JPH10296615A - 研磨布特性検出装置およびシステム - Google Patents

研磨布特性検出装置およびシステム

Info

Publication number
JPH10296615A
JPH10296615A JP12155697A JP12155697A JPH10296615A JP H10296615 A JPH10296615 A JP H10296615A JP 12155697 A JP12155697 A JP 12155697A JP 12155697 A JP12155697 A JP 12155697A JP H10296615 A JPH10296615 A JP H10296615A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing cloth
strain
indenter
polishing
arm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12155697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yamato Sakou
大和 左光
Yoshihiro Matsuoka
義博 松岡
Kazuhiko Tanahashi
和彦 棚橋
Toshiaki Ohara
寿昭 大原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OKAMOTO KOSAKU KIKAI SEISAKUSHO KK
Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
Okamoto Machine Tool Works Ltd
Original Assignee
OKAMOTO KOSAKU KIKAI SEISAKUSHO KK
Kyowa Electronic Instruments Co Ltd
Okamoto Machine Tool Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OKAMOTO KOSAKU KIKAI SEISAKUSHO KK, Kyowa Electronic Instruments Co Ltd, Okamoto Machine Tool Works Ltd filed Critical OKAMOTO KOSAKU KIKAI SEISAKUSHO KK
Priority to JP12155697A priority Critical patent/JPH10296615A/ja
Publication of JPH10296615A publication Critical patent/JPH10296615A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨布の研磨性能を定量的に検出し、研磨性
能の劣化を正確に把握して、適切なタイミングでの研磨
布の交換またはドレッシングを可能とする。 【解決手段】 測定時には、操作ハンドル12をひねり
ながら移動させることにより、作動アーム部8を介して
起歪アーム部6の先端の圧子1が楕円弧を描くように回
動して、ほぼ水平状態まで移動し、平坦面1aが下方に
向いて、研磨布Pの表面に当接される。圧子1は、研磨
布Pの回転により回転接線方向へ偏倚させようとする力
を受け、この偏倚力により起歪アーム部6が撓み変形す
る。起歪アーム部6に添設したひずみゲージ15および
16により、撓み変形を計測する。この計測値は、圧子
1に加わっている研磨布Pによる摩擦の大きさに応じた
値となる。摩擦の大きさは、研磨布Pの目詰まりおよび
摩耗に起因する研磨性能の劣化に対応しているので、研
磨性能を定量的に計測することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨布の研磨特性
の劣化を評価検出して、研磨布の保守管理に用いる研磨
布特性検出器に係り、特に半導体ウェハの研磨装置、例
えばCMP(Chemical Mechanical Polishing )装置の
保守管理に好適な研磨布特性検出装置およびシステムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、VLSI(Very Large Scale Int
egration:超大規模集積回路)デバイスの微細化、高密
度化および配線構造の複雑化に伴い、ウェハ表面の平坦
化技術の重要性が増している。特に、VLSIデバイス
等のように、多層配線構造を要し微細加工が要求される
デバイスにおいては、デバイス表面に段差が存在すると
充分な加工精度が得られなくなってしまう。このような
場合、ウェハ表面の凹凸および段差の解消のために完全
な平坦化、いわゆるグローバル平坦化が求められる。こ
のグローバル平坦化は、デバイスの歩留まりおよび信頼
性の向上に大きく貢献すると考えられる。
【0003】上述したグローバル平坦化の技術として
は、エッチバック法およびCMP法が知られているが、
エッチバック法は、CMP法に比して、プロセスの複雑
さ、コストおよびパーティクルによる歩留まりの低下等
の点で不利である。このため、最近では、特にCMP法
がグローバル平坦化の代表技術として注目されている。
このような、CMP法による平坦化は、加工物例えばベ
アシリコンのウェハをプレートに貼り付けて回転させ、
研磨剤(スラリー)を供給しながら、研磨布(パッド)
をやはり回転させてプレート表面に当接して研磨する。
【0004】一般に、CMP装置は、ウェハを真空吸着
等により支持するヘッドと、研磨布を貼り付けたテーブ
ルとを有し、これらを独立に回転させ且つ研磨剤を連続
的に供給しつつ、ヘッドのウェハ表面に研磨布を当接す
るように構成している。この種のCMP装置には、単一
のヘッドと単一のテーブルとを用いるシングルヘッド−
シングルパッド、複数のヘッドと単一のテーブルとを用
いるマルチヘッド−シングルパッド、および複数のヘッ
ドと複数のテーブルとを用いるマルチヘッド−マルチパ
ッド等の種々の構成のものがある。
【0005】ところで、このようなCMP装置において
は、研磨布を用いて研磨(ポリッシング)を行っている
ため、研磨布の表面状態による研磨特性が大きく性能を
左右する。研磨布は、消耗品であり、研磨により摩耗す
るなどして、研磨性能が劣化する。すなわち、研磨布は
使い始めから、徐々に目詰まりを起こし、ついには寿命
がくる。そこで、研磨性能が劣化してきたと思われると
きには、例えばダイヤモンド砥石を用いたドレッシング
等の研磨性能の回復処置を施して、研磨性能が劣化した
研磨布を再生させ研磨性能を回復させることができる。
このような処置により研磨布の研磨性能を回復させれ
ば、その後さらにある程度の期間は、研磨を行うことが
できる。該回復処置は、同一の研磨布に対して複数回繰
り返して施すことができ、その都度研磨性能を回復させ
ることができる。
【0006】しかしながら、ドレッシング等の回復処置
を何度も繰り返して、研磨布が既に著しく摩耗している
場合には、該回復処置を施しても、研磨性能は充分に回
復せず、処置後短期間の使用で研磨性能が劣化してしま
う。このような場合、以後の研磨作業を行うためには、
研磨布を交換しなければならない。このように、消耗品
である研磨布の摩耗等による研磨性能の劣化は、目視で
は、判定することが困難であり、手の触感等によっても
適切に判定することが困難であった。そのため、従来
は、研磨布の研磨性能の回復のためのドレッシングの時
期および研磨布の交換の時期は、使用時間および作業量
等に基づき、主として経験的に決定するのが一般的であ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、研磨
布の摩耗等による研磨性能の劣化を的確に判定すること
は困難であり、従来は、研磨布の研磨性能の回復のため
のドレッシングの時期および研磨布の交換の時期を、使
用時間および作業量に基づいて、経験的に決定してい
た。しかしながら、CMP技術の発展に伴い、そのプロ
セスのスループットおよび制御性が重要な課題として浮
上してきている。すなわち、高いスループットおよび良
好なプロセス制御性を得るためには、研磨作業における
再現性の向上が不可欠であるが、この再現性の向上は、
研磨布のコンディショニングの良否にかかっている。研
磨布のコンディショニングが不適正な場合には、研磨性
能の劣化により研磨速度が低下し、不安定となる。
【0008】また、研磨時に、ワークすなわちウェハの
研磨面に傷またはスクラッチ等が発生し、最終製品とし
てのデバイスの性能に決定的なダメージを与えるおそれ
がある。一方、CMP装置においては、CMPプロセス
にかかるコストも重要な課題であるが、CMPプロセス
の処理量が増大すると、消耗品である研磨剤および研磨
布の使用量も増加する。研磨剤の使用量を低減するため
には、研磨剤の再生・循環システムの構築および改善が
検討されている。また、研磨布の使用量の低減のために
は、新しい素材の開発およびドレスフリー研磨による研
磨布の長寿命化が要求されている。
【0009】例えばダイヤモンド砥石を用いたドレッシ
ングは、研磨性能を回復させるのと同時に研磨布の寿命
を縮めてしまう。ドレッシングを不要とするドレスフリ
ー研磨では、研磨布の長寿命化が期待できるが、研磨布
の交換のみによって研磨性能を回復することになる。こ
のため、特にドレスフリー研磨では、研磨布の交換時期
が適切でないと、スループットの低下および再現性の劣
化を引き起こす。このように、研磨布の研磨性能の評価
は、CMP装置自体の性能向上のために、重要な課題で
あるが、従来はそれを適切に且つ定量的に計測する手段
がなかった。
【0010】CMP装置におけるCMPプロセスの終了
を検知するCMP終点検出装置としては、ワークを回転
支持するヘッドにセンサを設けて、回転駆動部における
トルクを検出して摩擦を計測し、ワークにおける振動を
計測するものが考えられている。ワークが充分に平坦に
研磨されると、摩擦および振動が低下することから、こ
のような摩擦および振動を検出することにより、CMP
の終点を検出することができる。このような摩擦および
振動の検出は、CMPの終点検出のみならず、精度およ
び信号解析の機能を高めることにより、CMPプロセス
の監視のためのプロセスモニタや研磨布の研磨性能の検
出に利用することができるといわれている。ところが、
上述した摩擦および振動の検出は、研磨布のみならず、
研磨剤やワークの形状寸法も影響することから、研磨布
単独での研磨性能については、充分に評価することはで
きない。既に述べたように、研磨布は、使い始めから徐
々に目詰まりを起こし、ついには寿命がくる。従来のC
MP装置においては、この研磨布の研磨特性の状態を定
量的に監視することができないため、研磨布の適切な交
換時期およびドレッシング時期を効果的に検知すること
ができなかった。
【0011】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、研磨布の摩耗および目詰まり等に起因する研磨
性能を定量的に検出し、研磨性能の劣化を正確に把握し
て、適切なタイミングで研磨布の交換またはドレッシン
グを行うことを可能とする研磨布特性検出装置およびシ
ステムを提供することを目的としている。特に、請求項
1の発明の目的は、研磨布の摩擦抵抗を検出して研磨布
の研磨特性の変化を定量的に測定し得る研磨布特性検出
装置を提供することにある。
【0012】請求項2の発明の目的は、特に、研磨特性
の測定/非測定を必要に応じて容易に選択し得る研磨布
特性検出装置を提供することにある。請求項3の発明の
目的は、特に、測定状態と非測定退避状態との間で、他
の部材と干渉せずに作動し得る研磨布特性検出装置を提
供することにある。請求項4の発明の目的は、特に、簡
単な構成で適切な作動を可能とする研磨布特性検出装置
を提供することにある。請求項5の発明の目的は、特
に、測定条件を適切に調整し得る研磨布特性検出装置を
提供することにある。
【0013】請求項6の発明の目的は、特に、簡単な操
作で研磨布の摩擦抵抗を検出して研磨布の研磨特性の変
化を定量的に測定し得る研磨布特性検出装置を提供する
ことにある。請求項7の発明の目的は、特に、測定状態
と非測定退避状態との間で、他の部材と干渉せずに確実
に作動し得る研磨布特性検出装置を提供することにあ
る。請求項8の発明の目的は、特に、手動による操作を
可能とする研磨布特性検出装置を提供することにある。
請求項9の発明の目的は、特に、自動操作を可能とする
研磨布特性検出装置を提供することにある。
【0014】請求項10の発明の目的は、特に、測定条
件を適切に且つ柔軟に調整し得る研磨布特性検出装置を
提供することにある。請求項11の発明の目的は、特
に、高い測定精度を得ることが可能な研磨布特性検出装
置を提供することにある。請求項12の発明の目的は、
特に、一層高い測定精度を得ることを可能とする研磨布
特性検出装置を提供することにある。請求項13の発明
の目的は、特に、研磨布に当接される圧子の偏摩耗を防
止し得る研磨布特性検出装置を提供することにある。
【0015】請求項14の発明の目的は、特に、一層高
い測定精度を得ることを可能とする研磨布特性検出装置
を提供することにある。請求項15の発明の目的は、特
に、高い測定精度を長期間維持し得る研磨布特性検出装
置を提供することにある。請求項16の発明の目的は、
特に、研磨布の研磨性能の劣化を的確に警告し得る研磨
布特性検出システムを提供することにある。請求項17
の発明の目的は、特に、簡単な操作で研磨布の研磨性能
の劣化を的確に警告し得る研磨布特性検出システムを提
供することにある。請求項18の発明の目的は、特に、
研磨布の研磨性能を自動的に計測して、その劣化を的確
に警告し得る研磨布特性検出システムを提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
に係る研磨布特性検出装置は、上述した目的を達成する
ために、研磨布の表面に当接される平坦面を有する圧子
と、前記圧子を前記平坦面の向きを調整可能として支持
する支持部と、前記支持部を先端部に支持し且つ所定方
向について弾性的に撓み変形可能な帯板状の起歪アーム
部と、前記起歪アーム部を前記研磨布のほぼ回転中心軸
線方向に向けて配置し且つ前記圧子を前記回転中心軸線
から所定寸法離れた個所において前記研磨布の表面に所
定圧力をもって圧接させて、前記起歪アーム部の基端部
を保持する保持部と、前記起歪アームの弾性変形部に添
設されたひずみ検出素子とを具備することを特徴として
いる。
【0017】請求項2に記載した発明に係る研磨布特性
検出装置は、前記保持部が、前記起歪アーム部を前記回
転中心軸線方向に向けて配置し且つ前記圧子を前記研磨
布の表面の前記回転中心軸線から所定寸法離れた個所に
所定圧力をもって圧接させる測定位置と前記圧子が前記
研磨布から充分に離間した退避位置との間で、前記起歪
アーム部を移動させる操作駆動部を含むことを特徴とし
ている。請求項3に記載した発明に係る研磨布特性検出
装置は、前記操作駆動部が、退避時には、前記測定位置
から前記圧子が前記研磨布表面から離れる方向で且つ前
記回転中心軸線から離れる方向に前記起歪アームを移動
させ、測定時には前記退避位置から前記圧子が前記研磨
布表面に接近する方向で且つ前記回転中心軸線に接近す
る方向に前記起歪アームを移動させる手段を含むことを
特徴としている。
【0018】請求項4に記載した発明に係る研磨布特性
検出装置は、前記操作駆動部が、前記測定位置から前記
起歪アーム部の基端部を中心に該起歪アーム部を回動さ
せる回動手段と、前記回動手段に連携して前記起歪アー
ム部を移動させる移動手段とを含むことを特徴としてい
る。請求項5に記載した発明に係る研磨布特性検出装置
は、前記保持部が、前記回転中心軸線から前記圧子を前
記研磨布の表面に圧接する位置までの距離を調整する位
置調整手段を含むことを特徴としている。請求項6に記
載した発明に係る研磨布特性検出装置は、研磨布の表面
に当接される平坦面を有する圧子と、前記圧子を前記平
坦面の向きを調整可能として支持する支持部と、前記支
持部を先端部に支持し且つ所定方向について弾性的に撓
み変形可能な帯板状の起歪アーム部と、先端部に前記起
歪アーム部の基端部を固定し且つ前記研磨布の回転接線
方向に沿って配設され、該接線方向を軸とする回動およ
び前記研磨布の回転中心軸線に平行な軸を中心とする回
動を可能として支持された作動アーム部と、前記作動ア
ーム部を回動させて、前記起歪アーム部を前記回転中心
軸線に向けて配置し且つ前記圧子を前記研磨布の表面の
前記回転中心軸線から所定寸法離れた個所に所定圧力を
もって圧接させる測定位置と前記圧子が前記研磨布から
充分に離間した退避位置との間で、前記起歪アーム部を
移動させる操作駆動部と、前記起歪アームの弾性変形部
に添設されたひずみ検出素子とを具備することを特徴と
している。
【0019】請求項7に記載した発明に係る研磨布特性
検出装置は、前記操作駆動部が、前記作動アーム部に所
定の動作を生じさせるカム機構を含むことを特徴として
いる。請求項8に記載した発明に係る研磨布特性検出装
置は、前記操作駆動部を手動操作する手動操作部をさら
に含むことを特徴としている。請求項9に記載した発明
に係る研磨布特性検出装置は、前記操作駆動部を電気的
に駆動する駆動装置をさらに含むことを特徴としてい
る。
【0020】請求項10に記載した発明に係る研磨布特
性検出装置は、前記作動アーム部および操作駆動部の少
なくとも一方が、前記回転中心軸線から前記圧子を前記
研磨布の表面に圧接する位置までの距離を調整する位置
調整手段を含むことを特徴としている。請求項11に記
載した発明に係る研磨布特性検出装置は、前記ひずみ検
出素子が、前記起歪アーム部の弾性変形部の両面にそれ
ぞれ曲げひずみを検出し得るように対をなして配設され
且つブリッジ接続されることを特徴としている。
【0021】請求項12に記載した発明に係る研磨布特
性検出装置は、前記支持部が、前記圧子に偏荷重がかか
るのを防止する偏荷重防止支持機構を含むことを特徴と
している。請求項13に記載した発明に係る研磨布特性
検出装置は、前記支持部が、前記圧子を回転可能に支持
する回転支持機構を含むことを特徴としている。請求項
14に記載した発明に係る研磨布特性検出装置は、前記
圧子が、熱膨張係数が小さく且つ剛性の高い材料で構成
したことを特徴としている。請求項15に記載した発明
に係る研磨布特性検出装置は、前記圧子が、前記平坦面
部分を耐摩耗性材料で構成したことを特徴としている。
【0022】請求項16に記載した発明に係る研磨布特
性検出システムは、研磨布の表面に当接される平坦面を
有する圧子、前記圧子を前記平坦面の向きを調整可能と
して支持する支持部、前記支持部を先端部に支持し且つ
所定方向について弾性的に撓み変形可能な帯板状の起歪
アーム部、前記起歪アーム部を前記研磨布の回転中心軸
線方向に向けて配置し且つ前記圧子を前記回転中心軸線
から所定寸法離れた個所において前記研磨布の表面に所
定圧力をもって圧接させて、前記起歪アーム部の基端部
を保持する保持部、および前記起歪アームの弾性変形部
に添設されたひずみ検出素子を有する研磨布特性検出器
と、前記研磨布特性検出器の前記ひずみ検出素子出力を
解析して研磨布の性能劣化を報知する解析手段とを具備
することを特徴としている。
【0023】請求項17に記載した発明に係る研磨布特
性検出システムは、研磨布の表面に当接される平坦面を
有する圧子、前記圧子を前記平坦面の向きを調整可能と
して支持する支持部、前記支持部を先端部に支持し且つ
所定方向について弾性的に撓み変形可能な帯板状の起歪
アーム部、先端部に前記起歪アーム部の基端部を固定し
且つ前記研磨布の回転接線方向に沿って配設され、該接
線方向を軸とする回動および前記研磨布の回転中心軸線
に平行な軸を中心とする回動を可能として支持された作
動アーム部、前記作動アーム部を回動させて、前記起歪
アーム部を前記回転中心軸線に向けて配置し且つ前記圧
子を前記研磨布の表面の前記回転中心軸線から所定寸法
離れた個所に所定圧力をもって圧接させる測定位置と前
記圧子が前記研磨布から充分に離間した退避位置との間
で、前記起歪アーム部を移動させる操作駆動部、および
前記起歪アームの弾性変形部に添設されたひずみ検出素
子を有する研磨布特性検出器と、前記研磨布特性検出器
の前記ひずみ検出素子出力を記録解析して研磨布の性能
劣化を報知する解析手段とを具備することを特徴として
いる。
【0024】請求項18に記載した発明に係る研磨布特
性検出システムは、前記研磨布特性検出器および解析手
段を所定のスケジュールに従って駆動制御する操作制御
手段をさらに含むことを特徴としている。
【0025】
【作用】すなわち、請求項1の発明による研磨布特性検
出装置は、研磨布の表面に当接される平坦面を有する圧
子を前記平坦面の向きを調整可能として支持する支持部
を先端部に支持し且つ所定方向について弾性的に撓み変
形可能な帯板状の起歪アーム部の基端部を保持部により
保持し、前記起歪アーム部を前記研磨布の回転中心軸線
方向に向けて配置し且つ前記圧子を前記回転中心軸線か
ら所定寸法離れた個所において前記研磨布の表面に所定
圧力をもって圧接させるとともに、前記起歪アームの弾
性変形部にひずみ検出素子を添設する。このような構成
により、研磨布の摩耗および目詰まりによる摩擦抵抗に
基づく研磨布の回転の接線方向への偏倚力を圧子に作用
させ、起歪アームの弾性変形の大きさにより、研磨布の
研磨特性の変化を定量的に測定する。したがって、研磨
性能の劣化を正確に把握することができ、適切なタイミ
ングで研磨布の交換またはドレッシングを行うことが可
能となる。
【0026】請求項2の発明による研磨布特性検出装置
は、前記保持部が、前記起歪アーム部を前記回転中心軸
線方向に向けて配置し且つ前記圧子を前記研磨布の表面
の前記回転中心軸線から所定寸法離れた個所に所定圧力
をもって圧接させる測定位置と前記圧子が前記研磨布か
ら充分に離間した退避位置との間で、前記起歪アーム部
を移動させる操作駆動部を含む。このような構成によ
り、研磨布に対する圧子の圧接と退避とを容易に切り替
えることができ、研磨特性の測定/非測定を必要に応じ
て容易に選択することができる。
【0027】請求項3の発明による研磨布特性検出装置
は、前記操作駆動部が、退避時には、前記測定位置から
前記圧子が前記研磨布表面から離れる方向で且つ前記回
転中心軸線から離れる方向に前記起歪アームを移動さ
せ、測定時には前記退避位置から前記圧子が前記研磨布
表面に接近する方向で且つ前記回転中心軸線に接近する
方向に前記起歪アームを移動させる手段を含む。このよ
うな構成により、圧子の圧接と退避との移動に際し、ワ
ークおよびその支持部等と干渉することがなく、測定状
態と非測定退避状態との間で、圧子をスムーズに作動さ
せることができる。
【0028】請求項4の発明による研磨布特性検出装置
は、前記操作駆動部が、前記測定位置から前記起歪アー
ム部の基端部を中心に該起歪アーム部を回動させる回動
手段と、前記回動手段に連携して前記起歪アーム部を移
動させる移動手段とを含む。このような構成により、簡
単な構成で適切な作動を実現することができる。請求項
5の発明による研磨布特性検出装置は、前記保持部が、
前記回転中心軸線から前記圧子を前記研磨布の表面に圧
接する位置までの距離を調整する位置調整手段を含む。
このような構成により、感度等の測定条件を適切に調整
することができる。
【0029】請求項6の発明による研磨布特性検出装置
は、研磨布の表面に当接される平坦面を有する圧子を前
記平坦面の向きを調整可能として支持する支持部を先端
部に支持し且つ所定方向について弾性的に撓み変形可能
な帯板状の起歪アーム部の基端部を、前記研磨布の回転
接線方向に沿って配設され、該接線方向を軸とする回動
および前記研磨布の回転中心軸線に平行な軸を中心とす
る回動を可能として支持された作動アーム部の先端で保
持し、操作駆動部により、前記作動アーム部を回動させ
て、前記起歪アーム部を前記回転中心軸線方向に向けて
配置し且つ前記圧子を前記研磨布の表面の前記回転中心
軸線から所定寸法離れた個所に所定圧力をもって圧接さ
せる測定位置と前記圧子が前記研磨布から充分に離間し
た退避位置との間で、前記起歪アーム部を移動させると
ともに、前記起歪アームの弾性変形部にひずみ検出素子
を添設する。
【0030】このような構成により、簡単な操作で研磨
布の摩擦抵抗を検出して研磨布の研磨特性の変化を定量
的に測定することができる。請求項7の発明による研磨
布特性検出装置は、前記操作駆動部が、前記作動アーム
部に所定の動作を生じさせるカム機構を含む。このよう
な構成により、測定状態と非測定退避状態との間で、他
の部材と干渉せずに確実に作動させることが可能とな
る。請求項8の発明による研磨布特性検出装置は、前記
操作駆動部を手動操作する手動操作部をさらに含む。こ
のような構成により、手動による操作が可能となる。
【0031】請求項9の発明による研磨布特性検出装置
は、前記操作駆動部を電気的に駆動する駆動装置をさら
に含む。このような構成により、電動による自動操作が
可能となる。請求項10の発明による研磨布特性検出装
置は、前記作動アーム部および操作駆動部の少なくとも
一方が、前記回転中心軸線から前記圧子を前記研磨布の
表面に圧接する位置までの距離を調整する位置調整手段
を含む。このような構成により、測定条件を適切に且つ
柔軟に調整することが可能となる。
【0032】請求項11の発明による研磨布特性検出装
置は、前記ひずみ検出素子が、前記起歪アーム部の弾性
変形部の両面にそれぞれ曲げひずみを検出し得るよう
に、対をなして配設され且つブリッジ接続される。この
ような構成により、前記起歪アーム部のねじれ変形等に
よる誤差をキャンセルすることができ、高い測定精度を
得ることが可能となる。請求項12の発明による研磨布
特性検出装置は、前記支持部が、前記圧子に偏荷重がか
かるのを防止する偏荷重防止支持機構を含む。このよう
な構成により、偏荷重による誤差の発生を防止し、一層
高い測定精度を得ることを可能となる。
【0033】請求項13の発明による研磨布特性検出装
置は、前記支持部が、前記圧子を回転可能に支持する回
転支持機構を含む。このような構成により、研磨布に当
接される圧子の偏摩耗を防止することが可能となる。請
求項14の発明による研磨布特性検出装置は、前記圧子
が、熱膨張係数が小さく且つ剛性の高い材料で構成す
る。このような構成により、一層高い測定精度を得るこ
とが可能となる。請求項15の発明による研磨布特性検
出装置は、前記圧子が、前記平坦面部分を耐摩耗性材料
で構成する。このような構成により、高い測定精度を長
期間維持することが可能となる。
【0034】請求項16の発明による研磨布特性検出シ
ステムは、研磨布の表面に当接される平坦面を有する圧
子、前記圧子を前記平坦面の向きを調整可能として支持
する支持部、前記支持部を先端部に支持し且つ所定方向
について弾性的に撓み変形可能な帯板状の起歪アーム
部、前記起歪アーム部を前記研磨布の回転中心軸線に向
けて配置し且つ前記圧子を前記回転中心軸線から所定寸
法離れた個所において前記研磨布の表面に所定圧力をも
って圧接させて、前記起歪アーム部の基端部を保持する
保持部、および前記起歪アームの弾性変形部に添設され
たひずみ検出素子を有する研磨布特性検出器の前記ひず
み検出素子出力を解析手段により解析して研磨布の性能
劣化を報知する。このような構成により、研磨布の研磨
性能の劣化を的確に検知し警告することが可能となる。
【0035】請求項17の発明による研磨布特性検出シ
ステムは、研磨布の表面に当接される平坦面を有する圧
子、前記圧子を前記平坦面の向きを調整可能として支持
する支持部、前記支持部を先端部に支持し且つ所定方向
について弾性的に撓み変形可能な帯板状の起歪アーム
部、先端部に前記起歪アーム部の基端部を固定し且つ前
記研磨布の回転接線方向に沿って配設され、該接線方向
を軸とする回動および前記研磨布の回転中心軸線に平行
な軸を中心とする回動を可能として支持された作動アー
ム部、前記作動アーム部を回動させて、前記起歪アーム
部を前記回転中心軸線方向に向けて配置し且つ前記圧子
を前記研磨布の表面の前記回転中心軸線から所定寸法離
れた個所に所定圧力をもって圧接させる測定位置と前記
圧子が前記研磨布から充分に離間した退避位置との間
で、前記起歪アーム部を移動させる操作駆動部、および
前記起歪アームの弾性変形部に添設されたひずみ検出素
子を有する研磨布特性検出器の前記ひずみ検出素子出力
を記録解析して研磨布の性能劣化を報知する。
【0036】このような構成により、特に、簡単な操作
で研磨布の研磨性能の劣化を的確に検知し警告すること
が可能となる。請求項18の発明による研磨布特性検出
システムは、前記研磨布特性検出器および解析手段を所
定のスケジュールに従って駆動制御する操作制御手段を
さらに含む。このような構成により、研磨布の研磨性能
を自動的に計測して、その劣化を的確に警告し、研磨布
の自動交換あるいは自動回復処置を実現することが可能
となる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に基づき、図面
を参照して本発明の研磨布特性検出装置を詳細に説明す
る。図1〜図5は、本発明の第1の実施の形態に係る研
磨布特性検出装置の要部の構成を示している。図1は、
研磨布特性検出装置の要部の構成を模式的に示す斜視図
である。図2は、図1の構成を模式的に示す正面図、図
3は上面図、そして図4は左側面図である。図5は研磨
布特性検出装置の圧子を詳細に示す側面図、そして図6
は研磨布特性検出装置の動作を規制するためのカム機能
を有するガイド板の構成を模式的に示す正面図である。
【0038】図1〜図4に示す研磨布特性検出装置は、
圧子1、ヘッド固定部材2、ヘッド調整部材3、起歪ア
ーム固定部材4,5、起歪アーム部6、コーナ部材7、
作動アーム部8、可動軸受け9、回動保持部10、ガイ
ド板11、操作ハンドル12、ガイド部材13,14、
ひずみゲージ15,16および検出部カバー17を具備
している。ヘッドを構成する圧子1は、図5に示すよう
に、熱膨張係数が小さく、耐摩耗性および剛性に優れた
炭化珪素のセラミック等からなり、短寸棒状の部材の一
端をフランジ状に大径として平坦面1aを形成してい
る。
【0039】この圧子1の前記一端の平坦面1aは、サ
ファイア薄板を貼設してさらに耐摩耗性を高めている。
測定に際しては、この平坦面1aを、研磨布の表面に当
接する。なお、圧子1は、炭化珪素のみにより構成して
もよく、ダイヤモンドコーティング材等を用いて構成し
てもよい。平坦面1aは、充分に平滑に形成し、例えば
RA17以下の平滑面とする。ヘッド固定部材2は、両
側方に突起部を有し、中央部に圧子1の小径部を嵌挿固
定する。なお、圧子1は、ヘッド固定部材2に対して、
例えばねじ等により締め付け固定されており、ねじを緩
めることにより適宜回動させて、偏荷重等によって偏っ
て摩耗することがないように且つ常に平坦面1aの平面
度を維持することができるように設定することができ
る。
【0040】ヘッド調整部材3は、ほぼコ字状をなし、
対をなす両脚部には、ヘッド固定部材2の突起部2aを
挟持する支持スリット部を形成している。圧子1を固定
したヘッド固定部材2の向きを調整して、ヘッド調整部
材3の支持スリット部でヘッド固定部材2を固定するこ
とにより、圧子1の平坦面1aの向きを調整し、傾斜に
よる偏荷重が加わることがないように適切に設定するこ
とができる。起歪アーム固定部材4は、ヘッド調整部材
3の中央背面に固着突設される。これらヘッド固定部材
2、ヘッド調整部材3および起歪アーム固定部材4によ
り、平坦面1aの向きを調整可能として圧子1を支持す
る支持部を構成する。なお、圧子1は、完全に固定せず
に、ヘッド固定部材2を軸受けとして回動自在としても
よく、ヘッド固定部材2にモータ等の駆動装置に設け
て、常時回転するようにしてもよい。
【0041】起歪アーム部6は、撓み変形方向を規制す
べく帯板状をなし、所定方向(図1において紙面に沿う
方向)について弾性的に撓み変形可能として形成され、
一端が起歪アーム固定部材4に固定されている。起歪ア
ーム固定部材5は、コーナ部材7に固定され、起歪アー
ム部6の基端部を固定している。コーナ部材7は、起歪
アーム固定部材5を介して固定した起歪アーム部6に対
してほぼ直角に交差させて、作動アーム部8を固定して
いる。コーナ部材7から圧子1までの寸法は、起歪アー
ム固定部材5とコーナ部材7との結合部により調整可能
としてもよい。
【0042】作動アーム部8は、先端部に起歪アーム固
定部材5およびコーナ部材7を介して起歪アーム部6の
基端部を固定するとともに、基端部寄りの中間部におい
て可動軸受け9により支持されて、研磨布の回転接線方
向にほぼ沿って配設される。可動軸受け9は、作動アー
ム部8を前記回転接線方向を軸として回動可能に保持す
るとともに、それ自体が回動保持部10により回動可能
に保持されている。回動保持部10は、作動アーム部8
を回動可能に保持した可動軸受け9を、前記研磨布の回
転中心軸線に平行な軸に対する回動を可能として保持し
ている。
【0043】ガイド板11は、板状をなし、図6に示す
ようにほぼV字状のカム孔11aを形成しており、回動
保持部10の近傍に立設されている。ガイド板11のカ
ム孔11aには、作動アーム部8の基端部が摺接し得る
ように挿通される。作動アーム部8の基端は、周縁にロ
ーレット部を形成した円盤状の操作ハンドル12に垂直
に固着されており、該操作ハンドル12には、作動アー
ム部8に平行に、2本のガイド部材13および14が立
設されている。操作ハンドル12上においては、直角2
等辺三角形の直角をなす頂点位置に作動アーム部8を、
そして他の2個の頂点位置にガイド部材13および14
を位置させてそれぞれ固定している。ガイド部材13お
よび14は先端部を、ガイド板11のカム孔11aに挿
通して、摺接させている。尚、ガイド部材13および1
2のうち、一方を省略してもよく、その場合、ガイド板
11に形成するカム孔11aは、V字状でなく、直角三
角形状とすればよい。
【0044】ガイド板11のカム孔11a、ガイド部材
13および14の作用により、作動アーム部8の基端部
は、操作ハンドル12を介して、ほぼ90°の回動と所
定範囲の水平のスライド移動とが同時に生じるようにガ
イドされる。操作ハンドル12を把持して、ねじりなが
ら移動させることにより、作動アーム部8は、回動保持
部10を軸に水平方向に回動するとともに、可動軸受け
9の軸線に対して回動する。したがって、圧子1部分
は、回動保持部10を軸としてガイド板11部分におけ
る作動アーム部8の水平移動とは逆方向に円弧状に水平
移動し、且つ作動アーム部8を軸としてガイド板11部
分における作動アーム部8の回動と同方向に回動して、
ほぼ楕円弧状の軌跡でスウィングバック運動しながら移
動する。
【0045】このガイド板11による作動アーム部8の
作動機構は、ワークおよび研磨布の回転軸と平行な鉛直
軸に対する水平回動と該回転軸に直交する水平軸に対す
るほぼ90°の回動との組み合わせを生じさせるもので
ある。したがって、このような機構に代えて、作動アー
ム部8の基端にピニオンギアを設け、該ピニオンギアを
水平方向に円弧状に配設したラックギアに歯合させる構
成としてもよく、直交する2方向にそれぞれ回動させる
2個のモータにより、同時に連動して駆動するようにし
てもよい。なお、操作ハンドル12には、さらに操作を
容易にするために円周から半径方向に沿って突出する操
作レバーを設ける構成としてもよい。
【0046】起歪アーム部6の基端部には、例えば2枚
のひずみゲージ15および16が対をなして添設されて
いる。このひずみゲージ15および16の接続線は、起
歪アーム固定部材5、コーナ部材7、および作動アーム
部8の内部を介して操作ハンドル12部分から外部に導
出される。またひずみゲージ15および16は、起歪ア
ーム部6の基端部に1対すなわち2個設ける構成とし
て、温度による感度およびねじれによるゼロ点の変動が
少ない4枚ゲージ法による計測を行うようにしたが、さ
らに柔軟な補償を可能とし、起歪アーム部6のねじれ変
形をも適切に補償し得る構成としてもよい。また、ひず
みゲージ15および16としては、抵抗体ひずみゲージ
および半導体ひずみゲージ等のどのようなひずみゲージ
でもよく、いわゆるひずみ変形の検出に従来より多用さ
れていて、信頼性が高いひずみゲージに代えて、ひずみ
変形に応じた信号を出力することが可能な他のひずみ検
出素子を用いることもできる。
【0047】起歪アーム固定部材5とコーナ部材7との
結合部により、コーナ部材7から圧子1までの寸法を適
宜調整したり、作動アーム部8の水平回動範囲を適宜設
定することにより、測定時における研磨布の回転中心軸
線からの圧子1の位置を調整することができる。検出部
カバー17は、図3に示すように、圧子1からコーナ部
材7に至るヘッド固定部材2、ヘッド調整部材3、起歪
アーム固定部材4,5および起歪アーム部6の部分を覆
っている。
【0048】次に、図1〜図6のように構成された研磨
布特性検出装置の動作について説明する。測定を行わな
い待機時には、ガイド部材13、14の先端部および作
動アーム部8の基端部は、図1における手前側(すなわ
ち図2における手前側、図3における下方側、図4にお
ける右方側)に位置し且つ操作ハンドル12を時計方向
の限界まで回動した位置にある。このとき、作動アーム
部8の先端は、図1における向こう側(すなわち図2に
おける向こう側、図3における上方側、図4における左
方側)に位置するとともに、起歪アーム部6は、圧子1
を上方としてほぼ直立した状態にある。すなわち、圧子
1の平坦面1aは、図1における手前側(すなわち図2
における手前側、図3における下方側、図4における右
方側)を向いている。このときの圧子1の位置が退避位
置である。
【0049】測定時には、操作ハンドル12を、反時計
方向にひねりながら図1における向こう側(すなわち図
2における向こう側、図3における上方側、図4におけ
る左方側)に移動させることにより、作動アーム部8の
先端は、図1における手前側(すなわち図2における手
前側、図3における下方側、図4における右方側)に漸
次移動し、作動アーム8の反時計方向への回動にともな
って起歪アーム部6は圧子1が楕円弧を描くように回動
して、ほぼ水平状態まで移動し、平坦面1aが下方に向
いて、研磨布Pの表面に当接される。このとき、圧子1
が所定の圧力で研磨布Pを押圧するようにし、この圧子
位置が計測位置である。このとき、研磨剤等を用いるこ
となく、圧子1をそのまま研磨布Pに当接する。
【0050】研磨布Pは、テーブルTとともに所定方
向、例えば図1に示す矢印A方向に回転しており、所定
圧力で圧接された圧子1は、この回転により回転接線方
向へ偏倚させようとする力を受ける。この偏倚力によ
り、起歪アーム部6が撓み変形する。このとき、ねじれ
変形等が生じないようにするため、予め、起歪アーム部
6の断面形状を設定しておき、さらに圧子1の当接角度
を適切に調整している。この起歪アーム部6の撓み変形
により、起歪アーム部6に添設したひずみゲージ15お
よび16が伸縮し、その出力が、例えばブリッジ回路を
介して計測される。この計測値は、圧子1に加わってい
る偏倚力の大きさ、すなわち研磨布Pによる摩擦の大き
さに応じた値となる。この摩擦の大きさは、研磨布Pの
目詰まりおよび摩耗に起因する研磨性能の劣化に対応し
て小さくなることから、前記計測値を解析することによ
り、研磨性能を定量的に計測することが可能となる。
【0051】起歪アーム部6の撓み変形は、理想に近い
状態では、研磨布Pの摩擦による偏倚力と起歪アーム部
6の復元力とのバランスした状態でほぼ一定となる。と
ころが、研磨布Pの摩擦の状態によっては、所定範囲に
おいて撓みと復元を繰り返して振動する場合もある。こ
のような場合にも振動における撓みの平均値あるいは撓
みの最大値等は、圧子1に加わっている研磨布Pの摩擦
による偏倚力の大きさに応じた値となるので、計測値の
波形解析等により、研磨性能を適切に評価することがで
きる。
【0052】利用にあたっては、定期的に計測を行うな
どして、種々の条件の計測・評価データを収集し、ドレ
スフリーの場合には研磨布の最適交換時期、ドレスフリ
ーでない場合には、研磨布の最適ドレッシング時期およ
び最適交換時期における計測値を求めて、判定値として
記録しておく。そうすれば、実測値を、これらの判定値
と比較することにより、ドレスフリーの場合には研磨布
の最適交換時期、ドレスフリーでない場合には、研磨布
の最適ドレッシング時期および最適交換時期を容易に判
定することができる。上述のように研磨布Pの目詰まり
等の状態が数値化されるため、研磨性能を定量的に把握
することができ、タイミングよく研磨布Pのドレッシン
グまたは交換を行うこおとができ、効率よく作業するこ
とが可能となる。また、定量化されることにより、目詰
まり等による研磨性能に下限値を設定することができる
ため、測定値が所定値に達した信号を用いて、自動的に
研磨布Pのドレッシングを行わせることもできる。
【0053】従来は、研磨布Pの状態を適切に把握する
ことができないので、研磨布Pを早めに交換せざるを得
なかったが、本装置により研磨布Pの状態を的確に把握
することができる。したがって、研磨布Pの状態に応じ
て研磨条件を変更することもできるので、安定な研磨面
品質を得ることが可能となり、結果的に研磨布Pを長寿
命化することができ、コストダウンになる。なお、この
研磨布特性検出装置は、ウェハ等のワークを保持するポ
リッシングヘッドと干渉しないようにテーブル上に配置
することができ、研磨作業中は安全な場所に退避して待
機させることができる。あるいは、研磨作業中にも研磨
特性検出装置をセットし研磨布Pを検査することもでき
る。
【0054】また、研磨布P(を装填したテーブル)上
の圧子1を配置する回転半径方向の位置により、摺接部
の周速度が変動するので、この位置の調整により、周速
度の速度補正が可能であり、また回転数による補正も可
能で、研磨条件に応じた適切なデータを得ることができ
る。
【0055】図7は、本発明の第2の実施の形態に係る
研磨布特性検出システムの要部の構成を模式的に示して
いる。図7に示す研磨布特性検出システムは、図1〜図
6に示した研磨布特性検出装置を検出器として用いたシ
ステムである。図7に示す研磨布特性検出システムは、
研磨布特性検出器21、増幅器22およびパーソナルコ
ンピュータ23を具備している。研磨布特性検出器21
は、図1および図2に示した研磨布特性検出装置と同様
の構成を有する。増幅器22は、研磨布特性検出器21
の出力、すなわちひずみゲージ15,16の出力を増幅
する。パーソナルコンピュータ23は、研磨布特性検出
器21の検出出力を解析し、計測結果情報を表示すると
ともに、研磨布Pの検査のスケジュールを管理する。
【0056】パーソナルコンピュータ23は、主として
ソフトウェア処理により実現される機能である信号処理
部24、信号解析部25、情報表示部26およびスケジ
ュール管理部27を備えている。信号処理部24は、研
磨布特性検出器21の出力信号を処理して、起歪アーム
部6の撓み変形の大きさに対応する信号を取り出す。信
号解析部25は、信号処理部24で得られる起歪アーム
部6の撓み変形の大きさに対応する信号を解析して、研
磨布Pの研磨特性の変化を判定し、研磨布Pの交換時期
またはドレッシング時期を判定する。スケジュール管理
部27は、研磨装置、例えばCMP装置の稼動状況ある
いは作業状況を、入力操作情報またはCMP装置の操作
制御部から得た信号に基づいて監視するとともに、研磨
布Pの特性検査の必要な時期を判定する。
【0057】情報表示部26は、信号解析部25の信号
解析結果に基づくユーザへの報知情報および警告情報、
並びにスケジュール管理部27による研磨布Pの特性検
査の勧告情報等を表示する。信号解析部25は、予め定
期的に計測を行うなどして、種々の条件の計測・評価デ
ータを収集し、ドレスフリーの場合には研磨布の最適交
換時期、ドレスフリーでない場合には、研磨布の最適ド
レッシング時期および最適交換時期における計測値を求
めて、判定値として記録しておく。そして、実測値を、
これらの判定値と比較することにより、ドレスフリーの
場合には研磨布の最適交換時期、ドレスフリーでない場
合には、研磨布の最適ドレッシング時期および最適交換
時期を容易に判定する。
【0058】このような研磨布特性検出システムは、図
示のようにポリッシングヘッドに支持されて回転駆動さ
れるウェハ等のワークに、やはり回転駆動されるテーブ
ルT上に装填した研磨布Pを圧接することにより研磨を
行うCMP装置に研磨布特性検出器21を設けて構成す
る。研磨布特性検出器21は、測定状態と退避状態とを
切換え操作することができ、測定状態では回転駆動され
るテーブルT上の研磨布Pに圧子1を圧接し、退避状態
では圧子1を、研磨作業の妨げにならないように、ワー
クW、研磨布PおよびテーブルTから離間させて待機す
る。
【0059】上述した図7の研磨布特性検出システムに
おいては、研磨布特性検出器21の出力信号をパーソナ
ルコンピュータ23に取り込んで、信号処理部24およ
び信号解析部25により信号処理および信号解析を行う
ので、研磨布Pの表面状態に応じた測定値をリアルタイ
ムで取り込み、表示することができる。また、信号解析
部25において、測定データを蓄積処理することができ
るので、測定値の変動を示す波形表示を行うこともでき
る。さらに、波形表示の時間軸を変更して、測定値の現
象波形を取り込み時間に基づいて、見易い状態として表
示することができる。
【0060】研磨布P表面の状態が劣化してくると摩擦
抵抗が低下し、この摩擦抵抗に基づく反力、すなわち測
定値が小さくなる。このことを利用して、測定値が設定
値以下になると警報を発生させ、研磨布Pの交換時期を
報知させることができる。また、測定値のデータを平均
化処理して表示することができるので、外乱による影響
を効果的に除去することができる。バッチ処理等によ
り、測定データを時系列でグラフ表示することができる
ので、研磨布Pの表面状態の変化が明確になり、研磨布
Pの特性を的確に把握することができ、それを研磨条件
に反映することができる。さらに、研磨布Pの区分毎の
測定値の平均点処理等を行うことができるので、研磨布
Pの比較が可能になり、新たに研磨布を開発する指針と
なるデータを得ることができる。
【0061】図8は、本発明の第3の実施の形態に係る
研磨布特性検出システムの要部の構成を模式的に示して
いる。図8に示す研磨布特性検出システムは、図7の場
合と同様に図1〜図6に示した研磨布特性検出装置を検
出器として用いたシステムである。図8に示す研磨布特
性検出システムは、研磨布特性検出器31、動作制御部
32、増幅器33およびパーソナルコンピュータ34を
具備している。研磨布特性検出器31および増幅器33
は、図7の研磨布特性検出器21および増幅器22と同
様の構成を有する。
【0062】すなわち、研磨布特性検出器31は、図1
および図2に示した研磨布特性検出装置とほぼ同様の構
成を有する。動作制御部32は、研磨布特性検出器31
を電動等により駆動制御して測定/追従動作を制御す
る。増幅器33は、研磨布特性検出器31の出力を増幅
する。パーソナルコンピュータ34は、所定のスケジュ
ールに従って研磨布特性検出器31を作動させて、測定
および退避を行わせるとともに、検出出力を解析し、計
測結果情報を表示する。
【0063】パーソナルコンピュータ34は、主として
ソフトウェア処理により実現される機能である操作部3
5、スケジュール管理部36、信号処理部37、信号解
析部38および情報表示部39を備えている。操作部3
5は、スケジュール管理部36と関連動作し、外部操作
またはスケジュール管理部36の管理に応じて、動作制
御部32を介して研磨布特性検出器31を操作するとと
もに、スケジュール管理部36の管理スケジュールの設
定/変更等を行う。スケジュール管理部36は、研磨装
置、例えばCMP装置の稼動あるいは作業の予定および
その状況を、入力操作情報またはCMP装置の操作制御
部から得た信号に基づいて監視するとともに、研磨布P
の特性検査の必要な時期を管理する。
【0064】信号処理部37は、研磨布特性検出器31
の出力信号を処理して、起歪アーム部の撓み変形の大き
さに対応する信号を取り出す。信号解析部38は、信号
処理部37で得られる起歪アーム部の撓み変形の大きさ
に対応する信号を解析して、研磨布Pの研磨特性の変化
を判定し、研磨布Pの交換時期またはドレッシング時期
を判定する。この信号解析部38には、スケジュール管
理部36からスケジュールに関連する情報も与えられて
おり、作業履歴および検査履歴等のスケジュールに関連
付けた解析も行われる。情報表示部39は、信号解析部
38の信号解析結果に基づくユーザへの報知情報および
警告情報、並びにスケジュール管理部36による研磨布
Pの特性検査の勧告情報等を表示する。
【0065】信号解析部38は、予め定期的に計測を行
うなどして、種々の条件の計測・評価データを収集し、
ドレスフリーの場合には研磨布の最適交換時期、ドレス
フリーでない場合には、研磨布の最適ドレッシング時期
および最適交換時期における計測値を求めて、判定値と
して記録しておく。そして、実測値を、これらの判定値
と比較することにより、ドレスフリーの場合には研磨布
の最適交換時期、ドレスフリーでない場合には、研磨布
の最適ドレッシング時期および最適交換時期を容易に判
定する。さらに、信号解析部38は、計測の都度、判定
値を確認し、必要に応じて逐次修正し更新記録してお
く。
【0066】このような研磨布特性検出システムは、図
示のようにポリッシングヘッドに支持されて回転駆動さ
れるウェハ等のワークに、やはり回転駆動されるテーブ
ルT上に装填した研磨布Pを圧接することにより研磨を
行うCMP装置に研磨布特性検出器31を設けて構成す
る。研磨布特性検出器31は、測定状態と退避状態とを
切換え操作することができ、測定状態では回転駆動され
るテーブルT上の研磨布Pに圧子1を圧接し、退避状態
では圧子1を、研磨作業の妨げにならないように、ワー
クW、研磨布PおよびテーブルTから離間させて待機す
る。
【0067】上述した図8の研磨布特性検出システムに
おいては、操作部35およびスケジュール管理部36の
管理に従って、研磨布特性検出器31による自動検査を
行い、出力信号をパーソナルコンピュータ34に取り込
んで、信号処理部37および信号解析部38により信号
処理および信号解析を行うので、研磨布Pの表面状態に
応じた測定値をリアルタイムで取り込み、表示すること
ができる。信号解析部38において、測定データを蓄積
処理することができるので、測定値の変動を示す波形表
示を行うこともできる。
【0068】研磨布P表面の状態が劣化してくると摩擦
抵抗が低下し、摩擦抵抗に基づくモーメント、すなわち
測定値が小さくなる。このことを利用して、測定値が設
定値以下になると警報を発生させ、研磨布Pの交換時期
を報知させることができる。なお、信号解析部38から
研磨布Pの交換指示をCMP装置に与えるようにして、
研磨布Pの自動交換を実現することもできる。
【0069】
【発明の効果】以上述べたように、本発明特に請求項1
によれば、研磨布の表面に当接される平坦面を有する圧
子を前記平坦面の向きを調整可能として支持する支持部
を先端部に支持し且つ所定方向について弾性的に撓み変
形可能な帯板状の起歪アーム部の基端部を保持部により
保持し、前記起歪アーム部を前記研磨布の回転中心軸線
方向に向けて配置し且つ前記圧子を前記回転中心軸線か
ら所定寸法離れた個所において前記研磨布の表面に所定
圧力をもって圧接させるとともに、前記起歪アームの弾
性変形部にひずみ検出素子を添設することにより、研磨
布の摩擦抵抗を検出して研磨布の摩耗および目詰まり等
に起因する研磨性能を定量的に検出し、研磨性能の劣化
を正確に把握して、適切なタイミングで研磨布の交換ま
たはドレッシングを行うことを可能とする研磨布特性検
出装置およびシステムを提供することができる。
【0070】また、請求項2の発明によれば、前記保持
部が、前記起歪アーム部を前記回転中心軸線方向に向け
て配置し且つ前記圧子を前記研磨布の表面の前記回転中
心軸線から所定寸法離れた個所に所定圧力をもって圧接
させる測定位置と前記圧子が前記研磨布から充分に離間
した退避位置との間で、前記起歪アーム部を移動させる
操作駆動部を含む構成により、特に研磨特性の測定/非
測定を必要に応じて容易に選択し得る研磨布特性検出装
置を提供することができる。
【0071】請求項3の発明によれば、前記操作駆動部
が、退避時には、前記測定位置から前記圧子が前記研磨
布表面から離れる方向で且つ前記回転中心軸線から離れ
る方向に前記起歪アームを移動させ、測定時には前記退
避位置から前記圧子が前記研磨布表面に接近する方向で
且つ前記回転中心軸線に接近する方向に前記起歪アーム
を移動させる手段を含む構成により、特に、測定状態と
非測定退避状態との間で、他の部材と干渉せずに作動し
得る研磨布特性検出装置を提供することができる。
【0072】請求項4の発明によれば、前記操作駆動部
が、前記測定位置から前記起歪アーム部の基端部を中心
に該起歪アーム部を回動させる回動手段と、前記回動手
段に連携して前記起歪アーム部を移動させる移動手段と
を含む構成により、特に、簡単な構成で適切な作動を可
能とする研磨布特性検出装置を提供することができる。
請求項5の発明によれば、前記保持部が、前記回転中心
軸線から前記圧子を前記研磨布の表面に圧接する位置ま
での距離を調整する位置調整手段を含む構成により、特
に、測定条件を適切に調整し得る研磨布特性検出装置を
提供することにある。
【0073】請求項6の発明によれば、研磨布の表面に
当接される平坦面を有する圧子を前記平坦面の向きを調
整可能として支持する支持部を先端部に支持し且つ所定
方向について弾性的に撓み変形可能な帯板状の起歪アー
ム部の基端部を、前記研磨布の回転接線方向に沿って配
設され、該接線方向を軸とする回動および前記研磨布の
回転中心軸線に平行な軸を中心とする回動を可能として
支持された作動アーム部の先端で保持し、操作駆動部に
より、前記作動アーム部を回動させて、前記起歪アーム
部を前記回転中心軸線に向けて配置し且つ前記圧子を前
記研磨布の表面の前記回転中心軸線から所定寸法離れた
個所に所定圧力をもって圧接させる測定位置と前記圧子
が前記研磨布から充分に離間した退避位置との間で、前
記起歪アーム部を移動させるとともに、前記起歪アーム
の弾性変形部にひずみ検出素子を添設する構成により、
特に、簡単な操作で研磨布の摩擦抵抗を検出して研磨布
の研磨特性の変化を定量的に測定し得る研磨布特性検出
装置を提供することができる。
【0074】請求項7の発明によれば、前記操作駆動部
が、前記作動アーム部に所定の動作を生じさせるカム機
構を含む構成により、特に、測定状態と非測定退避状態
との間で、他の部材と干渉せずに確実に作動し得る研磨
布特性検出装置を提供することができる。請求項8の発
明によれば、前記操作駆動部を手動操作する手動操作部
をさらに含む構成により、特に、手動による操作を可能
とする研磨布特性検出装置を提供することができる。
【0075】請求項9の発明によれば、前記操作駆動部
を電気的に駆動する駆動装置をさらに含む構成により、
特に、自動操作を可能とする研磨布特性検出装置を提供
することにある。請求項10の発明によれば、前記作動
アーム部および操作駆動部の少なくとも一方が、前記回
転中心軸線から前記圧子を前記研磨布の表面に圧接する
位置までの距離を調整する位置調整手段を含む構成によ
り、特に、測定条件を適切に且つ柔軟に調整し得る研磨
布特性検出装置を提供することができる。
【0076】請求項11の発明によれば、前記ひずみ検
出素子が、前記起歪アーム部の弾性変形部の両面にそれ
ぞれ対をなして配設され且つブリッジ接続される構成に
より、特に、高い測定精度を得ることが可能な研磨布特
性検出装置を提供することができる。請求項12の発明
によれば、前記支持部が、前記圧子に偏荷重がかかるの
を防止する偏荷重防止支持機構を含む構成により、一層
高い測定精度を得ることを可能とする研磨布特性検出装
置を提供することができる。請求項13の発明によれ
ば、前記支持部が、前記圧子を回転可能に支持する回転
支持機構を含む構成により、特に、研磨布に当接される
圧子の偏摩耗を防止し得る研磨布特性検出装置を提供す
ることができる。
【0077】請求項14の発明によれば、前記圧子が、
熱膨張係数が小さく且つ剛性の高い材料で構成すること
により、特に、一層高い測定精度を得ることを可能とす
る研磨布特性検出装置を提供することができる。請求項
15の発明によれば、前記圧子が、前記平坦面部分を耐
摩耗性材料で構成することにより、特に、高い測定精度
を長期間維持し得る研磨布特性検出装置を提供すること
ができる。
【0078】請求項16の発明によれば、研磨布の表面
に当接される平坦面を有する圧子、前記圧子を前記平坦
面の向きを調整可能として支持する支持部、前記支持部
を先端部に支持し且つ所定方向について弾性的に撓み変
形可能な帯板状の起歪アーム部、前記起歪アーム部を前
記研磨布の回転中心軸線方向に向けて配置し且つ前記圧
子を前記回転中心軸線から所定寸法離れた個所において
前記研磨布の表面に所定圧力をもって圧接させて、前記
起歪アーム部の基端部を保持する保持部、および前記起
歪アームの弾性変形部に添設されたひずみ検出素子を有
する研磨布特性検出器の前記ひずみ検出素子出力を解析
手段により解析して研磨布の性能劣化を報知する構成に
より、特に、研磨布の研磨性能の劣化を的確に警告し得
る研磨布特性検出システムを提供することができる。
【0079】請求項17の発明によれば、研磨布の表面
に当接される平坦面を有する圧子、前記圧子を前記平坦
面の向きを調整可能として支持する支持部、前記支持部
を先端部に支持し且つ所定方向について弾性的に撓み変
形可能な帯板状の起歪アーム部、先端部に前記起歪アー
ム部の基端部を固定し且つ前記研磨布の回転接線方向に
沿って配設され、該接線方向を軸とする回動および前記
研磨布の回転中心軸線に平行な軸を中心とする回動を可
能として支持された作動アーム部、前記作動アーム部を
回動させて、前記起歪アーム部を前記回転中心軸線に向
けて配置し且つ前記圧子を前記研磨布の表面の前記回転
中心軸線から所定寸法離れた個所に所定圧力をもって圧
接させる測定位置と前記圧子が前記研磨布から充分に離
間した退避位置との間で、前記起歪アーム部を移動させ
る操作駆動部、および前記起歪アームの弾性変形部に添
設されたひずみ検出素子を有する研磨布特性検出器の前
記ひずみ検出素子出力を記録解析して研磨布の性能劣化
を報知する構成により、特に、簡単な操作で研磨布の研
磨性能の劣化を的確に警告し得る研磨布特性検出システ
ムを提供することができる。
【0080】請求項18の発明によれば、前記研磨布特
性検出器および解析手段を所定のスケジュールに従って
駆動制御する操作制御手段をさらに含む構成とすること
により、特に、研磨布の研磨性能を自動的に計測して、
その劣化を的確に警告し得る研磨布特性検出システムを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る研磨布特性検
出装置の要部の構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】図1の構成を模式的に示す正面図である。
【図3】図1の構成を模式的に示す平面図である。
【図4】図1の構成を模式的に示す左側面図である。
【図5】本発明に係る研磨布特性検出装置の圧子を詳細
に示す側面図である。
【図6】研磨布特性検出装置の動作を規制するためのカ
ム機能を有するガイド板の構成を模式的に示す正面図で
ある。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る研磨布特性検
出システムの要部の構成を模式的に示している。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る研磨布特性検
出システムの要部の構成を模式的に示している。
【符号の説明】
1 圧子 1a 平坦面 2 ヘッド固定部材 3 ヘッド調整部材 4,5 起歪アーム固定部材 6 起歪アーム部 7 コーナ部材 8 作動アーム部 9 可動軸受け 10 回動保持部 11 ガイド板 12 操作ハンドル 13,14 ガイド部材 15,16 ひずみゲージ 17 検出部カバー 21,31 研磨布特性検出器 22,33 増幅器 23,34 パーソナルコンピュータ 24,37 信号処理部 25,38 信号解析部 26,39 情報表示部 27,36 スケジュール管理部 32 動作制御部 35 操作部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月3日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図6】
【図7】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 義博 東京都調布市調布ヶ丘3丁目5番地1 株 式会社共和電業内 (72)発明者 棚橋 和彦 東京都調布市調布ヶ丘3丁目5番地1 株 式会社共和電業内 (72)発明者 大原 寿昭 東京都調布市調布ヶ丘3丁目5番地1 株 式会社共和電業内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨布の表面に当接される平坦面を有す
    る圧子と、 前記圧子を前記平坦面の向きを調整可能として支持する
    支持部と、 前記支持部を先端部に支持し且つ所定方向について弾性
    的に撓み変形可能な帯板状の起歪アーム部と、 前記起歪アーム部を前記研磨布のほぼ回転中心軸線方向
    に向けて配置し且つ前記圧子を前記回転中心軸線から所
    定寸法離れた個所において前記研磨布の表面に所定圧力
    をもって圧接させて、前記起歪アーム部の基端部を保持
    する保持部と、 前記起歪アームの弾性変形部に添設されたひずみ検出素
    子とを具備することを特徴とする研磨布特性検出装置。
  2. 【請求項2】 前記保持部は、前記起歪アーム部を前記
    回転中心軸線方向に向けて配置し且つ前記圧子を前記研
    磨布の表面の前記回転中心軸線から所定寸法離れた個所
    に所定圧力をもって圧接させる測定位置と前記圧子が前
    記研磨布から充分に離間した退避位置との間で、前記起
    歪アーム部を移動させる操作駆動部を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の研磨布特性検出装置。
  3. 【請求項3】 前記操作駆動部は、退避時には、前記測
    定位置から前記圧子が前記研磨布表面から離れる方向で
    且つ前記回転中心軸線から離れる方向に前記起歪アーム
    を移動させ、測定時には前記退避位置から前記圧子が前
    記研磨布表面に接近する方向で且つ前記回転中心軸線に
    接近する方向に前記起歪アームを移動させる手段を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の研磨布特性検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記操作駆動部は、 前記測定位置から前記起歪アーム部の基端部を中心に該
    起歪アーム部を回動させる回動手段と、 前記回動手段に連携して前記起歪アーム部を移動させる
    移動手段とを含むことを特徴とする請求項3に記載の研
    磨布特性検出装置。
  5. 【請求項5】 前記保持部は、前記回転中心軸線から前
    記圧子を前記研磨布の表面に圧接する位置までの距離を
    調整する位置調整手段を含むことを特徴とする請求項1
    〜4のうちのいずれか1項に記載の研磨布特性検出装
    置。
  6. 【請求項6】 研磨布の表面に当接される平坦面を有す
    る圧子と、 前記圧子を前記平坦面の向きを調整可能として支持する
    支持部と、 前記支持部を先端部に支持し且つ所定方向について弾性
    的に撓み変形可能な帯板状の起歪アーム部と、 先端部に前記起歪アーム部の基端部を固定し且つ前記研
    磨布の回転接線方向に沿って配設され、該接線方向を軸
    とする回動および前記研磨布の回転中心軸線に平行な軸
    を中心とする回動を可能として支持された作動アーム部
    と、 前記作動アーム部を回動させて、前記起歪アーム部を前
    記回転中心軸線方向に向けて配置し且つ前記圧子を前記
    研磨布の表面の前記回転中心軸線から所定寸法離れた個
    所に所定圧力をもって圧接させる測定位置と前記圧子が
    前記研磨布から充分に離間した退避位置との間で、前記
    起歪アーム部を移動させる操作駆動部と、 前記起歪アームの弾性変形部に添設されたひずみ検出素
    子とを具備することを特徴とする研磨布特性検出装置。
  7. 【請求項7】 前記操作駆動部は、前記作動アーム部に
    所定の動作を生じさせるカム機構を含むことを特徴とす
    る請求項6に記載の研磨布特性検出装置。
  8. 【請求項8】 前記操作駆動部を手動操作する手動操作
    部をさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のうちの
    いずれか1項に記載の研磨布特性検出装置。
  9. 【請求項9】 前記操作駆動部を電気的に駆動する駆動
    装置をさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のうち
    のいずれか1項に記載の研磨布特性検出装置。
  10. 【請求項10】 前記作動アーム部および操作駆動部の
    少なくとも一方は、前記回転中心軸線から前記圧子を前
    記研磨布の表面に圧接する位置までの距離を調整する位
    置調整手段を含むことを特徴とする請求項1〜9のうち
    のいずれか1項に記載の研磨布特性検出装置。
  11. 【請求項11】 前記ひずみ検出素子は、前記起歪アー
    ム部の弾性変形部の両面にそれぞれ曲げひずみを検出し
    得るように対をなして配設され且つブリッジ接続される
    ことを特徴とする請求項1〜10のうちのいずれか1項
    に記載の研磨布特性検出装置。
  12. 【請求項12】 前記支持部は、前記圧子に偏荷重がか
    かるのを防止する偏荷重防止支持機構を含むことを特徴
    とする請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載の研
    磨布特性検出装置。
  13. 【請求項13】 前記支持部は、前記圧子を回転可能に
    支持する回転支持機構を含むことを特徴とする請求項1
    〜12のうちのいずれか1項に記載の研磨布特性検出装
    置。
  14. 【請求項14】 前記圧子は、熱膨張係数が小さく且つ
    剛性の高い材料で構成したことを特徴とする請求項1〜
    13のうちのいずれか1項に記載の研磨布特性検出装
    置。
  15. 【請求項15】 前記圧子は、前記平坦面部分を耐摩耗
    性材料で構成したことを特徴とする請求項1〜14のう
    ちのいずれか1項に記載の研磨布特性検出装置。
  16. 【請求項16】 研磨布の表面に当接される平坦面を有
    する圧子、前記圧子を前記平坦面の向きを調整可能とし
    て支持する支持部、前記支持部を先端部に支持し且つ所
    定方向について弾性的に撓み変形可能な帯板状の起歪ア
    ーム部、前記起歪アーム部を前記研磨布の回転中心軸線
    方向に向けて配置し且つ前記圧子を前記回転中心軸線か
    ら所定寸法離れた個所において前記研磨布の表面に所定
    圧力をもって圧接させて、前記起歪アーム部の基端部を
    保持する保持部、および前記起歪アームの弾性変形部に
    添設されたひずみ検出素子を有する研磨布特性検出器
    と、 前記研磨布特性検出器の前記ひずみ検出素子出力を解析
    して研磨布の性能劣化を報知する解析手段とを具備する
    ことを特徴とする研磨布特性検出システム。
  17. 【請求項17】 研磨布の表面に当接される平坦面を有
    する圧子、前記圧子を前記平坦面の向きを調整可能とし
    て支持する支持部、前記支持部を先端部に支持し且つ所
    定方向について弾性的に撓み変形可能な帯板状の起歪ア
    ーム部、先端部に前記起歪アーム部の基端部を固定し且
    つ前記研磨布の回転接線方向に沿って配設され、該接線
    方向を軸とする回動および前記研磨布の回転中心軸線に
    平行な軸を中心とする回動を可能として支持された作動
    アーム部、前記作動アーム部を回動させて、前記起歪ア
    ーム部を前記回転中心軸線方向に向けて配置し且つ前記
    圧子を前記研磨布の表面の前記回転中心軸線から所定寸
    法離れた個所に所定圧力をもって圧接させる測定位置と
    前記圧子が前記研磨布から充分に離間した退避位置との
    間で、前記起歪アーム部を移動させる操作駆動部、およ
    び前記起歪アームの弾性変形部に添設されたひずみ検出
    素子を有する研磨布特性検出器と、 前記研磨布特性検出器の前記ひずみ検出素子出力を記録
    解析して研磨布の性能劣化を報知する解析手段とを具備
    することを特徴とする研磨布特性検出システム。
  18. 【請求項18】 前記研磨布特性検出器および解析手段
    を所定のスケジュールに従って駆動制御する操作制御手
    段をさらに含むことを特徴とする請求項16または17
    に記載の研磨布特性検出システム。
JP12155697A 1997-04-25 1997-04-25 研磨布特性検出装置およびシステム Pending JPH10296615A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12155697A JPH10296615A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 研磨布特性検出装置およびシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12155697A JPH10296615A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 研磨布特性検出装置およびシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10296615A true JPH10296615A (ja) 1998-11-10

Family

ID=14814172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12155697A Pending JPH10296615A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 研磨布特性検出装置およびシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10296615A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9502318B2 (en) 2014-06-17 2016-11-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Polish apparatus, polish method, and method of manufacturing semiconductor device
US9902038B2 (en) 2015-02-05 2018-02-27 Toshiba Memory Corporation Polishing apparatus, polishing method, and semiconductor manufacturing method
WO2019208712A1 (ja) * 2018-04-26 2019-10-31 株式会社荏原製作所 研磨パッドの表面性状測定装置を備えた研磨装置および研磨システム
JP2019193970A (ja) * 2018-04-26 2019-11-07 株式会社荏原製作所 研磨パッドの表面性状測定装置を備えた研磨装置および研磨システム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9502318B2 (en) 2014-06-17 2016-11-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Polish apparatus, polish method, and method of manufacturing semiconductor device
US9902038B2 (en) 2015-02-05 2018-02-27 Toshiba Memory Corporation Polishing apparatus, polishing method, and semiconductor manufacturing method
WO2019208712A1 (ja) * 2018-04-26 2019-10-31 株式会社荏原製作所 研磨パッドの表面性状測定装置を備えた研磨装置および研磨システム
JP2019193970A (ja) * 2018-04-26 2019-11-07 株式会社荏原製作所 研磨パッドの表面性状測定装置を備えた研磨装置および研磨システム
CN112004640A (zh) * 2018-04-26 2020-11-27 株式会社荏原制作所 具备研磨垫的表面性状测定装置的研磨装置及研磨系统
CN112004640B (zh) * 2018-04-26 2023-01-31 株式会社荏原制作所 具备研磨垫的表面性状测定装置的研磨装置及研磨系统
TWI830730B (zh) * 2018-04-26 2024-02-01 日商荏原製作所股份有限公司 具備研磨墊之表面性狀測定裝置之研磨裝置及研磨系統
US11958161B2 (en) 2018-04-26 2024-04-16 Ebara Corporation Polishing apparatus having surface-property measuring device of polishing pad and polishing system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6969297B2 (en) Apparatus and method for conditioning and monitoring media used for chemical-mechanical planarization
US6494765B2 (en) Method and apparatus for controlled polishing
KR101680749B1 (ko) 연마 장치
JP2004142083A (ja) ウエハ研磨装置およびウエハ研磨方法
TW411299B (en) Wafer polishing apparatus and polishing quantity detection method
JPH10296615A (ja) 研磨布特性検出装置およびシステム
US20230356350A1 (en) Polishing apparatus and method of determining a time to replace polishing pad
JP2000228382A (ja) ウエハ洗浄装置
JP3045232B2 (ja) ウェーハ研磨装置及び研磨量検出方法
US7059939B2 (en) Polishing pad conditioner and monitoring method therefor
JP2004228265A (ja) 研磨パッドの品質管理方法,研磨パッドの動的粘弾性測定装置
WO2024095997A1 (ja) 研磨装置、情報処理装置及びプログラム
US6254454B1 (en) Reference thickness endpoint techniques for polishing operations
JP6736713B2 (ja) 基板洗浄装置および基板洗浄装置で実行される方法
JP4664617B2 (ja) 研磨装置及び方法
JP2003285266A (ja) 研磨方法および研磨装置
JPH0680652B2 (ja) 脆性円盤体のエッジ部における強度を試験する方法と装置
JPH05337823A (ja) 磁気ディスクの研磨加工管理方式