JPH10291979A - 1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドの製造方法 - Google Patents

1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドの製造方法

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JPH10291979A
JPH10291979A JP9103557A JP10355797A JPH10291979A JP H10291979 A JPH10291979 A JP H10291979A JP 9103557 A JP9103557 A JP 9103557A JP 10355797 A JP10355797 A JP 10355797A JP H10291979 A JPH10291979 A JP H10291979A
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tetrahydroisoquinoline
carboxylic acid
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JP9103557A
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Yoshio Igarashi
喜雄 五十嵐
Masayuki Morita
雅之 森田
Takamasa Yoshida
貴昌 吉田
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ICHIKAWA GOSEI KAGAKU KK
Original Assignee
ICHIKAWA GOSEI KAGAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗HIV薬等の医薬品の製造の中間体として
有用な1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3
−カルボン酸ターシャリーブチルアミドを効率的に製造
する。 【解決手段】 N−(置換オキシカルボニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸と、塩化チオニル等の少なくとも一種のハロゲン化合
物とを反応させるか、または、N−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸とトリホスゲ
ンとを反応させることにより、N−カルボキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸無水物を生成せしめ、次いでターシャリーブチルアミ
ンと反応させる工程により、1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチル
アミドを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工業的に有用な1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸ターシャリーブチルアミドの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般式(IV)で表される1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャ
リーブチルアミドは、医薬原料として有用であり、特に
光学活性な(3S)−体の芳香環を水素化して得られる
(3S)−デカヒドロイソキノリン−3−カルボン酸タ
ーシャリーブチルアミドは抗HIV治療薬の原料として
有用であることがEP539,192、EP346,8
47、EP432,695等に開示されている。
【0003】これまでにも(3S)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリ
ーブチルアミドの製造方法としてはいくつか開示されて
いる。例えばEP533,001及びEP533,00
0には(S)−フェニルアラニンを出発原料として、こ
れをベンジルオキシカルボニル基で保護した後に混合酸
無水物法によりターシャリーブチルアミド化し、次いで
閉環することにより(3S)−N−(ベンジルオキシカ
ルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドとし、こ
れを水素化脱保護することにより一般式(IV)(ただ
し、式中R2 は−C(CH3 3 である)で表される
(3S)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドを得てい
る。しかしながらこの方法は多段階を要し、効率的な方
法ではない。
【0004】また、Chimia,50巻,p.532
−537(1996)には式(V)で表される(3S)
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カ
ルボン酸をベンジルオキシカルボニル基で保護した後に
イソブチルオキシカルボニルクロリドで活性エステル化
し次いで式(III )で表されるターシャリーブチルアミ
ンでアミド化することにより、(3S)−N−(ベンジ
ルオキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミ
ドとし、これを水素化脱保護することにより、一般式
(IV)(ただし、式中R2 は−C(CH3 3 である)
で表される(3S)−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミド
を得ているが、アミド化前の保護とアミド化後の脱保護
が必要であり煩雑である。
【0005】一方、Chimika Chronik
a,New Series,18巻,p.3〜17(1
989年)には、一般式(I)
【0006】
【化13】
【0007】(ただし、式中R1 は−CH2 Ph基であ
り、ラセミ体である)で表されるN−(ベンジルオキシ
カルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸と五塩化リンを反応させることに
より、一般式(II)
【0008】
【化14】
【0009】(ただし、ラセミ体である)で表されるN
−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸無水物を生成させ、これとR2
2 で表される種々のアミン類を反応させることによ
り、一般式(IV)
【0010】
【化15】
【0011】(ただし、ラセミ体である)で表されるN
−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸アミド類を得ている。
【0012】この方法は、簡便な方法で所望の一般式
(IV)で表される1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン−3−カルボン酸アミド類が得られることから有
効である。(一般的なアミノ酸からのN−カルボキシア
ミノ酸無水物の合成とそれらの開環反応についてはよく
知られている。例えばJ.Org.Chem.,57
巻,p.2755〜2756(1992)、Biopo
lymers,15巻,p.1869〜1871(19
70)、J.Org.Chem.,50巻,p.220
0〜2202(1992)には、種々のアミノ酸からの
N−カルボキシ−α−アミノ酸無水物の合成が開示され
ている。しかし、上記の一般式(IV)(ただし、ラセミ
体である)で表されるN−カルボキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸アミド類
を得る方法は、先の論文(Chimika Chron
ika,New Series)で初めて開示されたも
のである。) 当該化合物の合成法として、この論文掲載の方法は有効
であるものの、使用している一般式(I)(ただし、式
中R1 は−CH2 Ph基である)で表される化合物はラ
セミ体であり、光学活性な一般式(I)で表されるN−
(置換オキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリンカルボン酸を原料として用いた場合、
誘導して得られる一般式(II)のN−カルボキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸無水物や、一般式(IV)(ただし、式中R2 は−C
(CH3 3 である)で表される1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブ
チルアミドの光学純度が保持されるか否かは不明であっ
た。
【0013】光学活性な化合物を反応に供した場合、反
応条件によってはラセミ化等が生じ光学純度が低下する
ことは当業者には常識であり、これは光学純度の既知の
原料を用いて当該反応条件下での反応を試行しないと確
認ができないものである。
【0014】さらに、Chimika Chronik
a,New Seriesにおいては、一般式(I)
(ただし、式中R1 は−CH2 Ph基である)で表され
るN−(ベンジルオキシカルボニル)−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸との反応
を五塩化リンで行うことにより一般式(II)(ただし、
ラセミ体である)で表されるN−カルボキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無
水物を得ているが、五塩化リンは固体であることから取
り扱いに難があり、さらに反応終了後のリン化合物の分
離は工業的に煩雑さが伴う等の欠点を有する。
【0015】一方、類似の方法としてChimia,5
0巻,p.532〜537(1996)には、一般式
(V)(3S)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリンカルボン酸をホスゲンと反応させてN−カルボキ
シ無水物中間体を経由し目的とする一般式(IV)(ただ
し、式中R2 は−C(CH3 3 である)(3S)−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸
−3−ターシャリーブチルアミドを得たとの記載がある
が、具体的な反応条件の記載はされていない。
【0016】以上のように、有用な(3S)−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸−3−タ
ーシャリーブチルアミドの製造方法については、工業的
に満足しうる方法がなかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一般式(I
V)(ただし式中、R2 は−C(CH3 3 基である)
で表される、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドを効率良
く、かつ、光学純度を維持しつつ製造する方法を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、一般式
(II)
【0019】
【化16】
【0020】で表されるN−カルボキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物
が所望の一般式(IV)
【0021】
【化17】
【0022】(ただし式中、R2 は−C(CH3 3
である)1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドの有用な前駆
体であることに着目し、一般式(II)の無水物の製造方
法を鋭意検討した。
【0023】前述のChimika Chronik
a、New Series、18巻、P.3−17(1
987)では、一般式(I)(ただし、式中R1 は−C
2 Ph基であり、ラセミ体である)で表されるN−ベ
ンジルオキシカルボニル−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン−3−カルボン酸と五塩化リンを反応さ
せることにより所望の一般式(II)(ただしラセミ体で
ある)で表される無水物を得ている。
【0024】本発明者らは、本反応は酸クロリドの生成
と脱ベンジル化の二段階によって進行するものと考え
た。すなわち一般式(II)の無水物の生成には、 1)一般式(I)で表されるN−置換−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸の置換基
1 が安定なカルボカチオンを生成できる置換基であ
り、本反応条件において容易にR1 X(R1 は前記一般
式(I)と同義であり、Xはハロゲン原子である)とし
て脱離し得る置換基である。
【0025】2)一般式(I)の化合物と反応すること
により対応する酸ハライドが生成し得る試薬が必要であ
る。
【0026】が必要条件と考え、鋭意研究を進め一般式
(II)で表される無水物の効率的合成法を見出し、本発
明を完成するにいたった。
【0027】本発明は一般式(I)
【0028】
【化18】
【0029】(ただし、式中R1 は−C(CH3 3
−CH2 Ph,であり、ラセミ体でも光学活性体でもよ
い)で表されるN−(置換オキシカルボニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸と、塩化チオニル、臭化チオニル、三塩化リン、オキ
シ塩化リン、三臭化リン、ホスゲン、ジホスゲン、トリ
ホスゲンから成る群から選ばれる少なくとも一種のハロ
ゲン化合物を反応させることにより、一般式(II)
【0030】
【化19】
【0031】(ただしラセミ体でも光学活性体でもよ
い)で表される、N−カルボキシ−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物を生成
せしめ、次いで一般式(III )
【0032】
【化20】
【0033】(ただし、式中R2 は−C(CH3 3
ある)で表されるターシャリーブチルアミンと反応させ
ることからなる一般式(IV)
【0034】
【化21】
【0035】(ただし、式中R2 は−CH(CH3 3
基であり、ラセミ体でも光学活性体でもよい)で表され
る1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カ
ルボン酸ターシャリーブチルアミドの効率的合成法を提
供するものである。
【0036】本発明者らはさらに検討を行ったところ、
一般式(V)
【0037】
【化22】
【0038】(ただし、ラセミ体でも光学活性体でもよ
い)で表される1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸を、トリホスゲンと反応させるこ
とにより、一段階で一般式(II)(ただし、ラセミ体で
も光学活性体でもよい)で表される無水物が得られるこ
とを見出した。この化合物は前述の方法で一般式(IV)
(ただし、式中R2 は−C(CH3 3 基であり、ラセ
ミ体でも光学活性体でもよい)で表される所望の1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸ターシャリーブチルアミドに誘導できる。
【0039】以下に本発明をより詳細に説明する。本発
明の出発原料となる一般式(V)
【0040】
【化23】
【0041】で表される1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−3−カルボン酸はフェニルアラニンとホ
ルムアルデヒドとの酸性条件下の脱水縮合反応により容
易に得ることが出来る。この場合、ホルムアルデヒドは
種々の誘導体で反応に供し得る。たとえば水溶液である
ホルマリン、もしくは3量体であるトリオキサン、重合
体であるパラアルデヒドが使用でき、ホルムアルデヒド
ジメチルアセタールの使用も可能である。
【0042】一方、光学活性な化合物(V)を得るべ
く、光学活性なフェニルアラニンを使用して上記の反応
を行った場合、反応条件にもよるが、ラセミ化が生じ、
得られた化合物(V)の光学純度が低下することが知ら
れている。光学純度の高い化合物(V)は、光学純度の
低い化合物(V)を対応するベンジルエステルp−トル
エンスルホン酸塩に誘導した後に再結晶し、加水分解す
る事により得ることが可能である。
【0043】一般式(I)(ただし、式中R1 は−C
(CH3 3 ,−CH2 Ph,でありラセミ体でも光学
活性体でもよい)で表されるN−(置換オキシカルボニ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3
−カルボン酸は、一般式(V)で表される1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸から常
法により得ることが出来る。
【0044】例えば、一般式(I)(ただし、式中R1
は−CH2 Phであり、3位の絶対配置は(S)であ
る)で表される(3S)−N−(ベンジルオキシカルボ
ニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸は、アルカリ存在下に、化合物(V)と
ベンジルオキシカルボニルクロリドを反応させることに
より容易に得られる。
【0045】一般式(I)(ただし、式中R1 は−C
(CH3 3 ,−CH2 Ph,から成る群から選ばれる
一種でありラセミ体でも光学活性体でもよい)で表され
るN−(置換オキシカルボニル)−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸は、塩化チオ
ニル、臭化チオニル、三塩化リン、オキシ塩化リン、三
臭化リン、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲンから成
る群から選ばれる少なくとも一種のハロゲン化合物と反
応させることにより、一般式(II)(ただし、ラセミ体
でも光学活性体でもよい)で表される、N−カルボキシ
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カ
ルボン酸無水物を与える。
【0046】例えば一般式(I)(ただし、式中R1
−CH2 Phである)で表されるN−(ベンジルオキシ
カルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸を基質として選択し、塩化チオニ
ルと反応させた場合には、亜硫酸ガスと塩化水素を発生
し、化合物(II)を与える。この場合にベンジルクロリ
ドが副生する。
【0047】一般式(I)(ただし、式中R1 は−CH
2 Phである)N−(ベンジルオキシカルボニル)−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸とホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲンを反応さ
せる場合は、塩化水素とベンジルクロリドが副生し、同
一の基質を三塩化リン、オキシ塩化リン、三臭化リンと
反応させた場合には、亜リン酸等のリン酸誘導物とベン
ジルクロリドが副生する。
【0048】他方、一般式(I)(ただし、式中R1
−C(CH3 3 でありラセミ体でも光学活性体でもよ
い)で表されるN−(ターシャリーブチルオキシカルボ
ニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸を基質とした場合に、所望の式(II)で
表されるN−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン−3−カルボン酸無水物が得られるもの
の、反応系内で生成するハロゲン化水素によりターシャ
リーブチルオキシカルボニル基の脱保護が副反応として
生じ、収率が低下する場合がある。この場合には反応系
に有機塩基を共存させることにより、収率を向上させる
ことができる。
【0049】一方、J.Am.Chem.Soc.,1
18巻、p9796−9797(1996)には、アル
コキシカルボニル基でアミノ酸を保護した光学活性なア
ミノ酸の酸クロライドは、第3級アミン存在下において
ラセミ化が生じる場合があるとの記載があることから、
有機塩基存在下で行う本反応ではラセミ化が懸念され
る。光学活性な一般式(I)(ただし、式中R1 は−C
(CH3 3 である)で表される(3S)−N−(ター
シャリーブチルオキシカルボニル)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸を基質と
し、第3級塩基存在下で前述の閉環反応を行ったとこ
ろ、得られた一般式(II)で表されるN−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸無水物の比旋光度[α]D30は−265.3゜
(C=0.5 in CH2 Cl2 )であった。
【0050】これに対し、例えば99.2%e.e.の
光学純度を有する一般式(IV)で表される(3S)−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸ターシャリーブチルアミドの合成に用いた、一般
式(II)で表されるN−カルボキシ−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物の比
旋光度[α]D30は−268.6゜(C=0.5 in
CH2 Cl2 )であった。それぞれの比旋光度の比較
から、第3級アミン存在下に行う、本反応においては、
懸念されるラセミ化は生じていないことは明らかであ
り、この事実は本発明において初めて検証されたもので
ある。
【0051】有機塩基としては、トリエチルアミン、ト
リブチルアミン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピ
リジン類が使用できる。
【0052】一般式(I)で表されるN−(置換オキシ
カルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸と、ハロゲン化合物との反応は基
質と生成物に対して不活性な有機溶媒中で行うことがで
きる。ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタ
ン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素やベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類は好まし
い溶媒である。また、溶媒の使用量は基質と生成物の溶
解度を考慮して適宜選択できる。
【0053】反応は−20℃から100℃の温度範囲で
行うことが可能であり、温度が低すぎると反応の進行が
遅く、温度が高すぎると副反応が生じ、収率に悪影響を
与える。
【0054】反応は液体クロマトグラフィーやガスクロ
マトグラフィーで追跡できる。反応終了後は常法により
目的とする一般式(II)の無水物を取り出せばよい。目
的とする一般式(II)の無水物は常温で固体であり、副
生成物との分離は比較的容易である。例えば反応液から
反応溶媒を濃縮後に副生物を留去するか、反応液から反
応溶媒を留去した後に、副生物に対する溶解度が大き
く、目的物に対する溶解度の小さい溶媒を加えることに
より取り出すことが可能である。ベンゼン、トルエン、
キシレン、ヘキサン、ヘプタン等は、目的物に対する溶
解度が比較的小さいことから、晶析用の溶媒として好適
である。
【0055】ただし一般式(II)の無水物は活性である
ため、水やプロトン性有機溶媒の使用はさけることが好
ましい。
【0056】一方、反応系に有機塩基を共存させた場合
には、有機塩基のハロゲン化水素塩が生成するから、こ
れを固液分離して取り除いた後に、前述の操作により目
的物を取り出せばよい。また三塩化リン等のリン系のハ
ロゲン化物を反応に供した場合は、副生する亜リン酸等
が有機溶媒に不溶のため、デカンテーション等の操作に
より、目的物を含む有機層を分離し、前述の方法で目的
物を取り出すことが出来る。
【0057】本反応は、光学活性な一般式(I)で表さ
れるN−(置換オキシカルボニル)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸類にも適応
可能であり、ラセミ化による光学純度の低下は認められ
ず、光学純度の高い一般式(II)で表される無水物を得
ることが出来る。
【0058】式(II)で表されるN−カルボキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸無水物は一般式(III )で表されるターシャリーブチ
ルアミンと反応させることにより、本発明の最終目的物
である一般式(IV)(ただし、式中R2 は−C(C
3 3 であり、ラセミ体でも光学活性体でもよい)で
表される1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドを得ることが
出来る。本反応は、一般式(III )(ただし、式中R2
は−C(CH3 3 である)で表されるターシャリーブ
チルアミンと一般式(II)で表される無水物を混合する
ことにより容易に進行する。この場合ターシャリーブチ
ルアミンは過剰に用いてもよく、好ましくは一般式(I
I)で表される無水物に対して、1.0〜100.0等
量モルであり、さらに好ましくは1.0〜2.0等量モ
ルである。本反応は−20℃から100℃で実施可能で
あり、実施形態としては、 1)ターシャリーブチルアミン単独、あるいは溶媒で希
釈したターシャリーブチルアミン溶液中に、一般式(I
I)の酸無水物を添加する方法 2)一般式(II)の酸無水物を溶媒に分散、あるいは溶
解させ、ターシャリーブチルアミンを添加する方法 がある。本反応には、ジクロロメタン、クロロホルム、
ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステ
ル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水
素、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の
非プロトン性極性溶媒等の種々の溶媒が使用できる。
【0059】また、一般式(I)で表されるN−(置換
オキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−3−カルボン酸から、一般式(II)で表さ
れる酸無水物を合成し、その後一般式(II)で表される
酸無水物を反応系から取り出さずに、そのままターシャ
リーブチルアミンと反応させる事も可能である。
【0060】反応終了後は、反応系が均一の場合には、
過剰のターシャリーブチルアミン及び溶媒を留去後に、
所望の一般式(IV)のアミド化合物の溶解度の小さい溶
媒を加えて晶析すればよい。また、反応系が不均一の場
合には、そのまま固液分離し、液層は前述の方法で処理
すればよい。さらに、一般式(IV)のアミド体は酸性に
おいて水に可溶であり、有機溶媒に難溶であるから、酸
性で水抽出して精製することも可能である。
【0061】光学活性な一般式(I)(ただし、式中R
1 は−C(CH3 3 、−CH2 Phである)のN−
(置換オキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−3−カルボン酸を出発原料にして、
一般式(IV)(ただし、式中R2 は−C(CH3 3
ある)の1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドの製造を行っ
た場合でも、光学純度の低下は認められない。この事実
は、中間体である一般式(II)の酸無水物の光学純度も
保持されていることを明らかに指示している。この事実
は本発明において初めて検証されたものである。本発明
者らは、式(II)で表される酸無水物の合成方法をさら
に検討し、一般式(V)
【0062】
【化24】
【0063】(ただし、ラセミ体での光学活性体でもよ
い)で表される1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸とトリホスゲンを反応させること
により、一段階で一般式(II)で表される酸無水物の製
造が可能であることを見出した。トリホスゲンは取り扱
い上危険の伴うホスゲンの代替原料として有用であるこ
とが知られている。(Synthesis、1996、
p.553、)しかしながら、トリホスゲンを用いての
一般式(II)で表される酸無水物の合成についてはこれ
まで知られていなかった。
【0064】本反応においては、塩化水素ガスが発生す
るが、反応系内に第3級有機塩基を共存させることによ
り、塩として除去することも可能である。
【0065】本反応には種々の溶媒が使用できるが、プ
ロトン性極性溶媒の使用は好ましくないので、避けるべ
きである。ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエ
タン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸
エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、ま
たテトラヒドロフラン等は好適に用いられる。
【0066】一般式(V)で表されるカルボン酸が通常
用いられる有機溶媒に難溶であるため、反応は固液分散
系で開始される。生成物に対する溶解度の小さい溶媒
や、溶媒の使用量が少ない場合には、反応終了後も固液
分散系となるが、溶解度の大きい溶媒や、溶媒の使用量
が多い場合には、反応終了後は均一系となる。いずれの
場合も、生成物は常法により取り出すことが可能であ
る。
【0067】反応温度は0℃から使用する溶媒の沸点ま
での範囲で選択できる。光学活性な式(V)で表される
カルボン酸を原料として本発明一連の反応を行った場合
も、光学純度は保持される。中間体である一般式(II)
の無水物が光学純度を保持していることは、この化合物
から誘導した、一般式(IV)(ただし、式中R2 は−C
(CH3 3 である)で表される1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブ
チルアミドの光学純度が保持されていることから自明で
ある。
【0068】得られた一般式(II)の無水物は前述の方
法により、工業的に有用な一般式(IV)(ただし、式中
2 は−C(CH3 3 であり、ラセミ体でも光学活性
体でもよい)で表される1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミ
ドに誘導できる。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明は従来の方法では
効率的な製造が困難であった1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチル
アミドを効率よく、簡便かつ安価に、さらに光学純度を
維持したまま製造することができる方法を提供するもの
であり、工業的に価値の高いものである。
【0070】
【実施例】以下、実験例或いは実施例により、本発明を
具体的に説明する。
【0071】反応の追跡および、生成物の定量は以下の
HPLC条件で行った。
【0072】1)カラム :YMC-Pack C8,150 mm×
4.6 mmφ. 2)カラム温度:40 ℃ 3)移動層 :移動層A:3.3 mM H3 PO4 aq 、移動
層 B:CHCN
【0073】
【表1】
【0074】4)流速 : 1.0 ml/min 5)検出器 : UV 254 nm 反応の追跡および、生成物の定量は以下のG.C.条件で
行った。
【0075】 1)カラム :2.1 m×3.2 mmφ. 2)充填剤 :Silicone OV-17 5% on Uniport HP 60/80mesh 3)検出器 :FID. 4)Injector/Detector Temp.:270 ℃ 5)Column Initial Temp. :100 ℃ 6)Inital Time :0 min 7)Program Rate :10 ℃/min 8)Final Temp. :260 ℃ 9)Final Time :10 min 10)Carrier Gas :N2 11)Flow Rate :30ml/min 光学純度を決定するためのHPLC条件 1)カラム :Daicel CHIRALCEL OD,250 mm×4.6 φ. 2)カラム温度:40℃ 3)移動層 :n−ヘキサン:2−プロパノール=95:5 4)流速 :0.8 ml/min 5)検出器 :UV 254 nm実験例1 (3S)−N−(ベンジルオキシカルボニ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3
−カルボン酸(I、R =CH 2 Ph)の合成 300ml四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、
温度計付きpH計とコンデンサーをセットし、(3S)
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カ
ルボン酸(V)7.08g(40mmol)と水100
mlを入れ攪拌しスラリーとした。この反応溶液を氷冷
し、2N−NaOH水溶液20mlを加えた後に、ベン
ジルオキシカルボニルクロライド7.52g(44mm
ol)を4分割し10分毎に添加した。同時に2N−N
aOH 23.8gを4分割し、ベンジルオキシカルボ
ニルクロライド添加の直後に加えた。4回目のベンジル
オキシカルボニルクロライド添加の直後のHPLC分析
により、原料(V)が消失していたために室温まで昇温
し、2N−NaOH水溶液を加え反応液のpHを12に
調整し、ジエチルエーテル40mlで水層を3回洗浄し
た。
【0076】得られた水層に2N−HCl水溶液を加え
pH=2とし、酢酸エチル100mlで3回抽出し、さ
らに抽出層を水100mlで洗浄後、抽出層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥、減圧濃縮し、無色粉末状結晶の目的
物(I、R1 =CH2 Ph)11.8g(収率:95
%)を得た。高速液体クロマトグラフィーによる純度は
95%であった。
【0077】1 H−NMR(CDCl3 、ppm、TM
S):δ=3.12〜3.31(2H、m、CH2 )、
4.51〜4.89(2H、m、C 2 )、4.94〜
5.22(1H、m、>C−CO)5.16(2H、
s、−O−C 2 −C6H5)、7.05〜7.39
(9H、m、arom)7.74(1H、brs、CO
)。
【0078】IR(KBr、cm-1):3067
(νOH)、1740(νC=O )、1665(νC=O )。
【0079】融点:137〜141℃実験例2 N−(ベンジルオキシカルボニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸(ラセミ体、I、R 1 =CH 2 Ph)の合成(2) 300ml四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、
温度計付きpH計とコンデンサーをセットし、ラセミ体
の1,2,3,4ーテトラヒドロイソキノリン−3−カ
ルボン酸(V)10.0g(56mmol)と水140
mlを入れ攪拌しスラリーとした。この反応溶液を氷冷
し、2N−NaOH水溶液28mlを加えた後に、ベン
ジルオキシカルボニルクロライド10.6g(62mm
ol)を4分割し10分毎に添加した。同時に2N−N
aOH 33.7gを4分割し、ベンジルオキシカルボ
ニルクロライド添加の直後に加えた。4回目のベンジル
オキシカルボニルクロライド添加の直後のHPLC分析
により、原料(V)が消失していたために室温まで昇温
し、2N−NaOH水溶液を加え反応液のpHを12に
調整し、ジエチルエーテル56mlで水層を3回洗浄し
た。
【0080】得られた水層に2N−HCl水溶液を加え
pH=2とし、酢酸エチル140mlで3回抽出し、さ
らに抽出層を水140mlで洗浄後、抽出層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥、減圧濃縮し、無色粉末状結晶の目的
物(I、R1 =CH2 Ph)16.7g(収率:95
%)を得た。高速液体クロマトグラフィーによる純度は
95%であった。
【0081】IR(KBr、cm-1):3067
(νOH)、1740(νC=O )、1665(νC=O )。
【0082】融点:109〜112℃実験例3 (3S)−N−(ターシャリーブチルオキシ
カルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸(I、R 1 =C(CH 3 3 )の
合成 50mlナス型フラスコに、温度計、マグネチックスタ
ーラーをセットし、(3S)−1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(V)1.77g
(10mmol)、1,4−ジオキサン20ml、水1
0mlを加えた。
【0083】反応溶液を氷冷し2N−NaOH10ml
を加えてから、二炭酸ジ−t−ブチル2.40g(11
mmol)を添加し、添加後氷浴をはずし室温で6時間
攪拌した。ついで、反応液を1/3まで減圧濃縮してか
ら酢酸エチル30mlを加え、5%クエン酸水溶液を用
いて反応液のpH=3.5に調整し、酢酸エチル層を分
離した、さらに水層を15mlの酢酸エチルで2回抽出
し、先の酢酸エチル層とあわせて、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、濃縮し、無色粉末状結晶の目的物(I、R
1 =C(CH3 3 )2.46g(収率:89%)を得
た。高速液体クロマトグラフィーによる純度は93%で
あった。得られた化合物は、NMRからイソキノリン骨
格の2位の窒素原子に導入されたターシャリーブチルオ
キシカルボニル基の立体配置異性体のほぼ1対1の混合
物であった。
【0084】1 H−NMR(CDCl3 、ppm、TM
S):δ=1.40(4.5H、s、C 3 )、(4.
5H、s、C 3 )、3.07〜3.28(2H、m、
2)、4.42〜4.66(2H、m、C 2 )、
4.70〜5.13(1H、m、>C−CO)、7.
08〜7.19(4H、m、arom)、9.04(1
H、brs、COO)。
【0085】IR(KBr、cm-1):2982
(νOH)、1750(νC=O )、1637(νC=O )。
【0086】融点:123℃実施例1 (3S)−N−カルボキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物
(II)の合成(1) 50ml三つ口フラスコに、温度計、コンデンサーをセ
ットし、(3S)−N−(ベンジルオキシカルボニル)
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カ
ルボン酸1.0g(3.2mmol)、ベンゼン10m
l、塩化チオニル0.42g(3.5mmol)をいれ
て室温で1日間攪拌した。反応終了後に反応液を濃縮
し、得られた黄色結晶をベンゼンで再結晶し無色鱗片状
結晶の目的物(II)0.25g(収率:38%)を得
た。ガスクロマトグラフィーによる純度は100%であ
った。
【0087】1 H−NMR(CDCl3 、ppm、TM
S):δ=3.05(1H、dd、J=11.87H
z、15.33Hz、C 2 )、3.31(1H、d
d、J=4.45Hz、15.58Hz、C 2 )、
4.36(1H、dd、J=4.45Hz、11.87
Hz、>C−CO)、4.52(1H、d、J=1
6.82Hz、C 2 )、5.00(1H、d、J=1
6.82Hz、CH2 )、7.19〜7.64(4H、
m、arom)。
【0088】IR(KBr、cm-1):1844(ν
C=O )、1773(νC=O )。
【0089】融点:172℃ 元素分析:C119 NO3 としての 計算値:C 65.02%、H 4.46%、N 6.
89%、O 23.62% 実測値:C 65.47%、H 4.47%、N 6.
70%、O 23.36%実施例2 (3S)−N−カルボキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物
(II)の合成(2) 200ml四つ口フラスコに、温度計、コンデンサーを
セットし、(3S)−N−(ベンジルオキシカルボニ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3
−カルボン酸15.57g(50mmol)、ベンゼン
156ml、塩化チオニル6.54g(55mmol)
をいれて室温で4日間攪拌した。反応は高速液体クロマ
トグラフィーで追跡し、原料である(3S)−N−(ベ
ンジルオキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−3−カルボン酸が消失した時点を反
応終了とした。
【0090】反応後にスラリーを濾過し、得られた結晶
を13.6gのベンゼンで洗浄し、さらに40℃で減圧
乾燥し7.65gの目的物粗結晶を得た。この粗結晶を
300mlのジクロロメタンに分散し、不溶物を除去の
後に、ジクロロメタン層を濃縮し得られた結晶を40℃
で減圧乾燥し薄黄色粉末状結晶の目的物(II)6.85
g(収率:67%)を得た。ガスクロマトグラフィーに
よる純度は100%であった([α]D 30=−268.6
° C=0.5 in CH2 Cl2 )。生成物は実施例
1における生成物のIRチャートとの比較、およびガス
クロマトグラフィーにおける保持時間から、化合物(I
I)と同定した。
【0091】実施例3 (3S)−N−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸無水物(II)の合成(3) (3S)−N−(ベンジルオキシカルボニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸46.7g(0.15mol)を用いて実施例1と同
様にして、薄黄色粉末状結晶の目的物(II)18.3g
(収率:63%)を得た。ガスクロマトグラフィーによ
る純度は100%であった([α]D 30=−271.0°
C=0.5 in CH2 Cl2 )。生成物は実施例1
における生成物のIRチャートとの比較、およびガスク
ロマトグラフィーにおける保持時間から、化合物(II)
と同定した。
【0092】実施例4 N−カルボキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物
(ラセミ体、II)の合成(4) 200ml四つ口フラスコに、温度計、コンデンサーを
セットし、実験例2で得られたラセミ体のN−(ベンジ
ルオキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−3−カルボン酸12.4g(40mmo
l)、ベンゼン156ml、塩化チオニル6.54g
(44mol)をいれて室温で3日間攪拌した。反応は
高速液体クロマトグラフィーで追跡し、原料であるN−
(ベンジルオキシカルボニル)−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸が消失した時点
を反応終了とした。
【0093】反応後にスラリーを濾過し、得られた結晶
を12gのベンゼンで洗浄し、さらに40℃で減圧乾燥
し5.95gの目的物の粗結晶を得た。この粗結晶を3
00mlのジクロロメタンに分散し、不溶物を除去の後
に、ジクロロメタン層を濃縮し得られた結晶を40℃で
減圧乾燥し薄黄色粉末状結晶の目的物(II)5.36g
(収率:66%)を得た。ガスクロマトグラフィーによ
る純度は100%であった。生成物はI.R.およびガ
スクロマトグラフィーにおける保持時間から、化合物
(II)と同定した。
【0094】IR(KBr、cm-1):1842(ν
C=O )、1773(νC=O )。
【0095】融点:156℃実施例5 (3S)−N−カルボキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物
(II)の合成(5) 100ml四つ口フラスコに、温度計、コンデンサーを
セットし、(3S)−N−(ターシャリーブチルオキシ
カルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸1.38g(5mmol)、ジク
ロロメタン14ml、塩化チオニル0.66g(5.5
mol)をいれて室温で4時間攪拌した。反応は高速液
体クロマトグラフィーで追跡し、原料である(3S)−
N−(ターシャリーブチルオキシカルボニル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸が消失した時点を反応終了とした。反応後に不溶部を
濾別し、その不溶部を20mlのジクロロメタンで洗浄
し、母液と洗浄液をあわせたものを濃縮後得られた結晶
を40℃で減圧乾燥し、薄黄色粉末状結晶の目的物(I
I)0.59gを得た。(収率:58%)。ガスクロマ
トグラフィーによる純度は94%であった。
【0096】生成物は実施例1における生成物のIRチ
ャートとの比較、およびガスクロマトグラフィーにおけ
る保持時間から、化合物(II)と同定した。
【0097】実施例6 (3S)−N−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸無水物(II)の合成(6) 100ml四つ口フラスコに、温度計、コンデンサーを
セットし、(3S)−N−(ターシャリーブチルオキシ
カルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸2.77g(10mmol)、酢
酸エチル50ml、トリエチルアミン1.21g(22
mmol)を入れ室温で攪拌した。その反応溶液に、酢
酸エチル10mlに溶かした塩化チオニル1.31g
(11mmol)を一気に添加し、室温で24時間攪拌
した。反応は高速液体クロマトグラフィーで追跡し、原
料である(3S)−N−(ターシャリーブチルオキシカ
ルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン−3−カルボン酸が消失した時点を反応終了とした。
反応後さらに酢酸エチル200mlを加え30分攪拌
後、スラリーとなっているトリエチルアミン塩酸塩を濾
過で除去、ケーキを10mlの酢酸エチルで洗浄後、母
液を濃縮後得られた結晶を40℃で減圧乾燥し、褐色粉
末状結晶の目的物(II)1.81gを得た。(収率:8
9%)。ガスクロマトグラフィーによる純度は100%
であった([α]D30は−265.3゜C=0.5 i
n CH2 Cl2 )。生成物は実施例1における生成物
のIRチャートとの比較、およびガスクロマトグラフィ
ーにおける保持時間から、化合物(II)と同定した。
【0098】実施例7 (3S)−N−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸無水物(II)の合成(7) 100ml四つ口フラスコに、温度計、コンデンサーを
セットし、(3S)−N−(ターシャリーブチルオキシ
カルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸2.77g(10mmol)、酢
酸エチル50ml、トリエチルアミン1.21g(22
mmol)を入れ室温で攪拌した。その反応溶液に、酢
酸エチル10mlに溶かしたトリホスゲン1.19g
(11mmol)を一気に添加し、76℃で8時間攪拌
した。ここで酢酸エチル10mlに溶かしたトリホスゲ
ン1.19g(11mmol)を追加し、さらに76℃
で8時間攪拌した。
【0099】反応後、反応液に酢酸エチル200mlを
加え30分攪拌後、スラリーとなっているトリエチルア
ミン塩酸塩を濾過で除去、ケーキを10mlの酢酸エチ
ルで洗浄後、母液を濃縮後得られた結晶を40℃で減圧
乾燥し、褐色粉末状結晶2.00gを得た。得られた褐
色結晶を100mlでヘキサンでスラッジング(残留し
ているトリホスゲンの除去)し、濾過、ケーキをヘキサ
ン5mlで洗浄の後、結晶部を40℃で乾燥し茶色粉末
状結晶の目的物(II)1.86g(収率=91%)を得
た。ガスクロマトグラフィーによる純度は100%であ
った。生成物は実施例1における生成物のIRチャート
との比較、およびガスクロマトグラフィーにおける保持
時間から、化合物(II)と同定した。
【0100】実施例8 (3S)−N−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸無水物(II)の合成(8) 100ml三つ口フラスコに、マグネチックスターラ
ー、温度計とコンデンサーをセットし、(3S)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸(V)1.77g(10mmol)とジクロロメタン
50mlを入れ室温で攪拌した。この反応溶液にトリホ
スゲン0.99g(3.3mmol)を加え室温で10
時間、40℃で11時間反応さた。反応終了後、反応系
から副生成物である(3S)−1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノリン−3−カルボン酸塩酸塩を濾過で結
晶として取り除き、ケーキを50mlのジクロロメタン
で洗浄し、濾過母液とあわせて濃縮し乾固した。この母
液を濃縮して得られた結晶に15mlのジクロロメタン
を入れ、一旦結晶を溶解させてから、n−ヘキサン10
0mlを加え結晶を晶析させ、濾過し、結晶部を乾燥し
て淡黄色粉末状結晶の目的物(II)0.42g(収率:
21%)を得た。ガスクロマトグラフィーによる純度は
90%であった([α]D30は−263.1゜C=0.
5 in CH2 Cl2 )。生成物は実施例1における
生成物のIRチャートとの比較、およびガスクロマトグ
ラフィーにおける保持時間から、化合物(II)と同定し
た。
【0101】実施例9 (3S)−N−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸無水物(II)の合成(9) 100ml三つ口フラスコに、マグネチックスターラ
ー、温度計とコンデンサーをセットし、(3S)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸(V)1.77g(10mmol)とジクロロメタン
50mlを入れ、この反応溶液にトリホスゲン0.99
g(3.3mmol)を加え、室温で攪拌した。この際
反応系にトリエチルアミン2.02g(20mol)を
1.5時間毎に、3回に分けて添加した。トリエチルア
ミン添加後室温で10時間、40℃で11時間反応さ
た。反応終了後、反応系から未反応の(3S)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸を濾過で結晶として取り除き、ケーキを50mlのジ
クロロメタンで洗浄し、濾過母液とあわせて濃縮し、乾
固した。この母液を濃縮して得られた結晶に160ml
の酢酸エチル入れ、60℃に加温しスラッジングの後に
不溶部分であるトリエチルアミン塩酸塩を濾過で取り除
き、酢酸エチル可溶部を、濃縮し乾固させた。この酢酸
エチル層を濃縮して得られた結晶に15mlのジクロロ
メタンを加え一旦結晶を溶解させてから、n−ヘキサン
100mlを加え結晶を晶析させ、薄オレンジ色粉末状
結晶の目的物を1.01g(収率:50%)得た。ガス
クロマトグラフィーによる純度は97%であった。生成
物は実施例1における生成物のIRチャートとの比較、
およびガスクロマトグラフィーにおける保持時間から、
化合物(II)と同定した。
【0102】実施例10 (3S)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリ
ーブチルアミド(IV、R 2 =C(CH 3 3 )の合成
(1) 10mlナス型フラスコに、マグネチックスターラーと
コンデンサーをセットし、(3S)−N−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸無水物(II)0.41g(2mmol)、ジクロ
ロメタン4ml、を加え室温で攪拌した。
【0103】この反応溶液にターシャリーブチルアミン
0.16g(2.2mmol)添加し、その直後にG.
C分析を行ったところ原料(II)が消失していたので、
反応液をそのま減圧濃縮し、得られた茶色のペースト状
物質をn−ヘキサンで再結晶し、無色パウダー状の結晶
の目的物(IV、R2 =C(CH3 3 )を0.29g
(収率:62%)得た。ガスクロマトグラフィーによる
純度は99%であった。
【0104】1 H−NMR(CDCl3 、ppm、TM
S):δ=1.35(9H、s、−C(C 3 3 )、
2.85(1H、dd、J=10.39Hz、16.3
3Hz、C 2 )、3.21(1H、dd、J=4.9
5Hz、16.33Hz、C 2 )、3.31(1H、
brs、>N、exchanged with D2
O)、3.59(1H、dd、J=4.95Hz,1
0.39Hz、>−CONH−)3.99〜4.11
(2H、m、C 2 )、7.12〜7.27(4H、
m、arom)、7.21(1H、brs、>H−CO
−、exchanged with D2O)。
【0105】IR(KBr、cm-1):3362
(νNH)、3264(νNH)、1653(νC=O )、1
528(δNH)。
【0106】融点:92〜95℃ 元素分析:C14H20N2Oとしての計算値:C 7
2.38%、H 8.68%、N 12.06%、O
6.89% 実測値:C 72.40%、H 8.83%、N 1
1.78%、O 6.99%実施例11 (3S)−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミ
ド(IV、R 2 =C(CH 3 3 )の合成(2) 100ml三つ口フラスコに、温度計、塩化カルシウム
管を付けたコンデンサーをセットし、ターシャリーブチ
ルアミン50mlを加えマグネチックスターラーを用い
て室温で攪拌した。この溶液に、実施例2で得られた
(3S)−N−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物(II)5.0
g(25mmol)を1gずつ1分間隔で投入し。30
分間攪拌した。反応終了後、反応溶液を濃縮し、得られ
た結晶を水57mlでスラッジングし、結晶部を乾燥し
て、乳白色パウダー状結晶5.66gを得た。更に、先
の結晶に水57mlとジクロロメタン10mlを加えて
から、2N−HCl水溶液でpH=4にしてからジクロ
ロメタン層を分離した。水層をさらに10mlのジクロ
ロメタンで洗浄した後に水層を一部濃縮してから、2N
−NaOH水溶液でpH=9以上にし、晶析してきた結
晶を濾取し、ケーキを5mlの水で2回洗浄、45℃で
真空乾燥して無色パウダー状の結晶の目的物(IV、R2
=C(CH3 3 )4.20g(収率:74%)を得
た。高速液体クロマトグラフィーによる純度は99%
で、またガスクロマトグラフィーによる純度は99%で
あった。またキラルセルODによる分析結果から光学純
度は99.2%e.e.となった(融点=95〜96
℃、[α]D 30=−107.9°(C=1 in MeO
H))。生成物は実施例10における生成物のIRチャ
ートとの比較、およびガスクロマトグラフィーにおける
保持時間から、化合物(IV)と同定した。
【0107】実施例12 1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルア
ミド(ラセミ体、IV、R 2 =C(CH 3 3 )の合成
(3) 100ml三つ口フラスコに、温度計、塩化カルシウム
管を付けたコンデンサーをセットし、ターシャリーブチ
ルアミン50mlを加えマグネチックスターラーを用い
て室温で攪拌した。この溶液に、実施例4で得られたラ
セミ体のN−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン−3−カルボン酸無水物(II)5.0g
(25mmol)を1gずつ1分間隔で投入し。30分
間攪拌した。反応終了後、反応溶液を濃縮、乾固して得
られた結晶に水57mlとジクロロメタン10mlを加
え、2N−HCl水溶液でpH=4にしてからジクロロ
メタン層を分離した。水層をさらに10mlのジクロロ
メタンで洗浄した後に水層を一部濃縮してから、2N−
NaOH水溶液でpH=9以上にし、晶析してきた結晶
を濾取し、ケーキを5mlの水で2回洗浄、45℃で真
空乾燥して無色パウダー状の結晶の目的物(ラセミ体、
IV、R2 =C(CH3 3 )を4.00g(収率:70
%)得た。高速液体クロマトグラフィーによる純度は9
7%で、またガスクロマトグラフィーによる純度は97
%であった。生成物はI.R.および、ガスクロマトグ
ラフィーにおける保持時間から、化合物(IV)と同定し
た。
【0108】IR(KBr、cm-1):3341
(νNH)、3254(νNH)、1655(νC=O )、1
522(δNH)。
【0109】融点:104〜105℃実施例13 (3S)−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミ
ド(IV、R 2 =C(CH 3 3 )の合成(4) 1L四つ口フラスコに温度計とコンデンサーをセット
し、実施例3で得られた(3S)−N−カルボキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸無水物(II)5.08g(25mmol)と50
0mlのジクロロメタンを入れ室温で攪拌し溶解させ
た。この反応溶液にジクロロメタン250mlに溶かし
たターシャリーブチルアミン2.01g(28mmo
l)を1時間かけて滴下した。室温で4時間攪拌後反応
を停止し、液量が約1/10になるまで、減圧にて溶媒
を留去した。この溶液に水100mlを加え2N−HC
lを用いてpH=4に調整し水層を分離した。更に得ら
れた水層をジクロロメタン50mlで洗浄した後、2N
−NaOHでpH=12にし結晶を晶析させ濾過し、ケ
ーキを5mlの水で3回洗浄、45℃で真空乾燥して無
色パウダー状の結晶の目的物(IV、R2 =C(CH3
3 )を4.13g(収率:71%)得た。高速液体クロ
マトグラフィーによる純度は97%で、またガスクロマ
トグラフィーによる純度は98%であった。キラルセル
ODによる分析結果から光学純度は99.6%e.e.
となった。(融点=96〜97℃、[α]D 30=−10
8.6°(C=1in MeOH))生成物は実施例1
における生成物のIRチャートとの比較、およびガスク
ロマトグラフィーにおける保持時間から、化合物(IV)
と同定した。
【0110】実施例14 (3S)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリ
ーブチルアミド(IV、R 2 =C(CH 3 3 )の合成
(5) 100ml三つ口フラスコに、温度計付きpH計とコン
デンサーをセットし、実施例3で得られた(3S)−N
−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸無水物(II)5.08g(25m
mol)とジクロロメタン50mlを入れ、0℃で攪拌
した。この反応溶液にジクロロメタン25mlに溶かし
たターシャリーブチルアミン2.01g(28mmo
l)を約50分かけて滴下した。反応の追跡はガスクロ
マトグラフィー並びに高速液体クロマトグラフィーを用
いて行い、滴下終了後約2時間攪拌を続けた後、反応を
停止した。この淡黄色透明の反応溶液を200mlビー
カーに移し、更に水100mlを入れ、室温で2N−H
Cl水溶液を用いてpHを4にし、水層を分離し、、更
に50mlのジクロロメタンにて水層を洗浄した。
【0111】得られた無色透明の水層に、室温で2N−
NaOH水溶液を加えpHを約12にして結晶を晶析さ
せ、濾過し、ケーキを5mlの水で3回洗浄、45℃で
真空乾燥して無色パウダー状の結晶の目的物(IV、R2
=C(CH3 3 )を3.08g(収率:53%)得
た。高速液体クロマトグラフィーによる純度は84%
で、またガスクロマトグラフィーによる純度は98%で
あった。キラルセルODによる分析結果から光学純度は
99.9%e.e.となった。(融点=93〜95℃、
[α]D 30=−110.0°(C=1 in MeO
H))生成物は実施例1における生成物のIRチャート
との比較、およびガスクロマトグラフィーにおける保持
時間から、化合物(IV)と同定した。
【0112】実施例15 (3S)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリ
ーブチルアミド(IV、R 2 =C(CH 3 3 )の合成
(6) 500ml三つ口フラスコに、温度計付きpH計とコン
デンサーをセットし、実施例3で得られた(3S)−N
−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸無水物(II)3.05g(15m
mol)とジクロロメタン300mlを入れ、0℃で攪
拌した。この反応溶液にジクロロメタン150mlに溶
かしたターシャリーブチルアミン1.21g(17mm
ol)を約1時間かけて滴下した。反応の追跡はガスク
ロマトグラフィー並びに高速液体クロマトグラフィーを
用いて行い、滴下終了後約24時間攪拌を続けた後、反
応を停止した。この淡黄色透明の反応溶液を、液量が約
1/10になるまで、減圧にて溶媒を留去し、200m
lビーカーに移し、更に水60mlを入れ、室温で2N
−HCl水溶液を用いてpHを4にし、水層を分離し、
更に30mlのジクロロメタンにて水層を洗浄した。
【0113】得られた無色透明の水層に、室温で2N−
NaOH水溶液を加えpHを約12にして結晶を晶析さ
せ、濾過し、ケーキを5mlの水で4回洗浄、45℃で
真空乾燥して無色パウダー状の結晶の目的物(IV、R2
=C(CH3 3 )を2.41g(収率:69%)得
た。高速液体クロマトグラフィーによる純度は92%
で、またガスクロマトグラフィーによる純度は99%で
あった。キラルセルODによる分析結果から光学純度は
99.8%e.e.となった。(融点=95〜96℃、
[α]D 30=−108.0°(C=1 in MeO
H))生成物は実施例1における生成物のIRチャート
との比較、およびガスクロマトグラフィーにおける保持
時間から、化合物(IV)と同定した。
【0114】実施例16 (3S)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリ
ーブチルアミド(IV、R 2 =C(CH 3 3 )の合成
(7) 500ml三つ口フラスコに、温度計付きpH計とコン
デンサーをセットし、ジクロロメタン150mlとター
シャリーブチルアミン1.21g(17mmol)を入
れ室温で攪拌した。この反応溶液に実施例3で得られた
(3S)−N−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物(II)3.0
5g(15mmol)とジクロロメタン300mlに溶
かした溶液を約1時間で滴下した。反応の追跡はガスク
ロマトグラフィー並びに高速液体クロマトグラフィーを
用いて行い、滴下終了後約6時間攪拌を続けた後、反応
を停止した。この淡黄色透明の反応溶液を、液量が約1
/10になるまで、減圧にて溶媒を留去し、200ml
ビーカーに移し、更に水60mlを入れ、室温で2N−
HCl水溶液を用いてpHを4にし、水層を分離し、、
更に30mlのジクロロメタンにて水層を洗浄した。
【0115】得られた無色透明の水層に、室温で2N−
NaOH水溶液を加えpHを約12にして結晶を晶析さ
せ、濾過し、ケーキを5mlの水で3回洗浄、45℃で
真空乾燥して無色パウダー状の結晶の目的物(IV、R2
=C(CH3 3 )を2.40g(収率:69%)得
た。高速液体クロマトグラフィーによる純度は91%
で、またガスクロマトグラフィーによる純度は99%で
あった。キラルセルODによる分析結果から光学純度は
99.4%e.e.となった。(融点=95〜96℃、
[α]D 30=−106.6°(C=1 in MeO
H))生成物は実施例1における生成物のIRチャート
との比較、およびガスクロマトグラフィーにおける保持
時間から、化合物(IV)と同定した。
【0116】実施例17 (3S)−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリ
ーブチルアミド(IV、R 2 =C(CH 3 3 )の合成
(8)〜N−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン−3−カルボン酸無水物(II)を取り出
さない方法〜 100ml四ツ口フラスコに、温度計とコンデンサーを
セットし、(3S)−N−(ベンジルオキシカルボニ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3
−カルボン酸3.11g(10mmol)、ジクロロメ
タン50ml、塩化チオニル1.31g(11mmo
l)をいれて室温で2日間攪拌した。この反応溶液に室
温でターシャリーブチルアミン0.80g(11mmo
l)をジクロロメタン5mlに溶解させた溶液を添加
し、添加後約3時間室温で攪拌を続けた後、反応を停止
した。得られた淡黄色微濁の反応溶液を濾過し、不溶物
を除去の後に水200mlを加え、室温で2N−HCl
水溶液を用いてpHを4にし、水層を分離し、更に30
mlのジクロロメタンにて水層を洗浄した。得られた無
色透明の水層に、室温で2N−NaOH水溶液を加えp
Hを約12にして結晶を晶析させ、濾過し、ケーキを5
mlの水で3回洗浄、45℃で真空乾燥して乳白色パウ
ダー状の結晶の目的物(IV、R2 =C(CH3 3 )を
1.11g((3S)−N−(ベンジルオキシカルボニ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3
−カルボン酸からの収率:48%)得た。高速液体クロ
マトグラフィーによる純度は88%で、またガスクロマ
トグラフィーによる純度は97%であった。キラルセル
ODによる分析結果から光学純度は99.6%e.e.
となった。(融点=96〜97℃、[α]D 30=−10
8.1°(C=1 in MeOH))生成物は実施例
1における生成物のIRチャートとの比較、およびガス
クロマトグラフィーにおける保持時間から、化合物(I
V)と同定した。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (ただし、式中R1 は−C(CH3 3 ,−CH2 Ph
    でありラセミ体でも光学活性体でもよい)で表されるN
    −(置換オキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラ
    ヒドロイソキノリン−3−カルボン酸と塩化チオニル、
    臭化チオニル、三塩化リン、オキシ塩化リン、三臭化リ
    ン、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲンから成る群か
    ら選ばれる少なくとも1種のハロゲン化物を反応させる
    ことにより、一般式(II) 【化2】 (ただしラセミ体でも光学活性体でもよい)で表され
    る、N−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイ
    ソキノリン−3−カルボン酸無水物を生成せしめ、つい
    で一般式(III ) 【化3】 (ただし、式中R2 は−C(CH3 3 である)で表さ
    れるターシャリーブチルアミンと反応させることからな
    る、一般式(IV) 【化4】 (ただし、式中R2 は−C(CH3 3 であり、ラセミ
    体でも光学活性体でも良い)で表される1,2,3,4
    −テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャ
    リーブチルアミドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)の化合物として、R1
    が−CH2 Phで表されるN−(ベンジルオキシカルボ
    ニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
    3−カルボン酸を用いることを特徴とする、請求項1記
    載の一般式(IV)で表される1,2,3,4−テトラヒ
    ドロイソキノリンカルボン酸ターシャリーブチルアミド
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ハロゲン化合物として塩化チオニル
    を用いることを特徴とする請求項1または2記載の一般
    式(IV)で表される1,2,3,4−テトラヒドロイソ
    キノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)で表されるN−(置換
    オキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイ
    ソキノリン−3−カルボン酸が光学活性な(S)−体で
    あることを特徴とする、請求項1、2または3記載の光
    学活性な(3S)−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
    キノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記一般式(I)で表されるN−(置換
    オキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイ
    ソキノリン−3−カルボン酸が光学活性な(R)−体で
    あることを特徴とする、請求項1、2または3記載の光
    学活性な(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
    キノリン−3−カルボン酸ターシャリーブチルアミドの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(V) 【化5】 で表される1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
    −3−カルボン酸(ただし、ラセミ体でも光学活性体で
    もよい)をトリホスゲンと反応させることにより、一般
    式(II) 【化6】 で表されるN−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒ
    ドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物を生成せし
    め、ついで一般式(III ) 【化7】 (ただし、式中R2 は−C(CH3 3 である)で表さ
    れるターシャリーブチルアミンと反応させることからな
    る、一般式(IV) 【化8】 (ただし、式中R2 は−C(CH3 3 であり、ラセミ
    体でも光学活性体でも良い)で表される1,2,3,4
    −テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャ
    リーブチルアミドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記一般式(V)で表される1,2,
    3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸を
    トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−
    (ジメチルアミノ)ピリジン類等の第3級アミン存在下
    にトリホスゲンと反応させることからなる請求項6記載
    の1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カ
    ルボン酸ターシャリーブチルアミドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記一般式(V)で表される1,2,
    3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸が
    光学活性な(S)−体であることを特徴とする請求項6
    または7記載の光学活性な(3S)−1,2,3,4−
    テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリ
    ーブチルアミドの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記一般式(V)で表される1,2,
    3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸が
    光学活性な(R)−体であることを特徴とする請求項6
    または7記載の光学活性な(3R)−1,2,3,4−
    テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ターシャリ
    ーブチルアミドの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記一般式(II)で表される光学活性
    な(3S)−N−カルボキシ−1,2,3,4−テトラ
    ヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物。
  11. 【請求項11】 前記一般式(II)で表される光学活性
    な(3R)−N−カルボキシ−1,2,3,4−テトラ
    ヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物。
  12. 【請求項12】 一般式(I) 【化9】 (ただし、式中R1 は−C(CH3 3 ,−CH2 Ph
    でありラセミ体でも光学活性体でもよい)で表されるN
    −(置換オキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラ
    ヒドロイソキノリン−3−カルボン酸と塩化チオニル、
    臭化チオニル、三塩化リン、オキシ塩化リン、三臭化リ
    ン、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲンから成る群か
    ら選ばれる少なくとも1種のハロゲン化物を反応させる
    ことから成る、一般式(II) 【化10】 (ただしラセミ体でも光学活性体でもよい)で表され
    る、N−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイ
    ソキノリン−3−カルボン酸無水物の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記一般式(I)の化合物として、R
    1 が−CH2 Phで表されるN−(ベンジルオキシカル
    ボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
    −3−カルボン酸を用いることを特徴とする、請求項1
    2記載の一般式(IV)で表される1,2,3,4−テト
    ラヒドロイソキノリンカルボン酸無水物の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記ハロゲン化合物として塩化チオニ
    ルを用いることを特徴とする請求項12または13記載
    の一般式(II)で表される1,2,3,4−テトラヒド
    ロイソキノリン−3−カルボン酸無水物の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記一般式(I)で表されるN−(置
    換オキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ
    イソキノリン−3−カルボン酸が光学活性な(S)−体
    であることを特徴とする、請求項12、13または14
    記載の光学活性な(3S)−1,2,3,4−テトラヒ
    ドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記一般式(I)で表されるN−(置
    換オキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ
    イソキノリン−3−カルボン酸が光学活性な(R)−体
    であることを特徴とする、請求項12、13または14
    記載の光学活性な(3R)−1,2,3,4−テトラヒ
    ドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記一般式(V) 【化11】 で表される1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
    −3−カルボン酸(ただし、ラセミ体でも光学活性体で
    もよい)をトリホスゲンと反応させることから成る、一
    般式(II) 【化12】 で表されるN−カルボキシ−1,2,3,4−テトラヒ
    ドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記一般式(V)で表される1,2,
    3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸を
    トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−
    (ジメチルアミノ)ピリジン類等の第3級アミン存在下
    にトリホスゲンと反応させることからなる請求項17記
    載の1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−
    カルボン酸無水物の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記一般式(V)で表される1,2,
    3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸が
    光学活性な(S)−体であることを特徴とする請求項1
    7または18記載の光学活性な(3S)−1,2,3,
    4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物
    の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記一般式(V)で表される1,2,
    3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸が
    光学活性な(R)−体であることを特徴とする請求項1
    7または18記載の光学活性な(3R)−1,2,3,
    4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸無水物
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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