JPH10301702A - ペン型入力装置及びそのパタ−ン認識方法 - Google Patents

ペン型入力装置及びそのパタ−ン認識方法

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JPH10301702A
JPH10301702A JP12478397A JP12478397A JPH10301702A JP H10301702 A JPH10301702 A JP H10301702A JP 12478397 A JP12478397 A JP 12478397A JP 12478397 A JP12478397 A JP 12478397A JP H10301702 A JPH10301702 A JP H10301702A
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JP12478397A
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English (en)
Inventor
Norihiko Murata
憲彦 村田
Toshiyuki Furuta
俊之 古田
Takashi Kitaguchi
貴史 北口
Tomohiko Beppu
智彦 別府
Takao Inoue
隆夫 井上
Yasuhiro Sato
康弘 佐藤
Etsuko Fujisawa
悦子 藤沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加速度センサからの信号のみで筆跡を正確に抽
出するのはノイズの影響により困難であった。そこで、
抽出した筆跡を正しく補正する。 【解決手段】加速度センサ3は筆記部の運動成分を検出
する。筆記算出部52は加速度センサ3が検出した筆記
部の運動成分を基に筆記部の移動方向及び移動距離を検
出して筆記部の筆跡を算出する。基準点検出部4aは被
筆記面を調べて筆跡の曲率が急激に変化したか否か及び
既に筆記した筆跡と筆記部が接触したか否かを検出す
る。筆跡補正部53は筆跡算出部52が算出した筆記部
の筆跡を基準点検出部4aが検出した筆跡が急激に変化
した点及び筆記部の筆跡の接触した点を補正基準点とし
て補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はペン型入力装置及
びペン型入力装置のパターン認識方法、特に筆跡検出精
度の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人間の感性に適する入力装置として、ペ
ン型入力装置が多数考案されている。一般にペン入力装
置は、タブレット等のように情報機器側が筆記部の描い
た軌跡(筆跡)を検出するものと、ペン型入力装置側に
変換検出素子を設けて筆跡を抽出するものの2種類に大
別される。そのうち後者のペン入力装置は、情報機器が
ない状況でもメモ内容を保持または伝送することができ
るという特徴がある。後者のペン入力装置としては、例
えば特開平2-148213号公報に掲載された手書き文字入
力装置、特開平5-278390号公報に掲載された記憶ペ
ン、特開平6-67799号公報に掲載されたペン型のコンピ
ュータ入力装置及び特開平7-110738号公報に掲載され
た手書き入力ペン装置等がある。
【0003】特開平2-148213号公報に掲載された手書
き文字入力装置は2つの加速度センサを用いて筆記部の
筆跡を求めることにより通常の筆記具で紙に文字を書く
ような感覚で簡単に文字等を手書き入力できるようにし
ている。特開平5-278390号公報に掲載された記憶ペン
はボ−ルペン芯で紙などに筆記すると共に、その筆跡を
光学センサと応力センサの出力より筆跡検出回路で検出
している。特開平6-67799号公報に掲載されたペン型の
コンピュータ入力装置は加速度センサ、圧電振動ジャイ
ロを用い、ペンの移動方向及び移動量を検出している。
特開平7-110738号公報に掲載された手書き入力ペン装
置は筆記面上の基準点と表示面上の基準点を対応させる
ことにより、筆記面と表示面が異なる場合の座標検出精
度の低下を防止している。これらの装置はペン軸に対し
て垂直な方向の加速度を検出する加速度センサを互いに
垂直になるように設置し、筆記部の描く筆跡を力学的に
抽出しようというものである。
【0004】また、装置の移動が空中を移動しているも
のか又は被筆記面上を移動しているものなのかを区別で
きないと正確な筆記検出が困難な場合がある。これに対
して、例えば特開平3-156519号公報に掲載されたペン
型のコンピュータ入力装置、特開平6-230886号公報に
掲載されたペンシル型入力装置、特開平7-200127号公
報に掲載された手書き入力装置及び特開平8-95697号公
報に掲載された筆記ペン、筆記情報処理方法及び加速度
検出装置等が開発された。
【0005】特開平3-156519号公報に掲載されたペン
型のコンピュータ入力装置は、平面内に直交する2方向
の加速度を検出する加速度センサとペン先部に加わる圧
力を検出する圧力センサを有し、圧力センサがペン先部
からの圧力を検出しているときの加速度を基にペン先部
の移動方向及び移動量を検出している。特開平6-23088
6号公報に掲載されたペンシル型入力装置は、装置上の
互いに離れた2か所で加速度を検出し、イネーブルスイ
ッチがオンのときに互いに離れた2か所で検出した加速
度を用いてすることにより、筆記タイミングの調整及び
装置の移動方向及び移動距離の検出を行なっている。特
開平7-200127号公報に掲載された手書き入力装置は、
加速度センサからの信号を基に筆記中か否かを判断し、
筆記中における移動方向及び移動量の検出を行なってい
る。特開平8-95697号公報に掲載された筆記ペン、筆記
情報処理方法及び加速度検出装置は、圧電素子を用いた
ペン先ノイズ検出部が出力した信号を基に筆記によるペ
ン先部の振動を検出してペン先部が筆記面に接触してい
るか否かを検出し、その検出結果を基にペン先部が上が
っているか下がっているかを検出し、筆記中における移
動方向及び移動量の検出を行なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加速度
センサはオフセット値及び筆記部と筆記面との摩擦等に
よるノイズの影響を受けやすいため、例えば特開平2-1
48213号公報に掲載された手書き文字入力装置、特開平
5-278390号公報に掲載された記憶ペン及び特開平7-11
0738号公報に掲載された手書き入力ペン装置のように加
速度センサからの信号のみで筆跡を正確に抽出するのは
困難である。例えば円形の図形を描いた場合、加速度セ
ンサが検出した加速度を用いて筆跡を抽出すると、図2
4(a)に示すように、実際の筆跡241は始点242
と終点243付近が交わっているのに対し、抽出した筆
跡244は図24(b)のように交わりが無い場合があ
る等の誤差が生じる。
【0007】また、特開平6-67799号公報に掲載された
ペン型のコンピュータ入力装置のように、加速度センサ
以外に圧電振動ジャイロを設置し、筆記部の回転を検出
して筆跡抽出を補正すると座標変換にかかる計算量が大
きくなるうえ、加速度センサのノイズ等の影響により、
完全に筆跡抽出結果を補正することが困難であり、上記
誤差を解消することができなかった。
【0008】さらに、実際の筆跡のうち、「はね」及び
「曲がり角」のように変化が滑らかでない箇所が存在す
ると、加速度センサ等の素子出力から正確な筆跡を抽出
しにくくなる。
【0009】また、特開平3-156519号公報に掲載され
たペン型のコンピュータ入力装置は、圧力センサを用い
て筆記時にペン先部に加わる圧力を検出することによ
り、筆記中であることを検出しているが、スイッチング
に伴うペン先部の凹みにより筆記中に違和感が発生する
場合がある。特開平6-230886号公報に掲載されたペン
シル型入力装置は、イネーブルスイッチを用いて筆記中
を検出しているが、スイッチを押下する手間がかかる。
特開平7-200127号公報に掲載された手書き入力装置で
は、加速度センサからの信号を基に筆記中か否かを判断
しているが、加速度センサからの信号はノイズの影響を
受けやすいとともに筆記時以外に高周波ドリフトを含む
ため、筆記中の検出誤差が発生しやすい。また、特開平
8-95697号公報に掲載された筆記ペン、筆記情報処理方
法及び加速度検出装置は、圧電素子を用いたペン先ノイ
ズ検出部が出力した信号を基にペン先部が筆記面に接触
しているか否かを検出しているが、実際の筆記のうち
「はね」及び「曲がり角」のように筆記が滑らかでない
場所においてはペン先部の振動が影響を受け、ペン先部
が上がっているか否かを誤検出する場合がある。
【0010】この発明はかかる短所を解消するためにな
されたものであり、実際の入力図形と検出した図形とが
異なる場合の両者の違いを少なくすること及び筆記中の
軌跡を正確に検出することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係るペン型入
力装置は、筆記部と筆記運動検出部と筆跡算出部と基準
点検出部と筆跡補正部を有し、筆記部は筆記面に接触し
筆記し、筆記運動検出部は筆記部の運動成分を検出し、
筆記算出部は筆記運動検出部が検出した筆記部の運動成
分を基に筆記部の移動方向及び移動距離を検出して筆記
部の筆跡を算出し、基準点検出部は筆記面を調べて筆跡
の曲率が急激に変化したか否か及び既に筆記した筆跡と
筆記部が接触したか否かを検出し、筆跡補正部は筆跡算
出部が算出した筆記部の筆跡を基準点検出部が検出した
筆跡が急激に変化した点及び筆記部の筆跡の接触した点
を補正基準点として補正して、コーナーが有る軌跡を正
確に入力する。
【0012】上記基準点検出部は筆記面上の筆記部との
接触位置近傍の画像を読み込み、読み込んだ画像を基に
筆跡の曲率が急激に変化したか否か及び既に筆記した筆
跡と筆記部が接触したか否かを検出して、簡単な構成で
補正基準点を検出するようにしても良い。
【0013】また、上記基準点検出部は筆記運動検出部
が検出した筆記部の運動成分を基に筆跡の曲率が急激に
変化したか否かを検出して、簡単な構成でコーナーを検
出することが望ましい。
【0014】さらに、上記基準点検出部はペン軸をZ軸
とした場合のZ軸方向の筆記部の変位を調べ、筆記面の
凹凸を検出して既に筆記した筆跡と筆記部が接触したか
否かを検出することにより、紙等の柔らかい筆記面上に
図形を描く場合に確実に筆跡の接触点を検出する。
【0015】また、上記基準点検出部は筆記部に加わる
圧力の変化を調べ、調べた圧力の変化を基に筆記面の凹
凸を検出して既に筆記した筆跡と筆記部が接触したか否
かを検出して、紙等の柔らかい筆記面上に図形を描く場
合に確実に筆跡の接触点を検出する。
【0016】さらに、上記基準点検出部が既に筆記した
筆跡と筆記部が接触したことを検出すると既に筆記した
筆跡と筆記部との接触パターンを検出する接触パターン
検出部を有し、筆跡補正部は筆跡算出部が算出した筆記
部の筆跡を基準点検出部が検出した筆記部の筆跡の接触
した点に関する情報及び接触パターン検出部が検出した
接触パターンに関する情報を基に補正して、補正の精度
を高める。
【0017】さらに、上記基準点検出部が補正基準点を
検出するとその補正基準点を中心として筆跡部の軌跡が
なす角度を検出する角度検出部を有し、筆記補正部は筆
跡算出部が算出した筆記部の筆跡を基準点検出部が検出
した補正基準点に関する情報及び筆跡部の軌跡がなす角
度に関する情報を基に補正して、筆跡の補正の精度を高
める。
【0018】この発明に係る他のペン型入力装置は、筆
記部と筆記運動検出部と筆記音検出部とストローク認識
部を有し、筆記部は筆記面に接触し筆記し、筆記運動検
出部は筆記部の運動成分を検出し、筆記音検出部は筆記
部と筆記面とが摩擦することにより発生する摩擦音を検
出し、ストローク認識部は筆記運動検出部が検出した筆
記部の運動成分及び筆記音検出部による筆記部と筆記面
との摩擦音の検出結果を基に筆記ストローク入力中か否
かを検出して筆記部の運動成分及び摩擦音の検出結果の
切り出しを行ない、切り出した運動成分及び摩擦音の検
出結果を基に筆記部の筆記ストロークの認識をして、正
確に筆記ストローク入力中か否かの認識及び筆記軌跡の
認識を行なう。
【0019】さらに、認識基準となる筆記軌跡を記憶し
た基準軌跡記憶部を有し、ストローク認識部は切り出し
た運動成分及び摩擦音の検出結果の特徴を検出し、検出
した特徴と基準軌跡記憶部に記憶した認識基準となる筆
記軌跡の特徴とを比較し、筆記文字及び記号を認識し、
その認識結果を表す記号を出力して、入力文字及び記号
の認識を正確に行なう。
【0020】さらに、上記筆記音検出部からの信号及び
筆記運動検出部からの信号のいずれか一方又は双方に筆
記部と筆記面とが衝突したことを示す成分が含まれてい
るか否かを検出して、筆記ストローク入力開始を検出す
るストローク開始検出部を有して、筆記終了から筆記開
始までの間が短い場合に筆記ストローク入力開始を検出
できなくなることを防止する。
【0021】さらに、上記筆記音検出部からの信号の周
波数帯域及び振幅に応じて筆記音検出部が出力した信号
の増幅度、遮断周波数及びサンプリング周波数の調整を
行なう筆記音信号調整部を有して、ノイズなどの影響を
少なくする。
【0022】また、筆記開始前に上記筆記音検出部から
の信号の周波数帯域及び振幅に応じて筆記音検出部が出
力する信号の増幅度、遮断周波数及びサンプリング周波
数を調整する筆記音信号調整部を有する。
【0023】また、ペン型入力装置のパターン認識方法
は、筆記面に接触し筆記する筆記部の運動成分を検出
し、筆記部と筆記面とが摩擦することにより発生する摩
擦音を検出し、検出した筆記による運動成分及び筆記部
と筆記面との摩擦音の検出結果を基に筆記ストローク入
力中か否かを検出して筆記による運動成分及び筆記部と
筆記面との摩擦音の検出結果の切り出しを行ない、切り
出した運動成分及び摩擦音の検出結果を基に筆記ストロ
ークの認識をする。
【0024】さらに、認識基準となる筆記軌跡を記憶
し、切り出した運動成分及び摩擦音の検出結果の特徴を
検出し、検出した特徴と認識基準となる筆記軌跡の特徴
とを比較し、筆記文字及び記号を認識し、その認識結果
を表す記号を出力して、入力文字及び記号の認識を正確
に行なう。
【0025】さらに、ペン型入力装置の運動成分を示す
信号及び摩擦が発生しているか否かの検出結果を示す信
号のいずれか一方又は双方に筆記面との衝突を示す成分
が含まれているか否かを調べて、筆記面との衝突を示す
成分が含まれている場合に筆記を開始したと判断し、摩
擦が発生しているか否かを示す信号及び筆記開始を示す
信号を基に筆記ストローク入力中か否かを検出する。
【0026】さらに、筆記音信号の周波数帯域及び振幅
に応じて筆記音信号の増幅度、遮断周波数及びサンプリ
ング周波数を調整して筆記ストローク入力中か否かを判
断する。
【0027】また、筆記開始前の筆記音信号の周波数帯
域及び振幅に応じて筆記音信号の増幅度、遮断周波数及
びサンプリング周波数を調整する。
【0028】
【発明の実施の形態】この発明のペン型入力装置は、例
えば紙等に図形を筆記して、筆記した図形等をホスト装
置等の外部装置に入力するものであり、筆記部と筆記運
動検出部と筆跡算出部と記憶部と基準点検出部と筆跡補
正部を有する。筆記部は、例えば鉛筆の芯又はボールペ
ンの芯等を先端部に備え、紙などの筆記面に図形等を描
く。筆記運動検出部は、ペン軸をZ軸とした場合のZ軸
と直交するX軸方向及びY軸方向の筆記部の加速度を検
出する加速度センサを備え、筆記部の運動成分を検出す
る。筆記算出部は筆記運動検出部が検出した筆記部の運
動成分を基に筆記部の移動方向及び移動距離を検出して
筆記部の筆跡を算出する。例えば、筆記運動検出部が上
記X軸方向及びY軸方向の加速度を検出したとすると、
筆記算出部は筆記運動検出部が検出した加速度を2回積
分して筆記部の移動方向及び移動距離を算出し、記憶部
に記憶する。
【0029】基準点検出部は、筆記運動検出部が検出し
た加速度が急激に変化した点を検出して、筆記面上の軌
跡が急激に変化した点を検出する。これは、例えば筆記
部がコーナーに差し掛かり別方向に切り返す場合、筆記
部の動きが一瞬止まることを検出して、筆記面上の軌跡
が急激に変化した点を検出するものである。筆跡補正部
は筆跡算出部が算出した筆記部の筆跡を基準点検出部が
検出した筆跡が急激に変化する点の情報を基に補正す
る。これにより、実際の入力図形と検出した図形とが異
なる場合にその違いを少なくすることができる。
【0030】また、基準点検出部は受光部と基準点判断
部を備えるようにしても良い。受光部は筆記面と筆記部
が接触している位置近傍からの反射光を入力して電気信
号に変換する。基準点判断部は受光部が変換した電気信
号を基に筆記面上の軌跡が急激に変化したか否か及び筆
跡が互いに接触したか否かを検出する。このように、実
際の筆跡を読み取ることにより、コーナーの検出を正確
に行うことができる。ここで、筆記面上の軌跡が急激に
変化した点及び筆跡が互いに接触した点の情報を基に筆
跡補正部が筆跡を補正するので、それらの点を補正基準
点という。
【0031】また、例えば柔らかい筆記面に図形を描く
場合において、基準点検出部は変位センサと接触判断部
を備えるようにしても良い。変位センサはペン軸をZ軸
とした場合のZ軸方向の筆記部の変位を検出する。接触
判断部は変位センサが検出した筆記部のZ軸方向の変位
を基に筆記面の凹凸を検出して既に筆記した筆跡と筆記
部が交わったか否かを検出する。これは柔らかい筆記面
に図形を描くと、筆記面が凹むので、この凹みを検出し
て筆記した筆跡と筆記部が交わったか否かを検出するも
のである。ここで、変位センサとしては、例えば加速度
センサを用いても良い。
【0032】また、柔らかい筆記面に図形を描く場合に
おいて、基準点検出部は圧力センサと接触判断部を備え
るようにしても良い。圧力センサは筆記部に加わる圧力
の変化を検出する。接触判断部は圧力センサが検出した
圧力の変化を基に筆記面の凹みを検出して既に筆記した
筆跡と筆記部が交わったか否かを検出する。これは、筆
記面が筆記により凹んでいると、筆記部の軌跡が交差す
る場合に筆記部に加わる圧力が変化することを利用する
ものである。
【0033】さらに、基準点検出部は補正基準点及びそ
の補正基準点を中心とした筆跡の変化の角度を検出する
ようにしても良い。ここで、角度の検出には、例えば予
め定めたパターンと比較することにより行う。筆記補正
部は筆跡算出部が算出した筆記部の筆跡を基準点検出部
が検出した補正基準点及びその補正基準点を中心とした
筆跡の変化の角度に関する情報を基に補正して、さらに
正確に筆跡を補正することができる。
【0034】また、他のペン型入力装置は筆記部、筆記
運動検出部、筆記音検出部及び演算部を有する。筆記部
は筆記面に接触して文字及び記号の筆記を行なう。筆記
運動検出部は、2個の加速度センサを備え、筆記部のX
軸方向及びY軸方向の加速度を検出し、その加速度を示
す信号(以後「筆記運動信号」という。)を出力する。
筆記音検出部は、筆記音検出センサを備え、筆記部と筆
記面との摩擦により発生する摩擦音を示す信号(以後
「筆記音信号」という。)を出力する。演算部は、例え
ば筆記運動前処理部、筆記音前処理部、ストローク開始
検出部、記憶部、ストローク認識部を有する。筆記運動
前処理部は各加速度センサからの信号を増幅し、増幅し
た信号をデジタル変換してから高周波数成分をカットオ
フする。筆記音前処理部は筆記音検出部が出力した筆記
音信号を増幅し、デジタル変換した後高周波数成分をカ
ットオフする。ストローク開始検出部は増幅した筆記音
信号及び筆記運動信号のピークからピークまでの値を一
定時間保持し、その値が予め定めた閾値を超える場合
に、筆記部の先端と筆記面が衝突したと判断する。
【0035】記憶部は、例えば筆記運動信号記憶部、筆
記音信号記憶部、筆跡記憶部及び基準軌跡記憶部を備え
る。筆記運動信号記憶部は筆記運動前処理部からの筆記
運動信号を記憶する。筆記音信号記憶部は筆記音前処理
部からの筆記音信号を記憶する。筆跡記憶部はストロー
ク認識部の筆跡算出結果を記憶する。基準軌跡記憶部
は、文字認識などの基準となる筆記軌跡(以後「基準筆
記軌跡」という。)を記憶する。
【0036】ストローク認識部は、筆記運動信号記憶部
に記憶した筆記運動信号と筆記音信号記憶部に記憶した
筆記音信号を基に筆記ストローク入力中か否かを判断
し、筆記ストローク、筆記文字または筆記記号の認識を
行なう。ストローク認識部は、筆記音信号記憶部に記憶
した筆記音信号に筆記部と筆記面との摩擦による成分が
含まれているか否か及び筆記運信号記憶部に記憶した筆
記運動信号の状態を調べ、筆記軌跡の「曲がり角」等の
識別を行なうことにより、筆記ストローク入力中である
か否かを検出する。例えば、筆記運動信号は移動中であ
ることを示しているが、筆記音信号は静止中であること
を示している場合には空中を移動中であることを示して
いる。また、ストローク認識部はストローク開始検出部
による筆記部と筆記面が衝突したとの判断を基に筆記ス
トローク入力開始を検出する。また、筆記文字などの認
識には基準軌跡記憶部に記憶した基準筆記軌跡と筆記運
動信号の特徴並びに筆記音信号の特徴とを照合すること
により行なう。
【0037】ここで、筆記部と筆記面との摩擦係数等に
より、筆記音の周波数及びレベルが変化する。そこで、
筆記開始前又は筆記中に筆記音センサの出力信号に合わ
せて、筆記音前処理部の利得及び遮断周波数及びサンプ
リング周波数などを変化させる筆記音信号調整部を設け
ても良い。
【0038】
【実施例】図1はこの発明の一実施例のペン型入力装置
1の構成図である。図に示すように、ペン型入力装置1
は筆記部2、加速度センサ3a,3b,3c、基準点検
出部4、演算部5、記憶部6及び電源部7を有する。筆
記部2は、例えば鉛筆又はボールペン等の芯を備え、筆
記面に対して実際に筆記する。加速度センサ3a,3
b,3cはペン軸8をZ軸とした場合のX軸方向,Y軸
方向及びZ軸方向の筆記部2の加速度を検出する。基準
点検出部4は加速度センサ3a,3b,3cが検出した
加速度が急激に変化した点を検出して、筆記面上の軌跡
が急激に変化した部分を検出する。以後、このように筆
跡が急激に変化した角部分をコーナーという。これは、
筆記部2がコーナーに差し掛かり別方向に切り返す場
合、筆記部2の動きが一瞬止まることを検出して、筆記
面上の軌跡が急激に変化した点を検出するものである。
例えば、図2(a)に示すようにコーナーAを有する軌
跡を描いた場合は、筆記部2の加速度は図2(b)に示
すようにコーナーAにおいて一定値になる。基準点検出
部4はこの加速度が一定になる部分Aを基にコーナーを
検出する。
【0039】演算部5は、例えば図3に示すようにA/
D変換器51a〜51c、筆跡算出部52及び筆跡補正
部53を備える。A/D変換器51a〜51cはそれぞ
れ加速度センサ3a,3b,3cからのアナログ信号を
デジタル信号に変換する。筆跡算出部52は加速度セン
サ3a,3b,3cが検出した加速度を2回積分して筆
記部2の移動方向及び移動距離を検出して筆記部2の描
く筆跡を検出し、記憶部6に記憶する。筆跡補正部53
は筆跡算出部52が算出した筆記部2の筆跡を基準点検
出部4が検出した筆跡が急激に変化した点の情報を基に
補正する。例えば、筆跡算出部52が算出した筆記部2
の筆跡では筆記部2の軌跡にコーナーがないが、基準点
検出部4がコーナーを検出した場合は、筆跡補正部53
は筆跡算出部52が算出した筆記部2の筆跡を基準点検
出部4が検出した点でコーナーを持つように補正する。
ここで、筆跡の補正方法としては、例えばスプライン近
似等の方法がある。
【0040】上記構成のペン型入力装置1で紙の上に筆
記する場合の動作について、図4のフローチャートを参
照して説明する。
【0041】筆記の開始の信号を入力すると(ステップ
S1)、ペン型入力装置1のサンプリング信号発生部
(不図示)は、例えばサンプリングレート2kHzのサンプ
リング信号を出力する。加速度センサ3a,3b,3c
はサンプリング信号発生部からの一定時間間隔のサンプ
リング信号を基にそれぞれX軸方向、Y軸方向及びZ軸
方向の加速度を検出する(ステップS2)。筆跡算出部
52は加速度センサ3a,3b,3cが検出した加速度
を2回積分して筆記部2の移動方向及び移動距離を検出
して筆記部2の描く筆跡を検出し、記憶部6に記憶する
(ステップS3)。基準点検出部4は、加速度センサ3
a,3b,3cが検出した加速度が急激に変化したか否
かを検出して、コーナーの有無を検出する(ステップS
4)。
【0042】基準点検出部4がコーナーを検出すると、
筆跡補正部53は筆跡算出部52が算出した筆記部2の
筆跡を基準点検出部4が検出した点でコーナーを形成す
るように補正する(ステップS5)。例えば図5(a)
に示すように点hw(j)にコーナーを有する軌跡を描
いた場合に、筆跡算出部52が、図5(b)に示すよう
にコーナーを持たないn点からなる筆跡hw(1)〜h
w(n)を検出した場合を考える。この場合、基準点検
出部4はj番目の点(1<j<n)で筆跡が交差したこ
とを検出するので、筆跡補正部53は、例えば図5
(a)に示すように点hw(j)でコーナーを形成する
ように補正処理を記憶部6に記憶した筆記部2の軌跡に
対して施す。ペン型入力装置1は上記処理(ステップS
2〜S5)を筆記が終了するまで繰り返し、軌跡が交差
する点がある場合にその点を基に検出した軌跡を補正す
るので、実際に入力した図形と検出した図形とが異なる
場合にその違いを少なくすることができる。
【0043】ここで、基準点検出部4は筆記面上を調べ
て筆跡が急激に変化した点及びその筆跡が変化した角度
を検出するようにしても良い。筆記補正部53は筆跡算
出部52が算出した筆記部2の筆跡を基準点検出部4が
検出した筆跡が急激に変化した点に関する情報及びその
変化した角度に関する情報を基に補正して、さらに正確
に変化が滑らかでない箇所を補正することができる。
【0044】さらに、例えば図6に示すように基準点検
出部4aは受光部41と基準点判断部42を備えるよう
にしても良い。受光部41は、例えばCCDセンサを備
え、筆記面と筆記部2が接触している位置近傍からの反
射光を入力して電気信号に変換する。基準点判断部42
は受光部41が変換した電気信号を基に筆記面上の軌跡
が急激に変化した点を検出する。このように、実際のコ
ーナーを読み取ることにより、検出誤差を少なくしコー
ナーの検出を正確に行うことができる。
【0045】また、図7に示すように基準点検出部4b
は光照射部43と受光部41と基準点判断部42を備え
ても良い。光照射部43は筆記部2と筆記面との接触位
置近傍に光を照射する。基準点判断部42は受光部41
が変換した電気信号を基に既に筆記した筆跡と筆記部2
が接触したか否かを検出する。ここで、筆記部2は、鉛
筆の芯又はボールペンの芯等で、紙等の上に実際に図形
等を筆記するので、既に筆記した筆跡部分は筆記してい
ない部分に比べて色が濃くなり反射光量が少なくなる。
基準点検出部4bはこの反射光量の減少を検出して既に
筆記した筆跡と筆記部2が交わったか否かを検出し、交
わったことを検出した場合は「1」を出力し、交わって
いないことを検出した場合は「0」を出力する。
【0046】演算部5aの筆跡補正部53は筆跡算出部
52が算出した筆記部2の筆跡を記憶部6から読み出
し、基準点検出部4bが検出した筆跡の接合点の有無の
情報を基に補正する。例えば、筆跡算出部52が算出し
た筆記部2の筆跡では筆記部2の軌跡に交差する点がな
いが、基準点検出部4bが交差する点があることを検出
した場合は、筆跡補正部53aは筆跡算出部52が算出
した筆記部2の筆跡を基準点検出部4bが検出した交差
する点で交差するように補正する。
【0047】上記構成のペン型入力装置1で紙の上に筆
記する場合、図8のフローチャートに示すように、筆跡
算出部52で加速度センサ3a,3b,3cが検出した
加速度を2回積分して筆記部2の移動方向及び移動距離
を検出して筆記部2の描く筆跡を検出し、記憶部6に記
憶する(ステップS11〜S13)とともに受光部41
は、サンプリング信号発生部からの一定時間間隔のサン
プリング信号を基に筆記部2と筆記面との接触位置近傍
からの反射光を受光し、電気信号に変換する。基準点判
断部42は今回受光部41が変換した電気信号を前回受
光部41が変換した電気信号と比較し、その差を基に既
に筆記した筆跡と筆記部2が接触したか否かを検出する
(ステップS14)。
【0048】基準点検出部4bの基準点判断部42が筆
跡が交差したことを検出すると、筆跡補正部53aは筆
跡算出部52が算出した筆記部2の筆跡を基準点検出部
4bが検出した交差する点で交差するように補正する
(ステップS15)。例えば図9(a)に示すように点
Bで交わる図を描いた場合に、筆跡算出部52が、図9
(b)に示すように交わりを持たないn点からなる筆跡
hw(1)〜hw(n)を検出した場合を考える。この
場合、基準点検出部4bはj番目の点(1<j<n)で
筆跡が交差したことを検出するので、筆跡補正部53a
は、図9(c)に示すように交差を検出した点hw
(j)と筆跡の始点hw(1)を一致させるという補正
処理を記憶部6に記憶した筆記部2の軌跡に対して施
す。ここで、基準点検出部4bはj番目の点(1<j<
n)で筆跡が交差したことを検出するが、hw(j)と
どの点が交わるか分からないので、筆跡補正部53a
は、基準点検出部4bが交差を検出した点hw(j)と
筆跡の始点hw(1)を一致させるという補正処理を記
憶部6に記憶した筆記部2の軌跡に対して施す。
【0049】また、図9(a)に示すように点Bで交わ
る図を描いた場合に、筆跡算出部52が、図9(d)に
示すように実際に交わる点hw(j)よりも手前の点h
w(i)で交わり持つ筆跡を算出する場合もある。この
場合、基準点検出部4bはi番目の点(1<i<n)で
筆跡が交差していないことを検出するので、筆跡補正部
53aは、記憶部6に記憶した筆記部2の軌跡に対して
筆跡抽出結果をシフトさせて点hw(j)で軌跡を交差
させる補正処理を施す。ペン型入力装置1bは上記処理
(ステップS12〜S15)を筆記が終了するまで繰り
返し、軌跡が交差する点がある場合にその点を基に検出
した軌跡を補正するので、実際に入力した図形と検出し
た図形とが異なる場合にその違いを少なくすることがで
きる。
【0050】また、筆記面上の筆跡を反射光を用いて検
出する代わりに、図10に示すように変位センサ45と
基準点判断部42を有する基準点検出部4cを使用し、
筆記面上の凹凸を検出して筆記面の筆跡を検出するよう
にしても良い。この場合、基準点判断部42は変位セン
サ45が検出した筆記部2の上下動を基に既に筆記した
筆跡と筆記部2が接触したか否かを検出する。ここで、
筆記部2は、鉛筆の芯又はボールペンの芯等で、紙等の
上に実際に図形等を筆記するので、既に筆記した筆跡部
分は筆記していない部分に比べて凹んでいる。この凹み
を検出して既に筆記した筆跡と筆記部が交わったか否か
を検出することができる。
【0051】また、筆記面の凹凸を筆記部2の上下動に
より検出する代わりに、図11に示すように筆記部2に
加わる圧力を検出する圧力センサ46を設け、図12に
示すように、基準点検出部4dを圧力センサ46と基準
点判断部42で構成しても良い。この場合、基準点判断
部42は圧力センサ46が検出した筆記部2に加わる圧
力の変化を基に既に筆記した筆跡と筆記部2が接触した
か否かを検出する。ここで、筆記部2は、鉛筆の芯又は
ボールペンの芯等で、紙等の上に実際に図形等を筆記す
るので、既に筆記した筆跡部分は筆記していない部分に
比べて凹んでいる。基準点検出部4dはこの凹みを筆記
部2が通過する場合の圧力の変化を検出して既に筆記し
た筆跡と筆記部が交わったか否かを検出することができ
る。
【0052】また、上記実施例においては、筆記面から
の反射光、筆記面の凹凸又は筆記面からの圧力変化を用
いて筆跡の交差等を検出したが、その他の方法、例えば
筆記部2に磁気インクを用いた場合は磁気の変化を検出
して筆跡の交差等を検出する等を用いても良い。
【0053】また、他の実施例のペン型入力装置1e
は、図13に示すように、加速度センサ3a,3b,3
cと基準点検出部4bとパターン記憶部541と演算部
5b及び記憶部6を有する。パターン記憶部541に
は、図14に示すようなT型やY型,X型等の各種接触
パターンがあらかじめ格納されている。演算部5bはA
/D変換器51a,51b,51c、筆跡算出部52、
接触パターン検出部54及び筆跡補正部53bを有す
る。接触パターン検出部54は基準点検出部4bが既に
筆記した筆跡と筆記部2が接触したことを検出すると、
パターン記憶部541に記憶した接触パターンを基に既
に筆記した筆跡と筆記部2の接触パターンを検出する。
ここで、接触パターン検出には、例えばテンプレートマ
ッチング等の方法を用いる。
【0054】筆跡補正部53bは筆跡算出部52が算出
した筆記部2の筆跡を基準点検出部4bが検出した筆記
部2の筆跡の交差に関する情報及び接触パターン検出部
54が検出した接触パターンに関する情報を基に補正す
る。例えば、接触パターンを検出しないと、実際にはX
型の接触をした筆跡をT型の接触をした筆跡に補正する
場合が有りえるが、接触パターンを検出することによ
り、さらに正確に補正をすることができる。
【0055】また、接触パターン検出部54は基準点検
出部4bが筆記面を既に筆記した筆跡と筆記部2が接触
したことを検出すると既に筆記した筆跡と筆記部2が描
いている線との交わる角度を検出しても良い。接触パタ
ーン検出部54は既に筆記した筆跡と筆記部2が描いて
いる線とがなす角を、例えば図15に示すように1〜16
にラベル付けした16方向のどれに最も近いかを検出し交
差角度を求める。筆跡補正部53bは筆跡算出部52が
算出した筆記部2の筆跡を基準点検出部4bが検出した
筆記部2の筆跡の交差に関する情報及び接触パターン検
出部54が検出した交差角度に関する情報を基に補正す
る。これにより、筆記部2が筆記した各線が交差する角
を正確に再現でき、正確に補正することができる。
【0056】さらに、接触パターン検出部54は基準点
検出部4bが既に筆記した筆跡と筆記部2が接触したこ
とを検出すると、パターン記憶部541に記憶した接触
パターンを基に既に筆記した筆跡と筆記部2の接触パタ
ーン及び既に筆記した筆跡と筆記部2が描いている線と
の交わる角度を検出しても良い。これにより、筆跡補正
部53bはさらに正確に筆跡を補正することができる。
【0057】また、上記実施例では筆記運動検出部とし
て加速度センサ3a,3b,3cを用いて筆記部2の運
動成分を検出したが、加速度センサ3a,3b,3cを
用いる代わりに歪ゲージ等を用いても良い。
【0058】また、筆記音を検出して筆記ストロークを
認識するようにしても良い。この筆記ストロークを認識
するペン型入力装置1fは、図16及び図17に示すよ
うに、2個の加速度センサ3a,3bを備える筆記運動
検出部31と筆記音センサ9aを備える筆記音検出部9
1と記憶部6及び演算部5cを有する。各加速度センサ
3a,3bはX軸方向及びY軸方向の加速度を検出し、
その加速度を示す筆記運動信号を出力する。筆記音セン
サ9aは筆記部2と筆記面とが摩擦しているか否かを示
す筆記音信号を出力する。ここで、筆記音センサ9aと
してはPZT(ジルコーンチタン酸鉛系フェライト)又
はBaTiO(チタン酸バリウムフェライト)等の圧電素
子、又は、コンデンサマイクロホンのような容量変化型
の素子を用いる。筆記音は空気中を伝わる振動波及び筐
体を伝わる振動として筆記音センサ9aに伝わる。
【0059】記憶部6は筆記運動信号記憶部61と筆記
音信号記憶部62と筆跡記憶部63及び基準軌跡記憶部
64を備える。筆記運動信号記憶部61は筆記運動前処
理部55からの筆記運動信号を記憶する。筆記音信号記
憶部62は筆記音前処理部56からの筆記音信号を記憶
する。筆跡記憶部63は演算部5cの筆記ストローク認
識結果を記憶する。基準軌跡記憶部64は、文字認識な
どの基準となる筆記軌跡(基準筆記軌跡)を記憶する。
【0060】演算部5cは筆記運動前処理部55と筆記
音前処理部56とストローク開始検出部57及びストロ
ーク認識部58を有する。筆記運動前処理部55は加速
度センサ3a,3bからの加速度信号を増幅器551
a,551bで増幅し、AD変換器552a,552b
でデジタル変換してからLPF553a,553bで高
周波数成分をカットオフする。筆記音前処理部56は増
幅器561とAD変換器562及びLPF563を備
え、筆記音検出センサ9aが出力した筆記音信号を増幅
してからデジタル変換して高周波数成分をカットオフす
る。
【0061】ストローク開始検出部57は、図18に示
すようにPP検出器571a,571b,571c及び
判定回路572を有する。PP検出器571a,571
b,571cは、それぞれ増幅器551a,551b,
561により増幅した筆記運動信号及び筆記音信号のピ
ークからピークまでを検出し、その値を一定時間保持す
る。判定回路572はPP検出器571a,571b,
571cが保持した値が予め定めた閾値を超える場合
に、筆記部2の先端と筆記面が衝突したと判断する。
【0062】ストローク認識部58は筆記特徴抽出部5
81と摩擦音特徴抽出部582及び照合部583を備
え、筆記ストローク入力中であることを検出すると、筆
記運動信号及び筆記音信号を基に筆記部2の筆記ストロ
ークを認識する。筆記ストローク入力中であるか否か
は、例えば筆記音信号記憶部62に記憶した筆記音信号
に筆記部2と筆記面との摩擦による成分が含まれている
か否か及び筆記運動信号記憶部61に記憶した筆記運動
信号の状態を調べ、筆記ストローク入力中であるか否か
を検出する。筆記ストローク入力開始は筆記音信号が予
め定めた閾値以上に変化した場合に筆記ストローク入力
開始であることを検出することにより行なう。また、筆
記ストローク入力終了は筆記運動信号のレベルが予め定
めた閾値以上で、筆記音信号のレベルが予め定めた閾値
以下であることを検出することにより、装置が非静止状
態であり、且つ筆記音のない状態であることを検出し
て、筆記軌跡の「曲がり角」等との識別を行なうことに
より行なう。また、ストローク認識部58はストローク
開始検出部57による筆記部2と筆記面が衝突したか否
かの判断を基に筆記ストローク入力の開始を検出する。
【0063】筆記運動特徴抽出部581は筆記運動信号
の時空間解析及び特異点解析を行なう。時空間解析に
は、例えばウエーブレット変換又は高速フーリエ変換等
を用い、ウエーブレット係数又はフーリエ係数などを算
出する。また特異点としては加速度センサ3a,3bか
らの信号の極大点及び極小点、ゼロクロス点、無信号区
間(装置が静止している区間)並びにストローク間の境
界点等がある。ここで、単に一筆記ストロークを認識す
るだけの場合はストローク間の境界点は特異点として解
析する必要はない。筆記音特徴抽出部582は同様に筆
記音信号の時空間解析及び特異点解析を行なう。照合部
583は筆記運動信号と筆記音信号の解析結果を予め基
準信号記憶部64に記憶した筆記ストロークの基準信号
と照合し、筆記運動信号及び筆記音信号に対応するスト
ロークを表す記号を筆跡記憶部63に記憶する。
【0064】このペン型入力装置1fの動作について、
図19のフローチャートを参照して説明する。筆記開始
を検出すると(ステップS21)、筆記運動前処理部5
5は加速度センサ3a,3bから加速度信号を読み込
み、筆記音前処理部56は筆記音検出センサ9aから筆
記音信号を読み込む(ステップS21)。筆記運動前処
理部55及び筆記音前処理部56は、それぞれ読み込ん
だ加速度信号及び筆記音信号に対して、増幅処理、デジ
タル変換処理及びフィルタ処理を行なう(ステップS2
3)。ここで、ストローク開始検出部57が筆記部2と
筆記面との衝突を検出すると、筆記部2が筆記面から離
れて筆記ストローク入力が短時間中断した場合であるの
で、ストローク開始検出部57はその旨を筆記音信号記
憶部62に記憶し、筆記算出部59にその旨を示す信号
を送る(ステップS24,S26)。これにより、前の
筆記ストロークの終了点と次ぎの筆記ストロークの開始
点が非常に近い場合に筆記部2の空中移動を検出でき
ず、筆記軌跡の「曲がり角」と筆記ストロークの終了と
を誤検出することを防止できる。このように、筆記運動
信号及び筆記音信号の組合せにより、筆記ストローク入
力終了を判断するので、筆記軌跡の「曲がり角」部分等
と筆記ストローク入力終了とを誤検出することを防止で
き、正確な筆記運動信号及び筆記音信号の切り出しを行
なうことができる。
【0065】ストローク開始検出部57が筆記部2と筆
記面との衝突を検出しない場合は、筆記運動前処理部5
5及び筆記音前処理部56とはそれぞれ増幅処理等を行
なった後の加速度信号及び筆記音信号を筆記運動信号記
憶部61及び筆記音信号記憶部62に記憶する(ステッ
プS26)。
【0066】ペン型入力装置1fは筆記終了するまで一
定時間間隔で上記処理(ステップS22〜S26)を繰
り返す。ここで、筆記部2を筆記面から離さずに描くこ
とのできる筆記ストロークの入力の場合には、筆記開始
及び筆記終了は特異点検出だけで行なうことができ、複
数の筆記ストロークの組合せにより構成される文字など
の入力の場合には、例えば筆記運動信号レベル及び筆記
音信号レベルがともに予め定めた時間以上の間、予め定
めた閾値より低いことを検出して筆記終了を検出する。
【0067】筆記が終了すると(ステップS27)、ス
トローク認識部58は筆記運動信号記憶部61及び筆記
音信号記憶部62に記憶した筆記運動信号及び筆記音信
号を読み出す。ストローク認識部58は読み出した筆記
運動信号及び筆記音信号に対してそれぞれ時空間解析及
び特異点抽出などの特徴抽出を行ない(ステップS2
8)、特徴抽出結果と基準軌跡記憶部64に記憶した基
準筆記軌跡の特徴とを照合して筆記文字及び筆記記号を
認識し(ステップS29)、その認識結果を示す記号を
出力する(ステップS30)。このように、特徴抽出を
行なうことにより、予めユーザの筆記特徴を登録してお
くことにより正確な筆記入力文字などの認識を行なうこ
とができる。さらに、筆記入力のたびにその入力結果と
入力文字等の特徴を登録するようにすれば、使用するに
したがい認識精度を高めることができる。
【0068】なお、筆記部2と筆記面との摩擦係数等に
より、筆記音の周波数及びレベルが変化する。そこで、
例えば図20に示すように筆記中に筆記音センサ9aの
出力信号に合わせて、筆記音前処理部56の利得及び遮
断周波数及びサンプリング周波数などを変化させる筆記
音信号調整部71を設けても良い。
【0069】このように筆記音信号調整部71を設けた
場合は、図21のフローチャートに示すように、筆記を
開始して加速度信号等を記憶したり、ストローク終了し
た旨を記憶したりしたときに(ステップS31〜S3
6)、筆記音信号調整部71は信号を読み込んだ回数の
累積がM回を超えると(ステップS37)、現在の読み
込み時点Nで読み込んだ信号から読み込み時点(N−M
+1)までのM個の信号を用いて筆記音信号の主成分と
なる周波数fn及び振幅Anを検出する(ステップS3
8)。筆記音信号調整部71は、基準振幅値Arを予め
記憶し、例えば振幅An<基準振幅値Arの場合には増幅
器561の利得を上げるように指示を出す。また、筆記
音信号調整部71は筆記音信号の周波数fnに応じてL
PF563の遮断周波数(カットオフ周波数)を変更す
る。また、筆記音信号調整部71はAD変換器562の
サンプリング周波数が低い(例えばサンプリング周波数
が2fn以下)場合には、サンプリング周波数を高くす
るように指示する(ステップS39)。このように、筆
記音前処理部56による筆記音信号の処理後の信号のレ
ベル等を調べ、その増幅度などを変更するので、筆記部
2と筆記面との摩擦係数等によらず、正確な筆記音の検
出を行なうことができる。
【0070】その後、筆記が終了すると(ステップS4
0)、既に説明したように筆記運動信号及び筆記音信号
等の特徴抽出を行なって軌跡を算出し(ステップS4
1)、算出した軌跡と基準筆跡とを照合して(ステップ
S42)、入力された文字等の認識を行なう(ステップ
S43)。
【0071】また、上記実施例では筆記入力処理中に筆
記音信号の増幅度等の調整を行なったが、筆記入力前に
予め調整するようにすれば、入力中の演算処理が減り、
演算速度を向上できる。
【0072】この場合、演算部5eは、図22に示すよ
うに例えば筆記運動前処理部55と筆記音前処理部56
とモード切替部72と筆記音信号調整部71及びストロ
ーク認識部58を備える。モード切替部72は筆記音信
号の増幅度を調整する予備調整モードが設定されている
か否かに応じて筆記音信号記憶部62に記憶した筆記音
信号の出力先をストローク認識部58にするか、筆記音
信号調整部71にするかを切り替える。
【0073】上記構成のペン型入力装置1hの動作を、
図23のフローチャートを参照して説明する。
【0074】ユーザがモード切替部72を切り替えて予
備調整モードにして(ステップS51)、筆記面に対す
る試し書きを行なうと、筆記音信号調整部71は筆記音
信号前処理部56と筆記音信号記憶部62及びモード切
替部72を介して筆記音信号を入力し、入力した筆記音
信号に対して信号レベル及び周波数帯域の検出を行なう
(ステップS52)。筆記音信号調整部71は検出した
筆記音信号の信号レベル及び周波数帯域を基に増幅器5
61の増幅度とLPF563の遮断周波数(カットオフ
周波数)及びAD変換器562のサンプリング周波数を
調整する(ステップS53)。これにより筆記入力前に
予め筆記音信号の増幅度等の調整をすることができ、入
力中の演算処理を減らして演算速度を向上できる。
【0075】ユーザがモード切替部72を通常の入力モ
ードに戻して、筆記を開始すると(ステップS54)、
既に説明したように筆記運動前処理部55及び筆記音前
処理部56は加速度信号及び筆記音信号を読み込み(ス
テップS55)、それぞれの信号に対して増幅処理及び
周波数のフィルタリング処理等の前処理を行ない(ステ
ップS56)、筆記運動信号記憶部61及び筆記音信号
記憶部62に記憶する(ステップS57)。その後、筆
記が終了すると(ステップS58)、筆記運動信号及び
筆記音信号等の特徴抽出を行なって軌跡を算出し(ステ
ップS59)、算出した軌跡と基準筆跡とを照合して
(ステップS60)、入力された文字等の認識を行なう
(ステップS61)。
【0076】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、筆記面
の筆記部近傍を調べて筆跡の曲率が急激に変化した点及
び既に筆記した筆跡と筆記部が接触した点を検出し、検
出した筆跡の曲率が急激に変化した点及び既に筆記した
筆跡と筆記部が接触した点の情報を基に筆跡を補正する
ので、変化が滑らかでない箇所を正確に入力して入力精
度を向上することができる。
【0077】さらに、筆記面上の筆記部との接触位置近
傍の画像を読み込み、読み込んだ画像を基に補正基準点
を検出するので、正確に補正基準点を検出できる。
【0078】さらに、筆記部の運動成分を基に筆跡が急
激に変化した点を検出するので、簡単な構成で筆跡が急
激に変化した点を検出できる。
【0079】また、ペン軸をZ軸とした場合のZ軸方向
の筆記部の変位を基に既に筆記した筆跡と筆記部が接触
したか否かを検出し、筆記部の筆跡補正するので、紙等
の柔らかい筆記面上に図形を描く場合の筆跡検出の精度
を向上することができる。
【0080】また、筆記部に加わる圧力の変化から既に
筆記した筆跡と筆記部が接触したか否かを検出し、筆記
部の筆跡を補正するので、紙等の柔らかい筆記面上に図
形を描く場合の筆跡検出の精度を簡単な構成で向上する
ことができる。
【0081】さらに、既に筆記した筆跡と筆記部が接触
したことを検出すると既に筆記した筆跡と筆記部との接
触パターンを検出し、筆記部の筆跡を検出した筆記部の
筆跡の接触した点に関する情報及び接触パターンに関す
る情報を基に補正するので、補正の精度を高めることが
できる。
【0082】さらに、補正基準点を検出するとその補正
基準点を中心として軌跡が変化する角度を検出し、筆記
部の筆跡を補正基準点に関する情報及びその補正基準点
を中心として軌跡が変化する角度に関する情報を基に補
正するので、補正の精度をさらに高めることができる。
【0083】また、筆記部の運動成分及び筆記部と筆記
面との摩擦音の検出結果を基に筆記ストローク入力中か
否かを検出して筆記部の運動成分及び摩擦音の検出結果
の切り出しを行ない、切り出した運動成分及び摩擦音の
検出結果を基に筆記部の筆記ストロークの認識をするの
で、筆記ストロークの入力中を正確に検出して、筆記ス
トロークの正確な認識を行なえる。
【0084】さらに、装置の運動成分及び摩擦音の特徴
を検出し、検出した特徴と認識基準となる筆記軌跡の特
徴とを比較して、筆記文字及び記号を認識し、その認識
結果を表す記号を出力するので、正確に筆記文字等の認
識を行なうことができる。
【0085】さらに、筆記音信号及び筆記運動信号のい
ずれか一方又は双方に筆記部と筆記面とが衝突したこと
を示す成分が含まれているか否かを検出して、筆記スト
ローク入力開始を検出するので、筆記ストロークの開始
と筆跡の「曲がり角」等とを誤検出することを防止でき
る。
【0086】さらに、筆記音信号の周波数帯域及び振幅
に応じて筆記音信号の増幅度等の調整を行なうので、筆
記部と筆記面との摩擦係数が変化した場合であっても筆
記入力の誤認識が発生することを防止できる。
【0087】さらに、筆記開始前における筆記音信号の
周波数帯域及び振幅に応じて筆記音信号の増幅度等の調
整を筆記開始前に行なうので、筆記部と筆記面との摩擦
係数が変化した場合であっても筆記入力の誤認識が発生
することを防止できるとともに、筆記中における調整に
よる負荷をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】コーナーと加速度の関係を表わす説明図であ
る。
【図3】演算部の構成図である。
【図4】筆記入力動作を示すフローチャートである。
【図5】実際の軌跡と算出した軌跡の違いの説明図であ
る。
【図6】筆記面からコーナーを読み出すコーナー検出部
の構成図である。
【図7】基準点検出部の構成図である。
【図8】接合点を基に筆跡を補正する動作を示すフロー
チャートである。
【図9】筆記形状の補正方法を示す説明図である。
【図10】筆記部の上下動を検出する基準点検出部の構
成図である。
【図11】筆記部の圧力変化を基に筆記形状を補正する
ペン型入力装置の構成図である。
【図12】筆記部の圧力変化を検出する基準点検出部の
構成図である。
【図13】パターン検出を行うペン型入力装置の構成図
である。
【図14】パターン記憶部に記憶したパターン情報の構
成図である。
【図15】角度パターンの構成図である。
【図16】筆記音センサを有するペン型入力装置の斜視
図である。
【図17】筆記音センサを有するペン型入力装置の演算
部の構成図である。
【図18】ストローク開始検出部の構成図である。
【図19】筆記音センサを有するペン型入力装置の動作
を示すフローチャートである。
【図20】筆記音信号調整部を有する演算部の構成図で
ある。
【図21】筆記音信号調整部を有する場合の動作を示す
フローチャートである。
【図22】筆記音信号調整部とモード切替部を有する演
算部の構成図である。
【図23】筆記音信号調整部とモード切替部を有する動
作を示すフローチャートである。
【図24】従来の筆跡検出例を表わす説明図である。
【符号の説明】
2 筆記部 3 加速度センサ 4 基準点検出部 41 受光部 42 基準点判断部 43 光照射部 45 変位センサ 46 圧力センサ 5 演算部 52 筆跡算出部 53 筆跡補正部 54 接触パターン検出部 55 筆記運動前処理部 56 筆記音前処理部 57 ストローク開始検出部 58 ストローク認識部 6 記憶部 71 筆記音信号調整部 72 モード切替部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 別府 智彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコ−内 (72)発明者 井上 隆夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコ−内 (72)発明者 佐藤 康弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコ−内 (72)発明者 藤沢 悦子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコ−内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筆記部と筆記運動検出部と筆跡算出部と
    基準点検出部と筆跡補正部を有し、筆記部は筆記面に接
    触し筆記し、筆記運動検出部は筆記部の運動成分を検出
    し、筆記算出部は筆記運動検出部が検出した筆記部の運
    動成分を基に筆記部の移動方向及び移動距離を検出して
    筆記部の筆跡を算出し、基準点検出部は筆記面を調べて
    筆跡の曲率が急激に変化したか否か及び既に筆記した筆
    跡と筆記部が接触したか否かを検出し、筆跡補正部は筆
    跡算出部が算出した筆記部の筆跡を基準点検出部が検出
    した筆跡が急激に変化した点及び筆記部の筆跡の接触し
    た点を補正基準点として補正することを特徴とするペン
    型入力装置。
  2. 【請求項2】 上記基準点検出部は筆記面上の筆記部と
    の接触位置近傍の画像を読み込み、読み込んだ画像を基
    に筆跡の曲率が急激に変化したか否か及び既に筆記した
    筆跡と筆記部が接触したか否かを検出する請求項1記載
    のペン型入力装置。
  3. 【請求項3】 上記基準点検出部は筆記運動検出部が検
    出した筆記部の運動成分を基に筆跡の曲率が急激に変化
    したか否かを検出する請求項1記載のペン型入力装置。
  4. 【請求項4】 上記基準点検出部はペン軸をZ軸とした
    場合のZ軸方向の筆記部の変位を調べ、筆記面の凹凸を
    検出して既に筆記した筆跡と筆記部が接触したか否かを
    検出する請求項1記載のペン型入力装置。
  5. 【請求項5】 上記基準点検出部は筆記部に加わる圧力
    の変化を調べ、調べた圧力の変化を基に筆記面の凹凸を
    検出して既に筆記した筆跡と筆記部が接触したか否かを
    検出する請求項1記載のペン型入力装置。
  6. 【請求項6】 上記基準点検出部が既に筆記した筆跡と
    筆記部が接触したことを検出すると既に筆記した筆跡と
    筆記部との接触パターンを検出する接触パターン検出部
    を有し、筆跡補正部は筆跡算出部が算出した筆記部の筆
    跡を基準点検出部が検出した筆記部の筆跡の接触した点
    に関する情報及び接触パターン検出部が検出した接触パ
    ターンに関する情報を基に補正する請求項1記載のペン
    型入力装置。
  7. 【請求項7】 上記基準点検出部が補正基準点を検出す
    るとその補正基準点を中心として筆跡部の軌跡がなす角
    度を検出する角度検出部を有し、筆記補正部は筆跡算出
    部が算出した筆記部の筆跡を基準点検出部が検出した補
    正基準点に関する情報及び筆跡部の軌跡がなす角度に関
    する情報を基に補正する請求項1記載のペン型入力装
    置。
  8. 【請求項8】 筆記部と筆記運動検出部と筆記音検出部
    とストローク認識部を有し、筆記部は筆記面に接触し筆
    記し、筆記運動検出部は筆記部の運動成分を検出し、筆
    記音検出部は筆記部と筆記面とが摩擦することにより発
    生する摩擦音を検出し、ストローク認識部は筆記運動検
    出部が検出した筆記部の運動成分及び筆記音検出部によ
    る筆記部と筆記面との摩擦音の検出結果を基に筆記スト
    ローク入力中か否かを検出して筆記部の運動成分及び摩
    擦音の検出結果の切り出しを行ない、切り出した運動成
    分及び摩擦音の検出結果を基に筆記部の筆記ストローク
    の認識をすることを特徴とするペン型入力装置。
  9. 【請求項9】 認識基準となる筆記軌跡を記憶した基準
    軌跡記憶部を有し、ストローク認識部は切り出した運動
    成分及び摩擦音の検出結果の特徴を検出し、検出した特
    徴と基準軌跡記憶部に記憶した認識基準となる筆記軌跡
    の特徴とを比較し、筆記文字及び記号を認識し、その認
    識結果を表す記号を出力する請求項8記載のペン型入力
    装置。
  10. 【請求項10】 上記筆記音検出部からの信号及び筆記
    運動検出部からの信号のいずれか一方又は双方に筆記部
    と筆記面とが衝突したことを示す成分が含まれているか
    否かを検出して、筆記ストローク入力開始を検出するス
    トローク開始検出部を有する請求項8又は9記載のペン
    型入力装置。
  11. 【請求項11】 上記筆記音検出部からの信号の周波数
    帯域及び振幅に応じて筆記音検出部が出力した信号の増
    幅度、遮断周波数及びサンプリング周波数の調整を行な
    う筆記音信号調整部を有する請求項8、9又は10記載
    のペン型入力装置。
  12. 【請求項12】 筆記開始前に上記筆記音検出部からの
    信号の周波数帯域及び振幅に応じて筆記音検出部が出力
    する信号の増幅度、遮断周波数及びサンプリング周波数
    を調整する筆記音信号調整部を有する請求項8、9又は
    10記載のペン型入力装置。
  13. 【請求項13】 筆記面に接触し筆記する筆記部の運動
    成分を検出し、筆記部と筆記面とが摩擦することにより
    発生する摩擦音を検出し、筆記部の運動成分及び筆記部
    と筆記面との摩擦音の検出結果を基に筆記ストローク入
    力中か否かを検出して筆記部の運動成分及び筆記部と筆
    記面との摩擦音の検出結果の切り出しを行ない、切り出
    した運動成分及び摩擦音の検出結果を基に筆記ストロー
    クの認識をすることを特徴とするペン型入力装置のパタ
    ーン認識方法。
  14. 【請求項14】 認識基準となる筆記軌跡を記憶し、切
    り出した運動成分及び摩擦音の検出結果の特徴を検出
    し、検出した特徴と記憶した認識基準となる筆記軌跡の
    特徴とを比較し、筆記文字及び記号を認識し、その認識
    結果を表す記号を出力する請求項13記載のペン型入力
    装置のパターン認識方法。
  15. 【請求項15】 運動成分を示す信号及び摩擦音の検出
    結果を示す信号のいずれか一方又は双方に筆記面との衝
    突を示す成分が含まれているか否かを調べて、筆記スト
    ローク入力開始を検出する請求項13又は14記載のペ
    ン型入力装置のパターン認識方法。
  16. 【請求項16】 摩擦音を示す信号の周波数帯域及び振
    幅に応じて摩擦音の増幅度、遮断周波数及びサンプリン
    グ周波数を調整する請求項13、14又は15記載のペ
    ン型入力装置のパターン認識方法。
  17. 【請求項17】 摩擦音を示す信号の周波数帯域及び振
    幅に応じて摩擦音の増幅度、遮断周波数及びサンプリン
    グ周波数を筆記開始前に調整する請求項13、14又は
    15記載のペン型入力装置のパターン認識方法。
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