JPH10292342A - 砂場用清掃機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化と作業の容易性とを図って、大きな砂
場は勿論のこと、小さな砂場でも使用可能にし、且つ力
のない女性でも使用可能にし、それに、砂場清掃の費用
を著しく安くする。 【解決手段】 二輪自走式の車体１に、アップカットに
よる砂場の砂、汚物、危険物等を掘り起す、前記車体１
の左右の車輪２の間隔より幅広にした回転自在なロータ
ー３と、このローター３を回転させて掘り起された砂、
汚物、危険物等を載せて殺菌・消毒しながら、且つ砂の
一部を振い落しながら後方へ搬送する網目構造のコンベ
ヤー４と、このコンベヤー４で搬送された砂、汚物、危
険物等の中から砂を更に振い落して残った汚物、危険物
等を溜めて他の場所に捨てる網目構造の振い箱５と、前
記ローター３による砂、汚物、危険物等の掘起しの深さ
を調節する高さ調節自在な 1個又は複数個の小前輪６と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、所謂サンドクリー
ナーと称されるもので、公園、保育園、学校等に設置さ
れている砂場での犬猫の糞尿等の汚物や、空き缶、プラ
スチック、ガラス破片、石、ゴミ等の危険物を掃除し、
砂場を奇麗に清掃するのに好適な砂場用清掃機に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】現在、公園、保育園、学校等に設置され
ている砂場での犬猫の糞尿等の汚物による細菌、回虫汚
染は、環境衛生上の大きな社会問題になっており、特に
人間の体内に入ると発熱、筋肉痛、栄養障害、視力障害
の原因となる犬猫の回虫卵であるトキソカラ属線虫卵や
害虫が公園、保育園、学校等の砂場から多数発見され、
それに、砂場に空き缶、プラスチック、ガラス破片、
石、ゴミ等の危険物があって、安心して遊べない問題が
あった。そのため、今までに、砂場の清掃や殺菌・消毒
等の機械は、殺菌・消毒を消毒液や火炎法で行い、しか
も、砂場から砂を一度出して行う方法が採られてきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来は、殺
菌・消毒を消毒液や火炎法で行うにしろ、機械が大型
で、且つ砂場から砂を一度出して行うため、作業が面倒
で、小さな砂場では使用できないばかりでなく、力のな
い女性では使用することができなかった。それに、機械
が大型であることと、作業が面倒であることとが相俟っ
て、砂場清掃の費用が著しく高くつく欠点があった。

【０００４】そこで、本発明の課題は、上述のような観
点に鑑みて創出されたもので、小型化と作業の容易性と
を図って、大きな砂場は勿論のこと、小さな砂場でも使
用できるようにするばかりでなく、力のない女性でも使
用できるようにし、それに、砂場清掃の費用を著しく安
くすることができるような砂場用清掃機を提供すること
にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の砂場用清掃機
は、上述のような課題を解決するために、二輪自走式の
車体に、アップカットによる砂場の砂、汚物、危険物等
を掘り起す、前記車体の左右の車輪の間隔より幅広にし
た回転自在なローターと、このローターを回転させて掘
り起された砂、汚物、危険物等を載せて殺菌・消毒しな
がら、且つ砂の一部を振い落しながら後方へ搬送する網
目構造のコンベヤーと、このコンベヤーで搬送された
砂、汚物、危険物等の中から砂を更に振い落して残った
汚物、危険物等を溜めて他の場所に捨てる網目構造の振
い箱と、前記ローターによる砂、汚物、危険物等の掘起
しの深さを調節する高さ調節自在な 1個又は複数個の小
前輪とを備えたものである。

【０００６】また、前記ローターの上側に、このロータ
ーを回転させて掘り起された砂、汚物、危険物等をコン
ベヤー上に円滑に誘導して載せるローターカバーを適宜
間隔に配設し、このローターカバーの前端には、砂、汚
物、危険物等が前方へ飛散するのを防止する飛散防止板
を長さ調節自在に垂設したものである。

【０００７】それに、前記車体にハイクリアーランス駆
動チェーンケースとローターとを上下方向へ揺動自在に
支持し、このローターの外周面には正面略Ｖ字形状の数
枚の砂掻爪を外周方向へ適宜間隔に並べて着脱自在に取
付けたものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、公園、保育園、学校等に設置されている砂場での犬
猫の糞尿等の汚物や、空き缶、プラスチック、ガラス破
片、石、ゴミ等の危険物を掃除し、砂場を奇麗に清掃す
る状態を図面に基づいて説明する。

【０００９】本発明の砂場用清掃機は、図１及び図２に
示すように、二輪自走式の車体１に、アップカットによ
る砂場の砂、汚物、危険物等を掘り起す、前記車体１の
左右の車輪２の間隔より幅広にした回転自在なローター
３と、このローター３を回転させて掘り起された砂、汚
物、危険物等を載せて殺菌・消毒しながら、且つ砂の一
部を振い落しながら後方へ搬送する網目構造のコンベヤ
ー４と、このコンベヤー４で搬送された砂、汚物、危険
物等の中から砂を更に振い落して残った汚物、危険物等
を溜めて他の場所に捨てる網目構造の振い箱５と、前記
ローター３による砂、汚物、危険物等の掘起しの深さを
調節する高さ調節自在な 1個又は複数個の小前輪６とを
備えるように構成する。

【００１０】即ち、本機は、二輪自走式であって、後側
の左右の車輪２による走行部と、ローター３によるロー
ター部とは、夫々別々に作動するクラッチが付けられて
いて、走行部を走行させる際は、ハンドル７は、右側の
ハンドル７に取付けられているクラッチレバー８を操作
して走行部テンションクラッチ９を介して走行させ、一
方、ローター部を走行させる際は、左側のハンドル７の
クラッチレバー８を操作してローター部テンションクラ
ッチ１０やカウンターギヤケース１１内のカウンターギ
ヤを介して、前記走行部とは回転を減速するように変
え、且つ前記走行部の各車輪２とは逆回転するように走
行させる。この場合、砂場の清掃時に作業者が楽な姿勢
で作業できるように上下調節自在になっている。尚、図
中の符号１２はエンジンであり、符号１３はミッション
ケースである。

【００１１】また、前記ローター３は、車体１の左右の
車輪２の間隔より幅広で、且つ回転自在であって、且つ
外周面には正面略Ｖ字形状の数枚の砂掻爪１４を外周方
向へ適宜間隔に並べて、Ｌ字形状の取付板１５にネジ止
手段１６等を介して着脱自在に取付けるように形成され
ている。そして、前記車体１にハイクリアーランス駆動
チェーンケース１７とローター３とを上下方向へ揺動自
在に支持されている。

【００１２】このローター３の上側には、このローター
３を回転させて掘り起された砂、汚物、危険物等をコン
ベヤー４上に円滑に誘導して載せるローターカバー１８
を適宜間隔に配設し、このローターカバー１８の前端に
は、砂、汚物、危険物等が前方へ飛散するのを防止する
ゴム製の飛散防止板１９を、掛止金具２０を介して掛止
できるように長さ調節自在に垂設されている。

【００１３】それに、前記コンベヤー４は、前下向き傾
斜状に設置されていて、外側外周面には、前記ローター
３を回転させて掘り起されて後方へ飛ばされた砂、汚
物、危険物等を受止めやすく、且つ砂、汚物、危険物等
が転げ落ちないように数十枚の受止板２１が外周方向へ
適宜間隔に並列に並べて配設されている。このコンベヤ
ー４上に載せられた砂、汚物、危険物等を殺菌・消毒す
る手段としては、車体１の後部上に配置された薬液タン
ク２２より圧送された薬液がコンベヤー４の上側に適宜
間隔に配置された適数個のノズル２３から、紐による牽
引操作か押ボタンによる押圧操作にて砂、汚物、危険物
等に噴霧するようにする。

【００１４】更に、振い箱５は、引出し式になってい
て、内部に残った汚物、危険物等を取出して他の場所に
容易に捨てることができ、また、前記小前輪６は、小ハ
ンドル２４の締緩操作にて高さ調節自在及び左右の間隔
調節自在に形成されている。

【００１５】

【発明の効果】本発明の砂場用清掃機は、上述のよう
に、二輪自走式の車体１に、アップカットによる砂場の
砂、汚物、危険物等を掘り起す、前記車体１の左右の車
輪２の間隔より幅広にした回転自在なローター３と、こ
のローター３を回転させて掘り起された砂、汚物、危険
物等を載せて殺菌・消毒しながら、且つ砂の一部を振い
落しながら後方へ搬送する網目構造のコンベヤー４と、
このコンベヤー４で搬送された砂、汚物、危険物等の中
から砂を更に振い落して残った汚物、危険物等を溜めて
他の場所に捨てる網目構造の振い箱５と、前記ローター
３による砂、汚物、危険物等の掘起しの深さを調節する
高さ調節自在な 1個又は複数個の小前輪６とを備えたか
ら、砂場の清掃時には、本機を走行させながらローター
３を回転させることによって、アップカットによる砂場
の砂、汚物、危険物等が掘り起されてコンベヤー４に載
せられ、このコンベヤー４上で砂、汚物、危険物等が殺
菌・消毒されながら、且つ砂の一部が振い落されながら
後方へ搬送されて振い箱５に入り、そして、ここで、
砂、汚物、危険物等の中から砂が更に振い落されて残っ
た汚物、危険物等が溜まり、この汚物、危険物等を他の
場所に捨てるのみで良いため、作業の容易性を図れるこ
とと、二輪自走式の車体１にローター３、コンベヤー
４、振い箱５、小前輪６等を備えるのみで良いため、小
型化を図れることとが相俟って、大きな砂場は勿論のこ
と、小さな砂場でも使用できるばかりでなく、力のない
女性でも使用でき、それに、砂場清掃の費用を著しく安
くすることができる。

【００１６】しかも、ローター３を車体１の左右の車輪
２の間隔より幅広にしたことによって、前方を走行する
ローター３の幅より後方を走行する左右の車輪２の間隔
の方が狭いため、一方の車輪が未清掃部（未耕地）を走
行させることがなく、本機がバランスを崩すのを防止で
きることと、小前輪６を高さ調節自在にしたことによっ
て、ローター３による砂、汚物、危険物等の掘起しの深
さを任意に調節できることとが相俟って、作業の容易性
を一層図ることができる。

【００１７】また、前記ローター３の上側に、このロー
ター３を回転させて掘り起された砂、汚物、危険物等を
コンベヤー４上に円滑に誘導して載せるローターカバー
１８を適宜間隔に配設し、このローターカバー１８の前
端には、砂、汚物、危険物等が前方へ飛散するのを防止
する飛散防止板１９を長さ調節自在に垂設したことによ
り、ローター３による砂、汚物、危険物等の掘起しの深
浅の如何に拘らず、砂、汚物、危険物等が前方及び上側
へ飛散するのを防止できるばかりでなく、ローター３を
回転させて掘り起された砂、汚物、危険物等をコンベヤ
ー４上に円滑に誘導して載せることができる。

【００１８】それに、前記車体１にハイクリアーランス
駆動チェーンケース１７とローター３とを上下方向へ揺
動自在に支持したから、ローター３を上部で固定するこ
とができるため、走行時に障害になるものを排除するこ
とができ、本機の路上走行が容易である。また、ロータ
ー３の外周面に数枚の砂掻爪１４を外周方向へ適宜間隔
に並べて着脱自在に取付けたから、摩耗した砂掻爪１４
を簡単に交換でき、且つ砂掻爪１４をブラシに付け替え
れば、掃除用にも使用することができる。更に、各砂掻
爪１４を正面略Ｖ字形状に成形したから、砂、汚物、危
険物等が左右方向へ飛散するのを防止することができる
ため、砂、汚物、危険物等をコンベヤー４の中央部に確
実に乗せることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の砂場用清掃機の一実施例を示す側面図
である。

【図２】図１のローターの正面図である。

【符号の説明】

１ 車体 ２ 車輪 ３ ローター ４ コンベヤー ５ 振い箱 ６ 小前輪 ７ ハンドル ８ クラッチレバー ９ 走行部テンションクラッチ １０ ローター部テンションクラッチ １１ カウンターギヤケース １２ エンジン １３ ミッションケース １４ 砂掻爪 １５ 取付板 １６ ネジ止手段 １７ チェーンケース １８ ローターカバー １９ 飛散防止板 ２０ 掛止金具 ２１ 受止板 ２２ 薬液タンク ２３ ノズル ２４ 小ハンドル

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 二輪自走式の車体に、アップカットによ
   る砂場の砂、汚物、危険物等を掘り起す、前記車体の左
   右の車輪の間隔より幅広にした回転自在なローターと、
   このローターを回転させて掘り起された砂、汚物、危険
   物等を載せて殺菌・消毒しながら、且つ砂の一部を振い
   落しながら後方へ搬送する網目構造のコンベヤーと、こ
   のコンベヤーで搬送された砂、汚物、危険物等の中から
   砂を更に振い落して残った汚物、危険物等を溜めて他の
   場所に捨てる網目構造の振い箱と、前記ローターによる
   砂、汚物、危険物等の掘起しの深さを調節する高さ調節
   自在な 1個又は複数個の小前輪とを備えたことを特徴と
   する砂場用清掃機。
2. 【請求項２】 前記ローターの上側に、このローターを
   回転させて掘り起された砂、汚物、危険物等をコンベヤ
   ー上に円滑に誘導して載せるローターカバーを適宜間隔
   に配設し、このローターカバーの前端には、砂、汚物、
   危険物等が前方へ飛散するのを防止する飛散防止板を長
   さ調節自在に垂設した請求項１記載の砂場用清掃機。
3. 【請求項３】 前記車体にハイクリアーランス駆動チェ
   ーンケースとローターとを上下方向へ揺動自在に支持
   し、このローターの外周面には正面略Ｖ字形状の数枚の
   砂掻爪を外周方向へ適宜間隔に並べて着脱自在に取付け
   た請求項１記載の砂場用清掃機。