JPH10308673A - データ符号化方法およびデータ符号化装置ならびにデータ復号化方法およびデータ復号化装置 - Google Patents

データ符号化方法およびデータ符号化装置ならびにデータ復号化方法およびデータ復号化装置

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JPH10308673A
JPH10308673A JP27726597A JP27726597A JPH10308673A JP H10308673 A JPH10308673 A JP H10308673A JP 27726597 A JP27726597 A JP 27726597A JP 27726597 A JP27726597 A JP 27726597A JP H10308673 A JPH10308673 A JP H10308673A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 算術符号化方式とほぼ同程度の符号化および
復号化効率を達成すると共に符号化および復号化速度を
大幅に向上させること。 【解決手段】 このデータ符号化方法では、“0”およ
び“1”からなる2値のビット列を入力する際、“0”
または“1”のいずれか一方を優勢シンボルとし、いず
れか他方を劣勢シンボルとすると共に、その優勢シンボ
ルがn個連続すると予測し、注目系列について予測が当
たったとき、当たり信号のみを出力する。このような、
いわば予測ランレングス符号化を行う際、n個の予測ビ
ット数runより小さい数の区切りビット数で入力ビッ
ト列を区切り、その区切られたパターンに劣勢シンボル
が含まれていたら、そのパターンを含むそれまでに続い
た優勢シンボルのパターンをまとめて符号化している。
なお、復号の際は、逆のアルゴリズムで復号している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2値の情報をその
まま2値のビット列にし、圧縮したり、2値以上の多値
情報源を2値のビット列に変換し、その2値のビット列
を圧縮するデータ符号化方法およびデータ符号化装置な
らびに圧縮された2値のデータを伸長するデータ復号化
方法およびデータ復号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、“0”と“1”からなる2値信号
を扱う情報理論の世界では、算術符号化方式と呼ばれる
ものが知られている。この算術符号化方式は、エントロ
ピー符号化方式であり、本質的に可逆符号化(ロスレ
ス)の性質を持つものである。そして、その原理は、エ
ライアスの符号化として知られている無記憶情報源に対
する理想的符号化方式を実用可能な形に再編成したもの
となっている。すなわち、算術符号とは、“0”と
“1”の直線上の対応区間を各シンボルの生起確率に応
じて不等長に分割していき、対象シンボル系列を対応す
る部分区間に割り当て、再帰的に分割を繰り返していく
ことにより得られた区間内に含まれる点の座標を、少な
くとも他の区間と区別できる2進小数で表現してそのま
ま符号とするものである。
【0003】この算術符号化方式は、有限個の情報源シ
ンボルに特定の符号語を対応させるブロック符号に比
べ、符号器の規模、例えば必要メモリ量などのハードウ
ェアが小さくて済むこと、高い効率を期待できることお
よび適応符号化が容易なこと等の利点がある。このこと
等から、2値信号を扱う情報理論の世界では、この算術
符号化方式がその情報の持つエントロピーに最も近いレ
ベルに圧縮できるとされ、最も効率の良い符号化方式と
言われている。なお、この算術符号化方式は、特に、マ
ルコア情報源の符号化に適するものとなっている。
【0004】この算術符号化方式として、Qコーダ、算
術符号型MELコード、Mini−Maxコーダ等が提
案されている。そして、これらの算術符号を改善したも
のとして、QMコーダと呼ばれている方式が知られてい
る。このQMコーダは、カラー静止画符号化標準(JP
EG)および2値画像符号化標準(JBIG)の両標準
において、共通に使用されている。なお、このQMコー
ダは、2値情報源用の符号であり、JPEGのような多
値情報源の符号化にあたっては、その多値情報源を2値
化するための前処理を必要としている。このような場
合、符号化すべき2値シンボル数は増大するが、多値情
報源としての情報量を増大させることなしに2値系列に
変換することが可能となっている。
【0005】このQMコーダは、JPEGおよびJBI
Gの規定の中にその仕組みについて詳細に述べられてい
るが、ここでは後述する本発明との比較のために、その
概要を図21に基づき簡単に説明する。なお、算術復号
型のエントロピー復号器の構成は、エントロピー符号器
の構成と実質的に同一であるので、ここではその説明は
省略する。
【0006】この算術符号型のエントロピー符号器とな
るQMコーダ101は、算術演算部102と、状態記憶
器として機能する発生確率生成手段103とを含んで構
成される。この発生確率生成手段103内には、符号化
に必要なシンボル発数確率を決定するために必要な状態
パラメータテーブルが書き込まれている。上記の状態パ
ラメータは、入力される状態信号106によって特定さ
れる。そして、この状態信号106によって特定された
状態パラメータのテーブルに対し、発生確率生成手段1
03の発生確率演算パラメータが算術演算部104へ向
けて出力される。
【0007】算術演算部102は、このようにして入力
される発生確率に基づき、エントロピー符号化を行い、
入力されるデータ104を符号化データ105に圧縮
し、符号化して出力する。そして、入力されるデータ1
04の値により、状態信号に対する発生確率を再計算
し、演算パラメータ更新値として、発生確率生成手段1
03へ入力する。この更新結果が次のデータの発生確率
としてテーブルに記憶されることで、QMコーダ101
の圧縮効率が向上することとなる。なお、発生確率生成
手段103には、状態信号106が入力される。これは
例えば、マルコフモデルと呼ばれるような手法等により
求められる参照画素データ等であり、圧縮率を高めるた
めに利用される信号である。
【0008】このように構成されるQMコーダの動作に
ついて、図22のフローチャートに基づき説明する。ま
ず、QMコーダ101内のレジスタAに0xFFFF
を、レジスタCに0x0000を代入する。また、確率
推定のためのインデックスSTを初期化する(ステップ
S100)。次に、符号化対象のシンボル(1ビット)
を取り込む(ステップS101)。そして、取り込んだ
シンボルが、優勢シンボルか劣勢シンボルかを判定する
(ステップS102)。優勢シンボルの時はステップS
103に進み、劣勢シンボルの時はステップS106に
進む。
【0009】インデックスSTによって確率推定テーブ
ルLSZを参照し、劣勢シンボルの生起確率を求め、さ
らに、それをレジスタAから減じることにより優勢シン
ボルの生起確率を求め、その値をレジスタAに代入する
(ステップS103)。その後、レジスタAの最上位ビ
ットが“1”かどうか調べる(ステップS104)。
“1”ならステップS105に進み、“0”ならステッ
プS114に進む。そして、“1”のときは、インデッ
クスSTによって確率推定テーブルNMPSを参照し、
次のシンボルの符号化のためのインデックスSTを求め
ておく(ステップS105)。
【0010】ステップS102において、劣勢シンボル
のときは、インデックスSTによって確率推定テーブル
LSZを参照し、劣勢シンボルの生起確率を求め、それ
をレジスタAに代入する(ステップS106)。その
後、レジスタCにレジスタAの値を加える(ステップS
107)。そして、インデックスSTによって確率推定
テーブルSWITCHを参照し(ステップS108)、
これが“1”のときはステップS109に進み、優勢シ
ンボルを変更する。
【0011】一方、ステップS110では、インデック
スSTによって確率推定テーブルNLPSを参照し、次
のシンボルの符号化のためのインデックスSTを求めて
おく。そして、ステップS111ではレジスタA,レジ
スタCを共に1ビット左シフトする。この左シフトによ
り、レジスタCから溢れた最上位ビットを符号語として
出力する(ステップS112)。そして、ステップS1
13において、レジスタAの最上位ビットが“1”かど
うか調べ、“1”のときは、ステップS111に戻って
シフトを繰り返す。最上位ビットが“0”のときはステ
ップS114にいき、符号化したシンボルが最後のシン
ボルなら終了する。そうでなければステップS101に
戻る。
【0012】このようにして、QMコーダ101は、確
率推定テーブルLSZ,NMPS,NLPSを利用して
入力されてくる2値のビット列を圧縮して符号化する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このQ
Mコーダ101等の算術符号化方式は、符号化効率は良
いものの図22に示すフローチャートに示されるよう
に、1ビットずつ符号化するため符号化速度が遅いもの
となっている。このため、実用面では、レンベル・ジブ
系(=LZ系)の符号化方式が優勢となっている。しか
し、このLZ系の符号化方式は、符号化効率が算術符号
化方式にくらべ、かなり落ちるものとなっている。この
ように、従来の技術には、符号化効率が算術符号化方式
程度に良く、しかも符号加速度がLZ系程度に速いもの
が存在していない状況である。また、画像符号化やユニ
バーサル符号化等多くの符号化の対象は、多値情報源で
あり、多値情報源の効率の良い圧縮、伸長が要望されて
いる。
【0014】本発明は、算術符号化方式とほぼ同程度の
符号化および復号化効率を達成すると共に符号化および
復号化速度を大幅に向上させ、LZ系の速度に近づけた
新しいデータ符号化方法およびデータ符号化装置ならび
にデータ復号化方法およびデータ復号化装置を提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載のデータ符号化方法では、“0”およ
び“1”からなる2値のビット列を入力する際、“0”
または“1”のいずれか一方を優勢シンボルとし、いず
れか他方を劣勢シンボルとすると共に、その優勢シンボ
ルがn個連続すると予測し、そのn個を予測ビット数と
して設定する予測設定工程と、入力された予測ビット数
からなる注目系列について予測が当たったときに符号語
として“0”または“1”のいずれか一方の信号を予測
当たり信号として出力かつ符号化し、次のn個のビット
列を符号化する作業に移り、はずれたときに符号語とし
て“0”または“1”のいずれか他方の信号を予測はず
れ信号として出力すると共に、n個の予測ビット数より
小さい数の区切りビット数で入力ビット列を区切り、そ
の区切られたパターンに劣勢シンボルが含まれていた
ら、そのパターンを含むそれまでに続いた優勢シンボル
のパターンをまとめて符号化する予測結果符号化工程と
を備え、予測が所定回数はずれたときに予測ビット数を
n個より少ない新減少予測ビット数として同様の予測設
定工程と予測結果符号化工程とを再帰的に繰り返してい
る。
【0016】このように、優勢シンボルがn個連続する
ことを予測し、予測が当たったときには、n個のビット
が1つの予測当たり信号等で表示されることとなり、圧
縮効率が高まると共に符号化速度が速くなる。しかも、
予測がはずれると、予測ビット数を減少させ、次の予測
を行うようにしたので、予測がはずれても圧縮効率や符
号化速度はそれ程減少しない。加えて、予測ビット数よ
り少ない区切りビット数で、段階的に符号化するので、
符号化時のバッファを小さくすることができる。
【0017】また、請求項2記載の発明では、“0”お
よび“1”からなる2値のビット列を入力する際、
“0”または“1”のいずれか一方を優勢シンボルと
し、いずれか他方を劣勢シンボルとすると共に、その優
勢シンボルがn個連続すると予測し、そのn個を予測ビ
ット数として設定する予測設定工程と、入力されたn個
のビット列からなる注目系列について予測が当たったと
きに符号語として“0”または“1”のいずれか一方の
信号を予測当たり信号として出力かつ符号化し、次のn
個のビット列を符号化する作業に移り、はずれたときに
符号語として“0”または“1”のいずれか他方の信号
を予測はずれ信号として出力すると共に、n個の予測ビ
ット数より小さい数の区切りビット数で入力ビット列を
区切り、その区切られたパターンに劣勢シンボルが含ま
れていたら、そのパターンを含むそれまでに続いた優勢
シンボルのパターンをまとめて符号化する予測結果符号
化工程と、予測が規定回数当たったときに、予測ビット
数をn個より多い新増加予測ビット数として同様の予測
設定工程と予測結果符号化工程とを繰り返している。
【0018】このように、優勢シンボルがn個連続する
ことを予測し、予測が当たったときには、n個のビット
が1つの予測当たり信号等で表示されることとなり、圧
縮効率が高まると共に符号化速度が速くなる。しかも、
予測が当たれば当たる程、データの圧縮効率が一層高ま
ると共に符号化速度が一層早くなる。加えて、予測ビッ
ト数より少ない区切りビット数で、段階的に符号化する
ので、符号化時のバッファを小さくすることができる。
【0019】また、請求項3記載の発明では、請求項1
記載のデータ符号化方法において、予測が規定回数当た
ったときに、予測ビット数をn個より多い新増加予測ビ
ット数としている。このため、予測が当たれば当たる
程、圧縮効率が高まりかつ符号化速度が速くなる。
【0020】さらに、請求項4記載の発明では、請求項
2または3記載のデータ符号化方法において、規定回数
を2回とし、新増加予測ビット数を予測ビット数の2倍
としている。このため、予測の当たりが続くこと、すな
わち、一定の傾向が出始めてから予測ビット数を変えて
いるので、データの圧縮効率を高めることができる。し
かもその値を従前の2倍としているので、当たりによっ
て連続した優勢シンボルのビット数と同一となり、次の
予測も当たる確率が高くなる。この結果、圧縮効率を高
めることができると共に符号化速度を速くすることがで
きる。
【0021】さらに、請求項5記載の発明では、請求項
1記載のデータ符号化方法において、新減少予測ビット
数が1となり、かつそのビットが劣勢シンボルのとき、
以降の符号化において従来の劣勢シンボルを優勢シンボ
ルとし、従来の優勢シンボルを劣勢シンボルとして符号
化するようにしている。その結果、入力データの実態に
合わせ、適切な予測ができることとなり、高い符号化速
度や効率を維持できることとなる。
【0022】さらに、請求項6記載の発明では、請求項
1、2、3、4または5記載のデータ符号化方法におい
て、区切りビット数を固定の所定値pとし、n≦pのと
きは、まとめて符号化するビット数をn個としている。
この結果、固定の所定値pより大きな予測ビット数の場
合、段階的に符号化が可能となり、符号化時のバッファ
を小さくすることができる。
【0023】加えて、請求項7記載の発明では、請求項
6記載のデータ符号化方法において、所定値を4として
いる。このため、符号化速度をそれ程落とすことなく、
符号化時のバッファを小さくできると共に、このシステ
ムに対応する復号化システムにおけるバッファを小さく
でき、しかも復号速度を速くすることができる。
【0024】加えて、請求項8記載の発明では、“0”
および“1”からなる2値のビット列を入力する際、
“0”または“1”のいずれか一方を優勢シンボルと
し、いずれか他方を劣勢シンボルとすると共に、その優
勢シンボルがn個連続すると予測し、そのn個を予測ビ
ット数として設定する予測設定工程と、入力された予測
ビット数からなる注目系列について予測が当たったとき
に符号語として“0”または“1”のいずれか一方の信
号を予測当たり信号として出力かつ符号化し、次のn個
のビット列を符号化する作業に移り、はずれたときに符
号語として“0”または“1”のいずれか他方の信号を
予測はずれ信号として出力し符号化する予測結果符号化
工程とを備え、この符号化工程において、符号化される
ビットのパターンに対応した符号化データが予め記憶さ
れた符号化テーブルに基づいて符号化処理すると共に、
予測が所定回数はずれたときに予測ビット数をn個より
少ない新減少予測ビット数として同様の予測設定工程と
予測結果符号化工程とを再帰的に繰り返している。
【0025】このように、優勢シンボルがn個連続する
ことを予測し、予測が当たったときには、n個のビット
が1つの予測当たり信号等で表示されることとなり、圧
縮効率が高まると共に符号化速度が速くなる。しかも、
予測がはずれると、予測ビット数を減少させ、次の予測
を行うようにしたので、予測がはずれても圧縮効率や符
号化速度はそれ程減少しない。加えて、符号化処理を予
め用意されたテーブルによって行っているので、符号化
処理の速度が向上する。
【0026】また、請求項9記載の発明では、請求項8
記載のデータ符号化方法において、符号化テーブルに
は、8ビット以下のパターンに対応した符号化データが
書き込まれ、8ビットを超える符号化対応ビットに対し
ては符号化テーブルを用いずに符号化している。このよ
うに、8ビット以下の小さいパターンに対して符号化テ
ーブルを用意しているので、そのテーブル用のメモリを
それ程増加させずに符号化速度を大幅に向上させること
ができる。
【0027】また、請求項10記載の発明では、“0”
および“1”からなる2値の入力ビット列を圧縮して符
号化するデータ符号化装置において、“0”または
“1”のいずれか一方を優勢シンボルとし、いずれか他
方を劣勢シンボルとすると共にその優勢シンボルがn個
連続すると予測し、そのn個を予測ビット数として設定
する符号化制御部と、入力ビット列を一時記憶すると共
に符号化すべきビット数とパターンを出力するビット列
分解部と、入力ビット列のパターンに対応する符号化デ
ータを記憶した符号化テーブルを内蔵し、符号化制御部
から入力する予測ビット数ならびにビット列分解部から
入力する符号化すべきビット数およびパターンから所定
の圧縮ビット列とそのビット長とを出力する符号化テー
ブル部と、圧縮ビット列を一旦バッファリングして固定
のビット長にならして出力するストリーム生成部とを備
え、予測が所定回数はずれたときに、予測ビット数をn
個より少ない新減少予測ビット数として符号化制御部で
設定し、予測が規定回数当たったときに、予測ビット数
をn個より多い新増加予測ビット数として符号化制御部
で設定している。
【0028】この結果、予測が当たればn個のビットが
1つの予測当たり信号等で表示されることとなり、圧縮
効率が高まると共に符号化速度が速くなる。しかも、予
測が当たれば当たる程、予測ビット数を多くしているの
で、一層圧縮効率が高まることとなる。加えて、予測が
はずれると、予測ビット数を減少させているので、予測
がはずれても圧縮効率や符号化速度はそれ程減少するこ
とはない。さらに、入力してきたパターンに対応する符
号化データを記憶した符号化テーブルを用意して処理す
るため、符号化速度が向上する。
【0029】さらに、請求項11記載のデータ符号化装
置では、請求項10記載のデータ符号化装置において、
n個の予測ビット数より小さい数の区切りビット数で入
力ビット列を区切り、その区切られたパターンに劣勢シ
ンボルが含まれていたら、そのパターンを含むそれまで
に続いた優勢シンボルのパターンをまとめて符号化して
いる。このため、予測ビット数より小さい区切りビット
数で、段階的に符号化することとなるので、符号化時の
バッファを小さくすることができる。
【0030】また、請求項12記載の発明では、“0”
および“1”からなる2値の入力ビット列を圧縮して符
号化するデータ符号化装置において、“0”または
“1”のいずれか一方を優勢シンボルとし、いずれか他
方を劣勢シンボルとすると共にその優勢シンボルがn個
連続すると予測し、そのn個を予測ビット数として設定
する符号化制御部と、入力ビット列を一時記憶すると共
に、n個の予測ビット数より小さい数の区切りビット数
で入力ビット列を区切り、その区切られたパターンに劣
勢シンボルが含まれていたら、そのパターンを含むそれ
までに続いた優勢シンボルのパターンをまとめて符号化
する符号化部とを有している。
【0031】この結果、予測が当たればn個のビットが
1つの予測当たり信号等で表示されることとなり、圧縮
効率が高まると共に符号化速度が速くなる。さらに、予
測ビット数より小さい区切りで、段階的に符号化するの
で符号化時のバッファを小さいものとすることができ
る。
【0032】また、請求項13記載のデータ復号化方法
では、符号化されたデータを入力し、“0”および
“1”からなる2値のビット列に復号化するデータ復号
化方法において、“0”または“1”のいずれか一方を
優勢シンボルとし、いずれか他方を劣勢シンボルとする
と共に、その優勢シンボルがn個(nは1以上の整数)
連続すると予測したその予測結果が“0”および“1”
からなる2値のビット列で表わされた符号語を入力する
入力工程と、その符号語を復号する復号工程とを有し、
入力工程では、n個の予測ビットより小さい区切りビッ
ト数で区切られて符号化されたデータを入力し、復号工
程では、入力された符号語が予測当たりの値のとき優勢
シンボルをn個連続して復号すると共に、予測はずれの
ときは、区切られた中に劣勢シンボルが含まれていた
ら、その区切られた部分を含むそれまで続いた優勢シン
ボルの部分をまとめて復号し、予測当たりが所定回数連
続したときはn個より多い数の優勢シンボルが連続する
と新たに予測するようにしている。
【0033】この結果、予測が当たっている場合、1つ
の符号語でn個の優勢シンボルを復号できるので、伸長
効率が高くなり、復号速度が速くなる。しかも予測が当
たっていればいる程、1つの符号語で復号できる優勢シ
ンボルの数を多くできるので一層伸長効率が高くなると
共に、復号速度が速くなる。さらに、予測はずれのとき
は、予測ビット数より小さな区切りで復号することにな
るので、復号速度は一層高まる。
【0034】さらに、請求項14記載のデータ復号化方
法では、符号化されたデータを入力し、“0”および
“1”からなる2値のビット列に復号化するデータ復号
化方法において、“0”または“1”のいずれか一方を
優勢シンボルとし、いずれか他方を劣勢シンボルとする
と共に、その優勢シンボルがn個(nは1以上の整数)
連続すると予測したその予測結果が“0”および“1”
からなる2値のビット列で表わされた符号語を入力する
入力工程と、その符号語を復号する復号工程とを有し、
入力工程では、所定の数で区切られて符号化されたデー
タを入力し、復号工程では、入力された符号語と予測ビ
ットの数とから復号されるビットパターンが指定される
復号テーブルに基づいて復号し、予測当たりが所定回数
連続したときは、n個より多い数の優勢シンボルが連続
すると新たに予測したその予測結果を入力し、予測はず
れが規程回数連続したときは、n個より少ない数の優勢
シンボルが連続すると新たに予測したその予測結果を入
力するようにしている。
【0035】この結果、予測が当たっている場合、1つ
の符号語でn個の優勢シンボルを復号できるので、伸長
効率が高くなり、復号速度が速くなる。しかも予測が当
たっていればいる程、1つの符号語で復号できる優勢シ
ンボルの数を多くできるので一層伸長効率が高くなると
共に、復号速度が速くなる。また、予測が外れると、予
測ビット数が減少していくので、予測が外れても復号効
率はそれ程落ちない。しかも、復号ビットが、予め記憶
された復号テーブルに基づいて復号されるので、復号速
度を高めることができる。
【0036】また、請求項15記載の発明では、請求項
14記載のデータ復号化方法において、入力工程では、
n個の予測ビットより小さい区切りビット数で区切られ
て符号化されたデータを入力し、復号工程では、予測は
ずれのとき、区切られた中に劣勢シンボルが含まれてい
たら、その区切られた部分を含むそれまで続いた優勢シ
ンボルの部分をまとめて復号している。
【0037】この結果、予測ビット数より小さいビット
数で復号されていくことになるので、使用するバッファ
を小さくできると共に復号速度を速くすることができ
る。
【0038】さらに、請求項16記載の発明では、符号
化されたデータとなる符号ビットを入力し、“0”およ
び“1”からなる2値のビット列からなる復号ビットに
復号化するデータ復号化装置において、“0”または
“1”のいずれか一方を優勢シンボルとし、いずれか他
方を劣勢シンボルとしたとき、符号ビットの優勢シンボ
ルと予測ビット長n個を設定する復号制御部と、入力さ
れる符号語に対応する復号パターンを各予測ビット長毎
に表化した復号テーブルを有する復号テーブル部と、こ
の復号テーブル部からの復号パターンと復合するビット
数を入力し記憶すると共に所定ビット数毎に出力するデ
コードバッファ部とを備え、入力された符号ビットが予
測当たり信号の場合、優勢シンボルを復号すると共に、
予測当たり信号が所定回数連続したときは予測ビット長
をn個より多い数に変更している。このため、予測が当
たっている場合、1つの符号語でn個の優勢シンボルを
復号できるので、伸長効率が高くなり、復号速度が速く
なる。しかも予測が当たっていればいる程、1つの符号
語で復号できる優勢シンボルの数を多くできるので一層
伸長効率が高くなると共に、復号速度が速くなる。加え
て、入力される符号語に対応する復号パターンを予め表
化したテーブルに基づいて復号処理を行っているので、
復号速度が一層速くなる。
【0039】また、請求項17記載の発明では、“0”
または“1”のいずれか一方を優勢シンボルとし、いず
れか他方を劣勢シンボルすると共にそのシンボルがn個
(nは1以上の整数)連続すると予測したその予測結果
が“0”および“1”からなる2値のビット列で表され
た符号ビットを復号する復号化装置において、符号ビッ
トの予測ビット長と優勢シンボルを設定する復号制御部
と、符号ビットを入力し、その符号ビットの値に応じて
復号ビットを出力する復号化部と、復号ビットを入力
し、一時保持すると共に復号ビットとして出力するデコ
ードバッファ部とを備え、復号化部での復号を予測ビッ
ト長より少ない数の区切りビット数で行い、デコードバ
ッファ部の容量を小さなものにすると共に、予測結果が
所定回数連続して当たったとき、予測ビット長をn個よ
り大きな数に変更し、予測結果が規程回数連続して外れ
たとき、予測ビット長をn個より小さい数に変更し、そ
の予測ビット長が所定値となったとき、優勢シンボルと
劣勢シンボルを逆転させるようにしている。
【0040】このため、予測が当たっている場合、1つ
の符号語でn個の優勢シンボルを復号できるので、伸長
効率が高くなり、復号速度が速くなる。しかも予測が当
たっていればいる程、1つの符号語で復号できる優勢シ
ンボルの数を多くできるので一層伸長効率が高くなると
共に、復号速度が速くなる。加えて、予測が外れると、
予測ビット長を短くしていき、所定の長さになると優勢
シンボルと劣勢シンボルを逆転させているので、予測が
外れ続けることを防止でき、復号効率を高く維持できる
と共に復号速度の一層の向上を図ることができる。
【0041】さらに、請求項18記載の発明では、請求
項17記載のデータ復号化装置において、復号化部に、
入力される符号語に対応する復号パターンを各予測ビッ
ト長毎に表化した復号テーブルを有する復号テーブル部
を設けている。このため、入力される符号語に対応する
復号パターンを予め表化したテーブルに基づいて復号処
理を行っているので、復号速度が一層速くなる。
【0042】本発明のデータ符号化方法およびデータ符
号化装置では、2値のビット列を入力する際、“0”か
“1”を優勢シンボルと定め、その優勢シンボルがn個
連続すると予測する。この予測が当たったときは、符号
語として“0”または“1”のいずれか一方を出力し、
符号化を完了する。はずれた場合は、“0”または
“1”のいずれか他方を出力すると共に、その注目系列
を分割し、それぞれの分割された系列の信号状態を上述
と同様な方法で確認し符号化していく。そして、予測が
当たるか分割が所定値のビット数となるまで、同様の分
割と予測を繰り返し符号化する。
【0043】このような原理に基づく符号化に当たり、
本発明では、予測ビット長nで定まるビット列を一度に
符号化せず、何段階にも分けて符号化をしている。この
ため、予測ビット長nが大きくなっても、デコードバッ
ファ部の容量を大きくする必要がなくなる。また、本発
明では、符号化を行うに当たり、入力される信号に対す
る出力信号を予め表化した符号化テーブルを設けてい
る。この結果、符号化の速度が向上する。
【0044】また、本発明のデータ復号化方法およびデ
ータ復号化装置では、先に示したデータ符号化方法およ
びデータ符号化装置とは、逆のアルゴリズムを使用して
復号している。このため、復号速度を速くできると共に
デコードバッファ部の容量を小さくできるものとなる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図1から図20に基づき説明する。なお、本発明の前提
となるアルゴリズムの概要について、図1から図3に基
づいて説明すると共に、本発明の基礎となる基本的な符
号化方法等を図4から図6に基づいて説明する。
【0046】この発明のアルゴリズムは、QMコーダと
同様、2値のビット列を圧縮の対象としている。まず初
期値として、“0”か“1”のいずれかを優勢シンボル
と定め、そのシンボルが連続すると予測する個数run
を設定する。入力系列の出現確率が不明の場合は、ru
nを1に設定するのが良い。その上で、以下に示すよう
なルールに従い符号化を進める。なお、個数runが予
測ビット数に相当する。
【0047】図1に示すように、runで示される注目
系列がすべて優勢シンボルであると予測し、予測が当た
ったとき、符号語として“0”を出力し、この系列の符
号化を完了する。はずれた場合は“1”を出力し、次の
分割符号化工程を実行する。予測がはずれた場合は、図
2に示すように注目系列を前半部系列と後半部系列の2
つに分け、前半部がすべて優勢シンボルのときは符号語
として“0”を出力して、前半部系列の符号化を完了す
る。前半部系列に劣勢シンボルが存在するときは、符号
語として“1”を出力し、次の再分割の工程を実行す
る。前半部系列の符号化が完了したら注目系列を後半部
に移し、前半部系列と同様に符号化する。劣勢シンボル
が存在する系列は、可能な限り系列を分割して上述の分
割符号化工程を繰り返す。
【0048】なお、分割は必ずしも2つの均等分割とす
る必要はなく、不均等な分割としたり3つ以上の分割と
しても良い。また、予測が当たったとき“0”ではな
く、優勢シンボルを出力し、はずれた場合“1”ではな
く、劣勢シンボルを出力するようにしたり、予測当たり
で“1”を、予測はずれで“0”を出力するようにして
も良い。
【0049】以上がこの発明の前提となるデータ符号化
の基本アルゴリズムであるが、さらに、入力系列の出現
確率の変化に追随し、符号化効率を向上させるため、以
下の処理を加えるようにしても良い。
【0050】すなわち、runで予測した系列が続けて
所定回数、例えば、2回当たったとき、runを2倍等
に増加させる。なお、予測が的中し続けた場合、さらに
予測範囲を拡大していくようにしても良い。また、ru
nで予測した系列の後半部系列に劣勢シンボルが存在す
るとき、runを1/4等に減少させるようにしても良
い。これは、後半部に劣勢シンボルが存在するときは、
次に続く系列に劣勢シンボルが多く含まれると判断され
ているためである。このため、runで予測した系列の
前半部系列のみに劣勢シンボルが存在するときは、後半
部に劣勢シンボルが存在するときより多い値、例えばr
unを1/2倍するようにしても良い。そして、run
が1で、それが劣勢シンボルのときは、以降の入力系列
を反転させる。すなわち、優勢シンボルを変更させる。
【0051】この発明の符号化プロセスは、次に説明す
る図4および図5の符号化プロセスを改良したものであ
り、まずその符号化プロセスについて説明する。改良前
の符号化プロセスは、図4の符号化メインルーチンと図
5の符号化サブルーチンにより構成される。なお、図5
中の符号化サブルーチンは、サブルーチンから同じサブ
ルーチンを呼び出すいわゆる関数の再帰読出しを行って
いる。
【0052】まず、図4の符号化メインルーチンの各ス
テップについて説明する。なお、符号化の対象は2値の
ビット列からなる入力系列となっている。最初に、予測
の初期値runの設定と優勢シンボルの選択(“0”ま
たは“1”)を行う(ステップS0)。次に、ローカル
変数ofsに0を、widthにrunを代入する(ス
テップS1)。ここでofsは、符号化のために予め定
義した配列Aのポインタで、予測開始ビット位置を示
す。したがって初期値は0となる。widthはofs
で示したビット位置から何ビットを予測の対象にするか
を示す値で、ここでは、予測の初期値runが代入され
る。その後、予め定義した配列AのA〔ofs〕からA
〔width−1〕までに入力ビットを書き込む(ステ
ップS2)。そして、A〔ofs〕からA〔width
−1〕のすべての要素が優勢シンボルのときステップS
4へ進み、ひとつでも劣勢シンボルが含まれているとき
は、ステップS5へ進む。
【0053】予測が的中した場合、符号語として予測当
たり信号“0”を出力し、配列Aに取り込んだ系列の符
号化を完了する(ステップS4)。一方、予測はずれた
場合、符号語として予測はずれ信号“1”を出力する
(ステップS5)。そして、widthが1以上か否か
を検出する(ステップS6)。widthが1以下なら
これ以上分割できないので、ステップS7の符号化サブ
ルーチンへは移行せずステップS8へ移行する。一方、
widthが1を超えていると、図5の符号化サブルー
チンを呼び出す(ステップS7)。
【0054】ステップS8では、予測runの再設定と
必要ならば優勢シンボルの変更を行う。すなわち、この
ステップS8においては、基本的には予測が的中すれ
ば、runを大きくし、はずれれば小さくする。そして
runを小さくしても予測が所定回数はずれ続けるよう
なら、優勢シンボルの変更を行う。なお、予測の的中や
予測のはずれをどのように評価するかについては、さま
ざまな方法を採用することができる。たとえば、予測が
はずれた場合、直ちにrunを小さくしたり、2回以上
連続してはずれたとき、初めてrunを小さくする等の
方法を採用することができる。さらに、前半部系列もし
くは後半部系列のみはずれた場合と、両方はずれた場合
とでrunの縮小の度合いを異ならせる方法も採用でき
る。また、符号済みビット系列で所定の確率テーブルを
引き、次の予測runを設定する等の方式も採用可能で
ある。
【0055】符号化メインルーチンで1次予測がはずれ
た場合は、ステップS7で図5に示す符号化サブルーチ
ンを呼び出す。符号化サブルーチンへ渡す引き数は、o
fsとwidthである。以下、符号化サブルーチンの
各ステップについて説明する。
【0056】符号化サブルーチンでは、予測を前半部系
列と後半部系列に分けて行うため、予測の範囲を半分に
する(ステップS10)。すなわち、親ルーチンから引
き数として受け取ったwidthを1/2にする。そし
て、次のステップS11で、前半部系列(配列のA〔o
fs〕からA〔ofs+width−1〕まで)がすべ
て優勢シンボルか否かをチェックする。すべて優勢シン
ボルならステップS12へ進む。ひとつでも劣勢シンボ
ルが存在したら、直ちにステップS14へ進む。
【0057】前半部系列がすべて優勢シンボルなら、符
号語として“0”を出力する(ステップS12)。そし
て、前半部系列の先頭位置を示すポインタofsにwi
dthを加え、後半部系列の先頭位置を示すように変更
する。また、前半部系列がすべて優勢シンボルのとき
は、後半部系列に必ず劣勢シンボルが存在するので、後
半部系列の予測がはずれたことを示す符号語“1”を出
力する必要がない。したがって、後述するステップS2
0はスキップし、ステップS21に進む。
【0058】一方、前半部系列に劣勢シンボルが存在す
る場合、符号語として“1”を出力する(ステップS1
4)。次に、widthが1を超えているか否かをチェ
ックする(ステップS15)。1以下の場合、これ以上
分割できないので、子の符号化サブルーチン(ステップ
S16)の呼び出しをスキップし、ステップS17へ移
行する。なお、widthが2以上なら、さらに系列を
2つに分け、それぞれを符号化しなければならない。そ
のための子の符号化サブルーチンを呼び出す(ステップ
S16)。子の符号化サブルーチンは、図5に示した符
号化サブルーチンと全く同一となっている。つまり、こ
こでは、同一ルーチン(関数)の再帰呼び出しを行う。
【0059】符号化サブルーチンの再帰呼び出しによっ
て前半部系列の符号化を終了すると、前半部系列の先頭
位置を示すポインタofsにステップS10で設定した
widthを加え、後半部系列の先頭位置を示すように
変更する(ステップS17)。その後、後半部系列(配
列のA〔ofs〕からA〔ofs+width−1〕ま
で)がすべて優勢シンボルか否かをチェックする(ステ
ップS18)。すべて優勢シンボルならステップS19
へ進む。ひとつでも劣勢シンボルが存在したら、直ちに
ステップS20へ進む。そして、後半部系列がすべて優
勢シンボルなら、符号語として“0”を出力する(ステ
ップS19)。
【0060】一方、前半部系列に劣勢シンボルが存在す
る場合、符号語として“1”を出力する(ステップS2
0)。そして、次に、widthが1を超えているか否
かをチェックする(ステップS21)。1以下の場合、
これ以上分割できないので、子の符号化サブルーチンを
実行するステップS22をスキップし、次の注目系列の
符号化工程へリターンする。なお、後半部系列について
も、widthが2以上なら、さらに系列を2つに分
け、それぞれ符号化する。そのため図5に示す符号化サ
ブルーチンと同一の子の符号化サブルーチンを呼び出す
(ステップS22)。この符号化サブルーチンの再帰呼
び出しによって後半部系列の符号化を実行する。
【0061】以上のような符号化プロセスの具体例を次
に説明する。すなわち、符号化の具体例として、予測の
初期値runを8、優勢シンボルを“0”として、“0
0001001”として表される入力ビットを符号化す
る場合について説明する。
【0062】まず、図4の符号化メインルーチンのステ
ップS2で、A
〔0〕からA〔7〕に、上記の入力ビッ
トを入力する。ステップS3では、A
〔0〕からA
〔7〕のすべてが“0”かどうか判定する。上の例の場
合、ビット列に“1”が含まれているので、ステップS
5に移行し、まず符号語として“1”を出力する。続い
てステップS6では、widthの大きさをチェックす
るが、widthはこのとき8なので、符号化サブルー
チン(ステップS7)に進む。
【0063】符号化サブルーチンでは、まずステップS
10で、widthを1/2の4に設定する。そしてス
テップS11で、入力ビットの前半部、つまりA
〔0〕
からA〔3〕がすべて0かどうかチェックする。この場
合、すべて“0”なのでステップS12に進み、符号語
として“0”を出力する。以上で前半部系列の符号化が
完了する。続いてステップS13を実行し、後半部系列
の符号化に移るが、前半部系列がすべて“0”の場合、
後半部系列に“1”が含まれるのは明らかである。した
がって、ステップS21でwidthが1以下でない限
り後半部系列をさらに分割して符号化しなければならな
い。そこで、符号化サブルーチンを子プロセスとしてス
テップS22で再び呼び出す。なお、そのための前処理
として、上述したようにステップS13では、ofsに
widthを加え、ofsを後半部系列の先頭位置にセ
ットする。
【0064】ステップS22では、ofsとwidth
を引き数として子の符号化サブルーチンを呼び出す。子
の符号化サブルーチンを実行するステップS22では、
まず、図5に示す符号化サブルーチンのステップS10
でwidthをさらに半分にして2に変更する。次のス
テップS11では、前半部系列、すなわちA〔4〕とA
〔5〕が共に“0”であるか否かをチェックする。この
場合、A〔4〕が“1”なので、次のステップS14に
移行し、符号語として“1”を出力する。そしてステッ
プS15でwidthが1を超えていると判断し、孫プ
ロセスをステップS16で呼び出す。孫の符号化サブル
ーチンでは、まずステップS10においてwidthが
1となる。A〔4〕は“1”なのでステップS11から
ステップS14へ処理が移り、符号語“1”を出力す
る。ステップS15では、widthが1以下なので、
ステップS16をスキップし、ステップS17でofs
を5に変更する。A〔5〕は“0”なのでステップS1
8からステップS19に処理が移り、符号語“0”を出
力する。
【0065】次に、この孫の符号化サブルーチンから抜
けて、子の符号化サブルーチンのステップS17に戻
る。子の符号化サブルーチンのofsは4、width
は2であるから、ステップS17でofsは6に変更さ
れる。したがってステップS18では、A〔6〕とA
〔7〕をチェックすることになる。この場合、A〔7〕
が“1”なのでステップS20へ移行し、符号語“1”
を出力する。そして、再び孫の符号化サブルーチンをス
テップS22で呼び出す。孫の符号化サブルーチンで
は、A〔6〕が“0”なのでステップS12で符号語
“0”を出力する。そして、widthが1なので、ス
テップS22をスキップして子の符号化サブルーチンに
復帰する。
【0066】子の符号化サブルーチンに復帰したプロセ
スは、さらに符号化メインルーチンに復帰し、ステップ
S8で予測runの再設定と、優勢シンボルの再設定を
行う。この例の場合、1次予測ははずれたが、2次予測
で前半部が的中したので、runを8から4に変更し、
優勢シンボルは引き続き“0”とする処理を施す。な
お、予測runの設定は、2回続けてはずれたときに変
更する等の設定にしても良い。
【0067】このような符号化プロセスによって、入力
ビットである“00001001”が“101101
0”の符号化系列となる。したがってこの場合、8ビッ
トの入力系列が7ビットに圧縮されたことになる。
【0068】以上のような符号化プロセスを実行した場
合の圧縮率と符号化時間を、図6に示す。この図6は、
4種類のファイルについてこの符号化プロセスを使用し
た場合の圧縮率と符号化時間を示すと共に参考として、
従来のQMコーダの圧縮率と符号化時間も示すものとな
っている。図6に示されるようにこの符号化方法は、圧
縮率がQMコーダと同レベルであり、符号化時間は大幅
に短縮されたものとなっている。
【0069】なお、復号化プロセスについては、符号化
プロセスと逆のアルゴリズムによって、入力されてくる
符号語を復号している。すなわち、復号化プロセスも、
復号化メインルーチンと復号化サブルーチンにより構成
され、符号化と逆のアルゴリズムによって復号してい
る。
【0070】このように、図4および図5に示す符号化
プロセスおよびその符号化プロセスと逆のアルゴリズム
を使用して行う復号化プロセスでは、圧縮率が従来のQ
Mコーダ101と同レベルであり、一方、符号化時間や
復号化時間は大幅に短縮されたものとなっている。しか
し、この符号化プロセスおよび復号化プロセスにおいて
は、予測ビット数であるrunで定まるビット列を一度
に符号化しているため、圧縮率を高めるために、run
の最大値を大きく設定すると、runの個数分のビット
を保存しておくためのバッファが大きくなるという問題
が生じる。
【0071】この問題は、図21に示す状態信号108
をマルコフモデル化から得るような場合、そのバッファ
が非常に大きくなり、さらに大きな問題となる。すなわ
ち、仮にrunをnとしたとき、バッファとしてはnビ
ット分必要となり、さらにm状態のマルコフモデル化を
行うと、バッファは各状態毎に必要となるため、n×m
ビットの容量になる。この容量は、runの値が大きく
なると無視できなくなる大きさとなる。
【0072】また、図4および図5に示す符号化プロセ
スおよびその符号化プロセスと逆のアルゴリズムを使用
する復号化プロセスでは、その各処理時間は、QMコー
ダに比べ大幅に短縮されているものの、符号化や復号化
のサブルーチンを再帰的に呼び出して符号化や復号化を
行っており、このサブルーチンの再帰的呼び出しのプロ
セスで時間を有するものとなっている。
【0073】このため、本発明では、図1から図5に示
す符号化プロセスおよび復号化プロセスを生かしつつ、
デコード用のバッファを小さくしたり、符号化や復号化
の時間をさらに減少できるデータ符号化方法等を提案し
ている。以下、その提案である本発明の実施の形態を、
図7から図20に基づき説明する。
【0074】まず、改良された本発明の第1の実施の形
態のデータ符号化装置1を、図7に基づき説明する。
【0075】このデータ符号化装置1は、エントロピー
符号化装置となっており、符号化すべき2値ビット列を
入力するビット列分解部2と、各予測ビット長run毎
に符号化テーブルを内蔵する符号化テーブル部3と、符
号化テーブル部3から入力される可変長符号を一旦バッ
ファリングして固定のビット幅にならして出力するスト
リーム生成部4と、後述する状態遷移表を内蔵し、予測
ビット長run等を設定する符号化制御部5とから主に
構成される。ここで、符号化テーブル部3と符号化制御
部5とで符号化部を構成している。
【0076】ビット列分解部2は、符号化制御部5から
予測ビット長runを指示する信号RUNと、優勢シン
ボルを指示する信号SWを入力する。ここで、信号RU
Nは、1からn(nは最大予測ビット長)の値を取る。
また、信号SWは、その値が「0」のとき、“0”を優
勢シンボルとし、「1」のとき、“1”を優勢シンボル
とするが、その逆でも構わない。
【0077】さらに、ビット列分解部2は、デコードす
べきビット数の信号DECNUMと、デコードすべきビ
ットのパターンとなる信号パターンDECPATNを符
号化テーブル部3に出力する。信号DECNUMは、入
力ビット列に、劣勢シンボルを含む4ビットのパターン
が現れたとき、その4ビットとそれまで続いた優勢シン
ボル個数の合計数となる。なお、信号RUNが「4」未
満のときは、信号RUNと同じ値が出力される。これ
は、この実施の形態では、区切りビット数pを「4」と
しているためである。
【0078】このようにして、ビット列分解部2は、入
力したビット列が信号RUNで指定されたビット数分、
すべて信号SWで指定された優勢シンボルが続いたと
き、すなわち、予測が的中したとき、信号DECNUM
として信号RUNの値を、信号パターンDECPATN
として“0”を出力する。
【0079】符号化テーブル部3は、図8から図11に
示すような符号化テーブルを内蔵しており、どのテーブ
ルを用いるかは、符号化制御部5からのテーブル番号指
示信号TABLEにより選択される。そして、この符号
化テーブル部3は、ビット列分解部2からの信号DEC
NUMと信号パターンDECPATNにより所定のテー
ブル内を検索し、所定の圧縮ビット列DECBITとそ
のビット長LENGTHおよび予測の当たり外れを示す
FAILを出力する。なお、信号TABLEは、信号R
UNと1対1の関係を有するものとなっている。
【0080】図8の符号化テーブルは、テーブル番号は
「0」で、信号RUNの値が「1」、すなわちrunが
「1」の場合を示している。図8に示されるように、r
unが「1」のときは、2種類の信号となっている。す
なわち、デコードすべきビット数は1個であり、信号パ
ターンは“0”と“1”の2種類となる。この2種類の
入力信号に対して、圧縮ビット列DECBITと、その
ビット長LENGTHと、予測の列外れを示すフラグF
AILの組み合わせからなる2種類の信号が対応する。
例えば、信号DECNUMが「1」で、信号パターンD
ECPATNが“0”の場合は、予測当たりとなり、フ
ラグFAILは当たり信号の「0」となり、圧縮ビット
列DECBITは“0”となり、ビット長LENGTH
は「1」となる。
【0081】図9の符号化テーブルは、テーブル番号が
「1」で、runが2の場合を示している。なお、各符
号化テーブルの信号パターンDECPATNと圧縮ビッ
ト列DECBITは、共に右側から左側に入力してくる
信号を示している。この図9の場合、その信号形態は4
種類となる。デコードすべきビット数はすべて2個であ
り、そのときの信号パターンDECPATNは“00”
“10”“01”“11”の4種類となる。信号パター
ンDECPATNが“00”のときは、2つとも優勢シ
ンボルのため予測が当たったこととなり、フラグFAI
Lは当たり信号の「0」となると共に、そのときの圧縮
ビット列DECBITは“0”となり、ビット長LEN
GTHは「1」となる。一方、信号パターンDECPA
TNが“10”のときは、劣勢シンボル“1”が入って
おり、予測が外れたこととなる。この結果、フラグFA
ILは、外れ信号の「1」となり、圧縮ビット列DEC
BITは、最初に“1”がくる。次に、“10”の前半
部が“0”であるため、予測が当たり圧縮ビット列DE
CBITの2番目は“0”となり、“01”となる。こ
こで、最初に予測外れとなっているので、後半部に
“1”があることとなる。このため、圧縮ビット列DE
CBITは、この“01”がそのまま採用される。
【0082】信号パターンDECPATNが“01”の
ときは、劣勢シンボル“1”が入っており、予測が外れ
たこととなる。この結果、フラグFAILは外れ信号の
「1」となり、圧縮ビット列DECBITは最初に
“1”がくる。次に、“01”の前半部が“1”である
ため、予測がまたも外れたこととなり、圧縮ビット列D
ECBITの2番目は“1”となる。信号パターンDE
CPATN“01”の後半部は“0”であるため、予測
当たりとなり、圧縮ビット列DECBITの3番目は
“0”となる。すなわち、信号パターンDECPATN
“01”に対応する圧縮ビット列DECBITは、“0
11”となる。そして、ビット長LENGTHは「3」
となる。同様にして、信号パターンDECPATN“1
1”に対する圧縮ビット列DECBITは、“111”
となる。以上の9種類の信号の対応表が図9となってい
る。
【0083】同様にして、テーブル番号が「2」で、r
unが「4」の16種類の信号の対応関係が図10に示
され、テーブル番号「3」でrunが「8」の計31種
類の信号の対応関係が図11に示されている。なお、図
10のrunが「4」の場合では、runの値が区切り
ビット数pと同じとなるので、図8および図9と全く同
じ関係のみのものとなるが、図11のrunが「8」の
場合は、区切りビット数p(この実施の形態ではp=
4)より大きくなるため、少し変更された表となる。
【0084】次に、他の表とは若干異なるこの図11の
符号化テーブルの内容を説明する。この符号化テーブル
では、デコードすべき信号のビット数DECNUMは、
「8」のものと「4」のものが存在する。「8」のもの
は、前半部がすべて“0000”のものであり、「4」
のものは、runが「8」で前半部に劣勢シンボル
“1”がきた場合のものを示している。デコードすべき
信号のビット数DECNUM(以下単にDECNUMと
して示す)が「8」で、信号パターンDECPATN
(以下単にDECPATNとして示す)が“0000”
のときは“00000000”であることを示し、予測
が当たったこととなり、フラグFAIL(以下単にFA
ILとして示す)は当たり信号の「0」となる。そし
て、圧縮ビット列DECBIT(以下単にDECBIT
として示す)は“0”で、ビット長LENGTH(以下
単にLENGTHとして示す)は「1」となる。DEC
NUMが「8」で、DECPATNが“1000”のと
きは、“10000000”であることを示し、予測が
外れたこととなり、FAILは外れ信号の「1」とな
る。そして、DECBITの1番目には“1”がくる。
次に、前半部“0000”は予測当たりとなり、DEC
BITの2番目には“0”がくる。このとき、後半部
“1000”に劣勢シンボル“1”が当然くることとな
るため、後半部の4つの信号に対するDECBITは、
特に発生しない。
【0085】後半部“1000”の中の前半部“00”
は、予測当たりであり、3番目のDECBITは“0”
となる。このとき、後半部“10”に劣勢シンボル
“1”が当然くることとなるため、後半部の2つの信号
に対するDECBITは特に発生しない。そして、この
後半部“10”の前半部“0”は予測当たりとなり、4
番目のDECBITは“0”となる。こうなると、最後
尾に“1”があることが当然となり、特にDECBIT
は発生しない。よって、DECPATN“1000”に
対応するDECBITは“0001”となる。そして、
LENGTHは「4」となる。これが、図11のテーブ
ル番号「3」の表の上から2番目の状態に対応する。
【0086】このような関係は、図11の符号化テーブ
ルの第3番目から第16番目にも当てはまる。一方、図
11のテーブル番号「3」の上から第17番目から第3
1番目までは、DECNUMが「4」となり、図10の
テーブル番号「2」のものに近似する。すなわち、図1
0の符号化テーブルの第2番目から第16番目のもの
に、runが「8」として見たときの予測外れの“1”
がすべて最初に付加されたものと、図11のDECNU
M「4」のものとは同一となる。なお、符号化テーブル
部3より出力される符号は、LENGTHによって指定
される可変長符号になっている。
【0087】ストリーム生成部4は、入力の可変長符号
を一旦バッファリングして、出力の伝送路で定められた
固定のビット幅にならして出力するものとなっている。
【0088】符号化制御部5の基本動作は、信号RUN
(以下単にRUNという)によってビット列分解部2に
ビットの切り出し方法を指示し、同時に信号TABLE
(以下単にTABLEという)により符号化テーブルの
選択を行うものとなる。そして、符号化テーブル部3か
らフィードバックされるFAILにより、次の符号化の
ためのRUNとTABLEを設定する。なお、この実施
の形態では、区切りビット数pを利用した段階的な符号
化を導入したため、ある予測ビット長runで符号化し
た際、必要に応じて途中の段階であることをこの符号化
制御部5は記憶する必要がある。
【0089】この符号化制御部5の具体的な動作は、図
12に示す状態遷移表に基づくものとなっている。この
状態遷移表の動作について、予測当たりが続く場合を例
にして説明する。ここで、初期状態は、SS1となって
いる。まず、状態SS1のとき、runが「1」で、T
ABLEは「0」である。このため、図8に示すテーブ
ル番号「0」の符号化テーブルが使用される。そして、
予測が当たる場合は、優勢シンボルが“0”が続くこと
であるため、入力されるビット列入力からそのDECN
UMの数である「1」個分の“0”のみを符号化テーブ
ル部3に送り、テーブル番号「0」のテーブル(=図8
の表)に基づいて、FAIL「0」と、DECBIT
“0”と、LENGTH「1」とが出力される。そし
て、そのFAIL「0」が符号化制御部5に伝えられ
る。
【0090】符号化制御部5は、図12の状態遷移表に
基づき、SS1中のFAIL「0」となるものを見つ
け、次の状態として状態SS0を選択する(図12の状
態遷移表の上から3番目)。このとき、信号SWは
“0”となるので、シンボルの逆転はなく、そのまま
“0”が優勢シンボルとなる。状態SS0においても、
同様な動作の結果、状態遷移表の第1番目が選択され、
状態SS3が次の状態となる。これによって、2回予測
が当たったこととなる。
【0091】この状態遷移表では、2回予測が当たる
と、runが2倍になる。すなわち、上から7番目およ
び8番の状態SS3となり、runが「2」となる。こ
のように予測が当たり続けると、すなわち、入力ビット
列がこの場合であると“0”であり続けると、runが
「2」「2」「4」「4」「8」「8」と増えていく。
また、一方、予測が外れ続けるときは、2回毎、同一r
unで行い小さくなっていく。すなわち、runが
「8」「8」「6」「6」「4」「4」「2」「2」と
小さくなっていく。そして、runが「1」のときに、
予測が外れると、信号SWは反転する。
【0092】このような状態遷移表の動作のルールをま
とめると、次のとおりとなる。
【0093】(1)同一の予測ビット長runでの予測が
2回連続して的中したとき、予測ビット長runを2倍
する。
【0094】(2)同一の予測ビット長runでの予測が
2回連続して外れたとき、予測ビット長runを1/2
倍する。
【0095】(3)予測ビット長runが4以下のとき
は、1回で符号化を実行する。
【0096】(4)予測ビット長runが8で、DECN
UM=4のときは、2回に分けて符号化を実行する。
【0097】(5)このときは、状態SS5に遷移して、
予測ビット長runを「4」で、後半のビットを符号化
する。
【0098】なお、信号SWの反転とは、この値が1の
とき、信号SWを反転させるという意味である。
【0099】なお、図12で示す状態遷移表は、run
が「8」までしか示していないが、この実施の形態で
は、runを最大「16」としているので、run「1
6」のものも、図示していないが同様に作成されてい
る。また、状態遷移表としては、runが「32」以上
のものにしても良い。さらに、当たりや外れが2回続い
たらrunを増加させたり減少させたりするのではな
く、1回毎に変えたり3回以上の数としたり、種々のパ
ターンを採用することができる。また、このような符号
化テーブルとしては、ビット数の少ないものだけを用意
し、大きなビット数、例えば、16ビット以上の場合は
符号化テーブルを持たないようにすることもできる。
【0100】次に、以上のような構成を有するデータ符
号化装置1の動作を具体例を使用して説明する。
【0101】例えば、予測が当たり続けて、run=1
6となった状態で、“000001000011110
0………」のような形で入力してきたビット列を符号化
する場合、4ビットの区切りビット数pで区切り、ま
ず、最初は“00000100”までを符号化すること
となる。これは、劣勢シンボル“1”が第1番目の区切
りビット数(=最初の4ビット)部分にはなく、第2番
目(=次の4ビット)に出てくるためである。そして、
次に“0011”を、そして最後に“1100”を符号
化することとなる。
【0102】このため、ビット列分解部2から出力され
るDECNUMは、「8」「4」「4」となる。一方、
DECPATNは、“0100”“0011”“110
0”(ここでは、いずれのパターンも左の数値から入力
されてくるとする)となる。このような条件において、
DECBITは、まず、run=16としたときの予測
外れの“1”がくる。次に、“00000100”は、
RUN「8」、TABLE「3」、DECNUM「8」
のため、図11に示す上から5番目に相当するものであ
り(図11に示す各数値の場合、それぞれ右端側から入
力されてくることに注意)、DECBITは“1010
0”となる。このため、先の“1”と合わせられた“1
10100”(この数値は左端から順に出力)のDEC
BITとLENGTH「6」が符号化テーブル部3から
ストリーム生成部4に出力される。
【0103】一方、符号化制御部5内の状態遷移表でい
えば、状態SS6でDECNUM「8」のとき、FAI
L「1」となったこととなり、次の状態は状態SS7と
なる。そして、次の“0011”は、run=8でDE
CNUM「4」なので、テーブル番号「3」のテーブル
(=図11の符号化テーブル)が採用され、その上から
19番目のものが該当し、“11011”のDECNU
MとLENGTH「5」が符号テーブル3から出力され
る。
【0104】最後の“1100”については、前の状態
が状態SS7のrun「8」、DECNUM「4」で、
FAIL「1」となったため(図12の1番下の状
態)、状態SS5が採用される。このため、run
「4」、TABLE「2」となり、図10に示すテーブ
ル番号「2」の符号化テーブルが使用される。そして、
このテーブル番号「2」のテーブルにおいて、下から4
番目が該当し“11110”のDECBITと、LEN
GTH「5」が符号化テーブル3からストリーム生成部
4に出力される。なお、状態SS5で、FAILは
「1」となるので、次は状態SS2に移る。すなわち、
次の入力ビット列に対しては、run=2である図9の
符号化テーブルが使用されることとなる。
【0105】以上をまとめると、入力ビット列“000
0010000111100”が“110100”,
“11011”,“11110”の3つの圧縮ビット列
として符号化されたこととなる。なお、入力ビット列や
3つの圧縮ビット列は、共に先頭側から入力され、出力
されていくものとする。この点、図8から図11の各符
号化テーブルとは異なることに注意する必要がある。す
なわち、各符号化テーブルでは、その表示の各値は、そ
の表示の右端から順に入力し、出力するものとなってい
る。
【0106】そして、runは、当初「16」であった
のが、この4ビットの区切りビットpで段階的に符号化
していく中で、runは「2」となり、次の入力ビット
列に対しては、「2」の予測ビット長runで符号化さ
れることとなる。
【0107】一方、先に示した本発明の元となる基本的
プロセスで、同じ入力ビット列“0000010000
111100”を符号化すると、まずrun=16での
予測外れの“1”、次に前半の8ビットを注目し、2番
目に予測外れの“1”がきて、さらに前半の4ビット
“0000”に注目し、予測当たりの“0”が3番目に
くる。すると、後半部の4ビット“0100”に劣勢シ
ンボルがくるとは確実なので、すぐに2つに分割し、前
半の2ビット“01”に注目する。このため、予測外れ
の“1”が4番目にくる。次は、さらにこれを2分割
し、前半の“0”に注目し、5番目に予測当たりの
“0”がくる。すると、後半の“1”は劣勢シンボルが
確実なので、すぐに後半の2ビット“00”に注目し、
予測当たりの“0”が6番目にくる。
【0108】以上の前半8ビットの符号化をまとめる
と、“110100”となる。これは、本発明による符
号化ビットと全く同じとなる。続く8ビットも同様な方
法で進めていくと、これらも本発明による符号化ビット
と同一となる。本発明の元となる基本的プロセスと本発
明とが異なる点は、符号化されたビット自体ではなく、
符号化の区切り方、予測ビット表の変更の仕方、
符号化テーブルの活用の3点にある。
【0109】すなわち、改良した本発明では、入力ビッ
ト列に対しrunより小さい区切りビット数p(この実
施の形態ではp=4)で区切り、劣勢シンボルが存在す
る区切り部分までで一旦符号化を区切るようにしてい
る。先の例では、16ビットの入力ビット列が3つに区
切られて符号化されている。また、本発明では、次の入
力ビット列に対し予測ビット長runは「2」となるの
に対し、基本的プロセスの考え方では、予測外れは1回
であり、runは「16」のままとなる。さらに、本発
明の基本的プロセスの考え方では、符号化サブルーチン
を再帰的に呼び出して符号化しているが、改良した本発
明では、符号化テーブル、具体的には予測ビット長ru
n毎に符号化テーブルを用いている。
【0110】以上の3つの点は、それらが同時に利用さ
れることによって大きな効果を生ずるが、それぞれ単独
で使用されても十分効果を有する。例えば、第1の点の
段階的に符号化する方法を採用すると、バッファ、例え
ば、ビット列分解部2やストリーム生成部4内の各バッ
ファを小さくできるばかりか後述するマルコフモデル化
によって圧縮ビット列を得ようとするときにそのバッフ
ァの容量を減少させることができる。
【0111】第2の点の予測ビット長runの変更につ
いては、入力ビット列が途中からがらっとその性質が変
わるような場合に特に有効となる。先の例では、予測が
当たり続けてrun=16となったのに対し、次に性質
ががらっと変わったビット列、すなわち劣勢シンボルを
多く含む“0000010000111100”がきた
とき、改良された本発明では、その性質に合わせrun
は「2」となり、続く入力ビット列の性質に合う確率が
高いものとなり、圧縮率が高くなる。しかし、本発明の
基本的プロセスで処理した場合、runは「16」のま
まであり、次の入力ビット列の性質にそぐわない確率の
高いものとなる。なお、圧縮率の向上は、具体的には
0.5%から数%程度であるが、各プログラムソフト等
が大容量化している現在では、このようなわずかな数値
の向上効果も無視し得ないものとなっている。
【0112】第3の点の符号化テーブルについては、サ
ブルーチンの再帰的呼び出しによる符号化に比べ、符号
化テーブルのためのメモリ容量は若干増えるものの、符
号化速度が極めて速くなる。
【0113】次に、本発明の第1の実施の形態のデータ
復号化装置10について、図13に基づき説明する。
【0114】このデータ復号化装置10は、符号化され
た信号のストリームを入力するストリーム切り出し部1
1と、予測ビット長runに応じた複数の復号テーブル
を内蔵する復号テーブル部12と、復号されたビットを
ストアし、所定のシンボルを出力するデコードバッファ
部13と、データ符号化装置1の符号化制御部5内の状
態遷移表と同じ状態遷移表を有する復号制御部14とか
ら主に構成されている。なお、復号テーブル部12と復
号制御部14とで復号化部を構成している。
【0115】ストリーム切り出し部11は、復号テーブ
ル部12から、復号したビット数を後述するLENGT
Hにより指示されるので、その値に基づき、復号済みビ
ットを廃棄して、未復号ビットの先頭が、符号化された
データとなる復号予定の符号語信号CODE(以下単に
CODEという)の最下位ビット(または最上位)に来
るようにストリームを切り出す。なお、LENGTHを
評価して、復号済みビットを廃棄するのは、デコードバ
ッファ部13から廃棄指示DECREQ(以下単にDE
CREQという)があったときのみである。また、CO
DEは8ビット単位で送信される。
【0116】復号テーブル部12は、図14から図17
に示す各復号テーブルを内蔵し、復号制御部14が出力
するテーブル番号指示信号TABLE(以下単にTAB
LEという)によりそれらを切り替えて使用する。そし
て、復号テーブル部12は、次の信号を出力する。
【0117】(1)何ビット復号したかを示す信号LEN
GTH(以下単にLENGTHという)で、データ符号
化装置1におけるLENGTHに相当するもの (2)予測の当たり外れを示す信号FAIL(以下単にF
AILという)で、データ符号化装置1におけるFAI
Lに相当するもの (3)復号したビット・パターン信号DECPATN(以
下単にDECPATNという)で、データ符号化装置1
におけるDECPATNに相当するもの (4)復号結果が何ビットかを示す信号DECNUM(以
下単にDECNUMという)で、データ符号化装置1に
おけるDECNUMに相当するもの 図14に示すrun=1の復号テーブルは、CODEが
“0”“1”の2種類に対応する各出力が記載されてい
る。この復号テーブルは、図8のrun=1の符号化テ
ーブルに相当するもので、符号化テーブル中のDECB
ITに相当するものが、この復号テーブルではCODE
となっている。図15に示すrun=2の復号テーブル
は、同様に図9のrun=2の符号化テーブルに相当す
るものとなっている。また、図16に示すrun=4の
復号テーブルでは、図10のrun=4の符号化テーブ
ルに相当し、図17に示すrun=8の復号テーブル
は、図11のrun=8の符号化テーブルに相当してい
る。なお、各復号テーブルにおける各数値も、符号化テ
ーブルと同様に、各数値の右端側から入力し、出力する
表示となっている。
【0118】デコードバッファ部13は、4ビット(こ
の実施例の場合)以下のDECPATNとDECNUM
を直接的にストアし、それぞれデコードバッファ部13
内のPATNREG(以下単にPATNREGという)
とナンバーレジスタNUMREG(以下単にNUMRE
Gという)にストアする。そして、デコードバッファ部
13の出力がqビット幅の場合、デコードバッファ部1
3は、1回デコード・データを出力する度にストアした
NUMREGからqを減じる。そして、NUMREGが
qより小さくなったら、DECREQをアクティブにし
て、新たなデータのデコード要求を発する。また、NU
MREGが5以上のときは、信号SWで定まる優勢シン
ボルをデコード出力として出力する。一方、NUMRE
Gが4以下になったら、PATREGの値を出力する。
【0119】例えば、図17の上から5番目のCODE
“00101”が復号テーブル部12に入力された場
合、DECNUM=8、DECPATN=“0010”
がデコードバッファ部13に入力されてくる。このと
き、信号SWが「0」となっていたとし、出力を2ビッ
ト単位(これはq=2に相当)で行うとした場合、最初
の2回の出力は優勢シンボルを出力すればよい。この場
合SW=0なので、優勢シンボルは“0”である。した
がって、“0000”を出力する。この4ビットを出力
した時点で、NUMREGは4(=8−4)になってい
る。そこで、次のサイクルは、PATNREGの値を、
順に出力する。すなわち、“0100”をこの表示の左
端側から出力する。
【0120】復号制御部14は、符号化制御部5と同じ
状態遷移表を保有している。そして、状態の初期値は、
SS1であり、FAILとDECNUMにより、次の遷
移先が決定され、DECREQがアクティブのとき、そ
の遷移先へ遷移する。
【0121】以上のように構成されるデータ復号化装置
10は、先に示したデータ符号化装置1と逆のアルゴリ
ズムによって動作する。なお、このデータ復号化装置1
0は、デコードバッファ部13の出力状態によって制御
されるものとなっている。すなわち、デコードバッファ
部13のNUMREGが出力ビット幅qより小さくなる
と、DECREQがストリーム切り出し部11と復号制
御部14へ出力される。ストリーム切り出し部11は、
そのDECREQにより復号済みビットをそのLENG
TH分廃棄する先の例のrun=8でCODE“001
01”の場合、NUMREGが「8」から「4」へ、
「4」から「2」、「2」から「0」へと下がる。この
「2」から「0」へ下がったときに、DECREQが発
生する。そして、LENGTHが「5」であるので、C
ODEから復号済みの5ビットを廃棄する。このため、
ストリーム切り出し部11内のCODEには、未復号ビ
ットが最下位または最上位にきて、次の復号に備える。
一方、復号制御部14では、run=8、DECNUM
=8で、FAIL=1なので、状態SS7へ遷移する。
このため、run=8に相当するTABLE=3を復号
テーブル部12に向けて出力する。
【0122】この結果、復号テーブル部12は、図17
のテーブル番号「3」であるrun=8の復号テーブル
を準備する。そして、入力してくるCODEからLEN
GTH、DECNUM、DECPATNおよびFAIL
が確定し、出力される。例えば、そのCODEの最初が
“0”であれば、CODE“0”であることが確定し、
LENGTH=1、DECNUM=8、DECPATN
=“0000”、FAIL=「0」を出力する。一方、
CODEが“01011”の場合、CODEの最初が
“1”であるので、まだ確定せず、次の“1”でも、3
番目の“0”でも、4番目の“1”でも確定しない。し
かし、5番目の“0”が入った段階で“01011”で
あることが確定する。この確定によって、LENGTH
=5、DECNUM=4、DECPATN=“010
0”、FAIL=1がそれぞれ出力される。このように
して、順次、復号されていく。
【0123】このデータ復号化装置10は、データ符号
化装置1と同様に、本発明の基本的プロセスに基づく復
号に比べると、段階的な復号によるバッファ容量の減
少化信号の性質にあった予測ビット長runの変更
復号テーブルによる復号速度の向上という各種の有利な
効果を有するものとなる。
【0124】次に、以上のようなデータ符号化装置1や
データ復号化装置10をマルコフモデル化のような条件
付き符号化や条件付き復号化を行う場合に適用した、本
発明の第2の実施の形態について説明する。
【0125】まず、条件付き符号化を行うためのデータ
符号化装置を図18に基づいて説明する。なお、説明に
当たり、データ符号装置1と同一部材および同一信号に
は、同一符号および同一名称を付し、説明を省略または
簡略化する。
【0126】このデータ符号化装置20は、ビット列分
解部2と、符号化テーブル部3と、ストリーム生成部4
と、データ符号化装置1の符号化制御部5内の状態遷移
表と同じ表を有する状態遷移部21と、マルコフモデル
等により生成される符号化条件を入力し、その条件毎に
現在の状態の信号を状態遷移部21に与え、符号化後に
次の状態の信号を入力し、その符号化条件の状態を記憶
しておく状態記憶部22とから主に構成される。すなわ
ち、条件付き符号化を行うためには、データ符号化装置
1の符号化制御部5の状態を条件毎に管理することにな
る。
【0127】したがって、マルコフモデルのような条件
付き符号化を行うときは、図18に示す構成とし、条件
をインデックスとして、状態記憶部22から該当する状
態を取り出し、その状態を図12に示した状態遷移表に
より遷移させ、次の状態を再び状態記憶部22の元の番
地にストアしておけば、条件毎に、状態を管理できるこ
ととなる。したがって、予測ビット長run等のパラメ
ータも条件毎に個別に設定できることとなる。なお、マ
ルコフモデル化する場合、ビット列分解部2には、各符
号化条件毎に切り換えるバッファが複数必要となるが、
この実施の形態では、予測ビット長runの数ではな
く、より小さい固定の区切りビット数pで段階的に符号
化しているので、そのバッファの容量はそれ程大きくな
らず、実用面で適したものとなっている。
【0128】次に、条件付き復号化を行うためのデータ
復号化装置30を図19に基づいて説明する。なお、説
明に当たり、データ復号化装置10と同一部材および同
一信号には、同一符号および同一名称を付し、説明を省
略または簡略化する。
【0129】このデータ復号化装置30は、ストーム切
り出し部11と、復号テーブル部12と、デコードバッ
ファ部13と、データ復号化装置10の復号制御部14
内の状態遷移表と同じ表を有する状態遷移部31と、マ
ルコフモデル等により生成される復号条件を入力し、そ
の条件毎に現在の状態の信号を状態遷移部31に与え、
復号後に次の状態の信号を入力し、その復号条件の状態
を記憶しておく状態記憶部32とから主に構成される。
【0130】なお、デコードバッファ部13は、復号条
件が入力し、その条件毎に個別に管理されるものとなっ
ている。このため、マルコフモデルのような条件付き復
号化の場合、バッファとして非常に大きなものが必要に
なる。しかし、本実施の形態のデータ復号化装置30で
は、先に示したように段階的な復号を行うので、各バッ
ファは小さいものでも十分対応でき、マルコフモデルの
ような条件付きの復号化でもデコードバッファ部13は
それ程大きな容量を必要としなくなる。
【0131】このデータ復号化装置30においては、状
態遷移を条件毎に個別に管理する点で、データ符号化装
置20と同様である。ただし、このデータ復号化装置3
0の場合は、上述したようにさらにデコードバッファ部
13も個別に管理しなければならない。このため、デコ
ードバッファ部13は、NUMREG、PATNREG
に相当するレジスタを有り得る条件数分内蔵し、復号条
件によって切り換えるものとなっている。
【0132】以上のような、本発明の第2の実施の形態
の、条件付き符号化および復号化を行うデータ符号化装
置20および符号化方法ならびにデータ復号化装置30
および復号化方法は、先に示した第1の実施の形態のデ
ータ符号化装置1やデータ復号化装置10の場合と同様
な効果を有する。加えて、マルコフモデルのような条件
付きの符号化や復号化が行え、圧縮率が高くなり、復号
効率も良くなる。しかも、マルコフモデル化等の場合の
大きな障害となるバッファ容量の大幅な増大という問題
を防止でき、実用化に適したものとなる。
【0133】なお、上述の各実施の形態は、本発明の好
適な実施の形態の例であるが、これに限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々
変形実施可能である。例えば、予測が当たったときに出
力する符号語としては“0”ではなく“1”とし、予測
がはずれたときは“1”ではなく0”としたり、予測が
当たったときは優勢シンボルを出力し、予測がはずれた
ときは劣勢シンボルを出力するようにしても良い。
【0134】また、新減少予測ビット数を元の予測ビッ
ト数の1/2ではなく、1/3や1/4等にしたり、元
の予測ビット数から所定数を差し引いた数等とすること
ができる。一方、新増加予測ビット数も元の予測ビット
数の2倍ではなく、3倍や4倍等にしたり、元の予測ビ
ット数に所定数を加えた数等とすることができる。な
お、新増加予測ビット数を無制限とせず、所定の値、例
えば256ビット等、2の倍数を最大値とするようにし
ても良い。また、新減少予測ビット数の最小値としては
1ではなく、2や3等他の数値としても良い。
【0135】また、データ符号化装置1,20やデータ
復号化装置10,30をハード構成ではなく、ソフトウ
ェアで対応するようにしても良い。すなわち、本発明の
データ符号化方法やデータ復号化方法をすべてソフトウ
ェアで対応したり、例えば、データ符号化方法はソフト
ウェアで対応し、データ復号化方法は、先に示したデー
タ復号化装置10,30等のハードで対応するようにし
ても良い。
【0136】また、本発明はいわば予測ランレングス符
号化方式とも言えるものであるが、この予測ランレング
ス符号化方式は、2値の系列データ以外に多値系列につ
いても適用することができる。すなわち、多値系列のデ
ータを工夫によって2値のビット列として扱うようにす
れば本発明の予測ランレングス符号化方式および復号化
方式を適用することができる。例えば、ビット・プレー
ンに分けて、各ビット・プレーンをこの予測ランレング
ス符号化方式で符号化するようにしても良い。また、最
上位ビットからプレーン毎にこの予測ランレングス符号
化方式にて符号化を行い、“1”が出現した時点で続く
下位ビットを直接ストリームに出力するようにしても良
い。
【0137】また、この予測ランレングス符号化方式を
多値系列に適用する方式としては、ビット・プレーンで
はなくレベル・プレーン、例えばシンボルが8ビットの
場合、256のレベル・プレーンに分けて行う方法もあ
る。例えば、入力シンボルをグループに分け、グループ
番号をこの予測ランレングス符号化方式で符号化する方
法が考えられる。具体的には、例えば、入力シンボルを
図20に示すように、グループ分けし、まず入力シンボ
ルがグループ番号0か0以外かを示す判定ビットをこの
予測ランレングス符号化方式で符号化する。もし入力シ
ンボルが0ならこのシンボルの符号化を完了するが、そ
うでない場合はさらにグループ番号が1か1以外かを示
す判定ビットをこの予測ランレングス符号化方式で符号
化する。このようにして、グループ番号が確定するま
で、判定ビットを予測ランレングス符号化方式で符号化
し、確定したグループ番号が2以上の場合は、必要とす
る付加ビットを直接ストリームに出力する。この方法
は、グループ番号が確定した時点で、上位の判定ビット
の符号化を行わないので、処理速度が向上する。
【0138】以上のような、多値系列への本発明の適用
は、データ符号化の場合に限らず当然のことながら、デ
ータ復号化の場合にも同様なアルゴリズムによって適用
することができる。
【0139】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデータ符
号化方法およびデータ符号化装置では、QMコーダ並み
の符号化効率が得られる一方、符号化速度がQMコーダ
に比べ非常に速いものとなる。このため、現在使用され
ている各種の2値ビット列圧縮方式の中で最も実用性の
面で優れたものとなる。しかも、段階的な符号化を行う
場合は、バッファの容量を減少させることができ、マル
コフモデル化等へ条件付き符号化に際し特に有利とな
る。また、符号化テーブル使用の場合は、符号化の速度
を向上させることができる。
【0140】また、本発明のデータ復号化方法およびデ
ータ復号化装置では、同様に、QMコーダ並みの伸長効
率が得られる一方、復号化速度がQMコーダに比べ非常
に速いものとなる。このため、現在利用されている各種
の2値ビット列復号方式の中で、実用上最も優れたもの
となり、利便性が向上する。しかも、段階的な復号化を
採用した場合は、バッファの容量を減少させることがで
き、マルコフモデル化等の条件付き復号化に際し特に有
利となる。また、復号テーブル使用の場合は、復号化の
速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本原理となるアルゴリズムの概要を
説明するための図で、注目系列と予測ビット数runと
の関係を示す図である。
【図2】本発明の基本原理となるアルゴリズムの概要を
説明するための図で、図1の注目系列を分割した状態を
示す図である。
【図3】本発明の基本原理となるアルゴリズムの概要を
説明するための図で、図2の前半部注目系列をさらに分
割した状態を示す図である。
【図4】本発明の前提となる基本的な符号化プロセスを
説明するためのフローチャートで、符号化メインルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図5】本発明の前提となる基本的な符号化プロセスを
説明するためのフローチャートで、符号化サブルーチン
を示すフローチャートである。
【図6】本発明の前提となる基本的なデータ符号化方法
による圧縮率と符号化時間を示す図である。
【図7】本発明のデータ符号化装置の第1の実施の形態
の構成を示すブロック図である。
【図8】図7のデータ符号化装置の符号化テーブル部内
の符号化テーブルを示す図で、予測ビット長が「1」の
場合のテーブルを示す図である。
【図9】図7のデータ符号化装置の符号化テーブル部内
の符号化テーブルを示す図で、予測ビット長が「2」の
場合のテーブルを示す図である。
【図10】図7のデータ符号化装置の符号化テーブル部
内の符号化テーブルを示す図で、予測ビット長が「4」
の場合のテーブルを示す図である。
【図11】図7のデータ符号化装置の符号化テーブル部
内の符号化テーブルを示す図で、予測ビット長が「8」
の場合のテーブルを示す図である。
【図12】図7のデータ符号化装置の符号化制御部内の
状態遷移表を示す図である。
【図13】本発明のデータ復号化装置の第1の実施の形
態の構成を示すブロック図である。
【図14】図13のデータ復号化装置の復号テーブル部
内の復号テーブルを示す図で、予測ビット長が「1」の
場合のテーブルを示す図である。
【図15】図13のデータ復号化装置の復号テーブル部
内の復号テーブルを示す図で、予測ビット長が「2」の
場合のテーブルを示す図である。
【図16】図13のデータ復号化装置の復号テーブル部
内の復号テーブルを示す図で、予測ビット長が「4」の
場合のテーブルを示す図である。
【図17】図13のデータ復号化装置の復号テーブル部
内の復号テーブルを示す図で、予測ビット長が「8」の
場合のテーブルを示す図である。
【図18】本発明のデータ符号化装置の第2の実施の形
態の構成を示すブロック図である。
【図19】本発明のデータ復号化装置の第2の実施の形
態の構成を示すブロック図である。
【図20】本発明のアルゴリズムを多値系列データに適
用する場合の1列を説明するための図で、入力シンボル
を複数のグループに分けた状態を示す図である。
【図21】従来の算術符号型のエントロピー符号器であ
るQMコーダの構成を示す図である。
【図22】図21のQMコーダの動作を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 データ符号化装置 2 ビット列分解部 3 符号化テーブル部(符号化部の一部) 4 ストリーム生成部 5 符号化制御部(符号化部の一部) 10 データ復号化装置 11 ストリーム切り出し部 12 復号テーブル部(復号化部の一部) 13 デコードバッファ部 14 復号制御部(復号化部の一部) CODE 復号予定の符号語信号(符号化されたデー
タ) DECBIT 圧縮ビット列を示す信号 DECNUM デコードすべきビット数を示す信号 DECPATN デコードすべきパターンを示す信号 FAIL 予測の当たり外れを示す信号(フラグ) LENGTH 圧縮ビット列のビット長および復号され
たビット長を示す信号 RUN 予測ビット長を指示する信号 SW 優勢シンボルを指示する信号 TABLE 符号化テーブルや復号テーブルのテーブル
番号を指定する信号

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 “0”および“1”からなる2値のビッ
    ト列を入力する際、“0”または“1”のいずれか一方
    を優勢シンボルとし、いずれか他方を劣勢シンボルとす
    ると共に、その優勢シンボルがn個連続すると予測し、
    そのn個を予測ビット数として設定する予測設定工程
    と、入力された上記予測ビット数からなる注目系列につ
    いて予測が当たったときに符号語として“0”または
    “1”のいずれか一方の信号を予測当たり信号として出
    力かつ符号化し、次のn個のビット列を符号化する作業
    に移り、はずれたときに符号語として“0”または
    “1”のいずれか他方の信号を予測はずれ信号として出
    力すると共に、上記n個の予測ビット数より小さい数の
    区切りビット数で上記入力ビット列を区切り、その区切
    られたパターンに劣勢シンボルが含まれていたら、その
    パターンを含むそれまでに続いた優勢シンボルのパター
    ンをまとめて符号化する予測結果符号化工程とを備え、
    予測が所定回数はずれたときに上記予測ビット数をn個
    より少ない新減少予測ビット数として同様の予測設定工
    程と予測結果符号化工程とを再帰的に繰り返すことを特
    徴とするデータ符号化方法。
  2. 【請求項2】 “0”および“1”からなる2値のビッ
    ト列を入力する際、“0”または“1”のいずれか一方
    を優勢シンボルとし、いずれか他方を劣勢シンボルとす
    ると共に、その優勢シンボルがn個連続すると予測し、
    そのn個を予測ビット数として設定する予測設定工程
    と、入力されたn個のビット列からなる注目系列につい
    て予測が当たったときに符号語として“0”または
    “1”のいずれか一方の信号を予測当たり信号として出
    力かつ符号化し、次のn個のビット列を符号化する作業
    に移り、はずれたときに符号語として“0”または
    “1”のいずれか他方の信号を予測はずれ信号として出
    力すると共に、上記n個の予測ビット数より小さい数の
    区切りビット数で上記入力ビット列を区切り、その区切
    られたパターンに劣勢シンボルが含まれていたら、その
    パターンを含むそれまでに続いた優勢シンボルのパター
    ンをまとめて符号化する予測結果符号化工程と、予測が
    規定回数当たったときに、上記予測ビット数をn個より
    多い新増加予測ビット数として同様の予測設定工程と予
    測結果符号化工程とを繰り返し行うことを特徴とするデ
    ータ符号化方法。
  3. 【請求項3】 前記予測が規定回数当たったときに、前
    記予測ビット数をn個より多い新増加予測ビット数とす
    ることを特徴とする請求項1記載のデータ符号化方法。
  4. 【請求項4】 前記規定回数を2回とし、前記新増加予
    測ビット数を前記予測ビット数の2倍としたことを特徴
    とする請求項2または3記載のデータ符号化方法。
  5. 【請求項5】 前記新減少予測ビット数が1となり、か
    つそのビットが劣勢シンボルのとき、以降の符号化にお
    いて従来の劣勢シンボルを優勢シンボルとし、従来の優
    勢シンボルを劣勢シンボルとして符号化するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載のデータ符号化方法。
  6. 【請求項6】 前記区切りビット数を固定の所定値pと
    し、n≦pのときは、まとめて符号化するビット数をn
    個としたことを特徴とする請求項1、2、3、4または
    5記載のデータ符号化方法。
  7. 【請求項7】 前記所定値pを4としたことを特徴とす
    る請求項6記載のデータ符号化方法。
  8. 【請求項8】 “0”および“1”からなる2値のビッ
    ト列を入力する際、“0”または“1”のいずれか一方
    を優勢シンボルとし、いずれか他方を劣勢シンボルとす
    ると共に、その優勢シンボルがn個連続すると予測し、
    そのn個を予測ビット数として設定する予測設定工程
    と、入力された上記予測ビット数からなる注目系列につ
    いて予測が当たったときに符号語として“0”または
    “1”のいずれか一方の信号を予測当たり信号として出
    力かつ符号化し、次のn個のビット列を符号化する作業
    に移り、はずれたときに符号語として“0”または
    “1”のいずれか他方の信号を予測はずれ信号として出
    力し符号化する予測結果符号化工程とを備え、この符号
    化工程において、符号化されるビットのパターンに対応
    した符号化データが予め記憶された符号化テーブルに基
    づいて符号化処理すると共に、予測が所定回数はずれた
    ときに上記予測ビット数をn個より少ない新減少予測ビ
    ット数として同様の予測設定工程と予測結果符号化工程
    とを再帰的に繰り返すことを特徴とするデータ符号化方
    法。
  9. 【請求項9】 前記符号化テーブルには、8ビット以下
    のパターンに対応した符号化データが書き込まれ、8ビ
    ットを超える符号化対応ビットに対しては前記符号化テ
    ーブルを用いずに符号化することを特徴とする請求項8
    記載のデータ符号化方法。
  10. 【請求項10】 “0”および“1”からなる2値の入
    力ビット列を圧縮して符号化するデータ符号化装置にお
    いて、“0”または“1”のいずれか一方を優勢シンボ
    ルとし、いずれか他方を劣勢シンボルとすると共にその
    優勢シンボルがn個連続すると予測し、そのn個を予測
    ビット数として設定する符号化制御部と、上記入力ビッ
    ト列を一時記憶すると共に符号化すべきビット数とパタ
    ーンを出力するビット列分解部と、上記入力ビット列の
    パターンに対応する符号化データを記憶した符号化テー
    ブルを内蔵し、上記符号化制御部から入力する予測ビッ
    ト数ならびに上記ビット列分解部から入力する符号化す
    べきビット数およびパターンから所定の圧縮ビット列と
    そのビット長とを出力する符号化テーブル部と、上記圧
    縮ビット列を一旦バッファリングして固定のビット長に
    ならして出力するストリーム生成部とを備え、上記予測
    が所定回数はずれたときに、上記予測ビット数をn個よ
    り少ない新減少予測ビット数として上記符号化制御部で
    設定し、上記予測が規定回数当たったときに、上記予測
    ビット数をn個より多い新増加予測ビット数として上記
    符号化制御部で設定することを特徴とするデータ符号化
    装置。
  11. 【請求項11】 前記n個の予測ビット数より小さい数
    の区切りビット数で前記入力ビット列を区切り、その区
    切られたパターンに劣勢シンボルが含まれていたら、そ
    のパターンを含むそれまでに続いた優勢シンボルのパタ
    ーンをまとめて符号化することを特徴とする請求項10
    記載のデータ符号化装置。
  12. 【請求項12】 “0”および“1”からなる2値の入
    力ビット列を圧縮して符号化するデータ符号化装置にお
    いて、“0”または“1”のいずれか一方を優勢シンボ
    ルとし、いずれか他方を劣勢シンボルとすると共にその
    優勢シンボルがn個連続すると予測し、そのn個を予測
    ビット数として設定する符号化制御部と、上記入力ビッ
    ト列を一時記憶すると共に、上記n個の予測ビット数よ
    り小さい数の区切りビット数で上記入力ビット列を区切
    り、その区切られたパターンに劣勢シンボルが含まれて
    いたら、そのパターンを含むそれまでに続いた優勢シン
    ボルのパターンをまとめて符号化する符号化部とを有す
    ることを特徴とするデータ符号化装置。
  13. 【請求項13】 符号化されたデータを入力し、“0”
    および“1”からなる2値のビット列に復号化するデー
    タ復号化方法において、“0”または“1”のいずれか
    一方を優勢シンボルとし、いずれか他方を劣勢シンボル
    とすると共に、その優勢シンボルがn個(nは1以上の
    整数)連続すると予測したその予測結果が“0”および
    “1”からなる2値のビット列で表わされた符号語を入
    力する入力工程と、その符号語を復号する復号工程とを
    有し、上記入力工程では、上記n個の予測ビットより小
    さい区切りビット数で区切られて符号化されたデータを
    入力し、上記復号工程では、入力された符号語が予測当
    たりの値のとき上記優勢シンボルをn個連続して復号す
    ると共に、予測はずれのときは、上記区切られた中に劣
    勢シンボルが含まれていたら、その区切られた部分を含
    むそれまで続いた優勢シンボルの部分をまとめて復号
    し、予測当たりが所定回数連続したときは上記n個より
    多い数の優勢シンボルが連続すると新たに予測するよう
    にしたことを特徴とするデータ復号化方法。
  14. 【請求項14】 符号化されたデータを入力し、“0”
    および“1”からなる2値のビット列に復号化するデー
    タ復号化方法において、“0”または“1”のいずれか
    一方を優勢シンボルとし、いずれか他方を劣勢シンボル
    とすると共に、その優勢シンボルがn個(nは1以上の
    整数)連続すると予測したその予測結果が“0”および
    “1”からなる2値のビット列で表わされた符号語を入
    力する入力工程と、その符号語を復号する復号工程とを
    有し、上記入力工程では、所定の数で区切られて符号化
    されたデータを入力し、上記復号工程では、入力された
    符号語と予測ビットの数とから復号されるビットパター
    ンが指定される復号テーブルに基づいて復号し、予測当
    たりが所定回数連続したときは、上記n個より多い数の
    優勢シンボルが連続すると新たに予測したその予測結果
    を入力し、予測はずれが規程回数連続したときは、上記
    n個より少ない数の優勢シンボルが連続すると新たに予
    測したその予測結果を入力するようにしたことを特徴と
    するデータ復号化方法。
  15. 【請求項15】 前記入力工程では、上記n個の予測ビ
    ットより小さい区切りビット数で区切られて符号化され
    たデータを入力し、前記復号工程では、予測はずれのと
    き、上記区切られた中に劣勢シンボルが含まれていた
    ら、その区切られた部分を含むそれまで続いた優勢シン
    ボルの部分をまとめて復号することを特徴とする請求項
    14記載のデータ復号化方法。
  16. 【請求項16】 符号化されたデータとなる符号ビット
    を入力し、“0”および“1”からなる2値のビット列
    からなる復号ビットに復号するデータ復号化装置におい
    て、“0”または“1”のいずれか一方を優勢シンボル
    とし、いずれか他方を劣勢シンボルとしたとき、上記符
    号ビットの優勢シンボルと予測ビット長n個を設定する
    復号制御部と、入力される符号語に対応する復号パター
    ンを各予測ビット長毎に表化した復号テーブルを有する
    復号テーブル部と、この復号テーブル部からの復号パタ
    ーンと復号するビット数を入力し記憶すると共に所定ビ
    ット数毎に出力するデコードバッファ部とを備え、入力
    された符号ビットが予測当たり信号の場合、優勢シンボ
    ルを復号すると共に、上記予測当たり信号が所定回数連
    続したときは上記予測ビット長をn個より多い数に変更
    することを特徴とするデータ復号化装置。
  17. 【請求項17】 “0”または“1”のいずれか一方を
    優勢シンボルとし、いずれか他方を劣勢シンボルすると
    共にそのシンボルがn個(nは1以上の整数)連続する
    と予測したその予測結果が“0”および“1”からなる
    2値のビット列で表された符号ビットを復号する復号化
    装置において、上記符号ビットの予測ビット長と上記優
    勢シンボルを設定する復号制御部と、上記符号ビットを
    入力し、その符号ビットの値に応じて復号ビットを出力
    する復号化部と、上記復号ビットを入力し、一時保持す
    ると共に復号ビットとして出力するデコードバッファ部
    とを備え、上記復号化部での復号を上記予測ビット長よ
    り少ない数の区切りビット数で行い、上記デコードバッ
    ファ部の容量を小さなものにすると共に、上記予測結果
    が所定回数連続して当たったとき、上記予測ビット長を
    n個より大きな数に変更し、上記予測結果が規程回数連
    続して外れたとき、上記予測ビット長をn個より小さい
    数に変更し、その予測ビット長が所定値となったとき、
    優勢シンボルと劣勢シンボルを逆転させるようにしたこ
    とを特徴とするデータ復号化装置。
  18. 【請求項18】 前記復号化部に、入力される符号語に
    対応する復号パターンを各予測ビット長毎に表化した復
    号テーブルを有する復号テーブル部を設けたことを特徴
    とする請求項17記載のデータ復号化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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