JPH10310596A - ジガラクトシルセラミド誘導体およびその製造方法 - Google Patents
ジガラクトシルセラミド誘導体およびその製造方法Info
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- JPH10310596A JPH10310596A JP9119195A JP11919597A JPH10310596A JP H10310596 A JPH10310596 A JP H10310596A JP 9119195 A JP9119195 A JP 9119195A JP 11919597 A JP11919597 A JP 11919597A JP H10310596 A JPH10310596 A JP H10310596A
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Abstract
セラミド誘導体の新規化合物、新規中間体および工業的
に優れた新規製造方法を提供する。 【解決手段】 保護二糖類活性体(I)とアルコール誘導
体(II)とを反応させて保護β-ジガラクトシルセラミド
誘導体(III)とし、次いで脱保護することにより、β-ジ
ガラクトシルセラミド誘導体(IV)を得る製造法。保護β
-ジガラクトシルセラミド誘導体(III)は、本製造にあた
り有用な新規中間体である。 【化1】
Description
な、β-ジガラクトシルセラミド誘導体の新規化合物、
新規中間体および工業的に優れた新規製造方法に関す
る。
-4Galβ1-1Ceramide)は、下記化学式で表される側鎖が
異なる3化合物の混合物であり、スーパー抗原(Staphyl
ococcal enterotoxin B、以下 SEB)が、ヒト腎近位尿細
管培養細胞に特異的に結合する際の結合部位であること
が知られている[Glycobiology,5(3),327-333(199
5).]。
ことから、SEBのT細胞活性化反応に何らかの影響を与え
ていることが推測され、スーパー抗原のT細胞阻害、サ
イトカインの産生抑制、あるいは好中球の増殖抑制等の
薬理効果が期待されている。さらに具体的には、例え
ば、以下の医薬用途等に有用である。
ことによって、PhospholipaseA2を阻害し、抗癌活性を
発現すると言われている物質が見つかっている(Eur.J.P
harmacol.Vol.294:555-563,1995.)。すでに、staurospo
rineやsphingosineなどはPhosphokinase Cを阻害するこ
とによって、carcinoma cell lineの浸潤や癌細胞のlam
inineやcollagenへの接着を阻害することが知られてい
る。これらのことはスフィンゴ糖脂質の癌転移抑制作用
の可能性を示唆するものである。糖脂質やスフィンゴミ
エリンの前駆物質あるいは代謝産物であるセラミドは、
生体内で修飾分解され、スフィンゴシン、セラミド-1-
リン酸、スフィンゴシン-1-リン酸等に変換されてい
く。これらの誘導体は細胞の分化、増殖に機能的に関与
していることが示されつつある(薬学雑誌、Vol.114,655
-668,1994.)。TNF-αによるアポトーシスの誘導のセカ
ンドメッセンジャーとしてのセラミドの可能性が強く示
唆されている(Science,Vol.259,1769,1993.)。スフィン
ゴ糖脂質がこれらの作用に代わる可能性により、抗癌剤
としての有用性が期待される。
フィンゴシン類似構造を持つISP-1はサイクロスポリンA
よりも強力な免疫抑制作用を示すことが示されている。
その作用機序はIL-2産生経路を阻害するサイクロスポリ
ンAとは異なり、細胞障害性T細胞のアポトーシスの誘導
を起こすと考えられている。このアポトーシスの誘導は
ISP-1がスフィンゴ脂質生合成経路のセリンパルミトイ
ルトランスフェラーゼを阻害することによって、スフィ
ンゴ脂質を減少させた結果であると考えられている(生
化学、Vol.68,444-452,1996.)。スフィンゴ糖脂質がこ
のスフィンゴ脂質生合成経路の調節に関与している可能
性により、免疫抑制作用が期待される。
CD14negative細胞においてはhuman immunodeficiency v
irus(HIV)の侵入時のリセプターとなっている。GalCer
は、HIV-1 surface envelope glycoprotein gp120のV3
regionを認識することが知られている。このV3 loopはH
IV-1によるFusion processに重要な役割を担っている。
GalCerの可溶性アナローグ[CA52(N15)]が合成され、そ
の抗HIV作用が検討された(J.Biol.Chem.Vol.272,7245-7
252,1997.)。CA52(N15)はGalCerを発現するCD4positiv
e,negative細胞のいずれにおいてもHIVによる細胞fusio
nとHIVの侵入を阻害した。この結果はスフィンゴ糖脂質
の抗HIV作用の可能性を示すものである。
xin-B,Velo toxinなど) Digalactosylceramide(GalGalCer)はヒト腎の近位尿細
管においてStaphylococcus enterotoxin-B(SEB)のリセ
プターであることが示された(Glycobiology Vol,5;327-
333,1995.)。このことはDigalactosylceramideならびに
そのアナローグを可溶性リセプターとして使用すれば、
Staphylococcus aureus感染にともなって遊離されるSEB
の中和剤と成り得る可能性を示唆するものである。ま
た、スフィンゴ糖脂質Globotriaosylceramide(Gb3)はVe
rotoxinに結合することが知られており、母乳中に豊富
に含まれて、乳児の感染に伴うVerotoxinによる下痢に
対して防御的な作用を持つとの仮説も立てられている
(J.Infect.Vol.166:832-836,1992.)。このようなことか
らGb3を含むスフィンゴ糖脂質はVerotoxinの有効な中和
剤となり得る。
ゾーム中に存在するグルコシルセラミドの分解酵素であ
るグルコシルセレブロシダーゼ遺伝子の変異によって発
症する。この疾患では肝臓およびひ臓の肥大が主要な症
状として現れるが病態によっては神経症状を呈する(フ
ァルマシア、Vol.32:1365-1368,1996.)。従って、特異
的なグルコシルセラミドの合成阻害剤はこの疾患に有効
である。
然物からの抽出する以外にジガラクトシルセラミドを得
る方法はなく、安価かつ大量に得ることはできなかっ
た。
点の改善を目指して鋭意研究を進めてきた。その結果、
下記化学反応式で表される工程に従い、保護二糖類活性
体(I)とアルコール誘導体(II)とを反応させて保護β-ジ
ガラクトシルセラミド誘導体(III)とし、次いで脱保護
することにより、目的とするβ-ジガラクトシルセラミ
ド誘導体(IV)が、安価かつ大量に製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
味を有する。) さらに本発明により、ジガラクトシルセラミドの新規誘
導体も得ることができ、より優れた薬理活性と安全性を
期待することができる。従って本発明は、ジガラクトシ
ルセラミドおよびその新規誘導体の工業的製造方法を提
供するものであり、また医薬として優れた新規誘導体を
提供するものであり、さらにその製造にあたり有用な新
規中間体を提供するものである。
まず、本発明にかかる保護二糖類活性体(I)は下記一般
式で表される。
ン原子をそれぞれ意味する。ここで水酸基の保護基と
は、通常有機合成において用いられる水酸基の保護基で
あれば限定されないが、具体的には、例えばアセチル
基、ベンゾイル基等のアシル基、メチル基、ベンジル基
等のエーテル残基等を挙げることができる。また2つの
R1がジメチルケタール(イソプロピリデン)基またはフェ
ニルアセタール(ベンジリデン)基等の環状エーテルを形
成してもよい。さらにそれぞれのR1は、2種類以上の相
異なる基であってもよい。次にハロゲン原子とは具体的
には、塩素原子、臭素原子、フッ素原子を意味し、フッ
素原子がより好ましい。なお、本発明にかかる保護二糖
類活性体(I)には、2つのガラクトース残基間の(1→4)
グリコシド結合において、α結合とβ結合の2種類の立
体異性体が存在するが限定されず、いずれか一方の異性
体あるいは混合物であってもよいが、α結合がより好ま
しい。保護二糖類活性体(I)としてより具体的には、例
えば次の化合物を挙げることができるが、これらには限
定されない。 (1) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-アセチル-α-D-ガラクト
ピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β/α-D-
ガラクトピラノシル・フルオリド (2) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-アセチル-α-D-ガラクト
ピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β/α-D-
ガラクトピラノシル・ブロミド (3) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-アセチル-α-D-ガラクト
ピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β/α-D-
ガラクトピラノシル・クロリド (4) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-ガラク
トピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β/α
-D-ガラクトピラノシル・フルオリド (5) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-ベンジル-α-D-ガラクト
ピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンジル-β/α-D-
ガラクトピラノシル・フルオリド
Hで表される。式中Rは下記一般式で表される基
カニル基または8-ヘプタデセニル基を、R3は水酸基の保
護基を意味する。) または下記一般式で表される基
る。)を意味する。ここでR3の定義における水酸基の保
護基とは、R1における定義と同様である。本発明にかか
るアルコール誘導体(II)は、分子内に二重結合を有して
おり、(E)あるいは(Z)幾何異性体が存在するが、本発明
においては限定されずいずれか一方あるいは混合物でも
よいが、(E)体がより好ましい。さらにアルコール誘導
体(II)は分子内に不斉炭素原子を有しており、(R)ある
いは(S)光学異性体が存在するが、本発明においては限
定されずいずれか一方あるいはラセミ体でもよいが、(2
S,3R)異性体がより好ましい。アルコール誘導体(II)と
してより具体的には、例えば次の化合物を挙げることが
できるが、これらには限定されない。 (1) 1-O-ベンゾイル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン (2) 1-O-アセチル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン (3) 1-O-ベンジル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン (4) 3-O-ベンゾイル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン (5) 3-O-アセチル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン (6) 3-O-ベンジル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン
導体(III)は、下記一般式で表される。本発明にかかる
保護β-ジガラクトシルセラミド誘導体(III)は新規化合
物であり、本発明において中間体として重要である。
を有する。本発明にかかる保護β-ジガラクトシルセラ
ミド誘導体(III)にも、2つのガラクトース残基間の(1
→4)グリコシド結合において、α結合とβ結合の2種類
の立体異性体が存在するが限定されず、いずれか一方の
異性体あるいは混合物であってもよいが、α結合がより
好ましい。また保護β-ジガラクトシルセラミド誘導体
(III)は分子内に二重結合を有しており、(E)あるいは
(Z)幾何異性体が存在するが、本発明においては限定さ
れずいずれでもよいが、(E)がより好ましい。さらに保
護β-ジガラクトシルセラミド誘導体(III)は分子内に不
斉炭素原子を有しており、(R)あるいは(S)光学異性体が
存在するが、本発明においては限定されずいずれでもあ
るいはラセミ体でもよいが、(2S,3R)異性体がより好ま
しい。保護β-ジガラクトシルセラミド誘導体(III)とし
てより具体的には、例えば次の化合物を挙げることがで
きるが、これらには限定されない。なおここでスフィン
ゴシンとは、R2がペンタデカニル基、ヘプタデカニル基
または8-ヘプタデセニル基のいずれかである、2-アミノ
-4-オクタデセン-1,3-ジオールを意味する。 (1) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-アセチル-α-D-ガラクト
ピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-ガラ
クトピラノシル)-(1→3)-1-O-ベンゾイル-2-N-パルミト
イルスフィンゴシン (2) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-ガラク
トピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-
ガラクトピラノシル)-(1→3)-1-O-ベンゾイル-2-N-パル
ミトイルスフィンゴシン (3) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-ベンジル-α-D-ガラクト
ピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンジル-β-D-ガラ
クトピラノシル)-(1→3)-1-O-ベンゾイル-2-N-パルミト
イルスフィンゴシン (4) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-アセチル-α-D-ガラクト
ピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-D-ガラ
クトピラノシル)-(1→3)-3-O-ベンゾイル-2-N-パルミト
イルスフィンゴシン (5) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-ガラク
トピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンゾイル-β-D-
ガラクトピラノシル)-(1→3)-3-O-ベンゾイル-2-N-パル
ミトイルスフィンゴシン (6) O-(2',3',4',6'-テトラ-O-ベンジル-α-D-ガラクト
ピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-ベンジル-β-D-ガラ
クトピラノシル)-(1→3)-3-O-ベンゾイル-2-N-パルミト
イルスフィンゴシン
(IV)は、下記一般式で表される。
る。)または下記一般式で表される基
る。)を意味する。本発明にかかるβ-ジガラクトシル
セラミド誘導体(IV)にも、2つのガラクトース残基間の
(1→4)グリコシド結合において、α結合とβ結合の2種
類の立体異性体が存在するが限定されず、いずれか一方
の異性体あるいは混合物であってもよいが、α結合がよ
り好ましい。またβ-ジガラクトシルセラミド誘導体(I
V)も分子内に二重結合を有しており、(E)あるいは(Z)幾
何異性体が存在するが、本発明においては限定されずい
ずれでもよいが、(E)がより好ましい。さらにβ-ジガラ
クトシルセラミド誘導体(IV)は分子内に不斉炭素原子を
有しており、(R)あるいは(S)光学異性体が存在するが、
本発明においては限定されずいずれでもあるいはラセミ
体でもよいが、(2S,3R)異性体がより好ましい。β-ジガ
ラクトシルセラミド誘導体(IV)としてより具体的には、
例えば次の化合物を挙げることができる(スフィンゴシ
ンの定義は前記と同様である。)。 (1) O-(α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-β-D-ガラ
クトピラノシル)-(1→3)-2-N-パルミトイルスフィンゴ
シン (2) O-(α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-β-D-ガラ
クトピラノシル)-(1→1)-2-N-パルミトイルスフィンゴ
シン
ルセラミド誘導体(V)は下記一般式で表される新規化合
物である。
ニル基または8-ヘプタデセニル基を、R3は水酸基の保護
基を意味する。本発明にかかるβ-ジガラクトシルセラ
ミド誘導体(V)にも、2つのガラクトース残基間の(1→
4)グリコシド結合において、α結合とβ結合の2種類の
立体異性体が存在するが限定されず、いずれか一方の異
性体あるいは混合物であってもよいが、α結合がより好
ましい。β-ジガラクトシルセラミド誘導体(V)も分子内
に二重結合を有しており、(E)あるいは(Z)幾何異性体が
存在するが、本発明においては限定されずいずれでもよ
いが、(E)がより好ましい。さらにβ-ジガラクトシルセ
ラミド誘導体(V)は分子内に不斉炭素原子を有してお
り、(R)あるいは(S)光学異性体が存在するが、本発明に
おいては限定されずいずれでもあるいはラセミ体でもよ
いが、(2S,3R)異性体がより好ましい。β-ジガラクトシ
ルセラミド誘導体(V)としてより具体的には、例えば次
の化合物を挙げることができる。 (1) O-(α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-β-D-ガラ
クトピラノシル)-(1→3)-2-N-パルミトイル-4-オクタデ
セン-1,3-ジオール (2) O-(α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-β-D-ガラ
クトピラノシル)-(1→3)-2-N-ステアロイル-4-オクタデ
セン-1,3-ジオール (3) O-(α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-O-β-D-ガラ
クトピラノシル)-(1→3)-2-N-オレオイル-4-オクタデセ
ン-1,3-ジオール
述する。本発明においては、保護二糖類活性体(I)と一
般式ROHで表されるアルコール誘導体(II)とを反応さ
せて保護β-ジガラクトシルセラミド誘導体(III)を得る
工程(工程1)、と保護β-ジガラクトシルセラミド誘導
体(III)を脱保護し目的とするβ-ジガラクトシルセラミ
ド誘導体(IV)を得る工程(工程2)からなる(前記化学反
応式[化11]参照)。
が、より具体的には、例えば Tetrahedron Lett.,27,47
53-4756(1986). 等に記載された方法に従って行うこと
ができる。
離法、例えば加水分解、接触還元等により行うことがで
きる。
セラミド誘導体(IV)あるいはβ-ジガラクトシルセラミ
ド誘導体(V)は医薬として有用であるが、より具体的に
は、例えば以下の適応症を挙げることができるが、それ
らには限定されない。 (1) 抗癌剤(抗癌、癌転移抑制) (2) 免疫抑制剤(臓器移植など) (3) 抗HIV剤 (4) 抗毒素作用(Staphylococcus enterotoxin-B,Velo t
oxinなど) (5) ゴーシェ病
下に製造例および実施例を掲げるが、本発明がこれらに
限定されないことは言うまでもない。
チル-α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-
アセチル-β/α-D-ガラクトピラノースの合成
冷却し、ここに 4-O-α-D-ガラクトピラノシル-D-ガラ
クトピラノース 500mg(1.46mmol)と4-ジメチルアミノピ
リジン(DMAP, 1mg)を加え室温で17時間攪拌した。その
後、反応溶媒を減圧下留去した。残査を氷水で洗浄後、
塩化メチレン(100ml)に溶解し、2%クエン酸水溶液(20m
l)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄後、乾
燥し溶媒を減圧下留去した。得られた残査をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル系)
で精製して、無色アモルファス状の標題化合物 970mg
(α/β=1:1)を得た。(収率; 98%)
5.71(d,1H,J=8.1Hz)、5.59(dd,1H,J=1.3Hz,3.3Hz)、5.57
(dd,1H,J=1.3Hz,3.3Hz)、5.41(dd,1H,J=10.8Hz,3.6Hz)、
5.40(dd,1H,J=10.8Hz,7.6Hz)、5.38(dd,1H,J=10.8Hz,3.6
Hz)、5.32(dd,1H,J=7.9Hz,10.6Hz)、5.23(dd,1H,J=7.5Hz,
11.1Hz)、5.22(dd,1H,J=7.5Hz,11.0Hz)、5.02(d,1H,J=3.7
Hz)、5.00(d,1H,J=3.7Hz)、4.87(dd,1H,J=2.6Hz,10.6Hz)、
4.52(br-t,2H,J=7.0Hz)、4.41(dd,1H,J=7.0Hz,11.4Hz)、
4.35(dd,1H,J=6.6Hz,11.0Hz)、4.22(br-t,1H,J=7.0Hz)、
4.20(br-d,1H,J=2.8Hz)、4.17-4.10(m,7H)、4.07(dd,1H,J
=11.2Hz,6.4Hz)、3.93(br-t,1H,J=7.0Hz)、2.16,2.15(6s,
3H)、2.14(6s,3H)、2.12-2.10(12s,3H)、2.07(6s,3H)、2.05
-2.03(12s,3H)、2.00(6s,3H).
チル-α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-
アセチル-β/α-D-ガラクトピラノシル・フルオリドの
合成
アセチル-α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-ト
リ-O-アセチル-β/α-D-ガラクトピラノース 500mg(0.7
4mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、ヒドラジ
ンアセテート 81mg(0.88mmol)を加え、50℃で2時間攪拌
した。その後減圧下溶媒を留去し、得られた残査を酢酸
エチル(100ml)で希釈した。有機層を水(20ml)、次いで
飽和食塩水(20ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残査をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル
系)で精製して、無色アモルファス状の1-ヒドロキシル
体 420mgを得た。(収率; 90%) 続いて、得られた1-ヒドロキシル体 420mg(0.66mmol)を
1,2-ジメトキシエタン(4.2ml)に溶解し、-30℃に冷却し
た。ここにすばやくジエチルアミノサルファートリフル
オリド[DAST, 210ml(1.6mmol)]を加え、室温で50分攪拌
した。その後、再び-30℃に冷却し、メタノール(0.1ml)
を加え、その温度で数分間攪拌した。その後、減圧下溶
媒を留去し、残査を塩化メチレン(100ml)で希釈した。
これを飽和炭酸水素ナトリウム(20ml)で洗浄し、乾燥
後、溶媒を減圧下留去した。得られた残査をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル系)
で精製して、無色アモルファス状の標題化合物 350mg
(α/β=2:1)を得た。(収率;83%)
z,2.4Hz)、5.72(dd,1H.J=52.0Hz,4.0Hz)、5.56(dd,1H,J=
1.2Hz,3.2Hz)、5.36(dd,2H,J=10.8Hz,3.2Hz)、5.26(dd,2
H,J=10.4Hz,7.2Hz)、5.22(br-d,1H,J=3.6Hz)、5.07(d,1H,
J=3.6Hz)、5.01(d,1H,J=3.6Hz)、4.50(br-t,1H,J=7.6Hz)、
4.37(dd,1H,J=10.8Hz,7.2Hz)、4.29(br-t,1H,J=6.8Hz)、
4.17-4.09(m,3H)、2.14-2.00(14s,3H).
フェニルシリル-2-N-パルミトイルスフィンゴシンの合
成
リル基を意味する。) (2S,3R,4E)-N-パルミトイルスフィンゴシン 280mg(0.52
mmol)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液に、tert-ブチ
ルクロロジフェニルシラン 140ml(0.55mmol)とイミダゾ
ール 89mg(1.3mmol)を加え、60℃で6時間攪拌した。そ
の後、反応混合物を室温まで放冷後、直接シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製して、
無色透明油状の標題化合物 234mgを得た。(収率; 58
%)
9-7.38(m,6H)、6.11(d,1H,J=7.6Hz)、5.78(dt,1H,J=15.2H
z,6.8Hz)、5.49(dd,1H,J=15.2Hz,6.0Hz)、4.21(m,1H)、3.9
8(ddd,1H,J=12.0Hz,7.6Hz,4.0Hz)、3.97(dd,1H,J=12.8H
z,4.0Hz)、3.78(dd,1H,J=10.4Hz,3.6Hz)、3.56(d,1H,J=8.
0Hz)、2.16(t,2H,J=7.6Hz)、2.05(q,2H,J=6.8Hz)、1.61(m,
2H)、1.30-1.26(m,46H)、1.09(s,9H)、0.90(t,6H,J=6.8H
z).
O-tert-ブチルジフェニルシリル-2-N-パルミトイルスフ
ィンゴシンの合成
シリル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン 234mg(0.30mm
ol)のピリジン(2ml)溶液を0℃に冷却し、ここに塩化ベ
ンゾイル 42ml(0.36mmol)を加え、その温度で30分間攪
拌した。その後、メタノール(2ml)を加えて5分間攪拌
し、酢酸エチル(50ml)で希釈した。これを1N-塩酸水溶
液(10ml)、飽和炭酸水素ナトリウム(10ml)、次いで飽和
食塩水(10ml)で洗浄した。そして無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残査をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチ
ル系)で精製して、無色透明油状の標題化合物 208mgを
得た。(収率; 79%)
H)、7.55(m,2H)、7.43-7.29(m,7H)、7.20(m,2H)、5.88(dt,1
H,J=15.2Hz,6.8Hz)、5.74(d,1H,J=9.2Hz)、5.66(t,1H,J=
7.6Hz)、5.50(dd,1H,J=15.2Hz,7.6Hz)、4.44(ddd,1H,J=1
2.8Hz,9.2Hz,3.6Hz)、3.89(dd,1H,J=10.4Hz,3.2Hz)、3.71
(dd,1H,J=10.4Hz,4.0Hz)、2.10(td,2H,J=7.2Hz,2.8Hz)、
2.01(q,2H,J=6.8Hz)、1.59(t,2H,J=7.2Hz)、1.30-1.23(m,
46H)、1.05(s,9H)、0.88(t,6H).
N-パルミトイルスフィンゴシンの合成
ル-1-O-tert-ブチルジフェニルシリル-2-N-パルミトイ
ルスフィンゴシン 208mg(0.24mmol)のテトラヒドロフラ
ン(2ml)溶液を0℃に冷却し、ここに 1.0M-(n-テトラブ
チル)アンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン溶
液(0.2ml, 0.71mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。そ
の後、反応混合物を塩化メチレン(50ml)で希釈し、飽和
塩化アンモニウム水溶液(10ml)、次いで飽和食塩水(10m
l)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶
媒を留去した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(塩化メチレン/メタノール系)で精製して、白色
鑞状の標題化合物 102mgを得た。(収率;67%)
H)、7.45(m,2H)、5.93(d,1H,J=7.6Hz)、5.77(dt,1H,J=15.2
Hz,7.6Hz)、5.52(dd,1H,15.2Hz,6.4Hz)、4.57(dd,1H,J=1
2.8Hz,8.4Hz)、4.43-4.38(m,2H)、4.26(dt,1H,J=6.4Hz,5.
2Hz)、2.81(d,1H,J=5.2Hz)、2.19(t,2H,J=7.2Hz)、2.01(q,
2H,J=7.2Hz)、1.60-1.56(m,2H)、1.32-1.22(m,46H)、0.88
(t,6H,J=6.4Hz).
パルミトイルスフィンゴシンの合成
mmol)をピリジン(5ml)に溶解し、塩化トリチル 260mg
(0.93mmol)を加え、室温で24時間攪拌した。その後、さ
らに50℃で4時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷
後、減圧下溶媒を溜去した。残査をクロロホルム(100m
l)で希釈し、水(20ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧下溶媒を溜去した。得られた残査をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エ
チル系)で精製して、無色透明油状の標題化合物 335mg
を得た。(収率; 92%)
3-7.29(m,5H)、7.27-7.23(m,5H)、6.09(d,1H,J=8.1Hz)、5.
63(dt,1H,J=6.6Hz,15.4Hz)、5.25(dd,1H,J=6.2Hz,15.4H
z)、4.20-4.16(m,1H)、4.06(ddd,1H,J=4.0Hz,8.0Hz,12.0H
z)、3.42(d,1H,J=8.0Hz)、3.39(dd,1H,J=3.6Hz,9.6Hz)、3.
30(dd,1H,J=4.0Hz,10.0Hz)、2.20(t,2H,J=7.6Hz)、1.91
(m,2H)、1.64(m,2H)、1.31-1.26(m,46H)、0.88(t,6H,J=6.4
Hz).
O-トリチル-2-N-パルミトイルスフィンゴシンの合成
2-N-パルミトイルスフィンゴシン 321mg(0.41mmol)をピ
リジン(2ml)に溶解し、氷水冷却下、攪拌した。この溶
液にDMAP 40mgと塩化ベンゾイル 95ml(0.82mmol)を加
え、室温で24時間攪拌した。更に55℃で1時間攪拌し
た。反応混合物を室温まで放冷後、酢酸エチル(50ml)で
希釈した。これを水(20ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた残査を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸
エチル系)で精製して、無色透明油状の標題化合物 180
mgを得た。(収率;50%)
7-7.53(m,2H)、7.42-7.36(m,7H)、7.31-7.26(m,5H)、7.23-
7.14(m,5H)、5.87(dt,1H,J=6.8Hz,15.2Hz)、5.71(t,1H,J=
7.2Hz)、5.67(d,1H,J=9.2Hz)、5.45(dd,1H,J=15.6Hz,8.0H
z)、4.49(ddd,1H,J=3.6Hz,7.2Hz,11.2Hz)、3.45(dd,H,J=
3.6Hz,9.6Hz)、3.19(dd,1H,J=4.4Hz,10.0Hz)、2.10(t,2H,
J=7.6Hz)、1.99(q,2H,J=6.8Hz)、1.57(m,2H)、1.30-1.23
(m,46H)、0.88(t,6H,J=6.0Hz).
N-パルミトイルスフィンゴシンの合成
ル-1-O-トリチル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン 180
mg(0.20mmol)を塩化メチレン/メタノール(2:1,v/v)混
合溶液 (8.3ml)に溶解し、パラトルエンスルホン酸・1
水和物 18mgを加え、室温で24時間攪拌した。その後、
反応混合物を減圧下濃縮した。得られた残査をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノー
ル系)で精製して、白色鑞状の標題化合物 78mgを得
た。(収率; 59%)
2-7.58(m,1H)、7.48-7.44(m,2H)、6.10(br-d,1H,J=8.8H
z)、5.86(dt,1H,J=14.4Hz,6.8Hz)、5.61(dd,1H,J=7.6Hz,1
4.4Hz)、5.54(t,1H,J=7.6Hz)、4.29(m,1H)、3.75(dd,1H,J=
3.6Hz,12.0Hz)、3.70(dd,1H,J=2.8Hz,11.6Hz)、2.22-2.17
(m,2H)、2.08-2.02(m,2H)、1.64-1.58(m,2H)、1.38-1.20
(m,46H)、0.90(m,6H).
ラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-アセチル-β-
D-ガラクトピラノシル)-(1→3)-(2S,3R,4E)-1-O-ベンゾ
イル2-N-パルミトイルスフィンゴシンの合成
14mg(0.069mmol)および粉末状モレキュラーシーブス4A
300mgを塩化メチレン(1ml)に溶解・縣濁し、0℃で攪拌
した。ここに製造例2で得たO-(2',3',4',6'-テトラ-O-
アセチル-α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-ト
リ-O-アセチル-β/α-D-ガラクトピラノシル・フルオリ
ド 20mg(0.031mmol)の塩化メチレン(2ml)溶液を加え攪
拌した。10分後、製造例6で得た(2S,3R,4E)-1-O-トリ
チル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン 40mg(0.062mmo
l)の塩化メチレン(2ml)溶液を加え、17時間攪拌した。
反応混合物を塩化メチレン(100ml)で希釈し、セライト
を通して濾過した。濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液(10ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧下留去し、得られた残査をシリカゲル薄層ク
ロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル系)で6回展
開して精製し、無色透明油状の標題化合物 5mgを得た。
(収率; 12%) このものを精製することなく次反応に用いた。
(1→4)-O-β-D-ガラクトピラノシル)-(1→3)-(2S,3R,4
E)-2-N-パルミトイルスフィンゴシンの合成
アセチル-α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-ト
リ-O-アセチル-β-D-ガラクトピラノシル)-(1→3)-(2S,
3R,4E)-1-O-ベンゾイル2-N-パルミトイルスフィンゴシ
ン 5.0mg(4.0mmol)をメタノール(0.25ml)とテトラヒド
ロフラン(0.25ml)の混合溶媒に溶解し、28%ナトリウム
メトキシド/メタノール溶液 7.4ml(38.5mmol)を加え、
室温で90分間攪拌した。反応溶液をメタノール(8ml)で
希釈し、Dowex50W-8H(H+型)樹脂で中和した。樹脂を濾
別し、濾液を減圧下溜去した。得られた残査を高分子ゲ
ルSephadex LH-20カラムクロマトグラフィー(メタノー
ル)で精製して、白色鑞状の標題化合物 2.5mgを得た。
(収率; 72%)
1)] FAB-MS; [M+Na]+ m/e884,[M+K]+ m/e 900.1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 5.68(dt,1H,J=15.2H
z,7.6Hz)、5.44(dd,1H,J=15.6Hz,7.6Hz)、4.97(d,1H,J=3.
6Hz)、4.27(d,1H,J=6.8Hz)、4.28-4.25(m,1H)、4.18(dd,1
H,J=10.4Hz,5.2Hz)、4.06(t,1H,J=7.6Hz)、3.99(br-d,1H,
J=3.2Hz)、3.95(m,1H)、3.91(br-d,1H,J=3.2Hz)、3.83-3.4
7(m,10H)、2.17(t,2H,J=7.6Hz)、2.04(q,2H,J=7.6Hz)、1.5
8(m,2H)、1.40-1.28(m,46H)、0.89(t,6H,J=6.8Hz).
チル-α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-トリ-O-
アセチル-β-D-ガラクトピラノシル)-(1→1)-(2S,3R,4
E)-3-O-ベンゾイル2-N-パルミトイルスフィンゴシンの
合成
14mg(0.069mmol)および粉末状モレキュラーシーブス4A
300mgを塩化メチレン(1ml)に溶解・縣濁し、0℃で攪拌
した。ここに製造例2で得たO-(2',3',4',6'-テトラ-O-
アセチル-α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-ト
リ-O-アセチル-β/α-D-ガラクトピラノシル・フルオリ
ド 20mg(0.031mmol)の塩化メチレン(2ml)溶液を加え攪
拌した。10分後、製造例8で得た(2S,3R,4E)-3-O-ベン
ゾイル-2-N-パルミトイルスフィンゴシン 40mg(0.062mm
ol)の塩化メチレン(2ml)溶液を加え、18時間攪拌した。
反応混合物を塩化メチレン(100ml)で希釈し、セライト
を通して濾過した。濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液(10ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧下留去し、得られた残査をシリカゲル薄層ク
ロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル系)で6回展
開して精製し、無色透明油状の標題化合物 8mgを得た。
(収率; 17%)
8-7.53(m,1H)、7.46-7.42(m,2H)、5.90(dt,1H,J=15.4Hz,
6.8Hz)、5.82(d,1H,J=9.5Hz)、5.59(dd,1H,J=1.3Hz,3.4H
z)、5.56(br-t,1H,J=7.0Hz)、5.48(dd,1H,J=7.1Hz,15.2H
z)、5.39(dd,1H,J=3.3Hz,11.0Hz)、5.22(br-d,1H,J=0.7H
z)、5.20(d,1H,J=7.6Hz,10.8Hz)、5.17(dd,1H,J=7.6Hz,1
0.8Hz)、5.02(d,1H,J=3.6Hz)、4.83(dd,1H,J=10.6Hz,2.8H
z)、4.50(m,2H)、4.44(d,1H,J=7.6Hz)、4.28(dd,1H,J=11.4
Hz,7.0Hz)、4.14-4.01(m,4H)、3.74(br-t,1H,J=6.8Hz)、3.
70(dd,1H,J=4.4Hz,10.4Hz)、2.15-2.08(m,2H)、2.04-1.97
(m,2H)、1.59(m,2H)、1.30-1.23(m,46H)、0.88(t,6H,J=6.4
Hz).
(1→4)-O-β-D-ガラクトピラノシル)-(1→1)-(2S,3R,4
E)-2-N-パルミトイルスフィンゴシンの合成
アセチル-α-D-ガラクトピラノシル)-(1→4)-2,3,6-ト
リ-O-アセチル-β-D-ガラクトピラノシル)-(1→1)-(2S,
3R,4E)-3-O-ベンゾイル2-N-パルミトイルスフィンゴシ
ン 5.28mg(4.19mmol)をメタノール(0.35ml)/テトラヒ
ドロフラン(0.35ml)混合溶媒に溶解し、28%ナトリウム
メトキシド/メタノール溶液 7.8ml(40.2mmol)を加え、
室温で90分間攪拌した。反応溶液をメタノール(8ml)で
希釈し、Dowex50W-8H(H+型)樹脂で中和した。樹脂を濾
別し、濾液を減圧下溜去した。得られた残査を高分子ゲ
ルSephadex LH-20カラムクロマトグラフィー(メタノー
ル)で精製して、白色鑞状の標題化合物 2.75mgを得
た。(収率; 76%)
1)] FAB-MS; [M+Na]+ m/e 884.1 H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(ppm) 5.70(dt,1H,J=7.1Hz,
15.4Hz)、5.46(dd,1H,J=7.3Hz,15.2Hz)、5.50(d,1H,J=3.7
Hz)、4.26(dd,2H,J=10.0Hz,7.6Hz)、4.22(dd,1H,J=10.0H
z,4.4Hz)、4.10(br-t,1H,J=7.6Hz)、4.02(br-d,1H,J=2.8H
z)、4.00(ddd,1H,J=12.0Hz,8.0Hz,3.6Hz)、3.94(dd,1H,J=
4.0Hz,1.6Hz)、3.85(dd,1H,J=10.0Hz,3.6Hz)、3.82-3.77
(m,5H)、3.72(dd,1H,J=11.2Hz,4.4Hz)、3.63(br-t,1H,J=
7.2Hz)、3.57(dd,1H,J=10.4Hz,3.2Hz)、3.54-3.52(m,2H)、
2.18(t,2H,J=8.0Hz)、2.03(q,2H,J=6.8Hz)、1.60(m,2H)、
1.38-1.18(m,46H)、0.89(t,6H,J=6.8Hz).
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式で表される保護二糖類活性体
(I)と 【化1】 (式中、R1は水酸基の保護基を、Xはハロゲン原子をそ
れぞれ意味する。) 一般式ROH [式中Rは下記一般式で表される基 【化2】 (式中、R2はペンタデカニル基、ヘプタデカニル基また
は8-ヘプタデセニル基を、R3は水酸基の保護基を意味す
る。) または下記一般式で表される基 【化3】 (式中、R2、R3は前記と同様の意味を有する。)を意味
する。]で表されるアルコール誘導体(II)とを反応させ
て、下記一般式で表される保護β-ジガラクトシルセラ
ミド誘導体(III)とし、 【化4】 (式中、R1、Rはそれぞれ前記と同様の意味を有す
る。) 次いで脱保護することを特徴とする、下記一般式で表さ
れるβ-ジガラクトシルセラミド誘導体(IV)の製造法。 【化5】 [式中R'は下記一般式で表される基 【化6】 (式中、R2は前記と同様の意味を有する。) または下記一般式で表される基 【化7】 (式中、R2は前記と同様の意味を有する。)を意味す
る。] - 【請求項2】 下記一般式で表されるβ-ジガラクトシ
ルセラミド誘導体(V)。 【化8】 (式中、R2は前記と同様の意味を有する。) - 【請求項3】 下記一般式で表される保護β-ジガラク
トシルセラミド誘導体(III)。 【化9】 (式中、R1およびRは前記と同様の意味を有する。)
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP11919597A JP4159629B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | ジガラクトシルセラミド誘導体 |
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---|---|---|---|
JP11919597A JP4159629B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | ジガラクトシルセラミド誘導体 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10310596A true JPH10310596A (ja) | 1998-11-24 |
JP4159629B2 JP4159629B2 (ja) | 2008-10-01 |
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ID=14755284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11919597A Expired - Fee Related JP4159629B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | ジガラクトシルセラミド誘導体 |
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JP (1) | JP4159629B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006096500A3 (en) * | 2005-03-04 | 2006-11-23 | Univ California | Highly efficient synthesis of alpha-o-galactosyl ceramides |
WO2015104284A1 (en) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods and pharmaceutical compositions for preventing or reducing metastatic dissemination |
-
1997
- 1997-05-09 JP JP11919597A patent/JP4159629B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006096500A3 (en) * | 2005-03-04 | 2006-11-23 | Univ California | Highly efficient synthesis of alpha-o-galactosyl ceramides |
WO2015104284A1 (en) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods and pharmaceutical compositions for preventing or reducing metastatic dissemination |
JP2017505301A (ja) * | 2014-01-08 | 2017-02-16 | アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル | 転移性播種を予防又は低減するための方法及び医薬組成物 |
US9851358B2 (en) | 2014-01-08 | 2017-12-26 | Inserm (Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale) | Methods and pharmaceutical compositions for preventing or reducing metastatic dissemination |
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