JPH10282002A - pH指示薬 - Google Patents

pH指示薬

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JPH10282002A
JPH10282002A JP9807497A JP9807497A JPH10282002A JP H10282002 A JPH10282002 A JP H10282002A JP 9807497 A JP9807497 A JP 9807497A JP 9807497 A JP9807497 A JP 9807497A JP H10282002 A JPH10282002 A JP H10282002A
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JP
Japan
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tone
purple
petunia
petals
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JP9807497A
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English (en)
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Sachiyo Hayashi
幸代 林
Hiroko Sugiyama
宏子 杉山
Fumie Ota
文枝 大田
Shigeki Yoshizawa
繁喜 吉澤
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 身近な天然の材料を用いながらも、明確な色
調変化を起こすpH指示薬を提供すること。 【解決手段】 本発明では、紫花弁を有するペチュニア
の花弁からの抽出液でpH指示薬を構成する。このpH
指示薬は、食酢を水酸化ナトリウムで中和滴定すると、
赤紫色、無色、青色、緑色へと色調変化し、とりわけ、
pHが上がる際の青色から緑色への色調変化が顕著であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色調変化によりp
Hを検査するためのpH指示薬に関するものである。更
に詳しくは、植物の花弁から得た無害な抽出液を用いた
pH指示薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶液のpHを知るために用いる試薬をp
H指示薬という(塩酸基指示薬ともいうが、本願明細書
ではpH指示薬という。)。
【0003】このものは一般に有機色素であり、それぞ
れpHのある狭い範囲でその色を変化させる。かかるp
Hの範囲を指示薬の変色範囲といい、その時に呈する
色、それより酸性側で呈する色、およびアルカリ性で呈
する色をそれぞれ中間色、酸性色、およびアルカリ色と
いう。
【0004】常用のpH指示薬としては、主として酸性
側で用いるチモールブルー(TB、pH1.2から2.
8が変色範囲)、ジメチルイエロー(DY、pH2.9
から4.0が変色範囲)、メチルオレンジ(MO、pH
3.1から4.4が変色範囲)、ブロームフェノールグ
リーン(BPB、pH3.0から4.6が変色範囲)、
ブロームクレゾールグリーン(BCG、pH3.8から
5.4が変色範囲)、メチルレッド(MR、pH4.2
から6.3が変色範囲)、ブロームチモールブルー(B
TB、pH6.0から7.6が変色範囲)などがある。
これに対して、主としてアルカリ側で用いる指示薬とし
て、フェノールレッド(PR、pH6.8から8.0が
変色範囲)、フェノールフタレイン(PP、pH8.2
から10.0が変色範囲)、チモールフタレイン(T
P、pH9.3から10.5が変色範囲)、アリザリン
イエロー(AY、pH10.1から12.1が変色範
囲)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
いずれのpH指示薬も通常の日常生活の中では身近な物
質ではない。従って、天然の植物の抽出液をpH指示薬
に利用しようとする試みが各種検討されている。たとえ
ば、赤ジソの葉、バラの花びら、ツツジの花びら、紫た
まねぎなどである。但し、これらの抽出液は、pHに対
する色調変化が極めて曖昧であり、pH指示薬としての
特性が不十分である。
【0006】そこで、本発明の課題は、身近にある天然
の素材を利用し、かつ、pHに対する色調の変化が明確
なpH指示薬を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明者は、繰り返し検討を行った結果から、紫
花弁を有するペチュニアの花弁からの抽出液が、身近に
ある天然の素材でありながら、pHに対する色調の変化
が明確なpH指示薬として利用できるという新たな知見
を得た。
【0008】すなわち、pH指示薬のpHに対する変色
は指示薬の分子構造の変化と電離作用とが合い伴って起
こるとされている。ここで、pH変化に対する色調変化
が明確であるということは、指示薬の分子構造中にπ電
子が存在し、電離しイオン化した状態で共鳴構造となる
反応速度が速く、また、電離定数が大きいと見做すこと
ができる。これらの分子構造を有するものとして、フタ
レイン系、スルホフタレイン系、アゾ系、トリフェニル
メタン系、ベンゼイン系、ニトロ系などが知られてい
る。ここに、ペチュニアはナス科の観葉植物であり、紫
色の花びらを有する。この花の抽出液に含有される色素
の分子構造については現時点では不明であるものの、p
Hが2付近では赤色、pHが6付近では赤紫色、pHが
8付近では青色、pHが10付近では緑色、pHが12
付近では黄色とそれぞれのpHに対して明確な色調変化
を起こす。
【0009】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。
【0010】本発明に係るpH指示薬は、紫花弁を有す
るペチュニアの花弁からの抽出液を用いたものであり、
以下の説明するように、天然の素材でありながら、pH
に対する色調の変化が明確であるという特徴を有する。
【0011】[評価結果1]本発明に係るpH指示薬
(紫花弁を有するペチュニアの花弁からの抽出液を用い
たpH指示薬)を、食酢に対する水酸化ナトリウム水溶
液による中和滴定に用いた例を説明する。なお、比較例
としては紫キャベツからの抽出液をpH指示薬として用
いた。
【0012】本中和滴定試験では、市販の食酢(4.2
%酢酸)を10倍に薄めた水溶液10mlに、上記の指
示薬を添加し、しかる後に、0.1mol/lのNaO
H水溶液で滴定した。この条件における中和点は、pH
8.0〜pH8.4(0.1mol/lのNaOH水溶
液で7.1ml〜7.4ml)である。
【0013】この条件の下で中和滴定を行ったところ、
その中和点付近において、紫キャベツからの抽出液を用
いたpH指示薬では赤紫色、無色、青色、淡暗青色へと
色調が変化する一方、紫花弁を有するペチュニアの花弁
からの抽出液を用いた本発明のpH指示薬では赤紫色、
無色、青色、緑色へと明確に色調が変化し、とりわけ、
pHが上がる際の青色から緑色への色調変化が顕著であ
る。従って、本発明のpH指示薬は、十分に、フェノー
ルフタレインの代わりの指示薬として使用できる。
【0014】上記の中和滴定を行った際の滴定曲線は、
図1に示すとおりである。また、図2には、上記の2種
類のpH指示薬を用いて中和滴定を行った際のpH2、
pH4、pH6、pH8、pH10、pH12付近での
色調と、UV吸収スペクトルとを比較して示してある。
【0015】[評価結果2]次に、上記の評価と同様、
市販の食酢(4.2%酢酸)を10倍に薄めた水溶液1
0mlに対して0.1mol/lのNaOH水溶液で中
和滴定を行うのに、本発明に係るpH指示薬を用いた場
合と、フェノールフタレインを用いた場合との滴定結果
の比較を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1には、試験者によって12の班を構成
し、各班毎に上記の中和滴定を行ったときのNaOH水
溶液の滴下量、およびそれから算出した食酢の酢酸濃度
を示してある。このように、本発明のpH指示薬は、十
分に、フェノールフタレインの代わりの指示薬として使
用できることが確認できた。
【0018】[その他の評価結果]なお、本発明に係る
pH指示薬については、上記の評価の他にも、赤ジソの
葉、バラの赤い花びら、バラのピンクの花びら、紫たま
ねぎなどからの抽出液を用いたpH指示薬との比較試験
を行ったが、本発明に係るpH指示薬は、上記のいずれ
の比較例に係るpH指示薬と比較しても明確な色調変化
を呈することが確認できている。それ故、本発明によれ
ば、pH測定を手軽に行うことができる。なお、本発明
に係るpH指示薬の形態については液状の形態、あるい
は紙にしみ込ませてpH試験紙とした形態のいずれであ
ってもよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、紫花
弁を有するペチュニアの花弁からの抽出液をpH指示薬
として用いたため、身近にある天然の素材でありなが
ら、pHに対する色調の変化が明確なpH指示薬を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したpH指示薬の滴定曲線を示す
グラフである。
【図2】本発明を適用したpH指示薬、および比較例と
しての紫キャベツからの抽出液を用いたpH指示薬の各
々を使用して中和滴定を行った際のpH2、pH4、p
H6、pH8、pH10、pH12付近での色調と、U
V吸収スペクトルとを比較して示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色調変化によりpHを検査するためのp
    H指示薬として、紫花弁を有するペチュニアの花弁から
    の抽出液を用いることを特徴とするpH指示薬。
JP9807497A 1997-03-31 1997-03-31 pH指示薬 Pending JPH10282002A (ja)

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JPH10282002A true JPH10282002A (ja) 1998-10-23

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101788496A (zh) * 2010-03-09 2010-07-28 山东理工大学 一种用矮牵牛花瓣色素做酸碱指示剂的方法
US10054548B1 (en) 2017-11-02 2018-08-21 King Saud University PH sensing biofilm
CN111912840A (zh) * 2020-07-15 2020-11-10 郑州科技学院 一种酿造食醋总酸是否合格的快速检测方法
CN113811760A (zh) * 2019-05-10 2021-12-17 埃科莱布美国股份有限公司 用于消毒应用的pH敏感型颜色指示器

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CN111912840B (zh) * 2020-07-15 2023-09-22 郑州科技学院 一种酿造食醋总酸是否合格的快速检测方法

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