JPH10292655A - 水槽底部清掃装置 - Google Patents

水槽底部清掃装置

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JPH10292655A
JPH10292655A JP9114249A JP11424997A JPH10292655A JP H10292655 A JPH10292655 A JP H10292655A JP 9114249 A JP9114249 A JP 9114249A JP 11424997 A JP11424997 A JP 11424997A JP H10292655 A JPH10292655 A JP H10292655A
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JP
Japan
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water tank
tank
cleaning device
filtration membrane
water
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Application number
JP9114249A
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English (en)
Inventor
Hideo Fukutake
日出夫 福武
Sotomasa Maeda
外政 前田
Masamichi Ikeda
優理 池田
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Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Technologies Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 攪拌を抑えつつ底部清掃ができる水槽底部清
掃装置を提供する。 【解決手段】 水槽底部17Aを走行する移動台車12
には、水槽底部17Aに沈積した沈積物質30の清掃を
一括して行う清掃手段が設けられている。当該清掃手段
では移動台車12の内部に通流経路が形成されており、
その途中には吸引ポンプが設けられ、また通流経路の終
端には濾過膜が設けられている。そして吸引ポンプを稼
働させることで槽内水28とともに沈積物質30を通流
経路の内部に導入させ、濾過膜により沈積物質の捕獲を
可能にしている。このように水槽底部清掃装置10を構
成すれば、蓄熱水槽17内で一括した清掃作業が実施で
き、その温度成層を壊すことなく水槽底部17Aの清掃
を行うことができる。また移動台車12の高さは温度成
層の境界線高さ(図中h)より低いので、移動により温
度成層が壊されることを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水槽の清掃装置に係
り、特に底部に沈積した沈積物質の除去を行う水槽底部
清掃装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水槽を介した配管系統では時間の
経過によってその経路途中に錆等が発生する。そして当
該錆等は水槽内へと流入し、当該水槽内で速度を失い底
部に沈積する。そしてこれら錆等からなる沈積物質はそ
のまま放置しておくと腐食障害、スケール障害、スライ
ム障害といった障害を引き起こす恐れがあるので、適時
清掃を行い、これらを除去する必要があった。
【0003】図4は従来における水槽の清掃手順を示し
た説明図である。同図に示すように、水槽1の底部2に
沈積した沈積物質3を除去するには、槽内水4を攪拌器
5にて攪拌し、これを水槽1の外部に設けた水処理装置
6に導き処理する方法が知られている。
【0004】また他の方法としては水槽から槽内水を抜
き取り沈積物質を除去する方法や、水槽の底部に清掃装
置を設置し、当該清掃装置を移動させることで清掃を行
う方法が存在する。水槽の底部に清掃装置を設置する方
法では、例えば特開昭62−146328号公報に示さ
れるように走行車に吸込ノズルを設けておき、この吸込
ノズルと水槽外部に設置された排水ポンプとをホースに
て接続する。そして排水ポンプを稼働させつつ走行車を
動かすことで水槽底部の清掃を行っているものが知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】温度上昇に用いる熱量
を一時的に蓄えておく蓄熱水槽では、温度成層原理を利
用して蓄熱を行っている。温度成層を形成させるために
は、水槽の下部より静かに冷水を流し込み(平均流速を
1秒間に約10mm程度に設定)、当該冷水を温水とが
混じわるのを防止する必要があった。そして蓄熱水槽に
水槽内を攪拌して清掃を行う方法を適用しようとする
と、水槽内の温度成層が壊され蓄熱効果を失ってしまう
といった問題点があった。
【0006】一方槽内水を抜き取り沈積物質を除去する
方法では清掃作業中、蓄熱水槽として使用することがで
きず、また槽内水を入れ換えることで水道代と排水代と
がかかるという問題があった。
【0007】また水槽の底部に清掃装置を設置する方法
では、外部に排水ポンプ以降を設置するため装置自体が
大型化する。そして走行車を水槽底部で移動させる際大
径のホースも水槽内を移動することから、このホースに
よって水槽内が攪拌され、水槽内の蓄熱効果が失われて
しまうという問題があった。
【0008】本発明は上記従来の問題点に着目し、蓄熱
水槽における槽内水の攪拌を極力抑えつつ底部清掃を可
能にした水槽底部清掃装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る水槽底部清掃装置は、水槽の底部を移動
台車が走行することで前記底部の清掃を行う水槽底部清
掃装置であって、前記移動台車には吸込ノズルと吐出ノ
ズルとを有する吸引ポンプを設けるとともに濾過膜を設
け、吸込んだ槽内水を濾過膜を経て同槽内へ吐出可能に
するよう構成した。そして前記濾過膜の直前にエジェク
タを設け、このエジェクタに接続される他吸込ノズルか
らも吸い込みを可能にするように構成してもよい。
【0010】ここで前記移動台車は電動で走行を可能と
するか、また前記吐出ノズルから吐き出される槽内水の
一部を前記移動台車の推力として用いるか、どちらを採
用してもよい。またこうした水槽底部清掃装置には前記
吸引ポンプの電流値が設定値を超えた場合に警報を発す
る警報装置を備えることが望ましい。
【0011】具体的には、水槽の底部を移動台車が走行
することで前記底部の清掃を行う水槽底部清掃装置であ
って、前記移動台車に設けた吸引ポンプの吸引側には移
動台車の底部に設けた吸込ノズルを配置し、吐出側には
吐出ノズルとその後段に位置する濾過膜とを配置し、前
記移動台車の走行高さを温度成層の境界線高さより低く
設定するよう構成した。
【0012】
【作用】上記構成によれば吸引ポンプを稼働させること
で、移動台車内に通流経路を形成することができる。そ
して沈積物質は槽内水とともに再び周囲の槽内水に戻ろ
うとするが、循環経路の途中には濾過膜が設けられてい
るので沈積物質は濾過膜によって捕らえられる。このよ
うに一連の清掃作業を全て移動台車上(水中)で行える
ようにしたことから蓄熱水槽の外部に処理設備を設ける
必要がなく設備の小型化を図ることができ、また蓄熱水
槽から大径のホースを引き出す必要がないので、蓄熱水
槽を攪拌することなく底部の清掃を行うことができる。
また装置の小型化が図れることから、移動台車の走行高
さを温度成層の境界線高さよりも低く設定することが可
能となり、移動台車が水槽底部を移動しても蓄熱水槽を
攪拌することがなく温度成層を壊さずに底部の清掃を行
うことができる。
【0013】そして濾過膜の直前にエジェクタを設ける
とエジェクタ効果によって、他吸込ノズルからも吸い込
みが可能となる。このため吸引ポンプ故障の原因となり
得る大型の物体も吸引ポンプを介さずに吸い込むことが
できる。そして移動台車の走行に電力を使用すれば、電
源とモータとで駆動部分を構成することができ、駆動部
分の小型化を図ることができる。さらに吐出ノズルから
吐き出される槽内水の一部を移動台車の推力として用い
れば、移動台車を走行させるための動力を別に用意する
必要が無いので、より簡単に水槽底部清掃装置を構成す
ることができる。
【0014】また清掃作業が進行すると濾過膜に大量の
沈積物質が付着し通流抵抗が増大する。このため吸引ポ
ンプへの負荷が増大し当該吸引ポンプの回転が低下する
ので当該吸引ポンプにはより多くの電流が流れることと
なる。ここで濾過膜の清掃時期に相当する状態を吸引ポ
ンプに流れる電流値としてあらかじめ設定しておくと、
この設定値を超えた電流が吸引ポンプに流れると警報が
発せられるので、この警報を目安に濾過膜の洗浄もしく
は交換時期を知ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る水槽底部清
掃装置について好適な具体的実施の形態を図面を参照し
て詳細に説明する。
【0016】図1は第1の実施の形態に係る水槽底部清
掃装置を蓄熱水槽に設置した状態を示した説明図であ
り、図2は同装置の移動台車を示した説明図である。こ
れらの図に示すように水槽底部清掃装置10を構成する
移動台車12の底面には、2つの駆動輪14と1つの自
在車輪16とが設けられ、移動台車12を3輪で支持可
能にしている。
【0017】2つの駆動輪14には駆動モータが接続さ
れ(図示せず)、当該駆動モータの正転および逆転によ
って移動台車12を前後に移動可能にしている。さらに
これら駆動輪14には、方向制御をなすステアリングモ
ータが接続されており(図示せず)、このステアリング
モータを動作させることで片側の駆動輪14に接続され
ているクラッチ(図示せず)を動作させることが可能に
なっている。そしてこのクラッチを適時動作させること
で片側の駆動輪14のみを駆動させ、移動台車12を任
意の方向に転換可能にしている。また自在車輪16は水
平方向に首振りができるキャスタとなっており、移動台
車12の進行方向に従動可能になっている。
【0018】蓄熱水槽17の外部には、駆動モータとス
テアリングモータおよび後述する吸引ポンプへ電力を供
給する電源盤18と、これら機器の制御をなす制御盤2
0とがそれぞれ設けられる。そして移動台車12と電源
盤18および制御盤20とはコントロールケーブル22
によって結ばれ、移動台車12の遠隔操縦を可能にして
いる。
【0019】移動台車12には、水槽底部17Aに沈積
した沈積物質の清掃を一括して行う清掃手段24が設け
られている。当該清掃手段24では移動台車12の内部
に通流経路が形成されており、その途中には吸引ポンプ
26が設けられ、また通流経路の終端には濾過膜27が
設けられている。そして吸引ポンプ26を稼働させるこ
とで槽内水28とともに沈積物質30を通流経路の内部
に導入させ、濾過膜27により沈積物質30を捕獲する
ようにしている。ここで沈積物質30は、配管内部等で
発生した錆などであり、蓄熱水槽17内へと流れ込み、
当該蓄熱水槽17内で速度を失って水槽底部17Aに沈
積したものである。
【0020】吸引ポンプ26に接続され槽内水28とと
もに沈積物質30を吸い込む吸込ノズル32は、移動台
車12の底面に設けられる。そしてその開口は水槽底部
17Aに向けられており、当該水槽底部17Aに沈積し
た沈積物質30の吸込効率の向上を図っている。また吸
込ノズル32の開口前面には、例えば大型の沈積物質3
0の吸い込みを防止し、吸引ポンプ26の損傷を防止す
るためメッシュ状(実施の形態では20メッシュ)の前
置スクリーン34が設けられている(砂程度の粒径では
問題無し)。
【0021】吸引ポンプ26に止め弁(コック)35を
介して接続され槽内水28とともに沈積物質30を吐き
出す吐出ノズル36は、移動台車12の上方に設けられ
る。そして通流経路における吐出ノズル36の後段に
は、濾過膜27の目詰まり防止をなすメッシュ状(実施
の形態では20メッシュ)の濾過膜前置スクリーン38
と、沈積物質30の捕獲をなす濾過膜27とが連続して
設けられ、この吐出ノズル36と濾過膜27との間に、
沈積物質30を収納するための汚泥収納空間40を形成
している。
【0022】汚泥収納空間40には、移動台車12の上
方に開口が可能なハッチ42が設けられており、当該ハ
ッチ42を開くことで移動台車12の上方より汚泥収納
空間40に集められた沈積物質30を取り除き、濾過膜
前置スクリーン38を含む汚泥収納空間40を清掃可能
にしている。
【0023】通流経路の終端に設けられる濾過膜27は
約0.5μmの孔径を有するフィルタで、沈積物質30
が再び蓄熱水槽内に戻るのを防止している。そしてこの
濾過膜27は通流経路に対し表面積が大きく取れるよう
に蛇腹状に配置されており、沈積物質30の補集効率と
濾過膜27の効果持続性の向上を図っている。なおこの
濾過膜27は着脱が可能で、汚泥収納空間40の清掃作
業と同時に濾過膜27の清掃および交換をおこなっても
よい。また応用例として濾過膜27を移動台車12に複
数搭載しておいてもよい。そして濾過膜27を移動台車
12上で交換可能にしておけば、清掃作業中に濾過膜2
7に目詰まりが発生しても移動台車12を引き上げる必
要が無い。このため長時間の清掃運転が可能になる。
【0024】こうした水槽底部清掃装置10では、汚泥
収納空間40や濾過膜27の清掃時期を知らせるための
警報装置が設けられている。当該警報装置は、吸引ポン
プ26に流れる電流値があらかじめ設定した値を超える
と警報を発するものであり、汚泥収納空間40に沈積物
質30が満たされてくると汚泥収納空間40の内圧が上
昇し、吸引ポンプ26の負荷が上昇することを利用した
ものである。すなわち吸引ポンプ26の負荷が上昇する
と吸引ポンプ26の回転が低下し、当該吸引ポンプ26
に流れる電流値が上昇することから、汚泥収納空間40
に沈積物質30が満たされた際の吸引ポンプ26に流れ
る電流値をあらかじめ設定しておけば、これを超えた際
の警報によって汚泥収納空間40や濾過膜27の清掃あ
るいは交換時期を知ることができる。そしてこの警報装
置は前述した制御盤20の内部に備え付けられる。
【0025】さらにこうした水槽底部清掃装置10で
は、移動台車12にチェーン44を介してフロート46
が取り付けられる。チェーン44は蓄熱水槽17におけ
る水深にほぼ相当する長さに設定され、移動台車12を
水槽底部17Aに設置した際フロート46が蓄熱水槽1
7の上方から目視で確認出来るようになっている。そし
て移動台車12はフロート46からの浮力が常に加わる
状態となり、移動台車12の姿勢安定が図られる。この
ため清掃作業中に移動台車12が例えば水槽底部17A
の突起等などに乗り上げたとしても、このフロート46
からの浮力によって移動台車12が転倒するのを防止す
ることができる。さらに作業者はフロート46の位置を
確認することで、蓄熱水槽における移動台車12の位置
を知ることができ、このフロート46の位置をもとに制
御盤20を操作し清掃作業を進めることが可能になる。
【0026】ところで蓄熱水槽17においては温度成層
が形成されている。この温度成層は蓄熱水槽17の下部
から冷水を静かに流し込むことにより、冷水と温水とが
混じり合わず層をなす現象によって形成されるものであ
る。このような温度成層をもつ蓄熱水槽17では、冷水
と温水の境界線付近を攪拌すると温度成層が崩され蓄熱
効果が著しく低下する。そこで移動台車12ではこの温
度成層を保つため前記移動台車12の走行高さを、蓄熱
水槽17における温度成層の境界線高さ(図中高さh)
よりも低くなるよう設定する。このように移動台車12
の走行高さを境界線より低く設定すれば、移動台車12
を水槽底部17Aに沿って移動させても境界線付近を攪
拌することがなく、もって温度成層を壊さずに水槽底部
17Aの清掃を行うことができる。
【0027】このように構成された水槽底部清掃装置1
0を、蓄熱水槽17の清掃に適用する手順を説明する。
図1で示したようにまず移動台車12をチェーンブロッ
ク等を用いて蓄熱水槽17へと降下させ、清掃対象とな
る水槽底部17Aに設置する。移動台車12を水槽底部
17Aに設置した後は、電源盤18および制御盤20を
動作させ吸引ポンプ26を稼働させるとともに移動台車
12を前進させ、水槽底部17Aに沈積した沈積物質3
0の清掃作業を開始する。
【0028】吸引ポンプ26を稼働させることで水槽底
部17Aに対面するように配置された吸込ノズル32か
らは沈積物質30が吸い込まれる。そして吸引ポンプ2
6を経由した沈積物質30は、同時に吸い込んだ槽内水
28とともに汚泥収納空間40へと吐き出され、濾過膜
27側へと進む。ここで濾過膜27に大型の沈積物質3
0などが付着すると著しく濾過効率が低減することか
ら、こうした大型の沈積物質30等は濾過膜27の前方
にあらかじめ配置された濾過膜前置スクリーン38によ
って捕獲され、濾過膜27まで到達しないようになって
いる。
【0029】濾過膜前置スクリーン38を通過し、濾過
膜27まで達した沈積物質30と槽内水28とは、汚泥
収納空間40の内圧によって濾過膜27を通過し、再び
周囲の槽内水28に交わろうとするが、沈積物質30は
濾過膜27の孔径よりも大きいことから沈積物質30は
濾過膜27によって捕獲され、汚泥収納空間40に蓄積
される。そして濾過膜27を通過した後の槽内水28
は、再び周囲の槽内水28へと戻される。ここで吸引ポ
ンプ26の吐出力を調整し濾過膜27を通過する櫓内水
28の勢いを抑えれば、温度成層への影響度合いをさら
に小さくすることができ、蓄熱水槽17の攪拌防止を行
うことができる。
【0030】このように移動台車12に設置された清掃
手段24は、水槽底部17Aに沈積された沈積物質30
を吸い込んでいくので、この吸込作業に合わせて移動台
車12を動作させれば、水槽底部17Aの全域に沈積さ
れた沈積物質30を汚泥収納空間40に蓄積させること
ができる。またこのときの移動台車12の遠隔操作は、
蓄熱水槽17の上方から目視確認できるフロート46を
基準に制御盤20を操縦すればよい。このようにフロー
ト46の位置を頼りに移動台車12の遠隔操作を行って
いけば、槽内水28が濁って水槽底部17Aの移動台車
12が確認できなくとも確実に沈積物質30を取り除く
ことができる。そして蓄熱水槽17には槽内水28を攪
拌するようなホースなどの部材が存在しないことから蓄
熱水槽でも、その温度成層を壊すことなく水槽底部17
Aの清掃を行うことができる。さらに移動台車12の高
さが温度成層の境界線以下に設定されているので、移動
台車12の移動によって温度成層が壊されることを防止
することができる。
【0031】また清掃途中に汚泥収納空間40が沈積物
質30で満たされてくると、汚泥収納空間40の内圧が
上昇し、この内圧の上昇によって吸引ポンプ26の回転
が低下してくる。そして汚泥収納空間40が沈積物質3
0で満たされた状態に相当する設定値に吸引ポンプ26
を流れる電流値が達すると警報が発せられる。すると作
業員は清掃作業を一旦停止し移動台車12を引き上げ、
ハッチ42より沈積物質30の除去、および濾過膜27
の清掃または交換を行う。このように汚泥収納空間40
が沈積物質30で満たされてくると警報が発せられるこ
とから、沈積物質30の吸引効率を下げることなく清掃
作業を進めることができる。そして移動台車12を引き
上げる際には、遠隔操作にてあらかじめコック(止め
弁)35を閉じておけばよい。このように水槽底部17
Aでコック(止め弁)35を閉じておくと、汚泥収納空
間40に溜められた沈積物質30が吸込ノズル32側へ
逆流するのを防ぐことができるので櫓内水28を汚すこ
となく、また逆流による温度成層の破壊を防止すること
ができる。
【0032】なお第1の実施の形態で説明した水槽底部
清掃装置10では、吸込ノズル32から直接吸引ポンプ
26に沈積物質30を吸い込む方式としたが、第2の実
施の形態に示すように、吸引ポンプ26と吐出ノズル3
6との間に他吸込ノズルを接続し、他吸込ノズルからも
エジェクタ効果により吸い込みを行わせてもよい。
【0033】図3は、第2の実施の形態に係る水槽底部
清掃装置の移動台車を示す説明図である。同図(1)に
示すように第2の実施の形態に係る水槽底部清掃装置で
は、吸引ノズル32が移動台車12の側面に設けられて
いる。そして他吸込ノズル48が移動台車12の底面に
設けられ、吸引ポンプ26と吐出ノズル36との間に設
けられたエジェクタ部50へと接続されている。ここで
エジェクタ部50の構成を同図(2)に示す。同図
(2)に示すようにエジェクタ部50では、吸引ポンプ
26側と他吸込ノズル48側から通水がなされる混合室
50Aが設けられている。そして当該混合室50Aにお
ける吸引ポンプ26側の先端にはノズル50Bが設けら
れ、また混合室50Aの出口には混合ノズル50Cが設
けられる。このようにエジェクタ部50を構成すれば、
吸引ポンプ26の稼働によって他吸込ノズル48側から
沈積物質30と槽内水28とを吸い上げることが可能に
なり(霧吹きと同じ原理)、その後これらを濾過膜27
側に送り出すことができる。そして他吸込ノズル48か
ら濾過膜27に至る通流経路は吸引ポンプ26を経由し
ないことから、第1の実施の形態に対しより粒径の大き
な沈積物質30を水槽底部17Aから除去することが可
能となる。なお他の構成は第1の実施の形態と同一であ
る。また上記2つの実施の形態では共に有線式の遠隔操
縦であったが、移動台車にバッテリを搭載させるととも
に、無線式による遠隔操縦を行ってもよい。
【0034】さらに移動台車の駆動方法としては、電力
以外に吸引ポンプの推力を用いてもよい。これは吸引ポ
ンプの吐出水の一部を駆動輪の回転方向に吐出可能にし
たものであり、この吐出推力によって移動台車の移動を
行うことができる。なお移動台車の前後移動および方向
転換については、吐出方向の異なる複数の吐出管を移動
台車に設けておき、その都度吐出管の切り換えを行って
いけばよい。
【0035】また上記2つの実施の形態では濾過膜27
を吸引ポンプ26の後方に設置したが、応用例として濾
過膜27を吸引ポンプ26の前方に設置してもよい。こ
の場合第2の実施の形態ではエジェクタ部50を濾過膜
27と吸引ポンプ26との間に配置すると、他吸込ノズ
ル48からの通流が吸引ポンプ26に流れ込むので、エ
ジェクタ部50は濾過膜27の前方に配置しなければな
らないことはいうまでもない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、水
槽の底部を移動台車が走行することで前記底部の清掃を
行う水槽底部清掃装置であって、前記移動台車には吸込
ノズルと吐出ノズルとを有する吸引ポンプを設けるとと
もに濾過膜を設け、吸込んだ槽内水を濾過膜を経て同槽
内へ吐出可能にしたことから、槽内水の攪拌を極力抑え
つつ底部清掃を行うことができる。
【0037】また前記濾過膜の直前にエジェクタを設
け、このエジェクタに接続される他吸込ノズルからも吸
い込みを可能にしたことから、吸引ポンプ故障の原因と
なり得る大型の物体も吸引ポンプを介さずに吸い込むこ
とができ、もって装置の信頼性向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る水槽底部清掃装置を蓄
熱水槽に設置した状態を示した説明図である。
【図2】同装置の移動台車を示した説明図である。
【図3】第2の実施の形態に係る水槽底部清掃装置の移
動台車を示す説明図である。
【図4】従来における水槽の清掃手順を示した説明図で
ある。
【符号の説明】
1 水槽 2 底部 3 沈積物質 4 槽内水 5 攪拌器 6 水処理装置 10 水槽底部清掃装置 12 移動台車 14 駆動輪 16 自在車輪 17 水槽 17A 底部 18 電源盤 20 制御盤 22 コントロールケーブル 24 清掃手段 26 吸引ポンプ 27 濾過膜 28 槽内水 30 沈積物質 32 吸込ノズル 34 前置スクリーン 35 止め弁(コック) 36 吐出ノズル 38 濾過膜前置スクリーン 40 汚泥収納空間 42 ハッチ 44 チェーン 46 フロート 48 他吸込ノズル 50 エジェクタ部 50A 混合室 50B ノズル 50C 混合ノズル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水槽の底部を移動台車が走行することで
    前記底部の清掃を行う水槽底部清掃装置であって、前記
    移動台車には吸込ノズルと吐出ノズルとを有する吸引ポ
    ンプを設けるとともに濾過膜を設け、吸込んだ槽内水を
    濾過膜を経て同槽内へ吐出可能にしたことを特徴とする
    水槽底部清掃装置。
  2. 【請求項2】 前記濾過膜の直前にエジェクタを設け、
    このエジェクタに接続される他吸込ノズルからも吸い込
    みを可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の水槽
    底部清掃装置。
  3. 【請求項3】 前記移動台車は、電動走行可能であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水槽底
    部清掃装置。
  4. 【請求項4】 前記吐出ノズルから吐き出される槽内水
    の一部を前記移動台車の推力として用いることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の水槽底部清掃装
    置。
  5. 【請求項5】 前記吸引ポンプの電流値が設定値を超え
    た場合に警報を発する警報装置を備えたことを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれか1に記載の水槽底部清掃装
    置。
  6. 【請求項6】 水槽の底部を移動台車が走行することで
    前記底部の清掃を行う水槽底部清掃装置であって、前記
    移動台車に設けた吸引ポンプの吸引側には移動台車の底
    部に設けた吸込ノズルを配置し、吐出側には吐出ノズル
    とその後段に位置する濾過膜とを配置し、前記移動台車
    の走行高さを温度成層の境界線高さより低く設定したこ
    とを特徴とする水槽底部清掃装置。
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