JPH10289471A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JPH10289471A
JPH10289471A JP9113657A JP11365797A JPH10289471A JP H10289471 A JPH10289471 A JP H10289471A JP 9113657 A JP9113657 A JP 9113657A JP 11365797 A JP11365797 A JP 11365797A JP H10289471 A JPH10289471 A JP H10289471A
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JP
Japan
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light
polarization
objective lens
laser
reflected light
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Application number
JP9113657A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Akiyama
洋 秋山
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度ディスクと標準密度ディスクとの再生
を共に可能にする。 【解決手段】 対物レンズ6の光学特性が最適設計され
ていない情報記録媒体からの反射光における球面収差の
影響が著しい周辺部の大きさに対応した中央領域と該中
央領域の周囲に形成された偏光機能を持つ周辺領域とか
らなる偏光回転板4を設けて周辺領域を通過するレーザ
光の偏光状態を変化させ,そして液晶素子7aからなる
光束分離手段7の電極に所定電圧より高い電圧を印可し
た場合には,入射した反射光をそのまま透過させ,所定
電圧より低い電圧を印可した場合には,偏光回転板4の
偏光機能が付与された中央領域又は周辺領域を通過した
反射光を遮光するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光ピックアップ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,対物レンズでレーザ光を集光して
レーザスポットを形成し,当該レーザスポットを情報記
録媒体(以下,ディスクという)の記録部材に照射する
ことにより,マーク(ピット)形成して情報の記録を行
い,また記録部材からの反射光を受光して当該記録部材
に記録されている情報の再生を行う光ピックアップ装置
が知られている。なお,以下の説明ではマークが存在す
る領域をマーク領域と称し,当該マーク領域の間領域を
スペース領域と称する。
【0003】かかるディスクは,プラスチック等の透明
部材により記録部材が挟持された構成になっており,近
年の高密度情報化の要請を受けて,いわゆるDVDと称
される高記録密度ディスクが開発されている。
【0004】そして,レーザ光が照射される側の透明部
材(この透明部材を特に透明基板と記載する)の厚み
は,従来の記録密度を持つディスクでは1.2mmであ
り,DVDでは0.6mmとなっている。
【0005】なお,本明細書では従来の記録密度を持つ
ディスクを標準密度ディスク,当該標準密度ディスクに
対して高記録密度化されたディスクを高密度ディスクと
いい,これらを総称し,又は特に区別する必要がないと
きは単にディスクという。従って,高密度ディスクはD
VDに限定されないが,以下の説明ではこれを例に説明
する。
【0006】かかる高記録密度ディスクの開発に伴い,
光ピックアップ装置の付加価値を高める観点から,透明
基板の厚みが異なるディスクに対しても情報の記録又は
再生等が行えることが望まれる。
【0007】しかし,透明基板は当然のことながら所定
の屈折率を有するため,レーザ光の集光特性は対物レン
ズと透明基板との光学特性により決定されるようにな
る。
【0008】即ち,記録部材に記録された情報を適正に
再生するためには,レーザ光を標準密度ディスクで約
1.5μm,高密度ディスクで約1.0μmに集光しな
ければならないが,透明基板厚の異なるディスクに対し
て同一の対物レンズにより同一波長のレーザ光を集光す
ると,集光特性が対物レンズと透明基板とにより決るた
め,高密度ディスクと標準密度ディスクとの基板厚の差
により球面収差が発生し,標準密度ディスクに集光した
場合適正なレーザスポットが記録面上に形成できない。
このため,標準密度ディスクと高密度ディスクとの互換
性が保もたれなくなる問題が指摘されている。
【0009】このような球面収差の発生は,その原因が
主に透明基板の厚み変化から生じるためレーザ光の周辺
部で特に著しくなる。このことは,レーザ光を集光して
記録部材にレーザスポットを形成する際の集光特性が対
物レンズと透明基板の厚みとを要素としていることを示
している。
【0010】そこで,透明基板厚が薄い高密度ディスク
に対して球面収差が最も小さくなるように対物レンズを
最適設計し,透明基板厚の厚い標準密度ディスクに対し
てはレーザ光の周辺部をアパーチャ等を用いて遮光する
ことにより球面収差による信号劣化に対応した光ピック
アップ装置が提案されている。
【0011】かかる問題を図を参照して詳細に説明す
る。図6は,高密度ディスクに対して最適設計された対
物レンズを用いてレーザ光を集光した際の集光状態を示
す図で,図6(a)は高密度ディスクHD,図6(b)
は標準密度ディスクLDの場合を示している。
【0012】図6(a)からわかるように,対物レンズ
が高密度ディスクHDに対して最適設計されている場合
には,全てのレーザ光Lを記録部材M面上に集光するこ
とができるが,かかる対物レンズを標準密度ディスクL
Dに対して用いると,図6(b)に見られるようにレー
ザ光Lの周辺部の集光特性が劣化してレーザ光Lの略中
央部分のみしか記録部材M面上に集光されなくなる。
【0013】即ち,レーザ光Lの光軸に近い部分は,良
好に記録部材Mの面上に集光させることができるが,当
該レーザ光Lの周辺部は,球面収差の影響で記録部材M
面上に集光させることができない。従って,周辺部分は
ぼやけた状態となる。
【0014】図7(a),(b)は,レーザ光が記録部
材の面上に良好に集光された際の反射光の光強度分布を
示す模式図で,ドット密度により光強度分布を示してい
る。図7(a)は,スペース領域にレーザ光Lが照射さ
れた場合の反射光の光強度分布を示し,図7(b)は,
マーク領域にレーザ光Lが照射された場合の反射光の光
強度分布を示している。
【0015】同図からわかるように,マーク及びスペー
スによる明瞭な回折パターン(信号成分)は周辺領域に
は殆ど存在しない。
【0016】つまり,スペース領域及びマーク領域から
の反射光の光強度分布は,所定の円Ibにより分離する
ことができる。
【0017】この様な状況でレーザスポットがトラック
を走査すると,その反射光の受光信号強度は,図7
(c)における曲線Icのようになる。なお比較のため
に,後述するアパーチャにより反射光における周辺部を
遮光した場合の信号強度を曲線Idに示している。
【0018】信号強度は,マーク中央部で最小値を示す
変化を示している。そこで,例えば閾値を適宜設定して
おくならば,信号強度が当該閾値を越えるか否かでマー
ク領域とスペース領域の識別が可能になる。従って,マ
ーク領域とスペース領域とを正確に識別するためには,
信号強度の変化量Dが大きいことが条件となる。
【0019】つまり,球面収差の影響で周辺部がぼやけ
たスポットでは,そのぼやけた成分が雑音成分となり信
号強度の変化量Dが減少し,マーク領域とスペース領域
を正確に識別できなくなる。
【0020】この様な問題に対してアパーチャにより球
面収差が顕著に発生する対物レンズの入射光の周辺部を
遮光して,当該周辺部のレーザ光Lが記録部材Mに照射
されないようにする方法が提案されている(例えば,応
用物理学会予講集 平成7年秋 29a−ZA−6
「厚さの異なる2種類のディスクにおける互換性の検
討」 を参照されたい)。
【0021】即ち,アパーチャにより球面収差が顕著に
発生する対物レンズの入射光の周辺部を遮光すること
で,記録部材Mに照射されるレーザ光Lは,当該記録部
材Mに合焦し得るレーザ光のみとなる。これにより,図
7(c)における曲線Idに示すように受光信号強度の
変化量Dの減少を防止することが可能になる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,アパー
チャはディスクに入射するレーザ光Lの周辺部を遮光す
るため,高密度ディスクHDを再生する場合は,逆に信
号を劣化させてしまう問題がある。
【0023】そこで,アパーチャを光路から出し入れす
る機構を設けて,高密度ディスクHDの再生時にはアパ
ーチャを光路から待避させ,標準密度ディスクLDの再
生時にはアパーチャを光路に挿入して作用させることが
考えられる。
【0024】しかし,アパーチャを光路中に出し入れす
る場合には,アパーチャの挿入位置に高精度が要求され
ると共にアパーチャの出し入れ機構の部品や組立てに対
しても高精度が要求されので光ピックアップ装置の生産
面及びコスト面から好ましくない問題があった。
【0025】また,光源から対物レンズまでの入射光路
側に設置しなければならないので,スポットへの収差も
考慮すると,設置に対する自由度が小さいという問題が
あった。
【0026】そこで本発明は,アパーチャを用いること
なく反射光における周辺部を中央部と分離可能にして球
面収差を除去した光ピックアップ装置を提供することを
目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明
は,透明基板の基板厚が異なる情報記録媒体にレーザ光
を射出するレーザ発生手段と,少なくとも一方の情報記
録媒体に対して光学特性が最適設計されて,入射したレ
ーザ光を集光する対物レンズと,情報記録媒体からの反
射光を受光する受光素子とを有する光ピックアップ装置
において,レーザ光の往復路に配設され,かつ,対物レ
ンズの光学特性が最適設計されていない情報記録媒体か
らの反射光における球面収差の影響が著しい周辺部の大
きさに対応した中央領域と該中央領域の周囲に形成され
た周辺領域とからなり,当該中央領域又は周辺領域に偏
光の位相差発生機能が付与されて,当該領域を通過する
レーザ光の偏光状態を変化させる偏光回転板と,印加電
圧と入射光の偏光方向により透過率の異なる機能素子に
よる光束分離手段とを有することを特徴とする。
【0028】対物レンズのレーザ発生手段側の往路又は
復路に偏光回転板を設ける。該偏光回転板は,対物レン
ズの光学特性が最適設計されていない情報記録媒体から
の反射光における球面収差の影響が著しい周辺部の大き
さに対応した中央領域と該中央領域の周囲に形成された
周辺領域とからなり,当該中央領域又は周辺領域に偏光
の位相差発生機能を付与する。これにより当該領域を通
過するレーザ光の偏光状態を変化させる。そして,印加
電圧と入射光の偏光方向により透過率の異なる機能素子
による光束分離手段を復路に配設し,当該光束分離手段
を液晶素子と偏光子(検光子)の組合わせにより形成し
て,当該液晶素子の電極に所定電圧より高い電圧を印可
した場合には,入射した反射光をそのまま透過させ,所
定電圧より低い電圧を印可した場合には,偏光回転板の
偏光機能が付与された中央領域又は周辺領域を通過した
反射光を遮光することにより,対物レンズの光学特性が
最適設計されていない情報記録媒体からの反射光におけ
る球面収差の影響が著しい周辺部が受光素子に受光され
ないようにしたことを特徴とする。
【0029】請求項2にかかる発明は,偏光回転板が対
物レンズと一体に動くように設けられていることを特徴
とする。
【0030】即ち,対物レンズがトラッキング等により
移動した際に,偏光回転板を通過したレーザ光の光軸が
対物レンズの光軸とずれないようにしたことを特徴とす
る。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を参照し
て説明する。図1は本発明にかかる光ピックアップ装置
における光学系の概略構成図である。
【0032】当該光ピックアップ装置は,レーザ光を出
射するレーザ発生手段1,該レーザ発生手段1からのレ
ーザ光を収束して略平行光にするコリメータレンズ2,
該コリメートレンズ2からのレーザ光を通過させると共
に,ディスクからの反射光を偏向するビームスプリッタ
3,レーザ光の偏光の位相を1/4λずらす偏光回転板
4,レーザ光を偏向させる偏向ミラー5,高密度ディス
クに対して開口数や球面収差等の光学特性が最適設計さ
れて,入射するレーザ光を集光する対物レンズ6,ビー
ムスプリッタ3からの反射光のうち所定の偏光状態にあ
るレーザ光のみを通過させる光束分離手段7,該光束分
離手段7からの反射光を収束させる検出レンズ8,反射
光を受光してトラッキング信号,フォーカス信号及び再
生信号を出力する受光素子9等を有している。
【0033】偏光回転板4は,図2に示すように偏光の
位相差発生機能を持たない中央領域41と偏光の位相差
発生機能を持つ周辺領域42とからなっており,当該中
央領域の大きさは,標準密度ディスクからの反射光のう
ち,球面収差の影響が小さい中央部の大きさに設定され
ている。
【0034】また,図3に示すように,光束分離手段7
は,偏光の位相差を回転させる液晶素子7aと,光束を
選択分離する偏光子(検光子)7bとから構成され,当
該偏光子7bは受光素子9側に設けられている。
【0035】位相板として働く液晶素子7aは,ギャッ
プ材57により所定距離だけ離れて対峙した,上ガラス
基板51及び下ガラス基板52を有し,当該上ガラス基
板51及び下ガラス基板52にITO等の透明部材から
なる電極53,55が形成され,その上にポリイミド等
からなる配向膜54,56が成膜されている。
【0036】ギャップ材57が含まれる空間には,正の
誘電異方性を有するネマティック液晶59が封入されて
厚さ約5μmの液晶層が形成されて,シール材58によ
り封止されている。
【0037】また,配向膜54,56には,ラビング等
により配向処理が施され,配向膜54と配向膜56とで
は配向処理の方向が90°ずれるように配設されてい
る。このときビームスプリッタ3側に位置する配向膜を
配向膜54とすると,当該配向膜54のラビング方向が
ビームスプリッタ3で偏向されて出射された反射光(直
線偏光である)と一致するように光束分離素子7が配設
されている。
【0038】このような電極53,55に,閾値電圧よ
り低い交流電圧を印加した場合,液晶分子はねじれを解
消しないので,入射したレーザ光の偏光は液晶分子のね
じれに応じて位相が1/2λずれ,偏光方向が90度回
転し液晶素子7aから出射される。偏光方向が90度回
転した光束は偏光子7bにより遮光される。
【0039】一方,閾値電圧より高い交流電圧を印加す
ると,液晶分子はねじれを解消するため,入射したレー
ザ光は偏光方向を変えずに出射される。従って,偏光子
7bを透過する。
【0040】次に上記構成に基づき動作を説明する。高
密度ディスクに対して再生等を行う場合には,電極5
3,55の間に閾値電圧より高い交流電圧を印加する。
これにより偏光回転板4は,偏光機能を持たなくなる。
【0041】一方,標準密度ディスクに対して再生等を
行う場合には,電極53,55の間に閾値電圧より低い
交流電圧を印加する。これにより偏光回転板4は,偏光
機能を持ち,周辺領域に入射したレーザ光の偏光の位相
差が1/2λずれるようになる。
【0042】このような設定の下,レーザ発生手段1か
らレーザ光が出射され,当該レーザ光はコリメートレン
ズ2により略平行光に収束され,ビームスプリッタ3を
通過して偏光回転板4に入射する。
【0043】このとき,偏光回転板4に入射したレーザ
光の偏光の位相差は,再生等するディスクが高密度ディ
スクであるか標準密度ディスクであるかによって違いは
なく,ただ周辺部と中央部との偏光状態がずれるだけで
ある。
【0044】このように部分的に偏光状態が異なるレー
ザ光となって,偏向ミラー5により偏向され,対物レン
ズ6により集光されてレーザスポットが記録部材に照射
される。
【0045】記録部材に照射されたレーザ光は,当該記
録部材により反射されて対物レンズ6,偏向ミラー5を
介して偏光回転板4に入射する。このときの偏光回転板
4における偏光機能は上述したと同様である。その後ビ
ームスプリッタ3により偏向されて光束分離素子7に入
射する。
【0046】このとき,ビームスプリッタ3から出射さ
れた反射光における周辺部は,偏光回転板4の周辺領域
42による偏光機能の結果,光束分離素子7の配向膜5
4に形成された配向処理の方向と直行するような直線偏
光となっている。また当該反射光における中央部は配向
膜54に形成された配向処理の方向と平行な直線偏光と
なっている。
【0047】そして光束分離素子7は,高密度ディスク
に対して再生等する場合は,電極53,55に閾値電圧
より高い交流電圧が印加されているので,液晶分子はね
じれを解消している。従って光束分離素子7に入射した
反射光はそのまま出射される。
【0048】しかし,標準密度ディスクに対して再生等
する場合は,電極53,55に閾値電圧より低い交流電
圧が印加されているので,液晶分子はねじれを解消して
いない。従って,光束分離素子に入射した反射光におけ
る周辺部分は透過することができず遮光されて,中央部
のみが透過するようになる。これにより標準密度ディス
クからの反射光における周辺部のみを遮光することが可
能になる。
【0049】このようにして光束分離素子7から出射さ
れた反射光は検出レンズ8で収束され受光素子9により
受光されて,当該受光素子9から再生信号,フォーカス
信号及びトラッキング信号が出力される。
【0050】以上により,高密度ディスクに対して光学
特性が最適設計されている対物レンズを用いて標準密度
ディスクの情報を再生等する場合に,球面収差の影響に
より対物レンズの入射光の周辺部が記録部材面上に収束
しなくなっても,その反射光における周辺部が受光素子
9に入射しないようにできるので,高品質な再生信号等
を得ることが可能になる。
【0051】特に,偏光回転板4及び光束分離素子7
は,結果的にアパーチャと同様な効果をもたらすが,ア
パーチャの場合には,再生等するディスクが高密度ディ
スクの場合には,当該アパーチャは再生信号等を劣化さ
せるように作用し,またディスクに入射するレーザ光の
光量を多くするためにアパーチャを光路から出し入れす
る必要があったが,上記構成ではこのような動作が不要
になるので,部品点数の削減やアパーチャの出し入れ機
構等が不要になって装置の低コスト,高信頼性が実現で
きる。
【0052】ところで,対物レンズ6はレーザ光を集光
してレーザスポットを形成し,当該レーザスポットが記
録部材に形成されたトラック上に照射される。しかし,
種々の原因によりレーザスポットの照射位置がトラック
からずれたりする場合があり,この場合にはトラッキン
グ信号により対物レンズの位置調整が行われる。
【0053】このとき,対物レンズ6に入射するレーザ
光の光軸位置は変化しないので,対物レンズが動くと対
物レンズの光軸とレーザ光の光軸とがずれてしまう事態
が生じる。
【0054】先に説明したように,標準密度ディスクの
再生等を行う場合には,例えば図1に示すようにレーザ
光における周辺部は偏光回転板4により位相がずれて対
物レンズ6に入射する。
【0055】かかる位相がずれた領域は,球面収差が大
きく記録部材面上に集光しない領域に一致するように設
定すべきなのに,トラッキング等により対物レンズ6が
動くために当該対物レンズの光軸が偏光回転板4に設け
られた周辺領域42の中心とずれてしまい,記録部材面
上に集光する領域のレーザ光の一部に偏光回転板4によ
り位相がずれたレーザ光が混じるようになる。
【0056】この状況を図5を参照して説明する。対物
レンズ6がトラッキングにより実線位置から点線位置に
移動したとする。実線位置では,球面収差が大きい周辺
領域は領域Rrであるので,偏光回転板4の周辺領域4
2は当該Rr領域の偏光状態を変えるように構成されて
いる。
【0057】しかし,対物レンズ6が点線位置に移動し
た場合には,球面収差が大きい周辺領域42は領域Rm
となり,当該周辺領域42と領域Rmとは一致しなくな
る。
【0058】このため,球面収差が小さく問題にならな
い領域の一部に,周辺領域42で偏光状態が変えられた
レーザ光が混じり,球面収差が大きく除去しなければな
らない領域の一部に,周辺領域42で偏光状態が変えら
れないレーザ光が混じるようになる。
【0059】トラッキング量は状況に応じて異なるの
で,例えディスク上同じ点からの反射光であっても再生
信号等がトラッキングの状況に応じて変化するようにな
り,好ましくない。
【0060】そこで,図4に示すように,偏光回転板4
を保持部材14により対物レンズ6と一体に,又は固着
して,対物レンズ4の移動に伴い偏光回転板4も移動す
るようにする。
【0061】このような構成に基づき,レーザ発生手段
1からのレーザ光はコリメートレンズ2により略平行光
に収束され,ビームスプリッタ3を通過し,偏向ミラー
5により偏向されて偏光回転板4に入射する。
【0062】偏光回転板4に入射したレーザ光は,上述
した場合と同様の条件で偏光状態が変えられる。即ち,
入射するレーザ光の中央部分は偏光状態を変えないが,
周辺部は偏光状態を変えて偏光回転板4から出射され
る。
【0063】そして,対物レンズ6により集光されてレ
ーザスポットが記録部材に照射される。このとき偏光回
転板4は保持部材10により対物レンズ6に固着等され
て一体に動き得るようになっているので,例え対物レン
ズ6がトラッキング等により動いても,対物レンズ6の
球面収差が大きい領域と偏光回転板4の周辺領域42と
が常に一致させることが可能になる。
【0064】記録部材に照射されたレーザ光は,当該記
録部材により反射されて対物レンズ6,偏光回転板4に
入射する。当該偏光回転板4においても上述したと同様
の作用により周辺部の位相が変化し,偏向ミラー5を介
してビームスプリッタ3に入射し,当該ビームスプリッ
タ3で偏向されて光束分離素子7に入射する。
【0065】光束分離素子7で標準密度ディスクからの
反射光のうち周辺部のみが遮光され,検出レンズ8によ
り収束されて受光手段により受光される。
【0066】以上により,対物レンズの位置が変化して
も,球面収差の影響が著しい領域のみを遮光することが
可能になって,高品質な再生信号等を得ることが可能に
なる。
【0067】またアパーチャにおける種々の問題点が発
生しないので,部品点数の削減やアパーチャの出し入れ
機構等が不要になって装置の低コスト,高信頼性が実現
できる。
【0068】
【発明の効果】請求項1にかかる発明によれば,対物レ
ンズの光学特性が最適設計されていない情報記録媒体か
らの反射光における球面収差の影響が著しい周辺部の大
きさに対応した中央領域と該中央領域の周囲に形成され
た周辺領域とからなる偏光回転板を設け,当該中央領域
又は周辺領域に偏光機能を付与することにより,当該領
域を通過するレーザ光の偏光状態を変化させ,そして液
晶素子と偏光子からなる光束分離手段を用いることによ
り,対物レンズの光学特性が最適設計されていない情報
記録媒体からの反射光における球面収差の影響が著しい
周辺部が受光素子に受光されないようになり再生信号等
の信号品質の低下が防止できる。
【0069】請求項2にかかる発明によれば,偏光回転
板を対物レンズと一体に動くようにしたので,対物レン
ズがトラッキング等により移動しても偏光回転板を通過
したレーザ光の光軸が対物レンズの光軸とずれないよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用される光ピッ
クアップ装置における光学系の概略構成図である。
【図2】偏光回転板の構成を示す図である。
【図3】偏光手段の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態の説明に適用される光ピッ
クアップ装置における光学系の他の概略構成を示す図で
ある。
【図5】対物レンズのトラッキングによる当該対物レン
ズとレーザ光の光軸ずれを説明する図である。
【図6】透明基板厚の相違による集光特性を説明する図
である。
【図7】反射光における周辺部を遮光することによる効
果を説明するための図である。
【符号の説明】
1 レーザ発生手段 2 コリメートレンズ 3 ビームスプリッタ 4 偏光回転板 5 偏向ミラー 6 対物レンズ 7 光束分離手段 8 検出レンズ 9 受光素子 10 保持部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板の基板厚が異なる情報記録媒体
    にレーザ光を射出するレーザ発生手段と,少なくとも一
    方の前記情報記録媒体に対して光学特性が最適設計され
    て,入射したレーザ光を集光する対物レンズと,前記情
    報記録媒体からの反射光を受光する受光素子とを有する
    光ピックアップ装置において,レーザ光の往復路に配設
    され,かつ,前記対物レンズの光学特性が最適設計され
    ていない前記情報記録媒体からの反射光における球面収
    差の影響が著しい周辺部の大きさに対応した中央領域と
    該中央領域の周囲に形成された周辺領域とからなり,当
    該中央領域又は周辺領域に偏光の位相差発生機能が付与
    されて,当該領域を通過するレーザ光の偏光状態を変化
    させる偏光回転板と,印加電圧と入射光の偏光方向によ
    り透過率の異なる機能素子による光束分離手段とを有す
    ることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 前記偏光回転板が前記対物レンズと一体
    に動くように設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の光ピックアップ装置。
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