JPH10290668A - 風味および甘味持続性が改良されたチューインガム - Google Patents

風味および甘味持続性が改良されたチューインガム

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JPH10290668A
JPH10290668A JP9101205A JP10120597A JPH10290668A JP H10290668 A JPH10290668 A JP H10290668A JP 9101205 A JP9101205 A JP 9101205A JP 10120597 A JP10120597 A JP 10120597A JP H10290668 A JPH10290668 A JP H10290668A
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JP
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sweetness
gum
chewing gum
gum base
sweetener
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JP9101205A
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English (en)
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Mitsuo Kamata
光雄 鎌田
Masahiro Tanimoto
谷本  雅洋
Shoichi Ishii
昭一 石井
Tetsuji Shimizu
哲二 清水
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガムベース原料中の天然樹脂由来の風味が低減
され、長時間の甘味放出能を付与されたチューインガム
を得る。 【解決手段】ポリブテン及び/又タルク中に分散させ
た、疎水基を持つ高甘味度甘味料を含有するガムベー
ス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガムベース原料中
の天然樹脂由来の風味が低減され、長時間の甘味放出能
を付与された新規ガムベースを含有するチューインガム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常チューインガムの原料は水不溶性の
ガムベース、水溶性の甘味料例えば蔗糖やぶどう糖のよ
うな糖類、水分供給剤例えば水飴、軟化剤例えばグリセ
リン、香味料であり、ガムベースはポリ酢酸ビニル等の
人工樹脂、チクル等の天然樹脂、可塑剤として用いられ
るワックス類、タルク等の充填剤、およびこれらの原料
を混合し分離を防ぐのに用いられる乳化剤からなり、体
温により咀嚼に適するふくよかな粘弾性を持つように軟
化する性質を有するものである。チューインガムとはこ
れらの原料を機械的に混合した、咀嚼により溶出してく
る甘味と香味を楽しむ嗜好食品である。しかしながら、
このようなチューインガムを咀嚼した場合、最初の1分
程度は充分な甘味が放出されるが、3ないし4分程度で
甘味は減衰消失する。またチューインガム中の香料には
甘味と共に発現するものもあり、かかる理由からさらに
咀嚼を継続すると本来の風味も消失しガムベースに由来
する嫌味を感じるようになり、嗜好性を失ってしまう。
このような理由で嫌みを感じない、甘味を持続するチュ
ーインガムが以前から要望されている。
【0003】従来、上記の課題の解決法として知られて
いる技術の多くは高甘味度甘味料を使用して低甘味度の
水溶性糖類に比して甘味発現を遅延しているものである
が、その内容は大きく2点に分類できる。すなわち、チ
ューインガム製造時に高甘味度甘味料を直接あるいはカ
プセル化等修飾して添加する方法とガムベース調製時に
高甘味度甘味料を添加し、その後通常のチューインガム
製造法にて製造するものである。
【0004】前者の例として、特公昭62−2781に
は、微粉砕した難溶性サッカリンをチューインガム製造
時に添加させた例が開示されている。難溶性サッカリン
は微粉砕すると唾液への溶解速度が下がり、口中で苦味
閾値以下のサッカリンを放出することを利用し、甘味発
現遅延を達成している。しかしながら、製造時に添加さ
れたサッカリンはチューインガム中約2/3の重量比を
占める水溶性低甘味度甘味料、例えば砂糖と共存する形
で存在していると考えられ、咀嚼時初期の短時間にサッ
カリンが唾液に溶解しないまま砂糖と同時に口中に放出
されるので、その一部は甘味を知覚されずに嚥下される
可能性がある。また、高甘味度甘味料をカプセル化した
例として、特開昭63−245638が挙げられる。こ
れは乳化剤例えばレシチンと分子量約2,000〜約1
4,000の低分子量ポリ酢酸ビニルにより甘味料を被
覆しカプセル化したものであり、この水不溶性のカプセ
ルをチューインガム中に添加すると甘味持続効果を発現
すると共に甘味料を水分やpH変化等から保護するとい
う効果を併せ持っている。しかしながら、上述した理由
によりこのようなカプセルはその一部がチューインガム
咀嚼時初期に咀嚼破壊されないまま嚥下される可能性が
ある。
【0005】後者の例としては、特公昭61−4254
2が挙げられる。これによれば、ガムベース原料の一つ
であるエステルガム溶融させた後高甘味度甘味料を添加
した高甘味度甘味料内包エステルガムを用いてガムベー
スを製造し、このガムベースを用いて通常の方法でチュ
ーインガムを製造している。このようなチューインガム
にはガムベース自体に甘味料が包括されており、可溶性
甘味料溶出後もエステルガムに結合した甘味料が遅れて
溶出し、甘味持続効果を発現する。しかしながらエステ
ルガムへ甘味料を添加する際にエステルガムが溶融する
ような高温例えば80〜116゜Cで甘味料を分散混和
する必要があり、さらにこのようなエステルガムを用い
てガムベースを製造する際にも各原料を同程度の温度で
長時間混和する必要がある。従ってこのようなガムを製
造する際にエステルガムに添加可能な高甘味度甘味料は
難溶性且つ高温下でも安定なサッカリン等に限定され、
アスパルテームのような疎水性ペプチド系甘味料に応用
した場合、加熱分解の可能性があり、期待する効果が得
られない可能性がある。また、カプセル化やエステルガ
ムへの前添加のような操作を実際のチューインガム製造
工程に適応する場合、別の前処理装置を新たに導入する
必要がある。これら、いずれの場合も、長時間にわたる
甘味放出と、さらには、ガムベース由来の苦味その他の
不快な呈味質の改善は必ずしも十分ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前項記載の
問題点である、ガムの咀嚼時におけるガムベース由来の
不快な呈味の発現、感知と甘味の低減消失を大幅に改善
することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前項記載
の課題の解決につき鋭意検討を重ねた結果、ガムベース
原料の内、タルクあるいはポリブテンに疎水基を有する
高甘味度甘味料を分散させた後、通常の工程でガムベー
スを製造し、これを原料としたチューインガムを製造す
る場合、長時間咀嚼しても嫌みが出ず甘味持続効果が飛
躍的に増大したチューインガムが得られるという知見に
至り、本発明を完成した。
【0008】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明においては、疎
水基を持つ高甘味度甘味料のガムベース原料中への添加
に際し、常温で粉体化した上記甘味料をガムベースの充
填剤として用いられ常温で粉体であるタルクに粉体−粉
体混合させるか、或いは、常温で粘性のある液体である
ポリブテンに撹拌混合させ、これらの原料を用いてガム
ベースを製造すると甘味料がガムベースに均一に分散さ
れかつ甘味持続効果が飛躍的に増大し、長時間の咀嚼に
おいても、ガムベース中の樹脂に由来する不快な呈味を
感ずることなく、好ましい甘味と香味を従来のガムより
も遥かに長時間味わうことができるチューインガムを得
ることができる。
【0009】一般にガムベースの製造工程は粘弾性の強
い咀嚼基剤である酢酸ビニル,天然樹脂,合成ガムとタ
ルク等の充填剤をニーダーで加熱融解しながらせん断混
合する一次仕込みと、その後これらと相溶性の異なるエ
ステルガムをワックス及び乳化剤と共に溶融混合を行う
二次仕込みからなる。この場合、例えば、一次仕込み工
程で酢酸ビニル等固形物を加熱融解する際に甘味料を添
加すると、均一に分散するまで練成時間が通常より延長
され、各原料は無水下で60〜160゜Cの高温に曝さ
れるので、特に、高温での安定性に問題のある甘味料を
使用する場合には好ましくない。また、乳化剤として用
いられており常温で液体であるモノグリセライドに甘味
料を均一に分散させ、二次仕込み時に添加すると、練成
時甘味料はダマになって均一に分散しない。これに対
し、一次仕込み工程の原料の内、室温で水飴状である合
成高分子ポリブテンに室温下予備混合した後通常の工程
に供した場合、甘味料が均一に分散する。また、タルク
と予備混合した場合も静電気発生及び粉立ち発生に注意
しながら添加すれば均一に混合可能である。そして、こ
れらの均一分散した甘味料を用いてその他の原料と混和
した場合、長時間咀嚼しても嫌みが出ず甘味持続効果が
飛躍的に増大したチューインガムが得られる。 この場
合、ポリブテン及びタルクに甘味料を予備混合すること
により通常のガムベース製造工程での甘味料に対する加
熱履歴が短くて済むことから、アスパルテーム等の加熱
安定性の低い甘味料の場合、特に有効である。
【0010】甘味料の添加濃度は、以下の通りである。
例えば、疎水基を持つ高甘味度甘味料の中で砂糖の約2
00倍の甘味強度を持ちかつ砂糖と甘味質が近いと言わ
れているアスパルテームの場合、アスパルテーム配合量
がガムベースあたり0.05%〜0.5%(重量%、以
下同様)、好ましくは0.3%以上でチューインガム咀
嚼時にガムベース由来の嫌みが消失する。これはアスパ
ルテームの甘味によるマスキング効果であり、さらにア
スパルテームの添加量を増加した場合、ガムベースあた
り0.5%〜5%、好ましくは1.0%〜2.0%の配
合量でチューインガム咀嚼時に甘味延長効果が見られ
る。アスパルテーム配合量が5%を超えると咀嚼開始時
の甘味が許容範囲を超えた強いものになる。従って、ガ
ムベースに対するアスパルテームの添加量は、0.05
〜5%、好ましくは、0.3〜2%、更に好ましくは、
1.0〜2.0%である。
【0011】また、アスパルテーム以外の疎水基を持つ
高甘味度甘味料を用いる場合、その甘味料について一般
に言われている甘味倍率に応じて上記配合を変更すれば
よい。その場合、グリチルリチン、ソーマチン、モネリ
ン、ステビア、アリテーム等を用いることができる。勿
論、これらの疎水基を有する高甘味度甘味料以外の甘味
料、例えば、アセスルフェームK、サッカリン、ステビ
オサイド、グルコシルステビオサイド、N−[N−
(3,3−ジメチルブチル)−L−α−アスパルチル]
−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル、その他
の高甘味度甘味料、シュークロース、グルコース、フラ
クトース、ソルビトール、マルチトールその他の糖類等
を併用することも可能であり、これらの併用甘味料は、
常法に従い、ガムベース製造時又はチューインガム製造
時に添加することができる。
【0012】
【実施例】
(ガムベースの調製)表1に示す組成で120゜Cに加
熱したニーダーに一次仕込み品を投入し10分間融解混
合した。引き続き二次仕込み品を投入して10分間融解
混合した。これを常温まで冷却したものをガムベースと
して用いた。 (チューインガムの調製)上記のガムベースを用いて表
2の組成に従い75゜Cに加熱したニーダーに原料を投
入し、加熱を止めて12分間混合を行った後、ローラー
にて圧延後切断してチューインガムを得た(表3)。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】得られたチューインガムの評価は、常温保
存した3gのチューインガムを咀嚼回数66回/分で咀
嚼し、口中で感じる甘味の経時的変化を記録することに
より実施した。
【0017】比較例1のガムは図1に示したように咀嚼
後4分で甘味が消失しガムベース由来のエグ味,渋味が
出現してざらつくような風味が感じられたが、ガムベー
ス製造時にアスパルテームを混合した本発明のガムは4
分間咀嚼後も甘味が残り、エグ味や渋味及びざらつくよ
うな風味は感じなかった。
【0018】また、チューインガム製造時にアスパルテ
ームを後添加した比較例2,3のチューインガムはそれ
ぞれ甘味が8,10分持続し、知覚された甘味は咀嚼開
始後1分でピークが見られ、以降漸減傾向にあった。こ
れに対して本発明のチューインガムは咀嚼5分以降再び
甘味強度のピークが出現し、その結果20分間甘味持続
効果が見られた。またこのチューインガムは甘味が溶出
している間は甘味と同様に香料のフレーバーを感じるこ
とができた。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明のガムベースを用
いたチューインガムは、ガムベース由来の不快な呈味が
なく、甘味の持続時間が延長される。また、アスパルテ
ーム等ののガムベースに対する親和性が高いが熱に弱い
という欠点を持つ疎水基を持つ高甘味度甘味料を温和に
ガムベース中に混合可能であり、甘味質、呈味全体、香
味全体、噛み心地・舌触りに優れ、かつ、長時間にわた
って甘味が持続するチューインガムを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例中、表3記載のチューインガム(実施例
1種,比較例3種)の官能評価を行い、咀嚼時の甘味強
度の経時変化を示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 哲二 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社食品総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリブテン及び/又タルク中に分散させ
    た、疎水基を持つ高甘味度甘味料を含有することを特徴
    とする風味が改良され甘味放出能を付与されたガムベー
    ス。
  2. 【請求項2】請求項1記載のガムベースを用いた風味お
    よび甘味持続性が改良されたチューインガム。
JP9101205A 1997-04-18 1997-04-18 風味および甘味持続性が改良されたチューインガム Pending JPH10290668A (ja)

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JP9101205A JPH10290668A (ja) 1997-04-18 1997-04-18 風味および甘味持続性が改良されたチューインガム

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JP9101205A JPH10290668A (ja) 1997-04-18 1997-04-18 風味および甘味持続性が改良されたチューインガム

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JP9101205A Pending JPH10290668A (ja) 1997-04-18 1997-04-18 風味および甘味持続性が改良されたチューインガム

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JP (1) JPH10290668A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002074099A3 (en) * 2001-03-19 2003-06-05 Procter & Gamble Polybutene containing chewing gum and confection
JP2011136974A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Daiya Seiyaku Kk 咀嚼用ガム医薬品および咀嚼用ガム医薬品の製造方法

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