JPH10291097A - 粉末成形機における成形品搬出装置 - Google Patents

粉末成形機における成形品搬出装置

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JPH10291097A
JPH10291097A JP10153897A JP10153897A JPH10291097A JP H10291097 A JPH10291097 A JP H10291097A JP 10153897 A JP10153897 A JP 10153897A JP 10153897 A JP10153897 A JP 10153897A JP H10291097 A JPH10291097 A JP H10291097A
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靖雄 坂本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下パンチ固定式粉末成形機の場合はダイプレ
ートが上下動するため、シュート70で次工程装置に直
結して自動化することができない。 【解決手段】 シュート70を中間で下側シュート71
(次工程装置に固定)と上側シュート72(ダイプレー
トに固定)とに分割し、上・下両シュートの相対する端
部がダイプレートの上下動の下死点で連結するよう設定
し、且つ上・下両シュートの連結時のみ成形品Mを通過
させるゲート80を、上側シュート72の下端部に設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は粉末成形機から成
形品を搬出する装置に関するものであつて、特に下パン
チ固定,ダイ可動式の粉末成形機と次工程装置とを直結
し得るシュートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】粉末冶金における粉末の成形を焼結歯車
を例として略述すると、(図5参照)歯車の歯形を成形
するダイ10,下パンチ20および歯車の軸孔を成形す
るコアロッド30で形成するダイキャビティ内に充填し
た原料粉末を、上パンチ40と下パンチ20との間に圧
縮することにより、所望の形状の製品(成形品)が得ら
れる。
【0003】粉末の成形に際し、圧粉密度の均一化を図
るためダイと下パンチとは相対的に上下動する訳である
が、そのいずれをプレスに固定するかにより、ダイセッ
トの組み方がダイ固定,下パンチ可動式と、一般にウイ
ズドロアルダイセットと呼ばれる下パンチ固定,ダイ可
動式とに大別されるが、両方式とも粉末成形の基本的原
理に差違はない。
【0004】図5に粉末成形の1サイクルを示す。なお
実際には後者の方式を用いることが多いが、原料粉フィ
ーダーの作動を分り易く説明する都合上、図にはフィー
ダーの動きが同一平面に表わされる前者のダイ固定,下
パンチ可動式の場合を示してある。図の(イ)はダイ1
0内に充填された粉末を圧縮成形した状態で、図から上
パンチ40を上昇させた後、下パンチ20をダイ10の
上面即ちダイプレート51の上面と揃う位置まで上昇さ
せれば、(ロ)図の如く成形品がダイから押し出され
る。
【0005】次いで原料粉のフィーダー60を待機位置
からダイの方に作動させ、ダイ上の成形品をフィーダー
の前縁で押しながらダイプレート51の端まで往復させ
る。フィーダー60に押されて端に達した成形品は、ダ
イプレートの端に備えられたシュート70上を滑り降
り、粉末成形機から搬出される訳である。一方この間に
下パンチ20を所定の充填深さまで下降させ(ハ〜
ニ)、ダイ内に粉末が充填して次回の圧縮成形に続く。
なお、フィーダー60の給粉口61にはフレキシブルチ
ューブおよび原料粉ホッパーが,駆動ロッド62には油
圧などの駆動源が接続されているが、自明のことゆえ省
略した。この様なフィーダーの作動を背景に、主流とな
っている下パンチ固定式の場合を次に述べる。
【0006】図6は下パンチ固定式ダイセットの一般的
構成を示すもので、下パンチ20はグランドプレート5
2を介してプレスの基台に固定されている。一方ダイ1
0はダイプレート51に,コアロッド30はプレスの下
ラム55に固定されたコラムプレート53に装着され、
ダイプレートとコラムプレートとはグランドプレートを
貫通するコラム54で連結されている。図の左側のよう
に充填した粉末を圧縮成形後、下ラムを引き下げればダ
イ10とコアロッド30が一体に下降し、図の右側の如
くダイと下パンチの上端面が揃った所(ダイの昇降の下
死点)で、成形品がダイから排出される。この成形品を
フィーダーがシュート70に送ることは前述のダイ固定
式の場合と同様である。
【0007】この様に、下パンチ固定式ダイセットの場
合は粉末成形の1サイクルごとに、ダイプレート51が
充填深さと等しい落差で上下に動く。従ってダイプレー
トに上端を固定されているシュート70も一緒に上下す
る訳であるが、例えば長さが60mmのバルブガイドを
圧縮比2.5で成形する場合、この落差は150mmに
及ぶことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この様なシュート70
の上下動のために、下パンチ固定式ダイセットの場合は
シュートの下端をフリーにして成形品はその下端から自
由落下させるほかなく、成形に続く次工程装置にシュー
ト70の下端を連結しての,一貫自動化ラインを形成す
ることができなかった。
【0009】ちなみに、シュートを伸縮性なりフレキシ
ブルなものにして連結するにしてもその適用範囲は限定
され、また自由落下の場合は落下する時期が一定しない
と、成形品の落下距離も次工程への供給タイミングもバ
ラツクことになる。この様な次第で、次工程に支障なく
連結できる下パンチ固定式ダイセット用のシュートの開
発が求められていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明はシュートを中
間で二つの部材、即ちその上端がダイプレートに固定さ
れて下端はフリーな上側シュートと,その下端が次工程
装置に固定され上端はフリーな下側シュートとに分割
し、ダイプレートが昇降の下死点まで下りた所で上側シ
ュートと下側シュートの相対する端部が連結するよう構
成するとともに、上・下両シュートの連結時のみ成形品
を通過させるゲートを上側シュートの下端部に設けたも
のである。これにより、成形品はダイプレートが上の方
に位置する間は上側シュート上に停められ、ダイプレー
トが下死点に達したときにのみ下側シュートに移る。か
くして成形機の稼働に連れて、成形品を自動的に一定間
隔で次工程に供給することができる。以下この発明を図
1,図2に示すその一実施例により詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施例1) 先ず図4(ロ)の如き歯車を対象にした
例を図1に示す。図において、断面コの字形の下側シュ
ート71はその下端を次工程装置(図示省略)に所定の
仰角で固定され、上端部はフリーになっている。同じく
断面コの字形の上側シュート72はその上端を粉末成形
機のダイプレート(図示省略)に所定の俯角で固定され
下端部はフリーになっている。そしてダイプレートが粉
末充填〜圧縮成形の位置では、図1の(イ)の如く上側
シュート72は下側シュート71から離れて上方に位置
し、ダイプレートが下死点まで下りた所で図(ハ)の如
く上側シュート72の下端部が下側シュート71の上端
部の内側に納まって重なるよう、それぞれの長さ,横幅
および取り付け角度が設定されている。なお通常は図示
の如く下側シュートの仰角と上側シュートの俯角を等し
くして両者を平行に取り付けるのが好ましい。
【0012】上側シュート72の下端部には、上・下両
シュートの連結時のみ成形品を通過させるためのゲート
(80)を設けてある。このゲートは、上側シュート7
2の下端部両側壁に上下方向に開けた長孔73を貫通す
るバー81と,側壁の外側でバーの左右両端に嵌めた円
板82から形成され、バー81は長孔73内を上下に移
動することができる。但し自由状態では自重のため長孔
の下端に位置する。
【0013】次にこの装置の作動を説明すると、先ずシ
ュートの上下両端にはそれぞれ粉末成形機のダイプレー
トおよび次工程装置が接続されているが、シュートが中
間で71,72の2部材に分割されているため、ダイプ
レートと一体の上側シュート72の昇降が下側シュート
71および次工程装置に伝達して支障を生じることはな
い。そして両部材が離れている間は、(ロ)の如く仮想
線で示した成形品Mはバー81に遮られ、上側シュート
72の上に停められる。次いでダイプレートとともに上
側シュート72が下降し、その下端部と下側シュート7
1の上端部とが嵌め合わさると、バー81はその両端の
円板82が下側シュート71の両側壁に当接した時点で
止まり、上側シュートはバー81を残して下降を続け、
(ハ)の如くその底が下側シュートの底に着床して連結
を完了する。
【0014】(ニ)はこの状態でのバー81の位置にお
ける断面を示したもので、図の如くバー81が成形品M
より高くなり、且つ長孔73の上部に若干の余裕がある
ように、長孔73の長さ,円板82の径,下側シュート
71の側壁の高さなどが予め設定されている。この様に
上側シュート72が下降して下側シュート71と連結す
ると同時にバー81が上がって成形品の通過を許し、成
形品はその下を通って下側シュート71に移り、かくし
て所定の間隔で次工程装置に供給される。
【0015】(実施例2) 次に図4(イ)の如き円筒
部品を対象にした例を図2に示す。図において、上側シ
ュート72は断面がコの字形で、底面には成形品の外周
面に適合する形状の溝がシュートの全長に亙って設けて
あり、シュートの上端はダイプレート(図示省略)に所
定の俯角で固定され、下端部はフリーになっている。こ
の溝の下端部には、一端がシュート72の下端に開口し
た長方形の長孔74が設けられ、また、シュート72の
側壁の端を内側に曲げてゲート80を形成している。
【0016】このゲートは、(ロ)の如く長孔74の上
方から外れた位置で成形品の端面を支えて自由な滑落を
停めるもので、左右両側に設ければより安定するが、図
示のような片側のみでも、とくに差し支えはない。なお
ゲート80の形成を側壁からでなく、底面にピンを立て
たり底面下端部の立ち上げによって形成してもよい。こ
の場合、成形品が溝から逸脱する可能性が低ければ側壁
を省くこともできる。
【0017】一方、その下端を次工程装置(図示省略)
に上側シュート72の俯角と等しい仰角で固定され、上
端部はフリーになっている下側シュート71は、少なく
ともその上端部が上側シュート72の長孔74内を上下
し得る形状,寸法に作られている。この下側シュート7
1の上面は、成形品の外周面に適合する形状の凹面にし
てある。その厚さ(高さ)は任意であって、(ハ)図で
は上側シュート72の長孔74を見せるために低く描い
てあるが、(ニ)のように高くてもよい。下側シュート
71の上端部で上側シュートの長孔74と嵌め合う(連
結する)部分の長さは、次に述べる理由から成形品の長
さの半分を越える必要がある。
【0018】次にこの装置の作動を説明すると、(イ)
の如く上下のシュート71,72が離れている間は、
(ロ)の如く仮想線で示した成形品Mはゲート80に遮
られ、上側シュート72上に停められている。この状態
から上側シュート72が下降を始め、その長孔74に下
側シュート71が嵌合して上側シュートの72溝と下側
シュート71の底面が合致した状態では、円筒上の成形
品Mはその過半(次工程側)が下側シュート71の底面
に,残り後半(ダイプレート側)が上側シュート72の
溝に乗ったまま、依然ゲート80により停められてい
る。
【0019】上側シュート72がさらに下降すると、成
形品は上側シュートの溝から離れて下側シュート71上
に残る。やがて下死点に達すると、成形品Mは(ニ)の
如くゲート80よりも高くなり、従ってゲート80を乗
り越えて下側シュート71を滑り降りる。かくしてダイ
プレートの昇降に同期した所定の間隔で次工程装置に供
給される訳である。
【0020】なお図1に示した実施例1の場合、もとも
と上下シュートには成形品が容易に自走するだけの傾斜
が付いているので必須事項ではないが、下側シュート7
1と上側シュート72が重なる(連結する)部分を例え
ば図3(イ)の如くそれぞれの当接面を窪ませて連結面
の段差をなくすと、成形品の移動がより円滑になる。
【0021】また、図2の(ハ),(ニ)の例では下側
シュート71がその凹面全面で成形品を支えているが、
これを図3(ロ)の如く下側シュート71の凹面の両側
縁で成形品を支持し、中間部は成形品から離してもよ
い。さらに、図3(ハ)の如く両側縁のみ形成して中間
部の凹面を省くことも可能である。なお下側シュートの
場合は上側シュートに比べ成形品を支持する横幅が狭い
ので、上側シュートとの連結部を除き両側に側壁を設け
て逸脱に備えることも考えられる。
【0022】
【発明の効果】以上詳述した通り、この発明によれば下
パンチ固定,ダイ可動式粉末成形機におけるダイプレー
トの上下動の落差如何に拘らず、成形品を所定の時機に
確実に次工程に供給することができる。従ってこの発明
は成形品搬出に伴うトラブルを防ぎ、製造工程の自動
化,効率化および製品品質の安定に寄与するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図4(ロ)の成形品に係る、この発明の一実施
例を説明する図面である。
【図2】図4(イ)の成形品に係る、この発明の一実施
例を説明する図面である。
【図3】この発明の実施例における細部の実施態様を説
明する図面である。
【図4】粉末冶金製品(成形品)の形状を例示する図面
である。
【図5】成形〜成形品搬出の一般的原理をダイ固定式に
ついて説明する図面である。
【図6】ダイ可動式における成形品搬出上の問題点を説
明する図面である。
【符号の説明】
10…ダイ,20…下パンチ,30…コアロッド,40
…上パンチ 51…ダイプレート,60…フィーダー,70…シュー
ト 71…下側シュート,72…上側シュート,73…長
孔,74… 80…ゲート,81…バー,82…円板。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイから押し出された成形品を、ダイプ
    レート51上を往復するフィーダー60の前縁でダイプ
    レートの端部に備えるシュート70側に移動させる下パ
    ンチ固定,ダイ可動式の粉末成形機において、シュート
    70が中間で下側シュート71(下端を次工程装置に固
    定)と上側シュート72(上端をダイプレートに固定)
    とに分割され、上下両シュートの相対する端部がダイプ
    レートの上下動の下死点で連結するよう設定され、且
    つ、上下両シュートの連結時のみ成形品Mを通過させる
    ゲート80が上側シュート72の下端部に設けられてい
    ること特徴とする、粉末成形機における成形品搬出装
    置。
  2. 【請求項2】 ゲート80が、断面コの字形の上側シュ
    ート72の下端部両側壁に上下方向に開けた長孔73を
    貫通するバー81と,該側壁の外側でバーの左右両端に
    嵌めた円板82から形成されてなる、請求項1に記載の
    粉末成形機における成形品搬出装置。
  3. 【請求項3】 上側シュート72の底面に円筒状成形品
    の外周面に適合する形状の溝をシュートの全長に亙って
    備え、この溝の下端部には、一端がシュート72の下端
    に開口する長方形の長孔74およびゲート80を備え、
    上面が円筒状成形品の外周面に適合する凹面の下側シュ
    ート71はその上端部が上側シュート72の長孔74内
    を上下し得る形状である、請求項1に記載の粉末成形機
    における成形品搬出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103817973A (zh) * 2014-02-24 2014-05-28 金坛市威克压片机械制造有限公司 一种压片机免粘粉清洁化出片装置及其使用方法
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