JPH10302221A - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

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JPH10302221A
JPH10302221A JP10476897A JP10476897A JPH10302221A JP H10302221 A JPH10302221 A JP H10302221A JP 10476897 A JP10476897 A JP 10476897A JP 10476897 A JP10476897 A JP 10476897A JP H10302221 A JPH10302221 A JP H10302221A
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JP
Japan
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magnetic pole
alumina
magnetic
permalloy
magnetic head
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JP10476897A
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English (en)
Inventor
Nobuhito Fukushima
信人 福島
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハードディスクドライブなどに使用される磁
気ヘッドのメディア対向面を、ラップ研磨する際生じる
磁極と基板との段差を解消する。 【解決手段】 薄膜ヘッドの磁極はパーマロイなどの金
属からなり、その周囲をアルミナなどのセラミクス材で
囲まれている。この磁極が表出したメディア対向面を鏡
面仕上げとするためラップ加工すると、パーマロイとア
ルミナの硬度やラップ液に対する化学的安定性の違いか
ら、両者の間に段差が生じる。特に磁極材であるパーマ
ロイが凹となる場合には、磁気的なスペーシングロスに
つながり好ましくない。そこで、通常のラップ処理の
後、塩素を含むプラズマ中に短時間曝すことにより、ア
ルミナのみを選択的にエッチングし、パーマロイ磁極と
アルミナの間の段差を解消する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
や磁気テープ装置などに用いる磁気ヘッド、特に高密度
記録に適した低浮上量の薄膜磁気ヘッドおよびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置に用いられる浮上型磁
気ヘッドは、記録密度の増大にともなって、いわゆるス
ペーシングロスを最小限に抑えるため、ディスクと磁気
ヘッドの間隔、すなわち浮上量は低下の一途をたどって
いる。一方、磁気ディスクとの信号の受け渡しを行う磁
気ヘッド素子は、かつてのフェライトコアを用いたもの
から、薄膜インダクティブ素子さらには磁気抵抗効果を
応用したMR素子など、いわゆる薄膜ヘッドが主流とな
りつつある。
【0003】代表的な薄膜ヘッドの構造を図2を用いて
説明する。まず薄膜ヘッド素子1はアルミナ−炭化チタ
ン複合材からなる基板2上に形成されている。この基板
2はスライダーの主要部でもある。磁極9やMR素子1
1は通常パーマロイが用いられ、ちょうど薄膜の断面が
メディア対向面5に表出する形となる。この磁極9から
書き込み時には磁束が漏洩し、また読み出し時にはメデ
ィアからの磁束を捉えるヨークとして作用する。またM
R素子11の場合には、パーマロイ薄膜そのものがセン
サーの役割を果たすため、やはりその断面がメディア対
向面5に表出している。薄膜ヘッド素子1は、通常機械
的強度を確保するため、全体がスパッタ法などで形成さ
れたアルミナ層3の中に埋め込まれており、メディア対
向面5の鏡面ラップにより磁極9が表出する構造となっ
ている。
【0004】ここで、従来の異形スライダ形成法を図3
によって説明する。工程は矢印に沿って進むものとす
る。まず磁気ヘッド素子1は、アルミナ−炭化チタン複
合材からなる基板2上に、フォトリソグラフィと薄膜形
成、ドライエッチング技術等を駆使したLSI製造法に
近い工程により、形成される。つぎにロー4と呼ばれる
バー状態に切り出され、スライダーに加工される工程に
入る。このロー4の状態では、メディア対向面5を鏡面
仕上げすると同時に、薄膜ヘッド素子1が適切な磁極高
さを持つようにするため、ラップ加工が行われる。さら
に機械加工(Aで示した工程)やドライエッチング(B
で示した工程)により、メディア対向面5に空気浮上す
るためのレール6ないし6’が形成される。いずれも個
々のスライダー7ないしは7’に切断され、アーム体8
に実装されることにより、磁気ヘッドが完成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
工程のうち、メディア対向面をラップする工程におい
て、パーマロイからなる磁極と、それを取り囲むアルミ
ナ層との間に段差が生じやすいことが知られている。こ
れはパーマロイとアルミナの硬度差、あるいはラップ液
に対する化学的安定性など、さまざまな要因によると考
えられているが、一般的には磁極がアルミナ面より引っ
込む傾向にあり、その段差は10nm以上になることも
しばしばである。磁極が10nmも引っ込むということ
は、25nm以下を標榜する近年の浮上量低下の流れか
らみて、無視できない値であることは言うまでもない。
【0006】さらに磁気ヘッドの信頼性を上げるため、
硬質炭素膜を保護膜としてメディア対向面に形成するこ
とが主流となりつつあるが、この保護膜は10nmの極
薄膜であるために前述の磁極とアルミナの段差により膜
の連続性が損なわれ、信頼性が劣ることが懸念されてい
る。
【0007】これらの現象は、磁極材がパーマロイであ
る場合に限らず、センダストやアモルファスコバルトな
どでも程度の差こそあれ同様であり、金属とセラミクス
という材料の性状の違いに起因するものと考えられ、今
後、より高い性能が求められる磁気ヘッドの加工方法と
して、前記段差の生じないものが求められていた。
【0008】本発明は、こうした課題を解決し、磁極と
アルミナの段差の極めて少ない高精度な磁気ヘッドを製
造しうる方法を提供するものであり、ひいては高記録密
度磁気ディスクドライブの実現に貢献するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、磁気ヘッド
のメディア対向面を通常通りラップし、その後、塩素な
ど、ハロゲンイオンを含むプラズマに短時間曝すことに
よって、アルミナのみ選択的にエッチングし、結果とし
て磁極とアルミナとの段差を解消しようとするものであ
る。アルミナを構成するアルミニウムは、ハロゲン化物
として揮発してエッチングされるが、主として遷移金属
からなる金属磁性材はハロゲン化物として揮発しにく
い。この性質の差を利用して、アルミナのみ選択的に数
から10nm程度エッチングするのである。酸やアルカ
リ溶液によるいわゆるウェットエッチングでは、磁極そ
のものも腐食してしまうが、本発明の方法によれば、こ
のような副作用がなく、またアルゴンなどの不活性ガス
で希釈することによりエッチング速度を制御、より正確
に段差を解消することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】磁気ヘッドのメディア対向面を鏡
面加工し、金属磁性材からなる磁極を当該メディア対向
面に表出させる行程と、当該メディア対向面をハロゲン
イオンを含むプラズマに曝し、前記磁極とそれをとりま
く非磁性材との高さを調節する工程とを含むことを特徴
とする磁気ヘッドの製造方法である。
【0011】
【実施例】
(実施例1)本発明による磁気ヘッド製造方法の一例を
図1を用いて説明する。図1(b)以降は磁気ヘッド素
子の磁極付近の様子を断面図により示してある。まず図
1(a)のように基板2から、ロー4を切り出した。つ
ぎにこのロー4のメディア対向面5を、2−4ミクロン
ダイヤを含むラップ液、さらに0−1/4ミクロンダイ
ヤを含む水溶性ラップ液を順次用いてラップし鏡面とし
た。同時に薄膜ヘッド素子1の磁極9のスロートハイト
を規定の長さにした。このとき磁極9の端面とアルミナ
層3との間には約10nmの段差10が生じ、磁極9は
アルミナ層3より引っ込んだ形状となった(図1
(b))。以上のように鏡面加工されたロー4を、誘導
結合型プラズマドライエッチング装置に搬入した。エッ
チング装置内にはバイアス印加用の電極があり、この上
に前述のローを、鏡面加工されたメディア対向面5を表
にして配置した。次にエッチング装置内を0.05mt
orrまで排気したのち、三塩化ホウ素を10mtor
rの圧力で導入、さらに放電用のRFアンテナに電力4
00W、周波数13.56MHzの高周波電力を印加す
ることでプラズマを発生させた。ここでロー4を配置し
た電極に400kHzの高周波を印加し、自己バイアス
効果による−300Vの負電圧がメディア対向面をかか
るようにすると、エッチングが開始される。あらかじめ
本エッチング条件によるアルミナとパーマロイのエッチ
ング速度を実験により確認し、10nmの段差を解消す
るには6秒間エッチングすれば良いことがわかっていた
ので、この時間だけエッチングを行った。
【0012】以上のようにエッチングを行ったロー4を
エッチング装置から取り出し、洗浄後、プロファイロメ
ータでアルミナ層3と磁極9の段差を測定したところ、
1nm以下と極めて小さいことがわかった(図1
(c))。
【0013】この後、図3で示したレール加工以降の工
程を、通常通り通すことにより磁気ヘッドを完成させ
た。この磁気ヘッドの記録再生特性を調べたところ、分
解能とオーバーライト特性のいずれもが向上し、従来よ
りスペーシングロスの少ないヘッドであることがわかっ
た。また、従来方法で形成した磁気ヘッドに硬質炭素膜
をコートした後、85゜C相対湿度85%の雰囲気に4
日間放置すると、アルミナとの段差に近い部分の磁極に
腐食がみられたが、本発明による磁気ヘッドでは、全く
腐食が発生しなかった。これらの特性改善は、すでに述
べたように、アルミナ層との段差が解消されたことによ
り、メディアとの相対的な距離が縮まったことに起因し
ていると思われる。
【0014】(実施例2)実施例1では、磁極とアルミ
ナ層の段差を解消するためのエッチング時間が6秒と短
く、管理が厳しいものであった。そこで、エッチングの
際用いた三塩化ホウ素をアルゴンで希釈し、エッチング
時間を延長することを試みた。エッチングに用いる反応
性ガスとしてアルゴンで分圧比10%まで希釈した三塩
化ホウ素を用い、その他の条件および工程を実施例1で
示したものと同一として処理したところ、磁極とアルミ
ナ層の段差を解消するのに23秒かかるようになった。
これによりばらつきが一層改善されたことは言うまでも
ないが、完成した磁気ヘッドの段差の改善さらには記録
再生特性、高温高湿雰囲気中における耐食性などの諸特
性は、実施例1で示したものとなんら変わらなかった。
【0015】(実施例3)実施例2で示したアルゴンに
よる三塩化ホウ素の希釈をさらに進めたところ、三塩化
ホウ素分圧5%以下では、むしろ段差が広がる傾向がみ
られた。これは、エッチング機構が反応性イオンエッチ
ングからイオン衝撃による物理的なエッチングに変化し
たことを示している。すなわちアルゴンイオンに対する
アルミナのスパッタ収率が、パーマロイのそれより小さ
いことに起因する。今回のようにラップ加工により磁極
が周辺のアルミナ層より凹の場合には用いることができ
ない条件であるが、磁極が突出するようなラップ加工の
ケースでは、アルゴンによるスパッタエッチングを用い
て、磁極とアルミナの段差を解消することができる。
【0016】以上の実施例のなかで述べたエッチング装
置や三塩化ホウ素などの反応性ガス、ないしはアルゴン
などの不活性ガスは、ここに挙げたものに限らず、エッ
チング装置としては、たとえば、平行平板型エッチング
装置やECRエッチング装置など、いわゆる反応性イオ
ンエッチング装置であれば使うことができる。またすで
に述べたように「アルミナは、塩素イオンやラジカルを
はじめ、ハロゲンイオンやラジカルと反応して速やかに
揮発する性質、あるいはフッ化アルミのようにアルミナ
と比較してスパッタ収率が高い物資に変化する性質を持
っていること」、「磁極は一般に遷移金属を主成分し、
ハロゲン化物としては揮発しにくいものであること」、
などから、広くハロゲンイオンやラジカルを生成するガ
スであれば基本的に用いることができる。エッチング条
件も高周波出力やバイアス値などは、エッチング装置の
効率や、適切なエッチング速度を得るために、適宜変え
うるものである。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、薄膜
磁気ヘッドのラップ加工により生じる磁極とアルミナ層
の段差を極めて小さくでき、スペーシングロスによる特
性劣化の少ない磁気ヘッドが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気ヘッドスライダーの製造工程
の一例を示す概略図である。
【図2】薄膜磁気ヘッドの断面構造を示す概略図であ
る。
【図3】従来の薄膜ヘッドの製造工程の一例を示す概略
図である。
【符号の説明】
1 薄膜ヘッド素子 2 基板 3 アルミナ層 4 ロー 5 メディア対向面 6、6’ レール 7、7’ スライダー 8 アーム体 9 磁極 10 段差 11 MR素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 21/21 101 G11B 21/21 101L

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドのメディア対向面を鏡面加工
    し、金属磁性材からなる磁極を当該メディア対向面に表
    出させる行程と、当該メディア対向面をハロゲンイオン
    を含むプラズマに曝し、前記磁極とそれをとりまく非磁
    性材との高さを調節する工程とを含むことを特徴とする
    磁気ヘッドの製造方法。
JP10476897A 1997-04-22 1997-04-22 磁気ヘッドの製造方法 Pending JPH10302221A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011220798A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Ulvac Japan Ltd 触針式段差計における差動トランス用コア及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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