JPH10285963A - 振動アクチュエータ及びその駆動方法 - Google Patents

振動アクチュエータ及びその駆動方法

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JPH10285963A
JPH10285963A JP9093447A JP9344797A JPH10285963A JP H10285963 A JPH10285963 A JP H10285963A JP 9093447 A JP9093447 A JP 9093447A JP 9344797 A JP9344797 A JP 9344797A JP H10285963 A JPH10285963 A JP H10285963A
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JP
Japan
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vibration
electric energy
vibrator
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elastic body
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JP9093447A
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English (en)
Inventor
Tsunemi Gonda
常躬 権田
Yoshiko Shibata
美子 柴田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の振動アクチュエータの出力の変更は、
圧電体に入力する駆動信号の電圧や周波数を変更しない
限り、容易には行えなかった。 【解決手段】 弾性体3,弾性体3に装着される振動発
生用圧電体4a,4b及び振動検出用圧電体4p,4
p’とを備え、さらに、振動検出用圧電体4p,4p’
を振動発生用圧電体に切り換える切り換え装置16を備
える振動アクチュエータ1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電気機械相
互変換領域が形成された振動子を備える振動アクチュエ
ータ及びその駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、矩形平板状の弾性体とこの弾
性体に装着される電気機械変換素子とにより構成される
振動子に駆動電圧を印加して、第1振動(例えば、弾性
体平面方向に振動する屈曲振動)及び第2振動(例え
ば、弾性体長手方向に伸縮する縦振動)を調和的に発生
させ、振動子の表面に楕円運動を発生させることによ
り、この振動子の表面に加圧接触する相対運動部材との
間で相対運動を発生する振動アクチュエータが知られて
いる。
【0003】このような振動アクチュエータとしては、
例えば、「光ピックアップ移動を目的とした圧電リニア
・モータ」(富川義朗氏他:第5回電磁力関連のダイナ
ミックシンポジウム講演論文集,第393頁〜第398
頁)において、その構成及び負荷特性に関する解析結果
が詳細に説明されている。
【0004】また、新版超音波モータ(上羽貞行氏,富
川義朗氏共著,トリケップス刊,第145頁〜第146
頁)には、この振動アクチュエータを用いた自走式装置
が開示されている。
【0005】図5は、このような振動アクチュエータ1
00の一例の構成を示す斜視図である。矩形平板状の弾
性体101の一方の平面には、PZT(チタン酸ジルコ
ン酸鉛)からなる薄板状の電気機械相互変換素子である
圧電体102a,102bが接着により装着される。圧
電体102a,102bは、それぞれ駆動電圧を印加さ
れることにより、弾性体101に、長手方向への4次の
屈曲振動と長手方向へ伸縮する1次の縦振動とを発生す
る振動発生用圧電体である。
【0006】また、弾性体101のこの平面には、同じ
くPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる薄板状の電
気機械相互変換素子である圧電体102p,102p’
が接着により装着される。圧電体102p,102p’
は、弾性体101に発生する振動の状態を検出する振動
検出用圧電体である。これらの各圧電体102a,10
2b,102p,102p’は、互いに分離されて絶縁
された状態で配置される。
【0007】弾性体101の他方の平面であって発生す
る4次の屈曲振動における2ヵ所の腹位置は、駆動力取
出部101a,101bとして機能する。駆動力取出部
101a,101bには、弾性体101に発生する屈曲
振動及び縦振動の合成振動である楕円運動が発生する。
【0008】この振動アクチュエータ100では、弾性
体101に発生する4次の屈曲振動、及び1次の縦振動
それぞれの固有振動数が非常に近い値になるように設計
される。そのため、それぞれの固有振動数に近い周波数
の交流電圧(正弦波,余弦波)を2相印加することによ
り、2つの振動を調和した状態で発生させることができ
る。
【0009】弾性体101に形成される駆動力取出部1
01a,101bの端面は、弾性体101に発生する屈
曲振動の振動方向(図面上の上下方向)と直交する方向
に平面状に形成される。
【0010】この振動アクチュエータ100では、弾性
体101と圧電体102a,102b等とにより、振動
子103が構成される。この駆動力取出部101a,1
01bに、図示しない相対運動部材が適当な加圧力で加
圧されて接触する。したがって、駆動力取出部101
a,101bに発生する楕円運動が相対運動部材に伝搬
されて、振動子103と相対運動部材との間で相対運動
を生じる。
【0011】弾性体101に発生した振動は、圧電体1
02p,102p’により検出され、図示しない制御回
路にフィードバックされる。これにより、振動の発生状
態に応じて、圧電体102a,102bに印加される駆
動信号が適宜調整される。これにより、運動時間の長短
にかかわらず、所望の振動を弾性体101に発生させ
る。
【0012】このように、図5に示す振動アクチュエー
タ100では、圧電体は、振動発生用圧電体102a,
102bと振動検出用圧電体102p,102p’とに
分けられる。通常駆動時には、振動発生用圧電体102
a,102bだけを使用し、振動アクチュエータの停止
直前等の特別なタイミングにだけ、振動検出用圧電体1
02p,102p’を用いて弾性体101に適正な振動
が発生しているかを検出していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、振動検出用
圧電体102p,102p’は、構造的には振動発生用
圧電体102a,102bと同一であるにもかかわら
ず、通常駆動時は何ら使用されないとともに、弾性体1
01における振動発生用圧電体102a,102bの装
着範囲を狭めていた。
【0014】そのため、振動アクチュエータ100の出
力は、駆動には関係しない振動検出用圧電体102p,
102p’が装着されていることにより、基本的に一定
であって、圧電体に入力する駆動信号の電圧や周波数を
変更しない限り、振動アクチュエータの出力を変更する
こと、具体的には振動アクチュエータの出力を増加する
ことは難しかった。
【0015】そこで、本発明の課題は、圧電体に入力す
る駆動信号の電圧や周波数を変更せずに、振動アクチュ
エータの出力を容易に可変とすること、より具体的に
は、従来の振動アクチュエータよりも出力を増加するこ
とができる振動アクチュエータ及びその駆動方法を提供
することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
みてなされたものであって、振動アクチュエータにおけ
る振動検出用電気機械相互変換素子の一部を、ある時間
間隔又はある条件下で、切り換えて振動発生に用いるこ
とにより、振動発生に寄与する電気機械相互変換素子の
実質的な装着面積を拡大して、振動アクチュエータの諸
性能の飛躍的向上を図るものである。
【0017】請求項1の発明は、弾性体と、前記弾性体
に装着されて電気エネルギを機械的変位に、または、機
械的変位を電気エネルギに変換する電気機械相互変換素
子とを有する振動子と、前記電気機械相互変換素子の少
なくとも一部を、電気エネルギを機械的変位に変換する
第1の状態と機械的変位を電気エネルギに変換する第2
の状態との間で切り換える切り換え装置とを備えたこと
を特徴とする振動アクチュエータである。
【0018】請求項2の発明は、請求項1に記載された
振動アクチュエータにおいて、前記電気機械相互変換素
子には、互いに独立した少なくとも3つの電気エネルギ
の授受部が形成されており、前記第1の状態に切り換え
られているときは、互いに隣接しない2つの授受部に対
してそれぞれ同一位相の駆動電圧が印加されることを特
徴をする振動アクチュエータである。
【0019】請求項3の発明は、請求項1に記載された
振動アクチュエータにおいて、前記電気機械相互変換素
子には、互いに独立した複数の電気エネルギの授受部が
形成されており、電気エネルギを機械的変位に変換して
前記弾性体に所定の振動を発生させるとともに、前記複
数の授受部の中心は、前記所定の振動の腹部近傍に位置
していることを特徴とする振動アクチュエータである。
【0020】請求項4の発明は、請求項1に記載された
振動アクチュエータにおいて、前記電気機械相互変換素
子には、互いに独立した複数の電気エネルギの授受部が
形成されており、電気エネルギを機械的変位に変換して
前記弾性体に所定の振動を発生させるとともに、前記複
数の授受部の中心は、前記所定の振動により前記弾性体
に発生するひずみ分布曲線の腹部近傍に位置しているこ
とを特徴とする振動アクチュエータである。
【0021】請求項5の発明は、請求項3または請求項
4に記載された振動アクチュエータにおいて、前記複数
の電気エネルギの授受部のうち、前記所定の振動の振幅
が同位相となる領域に存在する前記授受部に対しては同
一位相の駆動信号が印加されることを特徴とする振動ア
クチュエータである。
【0022】請求項6の発明は、請求項3または請求項
4に記載された振動アクチュエータにおいて、前記所定
の振動は、屈曲振動であることを特徴とする振動アクチ
ュエータである。
【0023】請求項7の発明は、請求項6に記載された
振動アクチュエータにおいて、前記所定の振動は、4次
の屈曲振動であることを特徴とする振動アクチュエータ
である。
【0024】請求項8の発明は、電気エネルギを機械的
変位に、または、機械的変位を電気エネルギに変換する
電気機械相互変換素子を有する振動源を用いて振動子を
励振させることにより該振動子に楕円振動を発生させ、
前記楕円振動によって、前記振動子と該振動子と接触す
る相対運動部材との間で相対運動を発生させるととも
に、前記振動子を励振させた状態で、前記電気機械相互
変換素子を、電気エネルギを機械的変位に変換して前記
駆動源の一部として機能させる第1の状態と、機械的変
位を電気エネルギに変換して前記振動子の振動状態を検
出する第2の状態との間で切り換えることを特徴とする
振動アクチュエータの駆動方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明にかかる振動アクチュエ
ータを添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、
以降の説明では、振動アクチュエータとして超音波の振
動域を利用する超音波アクチュエータの例による。
【0026】図1は、本実施形態における超音波アクチ
ュエータ1に用いる振動子2を抽出して示す斜視図であ
る。本実施形態の振動子2は、基本的な構造が図4に示
す振動アクチュエータ100と同一であるため、簡単に
説明する。
【0027】振動子2は、矩形平板状の弾性体3と、弾
性体3の一方の平面に、例えば接着されることにより、
電気機械相互変換素子である圧電体4a,4b,4p,
4p’が装着される。圧電体4a,4bは、それらの中
心が弾性体3に発生する4次の屈曲振動の4つの腹位置
のうちの内側2つの腹位置に一致するように、装着され
る。また、圧電体4p,4p’は、それらの中心が弾性
体3に発生する4次の屈曲振動の4つの腹位置のうちの
外側2つの腹位置に一致するように、装着される。
【0028】本実施形態では、圧電体4a,4b,4
p,4p’とこれらの圧電体4a〜4p’が装着される
弾性体3の各部分とにより、4つの電気機械変換領域6
a,6b,6p,6p’が形成される。
【0029】圧電体4a,4bは、後述する図2に示す
駆動制御装置に接続されており、互いに位相が(π/
2)異なる駆動信号を印加することにより、弾性体3に
1次の縦振動及び4次の屈曲振動を発生する。
【0030】弾性体3に発生したこれらの振動は、弾性
体3の他方の平面であって4次の屈曲振動の二つの腹位
置である駆動力取出部3a,3bにおいて、楕円運動を
生じる。発生した楕円運動は、駆動力取出部3a,3b
を介して適宜加圧力によって接触する図示しない相対運
動部材(移動子)に伝搬される。これにより、振動子2
と相対運動部材との間で相対運動が発生し、この運動が
駆動力として取り出される。
【0031】弾性体3に振動が発生している際には、圧
電体4p,4p’発生する変位により電気エネルギを生
じ、生じた電気エネルギは、図2に示す駆動制御装置に
フィードバックされる。
【0032】なお、本実施形態で用いる弾性体3には、
弾性体3の長手方向略中央部の両端部に、半円形の切り
欠き部5a,5bが形成される。これは、振動子2を支
持して相対運動部材に加圧させるための支持部であり、
それぞれに嵌合する2本の支持ピンを備えた支持機構
(図示しない。)が係合する。
【0033】図2は、本実施形態の超音波アクチュエー
タ1における駆動制御装置10の構成を示すブロック図
である。同図に示すように、この駆動制御装置10は、
発振回路11と、増幅器12,13と、移相器14と、
制御装置15と、切換えスイッチS1,S2からなる切
換え装置16とにより、構成される。なお、切換えスイ
ッチS1,S2は、機械的又は電気的(半導体)スイッ
チである。
【0034】発振回路11から、所定周波数の2つの駆
動信号が出力される。出力された駆動信号のうちの一方
は、増幅器12に入力されて増幅される。他方の駆動信
号は、移相器14に入力されて(π/2)だけ位相を変
換された後、増幅器13に入力されて増幅される。
【0035】増幅器12から出力された駆動信号は、振
動発生用の圧電体4bに入力される。一方、増幅器13
から出力された駆動信号は、振動発生用の圧電体4aに
入力される。
【0036】これらの圧電体4a,4bへの駆動信号の
入力により、弾性体3には、1次の縦振動と4次の屈曲
振動とが、前述したように、調和的に発生し、駆動状態
となる。
【0037】さらに、本実施形態では、図示するよう
に、切換えスイッチS1,S2が切り換えられているた
め、増幅器12から出力された駆動信号は、圧電体4p
にも入力される。これにより、圧電体4pは圧電体4b
と同様に変位する。一方、増幅器13から出力された駆
動信号は、圧電体4p’にも入力される。これにより、
圧電体4p’は圧電体4aと同様に変位する。これによ
り、本実施形態の超音波アクチュエータ1では、振動検
出用圧電体4p,4p’を振動発生用圧電体として使用
することができる。すなわち、振動検出用圧電体4p,
4p’は、本発明における第1の状態に切り換えられ
る。
【0038】この際、互いに隣接しない2つの電気機械
相互変換素子4a及び4pと、電気機械相互変換素子4
b及び4p’には、それぞれ、同一位相の駆動電圧が印
加される。
【0039】また、切換えスイッチS1,S2を同図中
破線で示す側に切り換えると、振動検出用圧電体4p,
4p’は、増幅器12,13との接続がなくなり、いず
れもが制御装置15に接続されることになる。そのた
め、振動検出用圧電体4p,4p’は、振動検出用とし
て通常の使用が行われる。すなわち、振動検出用圧電体
4p,4p’は、本発明における第2の状態に切り換え
られる。
【0040】このように、本実施形態では、切換え装置
16を備えるため、振動検出用圧電体4p,4p’を振
動発生用圧電体に切り換えて使用することが可能であ
る。換言すれば、弾性体に複数の電気機械相互変換素子
を備える超音波アクチュエータにおいて、切換え装置に
より、それぞれの電気機械相互変換素子に独立して電気
エネルギを入力することができる。
【0041】例えば、本実施形態の超音波アクチュエー
タ1を駆動する場合には、以下のようにして使用するこ
とが可能である。 (i)振動発生用圧電体4a,4bと振動検出用圧電体
4p,4p’とに駆動電圧を印加するとともに、これら
への駆動電圧を切り換えることにより振動子2と相対運
動部材との間で往復運動を行う場合には、往復運動の折
り返し点の近傍において、切換え装置16により振動検
出用圧電体4p,4p’への駆動電圧の印加を切り換え
て振動検出用として用い、折り返し直後に切換え装置1
6により再度切り換えて振動発生用として用いる。
【0042】(ii)振動発生用圧電体4a,4bと振
動検出用圧電体4p,4p’とに駆動電圧を印加して駆
動する場合には、所定時間経過時点で、切換え装置16
により振動検出用圧電体4p,4p’への駆動電圧の印
加を切り換えて振動検出用として用い、再度切り換えて
振動発生用として用いる。
【0043】したがって、本実施形態の超音波アクチュ
エータ1によれば、以下に列記する効果が奏せられる。 (1)従来は、振動検出の用途にだけに使用していた振
動検出用圧電体を、切り換えて振動発生用としても用い
るため、超音波アクチュエータ1が発生する駆動力が向
上する。これにより、超音波アクチュエータ1の最高速
度や加速力等の駆動性能が飛躍的に向上する。このよう
な駆動性能の向上により、駆動効率も向上する。
【0044】(2)圧電体に入力する駆動信号の電圧や
周波数を変更せずに、振動アクチュエータの出力を容易
に可変とすること、より具体的には、従来の振動アクチ
ュエータよりも出力を増加することが可能となる。これ
により、周波数変更のために必要な周波数調整装置が不
要となり、コストを低減できる。
【0045】(3)従来と同様に、ある時間間隔又はあ
る条件下において、切換え装置を切り換えることによ
り、振動検出用圧電体を振動検出の用途にも使用するこ
とができるため、従来より行っていた超音波アクチュエ
ータ1への振動検出結果のフィードバックを行うことが
できる。
【0046】(第2実施形態)以下、第2実施形態を説
明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態の説明で
用いた図面等をそのまま流用することができるため、適
宜図1又は図2を参照しながら説明することとする。
【0047】本実施形態は、図1に示す超音波アクチュ
エータ1において、振動検出用圧電体4p,4p’が存
在しないものである。すなわち、振動子2には2枚の振
動発生用圧電体4a,4bが装着されており、これら2
枚の振動発生用圧電体4a,4bに本発明における切換
え装置16を接続して切り換えることにより、一方を振
動検出にも用いるものである。これ以外の構成は、第1
実施形態と同様であるため、これ以上の説明は省略す
る。
【0048】(第3実施形態)図3は、第3実施形態に
おける超音波アクチュエータ1−1に用いる振動子2−
1を抽出して示す斜視図である。また、図4は、第3実
施形態の振動子における、圧電体の装着位置を説明する
ための説明図である。図4(a)は振動子の正面図、図
4(b)は弾性体に発生する屈曲振動の発生状況を示す
図、図4(c)は屈曲振動により弾性体に生じるひずみ
の分布状況を示す図である。
【0049】本実施形態における振動子2−1が、第1
実施形態及び第2実施形態の振動子2と相違するのは、
圧電体4p−1,4p’−1の大きさだけである。した
がって、本実施形態の説明は相違する部分についてだけ
行うこととし、同一の部分については同一の図中符号を
付すことにより、重複する説明を省略する。
【0050】本実施形態では、圧電体4p−1,4p’
−1を圧電体4a,4bと略同一の大きさとしている。
図4(b)に示すように、圧電体4a〜圧電体4p’−
1は、それらの振動子長手方向(図4における左右方
向)に関する中心位置が、振動子2−1に発生する屈曲
振動の4つの腹位置に略一致するように、装着される。
このとき、それぞれの圧電体4間の境界は、屈曲振動の
節位置に略一致する。
【0051】これにより、超音波アクチュエータ1−2
が発生する駆動力の変化量を第1実施形態よりも大きく
することができる。したがって、駆動力を大きく変化さ
せて使用する用途に適している。また、図4(c)に示
すように圧電体4a〜圧電体4p’- 1 を、それらの振
動子長手方向に関する中心位置が、振動子2−1に発生
する屈曲振動によって弾性体に生じるひずみの分布曲線
の4つの腹に位置にほぼ一致するように装着しても、駆
動力の変化量を大きくすることができる。
【0052】(変形形態)以上詳細に説明した各実施形
態では、振動アクチュエータとして超音波アクチュエー
タを例にとったが、本発明にかかる振動アクチュエータ
はこのような態様に限定されるものではなく、他の振動
域を利用した振動アクチュエータについても、同様に適
用することができる。
【0053】また、各実施形態では、電気機械相互変換
素子として圧電体を用いたが、本発明にかかる振動アク
チュエータはこのような態様に限定されるものではな
く、電気エネルギと機械的変位との間で相互変換を行う
ことができるものであれば、同様に適用することが可能
である。例えば、圧電体以外に、電歪素子を用いること
ができる。
【0054】また、各実施形態では、切換え装置として
図2に示す切換えスイッチS1,S2を用いたが、本発
明にかかる振動アクチュエータはこのような態様に限定
されるものではなく、電気機械相互変換素子への電気エ
ネルギの入力を制御することができる切換え装置であれ
ば、同様に適用することが可能である。
【0055】また、各実施形態では、切換えスイッチS
1,S2を同方向に切り換えて振動発生用圧電体又は振
動検出用圧電体として用いる態様を説明したが、逆方向
に切り換えることにより、一方だけを振動検出用圧電体
として用いてもよい。
【0056】また、各実施形態では、矩形平板状の弾性
体を備える振動アクチュエータを例にとったが、本発明
にかかる振動アクチュエータはこのような態様にだけ限
定されるものではない。
【0057】例えば、中空円柱状の弾性体を縦に2分割
することにより得られる2つの半弾性体の分割面に、そ
の長手方向について順に捩じり振動発生用圧電体,縦振
動発生用圧電体を配置した振動子と、この振動子の端面
に加圧接触して振動子との間で相対運動を発生する相対
運動部材とを備える振動アクチュエータについても同様
に適用することが可能である。
【0058】この場合、捩じり振動発生用圧電体,縦振
動発生用圧電体それぞれを複数に分割し、分割された一
部の捩じり振動発生用圧電体,縦振動発生用圧電体に、
本発明における切換え装置を接続することにより、第1
の状態(電気エネルギを入力されて機械的変位を発生す
る状態)と、第2の状態(弾性体に発生する機械的変位
により電気エネルギを出力する状態)の二つを切り換え
ることが可能となり、前述した各実施形態と同一の効果
を得ることができる。
【0059】さらに、各実施形態では、4枚又は2枚の
圧電体と、これらの圧電体が装着される弾性体の各部分
とにより、4つ又は2つの電気機械変換領域を形成した
態様を例にとったが、本発明にかかる振動アクチュエー
タはこのような態様に限定されるものではない。例え
ば、4つの電気機械変換領域を形成するに際し、圧電体
は1枚の圧電体を用い、この圧電体に駆動電圧を印加す
るための電極を、4つに分離して圧電体の表面に装着す
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における超音波アクチュエータに
用いる振動子を抽出して示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の超音波アクチュエータにおける
駆動制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】第3実施形態における超音波アクチュエータに
用いる振動子を抽出して示す斜視図である。
【図4】第3実施形態の振動子における、圧電体の装着
位置を説明するための説明図であって、図4(a)は振
動子の正面図、図4(b)は弾性体に発生する屈曲振動
の発生状況を示す図、図4(c)は屈曲振動により弾性
体生じるひずみの分布状況を示す図である。
【図5】従来の振動アクチュエータの一例の構成を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 超音波アクチュエータ 2 振動子 3 弾性体 3a,3b 駆動力取出部 4a,4b 振動発生用圧電体 4p,4p’振動検出用圧電体 10 駆動制御装置 11 発振回路 12,13 増幅器 14 移相器 15 制御装置 16 切換え装置 S1,S2 切換えスイッチ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体と、前記弾性体に装着されて電気
    エネルギを機械的変位に、または、機械的変位を電気エ
    ネルギに変換する電気機械相互変換素子とを有する振動
    子と、 前記電気機械相互変換素子の少なくとも一部を、電気エ
    ネルギを機械的変位に変換する第1の状態と機械的変位
    を電気エネルギに変換する第2の状態との間で切り換え
    る切り換え装置とを備えたことを特徴とする振動アクチ
    ュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された振動アクチュエー
    タにおいて、 前記電気機械相互変換素子には、互いに独立した少なく
    とも3つの電気エネルギの授受部が形成されており、前
    記第1の状態に切り換えられているときは、互いに隣接
    しない2つの授受部に対してそれぞれ同一位相の駆動電
    圧が印加されることを特徴をする振動アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された振動アクチュエー
    タにおいて、 前記電気機械相互変換素子には、互いに独立した複数の
    電気エネルギの授受部が形成されており、電気エネルギ
    を機械的変位に変換して前記弾性体に所定の振動を発生
    させるとともに、前記複数の授受部の中心は、前記所定
    の振動の腹部近傍に位置していることを特徴とする振動
    アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された振動アクチュエー
    タにおいて、 前記電気機械相互変換素子には、互いに独立した複数の
    電気エネルギの授受部が形成されており、電気エネルギ
    を機械的変位に変換して前記弾性体に所定の振動を発生
    させるとともに、前記複数の授受部の中心は、前記所定
    の振動により前記弾性体に発生するひずみ分布曲線の腹
    部近傍に位置していることを特徴とする振動アクチュエ
    ータ。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載された振
    動アクチュエータにおいて、 前記複数の電気エネルギの授受部のうち、前記所定の振
    動の振幅が同位相となる領域に存在する前記授受部に対
    しては同一位相の駆動信号が印加されることを特徴とす
    る振動アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項3または請求項4に記載された振
    動アクチュエータにおいて、 前記所定の振動は、屈曲振動であることを特徴とする振
    動アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された振動アクチュエー
    タにおいて、 前記所定の振動は、4次の屈曲振動であることを特徴と
    する振動アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 電気エネルギを機械的変位に、または、
    機械的変位を電気エネルギに変換する電気機械相互変換
    素子を有する振動源を用いて振動子を励振させることに
    より該振動子に楕円振動を発生させ、 前記楕円振動によって、前記振動子と該振動子と接触す
    る相対運動部材との間で相対運動を発生させるととも
    に、 前記振動子を励振させた状態で、前記電気機械相互変換
    素子を、電気エネルギを機械的変位に変換して前記駆動
    源の一部として機能させる第1の状態と、機械的変位を
    電気エネルギに変換して前記振動子の振動状態を検出す
    る第2の状態との間で切り換えることを特徴とする振動
    アクチュエータの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021246015A1 (ja) * 2020-06-02 2021-12-09

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