JPH10293405A - ポジ型感光性平版印刷版の画像露光方法 - Google Patents

ポジ型感光性平版印刷版の画像露光方法

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JPH10293405A
JPH10293405A JP9115228A JP11522897A JPH10293405A JP H10293405 A JPH10293405 A JP H10293405A JP 9115228 A JP9115228 A JP 9115228A JP 11522897 A JP11522897 A JP 11522897A JP H10293405 A JPH10293405 A JP H10293405A
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JP9115228A
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Akio Kasakura
暁夫 笠倉
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Mitsubishi Chemical Corp
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的低出力のレーザーを使用したポジ型感光
性平版印刷版の画像露光方法であって、例えばキノンジ
アジド化合物を使用した通常のポジ型PS版にも適用し
得るコンピュータートゥプレート用の画像露光方法を提
供する。 【解決手段】少なくとも砂目立て及び陽極酸化処理され
たアルミニウム支持体上にポジ型用感光性化合物を含有
する感光層を設けてなるポジ型感光性平版印刷版の画像
露光方法において、(1)感光性平版印刷版の現像後の
ガンマ特性における残膜率が0%になる露光量未満の露
光量で露光する全面露光と、(2)画像データに基づく
デジタル信号による変調をかけながら露光する走査露光
であって、波長400〜450nmのレーザービームを
使用し、当該走査露光における露光量と上記の全面露光
における露光量との和における上記で定義した残膜率が
0%になる露光量以上で露光する走査露光とを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポジ型感光性平版
印刷版の画像露光方法に関するものであり、詳しくは、
感光性平版印刷版の刷版において、現像前の露光とし
て、画像データに基づくデジタル信号による変調をかけ
ながら露光する所謂コンピュータートゥプレート用の画
像露光方法に関するものである。なお、以下の説明にお
いて、ポジ型感光性平版印刷版は「ポジ型PS版」、コ
ンピュータートゥプレートは「CTP」と略記すること
がある。
【0002】
【従来の技術】従来より、オフセット印刷版の1つとし
てポジ型PS版が使用されている。そして、感光性化合
物としてキノンジアジド化合物を使用したポジ型PS版
は、代表的なポジ型PS版として常用されている。
【0003】近時、CTP方式の提案により、リスフイ
ルムを使用しない直接製版法が注目されているが、一般
的に言えば、現在提案されているCTP方式は、例えば
キノンジアジド化合物を使用した通常のポジ型PS版に
は適用できない。その理由は、上記のCTP方式におけ
るプレートセッターのレーザーの出力や走査速度に対
し、上記の様な通常のポジ型PS版は感度が不足してい
るからである。
【0004】ところで、確かに、特開平8−19431
7号公報に提案されている様に、短波長で比較的高出力
のレーザーを使用し且つ走査速度を低速にするならば、
通常のPS版も露光可能である。しかしながら、走査速
度が遅いと言うことは、プレートセッターとして問題で
あり、短波長の発振線を含む比較的高出力のレーザー
は、装置として高価であり、しかも、寿命が短く且つメ
ンテナンス性などに問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、比較的低出力の
レーザーを使用したポジ型感光性平版印刷版の画像露光
方法であって、例えばキノンジアジド化合物を使用した
通常のポジ型PS版にも適用し得るコンピュータートゥ
プレート用の画像露光方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
重ねた結果、比較的低出力のレーザーからの波長400
〜450nmのレーザービームで走査露光を行い、そし
て、現像後のガンマ特性(露光量と残膜率の関係)に応
じた露光量での全面露光により、ポジ型PS版の感度に
対する上記レーザービームの出力不足を補うならば、上
記の目的を容易に達成し得るとの知見を得た。
【0007】本発明は、全面露光との組み合わせから成
る上記の様な新規なCTP方式の概念に基づき達成され
たものであり、その要旨は、少なくとも砂目立て及び陽
極酸化処理されたアルミニウム支持体上にポジ型用感光
性化合物を含有する感光層を設けてなるポジ型感光性平
版印刷版の画像露光方法において、(1)感光性平版印
刷版の現像後のガンマ特性における残膜率が0%になる
露光量未満の露光量で露光する全面露光と、(2)画像
データに基づくデジタル信号による変調をかけながら露
光する走査露光であって、波長400〜450nmのレ
ーザービームを使用し、当該走査露光における露光量と
上記の全面露光における露光量との和における上記で定
義した残膜率が0%になる露光量以上で露光する走査露
光とを行うことを特徴とするポジ型感光性平版印刷版の
画像露光方法に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、ポジ型PS版について説明する。本発明の画像露
光方法で対象とされるポジ型PS版は、増感剤による感
度を向上させたフォトポリマー型である必要はなく、感
光性化合物としてキノンジアジド化合物を使用したポジ
型PS版に代表される通常のポジ型PS版でよい。斯か
るポジ型PS版は周知であるが、その製造法の概要を示
せば次の通りである。
【0009】先ず、アルミニウム支持体に、通常は脱脂
処理を施した後、砂目立て及び陽極酸化処理を施す。本
発明において好適に使用されるポジ型PS版の場合は、
少なくとも砂目立て及び陽極酸化処理がこの順序で施さ
れる。
【0010】上記の砂目立て処理は、アルミニウム支持
体と後述の感光層との密着性を良好にすると共に保水性
を高めるために行なわれる。砂目立て処理の方法として
は、ボール研摩などの機械的粗面化法と塩酸などの電解
液中で電解処理する電気化学的面化法とがある。上記の
陽極酸化処理は、アルミニウム支持体の耐摩耗性、耐薬
品性などを高めるために行なわれる。陽極酸化処理の方
法としては、例えば、電流密度1〜10A/dm2の条
件下、硫酸および/またはリン酸などを10〜50重量
%の濃度で含む水溶液中で電解する方法が挙げられる。
陽極酸化処理後のアルミニウム支持体には、熱水などに
よる封孔処理、フッ化ジルコニウム水溶液による表面処
理などが適宜施される。
【0011】次いで、アルミニウム支持体上にキノンジ
アジド化合物などのポジ型用感光性化合物を含有する感
光層を設ける。感光層は、アルカリ可溶性樹脂との組成
物として形成するのが好適である。
【0012】上記のキノンジアジド化合物としては、例
えば、o−ナフトキノンジアジドスルホン酸とフェノー
ル類およびアルデヒド類またはケトン類の重縮合樹脂と
のエステル化物が好適に使用される。上記の重縮合樹脂
の具体例としては、フェノール・ホルムアルデヒド樹
脂、m−クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂などが挙げ
られる。o−ナフトキノンジアジドスルホン酸のフェノ
ール類のOH基に対する縮合率(OH基1個に対する反
応率)は、通常、15〜80モル%である。上記のアル
カリ可溶性樹脂としては、上記に例示した様なノボラッ
ク樹脂が好適に使用され、通常、その分子量(ポリスチ
レン標準)は3×102〜7.5×103、重量平均分
子量(Mw)は1×103〜3×104の範囲とされる。
感光層中のキノンジアジド化合物などのポジ型用感光性
化合物の含有量は、通常、5〜60重量%である。
【0013】次に、本発明の画像露光方法について説明
する。本発明においては、次の条件下、全面露光(1)
と画像データに基づくデジタル信号による変調をかけな
がら露光する走査露光(2)とを組み合わせて行う。
【0014】(1)全面露光は、感光性平版印刷版の現
像後のガンマ特性における残膜率が0%になる露光量未
満の露光量で行う。
【0015】(2)走査露光は、波長400〜450n
mのレーザービームを使用し、当該走査露光における露
光量と前記全面露光における露光量との和における上記
で定義した残膜率が0%になる露光量以上で行う。
【0016】要するに、本発明の画像露光方法の特徴
は、比較的低出力のレーザーからの波長400〜450
nmのレーザービームで走査露光を行い、そして、現像
後のガンマ特性(露光量と残膜率の関係)に応じた露光
量での全面露光を採用することにより、ポジ型PS版の
感度に対する上記レーザービームの出力不足を補う点に
ある。従って、本発明において、非画像部は、走査露光
と全面露光の和分の露光量を受けて現像され、画像部
は、全面露光のみの露光量を受けて現像される。この点
について、図1及び図2に基づき説明する。
【0017】図1は、ポジ型感光性平版印刷版のガンマ
特性の1例の説明図であり、縦軸は現像前の膜厚を10
0%とした際の現像後の残膜率を表し、横軸はポジ型P
S版への430nmでの露光量を表す。図2は、全面露
光と走査露光を行ったポジ型感光性平版印刷版における
残膜率と露光位置との関係の1例の説明図であり、縦軸
は現像前の膜厚を100%とした際の現像後の残膜率を
表し、横軸は露光位置を表す。
【0018】図1に例示したガンマ特性は、基本的に
は、ポジ型PS版の種類および現像条件により変化する
が、波長を変化させない限り、露光条件に影響されな
い。すなわち、2種類の露光方法、例えば、高エネルギ
ー密度の短時間露光(レーザー走査露光)と低エネルギ
ー密度の長時間露光(水銀ランプでの露光)等を採用し
たとしても、積算露光量が等しければ、ガンマ特性は変
化しない。このことは、露光量に対する相加性を意味
し、例えば、1つのポジ型PS版に、レーザー走査露光
により積算露光量Y(mJ/cm2)と、水銀ランプに
より積算露光量X(mJ/cm2)を露光した場合、総
露光量はX+Y(mJ/cm2)になる。
【0019】上記の相加性は、感光性化合物としてキノ
ンジアジド化合物を使用したポジ型PS版に代表的され
る通常のポジ型PS版では成立するが、銀塩感材などの
相反則不規のある感光材料では成立しない。
【0020】水銀ランプ等により図1のA点の露光量分
Xを全面露光し、更に、B点の露光量とA点の露光量の
差分Yの露光量を走査露光した後に現像した場合は、完
全な非画像部が得られる。また、露光量Xを全面露光し
ただけの場合は、現像後に露光量Xに応じた残膜率分の
感光層が残る。従って、露光量Yで走査露光した場所と
走査露光しなかった場所を形成し、更に、露光量Xで全
面露光を行った場合は、図2に示す様に、全面露光を行
った領域(a)において、走査露光した場所(b)のみ
が非画像部となり、走査露光しなかった場所は残膜率に
応じた画像部が形成される。
【0021】一方、(全面露光の露光量X)≧(B点の
露光量)の場合は、全く画像が形成されないことにな
る。従って、露光量Xは残膜率が0%になるB点の露光
量未満でなくてはならない。しかしながら、露光量Xが
小さいと露光量Yが大きくなり、高出力のレーザーが要
求される。従って、走査露光で与える露光量は、露光量
Y以上であってもよいが、可能な限り小さい方が好まし
い。レーザービームの出力をP(mW)とし、主走査で
レーザービームが走査される距離をL(cm)、副走査
速度をv(cm/秒)とした場合、露光量Y(mJ/c
2)は次の式(1)で与えられる。そして、レーザー
ビームの出力をP(mW)とした場合、露光量Xの範囲
は次の式(2)で表される。
【0022】
【数1】 Y=P/(L・v) (1) (B点の露光量)−{P/(L・v)}≦X<(B点の露光量) (2)
【0023】また、残膜率低下による膜べりは、印刷時
の着肉性や耐刷性に影響するため、特に、高耐刷の要求
される分野の場合、Xは、図1のC点(残膜率が100
%になる露光量)以下であることが好ましい。この場合
は、次の式(3)で表される条件を満足するL、vの組
み合わせを選ぶ必要がある。
【0024】
【数2】 (B点の露光量)−(C点の露光量)≦P/(L・v) (3)
【0025】全面露光用の光源としては、その波長成分
がポジ型用感光性化合物の光吸収域を含む限り如何なる
光源であってもよい。ポジ型用感光性化合物がキノンジ
アジド化合物の場合、特に、380〜450nmを含む
光源が好ましい。全面露光用の光源の具体例としては、
水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、カー
ボンランプ等が挙げられる。これらのランプの出力は、
3分以内で前記の露光量X(mJ/cm2)の露光を行
い得る程度の出力が好ましい。
【0026】走査露光用のレーザービームは、波長が4
00〜450nmで且つ連続発振可能ものであれば如何
なるものでもよいが、(a)基本発振波長が800〜9
00nmの連続発振可能な半導体レーザー又は(b)半
導体レーザーによって励起され且つ基本発振波長が80
0〜900nmの連続発振可能な固体レーザーの何れか
を第二高調波発生素子(SHG)により波長変換したレ
ーザービームを使用するのが好ましい。なお、固体レー
ザーの励起のために使用する上記の半導体レーザーとし
ては、通常、その波長が600〜900nmのものが使
用される。
【0027】上記のSHGとしては、反転対称性を欠く
ピエゾ素子であれば如何なるものでもよいが、KDP、
ADP、BNN、KN、LBO、化合物半導体などが好
ましい。第二高調波の具体例としては、基本発振波長が
860nmの半導体レーザーの場合は、その倍波の43
0nm、また、半導体レーザー励起の固体レーザーの場
合は、CrドープしたLiSrAlF6結晶(基本発振
波長860nm)からの倍波の430nmなどが挙げら
れる。また、レーザビームの横モードは、特に限定され
ないが、形成される網点画像の切れを考慮した場合、T
EM00において可能な限りガウシアン度が高いほうが好
ましい。
【0028】レーザービームの変調方法としては、ビー
ムのパス上に音響光学変調機(AOM)や電気的光学変
調機(EOM)を設ける方法が好ましい。特に好ましい
変調方法はAOMによる方法である。この場合の音響光
学媒体としては、ガラス、石英ガラス、モリブデン酸鉛
単結晶、二酸化テルル単結晶などが挙げられるが、40
0〜450nmの透過率の観点から、二酸化テルル単結
晶または石英ガラスが好ましい。
【0029】本発明においては、画像データに基づくデ
ジタル信号による変調をかけながらレーザービームによ
る走査露光を行うが、画像露光装置自身に画像データを
網点化する装置を備える必要はない。しかしながら、コ
ンピュター内の文字、写真、画線などの画像データは、
ラスターイメージプロセッサー(RIP)により演算さ
れ、二値化したデジタル信号により変調されていること
が好ましい。本発明において、好適な走査方式として
は、ポリゴンミラーによる平面走査方式、スピナーミラ
ーによる内面ドラム方式、移動ステージ上に光学系を設
置した外面ドラム方式などが挙げられる。
【0030】露光方法としては、例えば、レーザービー
ムによる画像露光(走査露光)の前後にPS版焼き付け
用露光機で所定露光量分の露光を行う方法、画像露光装
置に全面露光用の光源を内蔵させて走査露光と同時に全
面露光を行う方法、現像直前に自動現像機のエントリー
の前に設けたインライン光源で全面露光を行う方法など
が挙げられる。本発明においては、画像露光装置や自動
現像機にインライン接続して全面露光する方法が推奨さ
れるが、この場合、光源用ランプは、移動するポジ型P
S版の幅より長いランプを使用し、幅方向に対して均一
に照射することが好ましい。また、この場合の照射量の
コントロールは、ポジ型PS版のコンベアー等による移
動速度の調整で行うことが好ましい。
【0031】本発明において、全面露光用装置は自動現
像機の前に設置するのが好ましい。更に、コンベアーに
よりポジ型PS版を移動し、移動面より上部に設けられ
且つポジ型PS版の幅より長いリフレクターが設けられ
た蛍光灯類似形状の水銀ランプ等により、ポジ型PS版
の幅方向に対して均一に照射できる構造の装置を使用す
るのが好ましい。なお、本発明の画像露光方法に使用す
る装置においては、ポジ型PS版を走査露光方式に応じ
た形で固定する適宜の手段が具備される。また、本発明
においては、前記の露光条件を満足する限り、全面露光
と走査露光とを行う画像露光装置に供給するポジ型PS
版に対し、予め、別の場所において全面露光を行っても
よい。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0033】(1)ポジ型PS版:感光性化合物として
キノンジアジド化合物を使用したポジ型PS版:コニカ
(株)製「KH3」(縦1030mm、横800mm、
厚さ0.24mm)を使用した。
【0034】(2)画像データ:日本規格協会発行のC
D−ROM版の高精細カラーディジタル標準画像データ
(ISO/JIS−SCID JIS X9201−1
995準拠)のカフェテリア、ポートレート、果物かご
及びワインと食器を使用した(解像度175線/インチ
の主セットデータを使用した)。
【0035】(3)プレートセッター:外面走査方式の
プレートセッターを使用した。このプレートセッター
は、レーザー本体、AOM、ビームエクスパンダー、ミ
ラー及びフォーカスレンズを搭載した光学ユニット、ド
ラム、副走査モニターにより回転することにより光学ユ
ニットを移動させて副走査を行うためのボールネジから
主として構成されている。レーザー本体は、HMGフォ
トニクス社製の半導体レーザー励起の固体レーザー:C
rドープしたLiSrAlF6結晶(基本発振波長86
0nm)で構成され、その波長は固体レーザーの倍波の
430nm、出力は60mWである。また、レーザーの
モードはTEM00であり、ビーム径は1/e2で0.5
mmである。AOMは、HOYA−SCHOTT社製の
「A−160」を使用した。ドラムは、直径が23.0
cm、長さが50cmあり、そして、ドラムの回転速度
は3600rpmまで連続的に変更し得る。
【0036】上記のプレートセッターにおいて、AOM
に入射されたレーザービームは、その一次回折光出力の
ビーム径をビームエクスパンダーで5倍に拡大され、ミ
ラーで平行ビームに変換され、フォカスレンズでスポッ
ト径21μmに絞られ、ドラム外面上のポジ型PS版に
到達する。このスポット径は、その1/2を隣のドット
とオーバーラップさせる様に露光し得るため、解像度的
には2400dpiに相当する。そして、印刷物のスク
リーン線数では200線/インチまで対応できる。
【0037】また、上記のプレートセッターにおいて、
AOMドライバーへ画像信号を送出するための同期信号
(ドットクロック)は、ドラムに直結したロータリーエ
ンコーダーの出力パルスをPLL回路で定数倍し得る様
にした。従って、ドットクロックはドラムの回転速度と
比例する。その結果、ドラムに回転むらが生じても問題
が発生しない。
【0038】なお、コンピュータの画像データ(TIF
Fファイル)から画像信号を出力する際のプロッターの
副走査速度は0.63mm/秒である。従って、50c
m幅のポジ型PS版を露光するのに要する時間は約13
分である。また、この走査露光でポジ型PS版に与えら
れる露光量は13mJ/cm2である。
【0039】(4)全面露光:PS版用の真空焼き枠
(メタルハライドランプ)を使用した。
【0040】(5)現像機および現像液:現像機には三
菱化学(株)社製の自動現像機「HC−860X」を使
用した。現像液にはコニカ(株)社製現像液「SDR−
1」を水で10倍に希釈して使用した。
【0041】実施例1 <走査露光>デスクトップパブリッシングソフトウェア
ー(DTP)で画像データを読み込みYMCK毎に分版
してポストスクリプトファイル化し、その後、ハーレー
クイン社製のソフトウェアー「RIP」にてビットマッ
プ化されたTIFFファイルにした。このビットマップ
化されたデジタル信号をインターフェース経由で変調回
路に送り込み、画像用の走査露光を行った。すなわち、
プレートセッターにより、ポジ型PS版にYMCK4版
分の走査露光を行った。
【0042】<全面露光>全面露光を行う前にポジ型P
S版(コニカ(株)製「KH3」)の以下に示した現像
によるガンマ特性を調べた結果、前述の図1に示すC点
は10mJ/cm2、B点は20mJ/cm2であった。
そこで、露光量が10mJ/cm2になる様に全面露光
を行った。従って、このポジ型PS版は、走査露光部に
対しては23mJ/cm2、その他の部分に対しては1
0mJ/cm2露光されたことになる。
【0043】<現像および印刷>温度25度、搬送速度
60cm/min.の条件で現像を行った後、500m
m×600mmに断裁した印刷版を得た。印刷機(三菱
重工業(株)社製4色機「ダイヤ1F−4」)に上記の
印刷版をセットし、インキとして東洋インキ製造(株)
製の「ハイエコー」、湿し水として日研製「アストロN
o.1マークII」(1%、pH5.2、温度10℃)
を使用し、特良アート紙に毎時6000回転で印刷し
た。その結果、完全なカラー印刷物が得られた。
【0044】実施例2〜3及び比較例1〜4 実施例1において、レーザー走査露光の露光量Y(mJ
/cm2)と全面露光の露光量X(mJ/cm2)を表1
に示す様に変更した以外は、実施例1と同様にして刷版
を行った。結果を表1に示す。なお、レーザー走査露光
の露光量Yの変更は、プレートセッターの外面ドラムの
回転数を変化させることにより行った。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、比較的低
出力のレーザーを使用したポジ型感光性平版印刷版の画
像露光方法であって、例えばキノンジアジド化合物を使
用した通常のポジ型PS版にも適用し得るコンピュータ
ートゥプレート用の画像露光方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポジ型感光性平版印刷版のガンマ特性の1例の
説明図
【図2】全面露光と走査露光を行ったポジ型感光性平版
印刷版における残膜率と露光位置との関係の1例の説明

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも砂目立て及び陽極酸化処理さ
    れたアルミニウム支持体上にポジ型用感光性化合物を含
    有する感光層を設けてなるポジ型感光性平版印刷版の画
    像露光方法において、(1)感光性平版印刷版の現像後
    のガンマ特性における残膜率が0%になる露光量未満の
    露光量で露光する全面露光と、(2)画像データに基づ
    くデジタル信号による変調をかけながら露光する走査露
    光であって、波長400〜450nmのレーザービーム
    を使用し、当該走査露光における露光量と上記の全面露
    光における露光量との和における上記で定義した残膜率
    が0%になる露光量以上で露光する走査露光とを行うこ
    とを特徴とするポジ型感光性平版印刷版の画像露光方
    法。
  2. 【請求項2】 ポジ型用感光性化合物がキノンジアジド
    化合物である請求項1に記載の画像露光方法。
  3. 【請求項3】 走査露光において、(a)基本発振波長
    が800〜900nmの連続発振可能な半導体レーザー
    又は(b)半導体レーザーによって励起され且つ基本発
    振波長が800〜900nmの連続発振可能な固体レー
    ザーの何れかを第二高調波発生素子(SHG)により波
    長変換したレーザービームを使用する請求項1又は2に
    記載の画像露光方法。
JP9115228A 1997-04-17 1997-04-17 ポジ型感光性平版印刷版の画像露光方法 Pending JPH10293405A (ja)

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JP9115228A Pending JPH10293405A (ja) 1997-04-17 1997-04-17 ポジ型感光性平版印刷版の画像露光方法

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JP (1) JPH10293405A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6426173B1 (en) 1999-01-22 2002-07-30 Kodak Polychrome Graphics Llc Preparation method for printing plate

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US6426173B1 (en) 1999-01-22 2002-07-30 Kodak Polychrome Graphics Llc Preparation method for printing plate

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