを使用する治療を受ける
ときなどにも心電信号に比べて高周波の交番電磁界によ
る干渉が大きい。
【0122】図9は、電気メスの使用によりバイポーラ
電極リードの関電極と不関電極との間に干渉する差動雑
音電圧の例であり、雑音電圧は本来の心電信号の10〜
20mV程度に比べ、20〜40V程度と大略1000
倍程度大きい。また、その雑音の周期は大略500KH
Z である。
【0123】このような干渉雑音においても、本発明の
手法を適切に利用することにより、ペーシング出力が停
止したり、受攻期に出力するのを防止することができ
る。
【0124】
【発明の効果】本発明によれば、心電入力信号の検出回
数を絶対不応期間に続く所定期間の経過時点から心房あ
るいは心室又はそれら双方のそれぞれの予め定められた
センシング期間の終了時点まで計数する計数手段が所定
値以上の計数値を計数したときは、その検出に応じ心房
あるいは心室又はそれら双方にペーシング信号を出力
し、所定値以上の計数値が一定時間以上継続するとその
心電入力信号をペーシング信号出力の制御のための入力
信号としては利用しないで、予め定められた所定の心拍
レートの縮退モードのペーシング動作を行うので、体内
に埋め込まれた心臓ペースメーカ側において、固定の心
拍レートのペーシングを確保することができ、非常に安
全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の心臓ペースメーカ装置の実施の形態の
全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態の生体植え込み機器と体外
充電器の充電制御動作を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の充電モード動作を示す流
れ図である。
【図4】本発明の実施の形態の充電動作を示す流れ図で
ある。
【図5】本発明の実施の形態の信号検出とペーシング措
置動作を示すタイムチャート図である。
【図6】本発明の実施の形態の信号検出とペーシング措
置動作を示すタイムチャート図である。
【図7】本発明の実施の形態の信号検出および計数を行
うための回路図である。
【図8】本発明の実施の形態の充電用交流電磁界(電
圧)を例示する線図である。
【図9】本発明の実施の形態の電気メスによる干渉雑音
(電圧)を例示する線図である。
【符号の説明】
1 体外充電器 50 植え込み機器 55 主制御回路 103 充電異常監視検出手段 109 雑音検出手段 113 強制DOO動作

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】心房あるいは心室又はそれら双方に固着さ
    れたリード電極からの心電入力信号を検出する検出手段
    と、上記心電入力信号の検出回数を予め定められたセン
    シング開始時点から心房あるいは心室又はそれら双方の
    それぞれのセンシング終了時点まで計数する計数手段と
    を生体植え込み部内に有する生体植え込み型心臓ペース
    メーカ装置において、 上記計数手段が所定値以上の計数値を計数したときは、
    心房あるいは心室又はそれら双方に上記検出に応じたペ
    ーシング信号を出力するようにしたことを特徴とする心
    臓ペースメーカ装置。
  2. 【請求項2】上記計数手段が所定値以上の計数値を計数
    したときは、所定の定められたセンシング期間の終了時
    点以前であっても上記所定値を検出した時点にペーシン
    グ信号を出力する請求項1記載の心臓ペースメーカ装
    置。
  3. 【請求項3】上記計数手段が1以上であって所定値に満
    たない計数値を計数したときは、心房あるいは心室又は
    それら双方に上記検出に応じたペーシング信号を出力し
    ない請求項1記載の心臓ペースメーカ装置。
  4. 【請求項4】上記計数手段がセンシング期間中に所定値
    以上の計数値を予め定めた所定時間以上継続して検出し
    たときは、上記心房あるいは心室又はそれら双方からの
    心電入力信号をペーシング信号出力の制御のための入力
    信号としては利用しないで、予め定められた所定の心拍
    レートの縮退モードのペーシング動作(AOO動作ある
    いはVOO動作又はDOO動作)を行う請求項1又は2
    記載のの心臓ペースメーカ装置。
  5. 【請求項5】上記計数手段がセンシング期間中に所定値
    以上の計数値を検出する期間が予め定めた所定時間以上
    継続する状態から脱すると、上記心房あるいは心室又は
    それら双方の上記縮退モードのペーシング動作を停止し
    て、縮退モードのペーシング動作に移行する以前のペー
    シング動作に戻る請求項4記載の心臓ペースメーカ装
    置。
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