JPH10282019A - 中性子線ct装置 - Google Patents

中性子線ct装置

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JPH10282019A
JPH10282019A JP9097995A JP9799597A JPH10282019A JP H10282019 A JPH10282019 A JP H10282019A JP 9097995 A JP9097995 A JP 9097995A JP 9799597 A JP9799597 A JP 9799597A JP H10282019 A JPH10282019 A JP H10282019A
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JP
Japan
Prior art keywords
neutrons
measured
rays
neutron
energy
Prior art date
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Pending
Application number
JP9097995A
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English (en)
Inventor
Akira Kaimoto
亮 開本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP9097995A priority Critical patent/JPH10282019A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重金属から成る物体や大きな構造物でも透視
検査を行なうことができ、また、内部の材質の違い等を
明瞭に検出することのできるCT装置を提供する。 【解決手段】 被測定物Sに中性子線15を照射し、被
測定物Sを通過した中性子のエネルギスペクトルを採取
して、複数のエネルギ区間毎のCT像を生成する。X線
やγ線は物質特異性が少ないのに対し、中性子は各種原
子核と多様な相互作用を行なう。従って、従来用いられ
ているX線CT装置やγ線CT装置では原子番号が近い
物質の区別が困難であるのに対し、本発明のように中性
子を使用し、そして、被測定物Sを透過した中性子をそ
のエネルギにより区分して解析することにより、多くの
物質を明瞭に区別することができる。また、中性子はX
線やγ線と比較して物質透過能が高いため、従来よりも
大きな物体、或いはカドミウムやホウ素等の重金属を含
む物体の内部構造、欠陥等を検出することができるよう
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中性子線を用いた
CT(Computer Tomography)装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工業分野では、製造物や構造物の欠陥を
非破壊で検出するX線CT装置或いはγ線CT装置が広
く用いられている。γ線はX線よりも物質透過能が大き
いため、より大きい構造物の検査に用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】γ線は非常に高いエネ
ルギを持つ電磁波であるが、それでも、ウラン燃料棒等
の重金属から成る物体や1m以上の大きな鋼構造物等で
は通過することができず、CT像を得ることができな
い。
【0004】また、X線やγ線では原子番号が近接した
物質の透過率に大きな差がないためコントラストが付き
にくく、十分な検査ができないことがある。
【0005】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、重金属
から成る物体や大きな構造物でも透視検査を行なうこと
ができ、また、内部の材質の違い等を明瞭に検出するこ
とのできるCT装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係るCT装置は、被測定物に中性子
線を照射し、被測定物を通過した中性子のエネルギスペ
クトルを採取して、複数のエネルギ区間毎のCT像を生
成することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る中性子線CT装置の
基本的構造は、従来のX線CT装置やγ線CT装置と同
様である。すなわち、被測定物を介して対向するように
中性子源と検出器を配置し、これらの対を被測定物を中
心に回転できるようになっている。
【0008】本発明に係る中性子線CT装置で特徴的で
あるのは、検出線として中性子線を用いることの他、検
出器に、入射する中性子のエネルギスペクトルを測定す
ることができるものを用いていることである。このよう
な検出器としては、例えば飛行時間(Time of Flight)
型や有機シンチレータ型等を挙げることができる。な
お、中性子源としてはCf(カリフォルニウム。原子番
号98、質量数252)を用いることができる。
【0009】まず、中性子源と検出器との間に被測定物
を介在させない状態で中性子源から中性子線を出射し、
それを検出器で検出する。検出器では、入射した中性子
をそのエネルギにより分別して検出し、各エネルギにお
ける入射強度を測定して、エネルギスペクトルを得る。
これが初期スペクトルである。
【0010】次に、中性子源と検出器との間の所定位置
に被測定物を置き、中性子源から中性子線を出射する。
この時の角度位置をθ0とする。中性子線は被測定物中
を通過する間にそのエネルギに応じた相互作用を行なう
が、その詳細については後述する。被測定物を通過した
中性子は検出器に入射し、上記同様にエネルギスペクト
ルが採取される。次に、中性子源と検出器との対を被測
定物を中心にして微小角度Δθだけ回転し(もちろん、
中性子源/検出器対を固定し、被測定物の方を回転して
もよい)、その位置θ0+Δθにおいて同様に透過中性
子のエネルギスペクトルを採取する。このような測定
を、両者を180°回転する間(θ0〜θ0+180°)
繰り返し、各位置における中性子エネルギスペクトルを
採取する。
【0011】例えば、被測定物中に含水物質があれば、
中性子の中の或る特定のエネルギを有するものはその水
素により特異的に減速され或いは反射される。一方、カ
ドミウム、ホウ素等の中性子吸収物質があれば、中性子
は全般的に吸収されて透過量が減少する。そのほか、或
る特定のエネルギの中性子と共鳴状態を生成する物質も
存在する。このように、或る方向において検出器により
採取されるエネルギスペクトルの初期エネルギスペクト
ルからの変化(減少)は、この方向の線上に存在する物
質に関する情報を有する。そこで、上記のようにして得
られたデータを従来のCTと同様の手法(例えばFilter
ed Back-projection法)で処理することにより、回転面
における被測定物の断面像(CT像)が得られる。
【0012】
【発明の効果】X線やγ線は物質特異性が少ないのに対
し、中性子は各種原子核と多様な相互作用を行なう。従
って、従来用いられているX線CT装置やγ線CT装置
では原子番号が近い物質の区別が困難であるのに対し、
本発明のように中性子を使用し、そして、被測定物を透
過した中性子をそのエネルギにより区分して解析するこ
とにより、多くの物質を明瞭に区別することができる。
また、中性子はX線やγ線と比較して物質透過能が高い
ため、従来よりも大きな物体、或いはカドミウムやホウ
素等の重金属を含む物体の内部構造、欠陥等を検出する
ことができるようになる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例である中性子線CT装置1
0の概略構成を図1に示す。被測定物を置く試料台11
の上部に仮想された中心点Cを中心にリング状のレール
12が設けられ、そこに中性子源ユニット13及び検出
器ユニット14が中心点Cを挟んで対向するように、且
つレール12上を移動可能に、配置されている。なお、
試料台11は移動可能となっている。中性子源ユニット
13には、中性子源であるカリフォルニウムを収容する
中性子源室が設けられ、中性子源室の試料台側にはシャ
ッタ付の中性子出射口が開口している。検出器ユニット
14には飛行時間(TOF)型中性子検出器が設けら
れ、その中心点C側には中性子入射口が開口している。
【0014】中性子源ユニット13、検出器ユニット1
4、及びこれらを同期してレール12上で移動させるた
めの駆動ユニット(図示せず)は、制御部20に接続さ
れている。制御部20には、上記各部の動作を制御する
動作制御部21と、検出器で採取されたデータを整理・
解析し、出力するデータ処理部22とが含まれ、それぞ
れにコンピュータが備えられている。
【0015】本実施例の中性子線CT装置10の動作を
次に説明する。先ず、試料台11に被測定物を置かない
状態で、中性子源ユニット13の中性子出射口のシャッ
タを所定時間だけ開いて検出器ユニット14に向けて中
性子線15を出射し、検出器ユニット14でそれを検出
する。この検出の際、エネルギ走査を行ない、初期エネ
ルギスペクトルφ0(E)(E=Emin〜Emax)を採取
する(図3(a))。次に、試料台11上に被測定物S
を置き、同様に所定時間だけ中性子線15を照射して透
過中性子のエネルギスペクトルφ(θ0,E)を採取す
る。そして、中性子源ユニット13及び検出器ユニット
14を所定の微小角度Δθだけ同方向に回転し、その位
置で同様に透過中性子のエネルギスペクトルφ(θ0+
Δθ,E)を採取する。このような測定を、中性子源ユ
ニット/検出器ユニットが180°回転するまで行な
い、その間に採取されたエネルギスペクトルφ(θ,
E)(θ=θ0〜θ0+180°)を逐次制御部20のデ
ータ処理部22に送って記憶装置に蓄積しておく。
【0016】以上の測定が終了した後、データ処理部2
2において次のようなデータ処理を行なう。先ず、各角
度θにおいて採取されたエネルギスペクトルφ(θ,
E)について、初期エネルギスペクトルφ0(E)から
の差φd(θ,E)を算出する。そして、測定したエネル
ギ幅[Emin〜Emax]をn個の区間E1,E2,..,En(図
3では5個の区間)に分割し、各区間Ei毎に、φd
(θ,Ei)(θ=θ0〜θ0+180°)のデータに基づ
き、Filtered Back-projection法によりCT像を生成す
る。
【0017】こうして得られたn個のCT像は、一般的
には被測定物の内部の物質に応じて異なったものとな
る。例えば、図2に示すように、被測定物Sの内部の或
る部分Hには含水物質が存在し、別の部分Aには中性子
吸収物質が存在するとすると、図3(b)及び(c)に
示すように、中性子線が部分Hを通過する角度θhで採
取されたエネルギスペクトルφ(θh,E)と部分Aを通
過する角度θaで採取されたエネルギスペクトルφ(θ
a,E)の形状は異なったものとなる。このため、エネル
ギ区間毎のCT像は例えば図4(a)〜(e)のように
異なったものとなり、これにより、被測定物S中におけ
る種々の物質の存在位置が明瞭に区別できるようにな
る。
【0018】なお、各種エネルギの中性子に対する種々
の物質の反応については、米国ブルックヘブン国立研究
所(Brookheaven National Laboratory)のレポートBNL
325に詳細なデータが記載されているので、上記解析に
おいてはそのデータを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である中性子線CT装置の
概略構成図。
【図2】 被測定物の一例の断面図。
【図3】 初期エネルギスペクトル及び被測定物を通過
した中性子線のエネルギスペクトルを表わすグラフ。
【図4】 各エネルギ区間毎の計算により得られるCT
像の例を示す図。
【符号の説明】
10…中性子線CT装置 11…試料台 12…レール 13…中性子源ユニット 14…検出器ユニット 15…中性子線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に中性子線を照射し、被測定物
    を通過した中性子のエネルギスペクトルを採取して、複
    数のエネルギ区間毎のCT像を生成することを特徴とす
    る中性子線CT装置。
JP9097995A 1997-03-31 1997-03-31 中性子線ct装置 Pending JPH10282019A (ja)

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JP9097995A JPH10282019A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 中性子線ct装置

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JP9097995A JPH10282019A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 中性子線ct装置

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JPH10282019A true JPH10282019A (ja) 1998-10-23

Family

ID=14207258

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JP9097995A Pending JPH10282019A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 中性子線ct装置

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JP (1) JPH10282019A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007333663A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Japan Atomic Energy Agency 散乱中性子線を利用した3次元動体可視化計測方法及びその装置
WO2023095513A1 (ja) * 2021-11-24 2023-06-01 国立研究開発法人理化学研究所 観察装置と断面画像取得方法

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