JPH10298882A - 古紙紙料から粘着物質を除去する方法 - Google Patents
古紙紙料から粘着物質を除去する方法Info
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- JPH10298882A JPH10298882A JP9742697A JP9742697A JPH10298882A JP H10298882 A JPH10298882 A JP H10298882A JP 9742697 A JP9742697 A JP 9742697A JP 9742697 A JP9742697 A JP 9742697A JP H10298882 A JPH10298882 A JP H10298882A
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- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 古紙紙料に磁界をかけることによって、紙料
から粘着物質を効率的に除去する。 【解決手段】 粘着物質を不純物として有する紙等を再
パルプ化することによって生成された古紙紙料から粘着
物質を除去する方法であって、磁性材料で形成されたキ
ャリヤを紙料に添加して粘着物質の粒子とキャリヤとの
結合体を形成する段階と、紙料に磁界を付与することに
よって紙料から結合体を分離する段階とを有する。
から粘着物質を効率的に除去する。 【解決手段】 粘着物質を不純物として有する紙等を再
パルプ化することによって生成された古紙紙料から粘着
物質を除去する方法であって、磁性材料で形成されたキ
ャリヤを紙料に添加して粘着物質の粒子とキャリヤとの
結合体を形成する段階と、紙料に磁界を付与することに
よって紙料から結合体を分離する段階とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、古紙紙料(二次
繊維)からホットメルト接着剤、感圧性接着剤、ラテッ
クス等の粘着性不純物(以下、粘着物質(stickies)とい
う)を除去する方法に関する。さらに詳しくは、この発
明は、粘着物質を不純物として含む二次繊維のスラリー
に磁気プロモータを導入してそのスラリーに磁界をかけ
ることによって、二次繊維から粘着物質を除去する方法
に関する。
繊維)からホットメルト接着剤、感圧性接着剤、ラテッ
クス等の粘着性不純物(以下、粘着物質(stickies)とい
う)を除去する方法に関する。さらに詳しくは、この発
明は、粘着物質を不純物として含む二次繊維のスラリー
に磁気プロモータを導入してそのスラリーに磁界をかけ
ることによって、二次繊維から粘着物質を除去する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】古紙は、二次繊維(secondary fiber) と
しても知られており、製紙における繊維原料として古く
から供給されてきた。古紙材料は、インク、染料、蛍光
漂白剤及び粘着物質(粘着性すなわち接着性の不純物、
たとえば、接着剤、結合剤、プラスチックフィルム、コ
ーティング材等)等の1種又は複数種の不純物を必ず含
んでいる。選別古紙は、こうした不純物を含む紙の大部
分が取り除かれたものであり、高価で高品質のハイグレ
ード古紙の代表である。しかしながら、多くの種類の紙
製品において二次繊維の使用が増えているため、製紙業
者は、ローグレード古紙(すなわち、非選別古紙)を処
理する必要にせまられている。そして、その量は不純物
を含む紙の量全体の相当量を占める。製紙において、不
純物を除去して二次繊維をバージンパルプと混合するた
めに、種々の方法が採用されているけれども、ローグレ
ードの紙料は均一性が低く、一般に、ハイグレード古紙
に比べて不純物の含有量も著しく多い。このため、非選
別古紙のうちの相当量を占める一部の古紙については、
バージンパルプと混合させる方法としての従来の処理方
法は不適切である。
しても知られており、製紙における繊維原料として古く
から供給されてきた。古紙材料は、インク、染料、蛍光
漂白剤及び粘着物質(粘着性すなわち接着性の不純物、
たとえば、接着剤、結合剤、プラスチックフィルム、コ
ーティング材等)等の1種又は複数種の不純物を必ず含
んでいる。選別古紙は、こうした不純物を含む紙の大部
分が取り除かれたものであり、高価で高品質のハイグレ
ード古紙の代表である。しかしながら、多くの種類の紙
製品において二次繊維の使用が増えているため、製紙業
者は、ローグレード古紙(すなわち、非選別古紙)を処
理する必要にせまられている。そして、その量は不純物
を含む紙の量全体の相当量を占める。製紙において、不
純物を除去して二次繊維をバージンパルプと混合するた
めに、種々の方法が採用されているけれども、ローグレ
ードの紙料は均一性が低く、一般に、ハイグレード古紙
に比べて不純物の含有量も著しく多い。このため、非選
別古紙のうちの相当量を占める一部の古紙については、
バージンパルプと混合させる方法としての従来の処理方
法は不適切である。
【0003】再生繊維を処理するための現行の方法は、
パルプ化(繊維を選別すること、及び繊維から不純物を
部分的に分離すること)、粗選スクリーニング及び精選
スクリーニング(サイズ及び形状によって、不純物から
繊維を分離すること)、遠心クリーニング(繊維に対す
る比重差に基づいて分離すること、及び機械的作用によ
って不純物のサイズを減少させること)、浮選(分離さ
れた不純物を気泡上に選択的に吸着させることによって
分離すること)、洗浄(繊維に対して流された水の相対
的な流れによって繊維に付着した粒子を分離するこ
と)、及び精砕に分類することができる。これらの方法
のうちのいずれにおいても、繊維から粒子を分離するの
に適した粒子サイズの範囲が存在する。不純物が除去さ
れたパルプは高度の清浄さが要求されるため、典型的な
粒子サイズの範囲に対応できるように、これらの方法の
うちのほとんど又は全部の方法を組み合わせることもで
きる。これらの方法のうち、洗浄も浮選も界面活性剤を
適宜に使用している。界面活性剤は、その分子の親水−
疏水部の相対的な強度及びサイズに応じて、インクその
他の不純物の粒子の回りに集合し、それらの粒子を親水
性(洗浄の場合)にしたり、疏水性(浮選の場合)をさ
らに向上させたりする。洗浄用の界面活性剤と浮選用の
界面活性剤とではその特徴が相反するものであるため、
浮選と洗浄との組み合わせは問題を生じる。
パルプ化(繊維を選別すること、及び繊維から不純物を
部分的に分離すること)、粗選スクリーニング及び精選
スクリーニング(サイズ及び形状によって、不純物から
繊維を分離すること)、遠心クリーニング(繊維に対す
る比重差に基づいて分離すること、及び機械的作用によ
って不純物のサイズを減少させること)、浮選(分離さ
れた不純物を気泡上に選択的に吸着させることによって
分離すること)、洗浄(繊維に対して流された水の相対
的な流れによって繊維に付着した粒子を分離するこ
と)、及び精砕に分類することができる。これらの方法
のうちのいずれにおいても、繊維から粒子を分離するの
に適した粒子サイズの範囲が存在する。不純物が除去さ
れたパルプは高度の清浄さが要求されるため、典型的な
粒子サイズの範囲に対応できるように、これらの方法の
うちのほとんど又は全部の方法を組み合わせることもで
きる。これらの方法のうち、洗浄も浮選も界面活性剤を
適宜に使用している。界面活性剤は、その分子の親水−
疏水部の相対的な強度及びサイズに応じて、インクその
他の不純物の粒子の回りに集合し、それらの粒子を親水
性(洗浄の場合)にしたり、疏水性(浮選の場合)をさ
らに向上させたりする。洗浄用の界面活性剤と浮選用の
界面活性剤とではその特徴が相反するものであるため、
浮選と洗浄との組み合わせは問題を生じる。
【0004】古紙に含まれる特定の不純物を除去するた
めの方法がいくつか開発され、文献に開示されている。
米国特許第5,211,809 号には、処理工程において、二次
パルプ中に含まれる染料の色を非塩素系の漂白剤で脱色
する方法が開示されている。ここで使用される漂白剤は
酸素系であり、過酸化物、オゾン及びハイドロサルファ
イトを所定のpH条件下(8より低い範囲又は10より
高い範囲)で適宜組み合わせたものである。また、公開
された日本国平成3年特許願第199477号には、蛍
光漂白紙又は着色紙又はその両方を含む古紙を再使用す
る方法が開示されている。この方法は、古紙の分散スラ
リー内にオゾンを導入するというものである。
めの方法がいくつか開発され、文献に開示されている。
米国特許第5,211,809 号には、処理工程において、二次
パルプ中に含まれる染料の色を非塩素系の漂白剤で脱色
する方法が開示されている。ここで使用される漂白剤は
酸素系であり、過酸化物、オゾン及びハイドロサルファ
イトを所定のpH条件下(8より低い範囲又は10より
高い範囲)で適宜組み合わせたものである。また、公開
された日本国平成3年特許願第199477号には、蛍
光漂白紙又は着色紙又はその両方を含む古紙を再使用す
る方法が開示されている。この方法は、古紙の分散スラ
リー内にオゾンを導入するというものである。
【0005】不純物を除去する方法に共通して、最も問
題になるのはインクである。印刷インクは大まかにイン
パクトインクとノンインパクトインクに分類されてい
る。インパクトインクは凸版印刷、フレキソグラフ、リ
トグラフ等の従来の印刷法において使用される。これら
のインクは紙面上に印刷又は塗着されるが、紙と融合す
るわけではない。これらのインクは一般に顔料を油性又
はアルカリ水性媒体に懸濁させたものである。製紙業界
は、何年もの歳月をかけて、洗浄や浮選を使用してイン
パクトインクを含有する紙からインクを除去することに
成功してきている。また、米国特許第4,381,969 号に
は、インク等の内部に封じ込められた成分を含有する古
紙を漂白する方法が開示されている。この方法において
は、過酸化水素等の過酸化物を含有するアルカリ水溶液
の存在下で古紙をリパルピング(再パルプ化)してい
る。
題になるのはインクである。印刷インクは大まかにイン
パクトインクとノンインパクトインクに分類されてい
る。インパクトインクは凸版印刷、フレキソグラフ、リ
トグラフ等の従来の印刷法において使用される。これら
のインクは紙面上に印刷又は塗着されるが、紙と融合す
るわけではない。これらのインクは一般に顔料を油性又
はアルカリ水性媒体に懸濁させたものである。製紙業界
は、何年もの歳月をかけて、洗浄や浮選を使用してイン
パクトインクを含有する紙からインクを除去することに
成功してきている。また、米国特許第4,381,969 号に
は、インク等の内部に封じ込められた成分を含有する古
紙を漂白する方法が開示されている。この方法において
は、過酸化水素等の過酸化物を含有するアルカリ水溶液
の存在下で古紙をリパルピング(再パルプ化)してい
る。
【0006】ノンインパクトインクは、顔料と熱可塑性
樹脂とを含有しており、リプログラフィーにおいて使用
される。樹脂は結合剤であり、顔料を紙面及び他の顔料
粒子に融合させる。ノンインパクトインクに用いられて
いる顔料は鉄系か非鉄系(たとえば、炭素系)のいずれ
かに分類することができる。樹脂ポリマーは架橋反応を
起こし、化学的及び機械的な作用に対して耐性をもつよ
うになるため、ノンインパクトインクを用いて印刷され
た紙については、従来の脱インク法によってインクを除
去することが困難である。繊維から一旦離脱すると、ト
ナーインクの粒子は大きくなる傾向がある。そして、そ
のサイズは、浮選又は洗浄による取り扱い対象としては
効果的ではあるが、クリーナやスクリーンによって除去
するのには小さすぎるサイズである。インパクトインク
及びノンインパクトインク(リプログラフィーインク)
の双方を除去するための方法として、多くの方法が知ら
れているが、それらの方法は本願発明において提起され
ている問題を解決してはいない。
樹脂とを含有しており、リプログラフィーにおいて使用
される。樹脂は結合剤であり、顔料を紙面及び他の顔料
粒子に融合させる。ノンインパクトインクに用いられて
いる顔料は鉄系か非鉄系(たとえば、炭素系)のいずれ
かに分類することができる。樹脂ポリマーは架橋反応を
起こし、化学的及び機械的な作用に対して耐性をもつよ
うになるため、ノンインパクトインクを用いて印刷され
た紙については、従来の脱インク法によってインクを除
去することが困難である。繊維から一旦離脱すると、ト
ナーインクの粒子は大きくなる傾向がある。そして、そ
のサイズは、浮選又は洗浄による取り扱い対象としては
効果的ではあるが、クリーナやスクリーンによって除去
するのには小さすぎるサイズである。インパクトインク
及びノンインパクトインク(リプログラフィーインク)
の双方を除去するための方法として、多くの方法が知ら
れているが、それらの方法は本願発明において提起され
ている問題を解決してはいない。
【0007】インク、染料、漂白剤等の古紙の不純物は
古紙のリサイクルにおいてまぎれもなく問題となるが、
粘着物質は特に問題となる。それは、粘着物質は非磁性
物質であり、インパクトインク及びノンインパクトイン
ク(磁性又は非磁性のいずれか)と比べて異なる化学的
及び物理的特性(たとえば、高粘着性)を有するからで
ある。紙のリサイクルにおいては、ホットメルト接着
剤、ラテックス、感圧性接着剤、ラテックス、ワックス
等の粘着性不純物は大きい問題となる。粘着物質は、許
容量を超えて存在する場合、製紙機械の操作及び製造物
の品質の両面で問題となる。この問題は従来技術におい
て提起されてきた。
古紙のリサイクルにおいてまぎれもなく問題となるが、
粘着物質は特に問題となる。それは、粘着物質は非磁性
物質であり、インパクトインク及びノンインパクトイン
ク(磁性又は非磁性のいずれか)と比べて異なる化学的
及び物理的特性(たとえば、高粘着性)を有するからで
ある。紙のリサイクルにおいては、ホットメルト接着
剤、ラテックス、感圧性接着剤、ラテックス、ワックス
等の粘着性不純物は大きい問題となる。粘着物質は、許
容量を超えて存在する場合、製紙機械の操作及び製造物
の品質の両面で問題となる。この問題は従来技術におい
て提起されてきた。
【0008】たとえば、米国特許第5,213,661 号には、
酸素を用いて二次パルプに含まれる粘着物質の粘着性を
低減すること、さらには、必要に応じて、酸素とアルカ
リや粘着性低減剤との併用によって粘着性を最適にする
ことが開示されている。米国特許第5,080,759 号には、
二次繊維を含む製紙工程における水供給システムに水溶
性の有機チタン化合物を導入して、粘着物質の粘着性及
び接着性を低減することが開示されている。興味深いこ
とに、米国特許第4,176,054 号には、古紙中の残りの紙
から製本用の接着剤を分離する方法が開示されている。
この方法は、本、カタログ、目録、パンフレット、雑誌
等の製本に使用される接着剤に磁性物質を混合すること
によって、これらの本や雑誌が後にリサイクルに供され
るときに、それらの裁断片に磁界をかけることができる
ようにするというものである。このように、この特許に
開示された方法は、リサイクルの方法のみならず製造方
法とも言えるものあり、ここに開示されたリサイクルの
方法は、製造過程において使用されるホットメルト接着
剤その他の接着剤に予め磁性物質を混合しておくという
ものである。
酸素を用いて二次パルプに含まれる粘着物質の粘着性を
低減すること、さらには、必要に応じて、酸素とアルカ
リや粘着性低減剤との併用によって粘着性を最適にする
ことが開示されている。米国特許第5,080,759 号には、
二次繊維を含む製紙工程における水供給システムに水溶
性の有機チタン化合物を導入して、粘着物質の粘着性及
び接着性を低減することが開示されている。興味深いこ
とに、米国特許第4,176,054 号には、古紙中の残りの紙
から製本用の接着剤を分離する方法が開示されている。
この方法は、本、カタログ、目録、パンフレット、雑誌
等の製本に使用される接着剤に磁性物質を混合すること
によって、これらの本や雑誌が後にリサイクルに供され
るときに、それらの裁断片に磁界をかけることができる
ようにするというものである。このように、この特許に
開示された方法は、リサイクルの方法のみならず製造方
法とも言えるものあり、ここに開示されたリサイクルの
方法は、製造過程において使用されるホットメルト接着
剤その他の接着剤に予め磁性物質を混合しておくという
ものである。
【0009】実施に際しては、粘着物質は、紙料の選択
(手作業で選別された古紙の購入)、パルプ化及びデフ
レーキング(deflaking) の改良、適正に設計されたスク
リーニング/クリーニングシステム及び分散、及び粘着
物質の粘着性を低減したり安定化するための添加剤の使
用、によって制御される。これらの方法では、それが単
独で使用される場合でも組み合わせて使用される場合で
も、粘着物質を制御するために、リサイクル装置に対し
てさらに変更を加えたり、好ましくない化学添加剤を使
用する必要がある。さらに、これらの方法は粘着性不純
物の除去がそれほど容易ではない。
(手作業で選別された古紙の購入)、パルプ化及びデフ
レーキング(deflaking) の改良、適正に設計されたスク
リーニング/クリーニングシステム及び分散、及び粘着
物質の粘着性を低減したり安定化するための添加剤の使
用、によって制御される。これらの方法では、それが単
独で使用される場合でも組み合わせて使用される場合で
も、粘着物質を制御するために、リサイクル装置に対し
てさらに変更を加えたり、好ましくない化学添加剤を使
用する必要がある。さらに、これらの方法は粘着性不純
物の除去がそれほど容易ではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
の目的は、パルプ化された古紙から効率的かつ経済的に
粘着物質を除去する方法であって、全てのタイプの粘着
性不純物に適用できる方法を開発することである。
の目的は、パルプ化された古紙から効率的かつ経済的に
粘着物質を除去する方法であって、全てのタイプの粘着
性不純物に適用できる方法を開発することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記この発明の目的は、
(1) インク又はその他の予期される磁性不純物が存在す
るか否かに関わらず、非磁性粘着性不純物を含有する古
紙をパルプ化し、(2)パルプスラリーに磁鉄鉱(magnetit
e) 及び凝集剤(agglomerrant)を添加し、(3)パルプ化さ
れた古紙を低コンシステンシーに調節した後に磁界をか
けて、パルプから粘着物質を除去することによって達成
される。好ましくは、磁鉄鉱及び凝集剤が添加された後
に、パルプスラリーにアルカリを添加してから、磁界が
かけられる。さらに好ましくは、磁界の付与は、周囲温
度又はそれ以上の温度、最高で約4%のパルプコンシス
テンシー、及び中性からアルカリのpH域で実施され
る。パルプ化された古紙に磁鉄鉱、凝集剤(agglomeran
t) 、アルカリを添加した後に磁界で処理するこの工程
は、それのみでも使用可能であるが、従来の工程に対す
る付加工程して使用することもできる。なお、ここで言
う従来の工程とは、インク等の一般的な不純物を印刷紙
から除去する工程であり、スクリーニング、浮選、遠心
クリーニング、洗浄、及び沈降やデカンテーション(dec
antation) が含まれる。
(1) インク又はその他の予期される磁性不純物が存在す
るか否かに関わらず、非磁性粘着性不純物を含有する古
紙をパルプ化し、(2)パルプスラリーに磁鉄鉱(magnetit
e) 及び凝集剤(agglomerrant)を添加し、(3)パルプ化さ
れた古紙を低コンシステンシーに調節した後に磁界をか
けて、パルプから粘着物質を除去することによって達成
される。好ましくは、磁鉄鉱及び凝集剤が添加された後
に、パルプスラリーにアルカリを添加してから、磁界が
かけられる。さらに好ましくは、磁界の付与は、周囲温
度又はそれ以上の温度、最高で約4%のパルプコンシス
テンシー、及び中性からアルカリのpH域で実施され
る。パルプ化された古紙に磁鉄鉱、凝集剤(agglomeran
t) 、アルカリを添加した後に磁界で処理するこの工程
は、それのみでも使用可能であるが、従来の工程に対す
る付加工程して使用することもできる。なお、ここで言
う従来の工程とは、インク等の一般的な不純物を印刷紙
から除去する工程であり、スクリーニング、浮選、遠心
クリーニング、洗浄、及び沈降やデカンテーション(dec
antation) が含まれる。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明は古紙から粘着物質を除
去するための方法であって、現在利用可能な他の全ての
方法に優る改良された方法を提供する。この改良された
方法の利点のうち現在利用可能な方法に優る主な利点
は、粘着物質に対する除去効率が高いこと、繊維回収率
が高いこと、固形の廃物が少ないこと、及び、工程が簡
素であるため場所を取らずに設備費が安いことである。
最も重要なことは、この方法によれば、極めて清浄で光
沢のあるハイグレード製品用として使用可能な再生パル
プが生成されることである。
去するための方法であって、現在利用可能な他の全ての
方法に優る改良された方法を提供する。この改良された
方法の利点のうち現在利用可能な方法に優る主な利点
は、粘着物質に対する除去効率が高いこと、繊維回収率
が高いこと、固形の廃物が少ないこと、及び、工程が簡
素であるため場所を取らずに設備費が安いことである。
最も重要なことは、この方法によれば、極めて清浄で光
沢のあるハイグレード製品用として使用可能な再生パル
プが生成されることである。
【0013】パルプ業界及び製紙業界においては、パル
プのコンシステンシー(水性スラリーにおいて)は一般
に高(>15%)、中(7−15%)及び低(<7%)
に区分されている。明らかなように、中及び高コンシス
テンシーにおいては、磁界に向かう不純物粒子の進路が
ブロックされてしまう。したがって、この発明の方法は
低コンシステンシーで実施されるのが望ましい。また、
この方法は、中性からアルカリ性のpH域で実施される
のが望ましいが、pH4を越える酸性領域で有用な効果
を発揮する。再パルプ化された混合業務古紙の磁界処理
に適した条件は、温度が約25℃から約65℃、pH域
が約7.0から約11.0、及びパルプスラリーのコン
システンシーが約0.3から2.0%である。
プのコンシステンシー(水性スラリーにおいて)は一般
に高(>15%)、中(7−15%)及び低(<7%)
に区分されている。明らかなように、中及び高コンシス
テンシーにおいては、磁界に向かう不純物粒子の進路が
ブロックされてしまう。したがって、この発明の方法は
低コンシステンシーで実施されるのが望ましい。また、
この方法は、中性からアルカリ性のpH域で実施される
のが望ましいが、pH4を越える酸性領域で有用な効果
を発揮する。再パルプ化された混合業務古紙の磁界処理
に適した条件は、温度が約25℃から約65℃、pH域
が約7.0から約11.0、及びパルプスラリーのコン
システンシーが約0.3から2.0%である。
【0014】磁界による分離は化学的というよりは物理
的な方法であり、また、磁界に対して感応性を示すのは
一部の粒状物質のみであるので、効果的に粘着物質を除
去するためには、融着又は結着された粘着物質の粒子を
再パルプ化された繊維からするための前処理をする必要
がある。前処理としては、たとえば、吸着処理、凝固/
集塊化処理、沈降処理等がある。また、磁界によって分
離されるべき粒子は磁石による磁界にむけて誘引される
必要がある。粘着物質は鉄系ではないので、磁界分離法
によってほぼ完璧に粘着物質を除去するために、本願の
改良された方法においては、磁性材料で形成されたキャ
リヤを添加し、そのキャリヤを非鉄系の粘着物質の粒子
に付着させることによって両者の結合体を形成する(後
の磁界付与による非鉄系の粘着物質の磁界分離を可能に
する)必要がある。磁性キャリヤを使用すると、所定量
の鉄系インクから成る電子写真印刷用インク及びレーザ
ー印刷用インクが存在するか否かに関わらず、古紙中の
不純物を高い効率で除去することが可能となる。
的な方法であり、また、磁界に対して感応性を示すのは
一部の粒状物質のみであるので、効果的に粘着物質を除
去するためには、融着又は結着された粘着物質の粒子を
再パルプ化された繊維からするための前処理をする必要
がある。前処理としては、たとえば、吸着処理、凝固/
集塊化処理、沈降処理等がある。また、磁界によって分
離されるべき粒子は磁石による磁界にむけて誘引される
必要がある。粘着物質は鉄系ではないので、磁界分離法
によってほぼ完璧に粘着物質を除去するために、本願の
改良された方法においては、磁性材料で形成されたキャ
リヤを添加し、そのキャリヤを非鉄系の粘着物質の粒子
に付着させることによって両者の結合体を形成する(後
の磁界付与による非鉄系の粘着物質の磁界分離を可能に
する)必要がある。磁性キャリヤを使用すると、所定量
の鉄系インクから成る電子写真印刷用インク及びレーザ
ー印刷用インクが存在するか否かに関わらず、古紙中の
不純物を高い効率で除去することが可能となる。
【0015】磁性キャリヤが使用される場合、除去の対
象となる粒子とキャリヤとの間の結合力が流体によって
その粒子に付与される流体力学上の力よりも大きくなく
てはならない。キャリヤの付着力すなわち結合力は除去
されるべき粒子の成分によって異なり、コロイド力及び
化学結合力によって決まる。除去されるべき粘着物質の
粒子に対する磁性キャリヤの付着性を向上させるために
補助剤が使用される。補助剤は比較的低いHLB値(好
ましくは<10)を有する界面活性剤又は界面活性剤の
混合物である。なお、HLBとは分子内における疏水性
基に対する親水性基の重量比(パーセント)である。補
助剤として適した物質はその分子が長い疏水性尾部(tai
l)を有するとともに65℃を超える曇り点(cloud poin
t) を有する化合物である。その他の補助剤としては、
モンモリロナイト、アルミニウム塩、イオン交換体、ポ
リマ等がある。特に、市販されている凝集剤は、低HL
B値を有する界面活性剤混合物と考えられるものであ
り、以下に示す実施例において使用されている。
象となる粒子とキャリヤとの間の結合力が流体によって
その粒子に付与される流体力学上の力よりも大きくなく
てはならない。キャリヤの付着力すなわち結合力は除去
されるべき粒子の成分によって異なり、コロイド力及び
化学結合力によって決まる。除去されるべき粘着物質の
粒子に対する磁性キャリヤの付着性を向上させるために
補助剤が使用される。補助剤は比較的低いHLB値(好
ましくは<10)を有する界面活性剤又は界面活性剤の
混合物である。なお、HLBとは分子内における疏水性
基に対する親水性基の重量比(パーセント)である。補
助剤として適した物質はその分子が長い疏水性尾部(tai
l)を有するとともに65℃を超える曇り点(cloud poin
t) を有する化合物である。その他の補助剤としては、
モンモリロナイト、アルミニウム塩、イオン交換体、ポ
リマ等がある。特に、市販されている凝集剤は、低HL
B値を有する界面活性剤混合物と考えられるものであ
り、以下に示す実施例において使用されている。
【0016】凝集剤を添加すると、系の界面化学作用が
変化し、長いと想像される凝集剤の疏水性尾部が転移
し、系内の各疏水性粒子(粘着物質粒子及び磁鉄鉱粒
子)の表面に付着する。その結果、粒子間の作用力が増
大し、凝集作用が促進される。また、粘着物質の粒子は
約50℃から約85℃の温度において軟化するとともに
粘着性を増す。なお、この温度は凝集に寄与する温度で
ある。パルプを希釈することによって、温度が約40℃
未満に下げられると、形成された凝集物(agglomerants)
は硬化し、剛性を有するようになる。その凝集物は磁界
感応性物質を含有しているので、磁界分離によって効果
的に除去され得る。
変化し、長いと想像される凝集剤の疏水性尾部が転移
し、系内の各疏水性粒子(粘着物質粒子及び磁鉄鉱粒
子)の表面に付着する。その結果、粒子間の作用力が増
大し、凝集作用が促進される。また、粘着物質の粒子は
約50℃から約85℃の温度において軟化するとともに
粘着性を増す。なお、この温度は凝集に寄与する温度で
ある。パルプを希釈することによって、温度が約40℃
未満に下げられると、形成された凝集物(agglomerants)
は硬化し、剛性を有するようになる。その凝集物は磁界
感応性物質を含有しているので、磁界分離によって効果
的に除去され得る。
【0017】この発明の方法は設備投資が少なくて済
む。その理由は、従来の古紙のパルプ化法にそのまま適
用することができるからである。すなわち、従来のパル
プ化法における一つ又は複数の処理工程に磁界処理工程
を挿入することによって、その処理工程における処理効
率を向上させたり、磁界処理工程をその処理工程に換え
て機能させることができる。磁界処理の配置例は図面に
示されている。
む。その理由は、従来の古紙のパルプ化法にそのまま適
用することができるからである。すなわち、従来のパル
プ化法における一つ又は複数の処理工程に磁界処理工程
を挿入することによって、その処理工程における処理効
率を向上させたり、磁界処理工程をその処理工程に換え
て機能させることができる。磁界処理の配置例は図面に
示されている。
【0018】この発明の方法の磁界分離法においては、
永久磁石や電磁石を使用することができるけれども、高
勾配磁界分離(HGMS)技術は本願発明の粘着物質除去方法
の工場規模(mill-scale)での実施を可能にする。HGM
Sは市販の方法であり、排水、復水、カオリンスラリー
等から強磁性不純物及び常磁性不純物を除去するのに使
用されている。HGMSのほとんどの使用例において
は、スチールウールのマトリックス、ワイヤーグリッ
ド、その他の磁性材料で形成されたコレクタが使用され
ている。図1には、循環型の高勾配磁界分離機が断面で
示されている。磁性不純物又は常磁性不純物を含有する
湿潤スラリーはインレットポート1を通じてこの分離機
内に供給される。供給されたスラリーはコレクタ2を通
って流れる。コレクタ2はスチールワイヤの織布又はス
チールワイヤの網3で構成されており、スラリーを通過
させ得る開口を形成するとともに大きい表面積を確保し
ている。網3は、スラリー中の磁界感応性物質を誘引す
るために、電磁コイル4によって比較的高い磁力勾配す
なわち磁束密度で磁化されている。電磁コイル4及びコ
レクタ2は鉄製のハウジング5内に収容されている。図
2に示されるように、スラリー7がコレクタ2を通って
流れるときに、スラリー7中の磁性及び常磁性の不純物
6は誘引捕集され、一方、スラリー7の残りの部分は分
離機を通って流れ、アウトレットポート8から放出され
る。一定の時間が経過した後、スラリーの供給が中断さ
れ、電磁コイル4が消磁される。その状態で、分離機中
に水が一気に流され、捕集された不純物が除去される。
永久磁石や電磁石を使用することができるけれども、高
勾配磁界分離(HGMS)技術は本願発明の粘着物質除去方法
の工場規模(mill-scale)での実施を可能にする。HGM
Sは市販の方法であり、排水、復水、カオリンスラリー
等から強磁性不純物及び常磁性不純物を除去するのに使
用されている。HGMSのほとんどの使用例において
は、スチールウールのマトリックス、ワイヤーグリッ
ド、その他の磁性材料で形成されたコレクタが使用され
ている。図1には、循環型の高勾配磁界分離機が断面で
示されている。磁性不純物又は常磁性不純物を含有する
湿潤スラリーはインレットポート1を通じてこの分離機
内に供給される。供給されたスラリーはコレクタ2を通
って流れる。コレクタ2はスチールワイヤの織布又はス
チールワイヤの網3で構成されており、スラリーを通過
させ得る開口を形成するとともに大きい表面積を確保し
ている。網3は、スラリー中の磁界感応性物質を誘引す
るために、電磁コイル4によって比較的高い磁力勾配す
なわち磁束密度で磁化されている。電磁コイル4及びコ
レクタ2は鉄製のハウジング5内に収容されている。図
2に示されるように、スラリー7がコレクタ2を通って
流れるときに、スラリー7中の磁性及び常磁性の不純物
6は誘引捕集され、一方、スラリー7の残りの部分は分
離機を通って流れ、アウトレットポート8から放出され
る。一定の時間が経過した後、スラリーの供給が中断さ
れ、電磁コイル4が消磁される。その状態で、分離機中
に水が一気に流され、捕集された不純物が除去される。
【0019】図3はこの発明の方法の別の使用例を示
す。ここに示されるように、磁束供給源(すなわち、磁
石)を円錐形の先端部を有する従来のコニカルクリーナ
の外面に直接取りつけ、磁束すなわち磁界がクリーナの
内部に発生するようにしてもよい。磁束によって不純物
粒子に対して付加的な力が追加付与され、不純物粒子は
クリーナの壁面に向かって引き寄せられる。この作用に
よって、別の不純物粒子が排出流内に引き寄せられるた
め、除去効率が改善される。
す。ここに示されるように、磁束供給源(すなわち、磁
石)を円錐形の先端部を有する従来のコニカルクリーナ
の外面に直接取りつけ、磁束すなわち磁界がクリーナの
内部に発生するようにしてもよい。磁束によって不純物
粒子に対して付加的な力が追加付与され、不純物粒子は
クリーナの壁面に向かって引き寄せられる。この作用に
よって、別の不純物粒子が排出流内に引き寄せられるた
め、除去効率が改善される。
【0020】図4及び図5は磁気を帯びた回転ドラムフ
ィルタ又は回転ディスクフィルタを示している。これら
のフィルタはタンク内に受容されている古紙スラリーの
上部からその中に含まれる磁界感応性不純物を誘引除去
するのに使用される。このようなフィルタを用いる方法
は、不純物粒子が繊維から分離された後、いつでも使用
可能である。磁界を利用したこの不純物粒子除去フィル
タは、タンク内で攪拌されているスラリーの渦流発生部
位に配置される。なぜなら、粒子はこのような部位に集
中するからである。
ィルタ又は回転ディスクフィルタを示している。これら
のフィルタはタンク内に受容されている古紙スラリーの
上部からその中に含まれる磁界感応性不純物を誘引除去
するのに使用される。このようなフィルタを用いる方法
は、不純物粒子が繊維から分離された後、いつでも使用
可能である。磁界を利用したこの不純物粒子除去フィル
タは、タンク内で攪拌されているスラリーの渦流発生部
位に配置される。なぜなら、粒子はこのような部位に集
中するからである。
【0021】図6も磁気を帯びた回転ドラムフィルタを
示している。この場合においては、スラリーを受容する
タンク内に堰が形成されており、回転ドラムフィルタは
その堰内に設置されている。回転ドラムフィルタと堰と
の間には狭い溝が形成されており、紙料すなわちスラリ
ーは全てその狭い溝を通って流れるようになっている。
回転ドラムフィルタは回転しているので、スラリーが狭
い溝を通って流れるとき、磁性不純物は回転ドラムフィ
ルタの表面に付着する。回転ドラムフィルタの表面に付
着した不純物はスラリーの外で除去される。以下の実施
例において、上記した磁界処理の具体例が示されるとと
もに、浮選と磁界処理との組み合わせに対する評価結果
が示されている。なお、具体例においては、温度、p
H、コンシステンシー等の条件を変化させている。ま
た、磁性粘着物質を市販の規模で除去するために、高勾
配磁界分離を使用した方法が示されている。これらの例
は説明のためのものであり、発明を制限するように解さ
れるべきものではない。
示している。この場合においては、スラリーを受容する
タンク内に堰が形成されており、回転ドラムフィルタは
その堰内に設置されている。回転ドラムフィルタと堰と
の間には狭い溝が形成されており、紙料すなわちスラリ
ーは全てその狭い溝を通って流れるようになっている。
回転ドラムフィルタは回転しているので、スラリーが狭
い溝を通って流れるとき、磁性不純物は回転ドラムフィ
ルタの表面に付着する。回転ドラムフィルタの表面に付
着した不純物はスラリーの外で除去される。以下の実施
例において、上記した磁界処理の具体例が示されるとと
もに、浮選と磁界処理との組み合わせに対する評価結果
が示されている。なお、具体例においては、温度、p
H、コンシステンシー等の条件を変化させている。ま
た、磁性粘着物質を市販の規模で除去するために、高勾
配磁界分離を使用した方法が示されている。これらの例
は説明のためのものであり、発明を制限するように解さ
れるべきものではない。
【0022】
【実施例】実施例1 電子写真印刷紙及びレーザー印刷紙を含む混合業務古紙
(MOW) と標識物質としての白色の感圧性接着剤とが8
0:20の割合で混合された。生成された混合物は再パ
ルプ化され、ブリティッシュ・ディスインテグレータ(B
ritish Disintegrator) 内において、表1に示される条
件下で前処理(凝集剤及び磁鉄鉱の添加)された。
(MOW) と標識物質としての白色の感圧性接着剤とが8
0:20の割合で混合された。生成された混合物は再パ
ルプ化され、ブリティッシュ・ディスインテグレータ(B
ritish Disintegrator) 内において、表1に示される条
件下で前処理(凝集剤及び磁鉄鉱の添加)された。
【0023】 表1 ─────────────────────────────────── パルプ 80%MOW + 80%MOW + 20%標識接着剤 20%標識接着剤 加水パルプ化 6%コンシステンシー 6%コンシステンシー 45℃ 45℃ 30分 30分 (British Disintegrator) (British Disintegrator) 前処理 5%コンシステンシー 5%コンシステンシー 2%凝集剤 2%凝集剤 0.025%磁鉄鉱 0.025%磁鉄鉱 0.8%アルカリ 0.8%アルカリ 65℃ 65℃ 30分 30分 (British Disintegrator) (British Disintegrator) 磁界処理 永久磁石 HGMS3 インク/粘着物質 の除去率、% Visible1 99.7 99.8 TAPPI2 99.4 99.6 ─────────────────────────────────── 1.>40ミクロンの直径を有するインク粒子の除去率 2.>220 ミクロンの直径を有するインク粒子の除去率 3.高勾配磁界分離機
【0024】白色の標識物質である接着剤は、再パルプ
化及び前処理の段階において、小球体状に分離された。
接着剤の小球体を目視で検査した結果、インク粒子の実
質量が小球体の表面及びその内部に付着していることが
確認された。磁界分離法は再パルプ化/前処理の段階に
おいて生成されるインク−磁鉄鉱−粘着物質の凝集体の
除去に有効であった。この処理によって生成された清浄
なパルプスラリーは、残留インク量を分析するために、
手すきに供され、試験用のシートが調製された。表1に
示されているように、この発明の方法は不純物(インク
と粘着物質の双方)に対する効果的な除去作用を発揮す
る。
化及び前処理の段階において、小球体状に分離された。
接着剤の小球体を目視で検査した結果、インク粒子の実
質量が小球体の表面及びその内部に付着していることが
確認された。磁界分離法は再パルプ化/前処理の段階に
おいて生成されるインク−磁鉄鉱−粘着物質の凝集体の
除去に有効であった。この処理によって生成された清浄
なパルプスラリーは、残留インク量を分析するために、
手すきに供され、試験用のシートが調製された。表1に
示されているように、この発明の方法は不純物(インク
と粘着物質の双方)に対する効果的な除去作用を発揮す
る。
【0025】実施例2 磁界処理による粘着物質の除去はインクが存在するか否
かに左右されないことを説明するために、標識物質とし
ての白色の感圧性接着剤がインクを含有しない古紙に添
加された。添加された接着剤の含有率は約6,000pp
m であった。得られた混合物は0.5% の凝集剤、0.
75% の磁鉄鉱及び1.0% のポリスチレンアクリレー
ト系のポリマーを添加した後75℃で30分間攪拌する
ことによって処理された。処理の後、パルプは0.5%
のコンシステンシーになるまで希釈され、希釈されたパ
ルプが磁界分離にかけられた。目視で観察したところ、
粘着物質がほぼ完全に除去されていることがはっきりと
確認された。
かに左右されないことを説明するために、標識物質とし
ての白色の感圧性接着剤がインクを含有しない古紙に添
加された。添加された接着剤の含有率は約6,000pp
m であった。得られた混合物は0.5% の凝集剤、0.
75% の磁鉄鉱及び1.0% のポリスチレンアクリレー
ト系のポリマーを添加した後75℃で30分間攪拌する
ことによって処理された。処理の後、パルプは0.5%
のコンシステンシーになるまで希釈され、希釈されたパ
ルプが磁界分離にかけられた。目視で観察したところ、
粘着物質がほぼ完全に除去されていることがはっきりと
確認された。
【0026】上記の実施例は当業者がこの発明を容易に
実施できるようにその内容を開示した最も好ましい実施
例であり、発明の範囲を制限するものではない。この発
明の範囲は特許請求の範囲の記載によってのみ制限され
る。
実施できるようにその内容を開示した最も好ましい実施
例であり、発明の範囲を制限するものではない。この発
明の範囲は特許請求の範囲の記載によってのみ制限され
る。
【図1】この発明による磁気分離法を適用した高勾配磁
界分離機の断面図である。
界分離機の断面図である。
【図2】図1の分離機の内部部材すなわちコレクタの拡
大図である。
大図である。
【図3】この発明による磁気分離法を適用した円錐形の
先端部を有するクリーナの断面図である。
先端部を有するクリーナの断面図である。
【図4】この発明による磁気分離法を適用した回転ドラ
ムフィルタの略図である。
ムフィルタの略図である。
【図5】この発明による磁気分離法を適用した回転ディ
スクフィルタの略図である。
スクフィルタの略図である。
【図6】図4の回転ドラムフィルタの変形例を示す図で
ある。
ある。
2 コレクタ 6 不純物 7 スラリー
Claims (18)
- 【請求項1】 粘着物質を不純物として有する紙等を再
パルプ化することによって生成された古紙紙料から粘着
物質を除去する方法であって、 磁性材料で形成されたキャリヤを紙料に添加して粘着物
質の粒子とキャリヤとの結合体を形成する段階と、 紙料に磁界を付与することによって紙料から結合体を分
離する段階と、を有する方法。 - 【請求項2】 粘着物質がホットメルト接着剤、感圧性
接着剤及びラテックスより成る群から選択される請求項
1に記載の方法。 - 【請求項3】 結合体の形成を促進させる段階をさらに
有し、この段階が集塊化処理、凝固処理、凝集処理より
成る群から選択され、結合体を形成する段階と結合体を
分離する段階との間に実施される請求項1に記載の方
法。 - 【請求項4】 紙料に凝集剤を添加する段階をさらに有
し、この段階が結合体を分離する段階の前に実施される
請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 凝集剤が10以下のHLB値を有する界
面活性剤又は界面活性剤の混合物から選択される請求項
4に記載の方法。 - 【請求項6】 凝集剤が特定の化合物から成る群から選
択され、その化合物はその分子が長い疏水性尾部を有す
るとともに65℃を超える曇り点を有する化合物である
請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 キャリヤ用の磁性材料が強磁性材料及び
常磁性材料より成る群から選択される請求項1に記載の
方法。 - 【請求項8】 キャリヤ用の磁性材料が磁鉄鉱である請
求項1に記載の方法。 - 【請求項9】 周囲温度又はそれ以上の温度、最高で約
4%のパルプコンシステンシー、及び中性からアルカリ
のpH域で実施される請求項1に記載の方法。 - 【請求項10】 約25℃から約65℃の温度、約7.
0から約11.0のpH域、及び約0.3%から2.0
%のコンシステンシーで実施される請求項3に記載の方
法。 - 【請求項11】 結合体を分離する段階が高勾配磁界分
離機を使用して実施される請求項1に記載の方法。 - 【請求項12】 結合体を分離する段階が永久磁石を使
用して実施される請求項1に記載の方法。 - 【請求項13】 結合体を分離する段階が電磁石を使用
して実施される請求項1に記載の方法。 - 【請求項14】 円錐形の先端部を有するコニカルクリ
ーナに適用して実施され、結合体を分離する段階がコニ
カルクリーナの外部に直接取り付けられた磁束供給源に
よって実施される請求項1に記載の方法。 - 【請求項15】 スクリーニング、浮選、遠心クリーニ
ング、洗浄及び沈降/デカンテーション、又はそれらの
組み合わせより成る群から選択される付加段階をさらに
有し、この付加段階が結合体を分離する段階の後に実施
される請求項3に記載の方法。 - 【請求項16】 付加段階が浮選である請求項15に記
載の方法。 - 【請求項17】 付加段階の前に結合体を分離する段階
が実施される請求項15に記載の方法。 - 【請求項18】 付加段階の後に結合体を分離する段階
が実施される請求項15に記載の方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/447,240 US5639346A (en) | 1994-01-21 | 1995-05-22 | Magnetic removal of "stickies" from waste papers |
EP97302250A EP0869218A1 (en) | 1995-05-22 | 1997-04-02 | Magnetic removal of"stickies"from waste papers |
CA 2201801 CA2201801A1 (en) | 1995-05-22 | 1997-04-04 | Magnetic removal of "stickies" from waste papers |
JP9742697A JPH10298882A (ja) | 1995-05-22 | 1997-04-15 | 古紙紙料から粘着物質を除去する方法 |
NO984126A NO984126L (no) | 1995-05-22 | 1998-09-08 | FramgangsmÕte for fjerning av trykksverte fra avfallspapir |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/447,240 US5639346A (en) | 1994-01-21 | 1995-05-22 | Magnetic removal of "stickies" from waste papers |
CA 2248131 CA2248131A1 (en) | 1994-01-21 | 1996-03-08 | Magnetic deinking of waste papers |
CA 2201801 CA2201801A1 (en) | 1995-05-22 | 1997-04-04 | Magnetic removal of "stickies" from waste papers |
JP9742697A JPH10298882A (ja) | 1995-05-22 | 1997-04-15 | 古紙紙料から粘着物質を除去する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2821113B1 JP2821113B1 (ja) | 1998-11-05 |
JPH10298882A true JPH10298882A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=40547919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9742697A Granted JPH10298882A (ja) | 1994-01-21 | 1997-04-15 | 古紙紙料から粘着物質を除去する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10298882A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019148019A (ja) * | 2018-02-26 | 2019-09-05 | セイコーエプソン株式会社 | 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法 |
KR102343457B1 (ko) * | 2021-11-08 | 2021-12-24 | 권희철 | 오존 가스를 이용한 청바지 탈색장치 |
-
1997
- 1997-04-15 JP JP9742697A patent/JPH10298882A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019148019A (ja) * | 2018-02-26 | 2019-09-05 | セイコーエプソン株式会社 | 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法 |
KR102343457B1 (ko) * | 2021-11-08 | 2021-12-24 | 권희철 | 오존 가스를 이용한 청바지 탈색장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2821113B1 (ja) | 1998-11-05 |
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