JPH10293849A - 画像照合装置 - Google Patents

画像照合装置

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JPH10293849A
JPH10293849A JP9103287A JP10328797A JPH10293849A JP H10293849 A JPH10293849 A JP H10293849A JP 9103287 A JP9103287 A JP 9103287A JP 10328797 A JP10328797 A JP 10328797A JP H10293849 A JPH10293849 A JP H10293849A
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JP9103287A
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Tadashi Morimoto
忠司 森本
Yoshihiro Tsukamura
善弘 塚村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】例えば指紋照合装置に適用して確実に一致、不
一致を判定することができるようにする。 【解決手段】主の登録画像と検査対象画像とが一致する
との判定結果が得られた場合に、主の登録画像と検査対
象画像との間における一致の程度が低い場合、主及び副
の登録画像、検査対象画像の中から、最も照合に適した
画像を順次主の登録画像、副の登録画像に設定し直す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像照合装置に関
し、例えば指紋照合装置に適用することができる。本発
明は、主の登録画像と検査対象画像とが一致するとの判
定結果が得られた場合に、主の登録画像と検査対象画像
との間における一致の程度が低い場合、主及び副の登録
画像、検査対象画像の中から、最も照合に適した画像を
順次主の登録画像、副の登録画像に設定し直すことによ
り、確実に一致、不一致を判定することができるように
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像照合装置でなる指紋
照合装置においては、撮像手段を介して得られた指紋の
画像より、指紋の分岐、点、切れ等の特徴的な部分(以
下、特徴点と呼ぶ)を抽出することにより、この特徴点
を基準にして指紋を照合するようになされている。
【0003】すなわち従来の指紋照合装置においては、
例えば各指紋の特徴点とその座標値を基準にして、予め
照合に供する指紋をデータベース化する。これに対して
検査対象でなる指紋の画像を画像処理し、特徴点を抽出
する。さらに抽出した特徴点によりデータベースをアク
セスし、これにより対応する特徴点の有無により指紋照
合するようになされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで子供等にあっ
ては、成長に伴い、指の大きさが変化し、これにより特
徴点の位置も変化する。また指を怪我したような場合に
も特徴点が変化し、さらにこの怪我が直ってゆく過程に
おいては、特徴点が徐々に変化することになる。
【0005】このような場合に、従来の指紋照合装置に
おいては、正しく一致不一致の判定が困難な問題があっ
た。
【0006】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、指紋等の画像について確実に一致、不一致を判定す
ることができる画像照合装置を提案しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、主の登録画像に加えて副の登録画
像を保持し、一致の判定結果が得られた際に、一致の程
度が所定の基準値以下の場合、主及び副の登録画像、主
の登録画像及び検査対象画像、副の登録画像及び検査対
象画像の組み合わせについて検出された一致の程度に応
じて、主及び副の登録画像を設定し直す。
【0008】一致の判定結果が得られた際に、一致の程
度が所定の基準値以下の場合、例えば指紋画像を処理す
る場合には、成長に伴い、検査対象画像でなる指紋画像
が変化したものと考えられる。この場合に、主及び副の
登録画像、主の登録画像及び検査対象画像、副の登録画
像及び検査対象画像の組み合わせについて検出された一
致の程度に応じて、主及び副の登録画像を設定し直せ
ば、最も照合に適した画像を主及び副の登録画像に設定
することができ、これにより続く照合においては、確実
に一致、不一致を判定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0010】(1)実施の形態の構成 図2は、本発明の実施の形態に係る指紋照合装置の全体
構成を示すブロック図である。この指紋照合装置1にお
いては、キー入力部2を介して入力されるユーザーの操
作に応動してシステム制御回路3により全体の動作を制
御することにより、所定のユーザーについて、事前に、
指紋データ入力部4を介して指紋データD1を取り込
み、この取り込んだ指紋データD1を登録して指紋デー
タベース5を構築する。
【0011】これに対してユーザーが指紋照合の要求を
入力すると、指紋データ入力部4を介して検査対象の指
紋データD2を取り込み、この取り込んだ指紋データD
2を検査指紋メモリ6に一時保持する。さらにキー入力
部2を介して入力されるユーザーの操作に応動して、検
査指紋メモリ6に一時保持した指紋データD2と、指紋
データベース5に登録された対応する指紋データD1と
を照合率検出部7に入力する。さらにこれら指紋データ
D1及びD2間の一致の程度を検出し、システム制御回
路3において、この一致の程度に応じて指紋の一致不一
致を判断する。
【0012】これにより指紋照合装置1は、ユーザーの
入力したユーザーIDにより特定される指紋データD1
と、指紋データ入力部4を介して入力される指紋データ
D2とが一致するか否か判断し、指紋照合を要求したユ
ーザーが該当する人物か否かの判断結果を出力する。
【0013】図3は、指紋データ入力部を示すブロック
図である。この指紋データ入力部4においては、所定の
光学系を介して、所定の指載置位置に保持されたユーザ
ーの指より指紋を撮像し、この撮像結果より指紋データ
D1及びD2を生成する。
【0014】ここでこの光学系は、指紋を採取する指を
底面に載置可能に保持された二等辺三角形プリズム11
と、この二等辺三角形プリズム11の斜面より底面を照
明する光源12と、底面で反射された光源12の照明光
を残る斜面より撮像するCCDカメラ13とにより構成
される。なお光源12は、発光ダイオードアレイ等によ
り構成される。
【0015】これによりこの光学系は、二等辺三角形プ
リズム11の底面に皮膚が接触していない部分について
は、光源12から射出された照明光を底面により全反射
してCCDカメラ13に導き、これとは逆に、二等辺三
角形プリズム11の底面に皮膚が接触している部分につ
いては、底面において照明光を乱反射してCCDカメラ
13へ照明光が入射しないようにする。その結果この光
学系は、指紋の模様に対応した明暗の画像をCCDカメ
ラ13よりビデオ信号SVの形式で出力するようになさ
れている。
【0016】アナログディジタル変換回路(A/D)A
Dは、このビデオ信号SVをアナログディジタル変換処
理してディジタルビデオ信号を出力する。比較回路14
は、基準データ設定回路15より出力される基準データ
REFを基準にして、このアナログディジタル変換回路
ADより出力されるディジタルビデオ信号を2値化して
2値化信号S1を出力する。ここで基準データ設定回路
15は、システム制御回路3による制御により、光学系
の光量ムラを補正すると共に、指紋画像の明暗部の比が
所定値になるように、基準データREFを生成する。ラ
ッチ回路18は、比較回路14の出力信号を所定のラッ
チパルスにより順次ラッチし、ラッチ結果でなる1ビッ
トの画像データDV1を出力する。
【0017】シリアルパラレル変換回路(S/P)21
は、このラッチ回路18より出力される画像データDV
1を8ビット単位で取り込んで間欠的に出力することに
より、1ビット×8画素の画像データDV1を1バイト
の指紋データD1又はD2に変換してデータバスBUS
に出力する。これにより指紋データ入力部4は、図4に
示すように、水平方向256サンプリング、垂直方向1
28サンプリングでなる2値の指紋画像を出力する。
【0018】図5は、指紋データベース5及び検査指紋
メモリ6を、システム制御回路3、照合率検出部7の一
部と共に示すブロック図である。ここで検査指紋メモリ
6は、指紋データベース5への指紋データD1の登録
時、また指紋照合時、上述した指紋データ入力部4より
出力される指紋データD1、D2を保持する。
【0019】さらに検査指紋メモリ6は、システム制御
回路3により制御されて実行されるメモリ制御回路30
によるアドレス制御により、指紋登録時、保持した指紋
データD1を8ピクセルを単位にして水平方向、垂直方
向に所定順序で出力する。また検査指紋メモリ6は、指
紋照合時、保持した指紋データD2を、後述する照合率
検出部7の動作に応動して順次選択的に出力する。
【0020】指紋データベース5は、事前に登録したユ
ーザーデータ、主及び副の登録画像等により構成され
る。すなわち図6に示すように、この指紋データベース
5は、登録したユーザーデータ毎に、ユーザーIDが記
録され、さらに各ユーザーID毎にそれぞれ主及び副の
登録画像、主及び副の登録画像間の照合率SMSが記録
される。ここで主及び副の登録画像は、それぞれ9本の
水平方向登録データD1H0〜D1H8及び垂直方向登
録データD1V0〜D1V8が、各登録データD1H0
〜D1H8、D1V0〜D1V8の位置情報(X0,Y
0)〜(X8,Y0)、(X0,Y0)〜(X0,Y
8)と共にこの指紋データベース5に記録される。
【0021】ここで水平方向登録データD1H0〜D1
H8は、図7に示すように、検査指紋メモリ6に一時保
持した指紋データD1による画像を、水平方向に延長す
るように、順次、64ピクセル切り出して指紋データベ
ース5に登録される。これにより指紋データベース5
は、照合対象の画像の1つより、垂直方向に1画素、水
平方向に64画素の領域を計9個切り出して保持するこ
とになる。これに対して垂直方向登録データD1V0〜
D1V8は、図8に示すように、検査指紋メモリ6に一
時保持した指紋データD1による画像を、垂直方向に延
長するように、順次、64ピクセル切り出して指紋デー
タベース5に登録する。これにより指紋データベース5
は、照合対象の画像の1つより、水平方向に1画素、垂
直方向に64画素の領域を計9個切り出して保持するこ
とになる。
【0022】これに対して位置情報(X0,Y0)〜
(X8,Y0)、(X0,Y0)〜(X0,Y8)は、
このようにして切り出される線状画像の基準位置を、指
紋データD1による画像上において特定する座標値によ
り構成される。この実施の形態において、水平方向登録
データD1H0〜D1H8及び垂直方向登録データD1
V0〜D1V8は、検査指紋メモリ6より順次所定間隔
で切り出されるようになされている。
【0023】これに対して照合率SMSは、主及び副の
登録画像間で指紋照合した際の、照合率であり、主及び
副の登録画像を記録する際に、又は更新する際に、記録
される。
【0024】指紋データベース5は、指紋照合時、この
保持した水平方向登録データD1H0〜D1H8及び垂
直方向登録データD1V0〜D1V8、位置情報(X
0,Y0)〜(X8,Y0)、(X0,Y0)〜(X
0,Y8)を、システム制御回路3の制御によりバスB
USに出力する。
【0025】照合率検出部7(図5)は、各線状画像の
画像データD1H0〜D1H8、D1V0〜D1V8を
順次入力し、この入力した線状画像を照合対象でなる指
紋データD2による画像上で順次変位させる。さらに照
合率検出部7は、各変位位置で、重なり合う線状画像と
指紋データD2による画像間で順次比較結果を得ること
により、各線状画像と指紋データD2による画像間で一
致の程度を示す一致度を順次検出する。照合率検出部7
は、これにより一致度の分布を検出する。
【0026】さらに照合率検出部7は、一致度の分布を
補正し、この補正結果より指紋データD1及びD2によ
る指紋画像間で照合率を算出する。
【0027】すなわち一致度検出部40は、システム制
御回路3の制御により、指紋データベース5に格納され
た画像データD1H0〜D1H8、D1V0〜D1V8
を選択的にラッチ回路41にセットする。続いて一致度
検出部40は、メモリ制御回路30のアドレス制御によ
り、一致度検出部40にセットした指紋データD1H0
〜D1H8、D1V0〜D1V8による画像が、指紋デ
ータD2による画像上でラスタ走査の順序で順次変位す
るように、連続する指紋データD2が検査指紋メモリ6
より順次供給される。
【0028】一致度検出部40において、パラレルシリ
アル変換回路(P/S)42は、順次入力される指紋デ
ータD2をシリアルデータに変換して、一定周期でシフ
トレジスタ43に出力する。シフトレジスタ43は、こ
のシリアルデータを64ビット分保持し、パラレルシリ
アル変換回路42より出力されるシリアルデータに同期
して順次ビットシフトさせると共に、ビットシフトさせ
たデータを64ビットパラレルにより出力する。
【0029】ラッチ回路41は、ラッチした8バイトの
指紋データD1H0〜D1H8、D1V0〜D1V8を
64ビットパラレルにより出力する。比較回路44は、
64系統のイクスクルーシブオア回路により構成され、
シフトレジスタ43の出力データとラッチ回路41の出
力データとの間で、各ビットの比較結果をそれぞれ出力
する。
【0030】これにより一致度検出部40は、例えば水
平方向に連続する画素による指紋データD1H0〜D1
H8がセットされた場合、図9に示すように、指紋デー
タD2により形成される画像上を、この指紋データD1
H0〜D1H8により形成される線状の画像をラスタ走
査させ、重なり合う指紋データD2及びD1H0〜D1
H8間で、各ビットの一致不一致を判定する。
【0031】また一致度検出部40は、例えば垂直方向
に連続する画素による指紋データD1V0〜D1V8が
セットされた場合、図10に示すように、指紋データD
2により形成される画像上を、この指紋データD1V0
〜D1V8により形成される線状の画像をラスタ走査さ
せ、重なり合う指紋データD2及びD1V0〜D1V8
間で、各ビットの一致不一致を判定する。
【0032】カウンタ45は、このようにして比較回路
44より得られる64系統の比較結果をカウントし、カ
ウント値を出力する。これによりカウンタ45において
は、指紋データD1H0〜D1H8、D1V0〜D1V
8により形成される線状の画像と、この線状の画像と重
なり合う指紋データD2より形成される画像との間の一
致の程度(すなわち一致度でなる)を検出するようにな
され、この重なり合った画像が完全に一致した場合、値
64の一致度を出力するようになされている。かくする
につき照合率検出部7においては、このようにして一致
度検出部40により順次検出される一致度DMH0〜D
MV8が、システム制御回路3により所定のしきい値以
上か否か判定されて、しきい値以上の一致度が検出さ
れ、この一致度を処理して照合率を検出するようになさ
れている。
【0033】一致度、座標メモリ32は、図11に示す
ように、各線状画像の指紋データD1H0〜D1H8、
D1V0〜D1V8に対応して、システム制御回路3に
より検出されたしきい値以上の一致度DMH0〜DMV
8(62/64、63/64、57/64、……)を、
その座標値((X01、Y01)、(V02、Y0
2)、(X03、Y03)、……)と共に格納する。さ
らに一致度、座標メモリ32は、システム制御回路3の
制御により、この格納した一致度DMH0〜DMV8と
座標値とを順次出力する。
【0034】図12は、照合率検出部7の残りの部分を
示すブロック図である。この照合率検出部7において、
テンポラリ用メモリ50は、メモリ制御回路30を介し
て実行されるシステム制御回路3の制御により、指紋照
合時、内容を値0にクリヤした後、順次バスBUSに出
力される一致度DMH0〜DMV8のデータを格納し、
また格納した一致度DMH0〜DMV8のデータをバス
BUSに出力する。
【0035】このときテンポラリ用メモリ50は、一致
度、座標メモリ32に格納された一致度DMH0〜DM
V8の周囲の所定範囲の一致度が、この所定値以上の一
致度に設定されて入力される。
【0036】これによりこの実施の形態においては、各
線状画像について検出された一致度の分布を事前に処理
して照合率を検出するようになされ、その分処理に要す
る時間を短縮できるようになされている。
【0037】足し合わせ部51は、システム制御回路3
の制御により動作を開始し、足し合わせ用メモリ52に
保持された一致度DMAと、テンポラリ用メモリ50に
格納された対応する一致度とを加算し、その結果得られ
る累積の一致度DMAを足し合わせ用メモリ52に格納
する。
【0038】足し合わせ用メモリ52は、メモリ制御回
路30を介して実行されるシステム制御回路3の制御に
より、指紋照合時、内容を更新した後、順次バスBUS
に出力される一致度DMAを格納し、また格納した一致
度DMAをバスBUSに出力する。
【0039】これによりこの実施の形態においては、各
線状画像について検出された一致度の分布を事前に処理
した後、各線状画像の相対位置関係で補正して足し合わ
せ用メモリ52にて集計するようになされ、その集計結
果により一致不一致の判定を実行するようになされてい
る。
【0040】最大値検出部53は、システム制御回路3
の制御により動作を開始し、全ての線状画像について、
足し合わせ用メモリ52に一致度分布の集計が得られる
と、バスBUSを介して、この一致度を順次入力し、そ
の最大値を検出する。さらに検出した最大値をシステム
制御回路3に出力する。
【0041】システム制御回路3は、マイクロコンピュ
ータにより構成され、この指紋照合装置1全体の動作を
制御して、指紋データベース5に指紋データD1を登録
し、またこの指紋データベース5を基準にして指紋照合
の処理を実行する。
【0042】図13は、このシステム制御回路3の処理
手順を大まかに示すフローチャートである。システム制
御回路3は、電源が投入されると、ステップSP1から
ステップSP2に移り、所定のメモリに保持された基準
データを基準データ設定回路15にセットする。これに
よりシステム制御回路3は、光学系の光量ムラを補正す
るように、比較回路14の基準データREFをセット
し、簡易な構成の光学系によっても、正しい照合結果を
得ることができるようにする。
【0043】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P3に移り、指紋登録要求が入力されたか否か判断す
る。ここでこの実施の形態においては、キー入力部2を
介して所定のコマンド、暗証番号等を入力することによ
り指紋登録要求を入力できるようになされ、この指紋登
録要求により各ユーザーの指紋データD1を指紋データ
ベース5に登録する。システム制御回路3は、この指紋
登録要求が入力されると、ステップSP3において肯定
結果が得られることにより、ステップSP4に移って指
紋登録処理を実行してステップSP3に戻る。
【0044】この指紋登録処理において、システム制御
回路3は、シリアルパラレル変換回路21の出力データ
D1を監視し、プリズム11上に指が載置されるのを検
出する。さらにシステム制御回路3は、指が載置される
と、シリアルパラレル変換回路21の出力データD1を
検査指紋メモリ6に取り込む。さらにこの検査指紋メモ
リ6に取り込んだ指紋データD1より、図7及び図8に
ついて上述した線状画像を切り出して指紋データベース
5に登録する。このときシステム制御回路3は、主及び
副の登録画像について線状画像を切り出して指紋データ
ベース5に登録する。さらにこのとき照合率SMSを初
期登録時の基準値にセットする。
【0045】これに対して指紋登録要求が入力されてい
ない場合、システム制御回路3は、ステップSP3より
ステップSP5に移り、キー入力部2の操作により指紋
照合要求が入力されたか否か判断する。ここで否定結果
が得られると、システム制御回路3は、ステップSP3
に戻る。これに対して指紋照合要求が検出されると、シ
ステム制御回路3は、ステップSP5よりステップSP
6に移り、指紋照合処理を実行する。
【0046】この指紋照合処理を完了すると、システム
制御回路3は、ステップSP7に移り、登録画像確認処
理を実行し、ここで一定の条件が満足される場合、指紋
データベース5に登録した主及び副の登録画像を更新し
た後、ステップSP3に戻る。
【0047】図14は、この指紋照合処理の処理手順を
示すフローチャートである。システム制御回路3は、こ
の処理手順において、指紋データ入力部4を介して入力
される検査対象の指紋画像と、指紋データベース5に格
納された主の指紋画像との間で、指紋の一致、不一致を
判定する。すなわちシステム制御回路3は、ユーザーが
キー入力部2を操作して指紋照合の要求を入力すると、
ステップSP10からステップSP11に移り、バスB
USに出力される指紋データD2の論理レベルを監視
し、ユーザーがプリズム11上に指を載置すると、指紋
データD2を検査指紋メモリ6に格納する。
【0048】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P12に移り、変数mを値0にセットする。ここで変数
mは、1のユーザーIDの主の登録画像について、指紋
データベース5に登録された9×2個の登録データD1
H0〜D1V8を特定する変数である。
【0049】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P13に移り、キー入力部2を介して入力されるユーザ
ーIDを基準にして、対応するユーザーIDについて登
録された主の登録画像について、水平方向のm番目の登
録データD1H0をロードし、この登録データD1H0
を一致度検出部40にセットする。
【0050】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P14に移り、検査指紋メモリ6に格納した指紋データ
D2を、順次、一致度検出部40に出力し、これにより
図9について上述したように、登録データD1H0によ
る水平方向の線状画像を指紋データD2による画像上で
ラスタ走査させながら、各位置における一致度DMH0
を検出する。さらにシステム制御回路3は、この検出し
た一致度DMH0を順次所定のしきい値と比較し、この
しきい値以上の一致度を、対応する指紋データD2の座
標値と共に一致度、座標メモリ32に格納する。これに
よりシステム制御回路3は、一致度の分布を補正して一
致度、座標メモリ32に記録する。
【0051】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P15に移り、変数mをインクリメントした後、ステッ
プSP16に移る。ここでシステム制御回路3は、変数
mが値9を越えたか否か判断することにより、主の登録
画像より水平方向に切り出された9本の線状画像につい
て、それぞれ一致度分布を検出したか否か判断し、この
場合否定結果が得られることにより、ステップSP13
に戻る。これによりシステム制御回路3は、ステップS
P13−SP14−SP15−SP16−SP13の処
理手順を繰り返し、主の登録画像より水平方向に切り出
した9本の線状画像についてそれぞれ一致度DMH0〜
DMH8の分布を検出する。
【0052】このようにして9本の線状画像についてそ
れぞれ一致度DMH0〜DMH8の分布を検出すると、
システム制御回路3は、ステップSP16において、肯
定結果が得られることにより、ステップSP17に移
る。ここでシステム制御回路3は、垂直方向の登録デー
タD1V0〜D1V8について、一致度DMV0〜DM
V8の分布を検出したか否か判断し、この場合否定結果
が得られることにより、ステップSP18に移る。ここ
でシステム制御回路3は、処理対象を垂直方向の登録デ
ータD1V0〜D1V8に切り換えた後、変数mを値0
にリセットしてステップSP13に戻る。
【0053】これによりシステム制御回路3は、同様
に、ステップSP13−SP14−SP15−SP16
−SP13の処理手順を繰り返し、主の登録画像より垂
直方向に切り出した9本の線状画像についてそれぞれ一
致度DMV0〜DMV8の分布を検出し、その検出結果
を補正して一致度、座標メモリ32に格納する。
【0054】このようにして垂直方向の線状画像につい
て、一致度DMH0〜DMV8の分布を検出すると、シ
ステム制御回路3は、ステップSP17において肯定結
果が得られることにより、ステップSP19に移る。こ
こでシステム制御回路3は、照合率検出処理を実行し、
9×2本の線状画像について検出した一致度分布より照
合率を検出する。
【0055】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P20に移り、ここで照合率Nが一定値以上か否か判断
する。ここで照合率Nが一定値(この実施の形態では7
0〔%〕でなる)以下の場合、システム制御回路3は、
ステップSP21に移り、不一致の判定結果を出力する
のに対し、照合率Nが一定値以上の場合、ステップSP
22に移り、一致の判定結果を出力する。その後、シス
テム制御回路3は、ステップSP23に移って、この処
理手順を終了する。
【0056】図15は、このシステム制御回路3による
照合率検出処理を示すフローチャートである。システム
制御回路3は、ステップSP30からステップSP31
に移り、足し合わせ用メモリ52をクリアした後、ステ
ップSP32に移る。ここでシステム制御回路3は、変
数nを値0にセットした後、ステップSP33に移る。
ここで変数nは、一致度、座標メモリ32に格納した各
一致度分布を特定する変数である。
【0057】続いてシステム制御回路3は、テンポラリ
用メモリ50の内容をクリアした後、ステップSP34
に移り、変数nにより指定される一致度DMH0〜DM
V8をテンポラリ用メモリ50に格納する。このときシ
ステム制御回路3は、図16に示すように、変数nによ
り特定される一致度分布(この場合、水平後方登録デー
タD1H0について検出されたしきい値以上の一致度
と、その座標値でなる)について、この分布度を形成す
る一致度のデータDMH0を順次一致度、座標メモリ3
2より読み出し、その周囲所定範囲ARの一致度DMH
0をこの読み出した一致度DMH0で更新する。
【0058】このとき図17に示すように、システム制
御回路3は、所定のしきい値を越える一致度DMH0が
近接して、この近接した一致度DMH0の各領域AR1
及びAR2が重なり合う場合、この重なり合う部分につ
いては、値の大きな一致度DMH0を割り当てる。
【0059】また図18に示すように、システム制御回
路3は、9本の水平方向登録データD1H0〜D1H8
による線状画像のうちの、中央の線状画像を基準にし
て、この中央の線状画像より遠ざかるに従って、この一
致度DMH0を更新する領域ARが拡大するように、一
致度DMH0を更新する。
【0060】このようにして第1の一致度分布につい
て、一致度DMH0を処理してテンポラリ用メモリ50
に格納すると、システム制御回路3は、ステップSP3
5に移り、足し合わせ部51に動作の開始を指示する。
これによりシステム制御回路3は、テンポラリ用メモリ
50の一致度DMH0を、足し合わせ用メモリ52に記
録した対応する内容に加算し、加算結果により足し合わ
せ用メモリ52を順次更新する。この場合システム制御
回路3は、ステップSP31において足し合わせ用メモ
リ52をクリアしていることにより、テンポラリ用メモ
リ50の一致度DMH0を足し合わせ用メモリ52に格
納することになる。
【0061】このときシステム制御回路3は、9本の水
平方向登録データD1H0〜D1H8による線状画像の
うちの、中央の線状画像を基準にして、図19(A)及
び(B)に示すように、この中央の線状画像から登録デ
ータD1H0による線状画像の距離を補正して(すなわ
ち図6においては、(X4−X0,Y4−Y0)の分だ
け座標値をシフトさせて)、テンポラリ用メモリ50の
一致度DMH0を足し合わせ用メモリ52に格納する。
なおこの図19においては、ステップSP34におい
て、所定値以上の一致度に設定された領域ARを矩形に
より示す。
【0062】このようにして足し合わせ用メモリ52の
内容を更新すると、システム制御回路3は、ステップS
P36に移り、ここで変数nをインクリメントした後、
ステップSP37に移る。ここでシステム制御回路3
は、変数nが値9を越えたか否か判断することにより、
水平方向登録データD1H0〜D1H8についてそれぞ
れ検出した9個の一致度分布について、処理を完了した
か否か判断する。ここで否定結果が得られると、システ
ム制御回路3は、ステップSP33に戻り、続く一致度
DMH1の分布について、処理を繰り返す。
【0063】これによりシステム制御回路3は、ステッ
プSP33−SP34−SP35−SP36−SP37
−SP33の処理手順を繰り返し、水平方向登録データ
D1H0〜D1H8についてそれぞれ検出した9個の一
致度分布をテンポラリ用メモリ50で集計する(図19
(C)及び(D))。
【0064】これによりシステム制御回路3は、水平方
向登録データD1H0〜D1H8による線状画像と、指
紋データD2による指紋画像とが本来一致すべきものの
場合、指紋データD2による指紋画像と各線状画像とが
正しく重なり合う位置にて検出される一致度が累積され
るように、一致度の分布を集計する。
【0065】すなわちこのように明暗の繰り返しでなる
線状画像を指紋データD2による画像上で走査させて一
致度を検出する場合、線状画像と、指紋データD2によ
る指紋画像とが本来一致すべきものでない場合でも、各
線状画像においては、複数の箇所で高い一致度が検出さ
れる。また線状画像と、指紋データD2による指紋画像
とが本来一致すべきものの場合でも、指紋データD2に
よる指紋画像と各線状画像とが正しく重なり合う位置以
外で、高い一致度が検出される。
【0066】ところがこのような一致度については、線
状画像の相対位置関係により座標値を補正して一致度の
分布を集計した場合、高いピーク値を検出することが困
難になる。これに対して指紋データD2による指紋画像
と線状画像とが本来一致すべきものの場合で、かつ指紋
データD2による指紋画像と各線状画像とが正しく重な
り合う位置にて検出される一致度においては、線状画像
の相対位置関係により座標値を補正して一致度の分布を
集計した場合、高いピーク値(図19においては符号D
MAにより示す)が検出されるようになる。この原理に
基づいて、この実施の形態では、このピーク値を検出し
て照合率を計算する。
【0067】すなわちシステム制御回路3は、このよう
に水平方向の9本の線状画像について、一致度の分布を
集計すると、ステップSP38に移り、ここで垂直方向
について、一致度分布の集計を完了したか否か判断し、
この場合否定結果が得られることにより、ステップSP
39に移る。ここでシステム制御回路3は、垂直方向の
線状画像について検出された一致度に処理対象を切り換
えた後、変数nを値0にセットしてステップSP34に
戻る。
【0068】これによりシステム制御回路3は、垂直方
向の線状画像について検出された一致度DMV0〜DM
V8の分布について、同様に、足し合わせ用メモリ52
の内容を更新して一致度の分布を集計する。
【0069】さらにシステム制御回路3は、このように
垂直方向についても一致度の分布を集計すると、ステッ
プSP38よりステップSP40に移り、最大値検出部
53に動作の開始を指示し、これにより足し合わせ用メ
モリ52の内容を順次読み出し、集計した一致度の最大
値DMAを検出した後、ステップSP41に移ってこの
処理手順を終了する。これによりシステム制御回路3
は、この集計結果のピーク値でなる最大値DMAを照合
率に設定して、一致、不一致を判定することになる。
【0070】かくするにつきこの実施の形態では、水平
方向及び垂直方向に各9本切り出した線状画像がそれぞ
れ64画素により形成されていることにより、この最大
値DMAは、最大で値64×9×2=1152となり、
この値1152が100〔%〕の照合率になる。
【0071】図1は、登録画像確認処理を示すフローチ
ャートである。システム制御回路3は、指紋照合処理を
完了すると、この処理手順を実行する。すなわちシステ
ム制御回路3は、ステップSP50からステップSP5
1に移り、ここで指紋照合処理において一致判定が得ら
れたか否か判断する。ここで否定結果が得られると、シ
ステム制御回路3は、ステップSP52に移り、この処
理手順を終了する。
【0072】これに対して肯定結果が得られると、シス
テム制御回路3は、ステップSP53に移り、この指紋
照合装置1が登録画像の変更モードに設定されているか
否か判断する。ここでこの実施の形態において、指紋照
合装置1は、事前のユーザーによる動作モードの設定に
より、この処理手順において主及び副の登録画像を更新
するか否か設定できるようになされており、システム制
御回路3は、登録画像の変更モードに設定されていない
場合、ステップSP53からステップSP52に移り、
この処理手順を終了する。
【0073】これに対して登録画像の変更モードに設定
されている場合、システム制御回路3は、ステップSP
54に移り、ここで変更の条件を満足するか否か判断す
る。ここでシステム制御回路3は、指紋照合したユーザ
ーIDの登録画像について、登録を更新してから1週間
以上経過しているか否か判断し、ここで1週間以上経過
していない場合、条件を満足していないと判断してステ
ップSP52に移る。
【0074】またシステム制御回路3は、この指紋照合
したユーザーIDの登録画像について、登録を更新した
後、例えば10回以上指紋照合の処理を実行し、さらに
この何れの照合においても一致の判定結果が得られたか
否か判断する。ここで10回以上指紋照合していない場
合、また何れかの照合において不一致と判定している場
合、システム制御回路3は、ステップSP52に移る。
【0075】またシステム制御回路3は、この指紋照合
したユーザーIDの登録画像について、内部に保持した
メモリより最近10回の照合率をロードし、この10回
の照合の中に、照合率が80〔%〕以下の場合が3回以
上存在するか否か判断する。ここで照合率80〔%〕以
下の場合が2回以下の場合、システム制御回路3は、ス
テップSP52に移る。
【0076】これに対してこれらの条件を満足する場
合、システム制御回路3は、ステップSP55に移り、
検査対象の指紋画像と、副の登録画像との間で照合率を
検出する。ここでシステム制御回路3は、指紋データ入
力部4を介して入力される検査対象の指紋画像と、指紋
データベース5に登録された副の登録画像との間で、上
述の指紋照合処理を実行して、この照合率を検出する。
【0077】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P56に移り、次式の演算処理を実行することにより、
指紋データベース5に登録された照合率SMS、検査対
象の指紋画像と主の登録画像との間で検出された照合率
SMO、検査対象の指紋画像と主の登録画像との間で検
出された照合率SSOより、主及び副の登録画像のスコ
アSM、SS、検査対象の指紋画像のスコアSOを検出
する。
【0078】
【数1】
【0079】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P57に移り、このスコアSM、SS、SOの値を比較
することにより、最も値の大ききなスコアの得られら画
像を検出し、この画像を主の登録画像に設定する。すな
わちシステム制御回路3は、検査対象の指紋画像につい
て、最も値の大きなスコアが得られた場合、検査指紋メ
モリ6に保持されてなるこの指紋画像より、水平方向、
垂直方向の線状画像を切り出し、この切り出した線状画
像の指紋データを指紋データベース5に登録する。また
それまでの副の登録画像について、最も値の大きなスコ
アが得られた場合、指紋データベース5の内容を書き換
えて、主の登録画像を更新する。
【0080】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P58に移り、同様にして2番目に値の大きなスコアを
検出する。さらにこの2番目のスコアの得られた画像を
副の登録画像に設定する。すなわちシステム制御回路3
は、この場合にそれまでの主の登録画像が選択された場
合、指紋データベースの内容を更新して副の登録画像を
更新する。また検査対象の指紋画像が選択された場合、
検査指紋メモリ6の指紋画像より、水平方向、垂直方向
の線状画像を切り出し、この切り出した線状画像の指紋
データを指紋データベース5に登録する。
【0081】なおこのステップSP57及びSP58に
おける指紋データベース5の更新処理は、同時並列的に
実行される。このときシステム制御回路3は、このよう
にして指紋データベース5に登録した主及び副の登録画
像について、スコア検出の際に使用した照合率を指紋デ
ータベース5に記録する。
【0082】これにより図20に示すように、システム
制御回路3は、一致の照合結果が得られるものの、照合
率が徐々に低下しているような場合に、指紋データベー
ス5の内容を更新して照合率を向上し、これにより確実
に一致不一致の判定結果を出力できるようになされてい
る。
【0083】(2)実施の形態の動作 以上の構成において、指紋照合装置1は、電源が立ち上
げられると(図2、図3、図13)、システム制御回路
3の制御により、所定の基準データが基準データ設定回
路15にセットされ、これにより光学系の光量ムラを補
正するように比較回路14の基準データREFが設定さ
れる。続いてユーザーがキー入力部2(図2)を操作す
ると、指紋照合装置1は、対応する指紋登録処理、指紋
照合処理を実行する。
【0084】この指紋登録処理において、指紋照合装置
1は、光源12より射出された照明光が二等辺三角形プ
リズム11の底面で反射されてCCDカメラ13により
撮像され、この撮像結果が比較回路14により2値化の
ディジタルビデオ信号に変換される。またこの比較回路
14より出力された2値化信号S1が、ラッチ回路18
によりラッチされて1ビットの画像データDV1に変換
された後、シリアルパラレル変換回路21により8ピク
セルを単位にした8ビットの画像データD1に変換され
る。
【0085】指紋照合装置1は、このシリアルパラレル
変換回路21より出力される画像データD1が検査指紋
メモリ6(図5)に格納される。さらにこの指紋データ
D1より、垂直方向及び水平方向に延長する各9本の線
状画像が切り出され(図7及び図8)、この線状画像の
画像データD1H0〜D1V8が、各線状画像の座標
値、ユーザーIDと共に指紋データベース5に格納され
(図6)、これにより主の登録画像が指紋データベース
5に登録される。また続いて同様にしてシリアルパラレ
ル変換回路21より出力される画像データD1が検査指
紋メモリ6に格納され、垂直方向及び水平方向に延長す
る各9本の線状画像が切り出されて、座標値と共に指紋
データベース5に格納され、これにより副の登録画像が
指紋データベース5に登録される。またこのとき照合率
の初期設定値が指紋データベース5に登録される。これ
により指紋照合装置1は、指紋登録処理が完了する。
【0086】これに対してユーザーがユーザーIDを入
力して指紋照合を指示すると、指紋照合装置1は、指紋
登録時と同様にして、バスBUSに出力される画像デー
タの論理レベルに基づいて指紋照合の処理を開始し、ユ
ーザーの入力した指紋画像を検査指紋メモリ6に格納す
る(図2、図3、図5、図14)。指紋照合装置1で
は、この検査指紋メモリ6に取り込んだ検査対象の指紋
画像と、指紋データベース5に登録された対応する主の
登録画像との間で照合率を検出し、この照合率に基づい
て一致不一致が判定される。
【0087】すなわち指紋照合装置1は、このユーザー
IDにより指紋データベース5がアクセスされ、始めに
主の登録画像について、水平方向登録データD1H0が
一致度検出部40に格納される。指紋照合装置1は、こ
の水平方向登録データD1H0による線状画像が指紋デ
ータD2による指紋画像上をラスタ走査するように、検
査指紋メモリ6に格納された指紋データD2が一致度検
出部40に供給される(図9)。
【0088】この2系統の指紋データD1H0及びD2
は、順次比較回路44において、各画素の一致、不一致
が検出され、一致結果がカウンタ45によりカウントさ
れる。これにより指紋照合装置1は、各ラスタ走査位置
で、線状画像及び指紋データD2による指紋画像の一致
の程度を示す一致度DMH0を順次検出する。さらに順
次検出される一致度より所定のしきい値を越える一致度
が検出され、この一致度と対応する座標値が順次一致
度、座標メモリ32に格納され、これにより一致度DM
H0の分布が補正されて検出される。
【0089】このようにして第1の水平方向登録データ
D1H0について、一致度DMH0の分布を検出する
と、指紋照合装置1は、同様にして、主の登録画像の第
2〜第9の水平方向登録データD1H1〜D1H8につ
いて、一致度DMH1〜DMH8の分布を検出した後、
さらに垂直方向登録データD1V1〜D1V8につい
て、一致度DMV1〜DMV8の分布を検出する(図1
0、図11)。
【0090】続いて指紋照合装置1は、この検出した一
致度DMH0〜DMV8の分布より、第1の水平方向登
録データD1H0について、しきい値以下の一致度は値
0に、所定値以上の一致度は、周辺の領域がこの所定値
以上の一致度に更新され、この処理結果がテンポラリ用
メモリ50に格納される(図12)。
【0091】その後、足し合わせ用メモリ52の内容が
クリアされた後、足し合わせ部51において、テンポラ
リ用メモリ50に格納された処理結果の座標値が補正さ
れて、足し合わせ用メモリ52の内容に加算される。
【0092】この一連の処理処理が、各一致度DMH0
〜DMV8の分布について実行され、これにより線状画
像の相対位置関係により一致度分布の座標値を補正して
一致度の分布が集計される(図18)。
【0093】さらにこの集計結果より、ピーク値が照合
率として検出され、この照合率が一定値以上の場合に、
一致の判定結果が出力される。これにより指紋照合装置
1では、簡易かつ確実に指紋照合できるようになされて
いる。
【0094】このようにして簡易な処理により指紋照合
するにつき、照合の処理を完了すると、指紋照合装置1
では、登録画像の確認処理が実行される。この処理にお
いて、指紋照合処理で一致判定が得られ、かつ動作モー
ドが登録画像の変更モードに設定されている場合、変更
の条件を満足するか否か判断される。
【0095】ここで登録を更新してから1週間以上経過
し、また登録を更新した後、例えば10回以上指紋照合
の処理を実行し、これらの何れにおいても一致の判定結
果が得られ、かつ最近の10回の指紋照合において、照
合率が80〔%〕以下の場合が3回以上存在する場合、
変更の条件が満足すると判断される。これにより指紋照
合装置1では、一致の判定結果が得られるものの、照合
率が徐々に低下し、放置すれば、一致判定すべき検査対
象画像に不一致の判定結果が得られるような場合を検出
する。
【0096】このように変更の条件を満たす場合、指紋
照合装置1では、検査対象の指紋画像と、副の登録画像
との間で照合率SSOが検出され、指紋データベース5
に登録された主及び副の登録画像間の照合率SMS、先
の指紋照合で検出された検査対象の指紋画像と主の登録
画像間の照合率SMOより、主の登録画像のスコアS
M、副の登録画像のスコアSS、検査対象の指紋画像の
スコアSOが検出される。
【0097】これにより、指紋照合装置1では、機器内
に保持した3種類の指紋画像間で相互に指紋照合して得
られる照合率SMO、SSO、SMSより、他の指紋画
像との間で指紋照合して得られる照合率の合計値SM、
SS、SOが、各画像毎に計算される。
【0098】指紋照合装置1では、これらスコアの値の
大きな順に、これらの画像が順次主の登録画像、副の登
録画像に設定され、これに対応して指紋データベース5
の照合率が設定される。これにより指紋照合装置1で
は、放置すれば、一致判定すべき検査対象画像に不一致
の判定結果が得られるような場合、機器内に保持した3
種類の指紋画像のうち、他の指紋画像と指紋照合して最
も値の大きな照合率が得られる指紋画像を順次選択して
主及び副の登録画像を設定する。これにより指紋照合装
置では、放置すれば、一致判定すべき検査対象画像に不
一致の判定結果が得られるような場合(図20)、この
一連の処理により主及び副の登録画像を登録し直して、
照合率を回復することができる。
【0099】(3)実施の形態の効果 以上の構成によれば、線状画像を順次検査対象の画像上
でラスタ走査させて簡易な処理により指紋照合するにつ
き、照合率が一定値以下に立ち下がって一定の条件を満
足する場合、機器内に保持した3つの画像間の照合率に
基づいて、主及び副の登録画像を登録し直すことによ
り、放置すれば、一致判定すべき検査対象画像に不一致
の判定結果が得られるような場合に、照合率を回復する
ことができる。従ってその分簡易な処理により確実に一
致不一致の判定結果を出力することができる。
【0100】またこのときこれら3種類の照合率を各指
紋画像毎に集計して処理したことにより、種々の指紋画
像に対して最も値の大きな照合率を得ることができる指
紋画像より順次主及び副の登録画像に設定することがで
き、その分確実に一致不一致を判定することができる。
【0101】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、主及び副でなる2枚
の登録画像を指紋データベースに保持する場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、3枚以上登録画像を
保持するようにして、これらの間で主及び副の登録画像
を設定する場合にも広く適用することができる。
【0102】また上述の実施の形態においては、機器内
に保持した3つの照合率を各登録画像毎に加算してスコ
アを計算する場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、加算値の算出に使用した2つの照合率の差分を考
慮して、例えば加算値を差分により補正してスコアを算
出する等により、何れの指紋画像に対しても平均的に高
い照合率の得られる画像を順次主、副の登録画像に登録
するようにしてもよい。
【0103】さらに上述の実施の形態においては、主及
び副の登録画像間の照合率SMSを指紋データベースに
保持する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、別途、照合率を検出してもよい。なおこの場合、主
及び副の指紋画像の何れかについては、線状画像を切り
出す前の指紋画像全体を保持しておく必要がある。
【0104】また上述の実施の形態においては、一致度
の分布を集計して最大値を検出することにより照合率を
検出する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、要は線状画像相互間の位置関係により各線状画像を
変位させて得られる一致度を処理して一致不一致を判定
する場合に広く適用することができる。
【0105】さらに上述の実施の形態においては、登録
を更新してから1週間以上経過し、また登録を更新した
後、10回以上指紋照合の処理を実行し、これらの何れ
においても一致の判定結果が得られ、かつ最近の10回
の指紋照合において、照合率が80〔%〕以下の場合が
3回以上存在する場合に限り、登録画像を更新する場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、照合率が所
定値以下に低減した場合だけに限り、登録画像を更新す
るようにしても良く、さらには必要に応じて上述の実施
の形態について説明した条件を組み合わせて、さらには
これらの条件に種々の条件を組み合わせて、これらの条
件を満足する場合に登録画像を更新するようにしてもよ
い。
【0106】また上述の実施の形態においては、指紋デ
ータベースに線状画像を登録し、検査対象の指紋画像上
で走査させる場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、これとは逆に、検査対象の指紋画像より線状画像
を切り出し、指紋データベースに登録した指紋画像上で
走査させるようにしてもよい。
【0107】さらに上述の実施の形態においては、幅が
1画素の線状画像を走査させて一致度を検出し、この一
致度を処理する場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、2次元的な広がりを有する所定領域を切り出し
て一致度を検出する場合にも広く適用することができ
る。
【0108】また上述の実施の形態においては、第1の
画像より切り出した所定領域を第2の画像状で順次変位
させて一致の程度を検出する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、特徴点を基準にして2つの画像間
で一致の程度を検出する場合にも広く適用することがで
きる。
【0109】さらに上述の実施の形態においては、本発
明を指紋照合装置に適用する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、例えば印影の照合装置、さらには
データベース化された画像間で、全体又は部分的に類
似、比類似を判定する画像照合装置等に広く適用するこ
とができる。
【0110】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、主の登録
画像と検査対象画像とが一致するとの判定結果が得られ
た場合に、主の登録画像と検査対象画像との間における
一致の程度が低い場合、主及び副の登録画像、検査対象
画像の中から、最も照合に適した画像を順次主の登録画
像、副の登録画像に設定し直すことにより、確実に一
致、不一致を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る指紋照合装置の動作
の説明に供するフローチャートである。
【図2】図1の指紋照合装置の全体構成を示すブロック
図である。
【図3】図2の指紋照合装置の指紋データ入力部を示す
ブロック図である。
【図4】図3の指紋データ入力部による指紋の画像を示
す略線図である。
【図5】照合率検出部の一部を周辺回路と共に示すブロ
ック図である。
【図6】指紋データベースの内容を示す略線図である。
【図7】線状画像の切り出しの説明に供する略線図であ
る。
【図8】図7の線状画像と異なる方向について切り出さ
れる線状画像の説明に供する略線図である。
【図9】図7の線状画像の走査の説明に供する略線図で
ある。
【図10】図8の線状画像の走査の説明に供する略線図
である。
【図11】一致度、座標メモリの説明に供する略線図で
ある。
【図12】図5の照合率検出部の残りを示すブロック図
である。
【図13】システム制御回路3の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図14】指紋照合処理の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図15】照合率検出処理の説明に供するフローチャー
トである。
【図16】一致度の処理の説明に供する略線図である。
【図17】図16の領域が重なり合う場合の処理の説明
に供する略線図である。
【図18】基準の線状画像と図16の領域との関係を示
す略線図である。
【図19】一致度分布の集計の説明に供する略線図であ
る。
【図20】図1の処理手順の説明に供する特性曲線図で
ある。
【符号の説明】
1……指紋照合装置、3……システム制御回路、4……
指紋データ入力部、5……指紋データベース、6……検
査指紋メモリ、7……照合率検出部、40……一致度検
出部、32……一致度、座標メモリ、テンポラリ用メモ
リ、51……足し合わせ部、52……足し合わせ用メモ
リ、53……最大値検出部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主の登録画像と、検査対象画像との間で一
    致の程度を検出し、前記一致の程度に基づいて、前記主
    の登録画像及び検査対象画像の一致又は不一致を判定す
    る画像照合装置において、 副の登録画像を保持し、 一致の判定結果が得られた際に、前記一致の程度が所定
    の基準値以下の場合、 前記主の登録画像及び前記副の登録画像間の前記一致の
    程度、前記主の登録画像及び前記検査対象画像間の前記
    一致の程度、前記副の登録画像及び前記検査対象画像間
    の前記一致の程度に基づいて、前記主及び又は副の登録
    画像を設定し直すことを特徴とする画像照合装置。
  2. 【請求項2】前記主の登録画像及び前記副の登録画像間
    の前記一致の程度と、前記主の登録画像及び前記検査対
    象画像間の前記一致の程度とから、前記主の登録画像の
    判定値を得、 前記主の登録画像及び前記副の登録画像間の前記一致の
    程度と、前記副の登録画像及び前記検査対象画像間の前
    記一致の程度とから、前記副の登録画像の判定値を得、 前記主の登録画像及び前記検査対象画像間の前記一致の
    程度と、前記副の登録画像及び前記検査対象画像間の前
    記一致の程度とから、前記検査対象画像の判定値を得、 前記主の登録画像の判定値、前記副の登録画像の判定
    値、及び前記検査対象画像の判定値の比較結果に基づい
    て、前記主及び又は副の登録画像を設定し直すことによ
    り、 前記主の登録画像及び前記副の登録画像間の前記一致の
    程度、前記主の登録画像及び前記検査対象画像間の前記
    一致の程度、前記副の登録画像及び前記検査対象画像間
    の前記一致の程度に基づいて、前記主及び又は副の登録
    画像を設定し直すことを特徴とする請求項1に記載の画
    像照合装置。
  3. 【請求項3】前記主の登録画像、前記副の登録画像、前
    記検査対象画像を選択的に第1及び第2の画像に設定
    し、 前記第1の画像より切り出した複数の領域を前記第2の
    画像上で順次変位させて、重なり合う画素間で比較結果
    を得ることにより、 前記主の登録画像及び前記副の登録画像間の前記一致の
    程度、前記主の登録画像及び前記検査対象画像間の前記
    一致の程度、前記副の登録画像及び前記検査対象画像間
    の前記一致の程度を検出することを特徴とする請求項1
    に記載の画像照合装置。
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