JPH10311455A - 電磁弁の故障診断装置 - Google Patents

電磁弁の故障診断装置

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JPH10311455A
JPH10311455A JP13276697A JP13276697A JPH10311455A JP H10311455 A JPH10311455 A JP H10311455A JP 13276697 A JP13276697 A JP 13276697A JP 13276697 A JP13276697 A JP 13276697A JP H10311455 A JPH10311455 A JP H10311455A
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JP
Japan
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waveform
solenoid valve
dent
current
diagnostic
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JP13276697A
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Kenro Takahashi
建郎 高橋
Motohiro Sumiyoshi
始洋 住吉
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Nidec Tosok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プランジャの動作が遅い電磁弁においても、
高い精度で診断を行うことができる電磁弁の故障診断装
置を提供する。 【解決手段】 電磁弁に、駆動用の作動電圧とは異なる
矩形状の診断電圧Vを供給し、電流波形の検出時間内で
電流変化速度を演算する。演算した電流変化速度DVi
が2回以上設定速度DVithを越えたら、電流波形に
凹み部分Xがあると判断する。これを2回繰り返し、2
回とも凹み部分Xがあると判断したとき、電磁弁が正常
であると診断する。また、電流波形の検出時間と設定速
度DVithとを、油温等の使用環境に応じて設定する
ことにより、故障診断の精度を上げ、かつ診断に要する
時間を短くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁の故障診断
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車の油圧系又は空気圧
系においては、電子制御装置により制御される電磁弁が
多用されており、その多くは、コイルへ駆動電圧が印加
されることによりプランジャが動作するものである。ま
た、こうした電磁弁においてプランジャの固着等を診断
する故障診断装置として、例えば、電磁弁のオン動作直
後には、プランジャの動作開始に伴うエネルギー消費に
よってコイルを流れる電流が一時的に減少することに着
目し、かかる電流の減少を電子制御装置により検出させ
るとともに、それが検出できたときに電磁弁で正常であ
ると判定するものが知られている(特開平8−2918
77号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た故障診断装置を、例えば油圧回路に用いられる電磁弁
のようにオン動作直後におけるプランジャの動作が遅い
ものに使用する場合においては、前述した電流の減少量
が極めて微少であり、しかも低温時にはそれが著しい。
このため、プランジャの動作開始時点でコイルを流れる
電流が減少する迄には至らない場合があるが、そうした
場合には、診断を行うことができないという問題があっ
た。
【0004】本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなさ
れたものであり、プランジャの動作が遅い電磁弁におい
ても、高い精度で診断を行うことができる電磁弁の故障
診断装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1の発明においては、プランジャを有する電磁
弁に、その駆動用の作動電圧とは異なる矩形状の診断電
圧を供給する電圧供給手段と、該電圧供給手段による前
記電磁弁への診断電圧の供給に伴い供給電流の波形を検
出する波形検出手段と、該波形検出手段により検出され
た供給電流の波形に凹み部分を検出する凹み検出手段
と、該凹み検出手段により凹み部分が検出されたとき、
前記電磁弁が正常であると診断する判断動作を行う診断
手段とを備えたものとした。
【0006】かかる構成において、駆動用の作動電圧と
は異なる矩形状の診断電圧を供給したとき、供給電流の
波形に凹み部分が検出されれば正常であると診断され、
凹み部分がないときは故障と診断される。このため、プ
ランジャの動きが遅く、その動作開始時点で供給電流が
一時的に減少するまでに至らない場合であっても、診断
が可能である。しかも、電磁弁に供給される電圧が駆動
用の作動電圧とは異なる矩形状の診断電圧であるため、
単なる駆動用の作動電圧を供給する場合に比較し、前記
波形の凹み部分における変化が微少であったとしても、
それをより確実に検出することができる。
【0007】また、請求項2の発明においては、前記診
断手段は、前記電圧供給手段、前記波形検出手段、前記
凹み検出手段の動作を制御するとともに、前記診断電圧
の供給から、前記凹み部分の検出までの動作を2回行わ
せ、前記凹み検出手段が前記凹み部分を2回検出したと
き、前記電磁弁正常であると診断する診断動作を行うも
のとした。
【0008】かかる構成においては、電磁弁におけるオ
フ状態からオン状態への動作、及びオン状態からオフ状
態への動作の双方が正常であった場合にだけ、電磁弁が
正常であると診断される。
【0009】また、請求項3の発明においては、前記診
断手段は、前記診断動作を複数回行うとともに、電磁弁
が正常であると診断する割合が、設定された割合を越え
たとき、電磁弁が正常であると診断するものとした。
【0010】かかる構成においては、凹み検出手段によ
る供給電流の波形の凹み部分の検出に誤差があったとし
ても、その誤差を吸収することができる。
【0011】また、請求項4の発明においては、前記波
形検出手段による供給電流の変化の検出時間を、電磁弁
の環境温度に応じて設定する検出時間設定手段を備えた
ものとした。
【0012】かかる構成においては、前記検出時間を、
自動的に低温時には長くし、かつ高温時には短く設定す
ることができる。
【0013】また、請求項5の発明においては、前記凹
み検出手段は、前記供給電流の波形の検出時間内で電流
の変化速度を演算するとともに、その電流変化速度が設
定速度を越えたか否かに基づき、前記供給電流の波形に
凹み部分を検出するものとした。
【0014】かかる構成においては、供給電流の波形に
おける凹み部分の変化が微小である場合であっても、前
記変化がより顕著に現れる電流変化速度に基づき、前記
供給電流の波形に凹み部分を検出するため、その検出を
より確実に行い得る。
【0015】また、請求項6の発明においては、前記凹
み検出手段は、前記供給電流の波形の検出時間内で電流
の変化速度を演算するとともに、その電流変化速度が2
回以上減少したか否かに基づき、前記供給電流の波形に
凹み部分を検出するものとした。
【0016】かかる構成においても、請求項5の発明と
同様に、記供給電流の波形に凹み部分の検出をより確実
に行い得る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
にしたがって説明する。図1は、本発明の一実施の形態
に係る故障診断装置の概略構造を示すブロック図であ
る。
【0018】この故障診断装置は、主として自動車の電
子機器を全般的に制御するコントロールユニット1と、
コントロールユニット1の指令に基づき自動変速装置を
制御するA/Tコントロールユニット2、油温センサ3
とによって構成されており、A/Tコントロールユニッ
ト2には、電源電圧4が接続されるとともに、電磁ソレ
ノイド5が接続されている。電磁ソレノイド5は、図示
しないが電磁力により往復動作するプランジャを有する
周知の基本構造を有するものであって、例えばライン圧
の制御に用いられる電磁弁等である。前記コントロール
ユニット1は、図示しないCPU、及びCPUの制御プ
ログラムが格納されたROM、CPUの動作に伴い各種
の作業用データを記憶するRAM、A/D変換器及びD
/A変換器等を含む入出力装置を備えたものであって、
コントロールユニット1により本発明の凹み検出手段、
診断手段、検出時間設定手段が実現されている。また、
A/Tコントロールユニット2は、電磁ソレノイド5に
駆動電圧を供給するとともに、後述する電磁ソレノイド
5の診断に際しては、電磁ソレノイド5への供給電流の
波形を検出し、その検出結果をコントロールユニット1
に出力するものであり、A/Tコントロールユニット2
により本発明の電圧供給手段及び波形検出手段が実現さ
れている。なお、コントロールユニット1はA/Tコン
トロールユニット2内に機能を持たせてもよい。
【0019】次に、前記故障診断装置の動作を、コント
ロールユニット1の制御内容を中心とした図2及び図3
に示したフローチャートに従って説明する。すなわちコ
ントロールユニット1は、イグニッション・スイッチの
オン操作される等の、予め決められた条件が満足された
かどうかにより、診断を開始するか否かを判断する(S
A1)。ここで診断を開始しない場合には、運転マップ
に従って通常の電磁ソレノイド5の通常駆動を開始す
る。一方、診断開始と判断と判断したときには、先ず、
検査回数Kとして「1」をセットするとともに(SA
2)、それとは異なる凹み検出回数Nとして「1」をセ
ットする(SA3)。続いて、駆動電圧Vと検査時間T
をそれぞれリセットし後(SA4及びSA5)、待ち時
間Tを微少時間ΔTずつカウントし(SA6)、それが
予め設定された電流波形計測開始時間T0となったら
(SA7でYES)、前記油温センサ3により検出され
た油温を読み込み前述したRAMに記憶し(SA8)、
更に駆動電圧Vに診断電圧である基準電圧V1を設定す
るとともに、前記A/Tコントロールユニット2に電磁
ソレノイド5への基準電圧V1の供給を開始させる(S
A9)。その後、待ち時間Tが、電流波形計測終了時間
T1に達するまでの間に(SA11でNO)、前記A/
Tコントロールユニット2に供給電流の波形を検出させ
る一方、前記波形における凹み部分X(図5及び図6参
照)の検出処理を行う(SA10)。
【0020】やがて、待ち時間Tが、電流波形計測終了
時間T1に達し、ステップSA11の判別結果がYES
になったら、凹み検出回数Nの設定値が「1」であるか
を判別する(SA12)。なお、この時点では凹み検出
回数が1回目であって「N=1」であるため判別結果が
YESとなる。従ってステップSA13へ進み、更に、
ステップSA10の検出処理で供給電流の波形に凹み部
分Xが検出されたか否かを判別する。そして、凹み部分
Xが検出されていれば、電磁ソレノイド5におけるオフ
状態からオン状態への作動が正常であると判定し、その
判定結果を前述したRAMに一旦記憶する(SA1
4)。しかる後、凹み検出回数Nをインクリメントする
とともに(SA15)、ステップSA4へ戻り、前述し
たステップSA11までの動作を再び行う。次に、今度
はステップSA12からステップ17へ進み、ステップ
SA10の2回目の検出処理で供給電流の波形に凹み部
分Xが検出されたか否かを判別し、凹み部分Xが検出さ
れていれば、電磁ソレノイド5におけるオン状態からオ
フ状態への作動が正常であると判定し、その判定結果を
前述したRAMに一旦記憶する(SA18)。これによ
り1回目の検査を終了するとともに、ステップSA20
へ進む。
【0021】なお、以上の動作中において、前述したス
テップSA13の判別結果がNOであり、1回目の凹み
検出処理(SA10)で供給電流の波形に凹み部分が検
出されなかった場合には、電磁ソレノイド5におけるオ
フ状態からオン状態への作動が異常であると判定し、そ
の判定結果をRAMに一旦記憶した後(SA16)、2
回目の凹み検出処理を行うことなく、そのまま1回目の
検査処理終了するとともに、ステップSA20へ進む。
また、前述したステップSA17の判別結果がNOであ
り、2回目の凹み検出処理(SA10)で供給電流の波
形に凹み部分が検出されなかった場合には、電磁ソレノ
イド5におけるオン状態からオフ状態への作動が異常で
あると判定し、その判定結果をRAMに一旦記憶した後
(SA19)、1回目の検査処理を終了するとともに、
ステップSA20へ進む。
【0022】続くステップSA20では、ステップSA
3以降の検査処理を行った回数つまり検査回数Kが予め
設定された所定回数K1となったか否かを判断する。こ
こで、所定回数となっていなければ、検査回数Kをイン
クリメントするとともに(SA21)、ステップSA3
へ戻る。やがて、前記検査処理を所定回数繰り返し、ス
テップSA20の判断結果がYESになると、最終的な
正常/異常の別を診断する(SA22)。かかる診断
は、前述した所定回数の検査処理中にRAMに記憶して
おいた判定結果を用いて、所定回数K1に対する、電磁
ソレノイド5のオフ状態からオン状態への作動と、オン
状態からオフ状態への作動とが共に正常であった回数の
割合を算出し、それが予め設定された所定の割合よりも
多い場合には正常であると診断し、逆に少ない場合には
異常と診断する。そして、正常であると判断したときに
は(SA23でYES)、診断動作を終了した後、一
方、異常であると判断したときには(SA23でN
O)、警告灯を点灯して、その旨を使用者或いは検査者
に報知した後(SA24)、それぞれ、運転マップに従
って通常の電磁ソレノイド5の通常駆動を開始する。
【0023】次に、前述したステップSA10で行う、
供給電流の波形における凹み部分の検出処理を、図4の
フローチャートに従い説明する。かかる処理では、先
ず、電流波形計測終了時間T1と閾値DVithとを、
ステップSA8で記憶した油温に基づき、決められた関
数計算により求める。また、前回読み込んだ電流値Vi
1を初期値Vi0とする(SB1)。次に、電流値また
は電流相当電圧Viを読み込むとともに(SB2)、そ
れをその時点の電流値Vi1としてセットする(SB
3)。しかる後、初期値Vi0と電流値Vi1とに基づ
き微分値(電流変化速度)DViを演算し(SB4)、
それがステップSB1で演算した値よりも大きいか否か
を判別する(SB5)。大きい場合にはフラグFに
「1」をセットした後(SB6)、逆に小さい場合には
フラグFに「0」をセットした後(SB7)次へ進み、
フラグFが「0」から「1」へ変化した回数Nfをカウ
ントする(SB8)。
【0024】そして、フラグFが「0」から「1」へ変
化した回数Nfをカウントする(SB8)。そして、回
数Nfが2回以上であったとき(SB9でYES)、つ
まり図5に示すように、駆動電圧の供給に伴い電磁ソレ
ノイド5のプランジャがオフ位置からオン位置方向へ正
常に動作し、オン位置で一旦停止した場合、及び図6に
示すように、オフ状態からオン状態へ至った直後にリバ
ウンドした場合には、電磁ソレノイド5に供給した電流
波形に凹み部分Xが有るとする(SB10)。また、2
回以上でなければ(SB9でNO)、電磁ソレノイド5
に供給した電流波形に凹み部分Xが無いとする(SB1
1)。これにより、電流波形における凹み部分の検出処
理を終了する。
【0025】以上の構成からなる本実施の形態において
は、電磁ソレノイド5の診断を、供給電流の波形に凹み
部分Xが有るかの判断に基づき診断を行うため、仮に低
温の環境下において行ったとき、プランジャの動作開始
時点でコイルを流れる電流が減少する迄には至らない場
合であっても診断が可能となる。しかも、診断に際して
は、駆動用の作動電圧とは異なる矩形状の診断電圧とし
ているため、前記波形の凹み部分における変化が微少で
あったとしても、その変化をより確実に検出することが
でき、診断精度が高い。また、オフ状態からオン状態へ
の動作、及びオン状態からオフ状態への動作の双方を診
断するため、いずれか一方の動作のみを診断する場合に
比べ、より高い診断精度を確保することができる。ま
た、前述したステップSA3〜SA19の検査処理(本
発明の請求項1における診断動作)を複数回行い、正常
であった検査結果(診断の結果)の割合が、設定された
割合を越えたとき、最終的に電磁ソレノイド5が正常で
あると診断するため、図4をもって説明した凹み部分の
検出処理の結果に誤差があったとしても、その誤差を吸
収することができる。よって、より確実な診断を行うこ
とができ、診断結果に高い信頼性を確保することができ
る。
【0026】また、本実施の形態においては、供給電流
の波形の検出時間(電流波形計測終了時間T1)を、電
磁ソレノイド5の環境温度である油温に基づき、決めら
れた関数計算により求めることから、前記検出時間を、
自動的に低温時には長くし、かつ高温時には短く設定す
ることができる。よって、環境温度の変化によりプラン
ジャの動作速度が変化するような場合には、供給電流の
波形の検出時間を不必要に長く費やしたりすることがな
く、診断時間の短縮化を図ることができる。特に、電磁
ソレノイド5のように、プランジャの動作速度が環境温
度の変化を受けやすいものにおいては、かかる効果が大
きい。また、凹み部分の検出処理においては、供給電流
の波形における凹み部分Xの変化が微小である場合であ
っても、前記変化がより顕著に現れる電流変化速度に基
づき、前記供給電流の波形に凹み部分Xを検出し、その
検出をより確実に行い得るようにした。よって、さらに
高い診断精度を確保することができる。
【0027】なお、凹み部分の検出処理については、図
4で説明した処理に代え、例えば図7のフローチャート
に示した処理を行うようにしてもよい。すなわち、かか
る処理は、先ず、電流波形計測終了時間T1を、ステッ
プSA8で記憶した油温に基づき決められた関数計算に
より求めるとともに、前回読み込んだ電流値Vi1を初
期値Vi0とし、かつ前回演算された微分値(電流変化
速度)DViを基準値DVi0とする(SC1)。そし
て、電流値または電流相当電圧Viを読み込むとともに
(SC2)、それをその時点の電流値Vi1としてセッ
トする(SC3)。しかる後、新たな微分値DVi0を
演算し(SC4)、それが基準値DVi0よりも小さい
場合には(SC5でYES)、フラグFFに「1」をセ
ットした後(SC6)、逆に大きい場合にはフラグFF
に「0」をセットした後(SC7)次へ進む。以後、ス
テップSC8〜SC11は、前述したステップSB8〜
SB11と同一の処理を行う。かかる処理を行った場合
においても、図4で説明した凹み部分の検出処理と同様
の理由により、高い診断精度を確保することができる。
なお、図7の処理時に、駆動電圧の供給に伴い電磁ソレ
ノイド5のプランジャがオフ位置からオン位置方向へ正
常に動作し、オン位置で一旦停止した場合における各値
の時間変化は図8に示すとおりである。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の診断装置
においては、電磁弁へ診断電圧を供給し、供給電流の波
形に凹み部分が有るか否かに基づき診断を行うことによ
り、プランジャの動きが遅く、その動作開始時点で供給
電流が一時的に減少するまでに至らない場合であって
も、診断が可能であるようにした。よって、例えば、低
温の環境下において、油圧回路に用いられる電磁弁のよ
うにオン動作直後におけるプランジャの動作が遅いもの
に使用する場合であっても診断が可能となる。しかも、
電磁弁に供給する電圧を駆動用の作動電圧とは異なる矩
形状の診断電圧とし、前記波形の凹み部分における変化
が微少であったとしても、それをより確実に検出するこ
とができるようにしたことから、高い診断精度を確保す
ることができる。
【0029】これに加え、請求項2の診断装置では、電
磁弁におけるオフ状態からオン状態への動作、及びオン
状態からオフ状態への動作の双方が正常であった場合に
だけ、電磁弁が正常であると診断されるようにした。よ
って、電磁弁に対してより確実な診断を行うことがで
き、いずれか一方の動作のみを診断する場合に比べ、よ
り高い診断精度を確保することができる。
【0030】また、請求項3の診断装置では、凹み検出
手段による供給電流の波形の凹み部分の検出に誤差があ
ったとしても、その誤差を吸収することができるように
したことから、より確実な診断を行うことができ、診断
結果に高い信頼性を確保することができる。
【0031】また、請求項4の診断装置では、供給電流
の波形の検出時間を、自動的に低温時には長くし、かつ
高温時には短く設定することができるようにした。よっ
て、環境温度の変化によりプランジャの動作速度が変化
するような場合には、供給電流の波形の検出時間を不必
要に長く費やしたりすることがなく、診断時間の短縮化
を図ることができる。特に、プランジャの動作速度が環
境温度の変化を受けやすい油圧回路に用いる電磁弁の診
断に対しては、かかる効果が大きい。
【0032】また、請求項5及び請求項6の診断装置で
は、供給電流の波形における凹み部分の変化が微小であ
る場合であっても、前記変化がより顕著に現れる電流変
化速度に基づき、前記供給電流の波形に凹み部分を検出
し、その検出をより確実に行い得るようにした。よっ
て、さらに高い診断精度を確保することができる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す故障診断装置の概
略ブロック図である。
【図2】同故障診断装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図3】図2に続くフローチャートである。
【図4】図1における電流波形凹み検出処理を示すフロ
ーチャートである。
【図5】同電流波形凹み検出処理時における各値の時間
変化を示す図である。
【図6】同電流波形凹み検出処理時における、リバウン
ドが生じた場合の各値の時間変化を示す図である。
【図7】本発明の他の実施の形態における、電流波形凹
み検出処理を示すフローチャートである。
【図8】図5に対応する、図7の電流波形凹み検出処理
時における各値の時間変化を示す図である。
【符号の説明】
1 コントロールユニット 2 A/Tコントロールユニット 3 油温センサ 5 電磁ソレノイド X 電流波形の凹み部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プランジャを有する電磁弁に、その駆動
    用の作動電圧とは異なる矩形状の診断電圧を供給する電
    圧供給手段と、 該電圧供給手段による前記電磁弁への診断電圧の供給に
    伴い供給電流の波形を検出する波形検出手段と、 該波形検出手段により検出された供給電流の波形に凹み
    部分を検出する凹み検出手段と、 該凹み検出手段により凹み部分が検出されたとき、前記
    電磁弁が正常であると診断する判断動作を行う診断手段
    とを備えたことを特徴とする電磁弁の故障診断装置。
  2. 【請求項2】 前記診断手段は、前記電圧供給手段、前
    記波形検出手段、前記凹み検出手段の動作を制御すると
    ともに、前記診断電圧の供給から、前記凹み部分の検出
    までの動作を2回行わせ、前記凹み検出手段が前記凹み
    部分を2回検出したとき、前記電磁弁正常であると診断
    する診断動作を行うことを特徴とする請求項1記載の電
    磁弁の故障診断装置。
  3. 【請求項3】 前記診断手段は、前記診断動作を複数回
    行うとともに、電磁弁が正常であると診断する割合が、
    設定された割合を越えたとき、電磁弁が正常であると診
    断することを特徴とする請求項1又は2記載の電磁弁の
    故障診断装置。
  4. 【請求項4】 前記波形検出手段による供給電流の変化
    の検出時間を、電磁弁の環境温度に応じて設定する検出
    時間設定手段を備えたことを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の電磁弁の故障診断装置。
  5. 【請求項5】 前記凹み検出手段は、前記供給電流の波
    形の検出時間内で電流の変化速度を演算するとともに、
    その電流変化速度が2回以上設定速度を越えたか否かに
    基づき、前記供給電流の波形に凹み部分を検出すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁
    弁の故障診断装置。
  6. 【請求項6】 前記凹み検出手段は、前記供給電流の波
    形の検出時間内で電流の変化速度を演算するとともに、
    その電流変化速度が2回以上減少したか否かに基づき、
    前記供給電流の波形に凹み部分を検出することを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁弁の故障
    診断装置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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