JPH10285817A - 蓄電装置 - Google Patents

蓄電装置

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JPH10285817A
JPH10285817A JP9081287A JP8128797A JPH10285817A JP H10285817 A JPH10285817 A JP H10285817A JP 9081287 A JP9081287 A JP 9081287A JP 8128797 A JP8128797 A JP 8128797A JP H10285817 A JPH10285817 A JP H10285817A
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俊也 真保
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  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気自動車に用いて好適の蓄電装置に関し、
コンデンサの仕様や性能に応じて効率良く複数のバッテ
リの電圧を均衡化できるようにする。 【解決手段】 複数の蓄電手段11,12を直列に接続
されて構成された蓄電装置において、上記の複数の蓄電
手段11,12とそれぞれ並列接続しうる複数の蓄電器
C11,C12と、上記の各蓄電器C11,C12を対
応した各蓄電手段11,12とそれぞれ並列接続させる
第1の接続モード、及び、上記の各蓄電器C11,C1
2を対応する蓄電手段11,12に隣接した蓄電手段1
2,11とそれぞれ並列接続させる第2の接続モードを
選択的に切り換える接続切換手段S11〜S14とをそ
なえ、接続切換手段S11〜S14による各接続モード
の切換周波数を、蓄電器C11,C12の抵抗値と電気
容量に基づいて設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車に用い
て好適の、蓄電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気自動車の実用性向上のための
技術開発が進められているが、現在の電気自動車の電源
としては、多数の蓄電池(以下、バッテリという)を直
列接続したもの(組電池)を使用している。このように
多数の蓄電池を直列接続した組電池の場合、組電池の出
力は、最も低い電圧の電池に依存するため、各電池を均
等に使用することができず、各電池の能力を最大限に発
揮させることができない。
【0003】ところで、リチウム電池のように、放電量
に依存して出力電圧が決定されるものでは、各電池の電
圧を等しくすることで、各電池の放電量(逆に言うと、
充電量又は残存容量)を等しくすることができ、各電池
の電圧が等しくなるように調整しながら、充電を行なう
ようにすればよい。そこで、蓄電池(バッテリ)の電圧
均衡化回路が従来から提供されており、図6に示すよう
に構成されている。
【0004】図6に示す回路は、組電池の電圧均衡化回
路の1セル分(あるいは1モジュール分)を抜粋したも
のであり、各バッテリに同回路が装備される。そして、
このような回路をそなえた状態での充電動作が行なわれ
るが、充電動作の末期に該回路による放電動作が行なわ
れる。すなわち、充電の進行によりバッテリ101の端
子電圧が上昇するが、この状態を電圧監視回路(電圧検
出回路)104が監視しており、セルの両端電圧VBが
設定電圧以上になった場合に放電スイッチ102をオン
状態(閉状態)に移行させる。
【0005】これにより、放電抵抗器103への通電が
行なわれ、電気エネルギが熱に変換されることにより消
費される。この消費により、セル電圧VBが設定電圧以
下の電圧になれば、放電スイッチ102をオフ状態(開
状態)に移行させることが行なわれる。このような放電
スイッチ102のオン,オフが繰り返されることによ
り、バッテリセルの電圧VBは、設定電圧に調整され
る。
【0006】なお、実際の回路では、放電スイッチ10
2の代わりにパワートランジスタ等の電力素子を使用
し、オンオフ制御ではなく、リニア制御により電圧を調
整する等の方法が一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
蓄電装置では、種々の課題がある。すなわち、上述の回
路による場合、設定電圧を超過したエネルギが放電抵抗
器103により熱の形で浪費されてしまう。このため、
電力損失が大きくなるとともに、放熱対策を考慮しなけ
ればならないことが大きな問題となる。
【0008】また、充電の末期のセル電圧VBが上昇し
た場合にだけ均衡化が可能であり、放電時や車両を使用
していない間の空き時間などを利用した電圧均衡化を行
なえないという課題がある。したがって、ハイブリッド
電気自動車のように発電走行時に満充電まで充電しない
ものには利用できない。
【0009】さらに、放電抵抗器や放熱板およびスイッ
チング用の素子など大容量のものを使用しなければなら
ず、装置が大型化したり、放熱のために冷却装置が必要
になるなど構造が単純にならないという課題もある。こ
れに対して、特開平6−319287号公報には、放電
方式ではない均衡化回路を用いた技術が開示されてい
る。
【0010】この技術は、直列接続された組電池の両端
にコンデンサを接続して、各バッテリセル(充電単電
池)を略均一に充電するものであるが、大容量コンデン
サが必要であり、各バッテリセルの端子電圧を検出しな
がら所要の充電対象となるバッテリセルを選択する制御
は制御ロジックが複雑である。そこで、直列に接続され
たバッテリに対して、各バッテリと対応した数のコンデ
ンサを設け、各コンデンサを対応したバッテリとそれぞ
れ並列接続させる第1の接続モードと、上記の各コンデ
ンサを対応するバッテリに隣接したバッテリとそれぞれ
並列接続させる第2の接続モードとを交互に切り換える
ようにすることで、各バッテリの電圧の均衡化を図るこ
とが考えられる。
【0011】この場合は、コンデンサを介して電荷をバ
ッテリ間で移動させることにより、各バッテリの電圧が
均衡化されるのである。しかしながら、このような構成
では、コンデンサの仕様や各接続モードを切り換える切
換周期(又は切換周波数)によって各バッテリの電圧均
衡化時間が大きく変化するため、バッテリの性能を十分
に引き出せない場合が考えられる。また、単に上記の切
換周波数を高く設定すれば、電圧均衡化時間を短くする
ことが可能となるが、この場合には、モード切換時のス
イッチング動作にともないエネルギ損失が大きくなって
しまうという課題がある。
【0012】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、バッテリやコンデンサの仕様や性能に応じて効率
良く複数のバッテリの電圧を均衡化するとともに、上述
のスイッチング動作によるエネルギ損失を確実に防止し
ながら、複数の蓄電池の電圧均衡化時間を短縮すること
ができるようにした、蓄電装置を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の蓄電装置は、複数の蓄電手段を直列に接続さ
れて構成された蓄電装置において、上記の複数の蓄電手
段とそれぞれ並列接続しうる複数の蓄電器と、上記の各
蓄電器を対応した各蓄電手段とそれぞれ並列接続させる
第1の接続モード、及び、上記の各蓄電器を対応する蓄
電手段に隣接した蓄電手段とそれぞれ並列接続させる第
2の接続モードを選択的に繰り返し切り換える接続切換
手段とをそなえ、該接続切換手段による上記の第1及び
第2の接続モードの切換周波数が、該蓄電器の抵抗値と
電気容量に基づいて設定されていることを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項2記載の本発明の蓄電装置
は、請求項1記載の装置において、該接続切換手段の該
切換周波数が、該蓄電器の該抵抗値と該蓄電器の該電気
容量との積で求められる時定数の略1/3以下に設定さ
れていることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態としての蓄電装置について説明すると、図1〜図
5は本発明の一実施形態としての蓄電装置を示すもので
ある。まず、本実施形態の回路構成について説明する
と、図1,図2に示すように、本蓄電装置では、複数の
蓄電手段としての蓄電池(バッテリ)11,12が直列
に接続されており、これにより組電池が構成されてい
る。なお、この例では、2個のバッテリを接続した例を
示しているが、勿論、バッテリ数はこれに限定されるも
のではない。
【0016】そして、各蓄電手段11,12に対してそ
れぞれ並列接続可能な複数の蓄電器(コンデンサ)C1
1,C12が設けられている。さらに、各蓄電器C1
1,C12と各蓄電池11,12との間には、接続切換
手段としてのスイッチS11〜S14が介装されてい
る。ここで、蓄電池11,12の相互間には端子S11
B,S12A,S13A及びS14Bが、蓄電池11の
一端側(端子A側)には、端子S11A及びS13B
が、蓄電池12の他端側(端子B側)には、端子S12
B及びS14Aが、それぞれ接続されている。
【0017】また、蓄電器C11の一端側には端子S1
1A又は端子S11Bに選択的に接続切り換え可能なス
イッチS11が、又、蓄電器C11の他端側には端子S
12A又は端子S12Bに選択的に接続切り換え可能な
スイッチS12がそれぞれ設けられている。さらに、蓄
電器C12の一端側には端子S13A又は端子S13B
に選択的に接続切り換え可能なスイッチS13が、又、
蓄電器C12の他端側には端子S14A又は端子S14
Bに選択的に接続切り換え可能なスイッチS14がそれ
ぞれ設けられている。
【0018】そして、これらのスイッチS11〜S14
は連動して切り換えられるように構成され、それぞれが
端子S11A〜S14Aに接続した状態(第1の接続モ
ードM1)と、それぞれが端子S11B〜S14Bに接
続した状態(第2の接続モードM2)との間で、一斉に
同期して切り換えられるように構成されている。なお、
第1の接続モードM1では、各蓄電器C11,C12
が、対応した各蓄電池11,12とそれぞれ並列接続さ
れた状態となり、第2の接続モードM2では、各蓄電器
C11,C12が、対応する蓄電池11,12に隣接し
た蓄電池12,11とそれぞれ並列接続された状態とな
る。
【0019】そして、スイッチS11〜S14による第
1の接続モードM1又は第2の接続モードM2の切り換
えを制御する制御手段17が設けられており、この制御
手段17からの制御信号により所要の切り換え状態でモ
ード切り換えを繰り返し行ないながら、各蓄電池11,
12を電位差を等しくさせていくように構成されてい
る。
【0020】ところで、蓄電池11,12に接続するコ
ンデンサ(蓄電器)C11,C12の仕様やスイッチS
11〜S14の切換周波数によって電圧の均衡化時間は
大きく変化する。このため、各蓄電池11,12の電圧
を均衡化して電池11,12の性能を十分に引き出すた
めには、スイッチS11〜S14の切換周波数の設定が
重要となる。
【0021】一方、図3は一般的なコンデンサ(蓄電
器)の充放電特性を示すグラフであるが、このグラフか
らもわかるように、コンデンサは、その特性上、充電開
始時や放電開始時には電荷の変化(充放電速度)が比較
的大きく、時間の経過とともに電荷の変化割合は緩やか
なものとなる。したがって、電荷の変化(充放電速度)
が大きい範囲でスイッチS11〜S14を切り換えるほ
ど均衡化時間を短くすることができる。すなわち、スイ
ッチS11〜S14の切換周期を短くするほど、各蓄電
池11,12を効率良く均衡化することができるのであ
る。
【0022】しかしながら、スイッチS11〜S14の
動作時には必ずエネルギ損失が生じるため、切換周期を
短くしすぎるとこのエネルギ損失が大きくなり、逆に効
率が悪くなることも考えられる。したがって、スイッチ
S11〜S14によるエネルギ損失をできるだけ抑制し
ながら、各蓄電池11,12の電圧を短時間で均衡化で
きるような切換周期(切換周波数)を設定する必要があ
る。
【0023】ここで、図4及び図5は、蓄電池11,1
2の電圧均衡化時間とスイッチS11〜S14の切換周
波数との関係をシミュレーションした結果を示す図であ
って、図4はコンデンサ(蓄電器)の抵抗を固定にし
て、コンデンサ容量を変更した場合の電圧均衡化時間を
示す図、図5はコンデンサ(蓄電器)の電気容量を固定
にして、コンデンサの抵抗を変更した場合の電圧均衡化
時間示す図である。
【0024】これらの図4,図5に示すシミュレーショ
ン結果からもわかるように、スイッチS11〜S14の
切換周波数をコンデンサの時定数(抵抗×容量)の略1
/3以下に設定すれば、コンデンサの容量や抵抗値によ
らず、均衡化時間はほとんど変化しない。したがって、
コンデンサの時定数(抵抗×容量)の略1/3近傍に切
換周波数を設定するのが効果的である。
【0025】そこで、本発明の蓄電装置では、制御手段
17によるスイッチS11〜S14の切換周波数を、蓄
電器C11,C12の抵抗値Rと電気容量Cとの積で求
められる時定数の1/3に設定しているのである。な
お、この切換周波数は、蓄電器C11,C12の時定数
の1/3に限定されるものではなく、例えば蓄電器C1
1,C12の時定数の略1/3以下に設定されていれば
よい。ただし、切換周波数を大きくしすぎると、上述し
たようにスイッチS11〜S14によるエネルギ損失が
大きくなるので、時定数の略1/3程度が好ましい。
【0026】なお、本実施形態では、接続切換手段を機
械的なスイッチS11〜S14で構成しているが、実際
の回路構成では、制御性や耐久性を考慮すると、トラン
ジスタ等の半導体素子による半導体切り換え手段(半導
体スイッチ)により構成することが考えられる。この場
合には、機械的なスイッチよりもスイッチング動作によ
るエネルギ損失を小さくすることができる。
【0027】また、本実施形態の蓄電装置は、電気自動
車用電源として用いられる組電池(=複数の蓄電池を接
続してなる電池)に適用しうるものである。現状の電気
自動車の場合、一般に20〜30個程度のバッテリを直
列に接続した組電池が使用されるが、本蓄電装置は当然
ながらこのような多数のバッテリからなる組電池にも適
用しうる。
【0028】本発明の一実施形態としての蓄電装置は、
上述のように構成されているので、次のような動作が行
なわれる。まず、電源投入時、即ち、イグニッションキ
ーオン時や各蓄電池11,12の端子A,B間に充電用
の電圧が印加されると、スイッチS11〜S14が制御
手段17からの制御信号により連動して切り換えられ、
端子S11A〜S14Aへの接続状態と、端子S11B
〜S14Bへの接続状態とが、交互に一斉に切り換えら
れる。
【0029】これにより、各蓄電器C11,C12が対
応した各蓄電池11,12とそれぞれ並列接続する第1
の接続モードM1と、各蓄電器C11,C12が対応す
る蓄電池11,12に隣接した蓄電池12,11とそれ
ぞれ並列接続する第2の接続モードM2とが選択的に切
り換えられる。そして、このような接続切換手段として
のスイッチS11〜S14による第1の接続モードM1
と第2の接続モードM2との切り換えが、制御手段7か
らの制御信号により所要の周期で繰り返し行なわれるこ
とで、各蓄電池11,12の電位差が次第に等化されて
いくのである。
【0030】また、このとき、スイッチS11〜S14
の切換周波数は、蓄電器C11,C12の抵抗値Rと電
気容量Cとの積で求められる時定数の略1/3に設定さ
れており、これにより、スイッチング動作によるエネル
ギ損失を防止しながら電圧の均衡化時間を短縮すること
ができる利点がある。ここで、上述の各蓄電池11,1
2の電位差を等しくさせる制御動作を説明する。
【0031】まずはじめに、電池1の電圧がV1、電池
2の電圧がV2(V1>V2)であったものとする。図
1に示すように、スイッチS11,S12が左側へ揺動
され、それぞれ端子S11A,S12Aに接続されて、
コンデンサC11と蓄電池11とが並列接続になると、
蓄電池11の電圧及びコンデンサC11の電位差はそれ
ぞれV1′となる。このV1′は、V1よりも電池1か
らコンデンサへ流入した電荷に応じた分(微小量)v1
だけ低い電圧(=V1−v1 )である。
【0032】次に、図2に示すように、スイッチS1
1,S12が右側へ揺動され、端子S11B,S12B
に接続されて、コンデンサC11と蓄電池12とが並列
接続になると、蓄電池12の電圧及びコンデンサC11
の電位差はそれぞれV2′となる。このV2′は、V2
よりも電池2からコンデンサへ流入した電荷分(微小
量)v2 だけ高い電圧(=V2+v2 )である。
【0033】このようにして、コンデンサC11を介
し、電池11から電池12へ電荷が移送されて電池11
の電圧はV1から徐々に減少し、電池12の電圧はV2
から徐々に増加して、やがて電池11,電池12の電圧
は等しい値V12(V1>V12>V2)となるのである。
このように、本装置では、コンデンサC11,C12を
介して電荷を移動することにより各電池11,12の電
圧を均衡化するため、大きな発熱要素が存在せず、発熱
によるエネルギ損失を回避した状態での均衡化が実現さ
れる。
【0034】また、組電池への満充電までの充電中に限
らず、すべての状態で均衡化の動作を行なうことができ
るため、放電中や電池未使用時等においても均衡化の動
作を行なわせることができる。もちろん、ハイブリッド
電気自動車のように発電走行時に満充電まで充電しない
ものにも利用することができる。ところで、このような
回路を実際に適用する場合には、効率がよく動作が確実
で耐久性のよいことが必要となるが、このような具体的
条件を考慮すると、スイッチS11〜S14には電力素
子(FETあるいはIGBT)等のスイッチングロスが
極力小さなものを使用し、制御手段7に外部発振回路等
により自動的にスイッチS11〜S14の切り換え動作
を行なわせる回路を装備することが好ましい。
【0035】また、本蓄電装置は、蓄電手段としてバッ
テリに代えてコンデンサ(蓄電器)を用いるようにした
組蓄電器にも適用しうるものである。つまり、複数の直
列接続された蓄電池(バッテリ)からなる組電池に代え
て、複数の直列接続された蓄電器(コンデンサ)からな
る組蓄電器に適用することも考えられる。そして、組電
池状態又は組蓄電器状態にした場合にセル電圧のばらつ
きによる各種不具合が顕著化しやすいバッテリや電気二
重層コンデンサなどについて上述の構造を採用し、電圧
均衡化回路を構成すれば、大きなエネルギ損失の発生な
しに常時電圧の均衡化を行なえるシステムを実現できる
ようになる。
【0036】本回路の作動を常時ではなく、バッテリセ
ル電圧モニタなどにより、任意の必要な時期に電圧を均
衡化する方法等を具現化することができる。特に、リチ
ウムイオン電池に本回路を適用することにより、リチウ
ムイオン電池の能力を100パーセント引き出した上で
の、安全性の確保が容易になる。なお、セル電圧のアン
バランスが大きい場合から小さくなった場合に移行する
に従い、制御手段による接続モード切り換えの速度を変
化させることにより、電圧均衡化の所要時間を短縮させ
ることもできる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の蓄電装置によれば、接続切換手段による第1及び
第2の接続モードの切換周波数が、該蓄電器の抵抗値と
電気容量に基づいて設定されるので、蓄電池や蓄電器の
仕様や性能に応じて効率良く複数の蓄電池の電圧均衡化
を行なうことができる利点がある。
【0038】また、請求項2記載の本発明の蓄電装置に
よれば、上記請求項1の効果に加えて、スイッチング動
作によるエネルギ損失を確実に防止しながら、複数の蓄
電池の電圧均衡化時間を短縮することができるという利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての蓄電装置の要部構
成を示す回路図である。
【図2】本発明の一実施形態としての蓄電装置の動作を
説明するための図1に対応した回路図であり、図1とは
異なる動作態様を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態としての蓄電装置における
一般的なコンデンサ(蓄電器)の充放電特性を示す図で
ある。
【図4】本発明の一実施形態としての蓄電装置における
蓄電池の電圧均衡化時間とスイッチの切換周波数との関
係をシミュレーションした結果を示す図であって、蓄電
器の抵抗を固定にして蓄電器の電気容量を変更した場合
の電圧均衡化時間を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態としての蓄電装置における
蓄電池の電圧均衡化時間とスイッチの切換周波数との関
係をシミュレーションした結果を示す図であって、蓄電
器の電気容量を固定にして、蓄電器の抵抗を変更した場
合の電圧均衡化時間示す図である。
【図6】従来の蓄電装置を示す模式的回路図である。
【符号の説明】
11,12 蓄電手段としての蓄電池(二次電池又はバ
ッテリ) 17 制御手段 C11〜C12 蓄電器(コンデンサ) S11〜S14 接続切換手段としてのスイッチ S11A〜S14A,S11B〜S14B 端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02J 7/00 302 H02J 7/00 302C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の蓄電手段を直列に接続されて構成
    された蓄電装置において、 上記の複数の蓄電手段とそれぞれ並列接続しうる複数の
    蓄電器と、 上記の各蓄電器を対応した各蓄電手段とそれぞれ並列接
    続させる第1の接続モード、及び、上記の各蓄電器を対
    応する蓄電手段に隣接した蓄電手段とそれぞれ並列接続
    させる第2の接続モードを選択的に繰り返し切り換える
    接続切換手段とをそなえ、 該接続切換手段による上記の第1及び第2の接続モード
    の切換周波数が、該蓄電器の抵抗値と電気容量に基づい
    て設定されていることを特徴とする、蓄電装置。
  2. 【請求項2】 該接続切換手段の該切換周波数が、該蓄
    電器の該抵抗値と該蓄電器の該電気容量との積で求めら
    れる時定数の略1/3以下に設定されていることを特徴
    とする、請求項1記載の蓄電装置。
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