JPH10314165A - 歯科用ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装置及び歯列 位置決め方法 - Google Patents
歯科用ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装置及び歯列 位置決め方法Info
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- JPH10314165A JPH10314165A JP9129697A JP12969797A JPH10314165A JP H10314165 A JPH10314165 A JP H10314165A JP 9129697 A JP9129697 A JP 9129697A JP 12969797 A JP12969797 A JP 12969797A JP H10314165 A JPH10314165 A JP H10314165A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 患者の歯列の精密で、かつ、再現性のある位
置決めを実現できる歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯列位置
決め装置を提供する。 【解決手段】 患者の歯列の咬合状態の印象を採得した
印象材３を付した印象用トレイ４と、この印象用トレイ
４に付した印象材３における特定部位に付したマーク
と、Ｘ線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装置を装
着したアームを備えた歯科用Ｘ線断層撮影装置における
患者の位置決め領域に移動及び回転可能に配置されると
ともに前記印象用トレイ３を装脱可能に支持する装着治
具と、前記患者の位置決め領域に対して異なる方向から
可視光線を照射する２個の光源部とを有し、前記２個の
光源部からの可視光線を、前記装着治具により支持され
る前記印象用トレイ４の印象材３に付したマークの位置
で交叉させることにより、歯科用Ｘ線断層撮影装置のＸ
線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装置を用いた患
者の特定の歯の断層撮影を行う際の位置決めを行う。
置決めを実現できる歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯列位置
決め装置を提供する。 【解決手段】 患者の歯列の咬合状態の印象を採得した
印象材３を付した印象用トレイ４と、この印象用トレイ
４に付した印象材３における特定部位に付したマーク
と、Ｘ線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装置を装
着したアームを備えた歯科用Ｘ線断層撮影装置における
患者の位置決め領域に移動及び回転可能に配置されると
ともに前記印象用トレイ３を装脱可能に支持する装着治
具と、前記患者の位置決め領域に対して異なる方向から
可視光線を照射する２個の光源部とを有し、前記２個の
光源部からの可視光線を、前記装着治具により支持され
る前記印象用トレイ４の印象材３に付したマークの位置
で交叉させることにより、歯科用Ｘ線断層撮影装置のＸ
線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装置を用いた患
者の特定の歯の断層撮影を行う際の位置決めを行う。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用Ｘ線断層撮
影装置の歯列位置決め装置及び歯列位置決め方法に関す
る。
影装置の歯列位置決め装置及び歯列位置決め方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】近年、歯科用Ｘ線断層撮影装置において
従来の歯列全体を被写体としたパノラマ撮影法の他に特
定部位の歯槽骨の断層撮影画像を得る事が臨床上求めら
れている。特にインプラント治療を行う際に、歯槽骨の
厚さ、幅等の画像情報はインプラントを植立する際に無
＜てはならない情報である。
従来の歯列全体を被写体としたパノラマ撮影法の他に特
定部位の歯槽骨の断層撮影画像を得る事が臨床上求めら
れている。特にインプラント治療を行う際に、歯槽骨の
厚さ、幅等の画像情報はインプラントを植立する際に無
＜てはならない情報である。
【０００３】ところが患者の位置決め方法として従来か
ら行われている方法、すなわち、患者のヘッドサポート
やチンレストに額や顎を押しつけて患者の頭部を位置決
めする方法は精密性に欠けている。
ら行われている方法、すなわち、患者のヘッドサポート
やチンレストに額や顎を押しつけて患者の頭部を位置決
めする方法は精密性に欠けている。
【０００４】インプラント治療時の特定部位の撮影時に
は、より精密な位置決めが要求される。これは従来のパ
ノラマ写真では写真上から歯牙等の状況を読影すればす
むものであるが、インプラントを目的とした特定部位の
撮影の場合には、画像から歯槽骨の厚さ、幅等を計測し
てドリリングの位置や深さを決定する必要が有るためで
ある。
は、より精密な位置決めが要求される。これは従来のパ
ノラマ写真では写真上から歯牙等の状況を読影すればす
むものであるが、インプラントを目的とした特定部位の
撮影の場合には、画像から歯槽骨の厚さ、幅等を計測し
てドリリングの位置や深さを決定する必要が有るためで
ある。
【０００５】このため、特定部位の位置決めには一度パ
ノラマ写真を取り、その写真から目的とする被写体の位
置を割り出し、特定部位の位置決めの情報として使用す
る等の方法が試みられてきた。
ノラマ写真を取り、その写真から目的とする被写体の位
置を割り出し、特定部位の位置決めの情報として使用す
る等の方法が試みられてきた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合には、患者に対して二度もＸ線を照射して被曝線量を
増加させてしまうという課題や、患者の歯列そのものの
位置決めの再現性が乏しく、有効な手段とは言えないと
いう課題があった。
合には、患者に対して二度もＸ線を照射して被曝線量を
増加させてしまうという課題や、患者の歯列そのものの
位置決めの再現性が乏しく、有効な手段とは言えないと
いう課題があった。
【０００７】本発明の目的は、患者に対する被曝線量を
増やすことなく、かつ、歯列の精密で、かつ、再現性の
ある位置決めを実現できる歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯
列位置決め装置及び歯列位置決め方法を提供することで
ある。
増やすことなく、かつ、歯列の精密で、かつ、再現性の
ある位置決めを実現できる歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯
列位置決め装置及び歯列位置決め方法を提供することで
ある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明に係
る歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装置は、患者
の歯列の咬合状態の印象を採得した印象材を付した印象
用トレイと、この印象用トレイに付した印象材における
特定部位に付したマークと、Ｘ線源及びフィルムカセッ
テを装着したアームを備えた歯科用Ｘ線断層撮影装置に
おける患者の位置決め領域に移動及び回転可能に配置さ
れるとともに前記印象用トレイを装脱可能に支持するト
レイ支持手段と、前記患者の位置決め領域に対して異な
る方向から可視光線を照射する２個の光源部とを有し、
前記２個の光源部からの可視光線を、前記トレイ支持手
段により支持される前記印象用トレイの印象材に付した
マークの位置で交叉させることにより、歯科用Ｘ線断層
撮影装置のＸ線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装
置を用いた患者の特定の歯の断層撮影を行う際の位置決
めを行うことを特徴とするものである。
る歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装置は、患者
の歯列の咬合状態の印象を採得した印象材を付した印象
用トレイと、この印象用トレイに付した印象材における
特定部位に付したマークと、Ｘ線源及びフィルムカセッ
テを装着したアームを備えた歯科用Ｘ線断層撮影装置に
おける患者の位置決め領域に移動及び回転可能に配置さ
れるとともに前記印象用トレイを装脱可能に支持するト
レイ支持手段と、前記患者の位置決め領域に対して異な
る方向から可視光線を照射する２個の光源部とを有し、
前記２個の光源部からの可視光線を、前記トレイ支持手
段により支持される前記印象用トレイの印象材に付した
マークの位置で交叉させることにより、歯科用Ｘ線断層
撮影装置のＸ線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装
置を用いた患者の特定の歯の断層撮影を行う際の位置決
めを行うことを特徴とするものである。
【０００９】請求項２記載の発明は、前記請求項１記載
の歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装置における
Ｘ線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装置を装着し
たアームの回転軸を、前後及び左右に移動可能に構成し
たことを特徴とするものである。
の歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装置における
Ｘ線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装置を装着し
たアームの回転軸を、前後及び左右に移動可能に構成し
たことを特徴とするものである。
【００１０】請求項３記載の発明に係る歯科用Ｘ線断層
撮影装置の歯列位置決め方法は、印象用トレイに付した
印象材を患者の歯列で咬合状態させることにより印象材
に患者の歯列の印象を採得し、患者の歯列の印象を採得
した印象材の特定部位にマークを付し、歯科用Ｘ線断層
撮影装置における患者の位置決め領域に移動及び回転可
能に配置されたトレイ支持手段により前記印象用トレイ
を装脱可能に支持し、歯科用Ｘ線断層撮影装置に設けた
２個の光源部からの可視光線を、前記トレイ支持手段に
より支持される前記印象用トレイの印象材に付したマー
クの位置で交叉させることにより、歯科用Ｘ線断層撮影
装置のアームに配置したＸ線源及びフィルムカセッテ又
はＸ線感知装置を用いた患者の特定の歯の断層撮影を行
う際の位置決めを行うことを特徴とするものである。
撮影装置の歯列位置決め方法は、印象用トレイに付した
印象材を患者の歯列で咬合状態させることにより印象材
に患者の歯列の印象を採得し、患者の歯列の印象を採得
した印象材の特定部位にマークを付し、歯科用Ｘ線断層
撮影装置における患者の位置決め領域に移動及び回転可
能に配置されたトレイ支持手段により前記印象用トレイ
を装脱可能に支持し、歯科用Ｘ線断層撮影装置に設けた
２個の光源部からの可視光線を、前記トレイ支持手段に
より支持される前記印象用トレイの印象材に付したマー
クの位置で交叉させることにより、歯科用Ｘ線断層撮影
装置のアームに配置したＸ線源及びフィルムカセッテ又
はＸ線感知装置を用いた患者の特定の歯の断層撮影を行
う際の位置決めを行うことを特徴とするものである。
【００１１】上述した構成の歯列位置決め装置により実
現される歯列位置決め方法によれば、患者の歯列の特定
の撮影部位を正確に再現性良く位置決めでき、この後、
Ｘ線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装置を使用し
た患者の臼歯部のＸ線断層撮影を実行することで、一回
のＸ線曝射のみで被曝線量の増加を招くことなく患者の
特定の撮影部位の断層像を得ることができる。
現される歯列位置決め方法によれば、患者の歯列の特定
の撮影部位を正確に再現性良く位置決めでき、この後、
Ｘ線源及びフィルムカセッテ又はＸ線感知装置を使用し
た患者の臼歯部のＸ線断層撮影を実行することで、一回
のＸ線曝射のみで被曝線量の増加を招くことなく患者の
特定の撮影部位の断層像を得ることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
１乃至図４を参照して詳細に説明する。
１乃至図４を参照して詳細に説明する。
【００１３】図１は、Ｘ線源及びフィルムカセッテを装
着したアームを備えた歯科用Ｘ線断層撮影装置５０の概
略構成を示すものであり、本実施の形態に係る歯列位置
決め装置１は、歯科用Ｘ線断層撮影装置５０における患
者の位置決め領域５１に設けられるものである。
着したアームを備えた歯科用Ｘ線断層撮影装置５０の概
略構成を示すものであり、本実施の形態に係る歯列位置
決め装置１は、歯科用Ｘ線断層撮影装置５０における患
者の位置決め領域５１に設けられるものである。
【００１４】歯列位置決め装置１は、患者の歯列の咬合
状態の印象を採得した印象材３を付した略Ｕ字形形状の
図３に示すような形状の印象用トレイ４と、この印象用
トレイ４に付した印象材３における特定部位に付したマ
ークＭと、Ｘ線源及びフィルムカセッテを装着したアー
ム５２を備えた歯科用Ｘ線断層撮影装置５０における患
者の位置決め領域５１に移動及び回転可能に配置される
とともに前記印象用トレイ４を装脱可能に支持するトレ
イ支持手段である図２に示すような装着治具１０と、前
記患者の位置決め領域５１に対して異なる方向から光ビ
ーム（可視光線）を照射する２個の光源部２１、２２と
を有している。
状態の印象を採得した印象材３を付した略Ｕ字形形状の
図３に示すような形状の印象用トレイ４と、この印象用
トレイ４に付した印象材３における特定部位に付したマ
ークＭと、Ｘ線源及びフィルムカセッテを装着したアー
ム５２を備えた歯科用Ｘ線断層撮影装置５０における患
者の位置決め領域５１に移動及び回転可能に配置される
とともに前記印象用トレイ４を装脱可能に支持するトレ
イ支持手段である図２に示すような装着治具１０と、前
記患者の位置決め領域５１に対して異なる方向から光ビ
ーム（可視光線）を照射する２個の光源部２１、２２と
を有している。
【００１５】光ビームを発する光源部２１、２２とし
て、一方の光源部２１は歯科用Ｘ線断層撮影装置５０の
コラム（柱）６０に配置し、他方の光源部２２は前記ア
ーム５２におけるＸ線源と同一線上の位置に配置する。
また、前記両光源部２１、２２の位置は、各々が発する
光ビームが患者の歯列の位置決め領域５１において直交
する位置に設定している。
て、一方の光源部２１は歯科用Ｘ線断層撮影装置５０の
コラム（柱）６０に配置し、他方の光源部２２は前記ア
ーム５２におけるＸ線源と同一線上の位置に配置する。
また、前記両光源部２１、２２の位置は、各々が発する
光ビームが患者の歯列の位置決め領域５１において直交
する位置に設定している。
【００１６】また、前記歯科用Ｘ線断層撮影装置５０に
おける患者の位置決め領域５１には、通常は患者の歯列
のパノラマ撮影用のチンレスト６１と、額当て６２を各
々着脱可能に配置している。
おける患者の位置決め領域５１には、通常は患者の歯列
のパノラマ撮影用のチンレスト６１と、額当て６２を各
々着脱可能に配置している。
【００１７】前記アーム５２は、コラム６０から水平方
向に突設した支持板６３より軸支された回転軸により回
転可能に支持されるとともに、回転軸自体を前後及び左
右に移動可能に構成している。
向に突設した支持板６３より軸支された回転軸により回
転可能に支持されるとともに、回転軸自体を前後及び左
右に移動可能に構成している。
【００１８】前記印象用トレイ４は、図３に示すように
患者の歯列の咬合状態の印象を採得するための印象材３
を付し、かつ、おおむね歯列の形状、大きさをした略Ｕ
字形（略馬蹄形）に形成されており、また、患者の歯列
の咬合状態の印象を採得した後に、断層部位（例えば中
切歯、臼歯部等）に相当する箇所にサインペン等のマー
カーでマーク（印）Ｍが付されるようになっている。前
記印象材３には正確に患者の歯列の凹凸を反転させた形
状で歯列の印象が採得されるようになっている。
患者の歯列の咬合状態の印象を採得するための印象材３
を付し、かつ、おおむね歯列の形状、大きさをした略Ｕ
字形（略馬蹄形）に形成されており、また、患者の歯列
の咬合状態の印象を採得した後に、断層部位（例えば中
切歯、臼歯部等）に相当する箇所にサインペン等のマー
カーでマーク（印）Ｍが付されるようになっている。前
記印象材３には正確に患者の歯列の凹凸を反転させた形
状で歯列の印象が採得されるようになっている。
【００１９】また、印象用トレイ４における患者の犬歯
部に相当する位置の付近から左右一対の突出部４ａ、４
ｂが設けられ、さらに突出部４ａ、４ｂに各々上下二個
づつの穴５を穿設している。印象用トレイ４の材質は、
Ｘ線が透過可能であることが望ましく、カーボンや合成
樹脂を使用して形成されている。
部に相当する位置の付近から左右一対の突出部４ａ、４
ｂが設けられ、さらに突出部４ａ、４ｂに各々上下二個
づつの穴５を穿設している。印象用トレイ４の材質は、
Ｘ線が透過可能であることが望ましく、カーボンや合成
樹脂を使用して形成されている。
【００２０】一方、図２に示す装着治具１０は、ダイヤ
ル（又はノブ）１２を回転させることにより図２に示す
ように矢印方向（左右方向）に移動可能で、かつ、適当
な位置で固定できるようになっており、また、Ｕ字型の
印象用トレイ４の底辺の中心に相当する位置に設けた軸
１１を支点として回転可能で、かつ、適当な位置で固定
できるようになっている。
ル（又はノブ）１２を回転させることにより図２に示す
ように矢印方向（左右方向）に移動可能で、かつ、適当
な位置で固定できるようになっており、また、Ｕ字型の
印象用トレイ４の底辺の中心に相当する位置に設けた軸
１１を支点として回転可能で、かつ、適当な位置で固定
できるようになっている。
【００２１】さらに、装着治具１０の左右の側部に上方
に向けて各々突片１０ａ、１０ｂが設けられており、か
つ、突片１０ａ、１０ｂには各々前記印象用トレイ４の
突出部４ａ、４ｂの上下二個づつの穴５に各々嵌合する
二個づつの突起１３を設けている。
に向けて各々突片１０ａ、１０ｂが設けられており、か
つ、突片１０ａ、１０ｂには各々前記印象用トレイ４の
突出部４ａ、４ｂの上下二個づつの穴５に各々嵌合する
二個づつの突起１３を設けている。
【００２２】上述した構成において、パノラマ撮影用の
チンレスト６１、額当て６２を取り外し、代わりに、略
Ｕ字形形状をした印象用トレイ４を支持した装着治具１
０を装着する。
チンレスト６１、額当て６２を取り外し、代わりに、略
Ｕ字形形状をした印象用トレイ４を支持した装着治具１
０を装着する。
【００２３】この印象用トレイ４は、例えばシリコンか
らなる印象材３を用いて患者の歯の列の印象を取った後
に、この印象用トレイ４の穴５をＵ字型の装着治具１０
の突起１３に嵌合させることにより装着治具１０に装着
する。この場合に、患者の下顎が撮影部位のときは図５
に示すように装着治具１０の上方の突起１３に印象用ト
レイ４の穴５を装着する。また、上顎が撮影部位のとき
は図６に示すように装着治具１０の下方の突起１３に印
象用トレイ４の穴５を装着する。これは撮影部位の高さ
をある一定の範囲の高さ内に納めるためである。
らなる印象材３を用いて患者の歯の列の印象を取った後
に、この印象用トレイ４の穴５をＵ字型の装着治具１０
の突起１３に嵌合させることにより装着治具１０に装着
する。この場合に、患者の下顎が撮影部位のときは図５
に示すように装着治具１０の上方の突起１３に印象用ト
レイ４の穴５を装着する。また、上顎が撮影部位のとき
は図６に示すように装着治具１０の下方の突起１３に印
象用トレイ４の穴５を装着する。これは撮影部位の高さ
をある一定の範囲の高さ内に納めるためである。
【００２４】さらに、下顎が撮影部位のときは印象用ト
レイ４は患者の後頭部が少し下がりぎみ装着されるよう
に前記突起１３の位置が決められる。これは下額の下端
が床面にほぼ水平になることにより、より読影し易くま
た画像から長さ等を計測し易い断層像を得るためであ
る。より精密な位置決めをするために、印象採得する際
に患者の必要とする断層中心部にサインペン等のマーカ
ーでマークＭを付けてから行うと、マーカーのインクが
印象材３に転写され、位置決めの目安とすることができ
る。
レイ４は患者の後頭部が少し下がりぎみ装着されるよう
に前記突起１３の位置が決められる。これは下額の下端
が床面にほぼ水平になることにより、より読影し易くま
た画像から長さ等を計測し易い断層像を得るためであ
る。より精密な位置決めをするために、印象採得する際
に患者の必要とする断層中心部にサインペン等のマーカ
ーでマークＭを付けてから行うと、マーカーのインクが
印象材３に転写され、位置決めの目安とすることができ
る。
【００２５】患者の歯列の印象採得を行った前記印象用
トレイ４を、装着治具１０に装着した後、前記各光源部
２１、２２からの光ビームを印象用トレイ４に向けて照
射する。即ち、図７に示すように、コラム６０に配置し
た光源部２１からの光ビームが中切歯の歯列と直角に、
かつ、アーム５に配置した光源部２２からの光ビームが
例えば中切歯の歯列と平行になり、さらに、各光ビーム
の交点が断層部位の中心、即ち、マーカーによるマーク
Ｍの位置にくるように装着治具１０を回転させたり、左
右に平行移動させたり、アーム５を平行移動させて位置
決めする。この場合、位置決め用の光ビームの光源部２
１、２２としてレーザ光源を使用すると、光ビームの幅
が細くなり、より精密な位置決めが可能となる。仮に、
断層部位が中切歯であるとすると、上述した各調整箇所
を固定した後、患者を導入して印象用トレイ４を再度咬
ませる。
トレイ４を、装着治具１０に装着した後、前記各光源部
２１、２２からの光ビームを印象用トレイ４に向けて照
射する。即ち、図７に示すように、コラム６０に配置し
た光源部２１からの光ビームが中切歯の歯列と直角に、
かつ、アーム５に配置した光源部２２からの光ビームが
例えば中切歯の歯列と平行になり、さらに、各光ビーム
の交点が断層部位の中心、即ち、マーカーによるマーク
Ｍの位置にくるように装着治具１０を回転させたり、左
右に平行移動させたり、アーム５を平行移動させて位置
決めする。この場合、位置決め用の光ビームの光源部２
１、２２としてレーザ光源を使用すると、光ビームの幅
が細くなり、より精密な位置決めが可能となる。仮に、
断層部位が中切歯であるとすると、上述した各調整箇所
を固定した後、患者を導入して印象用トレイ４を再度咬
ませる。
【００２６】これにより、患者の歯列は印象材３の凹凸
と適合し、患者の中切歯の撮影部位は正確に再現性良く
位置決めされる。この後、Ｘ線源及びフィルムカセッテ
を使用した患者の中切歯のＸ線断層撮影を実行すること
で、一回のＸ線曝射のみで被曝線量の増加を招くことな
く患者の中切歯の断層像が得られる。患者の他の歯の断
層像を得る場合も上述した場合と同様である。
と適合し、患者の中切歯の撮影部位は正確に再現性良く
位置決めされる。この後、Ｘ線源及びフィルムカセッテ
を使用した患者の中切歯のＸ線断層撮影を実行すること
で、一回のＸ線曝射のみで被曝線量の増加を招くことな
く患者の中切歯の断層像が得られる。患者の他の歯の断
層像を得る場合も上述した場合と同様である。
【００２７】前記装着治具１０が固定されている方式で
は、各光ビームともアーム５側から照射される。印象用
トレイ４を回転、左右に平行移動させる代わりに、アー
ム５の回転軸を前後左右に移動させ、さらに、アーム５
を適当な位置に回転させることにより各光ビームが歯列
に対して平行及び直角で、かつ、各光ビームの交点が断
層部位の中心にくるように調整すればよい。
は、各光ビームともアーム５側から照射される。印象用
トレイ４を回転、左右に平行移動させる代わりに、アー
ム５の回転軸を前後左右に移動させ、さらに、アーム５
を適当な位置に回転させることにより各光ビームが歯列
に対して平行及び直角で、かつ、各光ビームの交点が断
層部位の中心にくるように調整すればよい。
【００２８】以上の説明は、撮影部位が上顎である場合
であるが、撮影部位が下顎である場合には、光ビームは
印象用トレイ４の材質によっては印象材３により印象採
得した面に到達しないことになる。この場合には、印象
用トレイ４として光ビームが透過可能な材質のものを用
いるか、印象採得した面のマークＭの位置をマーカー等
で歯列に平行な線と直角な線とで反対側まで引き出して
おくことにより上述した場合と同様な位置決め可能とな
る。
であるが、撮影部位が下顎である場合には、光ビームは
印象用トレイ４の材質によっては印象材３により印象採
得した面に到達しないことになる。この場合には、印象
用トレイ４として光ビームが透過可能な材質のものを用
いるか、印象採得した面のマークＭの位置をマーカー等
で歯列に平行な線と直角な線とで反対側まで引き出して
おくことにより上述した場合と同様な位置決め可能とな
る。
【００２９】以上説明した印象用トレイ４を使用した位
置決めによる断層撮影法は、歯列の特定部位の撮影だけ
で無く、再現性を必要とするパノラマ撮影時にも適用で
きることはいうまでも無い。また、印象採得時に、図示
していないが撮影部位近傍に寸法が既知の金属球を予め
入れておくことにより、Ｘ線断層撮影後にフィルム上の
画像から撮影部位の寸法計測を行う際の拡大率の補正を
より精密に実行することができる。
置決めによる断層撮影法は、歯列の特定部位の撮影だけ
で無く、再現性を必要とするパノラマ撮影時にも適用で
きることはいうまでも無い。また、印象採得時に、図示
していないが撮影部位近傍に寸法が既知の金属球を予め
入れておくことにより、Ｘ線断層撮影後にフィルム上の
画像から撮影部位の寸法計測を行う際の拡大率の補正を
より精密に実行することができる。
【００３０】即ち、Ｘ線源とフィルムまでの寸法は既知
であり、金属球の寸法も既知であるため、フィルム上の
撮影部位及び金属球の画像の寸法を対比させることで撮
影部位の拡大率の補正をより精密に実行することが可能
となる。
であり、金属球の寸法も既知であるため、フィルム上の
撮影部位及び金属球の画像の寸法を対比させることで撮
影部位の拡大率の補正をより精密に実行することが可能
となる。
【００３１】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、患者に対
する被曝線量を増やすことなく、かつ、歯列の精密で、
かつ、再現性のある位置決めを実現できる歯科用Ｘ線断
層撮影装置の歯列位置決め装置及び歯列位置決め方法を
提供することができる。
する被曝線量を増やすことなく、かつ、歯列の精密で、
かつ、再現性のある位置決めを実現できる歯科用Ｘ線断
層撮影装置の歯列位置決め装置及び歯列位置決め方法を
提供することができる。
【図１】本発明の実施の形態のＸ線断層撮影装置を示す
概略斜視図である。
概略斜視図である。
【図２】本実施の形態における装着部材を示す斜視図で
ある。
ある。
【図３】本実施の形態における印象用トレイを示す斜視
図である。
図である。
【図４】本実施の形態における印象用トレイの装着部材
に対する装着状態を示す斜視図である。
に対する装着状態を示す斜視図である。
【図５】本実施の形態における上顎撮影時の印象用トレ
イの装着部材に対する装着状態を示す側面図である。
イの装着部材に対する装着状態を示す側面図である。
【図６】本実施の形態における下顎撮影時の印象用トレ
イの装着部材に対する装着状態を示す側面図である。
イの装着部材に対する装着状態を示す側面図である。
【図７】本実施の形態における光ビームによる中央切歯
の位置合せ状態を示す説明図である。
の位置合せ状態を示す説明図である。
１ 歯列位置決め装置 ３ 印象材 ４ 印象用トレイ ４ａ 突出部 ４ｂ 突出部 ５ 穴 １０ 装着治具 １１ 軸 １２ ダイヤル １３ 突起 ２１ 光源部 ２２ 光源部 ５０ 歯科用Ｘ線断層撮影装置 ５１ 位置決め領域 ５２ アーム ６０ コラム ６１ チンレスト ６２ 額当て ６３ 支持板 Ｍ マーク
Claims (3)
- 【請求項１】 患者の歯列の咬合状態の印象を採得した
印象材を付した印象用トレイと、 この印象用トレイに付した印象材における特定部位に付
したマークと、 Ｘ線源及びＸ線感知装置を装着したアームを備えた歯科
用Ｘ線断層撮影装置における患者の位置決め領域に移動
及び回転可能に配置されるとともに前記印象用トレイを
装脱可能に支持するトレイ支持手段と、 前記患者の位置決め領域に対して異なる方向から可視光
線を照射する２個の光源部とを有し、 前記２個の光源部からの可視光線を、前記トレイ支持手
段により支持される前記印象用トレイの印象材に付した
マークの位置で交叉させることにより、歯科用Ｘ線断層
撮影装置のＸ線源及びＸ線感知装置を用いた患者の特定
の歯の断層撮影を行う際の位置決めを行うこと、 を特徴とする歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装
置。 - 【請求項２】 前記Ｘ線源及びＸ線感知装置を装着した
アームの回転軸は、前後及び左右に移動可能に構成され
たものである請求項１記載の歯科用Ｘ線断層撮影装置の
歯列位置決め装置。 - 【請求項３】 印象用トレイに付した印象材を患者の歯
列で咬合状態させることにより印象材に患者の歯列の印
象を採得し、 患者の歯列の印象を採得した印象材の特定部位にマーク
を付し、 歯科用Ｘ線断層撮影装置における患者の位置決め領域に
移動及び回転可能に配置されたトレイ支持手段により前
記印象用トレイを装脱可能に支持し、 歯科用Ｘ線断層撮影装置に設けた２個の光源部からの可
視光線を、前記トレイ支持手段により支持される前記印
象用トレイの印象材に付したマークの位置で交叉させる
ことにより、歯科用Ｘ線断層撮影装置のアームに配置し
たＸ線源及びＸ線感知装置を用いた患者の特定の歯の断
層撮影を行う際の位置決めを行うこと、 を特徴とする歯科用Ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9129697A JPH10314165A (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 歯科用ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装置及び歯列 位置決め方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9129697A JPH10314165A (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 歯科用ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装置及び歯列 位置決め方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10314165A true JPH10314165A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15015967
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9129697A Pending JPH10314165A (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 歯科用ｘ線断層撮影装置の歯列位置決め装置及び歯列 位置決め方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10314165A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011098047A (ja) * | 2009-11-05 | 2011-05-19 | Medeia Kk | 歯周病の検査方法 |
| JP2011520487A (ja) * | 2008-05-16 | 2011-07-21 | シロナ・デンタル・システムズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 円錐光線断層撮影法における患者の整位のためのシステムおよび方法 |
| JP2014124287A (ja) * | 2012-12-26 | 2014-07-07 | Yoshida Dental Mfg Co Ltd | 回転アーム型歯科用ｘ線ｃｔ診断装置の撮影視野確認プレート、回転アーム型歯科用ｘ線ｃｔ診断装置、及び、回転アーム型歯科用ｘ線ｃｔ診断装置の撮影視野確認方法 |
| JP2015223511A (ja) * | 2014-05-23 | 2015-12-14 | ジェノレイ カンパニー、リミテッド | Ｘ線撮影装置の整列バイト及びこれを有するｘ線撮影装置 |
| WO2017047933A1 (ko) * | 2015-09-18 | 2017-03-23 | 오스템임플란트 주식회사 | X선 촬영장치 |
| KR20220163744A (ko) * | 2021-06-03 | 2022-12-12 | 주식회사바텍 | 피검체 정렬 장치 및 이를 포함하는 엑스선 영상 촬영 시스템 |
-
1997
- 1997-05-20 JP JP9129697A patent/JPH10314165A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US9750470B2 (en) | 2014-05-23 | 2017-09-05 | Genoray Co., Ltd. | Aligning bite of X-ray device and X-ray device having the same |
| WO2017047933A1 (ko) * | 2015-09-18 | 2017-03-23 | 오스템임플란트 주식회사 | X선 촬영장치 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040412 |
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| A977 | Report on retrieval |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070327 |