JPH10295854A - バイアスプライを持ち、複合棒を散在させた複合材料で構成したスポーツ用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレーム内部に計略的位置決めのできる複合
棒の使用により、圧縮強さと曲げこわさと軸線方向こわ
さとを増大した複合フレームを提供することにある。 【解決手段】 バイアスプリプレグ複合材料から成る各
層３４、３８間に散在させた複合棒３６を備える。複合
棒３６は、固有のこわさを持ち、最低度の「繊維うね
り」［ｆｉｂｅｒ ｗａｖｉｎｅｓｓ］（手動ロール掛
けの又は機械による積層に示されるよりはるかに小さ
い）を示す。これ等の棒構造で繊維うねりの程度が一層
低いのでこれ等の複合棒３６は、それぞれ引張りの強さ
及びひずみの定数にほぼ等しい圧縮の強さ及びひずみの
定数を示す。このようにして得られる構造によれば積層
はく離強さも増し、これ等の構造の疲れ特性が一層良好
になり、高い強さ重量比を持つ構成になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スポーツ用具、ことに
バイアスプライを持ち複合棒を散在させたフレームで構
成した前記のような用具に関する。

【０００２】

【従来の技術】今日複合フレームは広範囲の種類のスポ
ーツ用具に使われている。このような複合フレームは、
典型的には、強化繊維、グラフアイト、ガラス及び類似
物をエポキシ樹脂で湿らせ大きいドラムのまわりに巻き
つけプリプレグを形成する。このプリプレグは引続いて
乾燥オーブンに移動させる。プリプレグシートは次いで
小さいシートに切断し繊維を特定の角度をなすように配
向させる。典型的なフレーム構造は、単方向プリプレグ
から或る複数の層と共に局部的な補強のために加える若
干の一層小さい小片とから成る。このような複合フレー
ムはどうしても圧縮強さが引張強さのわずかに数分の１
にすぎない。この結果として、疲れ強さに有害な非線形
の応力ひずみ関係が生ずる。

【０００３】多数の従来の特許明細書から明らかなよう
に、複合のフレーム構造と共にこのような複合フレーム
で作られるスポーツ用具を改良する努力が行われてい
る。

【０００４】本発明の第１の実施例は、ロジャース（Ｒ
ｏｇｅｒｓ）等を発明者とする米国特許第５,３２４,５
６３号明細書に使われるグラフアイト棒を使うことがで
きる。他の従来の構造には、プラスチック複合材料で構
成したラケットフレームについて述べた、ユー（Ｙｏ
ｕ）を発明者とする米国特許第５，２７３，２７９号明
細書によるものがある。ラムボー（Ｒｕｍｂａｕｇｈ）
を発明者とする米国特許第４，８８５，８６４号明細書
にはグラムアイト繊維強化棒構造について記載してあ
る。ロイ（Ｒｏｙ）を発明者とする米国特許第４，７５
７，９９７号明細書にはゴルフクラブシャフトとその製
法とについて記載してある。アカッカを発明者とする米
国特許第５，１５６，３９６号明細書には軽量高強度炭
素繊維製ゴルフクラブシャフトについて記載してある。

【０００５】多数の米国特許明細書と共に商業用複合フ
レームにより例示されているように、このような複合フ
レームから構成されたスポーツ用具の強度特性を向上さ
せる提案が絶えず行われている。これ等の従来の提案は
しかし本発明に付随する利点を生ずるものがない。さら
に従来の米国特許明細書及び商業用具は、この説明に述
べる製造工程とこのように配置し構成した構成材の本発
明のような組合せは暗示していない。本発明はその所期
の意図、目的及び利点を、最少数の機能達成部品の使用
により適度な製造費で又容易に利用できる材料だけを使
うことにより各製造工程及び各構成材の新規有用な障害
のない組合せによって達成する。

【０００６】従って本発明に目的は、圧縮強さの増大し
た複合フレームを提案することにある。とくに本発明
は、スポーツ用具たとえばスポーツラケット、ソフトボ
ールバット、ゴルフシャフト又は釣り竿に使うこのよう
な改良されたフレーム構造に係わる。本発明の改良され
たフレーム構造は、向上した曲げこわさ及び軸線方向こ
わさとせん断強さと疲れ強さとを特徴とする。これ等の
改良された特徴は、複合棒をバイアスプライ内に点在さ
せることにより得られる。これ等の複合棒は、フレーム
に対し軸線方向に整合させて位置させある限定された角
度変化を生ずる。

【０００７】本発明の他の目的は、フレーム内部に計略
的位置決めのできる複合棒の使用により圧縮強さと曲げ
こわさ及び軸線方向こわさとの増大した複合フレームを
提供することにある。

【０００８】さらに本発明の目的は、広範囲の種類のス
ポーツ用具に応用できる製法を提供することにある。

【０００９】さらに本発明の目的は、材料及び労力に関
して製造費を安価にでき従って消費者への販売価格を安
くしてこのようなスポーツ用具を購入者が経済的に利用
できるようにしたこのような複合フレームを提供するこ
とにある。

【００１０】なお本発明の他の目的は、本発明の複合フ
レームから構成したスポーツ用具に一層良好なプレー性
を付与することにある。

【００１１】この場合本発明による複合フレームは、従
来の普通の考え方及び構造とは実質的に異なり、圧縮強
さと曲げこわさ及び軸線方向こわさとを増大したフレー
ムを提供するために主として開発された装置を使用す
る。

【００１２】以上本発明の比較的関連する目的の若干を
述べた。これ等の目的は、本発明の比較的顕著な特長及
び応用例の若干を単に例示したものである。前記した本
発明を異なる方式で適用し又は本発明をその範囲内で変
型を行うことにより、その他多くの有利な結果が得られ
る。従って本発明のその他の目的及び一層十分な理解
は、本発明の開示と添付図面についての本発明の好適な
実施例の説明とを参照することにより明らかである。

【００１３】

【発明の開示】本発明は図示の特定の実施例により明ら
かである。本発明を要約すると、本発明は、増大した圧
縮強さと曲げこわさ及び軸線方向こわさとを持つ管状の
ラケットフレームにおいて、この管状のラケットフレー
ムは第１の複数の複合層を備えている。これ等の各複合
層はエポキシ樹脂マトリックス結合材中の若干のフィラ
メントから成っている。これ等の層のうちの少なくとも
１層は、フレーム強さを増大するようにバイアスプライ
から成る。さらに若干の中実の複合棒を第１の複数の複
合層に対し位置させる。これ等の複合棒は、グラフアイ
ト、ガラス繊維、ケブラー（ｋｅｖｌａｒ）又はポリエ
チレンの群から選定した材料から構成する。さらにこれ
等の各複合棒は０．０１０ないし０．１６０インチの範
囲内の外径を持ち、又各複合棒は管状のラケットフレー
ムに軸線方向に整合して位置させてある。各複合棒はそ
の長手に沿い限定した度数の角度変化を示す。これ等の
複合棒は管状のラケットフレーム上に選択的に位置させ
所望の各場所におけるラケットフレーム圧縮強さを増す
ようにする。最後に複合層が各複合棒上に形成されラケ
ットフレームの表皮を形成する。この複合層はエポキシ
マトリックス内の若干のフィラメントから成っている。
さらにこれ等の層は、フレーム強さとを増大する際のバ
イアスプライである。

【００１４】前記の構造により、ゲームラケット性能が
増大する。曲げこわさは、ラケットの最終性能を定める
際の主要因の１つである。一般にラケットフレームの曲
げこわさは、層内に零度の単方向プライの層を当てがう
ことにより、「一層高い」モジュラスの繊維を使うこと
により、単に層内のプライ数を増す（ラケット重量を増
す）ことにより、増大することができる。

【００１５】本発明方法により、曲げこわさ（そして圧
縮強さ）は、若干の場合に単方向プライから成る零度の
層の少なくとも１層の代りに若干本の複合棒を使うこと
により増大する。このように棒を設けることにより又、
曲げ強さ又は圧縮強さを高めた構造を得るのに「高い」
モジュラスの繊維の使用を不要にする。

【００１６】次の各変型は本発明の範囲内にある。すな
わちこれ等の変型は、１）全部グラフアイト棒とするこ
とと、２）全部ガラス繊維棒とすることと、３）グラフ
アイト棒及びガラス繊維棒を混在させることと、４）全
部アラミド棒とすることと、５）全部ポリエチレン棒と
そることと、６）前記した棒の種類の組合せを含むこと
とである。

【００１７】前記したように本発明は、テニスラケッ
ト、ラケット球技ボールラケット、スカッシュテニスラ
ケット、パドルテニスラケット、プラットホームテニス
ラケット（パドルラケット）、ソフトボールテニスラケ
ット等のようなゲームラケットに応用できるがこれに限
定するものではない。

【００１８】製造し研究する模範では、層内に棒を埋め
込むのに２つの方法があった。第１の方法では、層の横
断面のまわりにバイアスプライの逐次の層の間に内周方
向に各棒を位置させる。この方法では、各棒は一般にラ
ケットの全長にわたって延びる。第２の方法では、各棒
は層の横断面の上下の端部にバイアスプライの逐次の各
層間に位置させる。この方法では各棒は一般にラケット
の全長にわたって延びる。

【００１９】以上本発明の関連する重要な特長を比較的
一般的に述べた。以下本発明を詳細に述べる。又本発明
の付加的な特長を以下に述べる。これ等は本発明の特許
請求の範囲の主題である。当業者には明らかなように、
本発明の概念及び特定の実施例は、本発明の同じ目的を
実施するその他の方法及び構造の変化変型を行うのに基
準とし容易に利用できる。当業者には明らかなようにこ
のような同等の方法及び構造は本発明の範囲を逸脱する
ものではない。

【００２０】以下本発明を添付図面について詳細に説明
する。添付図面を通じて同じ部品には同じ参照数字を付
してある。

【００２１】

【実施例】添付図面でとくにその図１について本発明の
原理及び概念を実施する改良された複合フレームから構
成したコートラケットの好適な実施例を述べる。

【００２２】本発明は、スポーツ用具用の改良されたフ
レーム構造とくに管製フレームに関する。本発明の管状
のフレームは、コートラケット、ソフトボールバット、
ゴルフシャフト、釣り竿等に適用できる。これ等の改良
された特性は、バイアスプライ内に複合棒を散在させる
ことにより得られる。これ等の複合棒は、フレームに軸
線方向に整合させて位置させ限定した度数の角度変化を
生ずる。本発明の種種の構成部品とこれ等の構成部品が
相互に関連する方式とを以下に詳しく述べる。

【００２３】本発明は一般にスポーツ用具用管状のフレ
ームに関する。しかし本発明の好適な実施例を、テニス
用、ラケットボール用又はスカッシュ用のラケットフレ
ームのようなコートラケットフレーム（ｃｏｕｒｔ ｒ
ａｃｋｅｔ ｆｒａｍｅ）［以下単にラケットフレーム
と呼ぶ］２０に関して述べる。このようなラケットフレ
ーム２０は、ヘッド２２又はヘッド端部で卵形形状に形
成した複合材料から成る或る長さの管から構成され、こ
の管を柄部分（ｈａｎｄｌｅ）２４又柄端部で互いに平
行に並置してある。ラケットフレーム２０は、ヘッド２
２及び柄部分２４の間にこれ等のヘッド及び柄部分を結
合する中間部分２６又はビームを持つ。

【００２４】ラケットフレーム２０を構成すると、ラケ
ットフレーム２０の穴を貫いてストリング（ｓｔｒｉｎ
ｇ）［ガット張り材料]２８を張ることができる。この
ようなストリング２８は、ラケットフレーム２０の中心
軸線に平行に延びる主ストリングすなわち上下方向スト
リングと、中心軸線に直交するようにヘッド２２内に張
ったマイナーストリングすなわち交差する水平のストリ
ングとから成る。このような交差水平ストリングは上下
方向ストリングを貫いて張る。これ等のストリング２８
は共に１平面内にありプレイ中にボールを打つ打球面を
構成する。各ストリングは、ヘッド２２の全周辺のまわ
りの小さい穴を貫いて延びる。主ストリングは上下方向
に整合した穴を貫いて延びる共通の第１のストリングか
ら形成するが、マイナーストリングは水平方向に整合し
た穴を貫いて延びる共通の第２のストリングから形成す
る。又フレームの形成に次いで、つる巻状に巻いた皮革
又は合成材のグリップ３２を柄部分２４に固定する。こ
のようなグリップ３２によりプレイヤーはプレイ中にラ
ケットの一層良好な制御ができる。本発明の管状のラケ
ットフレームは３種の構成部品すなわち、第１の複数の
複合層３４と複合層３４に当てがった若干の複合棒３６
と次いでこれ等の複合棒３６を覆う複合層すなわち表皮
３８とから成る。このような構成部品は心棒のまわりに
積層する。複数の各複合層３４はマトリックス結合材中
の若干のフィラメントから成る。これ等のフィラメント
は、ガラス、グラフアイト、ポリエチレン、アラミド及
びセラミック材を含むような非伸長性強化材料から選定
する。さらにマトリックスは、好適な実施例では、エポ
キシ、ビニルエステル、ポリアミド及びその他の熱硬化
性樹脂を含む硬化できるエラストマー群から選定する。
これ等の複合層の１つ又は複数をバイアスプライにする
ことは本発明の範囲内である。すなわち各フィラメント
は、フレーム２０の縦方向軸線に対して選定した角度を
なしてマトリックス内に位置させる。このようにして各
フィラメントは選択的に位置決めしてラケットフレーム
２０の圧縮強さ及び軸線方向強さを変えることができ
る。或は各フィラメントは一般にフレームの縦方向軸線
に整合させて位置させることができる。この縦方向軸線
という用語は、ラケットフレームの柄部分端部からヘッ
ド端部まで長手に沿う中心軸線のことである。各フィラ
メントのこのような軸線方向の整合により零度の単方向
プライが得られる。

【００２５】次のラケットフレーム構成部品は若干の複
合棒３６から成る。このような複合棒３６は第１の複数
の複合層３４のまわりに当てがう。これ等の複合棒３６
は、グラファイト、ガラス繊維、ケブラー又はポリエチ
レンの群から選定した材料から構成する。さらにこれ等
の複合棒３６は中実でも中空でもよい。好適な実施例で
は各複合棒３６は０．０１０ないし０．１６０インチの
範囲内の外径を持つ。この寸法は、典型的には０．００
０４インチおよび０．０００５インチの間のフィラメン
トの直径よりかなり大きい。各複合棒３６の主な機能
は、全ラケットフレーム２０の圧縮強さ、曲げこわさ及
び軸線方向こわさを高めることである。このような成績
を得るのに、各棒３６は管状のラケットフレーム２０に
軸線方向に整合した状態に位置させる。付加的な圧縮強
さは、限定した量の繊維うねりを持つ複合棒３６を利用
することにより得られる。すなわち各棒３６は、これが
その長手に沿い限定した度数の角度変化を持つようにす
る。各複合棒３６は、管製フレーム２０に選択的に位置
決めして所望の場所におけるフレームの圧縮強さ、曲げ
こわさ及び軸線方向こわさを高めるようにする。しかし
ラケットフレーム２０の全体にわたり複合棒３６を利用
することは本発明の範囲内である。

【００２６】最後に複合層３８は各複合棒３６のまわり
に形成する。これ等の複合層３８はラケットフレームの
表皮を形成する。前記の複数の層と同様にこれ等の複合
層３８はマトリックス内の若干のフィラメントから成っ
ている。さらにこれ等の複合層３８は前記したようにバ
イアスプライ又は単方向プライでよい。

【００２７】本発明によるフレーム構造の製法は、以下
の工程を含む。第１に、長手に沿いわずかにテーパをつ
けた心棒を用意する。このような心棒は、作ろうとする
フレームの内周辺に適合するようにしてある。さらにこ
の心棒に膨張できる袋を当てがう。第２に１速の複合シ
ートをこの袋のまわりに重ねる。これ等の複合シート
は、特定の角度に配向した繊維を含む。このような１連
の複合シートは本発明フレームの第１の構成部品を構成
する。第３に複合棒を１連の複合シートに当てがう。こ
れ等の棒はラケットに軸線方向に整合した状態に位置さ
せる。各複合棒は本フレームの第２の構成部品を構成す
る。第４に最後の複合シートすなわち表皮を各複合棒に
当てがう。第５に心棒を袋から取出し、３種のフレーム
構成部品を型内に挿入する。この型は基体のツーピース
圧縮めす型である。生成するスポーツ用具の種種の輪郭
を形成するのに型インサートを利用することができる。
第６にこの型を閉じるのに先だって、袋の一端部を密封
し、他端部に管継手を取付ける。この型を閉じた後、こ
の管継手に空気圧力管路を取付ける。この型はプラテン
プレス内に入れて硬化する。第７に最後にフレームは型
から取りだし、アフターキュアサイクルを実施する。

【００２８】前記した構造により向上したゲームラケッ
トの性能が得られる。ラケットの最終性能を定めるに
は、曲げこわさが主な要因の１つである。一般にラケッ
トフレームの増大した曲げこわさは、層内に零度の単方
向プライの各層を入れることにより、「比較的高い」モ
ジュラスの繊維を使うことにより単に層内のプライ数を
増す（ラケット重量を増す）ことにより、得られる。

【００２９】本発明方法により、増大した曲げこわさ
（及び圧縮強さ）が、若干の場合に単方向プライの零度
の層のうちの少なくとも１つの代りに若干の複合棒を使
うことによって得られる。この棒を設けると又、曲げ強
さ又は圧縮強さを高めた構造が得られるようにするのに
「高」モジュラスの繊維の使用の必要がなくなる。

【００３０】次の各変型は本発明の範囲内である。すな
わち１）全部グラファイト棒とすること、２）全部ガラ
ス繊維棒とすること、３）グラファイト棒及びガラス繊
維棒を混合して設けること、４）全部アラミド棒とする
こと、５）全部ポリエチレンとすること、６）前記した
各棒を種種の組合せで設けること。

【００３１】前記したように本発明は、テニスラケッ
ト、ラケットボールラケット、スカッシュラケット、パ
ドルボールラケット（パドル）、ソフトボールテニスラ
ケット等のようなゲームラケットに、これ等に限定する
わけではないが適用できる。

【００３２】製造され又研究される模範では積層内に棒
を埋込む２つの方法があった。第１の方法では、積層の
横断面のまわりに周辺方向にバイアスプライの逐次の層
の間に位置させた棒を設けた。この第１の方法により作
られた製品は図４に示してある。この方法では、各棒は
一般にラケットの全長にわたって延びる。第２の方法で
は、各棒は、積層の横断面の上下の端部にバイアスプラ
イの逐次の層の間に位置させる。この第２の方法により
作られる製品は図６に示してある。この方法では各棒は
一般にラケットの全長にわたり延びる。

【００３３】本発明により構成したスポーツ用具の若干
の例は以下に表記してある。各フレームこわさは「Ｒ
Ａ」値で表わす。「ＲＡ」法単位方式は、ラケットフレ
ームのこわさ又はたわみ性を計測し表わす一般的に理解
される方法である。このラケットフレームはストリング
を備えても備えなくてもよい。ＲＡ値が高いほどそれだ
けでフレームのこわさが高くなる。

【００３４】テニスラケット例Ｉ従来の積層（棒を設け
ない）により初めに構成されエポキシマトリックス内の
７０％のグラファイトと３０％のガラス繊維とのグラフ
アイト／ガラス繊維繊維重量比を持つテニスラケット ストリングなし重量＝２８０ｇ ストリングなしつりあい＝３４６ｍｍ ストリングなし「ＲＡ」＝６９

【００３５】例ＩＩ 例Ｉの場合と同じラケットフレーム、すなわち７０％／
３０％グラフアイト／ガラス繊維繊維重量比を持つが零
度の単方向プリプレグの１層の代りに直径０、０２６ｉ
ｎの２０本のグラフアイト棒を含んだフレーム。残りの
プリプレグ層はもとの積層の場合と同じままである。各
プリプレグ層間に棒を埋め込むのに第２の方法をつか
う。 ストリングなし重量＝２８２ｇ ストリングなしつりあい＝３４８ｍｍ ストリングなしフレームＲＡ＝７３

【００３６】例ＩＩＩ 従来の積層法（棒を設けない）により初めに構成されエ
ポキシマトリックス中にグラフアイト繊維だけ（１００
％）を持つテニスラケット。このフレームは、緩衝材、
グロメット、グリップ又はバットキャップ（ｂｕｔｔ
ｃａｐ）をフレームに取付け手ないことを意味する「未
仕上げ」フレームである。 ストリングなし重量＝１９６ｇ ストリングなしつりあい＝３９８ｍｍ ストリングなしフレームＲＡ＝６６

【００３７】例ＩＶ 例ＩＩＩに述べたのと同じラケットフレーム、すなわち
エポキシマトリックス中にグラファイト繊維を１００％
含むが零度の単方向プリプレグの１層の代りに直径０．
０２６ｉｎの２０本のグラファイト棒を設けたフレー
ム。残りのプリプレグ層はもとの積層の場合と同じまま
である。各プリプレグ層間にこれ等の棒を埋込むのに第
２の方法を使う。次の各値は「未仕上げ」フレームに基
づいている。 ストリングなし重量＝１９８ｇ ストリングなし釣り合い＝３９８ｍｍ ストリングなしフレームＲＡ＝７０

【００３８】例Ｖ 零度の単方向プリプレグの１層の代りに１０本のグラフ
ァイト棒（直径０．０２６インチ）と１０本のガラス繊
維棒（直径０．０３９インチ）との配合物を設けること
により構成した同じラケット。各プリプレグ層間にこれ
等の棒を埋込むのに第２の方法を使う。他の全部のプリ
プレグ層はもとの積層と同じままである。次の各値は
「未仕上げ」フレームに基づいている。 ストリングなし重量＝２０９ｇ ストリングなしつりあい＝４０３ｍｍ ストリングなしフレームＲＡ＝７０

【００３９】ラケットボールラケット 例Ｉ 従来の積層（棒を設けてない）により初めに構成された
エポキシマトリックス中にグラファイト繊維を全部（１
００％）を含むラケットボールラケット。このフレーム
は緩衝材、グロメット、グリップ及びバットキヤップを
フレームに取付けてないことを意味する仕上げフレーム
である。 ストリングなし重量＝１４７ｇ ストリングなしつりあい＝３０１ｍｍ ストリングなしフレームＲＡ＝７２

【００４０】例ＩＩ 例Ｉに述べたのと同じであるが零度の単方向プリプレグ
の１つの層の代りに２０本のグラファイト棒（直径０．
０２６ｉｎ）を設けて構成したラケットフレーム。これ
等の棒を各プリプレグ層の間に埋込むのに方法を使う。
残りのプリプレグ層はもとの積層の場合と同じままであ
る。次の各値は「未仕上げ」フレームに基づいている。 ストリングなし重量＝１４８ｇ ストリングなしつりあい＝３０１ｍｍ ストリングなしフレームＲＡ＝７４

【００４１】例ＩＩＩ 零度の単方向プリプレグの１つの層の代りに２０本のガ
ラス繊維棒を設けて構成した同じラケットフレーム。こ
れ等のガラス繊維棒を各プリプレグ層の間に埋込むのに
方法Ｉを使う。各ガラス繊維棒は０．０３９インチの直
径を持つ残りのプリプレグ層はもとの積層の場合と同じ
ままである。次の各値は「未仕上げ」フレームに基づい
ている。 ストリングなし重量＝１６８ｇ ストリングなしつりあい＝３０９ｍｍ ストリングなしフレームＲＡ＝７６

【００４２】前記各例の例の全部に対し、使用グラファ
イト棒の比重量は０．５ｇ／ｍであったが、使用ガラス
繊維棒の比重量は１．６ｇ／ｍであった。

【００４３】この説明は、特許請求の範囲の各請求項に
含まれる説明と共に前記の説明を含む。以上本発明を或
る程度の特殊性を持つ好適な実施例について述べたが、
好適な実施例についての本説明は単に例示しただけであ
り本発明がその精神を逸脱しないで種種の変化変型を行
うことができるのはもちろんある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明により構成したコートラケットの正面図
である。

【図２】図１の示したコートラケットの側面図である。

【図３】図１の３ー３線に沿う拡大断面図である。

【図４】図１の４ー４線に沿う拡大断面図である。

【図５】図１の５ー５線に沿う拡大断面図である。

【図６】各棒を上下の横断面端部に位置させたラケット
の横断面図である。

【符号の説明】

２０ ラケットフレーム ３４ 複合層 ３６ 複合棒 ３８ 複合層

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 増大した圧縮強さ、曲げこわさ及び軸線
   方向こわさを持つ管状のラケットフレームにおいて、 第１の複数の複合層であって、これ等の各複合層をエポ
   キシ樹脂マトリックス結合材内の若干のフィラメントに
   より構成し、これ等の複合層のうち少なくとも１層が選
   択的な軸線方向強さ及び圧縮強さをフレームに付与する
   バイアスプライである複合層と、 前記第１の複数の複合層のまわりに位置させた若干の中
   実の複合棒であって、前記複合の棒を、グラフアイト、
   ガラス繊維、ケブラー又はポリエチレンの群から選定し
   た材料で構成し、これ等の各複合棒が、０．０１０ない
   し０．１６０インチの範囲内の外径を持ち、前記各複合
   棒を前記管状のラケットフレームに軸線方向に整合した
   状態に位置させ、前記ラケットフレームの長さに沿い限
   定した度数の角度変化を示すようにし、前記複合棒を所
   望の場所におけるフレーム圧縮強さ、曲げこわさ及び軸
   線方向こわさを増大するように前記管状ラケットフレー
   ム上に選択的に位置させて成る複合棒と、 前記各複合棒のまわりに形成され、前記ラケットフレー
   ム表皮を形成する複合層であって、この複合層が、エポ
   キシマトリックス内の若干のフィラメントにより構成さ
   れこの複合層が、選択的な軸線方向強さ及び圧縮強さを
   前記ラケットフレームに付与するようにバイアスプライ
   である複合層と、を包含する管状のラケットフレーム。
2. 【請求項２】 増大した圧縮強さを持つ管状のフレーム
   において、 増大したフレーム強さを付与するバイアスプライから成
   る少なくとも１層を含む第１の複数の複合層と、 これ等の第１の複数の複合層のまわりに位置し、グラフ
   アイト、ガラス繊維、ケブラー又はポリエチレンの群か
   ら選定した材料で構成され、それぞれ前記管状のラケッ
   トフレームに軸線方向に整合した状態に位置させた若干
   の複合棒と、 これ等の複合棒のまわりに形成され、前記管状のラケッ
   トフレーム表皮を形成する複合層と、を包含する管製フ
   レーム。
3. 【請求項３】 前記各複合棒が０．０１０ないし０．１
   ６０インチの範囲内の外径を持つようにした請求項２の
   管状のフレーム。
4. 【請求項４】 前記各複合棒がその長さに沿い限定した
   度数の角度変化を示すようにした請求項２の管状のフレ
   ーム。