JPH10311691A - 気体の冷却の方法および装置 - Google Patents

気体の冷却の方法および装置

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JPH10311691A
JPH10311691A JP13936797A JP13936797A JPH10311691A JP H10311691 A JPH10311691 A JP H10311691A JP 13936797 A JP13936797 A JP 13936797A JP 13936797 A JP13936797 A JP 13936797A JP H10311691 A JPH10311691 A JP H10311691A
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JP
Japan
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gas
flow
cooled
temperature
heat exchanger
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JP13936797A
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English (en)
Inventor
Toshimi Kuma
利実 隈
Tsutomu Hirose
勉 広瀬
Hiroaki Izumi
宏暁 泉
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KUMA CHIEKO
Seibu Giken Co Ltd
Original Assignee
KUMA CHIEKO
Seibu Giken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】直交流型または対向流型の熱交換器3の一方の
小透孔群4に、水その他の液体の蒸気で飽和させるとと
もに霧状の微細な水その他揮発性液体の微粒子を大量に
浮遊させた気体流Aaを送入し、冷却すべき気体流Bを
他の小透孔群5に通し、気体流Aaと気体流Bとの間で
顕熱交換を行い、気体流Aaの温度上昇に伴い気体流A
a中に浮遊する揮発性液体の微粒子が気化し、この気化
によって気体流Bが冷却されるようにし、さらに気体流
B内で水を気化し温度を下げるようにした。 【効果】フロンを用いることなく、少ない消費エネルギ
ーで多量の冷風を供給することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は気体たとえば空気の冷却
方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気その他の気体を冷却するのに従来か
ら、フロン等の揮発性の冷媒をコンプレッサで圧縮液化
し、液化したフロンの気化熱によって被冷却気体を冷却
するようにした冷凍機が一般的である。また、小規模な
ものにあってはペルチェ効果によって気体を冷却するも
のもある
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のものの前
者のものにあっては、フロンをコンプレッサで圧縮する
ようにしているため、消費エネルギーが大きく、またフ
ロンによる大気のオゾン層の破壊が問題になっている。
さらにクーリングタワーでも大きくエネルギーが消費さ
れている。
【0003】また、上記の従来のものの後者のものにあ
っては、フロンを使用しないため大気のオゾン層の破壊
の問題はないものの、ペルチェ素子は大電流を流すこと
によって機能するものであり、ペルチェ素子自身が発熱
しエネルギー消費の大きいものである。
【0004】本発明は熱交換器を利用して空気その他の
気体を冷却する方法および装置に関するものであり被冷
却気体を少ないエネルギーでフロンを用いることなく冷
却しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は直交流型熱交換
器その他温度が異なる2つの流体が互いに直接接触しな
い複数の流路を有する熱交換器を使用して、複数の流路
を有する熱交換器の一方の流路に冷却すべき被冷却気体
を通し、他方の流路に揮発性液体の蒸気を含み且つ霧状
の微細な液滴を浮遊させた気体流を通し、気体流と被冷
却気体が熱交換器を通過する間に気体流に被冷却気体の
顕熱を与え気体流の温度を上げ、気体流に浮遊する微細
な液滴を気化させその気化熱によって気体流の温度を下
げ、気体流と被冷却気体との顕熱交換により被冷却気体
を冷却し、冷却された被冷却気体に揮発性液体の蒸気を
加えることによってさらに冷却する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、複数の流路を有する熱交換器の一方の流路に冷却す
べき被冷却気体を通し、他方の流路に揮発性液体の蒸気
を含み且つ霧状の微細な液滴を浮遊させた気体流を通
し、気体流と被冷却気体が熱交換器を通過する間に気体
流に被冷却気体の顕熱を与え気体流の温度を上げ、気体
流に浮遊する微細な液滴を気化させその気化熱によって
気体流の温度を下げ、気体流と被冷却気体との顕熱交換
により被冷却気体を冷却し、冷却された被冷却気体に揮
発性液体の蒸気を加えることによってさらに冷却すると
いう作用を有する。
【0007】(実施例1)実施例1を図2および図3に
沿って説明する。アルミニウムその他の金属のシートま
たはポリエステルその他の合成樹脂のシートよりなる平
板1と波長3.0mm、波高1.6mmの波板2とを交互に且
つ波板2の波の方向が一段毎に直交するように積重ね互
に接着して図2に示す如き直交流型熱交換器3を得る。
【0008】また、シートの表面にブラスト等で小さな
凹凸を形成すると親水性が生じるとともに表面積が増加
する。アルミニウムシートに親水性を与えるには燐酸ナ
トリウム、次亜塩素酸ナトリウム、クロム酸、燐酸、シ
ュウ酸、水酸化ナトリウム等の水溶液にシートを浸漬し
たり、沸騰水に浸漬する等の方法によりアルミニウムシ
ート表面に親水性の物質を生成させる。こうしてアルミ
ニウムシートに親水性を与えると、アルミニウムシート
の表面に水滴が付着しても水滴が平になり、流体抵抗を
増加させることはない。
【0009】直交流型熱交換器3として平板1と波板2
との組合せを例示したが、平板の一部分に細かな波を形
成すると、表面積がさらに増大し熱交換効率が増大す
る。また、平板1や波板2の表面を黒くすると輻射熱の
放射・吸収が増大し熱交換効率が向上する。
【0010】図2,図3に示す如くこの直交流型熱交換
器3の一方の小透孔群4をほぼ垂直に他の小透孔群5を
ほぼ水平になるように配置し、図3に示す如く小透孔群
4の流入口4aおよび流出口4bに夫々ダクト8a,8
bを取付け、ダクト8aに送風機Faおよび水噴霧器6
を取付ける。小透孔群5(図2)の流入口5aおよび流
出口5bに夫々ダクト9a,9bを取付け、ダクト9a
に送風機Fを取付ける。尚図中Vaは水噴霧器6の噴霧
量を調節する弁である。
【0011】14は熱交換器3の流出口5bに取り付け
されたダクト9b内に水を噴霧する噴霧ノズルであり加
湿器として機能する。また、Vcは水噴霧器14の噴霧
量を調節する弁である。
【0012】水噴霧器6、14としてはできるだけ細か
な水滴を均一に分布させることができるものが望まし
く、例えばエアミストノズル等が適する。また、水滴は
できるだけ細かな方が望ましく径が10μm程度がよい
が、エアミストノズルを用いて噴霧した場合に水滴の最
大径が280μm程度になるようにすると約70%の水
滴の径は100μm以下となり、本発明の効果は十分発
揮される。
【0013】なお、エアミストノズルは水と空気を用い
て噴霧するものであり、水及び空気とも加圧すると噴霧
水滴が小さくなる。特に、噴霧水滴の大きさは空気の圧
力の影響を受け易く3kgf/cm2以上の圧を加える
ことが望ましい。またエアミストノズル以外に噴霧液滴
の小さなものであれば、液体のみを使用するノズルを用
いてもよい。
【0014】次にこの冷却装置の作用を説明する。図3
に示す如く外気または室内空気流Aに上記水噴霧器6を
使用して、空気流Aに微細な水滴を多量に噴霧すること
によって水滴の気化熱によって温度を下げ、かつ相対湿
度を上げる。そして更に大量の微細な水滴Mを浮遊させ
た状態の空気流Aaとして送風機Faの吐出圧により熱
交換器3の一方の多数の流路入口4aに送入する。
【0015】他方送風機Fにより熱交換器3の流路入口
5aに高温の空気流Bを送入すれば、空気流Aaが熱交
換器3の流路を通過する間に流路の隔壁1(図2参照)
を介して高温空気流Bの顕熱を奪って空気流Aaの温度
が上がる。その結果空気流Aaの相対湿度が下がり、空
気流Aaに含まれた多量の微細な水滴Mが気化しその気
化熱によって空気流Aaの温度を下げることにより隔壁
1を介して高温空気流Bを冷却する。
【0016】また、冷却された空気流Bの温度は噴霧器
14によって水が噴霧され、さらに温度が低下する。そ
してこのようにして得られた冷風を供給空気とする。
【0017】この冷却装置の冷却原理をさらに詳細に説
明する。液体の蒸気圧は、液体が水平表面を有する状態
より液滴状態の方が大きく、その液滴の径が小さい程大
きくなる。この現象はケルヴィンの式として次のように
表される。
【0018】log(pr/p)=2δM/ρrRT ここでpは水平表面の蒸気圧、prは半径rの液滴の蒸
気圧、Mはモル質量、δは表面張力、ρは液体の密度、
Rは気体定数、Tは絶対温度である。
【0019】従って、水滴の半径は小さいほど気化が速
く、冷却作用が強くなる。更に噴霧された水滴Mが熱交
換器3内で気化する過程において、水滴Mの直径は小さ
くなり、水滴Mの直径が小さくなるに従って蒸気圧が上
昇するため、熱交換器3内で加速度的に水滴Mの気化が
進む。つまり、微細な水滴Mは熱交換器3内で極めて短
時間で気化し、多量の気化熱を奪う。
【0020】上記の式に当てはめて計算すると18℃の
水の場合、水滴の半径が1μになると蒸気圧は水面が平
な状態の時と比較して0.1%上昇し、水滴の半径が1
0mμになると蒸気圧は約10%上昇する。さらに水滴
の半径が1mμになると蒸気圧はほぼ倍に上昇する。こ
のように微細な水滴Mが多量に浮遊した空気を熱交換器
3に送入すると、水滴Mは熱交換器3内で急激に気化す
るという現象を呈する。
【0021】この冷却装置を使用して試験を行った。温
度28.7℃、絶対湿度11.0g/kg、相対湿度48%の
空気流Aを水噴霧器6に通して温度を19.7℃に下げ
るとともに、大量の微細な水滴Mを浮遊させた相対湿度
100%の空気流Aaとし、この空気流Aaを熱交換器
3のほぼ垂直に配置した小透孔群4の入口4aに風速2
m/秒で送入する。
【0022】一方日本の夏の気温の温度35.2℃、絶
対湿度10.44g/kg、相対湿度27%の高温空気流B
を送風機Fにより熱交換器3のほぼ水平に配置した小透
孔群の流入口5aに風速2m/秒で送入する。なお小透
孔群4は正確に垂直でなくても水滴が空気中に浮遊した
状態で送通すればよい。
【0023】高温空気流Bと空気流Aaとの間で顕熱交
換が行われ、前述の如く空気流Aa中に浮遊した微細な
水滴の気化により空気流Aaの温度を連続的に下げ、空
気流Bを冷却して空気流Bは絶対湿度を上げることなく
温度は下がり、温度22.1℃、絶対湿度10.44g/k
g、相対湿度63%の空気となる。気体流Aaは熱交換
器3を通ることにより温度24.5℃、相対湿度100
%の空気流Abとなる。この空気流Abは大気中に放出
される。
【0024】この場合の顕熱交換効率η1は97.9%と
なり、熱交換効率が非常に高いことを示す。この場合水
滴Mの噴霧量は凡そ1時間当り8〜15リットルであ
る。この場合の空気流AおよびBの流量は約180m3
/時である。熱交換器の寸法は0.25×0.25=0.
0625m2 の広さであり、その入口4a, 5aの表面
積は夫々0.0625m2、開孔率が約40%であるので
小透孔の断面積は0.0625m2 ×40%=0.025
2 であり、風速は2m/秒であるので風量は0.02
5m2 ×2m/秒=180m3 / 時となる。
【0025】次に熱交換器3の流出口5bに取り付けさ
れたダクト9b内に噴霧ノズル10で噴霧し加湿する。
この噴霧量をダクト9b内を通過する気体流の相対湿度
が100%になる量とすると、この気体流の温度を最も
低下させることができる。
【0026】実験によると、温度22.1℃、絶対湿度
10.44g/kg、相対湿度63%の空気となったダクト
9b内の空気流を加湿し相対湿度100%とした場合、
ダクト9b内の温度は17℃となった。つまり、日本の
夏の条件の外気温35℃の時に17℃の冷風をえること
ができた。
【0027】加湿する手段として噴霧ノズル以外に、た
とえば超音波型、水を浸潤した多数の織布等を使用した
ものが使用可能である。
【0028】(実施例2)図1に示す如く実施例1で説
明した図3の装置に空気流Abとともに排出された水滴
を受ける水槽D、水槽Dに溜った水の還流装置すなわち
ポンプP,導水管10,電動弁Va,電動弁Vcおよび
水位調節装置即ち水位浮きVs,水位センサーSe,電
動弁Vb、並に水滴噴霧装置6の噴霧量調節装置即ちサ
ーモカップルTa,サーモカップルTb,電気信号増幅
機C,電動弁Vaを加えたものである。図中図3と同じ
番号をつけた部品は実施例1において図3で説明した部
品と同一であるのでその説明は省略する。
【0029】水槽D内の水を水噴霧器6に還流する導水
管10を取付けその中途にポンプPおよび電動弁Va、
Vcを設ける。また水槽Dには給水管11を取付け、水
槽D内の水面13には水位浮きVsを浮かべ、給水管1
1に設けたオンオフ電磁弁Vbと水位センサーSeとを
連結し、図1のQ部拡大図に示す如く水位の変化を水位
浮きVsおよび水位センサーSeでキャッチし水面が1
3Lまで下れば電磁弁Vbが開き水を補給し、水面が1
3Hまで上れば電磁弁Vbが閉じ水の補給を停止する。
【0030】水噴霧器6の上流には気体流Aの温度セン
サーたとえばサーモカップルTa、気体流Bの中に温度
センサーたとえばサーモカップルTbを配置し、サーモ
カップルTaおよびTbを電気信号増幅器Cを介在させ
連結する。この両サーモカップルTa,Tbの温度差を
キャッチして電気信号増幅器Cに入れ、温度差が大きく
なるに従い電動弁Vaを操作し水の噴霧量を増大させ、
温度差が小さくなるに従い水噴霧量を減少させる。
【0031】この場合水噴霧器6からの噴霧量が多過ぎ
ると微細な水滴が熱交換器3の小透孔群4内の内壁面に
集まり水流となるとともに十分な気化をせずに滴下して
しまう。その水流は微細な水滴と比べて表面積は極めて
小さくなり高温空気流Bから奪った熱量では水の気化が
少なく、冷却に寄与しない。
【0032】したがって気体流Aaの温度を充分低下さ
せることはできず、高温空気流Bの温度を充分に下げる
ことはできない。つまり水の噴霧量を増大させる場合、
気体流Abの相対湿度が100%になった時点でそれ以
上の水の噴霧量の増大を停止する。
【0033】また、気体流Aa内の微細な水滴Mが均一
に必要量含まれるように噴霧すれば冷却効率がよく、水
も節約できる。
【0034】(実施例3)実施例2ではサーモカップル
Ta,Tbの温度差に応じて直交型熱交換器に噴霧する
水の量を変化させるようにしたが、サーモカップルT
a,Tbの温度差に応じて空気流Aaの流量を変化させ
るようにしても良い。
【0035】つまり、図4に示すようにサーモカップル
TaおよびTbを電気信号増幅器Cを介在させ連結す
る。このサーモカップルTa,Tbの温度差をキャッチ
して電気信号増幅器Cに入れる。電気信号増幅器Cの出
力を送風器Faを制御するインバータIvに接続し、温
度差が大きくなった場合は送風器Faの出力を大きく
し、温度差が小さくなったら送風器Faの出力を小さく
する。
【0036】また必要に応じて電気信号増幅器Cの出力
をインバータIvに接続するとともに電動弁Vaに接続
し、水の噴霧量の増加とともに送風機Faの出力を増加
させて空気流Aaの流量を増加させる。
【0037】(実施例4)実施例2ではサーモカップル
Ta,Tbの温度差に応じて直交型熱交換器に噴霧する
水の量を変化させるようにし、実施例3ではサーモカッ
プルTa,Tbの温度差に応じて空気流Aaの流量を変
化させるようにしたが、サーモカップルTa,Tbの温
度差に応じて加湿手段に加える水の量を変化させるよう
にしても良い。
【0038】つまり、図5に示すように両サーモカップ
ルTa,Tbの温度差をキャッチして電気信号増幅器C
に入れ、温度差が大きくなるに従い電動弁Vcを操作
し、水噴霧器14の噴霧量を増大させ、温度差が小さく
なるに従い水噴霧量を減少させる。
【0039】この場合水噴霧器14からの噴霧量が多過
ぎると微細な水滴が供給空気内に浮遊し、それ以上の冷
却に寄与しない。したがって供給気体の相対湿度が10
0%になった時点でそれ以上の水の噴霧量の増大を停止
する。
【0040】以上の実施例1〜実施例4のものに於て、
最も消費電力の大きな部品は送風機FおよびFaであ
り、上記の実施例に示したものは両送風機とも消費電力
250Wのものである。ポンプPは噴霧器6や噴霧器1
4に水を供給するものであり、上記の実施例のもので1
時間に20リットル程度の能力があれば十分であり、上
記の実施例に示したものは消費電力80Wのものであ
る。
【0041】(実施例5)実施例5は図6に示されるよ
うに、供給空気の湿度を検出する湿度センサーHuを設
けたものである。湿度センサーHuの出力信号は電気信
号増幅器Cに接続され、湿度が低くなるに従い電動弁V
cを操作し、水噴霧器14の噴霧量を増大させ、湿度が
高くなるに従い水噴霧量を減少させる。
【0042】これによって、供給空気の湿度を一定に保
つことができる。つまり、供給空気の相対湿度が100
%になると、噴霧機14より噴霧された水はもはや気化
することができず、過剰に噴霧されると水滴のまま供給
空気中に浮遊して供給先へ運ばれる。この実施例のもの
は、過剰な噴霧を防止することができる。
【0043】(実施例6)実施例6は、以上の実施例の
ものに加えて除湿手段を設けたものである。
【0044】図7に示す如く250mm×250mm×25
0mmの直交流型熱交換器3と噴霧加湿器6を配置し除湿
ロータ15を熱交換器3の前段に配置する。除湿ロータ
15は、吸着剤又は吸湿剤を結合したハニカム積層体を
直径320mm、幅200mmの円筒状に形成したものであ
る。
【0045】また、除湿ロータ15はセパレータ16、
16’により吸着ゾーン17と再生ゾーン18とに分離
され夫々ダクト(図示せず)により矢印B→HA→SA
に示す如く流路を構成されており、除湿ロータ15は図
中矢印方向に16r.p.h.で連続的に回転駆動される。
【0046】温度34.0℃、絶対湿度14.4g/kg、相
対湿度43.1%の外気OAを送風機Fbにより空気流
Bとし、これを風速2m/秒で除湿ロータ15の吸着ゾ
ーン17に送入する。
【0047】これにより空気流Bの湿気を吸着除去して
乾燥空気流HAを得る。ついで乾燥空気流HAを熱交換
器3の水平な小透孔群5の入口5aに送入する。除湿ロ
ータ15の再生ゾーン18にはヒータHにより外気OA
を80℃程度に加熱した再生空気RAとして図中矢印方
向に送入し、再生ゾーン18を通り除湿ロータ15を脱
湿再生し、多湿の排気EAとして外気中に放出する。
【0048】一方空気流Aの温度が26℃で相対湿度5
8%の時に噴霧加湿器6によって加湿し相対湿度100
%にすれば、空気流Aaの温度は17.0℃になった。
更にこの空気流Aaに水を噴霧し微細な水滴が無数浮遊
した状態にして熱交換器3の流入口4aに送通する。
【0049】上述の乾燥空気流HAは熱交換器3を通る
ことによって、微細な水滴が無数浮遊した空気流Aaと
顕熱交換をし、第1実施例の説明と同様熱交換器3内部
で空気流Aaの微細な水滴の気化熱により冷却され温度
20.5℃、絶対湿度3.3g/kg、相対湿度22%の空気
SAとなった。
【0050】この実施例から分かるように34℃、絶対
湿度14.4g/kg、相対湿度43.1%の外気を除湿し、
湿分の吸着熱により温度が上昇するとともに湿度の下が
った乾燥空気を熱交換器3に通すことによって温度2
0.5℃、絶対湿度3.3g/kg、相対湿度22%の冷却さ
れた乾燥空気を得る。
【0051】この冷却された乾燥空気に噴霧器14によ
って水を噴霧し、加湿することによってさらに温度を下
げ、供給空気とする。供給空気の相対湿度が100%に
なるまで加湿すると、供給空気の温度は9.8℃にな
る。つまり乾燥空気を得て、それを加湿冷却しているた
め、供給空気の温度は上記実施例1〜5より、さらに低
くなる。
【0052】吸着型の除湿機は吸着熱を発生し、乾燥空
気の温度が上昇するが、上記実施例1〜5で説明した熱
交換器3に霧状の空気を流した場合は、被冷却空気の温
度が少々高温になっても供給空気の温度があまり上昇し
ないことに本実施例は着目して発明されたものである。
【0053】この実施例6では、供給空気の温度や湿度
の制御をするようにしていないが、実施例2から実施例
5の技術を組合せて制御することもできる。この場合、
実施例2から実施例5に示される熱交換器3に、実施例
6で示す乾燥空気流HAを供給するようにすると良い。
【0054】さらに、本実施例では除湿機の再生空気を
ヒータHによって得るようにしたが、太陽熱で空気を加
熱し、再生空気として利用することができる。
【0055】除湿機としては本実施例で使用したロータ
リー式の他に吸湿剤を充填した2筒式、シリンダー式あ
るいはカサバー式(米国カサバー社製)等の除湿機も使
用できるのはもちろんである。
【0056】以上の実施例では熱交換器として波板と平
板を交互に積層したものを例示したが、本発明はこれに
限らず複数の流路を有し流路の表面積の大きなものであ
ればどのようなものでもよく、例えばヒートパイプの両
端に多数の熱交換フィンを有する流路を設けたものでも
よい。
【0057】以上の全ての実施例では、噴霧する液体と
して水を用いる例を示したが、熱交換器やその他の部材
の材質としてステンレスやチタン等の耐腐食性の材料を
用いることで海水を用いることもできる。また、熱交換
器3から出る気体流Abを回収し凝縮器を通すようにす
れば、水にエタノールを混合したものを噴霧器6より噴
霧することもできる。この場合はさらに低温の空気が得
られる。
【0058】また、気体としては空気だけでなく、窒素
や二酸化炭素等のガスでも同様の効果を期待することが
できる。
【0059】
【発明の効果】本発明は上記の如く、直交流型熱交換器
その他温度が異なる2つの流体が互いに直接接触しない
複数の流路を有する熱交換器を使用して、複数の流路を
有する熱交換器の一方の流路に冷却すべき被冷却気体を
通し、他方の流路に揮発性液体の蒸気を含み且つ霧状の
微細な液滴を浮遊させた気体流を通し、気体流と被冷却
気体が熱交換器を通過する間に気体流に被冷却気体の顕
熱を与え気体流の温度を上げ、気体流に浮遊する微細な
液滴を気化させその気化熱によって気体流の温度を下
げ、気体流と被冷却気体との顕熱交換により被冷却気体
を冷却し、冷却された被冷却気体に揮発性液体の蒸気を
加えることによってさらに冷却するようにしたので、フ
ロンおよびコンプレッサを用いることなく10℃以下の
冷気を得ることができる。
【0060】さらに供給気体の温度や湿度を水噴霧器の
噴霧量あるいは送風機の出力を加減することにより制御
することができる。
【0061】特に、水だけを用いて気体を冷却すること
ができ、環境に対して全く悪影響を与える心配がない。
また、消費電力の大きなコンプレッサを用いないため、
消費電力も小さい。また、排熱の熱風により細菌類また
はカビを発生することがないので衛生的に見ても極めて
優れた効果を有する。
【0062】そして、消費電力が少ないため低温・高湿
度の空気を多量に安価に供給でき、茸やわさびの栽培等
に用いることができる。また、野菜や生花等の乾燥を防
止しながら低温で保管する場合等にも利用することがで
きる。
【0063】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体冷却の方法および装置の第2実施
例を示す説明図およびその一部拡大図である。
【図2】直交流型熱交換器の一例を示す斜視図およびそ
の一部拡大図である。
【図3】本発明の流体の冷却方法および装置の第1実施
例を示す断面図である。
【図4】本発明の流体の冷却方法および装置の更に他の
例を示す説明図である。
【図5】本発明の流体の冷却方法および装置の更に他の
例を示す説明図である。
【図6】本発明の流体の冷却方法および装置の更に他の
例を示す説明図である。
【図7】本発明の流体の冷却方法および装置の更に他の
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 平板 2 波板 3 直交流型熱交換器 6 噴霧器 14 噴霧器 15 除湿ロータ Aa 過飽和気体流 B 冷却すべき流体 C 電気信号増幅器 D 水槽 Hu 湿度センサー Va 電磁弁 Vc 電磁弁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の流路を有する熱交換器の一方の流路
    に冷却すべき被冷却気体を通し、他方の流路に揮発性液
    体の蒸気を含み且つ霧状の微細な液滴を浮遊させた気体
    流を通し、前記気体流と被冷却気体が熱交換器を通過す
    る間に前記気体流に被冷却気体の顕熱を与え前記気体流
    の温度を上げ、前記気体流に浮遊する微細な液滴を気化
    させその気化熱によって前記気体流の温度を下げ、前記
    気体流と被冷却気体との顕熱交換により被冷却気体を冷
    却し、冷却された前記被冷却気体内で揮発性液体を気化
    させることによってさらに冷却して供給気体とすること
    を特徴とする気体の冷却方法。
  2. 【請求項2】除湿手段を有し、前記除湿手段で除湿され
    た気体を被冷却気体として複数の流路を有する熱交換器
    の一方の流路に通し、他方の流路に揮発性液体の蒸気を
    含み且つ霧状の微細な液滴を浮遊させた気体流を通し、
    前記気体流と被冷却気体が熱交換器を通過する間に前記
    気体流に被冷却気体の顕熱を与え前記気体流の温度を上
    げ、前記気体流に浮遊する微細な液滴を気化させその気
    化熱によって前記気体流の温度を下げ、前記気体流と被
    冷却気体との顕熱交換により被冷却気体を冷却し、冷却
    された前記被冷却気体内で揮発性液体を気化させること
    によってさらに冷却して供給気体とすることを特徴とす
    る気体の冷却方法。
  3. 【請求項3】気体流の温度と被冷却気体の温度との差の
    変化に応じて前記気体流における微細な液滴の浮遊量を
    変化させるようにした請求項1または請求項2記載の気
    体の冷却方法。
  4. 【請求項4】気体流の温度と被冷却気体の温度との差の
    変化に応じて前記気体の流速を変化させるようにした請
    求項1または請求項2記載の気体の冷却方法。
  5. 【請求項5】供給気体の温度に応じて揮発性液体の気化
    量を制御する請求項1または請求項2記載の気体の冷却
    方法。
  6. 【請求項6】供給気体の湿度に応じて揮発性液体の蒸気
    の加える量を制御する請求項1または請求項2記載の気
    体の冷却方法。
  7. 【請求項7】複数の流路を有する熱交換器の一方の流路
    に冷却すべき被冷却気体を通す通路を形成し、他方の流
    路に揮発性液体の蒸気を含み且つ霧状の微細な液滴を浮
    遊させた気体流を通す流通路を形成するとともに、前記
    流通路内に揮発性液体の噴霧手段を設け、前記熱交換器
    の一方の流路出口側に前記被冷却気体に揮発性液体の気
    化手段を設けたことを特徴とする気体の冷却装置。
  8. 【請求項8】除湿手段を有し、前記除湿手段で除湿され
    た気体を被冷却気体として複数の流路を有する熱交換器
    の一方の流路に通す流路を形成し、他方の流路に揮発性
    液体の蒸気を含み且つ霧状の微細な液滴を浮遊させた気
    体流を通す流通路を形成するとともに、前記流通路内に
    揮発性液体の噴霧手段を設け、前記熱交換器の一方の流
    路出口側に揮発性液体の気化手段を設けたことを特徴と
    する気体の冷却装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019190780A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 Mdi株式会社 空気調和機および空気調和機の管理サーバ
EP4095448A4 (en) * 2020-01-20 2024-02-21 Brother Ind Ltd AIR CONDITIONER

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