JPH10285596A - 画像符号化装置および方法、ならびに画像符号化制御用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像符号化装置および方法、ならびに画像符号化制御用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JPH10285596A
JPH10285596A JP10807597A JP10807597A JPH10285596A JP H10285596 A JPH10285596 A JP H10285596A JP 10807597 A JP10807597 A JP 10807597A JP 10807597 A JP10807597 A JP 10807597A JP H10285596 A JPH10285596 A JP H10285596A
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quantization
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JP10807597A
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Kanji Mihara
寛司 三原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画面内におけるブロック毎の画像の複雑さに
応じてブロック毎の量子化特性値を変動させる機能を有
しながら、背景と物体の境界部分等で極端に粗く量子化
されることによる歪みの発生を防止することができるよ
うにする。 【解決手段】 アクティビィティ計算部41により、フ
レーム全体の各マクロブロックのアクティビィティを算
出し、そのフレーム内のアクティビィティの平均値を算
出する。マクロブロック量子化インデックス決定部43
は、アクティビィティおよび平均値を用いて、マクロブ
ロック毎の量子化インデックスを求めるが、アクティビ
ィティが上限値より大きい場合には、アクティビィティ
を上限値で制限し、アクティビィティの平均値が下限値
よりも小さい場合には、平均値を下限値で制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データを圧縮
符号化する画像符号化装置および方法、画像符号化装置
に用いられる画像符号化制御用プログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】送信側で画像データを圧縮して送信する
と共に、受信側では圧縮された画像データを伸張する通
信システムや、画像データを圧縮して記録すると共に、
再生時には圧縮された画像データを伸張して出力する圧
縮画像記録再生システム等において、画像データの圧縮
の方法としては、例えばMPEG(Moving Picture Exp
erts Group)規格で採用されている双方向予測符号化方
式がある。この双方向予測符号化方式では、双方向予測
を用いることで符号化効率を向上させている。双方向予
測符号化方式では、フレーム内符号化、フレーム間順方
向予測符号化および双方向予測符号化の3つのタイプの
符号化が行われ、各符号化タイプによる画像は、それぞ
れIピクチャ(intra coded picture )、Pピクチャ
(predictivecoded picture)およびBピクチャ(bidir
ectionally predictive coded picture)と呼ばれる。
【0003】ところで、MPEG等で採用されている双
方向予測符号化方式では、性質の異なる3種類のピクチ
ャが存在するため、ピクチャタイプ毎に発生符号量が大
幅に異なり、また、量子化特性値の変化に対する発生符
号量の変化の割合もピクチャタイプ毎に大幅に異なると
いう特徴を有する。双方向予測符号化方式では、更に、
Iピクチャ、Pピクチャの量子化ノイズは、Pピクチ
ャ、Bピクチャにも伝搬するが、Bピクチャの量子化ノ
イズは、他のピクチャに伝搬しないという特徴を有す
る。従って、全てのピクチャに対する量子化特性値を均
一にすることは、必ずしも圧縮後の画像データ全体の画
質を最適化することにはならない。
【0004】圧縮後の画像データにおいて良好な画質を
得るための圧縮アルゴリズムとしては、TM5(Test M
odel Editing Commitee:“Test Model 5”;ISO/IEC JTC
/SC292/WG11/NO400(Apr.1993) )という方法が有名であ
る。このTM5は、3ステップによって構成されるアル
ゴリズムであり、各ステップは次のような機能を持って
いる。
【0005】ステップ1は、前に符号化した同じタイプ
のピクチャにおける画面の複雑さを示すパラメータであ
るグローバル・コンプレキシティ(Global Complexity
)を使って、次に符号化するピクチャの目標符号量を
決定する。
【0006】ステップ2では、ステップ1で決まった目
標符号量と実際の発生符号量を略一致させるために、仮
想バッファの容量を使って、量子化特性値をマクロブロ
ック毎にフィードバック制御により求める。
【0007】ステップ3では、ステップ2で決まった量
子化特性値を、各マクロブロック毎の絵柄の特徴に応じ
て変化させることによって視覚特性を向上させる。
【0008】TM5におけるステップ3では、具体的に
は、各マクロブロック毎のアクティビィティを求め、ア
クティビィティの大きな部分すなわち複雑な絵柄の部分
では、量子化特性値(量子化インデックス)を大きくし
て粗く量子化し、逆にアクティビィティの小さな部分す
なわち平坦部では、量子化特性値(量子化インデック
ス)を小さくして細かく量子化する。なお、アクティビ
ィティは、例えば次の式(1)のように定義される。
【0009】 actj =1+min(varsblk) …(1)
【0010】なお、式(1)において、actj はマク
ロブロックjのアクティビィティ、varsblkはサ
ブブロックにおける原画の輝度信号の画素値の分散であ
り、式(2)によって表される。また、min(var
sblk)は、フレームDCT符号化モードにおける4
個のサブブロックとフィールドDCT符号化モードにお
ける4個のサブブロックとの合計8個のサブブロックに
おける原画の輝度信号の画素値の分散のうちの最小値を
とることを意味する。
【0011】 varsblk=(1/64)・Σ(Pk −P′)2 …(2)
【0012】なお、式(2)において、Pk はサブブロ
ック内の原画の輝度信号の画素値、kは画素の番号(k
=1〜64)、P′はサブブロック内の原画の輝度信号
の画素値の平均値であり、次の式(3)によって表され
る。また、Σは、k=1〜64についての総和を意味す
る。
【0013】P′=(1/64)・ΣPk …(3)
【0014】TM5におけるステップ3では、以上のよ
うにして求めたアクティビィティactj を用いて、次
の式(4)に基づいて、各マクロブロックの量子化イン
デックスmquantj を決定する。
【0015】 mquantj =Qj ×{(2×actj +aveact)/(actj +2 ×aveact)} …(4)
【0016】なお、式(4)において、aveactは
直前に符号化したピクチャにおけるアクティビィティa
ctj の平均値であり、Qj はステップ2で決定された
量子化インデックスである。また、式(4)中の(2×
actj +aveact)/(actj +2×avea
ct)は、その値が0.5〜2の範囲をとる正規化アク
ティビィティである。
【0017】このような処理によって、画面内のアクテ
ィビィティの大きい部分は粗く量子化するようなことが
実現されている。これは、人間の視覚特性が複雑な絵柄
においては圧縮に伴う歪みを感知しにくいことを利用
し、背景のような平坦な部分の量子化インデックスを小
さくすることで、背景雑音や疑似輪郭といった歪みを軽
減するようにしたものである。以下、本出願において、
このようにアクティビィティ等によってマクロブロック
毎の量子化インデックスを変動させることを変動量子化
機構と呼ぶことにする。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】この変動量子化機構に
よれば、マクロブロック毎の量子化インデックスの値は
直前に符号化したピクチャのアクティビィティactと
その平均値aveactの比率によって決定される。例
えば画面の背景が平坦な絵柄では、画面内のアクティビ
ィティの平均値aveactは小さくなり、画面内に物
体が映っている場合、物体部分のアクティビィティac
tの絶対値が小さくても、画面全体のアクティビィティ
の平均値aveactよりも大きくなる。従って、物体
部分と平坦な背景部分とを比較すると、物体部分の量子
化インデックスmquantは極端に大きくなり、映像
の歪みが顕著に発生する。このように平坦な映像におい
て歪みが発生すると、人間の視覚にも感知されやすく、
目障りである場合があった。
【0019】このことを、図5を参照して説明する。な
お、図5(a),(c)中の数字は、マクロブロック毎
のアクティビィティを表し、図5(b),(d)中の数
字はマクロブロック毎の量子化インデックスを表してい
る。図5(a)は、平坦な背景の中に、ボールが小さく
映っているような映像を簡単に示したものである。この
映像をTM5におけるステップ2で決定された量子化イ
ンデックスQj=10で量子化する場合、アクティビィ
ティの平均値は平均値aveact=3という小さな値
となり、図5(b)に示したように、ボール部分は量子
化インデックスmquantj=19という大きな値で
量子化される。この場合、平坦な画面では歪みが見やす
いため、ボールの周辺の歪みが目障りとなるという問題
点があった。一方、図5(c)に示したように、例えば
芝生の上にボールが映っているような、背景が複雑な画
像であれば、アクティビィティの平均値は平均値ave
act=101という大きな値となり、図5(d)に示
したように、ボール部分の画像も量子化インデックスm
quantj=11という量子化インデックスQ j=1
0に近似した値で量子化される。
【0020】また、アクティビィティの平均値avea
ctがそれほど小さくない場合でも、例えば画面内にテ
ロップが多重された映像においては、テロップ部分は周
辺の画像のアクティビィティの平均値aveactとは
関係なく、アクティビィティは大きな値となる。従っ
て、テロップ部分が極端に大きな量子化インデックスm
quantで量子化され、文字の周辺が著しく歪むとい
う問題点があった。従来は、このような文字に限らず、
特に、背景部分と物体部分との境界部分では、アクティ
ビィティが大きくなることから粗く量子化されて歪みが
大きくなり、画面内で物体が動くと歪みの大きな部分も
動いて、いわゆるモスキート雑音が発生するという問題
点があった。
【0021】また、背景部分と物体部分の境界(エッ
ジ)部分を著しく歪むことから保護するために、各マク
ロブロックの画素値の微分係数を調べたり、DCT(離
散コサイン変換)係数の分布の特徴を調べたりすること
によりエッジ検出を行う方法(Mitchel et al.,"MPEG V
ideo Compression Standard",Chapman and Hall,1996)
が開示されているが、いずれも複雑な計算を必要とし、
実現には高速且つ大規模な回路の追加を要するという問
題点がある。
【0022】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、画面内におけるブロック毎の画像の
複雑さに応じてブロック毎の量子化特性値を変動させる
機能を有しながら、背景と物体の境界部分等で極端に粗
く量子化されることによる歪みの発生を防止することが
できるようにした画像符号化装置および方法、画像符号
化制御用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能な記録媒体を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の画像符号
化装置は、1枚当たりの入力画像データを複数のブロッ
クに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化によ
って入力画像データを圧縮符号化する符号化手段と、ブ
ロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値とそのパ
ラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に応じ
て、符号化手段における量子化特性値をブロック毎に変
動させる量子化特性変動手段と、パラメータの値が平均
値よりも所定の割合以上に大きい場合に、量子化特性変
動手段で使用するパラメータの値を所定の上限値で制限
するパラメータ制限手段とを備えたものである。
【0024】請求項2記載の画像符号化装置は、上述の
符号化手段および量子化特性変動手段と、平均値が所定
の下限値を下回る場合に、量子化特性変動手段で使用す
る平均値を下限値で制限する平均値制限手段とを備えた
ものである。
【0025】請求項3記載の画像符号化装置は、上述の
符号化手段、量子化特性変動手段、パラメータ制限手段
および平均値制限手段とを備え、パラメータ制限手段に
よるパラメータの値に対する制限を、平均値制限手段に
よる平均値に対する制限よりも先に行うようにしたもの
である。
【0026】請求項4記載の画像符号化方法は、1枚当
たりの入力画像データを複数のブロックに分割し、ブロ
ック単位で、量子化を含む符号化によって入力画像デー
タを圧縮符号化する画像符号化方法において、ブロック
毎の画像の複雑さを示すパラメータの値とそのパラメー
タの1枚の画像当たりの平均値との比率に応じて、圧縮
符号化の際の量子化特性値をブロック毎に変動可能とす
ると共に、パラメータの値が平均値よりも所定の割合以
上に大きい場合に、量子化特性値を変動させる際に使用
するパラメータの値を所定の上限値で制限するものであ
る。
【0027】請求項5記載の画像符号化方法は、上述の
ように量子化特性値をブロック毎に変動可能とすると共
に、平均値が所定の下限値を下回る場合に、量子化特性
値を変動させる際に使用する平均値を下限値で制限する
ものである。
【0028】請求項6記載の画像符号化方法は、上述の
ように量子化特性値をブロック毎に変動可能とし、更
に、パラメータの値が平均値よりも所定の割合以上に大
きい場合に、量子化特性値を変動させる際に使用するパ
ラメータの値を所定の上限値で制限し、平均値が所定の
下限値を下回る場合に、量子化特性値を変動させる際に
使用する平均値を下限値で制限すると共に、パラメータ
の値に対する制限を平均値に対する制限よりも先に行う
ようにしたものである。
【0029】請求項7記載の画像符号化制御用プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
1枚当たりの入力画像データを複数のブロックに分割
し、ブロック単位で、量子化を含む符号化によって入力
画像データを圧縮符号化する符号化手段と、ブロック毎
の画像の複雑さを示すパラメータの値とそのパラメータ
の1枚の画像当たりの平均値との比率に応じて、符号化
手段における量子化特性値をブロック毎に変動させる量
子化特性変動手段とを備えた画像符号化装置に用いら
れ、コンピュータに、パラメータの値が平均値よりも所
定の割合以上に大きい場合に、量子化特性変動手段で使
用するパラメータの値を所定の上限値で制限するパラメ
ータ制限機能を実現させるための画像符号化制御用プロ
グラムを記録したものである。
【0030】請求項8記載の画像符号化制御用プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
上述の符号化手段および量子化特性変動手段とを備えた
画像符号化装置に用いられ、上述のパラメータ制限機能
と平均値制限機能とを実現させると共に、パラメータ制
限機能によるパラメータの値に対する制限を、平均値制
限機能による平均値に対する制限よりも先に行わせるた
めの画像符号化制御用プログラムを記録したものであ
る。
【0031】請求項9記載の画像符号化制御用プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
上述の符号化手段および量子化特性変動手段とを備えた
画像符号化装置に用いられ、上述のパラメータ制限機能
と、平均値が所定の下限値を下回る場合に、量子化特性
変動手段で使用する平均値を下限値で制限する平均値制
限機能とを実現させると共に、パラメータ制限機能によ
るパラメータの値に対する制限を、平均値制限機能によ
る平均値に対する制限よりも先に行わせるための画像符
号化制御用プログラムを記録したものである。
【0032】請求項1記載の画像符号化装置では、符号
化手段によって、1枚当たりの入力画像データが複数の
ブロックに分割され、ブロック単位で、量子化を含む符
号化によって入力画像データが圧縮符号化される。符号
化手段における量子化特性値は、量子化特性変動手段に
よって、ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの
値をそのパラメータの1枚の画像当たりの平均値との比
率に応じて、ブロック毎に変動される。パラメータの値
がその1枚の画像当たりの平均値よりも所定の割合以上
に大きい場合には、パラメータ制限手段によって、量子
化特性変動手段で使用するパラメータの値が所定の上限
値で制限される。
【0033】請求項2記載の画像符号化装置では、上述
のように、入力画像データが圧縮符号化され、量子化特
性値がブロック毎に変動される。パラメータの平均値が
所定の下限値を下回る場合には、平均値制限手段によっ
て、量子化特性変動手段で使用する平均値が下限値で制
限される。
【0034】請求項3記載の画像符号化装置では、上述
のように、入力画像データが圧縮符号化され、量子化特
性値はブロック毎に変動される。パラメータの値がその
平均値よりも所定の割合以上に大きい場合には、上述の
ようにパラメータ制限手段によって、上限値で制限さ
れ、平均値が所定の下限値を下回る場合には、上述のよ
うに平均値制限手段によって、下限値で制限される。パ
ラメータ制限手段によるパラメータの値に対する制限
は、平均値制限手段による平均値に対する制限よりも先
に行われる。
【0035】請求項4記載の画像符号化方法では、1枚
当たりの入力画像データが複数のブロックに分割され、
ブロック単位で、量子化を含む符号化によって入力画像
データが圧縮符号化される。圧縮符号化の際、量子化特
性値は、ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの
値とそのパラメータの1枚の画像当たりの平均値との比
率に応じて、ブロック毎に変動可能とされると共に、パ
ラメータの値が平均値よりも所定の割合以上に大きい場
合は、量子化特性値を変動させる際に使用されるパラメ
ータ値が上限値で制限される。
【0036】請求項5記載の画像符号化方法では、上述
のように入力画像データが圧縮符号化され、その際の量
子化特性値はブロック毎に変動可能とされると共に、平
均値が所定の下限値を下回る場合には、量子化特性値を
変動させる際に使用される平均値が下限値で制限され
る。
【0037】請求項6記載の画像符号化方法では、上述
のように入力画像データが圧縮符号化され、その際の量
子化特性値はブロック毎に変動可能とされると共に、パ
ラメータの値が平均値よりも所定の割合以上に大きい場
合は、パラメータの値が上限値で制限され、平均値が所
定の下限値を下回る場合には、平均値が下限値で制限さ
れる。このとき、パラメータの値に対する制限は、平均
値に対する制限よりも先に行われる。
【0038】請求項7記載の画像符号化制御用プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記
録された画像符号化制御用プログラムでは、パラメータ
の値が平均値よりも所定の割合以上に大きい場合に、符
号化手段における量子化特性値をブロック毎に変動させ
る量子化特性変動手段で使用されるパラメータの値が所
定の上限値で制限される。
【0039】請求項8記載の画像符号化制御用プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記
録された画像符号化制御用プログラムでは、平均値が所
定の下限値を下回る場合に、符号化手段における量子化
特性値をブロック毎に変動させる量子化特性変動手段で
使用される平均値が下限値で制限される。
【0040】請求項9記載の画像符号化制御用プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記
録された画像符号化制御用プログラムでは、パラメータ
の値が平均値よりも所定の割合以上に大きい場合に、パ
ラメータの値が所定の上限値で制限され、平均値が所定
の下限値を下回る場合に、平均値が下限値で制限される
と共に、パラメータの値に対する制限は平均値に対する
制限よりも先に行われる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0042】図1は、本発明の一実施の形態に係る画像
符号化装置としてのビデオエンコーダの構成を示すブロ
ック図である。このビデオエンコーダ11は、入力画像
信号S1 を入力し、符号化する順番に従ってピクチャ
(Iピクチャ,Pピクチャ,Bピクチャ)の順番を並べ
替える画像並べ替え回路21と、この画像並べ替え回路
21の出力データを入力し、フレーム構造かフィールド
構造かを判別し、判別結果に応じた走査変換および16
×16画素のマクロブロック化を行う走査変換・マクロ
ブロック化回路22と、この走査変換・マクロブロック
化回路22の出力データと予測画像データとの差分をと
る減算回路31と、この減算回路31の出力データに対
して、DCTブロック単位でDCTを行い、DCT係数
を出力するDCT回路32と、このDCT回路32の出
力データを量子化する量子化回路33と、この量子化回
路33の出力データを可変長符号化する可変長符号化回
路34と、この可変長符号化回路34の出力データを一
旦保持し、一定のビットレートのビットストリームから
なる圧縮画像データS4 として出力するバッファメモリ
35とを備えている。バッファメモリ35は、可変長符
号化回路34の発生ビット量を示す発生ビット量データ
2 をビデオエンコーダ制御用コンピュータ12に送る
ようになっている。
【0043】ビデオエンコーダ11は、更に、走査変換
・マクロブロック化回路22の出力データに基づいて動
きベクトルを検出する動き検出回路40と、量子化回路
33の出力データを逆量子化する逆量子化回路36と、
この逆量子化回路36の出力データに対して逆DCTを
行う逆DCT回路37と、この逆DCT回路37の出力
データと予測画像データとを加算して出力する加算回路
38と、この加算回路38の出力データを保持し、動き
検出回路40から送られる動きベクトルに応じて動き補
償を行って予測画像データを減算回路31および加算回
路38に出力する動き補償回路39とを備えている。
【0044】ビデオエンコーダ制御用コンピュータ12
は、以前に符号化した画像の発生ビット量データS2
量子化インデックスからグローバル・コンプレキシティ
を算出し、グローバル・コンプレキシティデータS3
して出力するコンプレキシティ計算部44と、このコン
プレキシティ計算部44からのグローバル・コンプレキ
シティデータS3 に基づいて目標符号量を決定し、目標
符号量データS5 として出力する目標符号量決定部45
とを備えている。
【0045】ビデオエンコーダ11は、更に、目標符号
量決定部45からの目標符号量データS5 に基づいて、
発生符号量(発生ビット量)が目標符号量となるように
量子化回路33における量子化特性値を表す量子化イン
デックスQを決定する量子化インデックス決定部42
と、走査変換・マクロブロック化回路22の出力データ
に基づいて、画像の複雑さを表すパラメータであるアク
ティビィティ(Activity)を計算するアクティ
ビィティ計算部41と、量子化インデックス決定部42
によって決定された量子化インデックスQとアクティビ
ィティ計算部41によって計算されたアクティビィティ
とに基づいて、マクロブロック単位の量子化インデック
スmquantを決定するマクロブロック量子化インデ
ックス決定部43とを備えている。これらのアクティビ
ィティ計算部41とマクロブロック量子化インデックス
決定部43が前述の変動量子化機構に相当する。なお、
量子化インデックス決定部42は量子化インデックスQ
のデータをビデオエンコーダ制御用コンピュータ12の
コンプレキシティ計算部44に送るようになっている。
【0046】図2は、図1におけるビデオエンコーダ1
1のハードウェア構成を示すブロック図である。このビ
デオエンコーダ11は、互いにバス17を介して接続さ
れたCPU(中央処理装置)13,RAM(ランダム・
アクセス・メモリ)14,EEPROM(電気的消去可
能なプログラマブル・リード・オンリ・メモリ)15を
有するコンピュータと、バス17に接続されたエンコー
ダ主要部16によって構成されている。ここで、図1に
おける量子化インデックス決定部42、マクロブロック
量子化インデックス決定部43は、EEPROM15に
格納されたプログラムにより実現され、これら以外の部
分がエンコーダ主要部16である。また、ビデオエンコ
ーダ11には、バス17を介してビデオエンコーダ11
を制御するビデオエンコーダ制御用コンピュータ12が
接続され、ビデオエンコーダ11の拡張スロットには着
脱可能なメモリカード18が取り付けられている。メモ
リカード18は、本発明に係る画像符号化制御用プログ
ラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体
に相当し、メモリカード18に記録されたプログラムを
EEPROM15に記録することによって、ビデオエン
コーダ11のCPU13が実行するプログラムのインス
トールまたは変更が可能になっている。
【0047】次に、図1に示した本実施の形態に係る画
像符号化装置の主要な動作について説明する。なお、以
下の説明は、本実施の形態に係る画像符号化方法の説明
を兼ねている。ビデオエンコーダ11では、まず、画像
並べ替え回路21によって、入力画像信号S1 に対し
て、符号化する順番に従ってピクチャ(Iピクチャ,P
ピクチャ,Bピクチャ)の順番を並べ替え、次に、走査
変換・マクロブロック化回路22によって、フレーム構
造かフィールド構造かを判別し、判別結果に応じた走査
変換およびマクロブロック化を行い、減算回路31に送
る。また、走査変換・マクロブロック化回路22の出力
データは、アクティビィティ計算部41および動き検出
回路40にも送られる。
【0048】アクティビィティ計算部41は、画面の複
雑さを表すパラメータであるアクティビィティ(Act
ivity)を算出し、マクロブロック量子化インデッ
クス決定部43に送る。動き検出回路40は、動きベク
トルを検出して動き補償回路39に送る。
【0049】Iピクチャの場合には、減算回路31にお
いて予測画像データとの差分をとることなく、走査変換
・マクロブロック化回路22の出力データをそのままD
CT回路32に入力してDCTを行い、量子化回路33
によってDCT係数を量子化し、可変長符号化回路34
によって量子化回路33の出力データを可変長符号化
し、バッファメモリ35によって可変長符号化回路34
の出力データを一旦保持し、一定のビットレートのビッ
トストリームからなる圧縮画像データS4 として出力す
る。また、逆量子化回路36によって量子化回路33の
出力データを逆量子化し、逆DCT回路37によって逆
量子化回路36の出力データに対して逆DCTを行い、
逆DCT回路37の出力画像データを加算回路38を介
して動き補償回路39に入力して保持させる。
【0050】Pピクチャの場合には、動き補償回路39
によって、保持している過去のIピクチャまたはPピク
チャに対応する画像データと動き検出回路40からの動
きベクトルとに基づいて予測画像データを生成し、予測
画像データを減算回路31および加算回路38に出力す
る。また、減算回路31によって、走査変換・マクロブ
ロック化回路22の出力データと動き補償回路39から
の予測画像データとの差分をとり、DCT回路32によ
ってDCTを行い、量子化回路33によってDCT係数
を量子化し、可変長符号化回路34によって量子化回路
33の出力データを可変長符号化し、バッファメモリ3
5によって可変長符号化回路34の出力データを一旦保
持し圧縮画像データS4 として出力する。また、逆量子
化回路36によって量子化回路33の出力データを逆量
子化し、逆DCT回路37によって逆量子化回路36の
出力データに対して逆DCTを行い、加算回路38によ
って逆DCT回路37の出力データと予測画像データと
を加算し、動き補償回路39に入力して保持させる。
【0051】Bピクチャの場合には、動き補償回路39
によって、保持している過去および未来のIピクチャま
たはPピクチャに対応する2つの画像データと動き検出
回路40からの2つの動きベクトルとに基づいて予測画
像データを生成し、予測画像データを減算回路31およ
び加算回路38に出力する。また、減算回路31によっ
て、走査変換・マクロブロック化回路22の出力データ
と動き補償回路39からの予測画像データとの差分をと
り、DCT回路32によってDCTを行い、量子化回路
33によってDCT係数を量子化し、可変長符号化回路
34によって量子化回路33の出力データを可変長符号
化し、バッファメモリ35によって可変長符号化回路3
4の出力データを一旦保持し圧縮画像データS4 として
出力する。なお、Bピクチャは動き補償回路39に保持
させない。
【0052】なお、バッファメモリ35は、可変長符号
化回路34より発生されるビット量を表す発生ビット量
データS2 をビデオエンコーダ制御用コンピュータ12
のコンプレキシティ計算部44に送る。
【0053】ビデオエンコーダ制御用コンピュータ12
は、コンプレキシティ計算部44によって、バッファメ
モリ35からの発生ビット量データS2 と、量子化イン
デックス決定部42からの量子化インデックスQに基づ
いて、以前に符号化した同じピクチャタイプの絵柄のグ
ローバル・コンプレキシティを算出し、グローバル・コ
ンプレキシティデータS3 として目標符号量決定部45
に与える。目標符号量決定部45では、グローバル・コ
ンプレキシティデータS3 に基づいて、目標符号量を決
定し、目標符号量を示す目標符号量データS5 をビデオ
エンコーダ11の量子化インデックス決定部42に与え
る。量子化インデックス決定部42では、目標符号量デ
ータS5 に基づいて、発生符号量(発生ビット量)が目
標符号量となるように量子化回路33における量子化特
性値を表す量子化インデックスQを決定する。
【0054】また、変動量子化機構により、アクティビ
ィティ計算部41では、例えば式(1)のように定義さ
れるマクロブロック毎のアクティビィティを求め、マク
ロブロック量子化インデックス決定部43において、こ
のアクティビィティと量子化インデックス決定部42で
求められた量子化インデックスQに基づいて、各マクロ
ブロックの量子化インデックスmquantを決定す
る。ビデオエンコーダ11は、量子化回路33によっ
て、マクロブロック量子化インデックス決定部43で決
定された量子化インデックスmquantに基づいてD
CT回路32の出力データを量子化し、可変長符号化回
路34によって可変長符号化して、一定のビットレート
のビットストリームからなる圧縮画像データS4 として
出力する。
【0055】本実施の形態では、マクロブロック量子化
インデックス決定部43は、量子化インデックスmqu
antを決定する際に、所定の条件を満たす場合には、
アクティビィティ計算部41によって算出されたマクロ
ブロック毎のアクティビィティおよびその平均値に制限
を加えた後、量子化インデックスmquantの算出を
行う。
【0056】以下、マクロブロック毎のアクティビィテ
ィおよびその平均値に対する制限について説明する。ま
ず、マクロブロック毎のアクティビィティに対する制限
は、マクロブロックのアクティビィティに所定の上限値
(例えば画面内のアクティビィティの平均値の4倍の
値)を設けて、マクロブロックのアクティビィティがこ
の上限値より大きい場合、マクロブロックのアクティビ
ィティの値を所定の上限値とすることである。
【0057】次に、画面内のアクティビィティの平均値
に対する制限は、画面内のアクティビィティの平均値に
所定の下限値(例えば8)を設けて、画面内のアクティ
ビィティの平均値がこの下限値を下回る場合には、画面
内のアクティビィティの平均値をこの下限値とすること
である。
【0058】マクロブロック量子化インデックス決定部
43は以上のような制限を加えた後、式(4)に基づい
て、各マクロブロックの量子化インデックスmquan
tを決定する。なお、マクロブロックのアクティビィテ
ィの値の制限は、画面内のアクティビィティの平均値の
制限よりも先に行う。
【0059】次に、図3の流れ図を参照して、本実施の
形態における量子化インデックスmquantの算出の
動作について説明する。なお、図3は1フレーム分の動
作を表したものである。この動作では、まず、アクティ
ビィティ計算部41により、フレーム全体の各マクロブ
ロックのアクティビィティactを算出し、そのフレー
ム内のアクティビィティの平均値aveactを算出し
(ステップS101)、フレーム内のマクロブロックの
番号をjとし、j=1とする(ステップS102)。次
に、例えばアクティビィティactの上限値をフレーム
内のアクティビィティの平均値aveactの4倍とし
て、アクティビィティactj が上限値(4×avea
ct)より大きいか否かを判断する(ステップS10
3)。アクティビィティactj が上限値よりも大きく
ないと判断した場合(ステップS103;N)は、ac
j ’=actj とする(ステップS104)。一方、
アクティビィティactj が上限値より大きいと判断し
た場合(ステップS103;Y)は、actj’=上限
値(4×aveact)とする(ステップS105)。
【0060】次に、例えばアクティビィティの平均値a
veactの下限値を8として、平均値aveactと
下限値よりも小さいか否かを判断する(ステップS10
6)。平均値aveactが下限値よりも小さくないと
判断した場合(ステップS106;N)は、aveac
t’=aveactとする(ステップS107)。一
方、平均値aveactが下限値よりも小さいと判断し
た場合(ステップS106;Y)は、aveact’=
下限値(8)とする(ステップS108)。
【0061】次に、マクロブロック量子化インデックス
決定部43によって、上述のようにして決定したact
j ’およびaveact’をそれぞれアクティビィティ
およびその平均値として、例えば式(4)のように定義
されるマクロブロック毎の量子化インデックスmqua
ntj を求める(ステップS109)。次に、マクロブ
ロックの番号jをインクリンメンタルして(ステップS
110)、マクロブロックの番号jがマクロブロック数
を越えていないか判断する(ステップS111)。マク
ロブロックの番号jがマクロブロック数を越えていない
と判断した場合(ステップS111;N)は、ステップ
S103に戻って、次のマクロブロックのアクティビィ
ティactおよび平均値aveactと制限値との比較
を行う。一方、マクロブロックの番号jがマクロブロッ
ク数を越えていると判断した場合(ステップS111;
Y)は、そのフレームにおける動作を終了し、次のフレ
ームにおける動作に移行する。なお、アクティビィティ
actの上限値は、必ずしも、その平均値aveact
の4倍とする必要はないが、平均値aveactの2倍
あるいは4倍とすると、その演算はビットシフトで済む
ので、計算量が少なくなり好ましい。また、平均値av
eactの下限値は任意の値とする。
【0062】このように、フレーム内のアクティビィテ
ィの平均値と比較して、アクティビィティが極端に大き
なマクロブロックについては、アクティビィティを上限
値で再設定することにより、画面内の他の部分に比べて
極端に量子化インデックスmquantが大きくなら
ず、歪みの発生が防止される。また、アクティビィティ
の平均値が極端に小さいフレームにおいては、アクティ
ビィティの平均値を下限値で再設定することにより、画
面全体が平坦である絵柄でも、アクティビィティがわず
かに高いだけで粗く量子化されるようなことが防止され
る。
【0063】ここで、図4に示す具体例を用いて、本実
施の形態の効果について説明する。図4は、平坦な背景
の中に、ボールが小さく映っているような映像につい
て、上述の方法により求めた量子化インデックスmqu
antにより量子化する一例を表したものである。な
お、図4(a),(c)中の数字はマクロブロック毎の
アクティビィティを表し、図4(b),(d)中の数字
はマクロブロック毎の量子化インデックスを表してい
る。図4(a)では、アクティビィティの平均値ave
actは3であり、その4倍である12をアクティビィ
ティの上限値とする。この上限値を越えるマクロブロッ
クにおいてのアクティビィティを再設定する。従って、
ボール部分のマクロブロックのアクティビィティは上限
値の12を越えるため、そのアクティビィティは12に
再設定される。次に、アクティビィティの平均値ave
actの下限値を8とすると、平均値aveact=3
は下限値を下回っているため、平均値aveact=8
に再設定される。その後、マクロブロック量子化インデ
ックス決定部43により、例えば式(4)のように定義
されるマクロブロック毎の量子化インデックスmqua
ntを求めると、図4(b)に示したように、背景部分
の量子化インデックスmquantは6となり、ボール
部分の量子化インデックスmquantは11となり、
ボール部分が極端に大きな量子化インデックスで量子化
されて歪みが目立つことが防止される。一方、図4
(c)では、アクティビィティの平均値aveactは
101であり、その4倍である上限値を越えるアクティ
ビィティを有するマクロブロックはなく、平均値ave
actも下限値の8を越えない。従って、これらの値を
そのまま用いてマクロブロック量子化インデックス決定
部43により、量子化インデックスmquantを求め
ると、背景部分の量子化インデックスmquantは1
0となり、ボール部分の量子化インデックスmquan
tは11となる。従って、本実施の形態では、極端に平
坦な絵柄あるいは極端に突出したマクロブロックが存在
する絵柄以外については、従来どおりに量子化インデッ
クスを決定し、最適な量子化を行うことができる。
【0064】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、画面内のアクティビィティに応じてブロック毎の量
子化特性値を変動させる変動量子化機構を有しながら、
アクティビィティおよびフレーム内のアクティビィティ
の平均値を所定の制限値で制限するようにしたので、画
面内のエッジ部分等において量子化特性値が急激に大き
くなることを防止することができる。従って、モスキー
ト雑音が抑制され、歪みを感知しやすい平坦な絵柄にお
いて、細かく量子化することにより主観的画質が向上す
る。
【0065】なお、本実施の形態では、アクティビィテ
ィの値に対する制限を、画面内のアクティビィティの平
均値に対する制限よりも先に行うようにしている。これ
により、逆の順序で制限を行った場合に比べて、アクテ
ィビィティの値を小さくでき、画像の複雑な部分につい
て、より細かく量子化して歪みをより軽減できる。仮
に、図4に示した例において、順番を逆にすると、先に
アクティビィティの平均値が下限値に再設定されるた
め、それに伴いアクティビィティの上限値が大きくなり
アクティビィティの値も本実施の形態の場合に比べて大
きくなり、本実施の形態における順番による場合に比べ
て、ボール部分が粗く量子化される。
【0066】また、例えば、DVDのオーサリング等に
おいて、一旦、映像信号を固定の量子化特性値で符号化
することによって各ピクチャ毎の符号化難易度を測定
し、その結果に基づいて、可変ビットレートで再度符号
化するような、いわゆる2パスエンコードを行う場合に
は、1パス目で本実施の形態による量子化インデックス
mquantを使用することにより、アクティビィティ
の平均値が大きくなり、平坦な絵柄が細かく量子化さ
れ、結果として2パス目で平坦な絵柄が大事にされる。
【0067】また、本実施の形態によれば、エッジ検出
を行うような複雑な回路を追加することなく上述の効果
を得ることができる。
【0068】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れず、例えば、本発明に係る画像符号化制御用プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
図2に示したメモリカード18に限らず、CD(コンパ
クトディスク)−ROM等の光ディスクやフロッピーデ
ィスク等の磁気ディスク等でも良いし、EEPROM等
のIC(集積回路)でも良い。
【0069】また、図3に示した動作では、TM5とは
違って、平均値aveactとして、これからエンコー
ドするフレームにおける平均値を用いている。この方
が、正しい計算がされるからであるが、もちろん、TM
5のように一つ前のフレームにおける平均値を用いても
良い。また、画面の複雑さを表すパラメータは、実施の
形態で用いたアクティビィティに限らず、他の定義方法
によるものでも良い。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の画
像符号化装置、請求項4記載の画像符号化方法または請
求項7記載の画像符号化制御用プログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、画面内に
おけるブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータがそ
のパラメータの1枚の画像当たりの平均値よりも所定の
割合以上に大きくなる場合に、パラメータの値を所定の
上限値で制限するようにしたので、エッジ検出を行うよ
うな複雑な回路を追加することなく、画面内におけるブ
ロック毎の画像の複雑さに応じてブロック毎の量子化特
性値を変動させる機能を有しながら、背景と物体の境界
部分等で極端に粗く量子化されることによる歪の発生を
軽減することができるという効果を奏する。更に、人間
が歪みを感知しやすい平坦な絵柄においては細かく量子
化することができ、主観的な画質の印象を向上させるこ
とができるという効果を奏する。
【0071】以上説明したように、請求項2記載の画像
符号化装置、請求項5記載の画像符号化方法または請求
項8記載の画像符号化制御用プログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、画面内にお
けるブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの1枚
の画像当たりの平均値が所定の下限値を下回る場合に、
パラメータの平均値を所定の下限値で制限するようにし
たので、エッジ検出を行うような複雑な回路を追加する
ことなく、画面内におけるブロック毎の画像の複雑さに
応じてブロック毎の量子化特性値を変動させる機能を有
しながら、平坦な背景と物体の境界部分等で極端に粗く
量子化されることによる歪の発生を防止することがで
き、人間の主観的な画質の印象を向上させることができ
るという効果を奏する。
【0072】また、請求項3記載の画像符号化装置、請
求項6記載の画像符号化方法または請求項9記載の画像
符号化制御用プログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体によれば、画面内におけるブロック毎
の画像の複雑さを示すパラメータの値に対する制限を、
パラメータの1枚の画像当たりの平均値に対する制限よ
りも先に行うようにしたので、上記効果に加え、背景が
極端に平坦な絵柄の場合に、逆の順序で制限を行った場
合に比べて、パラメータの値を小さくでき、画像の複雑
な部分についての歪みをより軽減できるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像符号化装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る画像符号化装置の
ハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態における量子化インデッ
クスの算出の動作を示す流れ図である。
【図4】本発明の一実施の形態による効果を説明するた
めの説明図である。
【図5】従来の問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
11…ビデオエンコーダ、12…ビデオエンコーダ制御
用コンピュータ、13…CPU、14…RAM、15…
EEPROM、16…エンコーダ主要部、17…バス、
18…メモリカード、21…画像並べ替え回路、22…
走査変換・マクロブロック化回路、31…減算回路、3
2…DCT回路、33…量子化回路、34…可変長符号
化回路、35…バッファメモリ、36…逆量子化回路、
37…逆DCT回路、38…加算回路、39…動き補償
回路、40…動き検出回路、41…アクティビィティ計
算部、42…量子化インデックス決定部、43…マクロ
ブロック量子化インデックス決定部、44…コンプレキ
シティ計算部、45…目標符号量決定部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚当たりの入力画像データを複数のブ
    ロックに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化
    によって入力画像データを圧縮符号化する符号化手段
    と、 ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値とその
    パラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に応じ
    て、前記符号化手段における量子化特性値をブロック毎
    に変動させる量子化特性変動手段と、 前記パラメータの値が前記平均値よりも所定の割合以上
    に大きい場合に、前記量子化特性変動手段で使用する前
    記パラメータの値を所定の上限値で制限するパラメータ
    制限手段とを備えたことを特徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 1枚当たりの入力画像データを複数のブ
    ロックに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化
    によって入力画像データを圧縮符号化する符号化手段
    と、 ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値とその
    パラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に応じ
    て、前記符号化手段における量子化特性値をブロック毎
    に変動させる量子化特性変動手段と、 前記平均値が所定の下限値を下回る場合に、前記量子化
    特性変動手段で使用する前記平均値を前記下限値で制限
    する平均値制限手段とを備えたことを特徴とする画像符
    号化装置。
  3. 【請求項3】 1枚当たりの入力画像データを複数のブ
    ロックに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化
    によって入力画像データを圧縮符号化する符号化手段
    と、 ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値とその
    パラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に応じ
    て、前記符号化手段における量子化特性値をブロック毎
    に変動させる量子化特性変動手段と、 前記パラメータの値が前記平均値よりも所定の割合以上
    に大きい場合に、前記量子化特性変動手段で使用する前
    記パラメータの値を所定の上限値で制限するパラメータ
    制限手段と、 前記平均値が所定の下限値を下回る場合に、前記量子化
    特性変動手段で使用する前記平均値を前記下限値で制限
    する平均値制限手段とを備え、前記パラメータ制限手段
    による前記パラメータの値に対する制限を、前記平均値
    制限手段による前記平均値に対する制限よりも先に行う
    ようにしたことを特徴とする画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 1枚当たりの入力画像データを複数のブ
    ロックに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化
    によって入力画像データを圧縮符号化する画像符号化方
    法において、 ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値とその
    パラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に応じ
    て、圧縮符号化の際の量子化特性値をブロック毎に変動
    可能とすると共に、前記パラメータの値が前記平均値よ
    りも所定の割合以上に大きい場合に、量子化特性値を変
    動させる際に使用する前記パラメータの値を所定の上限
    値で制限することを特徴とする画像符号化方法。
  5. 【請求項5】 1枚当たりの入力画像データを複数のブ
    ロックに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化
    によって入力画像データを圧縮符号化する画像符号化方
    法において、 ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値とその
    パラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に応じ
    て、圧縮符号化の際の量子化特性値をブロック毎に変動
    可能とすると共に、前記平均値が所定の下限値を下回る
    場合に、量子化特性値を変動させる際に使用する前記平
    均値を前記下限値で制限することを特徴とする画像符号
    化方法。
  6. 【請求項6】 1枚当たりの入力画像データを複数のブ
    ロックに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化
    によって入力画像データを圧縮符号化する画像符号化方
    法において、 ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値とその
    パラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に応じ
    て、圧縮符号化の際の量子化特性値をブロック毎に変動
    可能とし、更に、前記パラメータの値が前記平均値より
    も所定の割合以上に大きい場合に、量子化特性値を変動
    させる際に使用する前記パラメータの値を所定の上限値
    で制限し、前記平均値が所定の下限値を下回る場合に、
    量子化特性値を変動させる際に使用する前記平均値を前
    記下限値で制限すると共に、前記パラメータの値に対す
    る制限を前記平均値に対する制限よりも先に行うように
    したことを特徴とする画像符号化方法。
  7. 【請求項7】 1枚当たりの入力画像データを複数のブ
    ロックに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化
    によって入力画像データを圧縮符号化する符号化手段
    と、ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値と
    そのパラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に
    応じて、前記符号化手段における量子化特性値をブロッ
    ク毎に変動させる量子化特性変動手段とを備えた画像符
    号化装置に用いられ、 コンピュータに、前記パラメータの値が前記平均値より
    も所定の割合以上に大きい場合に、前記量子化特性変動
    手段で使用する前記パラメータの値を所定の上限値で制
    限するパラメータ制限機能を実現させるための画像符号
    化制御用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
  8. 【請求項8】 1枚当たりの入力画像データを複数のブ
    ロックに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化
    によって入力画像データを圧縮符号化する符号化手段
    と、ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値と
    そのパラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に
    応じて、前記符号化手段における量子化特性値をブロッ
    ク毎に変動させる量子化特性変動手段とを備えた画像符
    号化装置に用いられ、 コンピュータに、前記平均値が所定の下限値を下回る場
    合に、前記量子化特性変動手段で使用する前記平均値を
    前記下限値で制限する平均値制限機能を実現させるため
    の画像符号化制御用プログラムを記録したコンピュータ
    読み取り可能な記録媒体。
  9. 【請求項9】 1枚当たりの入力画像データを複数のブ
    ロックに分割し、ブロック単位で、量子化を含む符号化
    によって入力画像データを圧縮符号化する符号化手段
    と、ブロック毎の画像の複雑さを示すパラメータの値と
    そのパラメータの1枚の画像当たりの平均値との比率に
    応じて、前記符号化手段における量子化特性値をブロッ
    ク毎に変動させる量子化特性変動手段とを備えた画像符
    号化装置に用いられ、 コンピュータに、前記パラメータの値が前記平均値より
    も所定の割合以上に大きい場合に、前記量子化特性変動
    手段で使用する前記パラメータの値を所定の上限値で制
    限するパラメータ制限機能と、前記平均値が所定の下限
    値を下回る場合に、前記量子化特性変動手段で使用する
    前記平均値を前記下限値で制限する平均値制限機能とを
    実現させると共に、前記パラメータ制限機能による前記
    パラメータの値に対する制限を、前記平均値制限機能に
    よる前記平均値に対する制限よりも先に行わせるための
    画像符号化制御用プログラムを記録したコンピュータ読
    み取り可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009200871A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Canon Inc 符号化装置

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